JPH05113614A - 放射線情報記録読取方法および装置 - Google Patents

放射線情報記録読取方法および装置

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JPH05113614A
JPH05113614A JP3304080A JP30408091A JPH05113614A JP H05113614 A JPH05113614 A JP H05113614A JP 3304080 A JP3304080 A JP 3304080A JP 30408091 A JP30408091 A JP 30408091A JP H05113614 A JPH05113614 A JP H05113614A
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radiation
light
recording medium
phosphor
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JP3304080A
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English (en)
Inventor
Yasuo Iwabuchi
康夫 岩渕
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線情報記録媒体に記録された放射線情報
を殆ど劣化させることなく、放射線情報を繰り返し読み
取ることが可能な放射線情報記録読取方法、およびその
放射線情報記録読取方法の実施に有利に利用できる装置
を提供する。 【構成】 二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化
ハロゲン化物蛍光体を含有する放射線情報記録媒体に、
被写体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線
を照射して放射線情報を記録した後、該記録媒体に24
0〜350nmの波長範囲の励起光を照射して該蛍光体
中のEu2+を発光させ、この発光光を光電的に検出して
該放射線情報を読み取り、次いで所望により、その記録
媒体に光または熱を付与して該放射線情報を消去するこ
とからなる放射線情報記録読取方法、およびその放射線
情報記録読取方法の実施に有利に利用できる励起光光源
およびEu2+の発光を検知する手段を含む放射線情報記
録読取装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二価ユーロピウム賦活
アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を含有する放
射線情報記録媒体を用いる放射線情報記録読取方法、お
よびそれを実施するために有利に利用できる放射線情報
読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属
弗化ハロゲン化物蛍光体をバインダーを用い、あるいは
用いずしてシート状に成形してなる放射線像変換パネル
(蓄積性蛍光体シートとも称する)を用い、その蛍光体
の輝尽特性を利用して放射線画像を得る放射線像変換方
法(放射線画像情報記録読取方法)は既に知られている
(特開昭55−12145号公報等参照)。この方法
は、被写体を透過したあるいは被検体から発せられた放
射線を放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、
その後に輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波
(励起光)で時系列的に励起することにより、該輝尽性
蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝
尽発光光)として放出させ、この輝尽発光光を光電的に
読み取って電気信号を得、得られた電気信号に基づいて
被写体あるいは被検体の放射線画像情報を可視像として
再生するものである。また、この方法を実施するための
放射線画像情報読取装置も既に知られている。
【0003】この方法では、被写体を透過した、あるい
は被検体から発せられた放射線はその放射線量に比例し
てパネルの上記輝尽性蛍光体に吸収され、パネルには、
被写体あるいは被検体の放射線画像情報が放射線エネル
ギーの蓄積像として形成される。この蓄積像は、450
〜900nmの波長範囲の励起光を照射することにより
輝尽発光光として放出させることができ、この輝尽発光
光を光電的に読み取ることによって蓄積像は画像化され
る。ここで、放射線の照射を受けた輝尽性蛍光体粒子は
輝尽中心(電子トラップに電子が捕捉された状態)を形
成し、励起光の照射によって再び電子を解離して輝尽発
光を生じると同時に元の状態に戻る。従って、一旦パネ
ルに励起光を照射して放射線画像情報の読み取りを行な
うと画像情報は輝尽発光光として放出されてしまい、い
わゆる情報の劣化が生じる。特に励起光のパワーが強い
場合にはパネルに記録された画像情報は殆ど失われるこ
とになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】放射線情報記録媒体に
記録された放射線情報を劣化させることなく、放射線情
報を読み取ることが可能な放射線情報記録読取方法およ
びその放射線情報記録読取方法の実施に有利に使用でき
る装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】組成式(I): MIIFX:xEu2+ (I) (ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X
はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の
数値である)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカ
リ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を含有する放射線情
報記録媒体に、被写体を透過したあるいは被検体から発
せられた放射線を照射して放射線情報を記録する工程、
そして該記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励
起光を照射して該蛍光体中の二価ユーロピウムを発光さ
せ、この発光光を光電的に検出して放射線情報を読み取
る工程を含むことを特徴とする放射線情報記録読取方
法。
【0006】放射線情報が記録された上記の放射線情報
記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励起光を照
射せしめる励起光照射手段と、励起光の照射により該記
録媒体から放射される350〜450nmの波長範囲の
発光光を光電的に検出せしめる光検出手段とを含む放射
線情報読取装置。
【0007】前記組成式(I)で表わされる二価ユーロ
ピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を
含有する放射線情報記録媒体に、240〜350nmの
波長範囲の励起光を照射して該蛍光体中の二価ユーロピ
ウムを発光させ、この発光光を光電的に検出して、その
発光量を測定記録する工程、上記記録媒体に、被写体を
透過したあるいは被検体から発せられた放射線を照射し
て放射線情報を記録する工程、該記録媒体に240〜3
50nmの波長範囲の励起光を照射して該蛍光体中の二
価ユーロピウムを発光させ、この発光光を光電的に検出
して、その発光量を測定記録する工程、そして前記放射
線照射前の蛍光体中の二価ユーロピウムの発光量と、上
記放射線照射後の蛍光体中の二価ユーロピウムの発光量
とを比較して、記録媒体に記録された放射線情報を読み
取る工程を含むことを特徴とする放射線情報記録読取方
法。
【0008】放射線情報が記録された上記の放射線情報
記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励起光を照
射せしめる励起光照射手段、励起光の照射により該記録
媒体から放射される350〜450nmの波長範囲の発
光光を光電的に検出せしめる光検出手段、上記発光光の
発光量を測定・記録する手段、そして複数回の励起光照
射操作により測定・記録された複数回の発光光の発光量
を比較して放射線情報を読み取る手段を含む放射線情報
読取装置。
【0009】本発明の放射線情報記録読取方法および放
射線情報記録読取装置の好ましい態様を、以下に列記す
る。 (1)放射線情報記録媒体が放射線像変換パネルの形態
にあって、放射線情報が被写体もしくは被検体の放射線
画像情報である放射線情報記録読取方法。
【0010】(2)放射線画像情報が記録された、組成
式(I)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物蛍光体からなる放射線像変換パ
ネルを240〜350nmの波長範囲の励起光で走査せ
しめる走査光学系と、励起光の走査により該パネルから
放射される二価ユーロピウムの発光光を受光して電気信
号に変換する光電変換器とからなる画像読取部、および
読み取りの終了した該パネルに光および/または熱を付
与せしめる消去手段からなる画像消去部、より構成され
る放射線情報読取装置。
【0011】(3)240〜350nmの波長範囲の励
起光を発する励起光の光源がXeClエキシマレーザ
ー、KrFエキシマレーザー、N2 レーザー、ハロゲン
分子レーザー、もしくはNaI:YAG−FHGレーザ
ーである放射線情報読取装置。
【0012】前記の組成式(I)で表わされる二価ユー
ロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体
の構成成分である二価ユーロピウム(Eu2+)は、それ
自体が図1に示すように紫外領域の光で励起すると、発
光波長範囲が350〜450nmにある蛍光(瞬時発
光、ピーク波長:約390nm)を示す。なお図1は、
BaFBr:0.0005Eu2+蛍光体のEu2+の励起スペク
トル(実線)および発光スペクトル(点線)を示すグラ
フである。
【0013】本発明者は研究の結果、上記蛍光体がX線
等の放射線の照射を受けると蛍光体中のEu2+の発光強
度が一定量減少すること、および蛍光体に放射線や光、
熱などを照射しない限りこの変化は維持されて、紫外領
域の光で繰り返し励起しても同様の強度の発光スペクト
ルが観察されることを見い出した。
【0014】本発明の放射線情報記録読取方法および装
置は、上記の現象の発見に基づくものであり、上記蛍光
体を含有する放射線情報記録媒体に被写体を透過したあ
るいは被検体から発せられたX線等の放射線を照射した
後、蛍光体のEu2+の励起波長領域(240〜350n
m)の光を照射すると、記録媒体中のEu2+は一様に発
光するものの放射線の照射部分に相当するEu2+からの
発光量は放射線量に応じて通常よりも減少する。すなわ
ち、被写体または被検体の放射線情報はEu2+の発光量
の差となって表われる。そして、この発光量の差を検出
することによって、被写体または被検体の放射線情報を
得ることができる。従来の放射線画像情報記録読取方法
が輝尽性蛍光体そのものの電子状態の変化を利用して情
報を記録するのに対し、本発明の方法は蛍光体中のEu
2+の電子状態の変化を利用するものである。
【0015】本発明に用いられる蛍光体は、組成式
(I): MIIFX:xEu2+ (I) (ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X
はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の
数値である)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカ
リ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体である。そして、好
ましくはMIIがBaである二価ユーロピウム賦活弗化ハ
ロゲン化バリウム蛍光体であり、Baの一部(20モル
%以下、特に5モル%以下)がSrおよび/またはCa
で置換されていてもよい。このような二価ユーロピウム
賦活弗化ハロゲン化バリウム蛍光体、そしてこの蛍光体
に金属酸化物、アルカリ金属塩など各種の添加剤を一種
もしくは二種以上導入した蛍光体もまた、既に知られて
いる。すなわち、一般式(I)の蛍光体は、以下のよう
な成分を少量含有していてもよい。
【0016】特開昭56−116777号公報に記載さ
れているSc;特開昭57−23673号公報に記載さ
れているB;特開昭57−23675号公報に記載され
ているAs;特開昭59−27980号公報に記載され
ているテトラフルオロホウ酸化合物;特開昭59−47
289号公報に記載されているヘキサフルオロ化合物;
特開昭59−56480号公報に記載されているV、C
r、Mn、Fe、Co、Niなどの遷移金属;特開昭5
9−75200号公報に記載されているアルカリ金属ハ
ロゲン化物(MI X' ;ただし、MI はLi、Kおよび
Rbからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ
金属であり、X' はF、Cl、BrおよびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである)、二価
金属ハロゲン化物(MII' X”2 ;ただし、MII' はB
eおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の
二価金属であり、X”はF、Cl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである)お
よび三価金属ハロゲン化物(MIII X"'3 ;但し、M
III はAl、Ga、InおよびTlからなる群より選ば
れる少なくとも一種の三価金属であり、X"'はF、C
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンである);特開昭61−23679号公報
に記載されているMII' X' 2 ・MII' X”2 (ただ
し、MII' はBa、SrおよびCaからなる群より選ば
れる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X' お
よびX”はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつX'
≠X”である);および特願昭60−106752号明
細書に記載されているLnX”3 (ただし、LnはY、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり;X”は
F、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンである)。
【0017】上記蛍光体を含有する放射線情報記録媒体
の代表的な例としては、放射線画像情報を記録すること
が可能な公知の放射線像変換パネルを挙げることができ
る。放射線像変換パネルは基本的には支持体とその片面
に設けられた蛍光体層とからなる。ただし、蛍光体層が
自己支持性である場合には必ずしも支持体を必要としな
い。また、蛍光体層の支持体とは反対側の表面(支持体
に面していない側の表面)には一般に透明な保護膜が設
けられていて、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的
な衝撃から保護している。蛍光体層は、通常は、上記蛍
光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなる
ものであるが、それのみではなく、結合剤を含まないで
蛍光体の凝集体のみから構成されるもの、あるいは蛍光
体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されているもので
あってもよい。
【0018】放射線情報記録媒体はまた、放射線の線量
を測定するための公知の各種の線量計、カウンターの形
態であってもよく、放射線の入射部分に上記蛍光体が充
填されていればよい。なお、記録媒体はこれらの形態に
限定されるものではなく、上記蛍光体を含有して放射線
の照射により放射線に関わる何らかの情報を記録保持し
うるものであれば如何なる形態であってもよい。
【0019】以下に、本発明の放射線情報記録読取方法
および装置について、放射線情報記録媒体が放射線像変
換パネルである場合を例に挙げて、添付図面を参照しな
がら詳細に述べる。
【0020】まず、X線等の放射線発生装置および放射
線撮影装置を用いて、被写体を両者の間に配置し、上述
の二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
化物蛍光体からなる放射線像変換パネルを撮影装置の所
定の位置に装着して、放射線撮影を行なう。発生装置か
ら発せられたX線等の放射線が被写体の各部の放射線透
過率に応じて被写体を透過したのちパネルに入射する
と、パネル中の各蛍光体粒子は放射線の強度に応じて放
射線の照射を受け、これによって被写体の透過像(すな
わち放射線の強弱の像)に相当する放射線画像情報が、
蛍光体中のEu2+の電子状態の変化となってパネルに記
録される。あるいは、被検体自体がα線、β線、γ線、
電子線などの放射線を発するものである場合には、放射
線発生装置を用いないで被検体からの放射線を直接パネ
ルに入射させることにより被検体の放射線像が放射線画
像情報として記録される。
【0021】次に、本発明の放射線情報読取装置を用い
て放射線画像情報の読み取りを行なう。図2に、本発明
の放射線情報読取装置の例を示す。読取装置は、画像読
取部1と画像消去部16とからなり、画像読取部1は基
本的にレーザー光源2、ビーム・エクスパンダー4、ガ
ルバノミラー5、fθレンズ6、平面反射鏡7、光ガイ
ド10、集光ミラー11、およびフォトマルチプライヤ
13から構成される。画像消去部16は消去光光源17
から構成される。
【0022】本発明の特徴的な要件である励起光の光源
2は、240〜350nmの波長範囲の励起光(通常は
レーザー光を用いる)を発するものである。レーザー光
源2としては、例えばエキシマレーザー(XeCl、3
08nm)、エキシマレーザー(KrF、248.5n
m)、N2 レーザー(337.1nm)、ハロゲン分子
レーザー(Cl2 、258.0nm)、ハロゲン分子レ
ーザー(I2 、342.0nm)およびNaI:YAG
−FHGレーザー(4倍高調波、262nm)を用いる
ことができる。
【0023】レーザー光源2から発せられたレーザー光
(励起光)3は、まずビーム・エクスパンダー4により
ビーム径の大きさが厳密に調整される。次いでレーザー
光3は、ガルバノミラー5により偏向され平面反射鏡7
により反射されたのち、放射線像変換パネル8に一次元
的に偏向した偏向レーザー光9として入射する。ガルバ
ノミラー5と平面反射鏡7との間にはfθレンズ6が配
置され、パネル8上を偏向レーザー光9が走査した場合
(主走査)に常に均一なビーム速度を維持するようにさ
れている。パネル8は、偏向レーザー光9の照射下にお
いてローラとコンベアベルトとからなるベルトコンベア
14により矢印の方向に移送される(副走査)。これに
より、パネル8の全面にわたって偏向レーザー光9が二
次元的に走査することになる。
【0024】放射線像変換パネル8の偏向レーザー光9
が照射された部分からは、蛍光体中のEu2+が発光を生
じる。この発光光の光量は先の照射放射線の強度に応じ
て減少している。すなわち、記録された放射線画像情報
に対応する光量の発光光が放射される。発光光は導光性
シートからなる光ガイド10の入射面に直接入射し、あ
るいはこの入射面に対向して配された集光ミラー11に
反射されて、光ガイド10の入射面に入射し、光ガイド
10によって集光され、レーザー光9の波長域の光をカ
ットするフィルター12を経てフォトマルチプライヤ1
3に入射して電気信号に光電変換される。得られた電気
信号は信号処理部(信号記憶・処理部)15に送られ
る。
【0025】なお、光偏向器としてガルバノミラー5の
代りにポリゴンミラーやレゾナントスキャナーなどを使
用することができる。また、副走査手段としてベルトコ
ンベア14の代りに他の移送手段を利用してもよい。光
検出器としてはフォトマルチプライヤ13の代りに長尺
のフォトマルチプライヤやフォトダイオードなどの多数
の固体受光素子からなる光電変換器を使用することがで
きる。
【0026】信号処理部(信号記憶・処理部)15には
予め、使用前の放射線像変換パネル8にレーザー光9
(上記測定に使用したものと同一の240〜350nm
の波長範囲の励起光)を照射してEu2+からの発光量を
測定した値(ブランク値)を入力(記録)しておくこと
により、放射線照射前後の発光量を比較し、その差を算
出し、これを画像信号とすることができる。この画像信
号には更に、視認性の優れた可視画像が得られるように
必要な信号処理が施されてもよい。これにより、パネル
8に記録された放射線画像情報は画像信号(電気信号)
として読み取られる。
【0027】あるいは、使用前の放射線像変換パネルの
ブランク値を測定することなく、放射線照射後の発光量
のみを測定し、そこで得られた発光光の最大値をブラン
ク値として、そのブランク値に対する他領域の発光量と
の差を算出し、この差を利用して画像信号とすることが
できる。この画像信号には上記と同様に、更に、視認性
の優れた可視画像が得られるように必要な信号処理が施
されてもよい。この方法によっても、パネル8に記録さ
れた放射線画像情報は画像信号(電気信号)として読み
取られる。
【0028】得られた画像信号は、CRTなどの表示装
置に表示したり、磁気デープ、光ディスクなどの記録媒
体に保存したり、あるいは各種のプリンターによりハー
ドコピーとして再生することができる。
【0029】一方、読み取りの終了した放射線像変換パ
ネル8は画像消去部16に搬送されて、消去光光源17
から発せられた白色光等の消去光18がパネル8の全面
に照射される。これにより、パネル8に記録されていた
放射線画像情報は完全に消去されて、次の撮影に使用す
ることが可能となる。なお、消去光を発する消去光光源
17の代りに熱を放射する熱源を使用することもでき
る。
【0030】ここで、読み取り後の放射線像変換パネル
にはまだ放射線画像情報が劣化することなく記録されて
いて、上記と同様の操作を行なうことにより必要に応じ
て何度でも画像情報を読み取ることができる。また、従
来より行なわれている発光量を予備的に測定するための
予備読み出し(一次読み出し)と画像情報を読み取るた
めの本読み出し(二次読み出し)とを、レーザー光の強
度を変えることなく容易に実施することができる。
【0031】本発明の放射線情報読取装置には更に、放
射線像変換パネルに放射線画像情報を記録するための放
射線撮影部が内蔵されていてもよく、この場合にはパネ
ルは装置内を循環しながら繰り返し再使用することがで
きる。
【0032】上記においては放射線情報記録媒体として
放射線像変換パネルを用い、これに放射線画像情報を記
録して読み取る方法および装置を代表例として説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば上
記蛍光体が充填されたフィルム型のカウンターを大気中
で放射線にさらして被曝放射線量を放射線情報として記
録した後、このカウンターに励起光を照射して発光光を
読み取ることにより放射線量を定量的に検出することも
できる。この場合に、読取装置の励起光光源は240〜
350nmの波長領域の光を発するものである限りレー
ザー光源である必要はなく、またカウンターに励起光を
単に照射するだけでもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明の放射線情報記録読取方法および
装置を利用することにより、放射線情報記録媒体に記録
された放射線情報を劣化させることなく放射線情報を読
み取ることができる。従って、記録媒体から放射線情報
を繰り返し読み取ったり、あるいは何回にも分けて読み
取ることが可能である。
【0034】また、放射線情報記録媒体に蓄積記録され
た輝尽発光のための放射線エネルギー(輝尽エネルギ
ー)は長期間の保存により、少しずつ低減し、記録され
ている放射線画像情報は少しずつ劣化するが、本発明に
おいて利用する二価ユーロピウムよりの発光は、長期間
を経過しても、殆ど劣化しないため、この現象を利用し
て、二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲ
ン化物蛍光体を含有する放射線情報記録媒体に記録され
た放射線画像情報の予備情報保存手段としても利用する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】BaFBr:0.0005Eu2+蛍光体中のEu2+
励起スペクトル(実線)および発光スペクトル(点線)
を示すグラフである。
【図2】本発明の放射線情報読取装置の例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 画像読取部 2 レーザー光源 3 レーザー光(励起光) 4 ビーム・エクスパンダー 5 ガルバノミラー 6 fθレンズ 7 平面反射鏡 8 放射線像変換パネル 9 偏向レーザー光 10 光ガイド 11 集光ミラー 12 光学フィルター 13 フォトマルチプライヤ 14 ベルトコンベア 15 信号処理部(信号記憶・処理部) 16 画像消去部 17 消去光光源 18 消去光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21K 4/00 M 8805−2G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式(I): MIIFX:xEu2+ (I) (ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より
    選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X
    はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
    も一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の
    数値である)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカ
    リ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を含有する放射線情
    報記録媒体に、被写体を透過したあるいは被検体から発
    せられた放射線を照射して放射線情報を記録する工程、
    そして該記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励
    起光を照射して該蛍光体中の二価ユーロピウムを発光さ
    せ、この発光光を光電的に検出して放射線情報を読み取
    る工程を含むことを特徴とする放射線情報記録読取方
    法。
  2. 【請求項2】 放射線情報を読み取った記録媒体に光お
    よび/または熱を付して該放射線情報を消去する工程を
    更に含む請求項1に記載の放射線情報記録読取方法。
  3. 【請求項3】 放射線情報が記録された、組成式
    (I): MIIFX:xEu2+ (I) (ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より
    選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X
    はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
    も一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の
    数値である)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカ
    リ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を含有する放射線情
    報記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励起光を
    照射せしめる励起光照射手段と、励起光の照射により該
    記録媒体から放射される350〜450nmの波長範囲
    の発光光を光電的に検出せしめる光検出手段とを含む放
    射線情報読取装置。
  4. 【請求項4】 組成式(I): MIIFX:xEu2+ (I) (ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より
    選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X
    はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
    も一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の
    数値である)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカ
    リ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を含有する放射線情
    報記録媒体に、240〜350nmの波長範囲の励起光
    を照射して該蛍光体中の二価ユーロピウムを発光させ、
    この発光光を光電的に検出して、その発光量を測定記録
    する工程、 上記記録媒体に、被写体を透過したあるいは被検体から
    発せられた放射線を照射して放射線情報を記録する工
    程、 該記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励起光を
    照射して該蛍光体中の二価ユーロピウムを発光させ、こ
    の発光光を光電的に検出して、その発光量を測定記録す
    る工程、そして前記放射線照射前の蛍光体中の二価ユー
    ロピウムの発光量と、上記放射線照射後の蛍光体中の二
    価ユーロピウムの発光量とを比較して、記録媒体に記録
    された放射線情報を読み取る工程を含むことを特徴とす
    る放射線情報記録読取方法。
  5. 【請求項5】 放射線情報を読み取った記録媒体に光お
    よび/または熱を付与して該放射線情報を消去する工程
    を更に含む請求項4に記載の放射線情報記録読取方法。
  6. 【請求項6】 放射線情報が記録された、組成式
    (I): MIIFX:xEu2+ (I) (ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より
    選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X
    はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
    も一種のハロゲンであり;xは0<x≦0.2の範囲の
    数値である)で表わされる二価ユーロピウム賦活アルカ
    リ土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体を含有する放射線情
    報記録媒体に240〜350nmの波長範囲の励起光を
    照射せしめる励起光照射手段、励起光の照射により該記
    録媒体から放射される350〜450nmの波長範囲の
    発光光を光電的に検出せしめる光検出手段、上記発光光
    の発光量を測定・記録する手段、そして複数回の励起光
    照射操作により測定・記録された複数回の発光光の発光
    量を比較して放射線情報を読み取る手段を含む放射線情
    報読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164542A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Tohoku Univ 放射線計測方法及び放射線計測装置

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