JP2613094B2 - 放射線画像情報読取装置のシェーディング補正方法 - Google Patents
放射線画像情報読取装置のシェーディング補正方法Info
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- JP2613094B2 JP2613094B2 JP63210069A JP21006988A JP2613094B2 JP 2613094 B2 JP2613094 B2 JP 2613094B2 JP 63210069 A JP63210069 A JP 63210069A JP 21006988 A JP21006988 A JP 21006988A JP 2613094 B2 JP2613094 B2 JP 2613094B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線
画像情報を励起光により光電的に読取って画像信号を得
る放射線画像情報読取装置において、励起光の強度ム
ラ、光電読取手段の検出ムラ等による画像信号の変動を
補正する方法に関するものである。
画像情報を励起光により光電的に読取って画像信号を得
る放射線画像情報読取装置において、励起光の強度ム
ラ、光電読取手段の検出ムラ等による画像信号の変動を
補正する方法に関するものである。
(従来の技術) ある種の蛍光体に放射線(X線,α線,β線,γ線,
紫外線,電子線等)を照射すると、この放射線エネルギ
ーの一部が蛍光体中に蓄積され、この蛍光体に可視光等
の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに応じて
蛍光体が輝尽発光を示すことが知られており、このよう
な性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体と呼ばれる。
紫外線,電子線等)を照射すると、この放射線エネルギ
ーの一部が蛍光体中に蓄積され、この蛍光体に可視光等
の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに応じて
蛍光体が輝尽発光を示すことが知られており、このよう
な性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体と呼ばれる。
この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被写体の放射
線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシートに記録し、この
蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照射して輝
尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読
み取って画像信号を得、この画像信号に基づき写真感光
材料等の記録材料、CRT等の表示装置に被写体の放射線
画像を可視像として再生する放射線画像情報記録再生シ
ステムが本出願人によりすでに提案されている。(特開
昭55−12429号,同56−11395号など) 上記システムにおいて放射線画像情報の読取りを行な
う放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報の蓄積記
録された蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照
射して輝尽発光光を生ぜしめ、この輝尽発光光を光電的
に検出するものである。すなわち、上記励起光は蓄積性
蛍光体シートから画像情報を示す輝尽発光光を生ぜしめ
る波長領域の光であり、この励起光は光偏向器により蓄
積性蛍光体シート上を主走査せしめられる等して該シー
トに照射される。これとともに蓄積性蛍光体シートは上
記励起光の照射方向と略垂直な方向に副走査され、蓄積
性蛍光体シートはその全面に励起光を照射される。蓄積
性蛍光体シートの励起光照射箇所から発せられる輝尽発
光光は、通常導光性材料からなる光ガイドを介してフォ
トマルチプライヤー等の光検出器により検出され、画像
情報を示す電気信号に変換される。また、上記読取装置
における光検出器は、蓄積性蛍光体シート上で反射した
励起光が入射してノイズとなることがないようにその光
入射端面に励起光の波長領域の光をカットし、輝尽発光
光の波長領域の光を透過させるフィルタを有している。
線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシートに記録し、この
蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照射して輝
尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読
み取って画像信号を得、この画像信号に基づき写真感光
材料等の記録材料、CRT等の表示装置に被写体の放射線
画像を可視像として再生する放射線画像情報記録再生シ
ステムが本出願人によりすでに提案されている。(特開
昭55−12429号,同56−11395号など) 上記システムにおいて放射線画像情報の読取りを行な
う放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報の蓄積記
録された蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照
射して輝尽発光光を生ぜしめ、この輝尽発光光を光電的
に検出するものである。すなわち、上記励起光は蓄積性
蛍光体シートから画像情報を示す輝尽発光光を生ぜしめ
る波長領域の光であり、この励起光は光偏向器により蓄
積性蛍光体シート上を主走査せしめられる等して該シー
トに照射される。これとともに蓄積性蛍光体シートは上
記励起光の照射方向と略垂直な方向に副走査され、蓄積
性蛍光体シートはその全面に励起光を照射される。蓄積
性蛍光体シートの励起光照射箇所から発せられる輝尽発
光光は、通常導光性材料からなる光ガイドを介してフォ
トマルチプライヤー等の光検出器により検出され、画像
情報を示す電気信号に変換される。また、上記読取装置
における光検出器は、蓄積性蛍光体シート上で反射した
励起光が入射してノイズとなることがないようにその光
入射端面に励起光の波長領域の光をカットし、輝尽発光
光の波長領域の光を透過させるフィルタを有している。
ところで上述のような読取装置では、光偏向器の反射
面の反射率ムラによる励起光の強度ムラ、また光偏向器
の偏向速度のバラツキによる励起光の走査速度ムラ、あ
るいは光ガイドの集光ムラ(すなわち例えば光ガイド端
部等において導光効率が悪い部分が生じること)によ
り、光検出器の出力が変化してしまうことがある。また
フォトマルチプライヤー等の上記光検出器にも多くの場
合、感度ムラ(受光面位置によって感度が異なること)
があり、特に特開昭62−16666号に開示されている長尺
のフォトマルチプライヤーを用いる場合には、主走査方
向について感度ムラが生じやすい。このような各種ムラ
により光検出効率の部分的な低下(シェーディング)が
生じると、当然ながら、蓄積性蛍光体シートからの輝尽
発光光を正しく検出することが不可能となる。
面の反射率ムラによる励起光の強度ムラ、また光偏向器
の偏向速度のバラツキによる励起光の走査速度ムラ、あ
るいは光ガイドの集光ムラ(すなわち例えば光ガイド端
部等において導光効率が悪い部分が生じること)によ
り、光検出器の出力が変化してしまうことがある。また
フォトマルチプライヤー等の上記光検出器にも多くの場
合、感度ムラ(受光面位置によって感度が異なること)
があり、特に特開昭62−16666号に開示されている長尺
のフォトマルチプライヤーを用いる場合には、主走査方
向について感度ムラが生じやすい。このような各種ムラ
により光検出効率の部分的な低下(シェーディング)が
生じると、当然ながら、蓄積性蛍光体シートからの輝尽
発光光を正しく検出することが不可能となる。
そこで、本出願人は、上記シェーディングの状態を予
め検出しておき、励起光の照射位置に応じて画像信号や
フォトマルチプライヤーの感度を補正する等してシェー
ディングの影響を回避するようにしたシェーディング補
正装置を既に提案した(特開昭62−47259号,同62−472
61号等)。
め検出しておき、励起光の照射位置に応じて画像信号や
フォトマルチプライヤーの感度を補正する等してシェー
ディングの影響を回避するようにしたシェーディング補
正装置を既に提案した(特開昭62−47259号,同62−472
61号等)。
また、上記シェーディングの状態を検出するために
は、通常テスト用の蓄積性蛍光体シートの全面に一様強
度の放射線を照射しておき、画像情報の読取りを行なう
のに先立って上記のようにいわゆるベタ露光されたテス
ト用の蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して、該蓄積
性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を検出すると
いう方法が用いられる。すなわち、読取装置に全くシェ
ーディングが生じていない場合には、ベタ露光されたシ
ートから発せられる輝尽発光光は常に一定の値として検
出されるはずであるので、ベタ露光された蓄積性蛍光材
シートから発せられた輝尽発光光の検出値の変化状態を
調べれば、シェーディングの状態を知ることができる。
は、通常テスト用の蓄積性蛍光体シートの全面に一様強
度の放射線を照射しておき、画像情報の読取りを行なう
のに先立って上記のようにいわゆるベタ露光されたテス
ト用の蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して、該蓄積
性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を検出すると
いう方法が用いられる。すなわち、読取装置に全くシェ
ーディングが生じていない場合には、ベタ露光されたシ
ートから発せられる輝尽発光光は常に一定の値として検
出されるはずであるので、ベタ露光された蓄積性蛍光材
シートから発せられた輝尽発光光の検出値の変化状態を
調べれば、シェーディングの状態を知ることができる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、放射線画像情報読取装置には、例えば撮影
済みの蓄積性蛍光体シートが収容されたカセッテを読取
装置に装填して読取りを行うものがあり、その様な読取
装置においては、複数の撮影装置で撮影された蓄積性蛍
光体シートが読み取られることとなる。
済みの蓄積性蛍光体シートが収容されたカセッテを読取
装置に装填して読取りを行うものがあり、その様な読取
装置においては、複数の撮影装置で撮影された蓄積性蛍
光体シートが読み取られることとなる。
しかるに、各撮影装置はそれぞれ固有の露光ムラを有
し、従って各撮影装置においてはベタ露光そのものを良
好に行うことが困難であると共に、撮影装置が異なると
撮影装置に起因するシェーディング特性も異なるのが通
常である。また、同一の撮影装置であっても、管球と蓄
積性蛍光体シートとの距離等によってシェーディング特
性が異なる可能性がある。
し、従って各撮影装置においてはベタ露光そのものを良
好に行うことが困難であると共に、撮影装置が異なると
撮影装置に起因するシェーディング特性も異なるのが通
常である。また、同一の撮影装置であっても、管球と蓄
積性蛍光体シートとの距離等によってシェーディング特
性が異なる可能性がある。
よって、ある特定の撮影装置でかつ特定の撮影条件で
ベタ露光した蓄積性蛍光体シートを用いて求めたシェー
ディング特性に基づいてシェーディング補正を行う方法
においては、他の撮影装置であるいは他の撮影条件で撮
影した蓄積性蛍光体シートを読み取る場合には、必ずし
も適切なシェーディング補正を行うことができず、また
撮影装置や撮影条件によってはシェーディングパターン
が反対になる場合もあり、そのような場合にはその補正
によって反対にシェーディングが悪くなるという問題が
ある。
ベタ露光した蓄積性蛍光体シートを用いて求めたシェー
ディング特性に基づいてシェーディング補正を行う方法
においては、他の撮影装置であるいは他の撮影条件で撮
影した蓄積性蛍光体シートを読み取る場合には、必ずし
も適切なシェーディング補正を行うことができず、また
撮影装置や撮影条件によってはシェーディングパターン
が反対になる場合もあり、そのような場合にはその補正
によって反対にシェーディングが悪くなるという問題が
ある。
一方、撮影装置に起因するシェーディングパターン
は、一般に低周波のパターンであり、そのシェーディン
グの程度も余り大きくはなく、画像に対する影響は比較
的小さい。
は、一般に低周波のパターンであり、そのシェーディン
グの程度も余り大きくはなく、画像に対する影響は比較
的小さい。
従って、ベタ露光した蓄積性蛍光体シートを用いたシ
ェーディング補正のように、特定の撮影装置及び特定の
撮影条件によるシェーディング特性を反映した補正はむ
しろしないほうが良いと考えられる。
ェーディング補正のように、特定の撮影装置及び特定の
撮影条件によるシェーディング特性を反映した補正はむ
しろしないほうが良いと考えられる。
また、工場での読取装置の出荷検査等では必ずしも近
くに放射線源があるわけではなく、放射線源を用いるこ
と無くシェーディング補正ができることが望ましい。
くに放射線源があるわけではなく、放射線源を用いるこ
と無くシェーディング補正ができることが望ましい。
また、病院等の施設においてシェーディング特性の経
時的変化によりシェーディング補正を再調整する際も、
放射線源を用いること無く再調整を行うことができれ
ば、本来の撮影業務に影響を与えること無く再調整が可
能となるので望ましい。
時的変化によりシェーディング補正を再調整する際も、
放射線源を用いること無く再調整を行うことができれ
ば、本来の撮影業務に影響を与えること無く再調整が可
能となるので望ましい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
ベタ露光を行なうことなしに、常に簡単かつ正確に装置
のシェーディングの状態を検出することのできる、放射
線画像情報読取装置におけるシェーディング補正方法を
提供することを目的とするものである。
ベタ露光を行なうことなしに、常に簡単かつ正確に装置
のシェーディングの状態を検出することのできる、放射
線画像情報読取装置におけるシェーディング補正方法を
提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明のシェーディング補正方法は、蓄積性蛍光体シ
ートに対して放射線画像情報の読取りを行うのに先立っ
て、ベタ露光によるエネルギー蓄積を行わなくても励起
光の照射により、光電読取手段に取り付けられている前
述したフィルタを透過可能な波長の蛍光を発する検査用
蛍光体シートに、ベタ露光によるエネルギー蓄積を行わ
ずに励起光を照射し、該検査用蛍光体シートから発せら
れる蛍光を光電読取手段により検出することにより励起
光の強度ムラ、光電読取手段の感度ムラ等によるシェー
ディングの特性を検出し、このシェーディングの特性を
記憶手段に記憶させ、上記蓄積性蛍光体シートに対する
読取り時に上記記憶手段の出力に応じてシェーディング
による画像信号の変動を補正することを特徴とするもの
である。
ートに対して放射線画像情報の読取りを行うのに先立っ
て、ベタ露光によるエネルギー蓄積を行わなくても励起
光の照射により、光電読取手段に取り付けられている前
述したフィルタを透過可能な波長の蛍光を発する検査用
蛍光体シートに、ベタ露光によるエネルギー蓄積を行わ
ずに励起光を照射し、該検査用蛍光体シートから発せら
れる蛍光を光電読取手段により検出することにより励起
光の強度ムラ、光電読取手段の感度ムラ等によるシェー
ディングの特性を検出し、このシェーディングの特性を
記憶手段に記憶させ、上記蓄積性蛍光体シートに対する
読取り時に上記記憶手段の出力に応じてシェーディング
による画像信号の変動を補正することを特徴とするもの
である。
上記フィルタは少なくとも励起光の波長領域の光をカ
ットするものであるので、輝尽発光光の波長領域の光以
外にも、励起光と異なる他の波長領域の光を透過させる
ものであってもよい。従って上記検査用蛍光体シートと
しては、励起光の照射により輝尽発光光と同様の波長の
蛍光を発するものの他、励起光および輝尽発光光の波長
領域と異なり、上記フィルタを透過可能な波長の蛍光を
発するものを用いることができる。
ットするものであるので、輝尽発光光の波長領域の光以
外にも、励起光と異なる他の波長領域の光を透過させる
ものであってもよい。従って上記検査用蛍光体シートと
しては、励起光の照射により輝尽発光光と同様の波長の
蛍光を発するものの他、励起光および輝尽発光光の波長
領域と異なり、上記フィルタを透過可能な波長の蛍光を
発するものを用いることができる。
(作用) 本方法によれば、上記検査用蛍光体シートを用いたこ
とにより、放射線を照射しなくても励起光の照射により
光電読取手段により検出可能な蛍光を得ることができる
ので、従来のベタ露光を行なうことなく上記検査用蛍光
体シートから発せられる蛍光を検出してシェーディング
の状態を検出することができる。なお、検出されたシェ
ーディングの状態に応じて行なわれるシェーディング補
正の具体的な方法については、最終的に得られる画像信
号を良好に補正することのできるものであれば、公知の
任意の方法を用いることができる。
とにより、放射線を照射しなくても励起光の照射により
光電読取手段により検出可能な蛍光を得ることができる
ので、従来のベタ露光を行なうことなく上記検査用蛍光
体シートから発せられる蛍光を検出してシェーディング
の状態を検出することができる。なお、検出されたシェ
ーディングの状態に応じて行なわれるシェーディング補
正の具体的な方法については、最終的に得られる画像信
号を良好に補正することのできるものであれば、公知の
任意の方法を用いることができる。
(実 施 例) 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。
る。
第1図は本発明の一実施例方法によりシェーディング
補正が行なわれる放射線画像情報読取装置を示すもので
ある。
補正が行なわれる放射線画像情報読取装置を示すもので
ある。
放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート
1は、エンドレスベルト等のシート搬送手段2により、
副走査のために矢印Y方向に搬送される。またHe−Neレ
ーザ3から射出された励起光3aは、光偏向器であるガル
バノメータミラー4の反射面4aによって偏向され、蓄積
性蛍光体シート1を上記副走査方向Yと略直角な方向X
に主走査する。こうして励起光3aが照射された蓄積性蛍
光体シート1の箇所からは、蓄積記録されている放射線
画像情報に応じた光量の輝尽発光光が発散され、この輝
尽発光光は集光ガイド5を介して主走査線に沿って配さ
れた長尺のフォトマルチプライヤー6によって光電的に
検出される。上記励起光3aの波長は632.8nmであり、上
記蓄積性蛍光体シート1はその蛍光体層がBaFBr:Eu2+か
らなるものであり、上記波長の励起光による輝尽発光の
ピーク波長は390nmとなっている。また第2図に示すよ
うに、上記フォトマルチプライヤー6の受光面上には、
上記励起光の波長領域の光をカットし、輝尽発光光の波
長領域の光を透過させるフィルタ15が配設されており、
蓄積性蛍光体シート1上での励起光の反射光はこのフィ
ルタ15によりカットされてフォトマルチプライヤー6へ
の入射が防止される。上記フィルタ15は一例としてHOYA
(株)製B−370であり、その分光透過率特性は第3図
に示すものとなっている。
1は、エンドレスベルト等のシート搬送手段2により、
副走査のために矢印Y方向に搬送される。またHe−Neレ
ーザ3から射出された励起光3aは、光偏向器であるガル
バノメータミラー4の反射面4aによって偏向され、蓄積
性蛍光体シート1を上記副走査方向Yと略直角な方向X
に主走査する。こうして励起光3aが照射された蓄積性蛍
光体シート1の箇所からは、蓄積記録されている放射線
画像情報に応じた光量の輝尽発光光が発散され、この輝
尽発光光は集光ガイド5を介して主走査線に沿って配さ
れた長尺のフォトマルチプライヤー6によって光電的に
検出される。上記励起光3aの波長は632.8nmであり、上
記蓄積性蛍光体シート1はその蛍光体層がBaFBr:Eu2+か
らなるものであり、上記波長の励起光による輝尽発光の
ピーク波長は390nmとなっている。また第2図に示すよ
うに、上記フォトマルチプライヤー6の受光面上には、
上記励起光の波長領域の光をカットし、輝尽発光光の波
長領域の光を透過させるフィルタ15が配設されており、
蓄積性蛍光体シート1上での励起光の反射光はこのフィ
ルタ15によりカットされてフォトマルチプライヤー6へ
の入射が防止される。上記フィルタ15は一例としてHOYA
(株)製B−370であり、その分光透過率特性は第3図
に示すものとなっている。
上記フィルタ15を透過した輝尽発光光はフォトマルチ
プライヤー6により光電的に検出されてアナログ出力信
号Sとして出力される。アナログ出力信号Sは、ログア
ンプ7によって増幅された後、後述するアナログ演算部
8を経てA/D変換器においてデジタル化される。こうし
て得られたデジタルの読取画像信号Sdは画像処理回路10
に送られ、ここで階調処理、周波数処理等の処理を受け
た後、例えばCRT、光走査記録装置等の画像再生装置11
に入力される。上記読取画像信号Sdは前記輝尽発光光の
光量を担持するものであるから、この読取画像信号Sdを
用いれば、蓄積性蛍光体シート1に蓄積記録されていた
放射線画像が、上記画像再生装置11により可視像として
再生される。なお読取画像信号Sdは、上述のように直ち
に画像再生装置11に入力する他、例えば磁気ディスクや
磁気テープ等の記録媒体に一時記録しておくようにして
もよい。
プライヤー6により光電的に検出されてアナログ出力信
号Sとして出力される。アナログ出力信号Sは、ログア
ンプ7によって増幅された後、後述するアナログ演算部
8を経てA/D変換器においてデジタル化される。こうし
て得られたデジタルの読取画像信号Sdは画像処理回路10
に送られ、ここで階調処理、周波数処理等の処理を受け
た後、例えばCRT、光走査記録装置等の画像再生装置11
に入力される。上記読取画像信号Sdは前記輝尽発光光の
光量を担持するものであるから、この読取画像信号Sdを
用いれば、蓄積性蛍光体シート1に蓄積記録されていた
放射線画像が、上記画像再生装置11により可視像として
再生される。なお読取画像信号Sdは、上述のように直ち
に画像再生装置11に入力する他、例えば磁気ディスクや
磁気テープ等の記録媒体に一時記録しておくようにして
もよい。
上記放射線画像読取装置においては、前述のように光
ビームの強度ムラ、走査速度ムラおよび長尺フォトマル
チプライヤーの主走査方向の感度ムラ等に起因するシェ
ーディングが生じることがあり、このような各種ムラに
よるシェーディングが生じると、フォトマルチプライヤ
ーの上記出力信号Sは、同じ蓄積エネルギー量の画像部
分に対してもビーム走査位置に応じて変わってしまい、
正確な画像情報の読取りが行なえなくなる。以下、この
シェーディングを補正する方法について説明する。
ビームの強度ムラ、走査速度ムラおよび長尺フォトマル
チプライヤーの主走査方向の感度ムラ等に起因するシェ
ーディングが生じることがあり、このような各種ムラに
よるシェーディングが生じると、フォトマルチプライヤ
ーの上記出力信号Sは、同じ蓄積エネルギー量の画像部
分に対してもビーム走査位置に応じて変わってしまい、
正確な画像情報の読取りが行なえなくなる。以下、この
シェーディングを補正する方法について説明する。
本実施例方法においては、上述したように画像情報が
蓄積記録された蓄積性蛍光体シート1に対する読取りを
行なうのに先立って、ベタ露光によるエネルギー蓄積を
行わなくても上述した波長632.8nmの励起光により、前
記フィルタ15を透過する蛍光を発する検査用蛍光体シー
ト20を上記蓄積性蛍光体シート1と同様に読取りにかけ
る。上記検査用蛍光体シート20は、蛍光体としてγ−Al
F3:Fe3+をバインダーに分散させたものにより蛍光体層
が形成されてなるものであり、その励起スペクトルおよ
び発光スペクトルは、それぞれ第4図および第5図に示
すようになっている。この検査用蛍光体シート20は、蓄
積性蛍光体シート1と同様にシート搬送手段2上に載置
され、矢印Y方向に搬送されつつ全面に励起光3aの照射
を受ける。検査用蛍光体シート20は、放射線を照射され
なくても波長632.8nmの励起光3aの照射を受けると750nm
付近をピークとした蛍光を発し、上述したフィルタ15は
第3図に示すように750nm近くの波長の光を良好に透過
させるので、検査用蛍光体シート20から発せられる一定
強度の蛍光は、フィルタ15を介してフォトマルチプライ
ヤー6に検出される。
蓄積記録された蓄積性蛍光体シート1に対する読取りを
行なうのに先立って、ベタ露光によるエネルギー蓄積を
行わなくても上述した波長632.8nmの励起光により、前
記フィルタ15を透過する蛍光を発する検査用蛍光体シー
ト20を上記蓄積性蛍光体シート1と同様に読取りにかけ
る。上記検査用蛍光体シート20は、蛍光体としてγ−Al
F3:Fe3+をバインダーに分散させたものにより蛍光体層
が形成されてなるものであり、その励起スペクトルおよ
び発光スペクトルは、それぞれ第4図および第5図に示
すようになっている。この検査用蛍光体シート20は、蓄
積性蛍光体シート1と同様にシート搬送手段2上に載置
され、矢印Y方向に搬送されつつ全面に励起光3aの照射
を受ける。検査用蛍光体シート20は、放射線を照射され
なくても波長632.8nmの励起光3aの照射を受けると750nm
付近をピークとした蛍光を発し、上述したフィルタ15は
第3図に示すように750nm近くの波長の光を良好に透過
させるので、検査用蛍光体シート20から発せられる一定
強度の蛍光は、フィルタ15を介してフォトマルチプライ
ヤー6に検出される。
上記蛍光を検出することによりフォトマルチプライヤ
ー6から出力される参照出力信号S0は、前述と同様にし
てログアンプ7によって増幅され、後述するアナログ演
算部8を通過してA/D変換器9においてデジタル化され
る。デジタル化された参照出力信号Sd0は補正値演算回
路12に入力される。この補正値演算回路12において、上
記参照出力信号の差(これは前記シェーディングによっ
て生じるものであり、シェーディング特性を示してい
る)は、主走査方向の画素単位で求められる。
ー6から出力される参照出力信号S0は、前述と同様にし
てログアンプ7によって増幅され、後述するアナログ演
算部8を通過してA/D変換器9においてデジタル化され
る。デジタル化された参照出力信号Sd0は補正値演算回
路12に入力される。この補正値演算回路12において、上
記参照出力信号の差(これは前記シェーディングによっ
て生じるものであり、シェーディング特性を示してい
る)は、主走査方向の画素単位で求められる。
すなわち、第6図に示すように検査用蛍光体シート20
には主走査方向Xに沿ってX1,X2,X3,……XJのJ列の画
素が並んでおり、補正値演算回路12は、副走査方向Yの
m列について上記各列X1,X2,X3,……XJの参照出力信号S
d0の平均値を求め、これらの平均値をそれぞれ代表信号
値R1,R2,R3,……RJとする。そして演算回路12はX方向
の1〜J列のすべての代表信号値R1,R2,R3,……RJの平
均値R0と、各代表信号値R1,R2,R3,……RJの差である補
正値U1,U2,U3,……UJを求め、これらの値をメモリ13に
記憶させる。
には主走査方向Xに沿ってX1,X2,X3,……XJのJ列の画
素が並んでおり、補正値演算回路12は、副走査方向Yの
m列について上記各列X1,X2,X3,……XJの参照出力信号S
d0の平均値を求め、これらの平均値をそれぞれ代表信号
値R1,R2,R3,……RJとする。そして演算回路12はX方向
の1〜J列のすべての代表信号値R1,R2,R3,……RJの平
均値R0と、各代表信号値R1,R2,R3,……RJの差である補
正値U1,U2,U3,……UJを求め、これらの値をメモリ13に
記憶させる。
上述したように蓄積性蛍光体シート1に蓄積記録され
た放射線画像情報を読取る際には、メモリ13から上記補
正値U1,U2,U3,……UJが順番に呼び出され、蓄積性蛍光
体シートから読み取られた画像信号の補正が行なわれ
る。すなわち、メモリ13には励起光の主走査と同期した
同期信号Tが入力され、主走査方向の第n列の画素が読
み取られるときにその第n列に関する補正値Unが出力せ
しめられるようになっている。これらの補正値はD/A変
換器14においてアナログ化された後、輝尽発光光を光電
的に読取って得られた画像信号とともに、補正信号とし
てアナログ演算部8に送られる。上記画像信号はシェー
ディングの影響を受けたものとなっているが、この画像
信号に補正信号が加えられることにより、シェーディン
グによる画像信号の変動を補正して正確な画像情報の読
取りを行なうことができる。
た放射線画像情報を読取る際には、メモリ13から上記補
正値U1,U2,U3,……UJが順番に呼び出され、蓄積性蛍光
体シートから読み取られた画像信号の補正が行なわれ
る。すなわち、メモリ13には励起光の主走査と同期した
同期信号Tが入力され、主走査方向の第n列の画素が読
み取られるときにその第n列に関する補正値Unが出力せ
しめられるようになっている。これらの補正値はD/A変
換器14においてアナログ化された後、輝尽発光光を光電
的に読取って得られた画像信号とともに、補正信号とし
てアナログ演算部8に送られる。上記画像信号はシェー
ディングの影響を受けたものとなっているが、この画像
信号に補正信号が加えられることにより、シェーディン
グによる画像信号の変動を補正して正確な画像情報の読
取りを行なうことができる。
また、検査用蛍光体シートは、ベタ露光によるエネル
ギー蓄積を行わなくても励起光により、フォトマルチプ
ライヤーに取り付けられたフィルタを透過可能な波長の
蛍光を発するものであればよく、上述したように輝尽発
光光より長波長の蛍光を発するものの他、輝尽発光光の
波長に近い波長の蛍光を発するものであってもよい。以
下にこのような検査用蛍光体シートを用いる実施例を示
す。
ギー蓄積を行わなくても励起光により、フォトマルチプ
ライヤーに取り付けられたフィルタを透過可能な波長の
蛍光を発するものであればよく、上述したように輝尽発
光光より長波長の蛍光を発するものの他、輝尽発光光の
波長に近い波長の蛍光を発するものであってもよい。以
下にこのような検査用蛍光体シートを用いる実施例を示
す。
励起光源として上述したHe−Neレーザの代りに波長が
850nmのレーザ光を発するGaAs半導体レーザを用いる場
合には、蓄積性蛍光体シートとして、上記波長の光で励
起されうるものが用いられる。かかる蓄積性蛍光体シー
トとしては、特開昭61−72089号に開示されている 一般式 MIX・aMIIX2′・bMIIX3:cA (ただし、MIはLi,Na,K,RbおよびCsから選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属であり、少なくともRb,Csのい
ずれかを含む。MIIはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,CuおよびNi
から選ばれる少なくとも一種の二価金属であり、MIIIは
Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,
Al,GaおよびInから選ばれる少なくとも一種の三価金属
であり、X,X′およびX″はF,Cl,BrおよびIから選ばれ
る少なくとも一種のハロゲンであり、AはTl,Na,Ag,Cu
の少なくとも一種の金属である。また、aは0≦a≦1
の範囲の数値であり、bは0≦b≦0.5の範囲の数値で
あり、cは0<c≦0.2の範囲の数値である。)、およ
び特開昭62−209187号に開示されている、 一般式 MIX・aMIIX2′:bTl (ただし、MIはNa,K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも
一種のアルカリ金属であり、MIIはMg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,C
uおよびNiから選ばれる少なくとも一種の二価金属であ
り、X及びX′はF,Cl,Br及びIから選ばれる少なくと
も一種のハロゲンである。またaは0≦a≦4.0の範囲
の数値であり、bは0≦b≦0.2の範囲の数値であ
る。)等がある。これらのうち蛍光体層がCs I・0.05Ba
F2・0.01AlF3:0.002Naからなる蓄積性蛍光体シートの励
起スペクトルを第7図に、輝尽発光光の発光スペクトル
を第8図に示し、蛍光体層がRbBr・0.5BaFBr:0.001Tlか
らなる蓄積性蛍光体シートの励起スペクトルを第9図
に、輝尽発光光の発光スペクトルを第10図に示す。上記
各グラフから明らかなように、上記2種類の蓄積性蛍光
体シートは、波長が850nm励起光によって励起されて、
波長の400nm前後の輝尽発光光を発する。
850nmのレーザ光を発するGaAs半導体レーザを用いる場
合には、蓄積性蛍光体シートとして、上記波長の光で励
起されうるものが用いられる。かかる蓄積性蛍光体シー
トとしては、特開昭61−72089号に開示されている 一般式 MIX・aMIIX2′・bMIIX3:cA (ただし、MIはLi,Na,K,RbおよびCsから選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属であり、少なくともRb,Csのい
ずれかを含む。MIIはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,CuおよびNi
から選ばれる少なくとも一種の二価金属であり、MIIIは
Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,
Al,GaおよびInから選ばれる少なくとも一種の三価金属
であり、X,X′およびX″はF,Cl,BrおよびIから選ばれ
る少なくとも一種のハロゲンであり、AはTl,Na,Ag,Cu
の少なくとも一種の金属である。また、aは0≦a≦1
の範囲の数値であり、bは0≦b≦0.5の範囲の数値で
あり、cは0<c≦0.2の範囲の数値である。)、およ
び特開昭62−209187号に開示されている、 一般式 MIX・aMIIX2′:bTl (ただし、MIはNa,K,Rb及びCsから選ばれる少なくとも
一種のアルカリ金属であり、MIIはMg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,C
uおよびNiから選ばれる少なくとも一種の二価金属であ
り、X及びX′はF,Cl,Br及びIから選ばれる少なくと
も一種のハロゲンである。またaは0≦a≦4.0の範囲
の数値であり、bは0≦b≦0.2の範囲の数値であ
る。)等がある。これらのうち蛍光体層がCs I・0.05Ba
F2・0.01AlF3:0.002Naからなる蓄積性蛍光体シートの励
起スペクトルを第7図に、輝尽発光光の発光スペクトル
を第8図に示し、蛍光体層がRbBr・0.5BaFBr:0.001Tlか
らなる蓄積性蛍光体シートの励起スペクトルを第9図
に、輝尽発光光の発光スペクトルを第10図に示す。上記
各グラフから明らかなように、上記2種類の蓄積性蛍光
体シートは、波長が850nm励起光によって励起されて、
波長の400nm前後の輝尽発光光を発する。
また、上記の励起光および蓄積性蛍光体シートを用い
る場合には、フォトマルチプライヤーの受光面上に取り
付けられるフィルタとしては、分光透過率特性がそれぞ
れ第11図および第12図に示すものとなっている、HOYA
(株)製B−480(第11図)、および東芝硝子(株)B
−48(第12図)が用いられる。なお、第11図には、750n
m以下の波長領域のみが示されているが、第11図に示す
フィルタの赤外域の光の透過率は、850nmの光に対して
9×10-3%、900nmの光に対して0.01%、1000nmの光に
対して0.08%と極めて低いものとなっている。かかるフ
ィルタを有するフォトマルチプライヤーによれば波長が
400nm前後の輝尽発光光を検出することができるととも
に、波長が850nmの励起光の蓄積性蛍光体シート上での
反射光をカットすることができる。
る場合には、フォトマルチプライヤーの受光面上に取り
付けられるフィルタとしては、分光透過率特性がそれぞ
れ第11図および第12図に示すものとなっている、HOYA
(株)製B−480(第11図)、および東芝硝子(株)B
−48(第12図)が用いられる。なお、第11図には、750n
m以下の波長領域のみが示されているが、第11図に示す
フィルタの赤外域の光の透過率は、850nmの光に対して
9×10-3%、900nmの光に対して0.01%、1000nmの光に
対して0.08%と極めて低いものとなっている。かかるフ
ィルタを有するフォトマルチプライヤーによれば波長が
400nm前後の輝尽発光光を検出することができるととも
に、波長が850nmの励起光の蓄積性蛍光体シート上での
反射光をカットすることができる。
一方、本実施例における検査用蛍光体シートとして
は、蛍光体としてNaYb(WO4)2:Erをバインダーに分散
させたものにより蛍光体層が形成されたシートが用いら
れる。この検査用蛍光体シートは、その励起スペクトル
が第13図に示すものとなっており、波長850nmの励起光
によって蛍光を生じさせることのできるものである。ま
たこの検査用蛍光体シートから発せられる蛍光は、波長
のピークが525nmであり、かかる波長の蛍光は上述した
2種類のフィルタを良好に透過する(第11図および第12
図参照)。従って本実施例においても画像情報の読取り
に先立って検査用蛍光体シートに励起光を走査させて蛍
光を生じさせ、この蛍光を検出することにより、放射線
によるベタ露光を行なうことなくシェーディングの状態
を検出することができる。なお、上述した2つの蛍光体
の他にも、ある種の稀土類蛍光体のように量子計数作用
により、あるいは多段エネルギー伝達により、長波長の
光を吸収して短波長の蛍光を発するものが赤外可視変換
蛍光体として知られており、励起光の波長およびフィル
タの特性によって適当な蛍光体シートを適宜検査用蛍光
体シートとして用いることができる。
は、蛍光体としてNaYb(WO4)2:Erをバインダーに分散
させたものにより蛍光体層が形成されたシートが用いら
れる。この検査用蛍光体シートは、その励起スペクトル
が第13図に示すものとなっており、波長850nmの励起光
によって蛍光を生じさせることのできるものである。ま
たこの検査用蛍光体シートから発せられる蛍光は、波長
のピークが525nmであり、かかる波長の蛍光は上述した
2種類のフィルタを良好に透過する(第11図および第12
図参照)。従って本実施例においても画像情報の読取り
に先立って検査用蛍光体シートに励起光を走査させて蛍
光を生じさせ、この蛍光を検出することにより、放射線
によるベタ露光を行なうことなくシェーディングの状態
を検出することができる。なお、上述した2つの蛍光体
の他にも、ある種の稀土類蛍光体のように量子計数作用
により、あるいは多段エネルギー伝達により、長波長の
光を吸収して短波長の蛍光を発するものが赤外可視変換
蛍光体として知られており、励起光の波長およびフィル
タの特性によって適当な蛍光体シートを適宜検査用蛍光
体シートとして用いることができる。
また、上述のようにして得られた補正値に基づくシェ
ーディング補正は、最終的に読取装置から得られる画像
信号をシェーディングの影響のないものにすることがで
きれば、具体的にはどのようにして行なってもよく、上
述した実施例におけるように画像信号を直接変化させる
代りに、シェーディングの状態に応じてフォトマルチプ
ライヤーの感度を変化させたり、励起光のパワーを変化
させたりしてもよい。また、光電読取手段としては、上
述した長尺のフォトマルチプライヤーの他、従来より公
知の大型の光ガイドと小型のフォトマルチプライヤーを
組み合わせてなるものや、ラインセンサ等を用いること
もできる。
ーディング補正は、最終的に読取装置から得られる画像
信号をシェーディングの影響のないものにすることがで
きれば、具体的にはどのようにして行なってもよく、上
述した実施例におけるように画像信号を直接変化させる
代りに、シェーディングの状態に応じてフォトマルチプ
ライヤーの感度を変化させたり、励起光のパワーを変化
させたりしてもよい。また、光電読取手段としては、上
述した長尺のフォトマルチプライヤーの他、従来より公
知の大型の光ガイドと小型のフォトマルチプライヤーを
組み合わせてなるものや、ラインセンサ等を用いること
もできる。
(発明の効果) 以上詳細に説明した通り本発明のシェーディング補正
方法によれば、読取り前にベタ露光を行なうことなくシ
ェーディングの状態を良好に検出することができるの
で、シェーディング補正のための放射線撮影が不要とな
り、容易かつ正確にシェーディングの補正を行なうこと
ができる。
方法によれば、読取り前にベタ露光を行なうことなくシ
ェーディングの状態を良好に検出することができるの
で、シェーディング補正のための放射線撮影が不要とな
り、容易かつ正確にシェーディングの補正を行なうこと
ができる。
即ち、本発明は、上記のごとき検査用蛍光体シートを
用いてシェーディング補正を行うので、ベタ露光をおこ
なった蓄積性蛍光体シートを用いる場合のように特定の
撮影装置や撮影条件に起因するシェーディングパターン
が反映されたシェーディング補正を行う場合の問題、即
ち撮影装置に起因するシェーディングを正確に補正する
ことが困難であり場合によっては補正によりシェーディ
ングが悪化するという問題を回避でき、また、撮影装置
側のシェーディングの画像に対する影響は比較的小さい
ことと相俟って、ベタ露光をおこなった蓄積性蛍光体シ
ートを用いる場合に比較して全体として簡単にかつ正確
にシェーディング補正を行うことができる。
用いてシェーディング補正を行うので、ベタ露光をおこ
なった蓄積性蛍光体シートを用いる場合のように特定の
撮影装置や撮影条件に起因するシェーディングパターン
が反映されたシェーディング補正を行う場合の問題、即
ち撮影装置に起因するシェーディングを正確に補正する
ことが困難であり場合によっては補正によりシェーディ
ングが悪化するという問題を回避でき、また、撮影装置
側のシェーディングの画像に対する影響は比較的小さい
ことと相俟って、ベタ露光をおこなった蓄積性蛍光体シ
ートを用いる場合に比較して全体として簡単にかつ正確
にシェーディング補正を行うことができる。
また、上記のようにベタ露光をおこなった蓄積性蛍光
体シートを用いないので、近くに放射線源のない工場で
の出荷検査等を簡単に行うことができ、また、病院の施
設等においても本来の撮影業務に支障を来すこと無くシ
ェーディング補正の再調整を容易に行うことができる。
体シートを用いないので、近くに放射線源のない工場で
の出荷検査等を簡単に行うことができ、また、病院の施
設等においても本来の撮影業務に支障を来すこと無くシ
ェーディング補正の再調整を容易に行うことができる。
さらに、本発明においては、上記のように検査用蛍光
体シートの励起光と蓄積性蛍光体シートの励起光とを一
致させているので、検査用蛍光体シートからシェーディ
ング補正データを読み取る際には蓄積性蛍光体シート用
の励起系を用いて読み取れば良く、従って、検査用蛍光
体シートからシェーディング補正データを読み取るため
の別個の励起系を設ける必要がなく、装置構成を簡素化
でき、またそのように同一の励起系を使用することによ
り、励起系に起因するシェーディングも補正することが
できる。
体シートの励起光と蓄積性蛍光体シートの励起光とを一
致させているので、検査用蛍光体シートからシェーディ
ング補正データを読み取る際には蓄積性蛍光体シート用
の励起系を用いて読み取れば良く、従って、検査用蛍光
体シートからシェーディング補正データを読み取るため
の別個の励起系を設ける必要がなく、装置構成を簡素化
でき、またそのように同一の励起系を使用することによ
り、励起系に起因するシェーディングも補正することが
できる。
第1図は本発明の一実施例方法によりシェーディング補
正を行なう放射線画像情報読取装置を示す概略図、 第2図はフォトマルチプライヤーの側面図、 第3図は、第11図,第12図はフィルタの分光透過率特性
を示すグラフ、 第4図,第13図は検査用フィルタの励起スペクトルを示
すグラフ、 第5図は検査用フィルタの発光スペクトルを示すグラ
フ、 第6図は本発明方法によるシェーディング補正を説明す
るための概略図、 第7図,第9図は蓄積性蛍光体シートの励起スペクトル
を示すグラフ、 第8図,第10図は蓄積性蛍光体シートの輝尽発光スペク
トルを示すグラフである。 1……蓄積性蛍光体シート、3a……励起光 6……フォトマルチプライヤー 8……アナログ演算部 12……補正値演算回路、13……メモリ 15……フィルタ 20……検査用蛍光体シート
正を行なう放射線画像情報読取装置を示す概略図、 第2図はフォトマルチプライヤーの側面図、 第3図は、第11図,第12図はフィルタの分光透過率特性
を示すグラフ、 第4図,第13図は検査用フィルタの励起スペクトルを示
すグラフ、 第5図は検査用フィルタの発光スペクトルを示すグラ
フ、 第6図は本発明方法によるシェーディング補正を説明す
るための概略図、 第7図,第9図は蓄積性蛍光体シートの励起スペクトル
を示すグラフ、 第8図,第10図は蓄積性蛍光体シートの輝尽発光スペク
トルを示すグラフである。 1……蓄積性蛍光体シート、3a……励起光 6……フォトマルチプライヤー 8……アナログ演算部 12……補正値演算回路、13……メモリ 15……フィルタ 20……検査用蛍光体シート
Claims (1)
- 【請求項1】放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍
光体シートに励起光を照射して前記蓄積性蛍光体シート
から輝尽発光光を生ぜしめ、該輝尽発光光を、前記励起
光の波長領域の光を遮断し前記輝尽発光光の波長領域の
光を透過させるフィルタを有する光電読取手段により検
出して画像信号を得る放射線画像情報読取装置の、前記
励起光の強度ムラ、前記光電読取手段の感度ムラ等によ
るシェーディングの補正を行う方法において、 前記蓄積性蛍光体シートに対して前記放射線画像情報の
読取りを行なうのに先立って、ベタ露光によるエネルギ
ー蓄積を行わなくても前記励起光の照射により、前記フ
ィルタを透過可能な波長の蛍光を発する検査用蛍光体シ
ートに、ベタ露光によるエネルギー蓄積を行わずに前記
励起光を照射し、該検査用蛍光体シートから発せられる
蛍光を前記光電読取手段により検出することによりシェ
ーディングの特性を検出し、このシェーディングの特性
を記憶手段に記憶させ、前記蓄積性蛍光体シートに対す
る読取り時に前記記憶手段の出力に応じて前記シェーデ
ィングによる前記画像信号の変動を補正する放射線画像
情報読取装置のシェーディング補正方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63210069A JP2613094B2 (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | 放射線画像情報読取装置のシェーディング補正方法 |
US07/397,815 US5028783A (en) | 1988-08-24 | 1989-08-24 | Shading elimination method for an image read-out apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63210069A JP2613094B2 (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | 放射線画像情報読取装置のシェーディング補正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0258178A JPH0258178A (ja) | 1990-02-27 |
JP2613094B2 true JP2613094B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=16583306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63210069A Expired - Fee Related JP2613094B2 (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | 放射線画像情報読取装置のシェーディング補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2613094B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5380222B2 (ja) * | 2009-09-17 | 2014-01-08 | 株式会社東芝 | 区分機および押印機 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6247261A (ja) * | 1985-08-26 | 1987-02-28 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画像情報読取装置のシエ−デイング補正装置 |
-
1988
- 1988-08-24 JP JP63210069A patent/JP2613094B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0258178A (ja) | 1990-02-27 |
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