JPH05113332A - 振動ジヤイロ - Google Patents
振動ジヤイロInfo
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- JPH05113332A JPH05113332A JP3272740A JP27274091A JPH05113332A JP H05113332 A JPH05113332 A JP H05113332A JP 3272740 A JP3272740 A JP 3272740A JP 27274091 A JP27274091 A JP 27274091A JP H05113332 A JPH05113332 A JP H05113332A
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Landscapes
- Gyroscopes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】検出効率を向上させ、かつ特性の安定性を高め
る。 【構成】振動子を断面が長辺と短辺からなる長方形を有
する一対の直方体で形成し、直方体の一方に、振動子を
x軸方向に振動させて速度を与える駆動用トランスデュ
ーサ、他方の直方体に、z軸回りに角速度Ωを受けたと
きにy軸方向に発生するコリオリの力により起きる振動
を検知する検出用トランスデューサをそれぞれ貼着する
と共に、直方体の一方を他方の直方体に対して長辺と短
辺の方向をz軸回りに直交させて接続する。
る。 【構成】振動子を断面が長辺と短辺からなる長方形を有
する一対の直方体で形成し、直方体の一方に、振動子を
x軸方向に振動させて速度を与える駆動用トランスデュ
ーサ、他方の直方体に、z軸回りに角速度Ωを受けたと
きにy軸方向に発生するコリオリの力により起きる振動
を検知する検出用トランスデューサをそれぞれ貼着する
と共に、直方体の一方を他方の直方体に対して長辺と短
辺の方向をz軸回りに直交させて接続する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は飛行体、船舶、車両、ロ
ボットなどの位置、姿勢制御に適した振動ジャイロに関
し、特に、検出効率を向上させ、特性の安定性を高めた
振動ジャイロに係わる。
ボットなどの位置、姿勢制御に適した振動ジャイロに関
し、特に、検出効率を向上させ、特性の安定性を高めた
振動ジャイロに係わる。
【0002】
【従来の技術】従来から、図5に示すように、x軸方向
に運動している物体にz軸回りに角速度Ωが加わるとy
軸方向にコリオリFcの力が発生することが知られてい
る。この原理を利用し、支持ピン20で支持された振動
子21をx軸面21xに貼着された駆動用トランスデュ
ーサ22によりx軸方向に屈曲振動を起こさせて速度を
与え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発
生するコリオリの力Fcにより起きる屈曲振動をy軸面
21yに貼着された検出用トランスデューサ23により
検知することにより、この角速度Ωを測定する振動ジャ
イロが提案されている(特開昭62−106315号、
特開平1−250014号、特開平2−51066号、
特開平2−80911号、特開平2−82164号、特
開平2−187621号、特開平2−187622号、
特開平2−201218号公報)。
に運動している物体にz軸回りに角速度Ωが加わるとy
軸方向にコリオリFcの力が発生することが知られてい
る。この原理を利用し、支持ピン20で支持された振動
子21をx軸面21xに貼着された駆動用トランスデュ
ーサ22によりx軸方向に屈曲振動を起こさせて速度を
与え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発
生するコリオリの力Fcにより起きる屈曲振動をy軸面
21yに貼着された検出用トランスデューサ23により
検知することにより、この角速度Ωを測定する振動ジャ
イロが提案されている(特開昭62−106315号、
特開平1−250014号、特開平2−51066号、
特開平2−80911号、特開平2−82164号、特
開平2−187621号、特開平2−187622号、
特開平2−201218号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの振動ジャイロ
にはその振動子に着目すれば音叉型や図示のような音片
型等色々の種類があるが、何れも振動子21に駆動用ト
ランスデューサ22によりx軸方向に屈曲運動の振動を
起こさせ、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向
に発生するコリオリの力Fcにより起きる振動の振動数
を検出用トランスデューサ23により検知し、角速度Ω
を測定するものである。
にはその振動子に着目すれば音叉型や図示のような音片
型等色々の種類があるが、何れも振動子21に駆動用ト
ランスデューサ22によりx軸方向に屈曲運動の振動を
起こさせ、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向
に発生するコリオリの力Fcにより起きる振動の振動数
を検出用トランスデューサ23により検知し、角速度Ω
を測定するものである。
【0004】この場合、y軸方向に発生するコリオリの
力Fcは振動子21の断面2次モーメントをIとすれば
I1/2に比例するので、x軸方向とy軸方向との振動子
21の断面2次モーメントIが完全に一致し、したがっ
てx軸方向とy軸方向との振動子21の共振角周波数ω
も一致することが振動ジャイロの特性の安定化、検出効
率の点で望ましい。
力Fcは振動子21の断面2次モーメントをIとすれば
I1/2に比例するので、x軸方向とy軸方向との振動子
21の断面2次モーメントIが完全に一致し、したがっ
てx軸方向とy軸方向との振動子21の共振角周波数ω
も一致することが振動ジャイロの特性の安定化、検出効
率の点で望ましい。
【0005】しかしながら、実際には振動ジャイロの振
動子21にあっては、 振動子21の振動方向は必ずしもx軸方向、y軸方向
にそれぞれ一致していない。 しかも、そのx軸方向共振周波数ωxとy軸方向共振
周波数ωyが異なる値になっている。 このため、振動ジャイロの特性の安定化、検出効率が劣
るという難点がある。
動子21にあっては、 振動子21の振動方向は必ずしもx軸方向、y軸方向
にそれぞれ一致していない。 しかも、そのx軸方向共振周波数ωxとy軸方向共振
周波数ωyが異なる値になっている。 このため、振動ジャイロの特性の安定化、検出効率が劣
るという難点がある。
【0006】このの難点については、振動モードは図
6(a)に示すように、Fx、FyとF'xy、F'yxの2対
の振動モードの合成として存在しているものと考えら
れ、ここでFx−Fyの振動モードを使用する場合には、
このFx−Fyのモードを安定させ、すなわち縮退を回避
させるために、駆動用トランスデューサ22、検出用ト
ランスデューサ23の貼着位置を工夫することや図6
(b)に示すように振動子21の側面21aを切削する
ことが考えられる。しかしながら、この方法では振動モ
ードは安定するものの、そのためにx軸方向共振周波数
ωxとy軸方向共振周波数ωyを異なる値にしなければな
らずの難点が解決されないので、検出効率を低下させ
る原因となっていた。
6(a)に示すように、Fx、FyとF'xy、F'yxの2対
の振動モードの合成として存在しているものと考えら
れ、ここでFx−Fyの振動モードを使用する場合には、
このFx−Fyのモードを安定させ、すなわち縮退を回避
させるために、駆動用トランスデューサ22、検出用ト
ランスデューサ23の貼着位置を工夫することや図6
(b)に示すように振動子21の側面21aを切削する
ことが考えられる。しかしながら、この方法では振動モ
ードは安定するものの、そのためにx軸方向共振周波数
ωxとy軸方向共振周波数ωyを異なる値にしなければな
らずの難点が解決されないので、検出効率を低下させ
る原因となっていた。
【0007】また、このような工夫を行わずに単にx軸
方向共振周波数ωxとy軸方向共振周波数ωyを一致させ
ようとすると、振動子21の振動方向はx軸方向、y軸
方向にそれぞれ安定しないので斜方向の振動モードにな
り、振動ジャイロの特性が安定化しないという難点があ
る。
方向共振周波数ωxとy軸方向共振周波数ωyを一致させ
ようとすると、振動子21の振動方向はx軸方向、y軸
方向にそれぞれ安定しないので斜方向の振動モードにな
り、振動ジャイロの特性が安定化しないという難点があ
る。
【0008】
【目的】本発明は叙上の難点に鑑みなされたもので、そ
の目的は、検出効率を向上させ、かつ特性の安定性を高
めた振動ジャイロを提供せんとするものである。
の目的は、検出効率を向上させ、かつ特性の安定性を高
めた振動ジャイロを提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の振動ジャイロは、振動子に振動を加えて速度
を与え、角速度を受けたときに発生するコリオリの力に
より起きる振動を検知することにより、角速度を測定す
る振動ジャイロであって、振動子を断面が長辺と短辺か
らなる長方形を有する一対の直方体で形成し、直方体の
一方に、振動子をx軸方向に振動させて速度を与える駆
動用トランスデューサ、他方の直方体に、z軸回りに角
速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力
により起きる振動を検知する検出用トランスデューサを
それぞれ貼着すると共に、直方体の一方を他方の直方体
に対して長辺と短辺の方向をz軸回りに直交させて接続
したものである。
に本発明の振動ジャイロは、振動子に振動を加えて速度
を与え、角速度を受けたときに発生するコリオリの力に
より起きる振動を検知することにより、角速度を測定す
る振動ジャイロであって、振動子を断面が長辺と短辺か
らなる長方形を有する一対の直方体で形成し、直方体の
一方に、振動子をx軸方向に振動させて速度を与える駆
動用トランスデューサ、他方の直方体に、z軸回りに角
速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力
により起きる振動を検知する検出用トランスデューサを
それぞれ貼着すると共に、直方体の一方を他方の直方体
に対して長辺と短辺の方向をz軸回りに直交させて接続
したものである。
【0010】
【作用】振動子を駆動用トランスデューサによりx軸方
向に振動させて速度を与える。この状態でz軸回りに角
速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力
による振動が検出用トランスデューサから検出される。
この場合、振動子は断面が長辺と短辺からなる長方形を
有する一対の直方体で形成され、直方体の一方は他方の
直方体に対して長辺と短辺の方向をz軸回りに直交させ
て接続されているので、振動子の振動方向をx軸方向、
y軸方向にそれぞれ一致でき、かつそのx軸方向共振周
波数ωxとy軸方向共振周波数ωyを合致することが可能
である。このため検出効率が向上し、特性の安定性を高
くすることができる。
向に振動させて速度を与える。この状態でz軸回りに角
速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力
による振動が検出用トランスデューサから検出される。
この場合、振動子は断面が長辺と短辺からなる長方形を
有する一対の直方体で形成され、直方体の一方は他方の
直方体に対して長辺と短辺の方向をz軸回りに直交させ
て接続されているので、振動子の振動方向をx軸方向、
y軸方向にそれぞれ一致でき、かつそのx軸方向共振周
波数ωxとy軸方向共振周波数ωyを合致することが可能
である。このため検出効率が向上し、特性の安定性を高
くすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の振動ジャイロを音片型に適用
した実施例につき図面を参照して説明する。図1、図2
(a)、(b)、(c)において、振動ジャイロは直方
体の音片で構成された振動子1をx軸方向に屈曲運動の
振動を起こさせて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受
けたときにy軸方向に発生するコリオリの力Fcによる
振動を検知することにより、この角速度Ωを測定するも
のである。
した実施例につき図面を参照して説明する。図1、図2
(a)、(b)、(c)において、振動ジャイロは直方
体の音片で構成された振動子1をx軸方向に屈曲運動の
振動を起こさせて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受
けたときにy軸方向に発生するコリオリの力Fcによる
振動を検知することにより、この角速度Ωを測定するも
のである。
【0012】本発明の振動ジャイロにおいて、振動子1
は断面が長辺LLと短辺LSからなる長方形を有する一対
の直方体1a、1bで形成されバイモルフ型振動体を構
成している。直方体の一方1aには、振動子1をx軸方
向に振動させて速度を与える駆動用トランスデューサ2
a、2b、他方の直方体1bには、z軸回りに角速度Ω
を受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力Fcに
より起きる振動を検知する検出用トランスデューサ3
a、3bがx軸面1x、y軸面1yにそれぞれ貼着されて
いる。
は断面が長辺LLと短辺LSからなる長方形を有する一対
の直方体1a、1bで形成されバイモルフ型振動体を構
成している。直方体の一方1aには、振動子1をx軸方
向に振動させて速度を与える駆動用トランスデューサ2
a、2b、他方の直方体1bには、z軸回りに角速度Ω
を受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力Fcに
より起きる振動を検知する検出用トランスデューサ3
a、3bがx軸面1x、y軸面1yにそれぞれ貼着されて
いる。
【0013】振動子1のこれらの直方体の一方1aは他
方の直方体1bに対して長辺LLと短辺LSの方向がz軸
回りに直交させて接続されている。すなわち、図1にお
いて振動子1の長手方向(x軸方向)から見て直方体の
一方1aはその長辺LL、短辺LSがそれぞれy軸方向、
x軸方向に向いており、他方の直方体1bはその長辺L
L、短辺LSがそれぞれx軸方向、y軸方向に向いてお
り、一対の直方体1a、1bは断面が長辺LLと短辺LS
からなる長方形により十字形に交差している。なお、図
1に示すように、振動子1は支持棒4、5により支持さ
れる。
方の直方体1bに対して長辺LLと短辺LSの方向がz軸
回りに直交させて接続されている。すなわち、図1にお
いて振動子1の長手方向(x軸方向)から見て直方体の
一方1aはその長辺LL、短辺LSがそれぞれy軸方向、
x軸方向に向いており、他方の直方体1bはその長辺L
L、短辺LSがそれぞれx軸方向、y軸方向に向いてお
り、一対の直方体1a、1bは断面が長辺LLと短辺LS
からなる長方形により十字形に交差している。なお、図
1に示すように、振動子1は支持棒4、5により支持さ
れる。
【0014】この振動子1は図3、図4に示すように、
振動子1の一部分に、断面正方形の直方体1cを設け、
他の部分に、直方体の一方1aを他方の直方体1bに対
して長辺LLと短辺LSの方向がz軸回りに直交するよう
に接続してもよい。この振動子1は温度特性を考慮して
恒弾性のNi−SPAN−Cまたはエリンバなどの金属
や石英、水晶、セラミックなどの電気絶縁物で構成され
ている。恒弾性の電気絶縁物としてはヤング率の温度係
数が小さく線膨張係数が小さい絶縁物で、ガラスが好適
に採用される。ガラスは恒弾性である他、メカニカルQ
が大きく等方的であり、振動子として必要な特性を備え
ている。ガラスとしては、低膨張の鉛を含むガラスが特
に好ましい。例えば、鉛を含むガラスとしては、PbO-Si
O2、PbO-B2O3、PbO-P2O5系、R2O-PbO-SiO2、R2O-CaO-Pb
O-SiO2、R2O-ZnO-PbO-SiO2、R2O-BaO-PbO-SiO2、R2O-Al
2O3-PbO-SiO2(R2O:Na2O、K2O)系またはこれらのSiO2分
をB2O3若しくはP2O5で置換した系が採用できる。一般
に、振動ジャイロに使用する振動子は特に断面2次モー
メントの関係で厳密に正n角形(nは3以上の正の整
数)である必要があるので、断面の角度精度、寸法精度
等を厳格に規定するため、切削、研磨して調整を行なう
際に、恒弾性絶縁物、特にガラスではその作業が容易で
ある。
振動子1の一部分に、断面正方形の直方体1cを設け、
他の部分に、直方体の一方1aを他方の直方体1bに対
して長辺LLと短辺LSの方向がz軸回りに直交するよう
に接続してもよい。この振動子1は温度特性を考慮して
恒弾性のNi−SPAN−Cまたはエリンバなどの金属
や石英、水晶、セラミックなどの電気絶縁物で構成され
ている。恒弾性の電気絶縁物としてはヤング率の温度係
数が小さく線膨張係数が小さい絶縁物で、ガラスが好適
に採用される。ガラスは恒弾性である他、メカニカルQ
が大きく等方的であり、振動子として必要な特性を備え
ている。ガラスとしては、低膨張の鉛を含むガラスが特
に好ましい。例えば、鉛を含むガラスとしては、PbO-Si
O2、PbO-B2O3、PbO-P2O5系、R2O-PbO-SiO2、R2O-CaO-Pb
O-SiO2、R2O-ZnO-PbO-SiO2、R2O-BaO-PbO-SiO2、R2O-Al
2O3-PbO-SiO2(R2O:Na2O、K2O)系またはこれらのSiO2分
をB2O3若しくはP2O5で置換した系が採用できる。一般
に、振動ジャイロに使用する振動子は特に断面2次モー
メントの関係で厳密に正n角形(nは3以上の正の整
数)である必要があるので、断面の角度精度、寸法精度
等を厳格に規定するため、切削、研磨して調整を行なう
際に、恒弾性絶縁物、特にガラスではその作業が容易で
ある。
【0015】このように構成された振動ジャイロにおい
て、振動子1を駆動用トランスデューサ2a、2bによ
りx軸方向に振動させて速度を与える。この状態でz軸
回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリ
オリの力による振動が検出用トランスデューサ3a、3
bから検出される。この場合、振動子1は断面が長辺と
短辺からなる長方形を有する一対の直方体で形成され、
直方体の一方は他方の直方体に対して長辺LLと短辺LS
の方向をz軸回りに直交させて接続されているので、振
動子1の振動方向をx軸方向、y軸方向にそれぞれ一致
でき、かつそのx軸方向共振周波数ωxとy軸方向共振
周波数ωyを合致することが可能である。このため検出
効率が向上し、特性の安定性を高くすることができる。
なお、この振動ジャイロでは、振動子1の振動方向をx
軸方向、y軸方向にそれぞれ一致できるので、駆動用ト
ランスデューサ2a、2bによりx軸方向に振動させた
場合、z軸回りの角速度Ω=0のとき、通常y軸方向に
発生する漏れ電圧(null 電圧)を少なくすることがで
き、この点でも検出効率が向上し、特性が安定する。
て、振動子1を駆動用トランスデューサ2a、2bによ
りx軸方向に振動させて速度を与える。この状態でz軸
回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリ
オリの力による振動が検出用トランスデューサ3a、3
bから検出される。この場合、振動子1は断面が長辺と
短辺からなる長方形を有する一対の直方体で形成され、
直方体の一方は他方の直方体に対して長辺LLと短辺LS
の方向をz軸回りに直交させて接続されているので、振
動子1の振動方向をx軸方向、y軸方向にそれぞれ一致
でき、かつそのx軸方向共振周波数ωxとy軸方向共振
周波数ωyを合致することが可能である。このため検出
効率が向上し、特性の安定性を高くすることができる。
なお、この振動ジャイロでは、振動子1の振動方向をx
軸方向、y軸方向にそれぞれ一致できるので、駆動用ト
ランスデューサ2a、2bによりx軸方向に振動させた
場合、z軸回りの角速度Ω=0のとき、通常y軸方向に
発生する漏れ電圧(null 電圧)を少なくすることがで
き、この点でも検出効率が向上し、特性が安定する。
【0016】本発明の振動ジャイロによる安定性、検出
効率の効果を確認するために以下のような実験を行っ
た。従来の振動ジャイロにおいて、図6(b)に示すよ
うに振動子21の振動方向をx軸方向、y軸方向にそれ
ぞれ安定させるために、振動子21の稜や側面21aを
切削する手段が採用されている。この方法で作成された
振動子21としては例えば音片寸法2.5x2.5x40mmで、 x軸方向共振周波数ωx/2π=5000Hz y軸方向共振周波数ωy/2π=5025Hz メカニカルQ=500 であった。この条件下ではx軸方向、y軸方向の両方向
に共通する検出効率の良い共振周波数は存在しないの
で、振動ジャイロの特性の安定化、検出効率が劣る。例
えば、5000Hzで駆動すればx軸方向には十分振動可能で
あるが、y軸方向に対しては共振周波数5025Hz、メカニ
カルQ=500を考慮すると十分振動するとは言い難い。
効率の効果を確認するために以下のような実験を行っ
た。従来の振動ジャイロにおいて、図6(b)に示すよ
うに振動子21の振動方向をx軸方向、y軸方向にそれ
ぞれ安定させるために、振動子21の稜や側面21aを
切削する手段が採用されている。この方法で作成された
振動子21としては例えば音片寸法2.5x2.5x40mmで、 x軸方向共振周波数ωx/2π=5000Hz y軸方向共振周波数ωy/2π=5025Hz メカニカルQ=500 であった。この条件下ではx軸方向、y軸方向の両方向
に共通する検出効率の良い共振周波数は存在しないの
で、振動ジャイロの特性の安定化、検出効率が劣る。例
えば、5000Hzで駆動すればx軸方向には十分振動可能で
あるが、y軸方向に対しては共振周波数5025Hz、メカニ
カルQ=500を考慮すると十分振動するとは言い難い。
【0017】本発明の振動ジャイロにおいて、図1に示
す振動子1として断面が長辺LLと短辺LSからなる長方
形を有する一対の直方体1a、1bをそれぞれ音片寸法
3.2x2.0x40mm、2.0x3.2x40mmに形成し、両者を断面
が長辺LLと短辺LSからなる長方形により十字形に交差
して構成したところ、 x軸方向共振周波数ωx/2π=5025Hz y軸方向共振周波数ωy/2π=5030Hz メカニカルQ=500 であり、かつx軸方向、y軸方向の振動方向は安定して
おり、検出効率の良い振動ジャイロが製作可能となっ
た。
す振動子1として断面が長辺LLと短辺LSからなる長方
形を有する一対の直方体1a、1bをそれぞれ音片寸法
3.2x2.0x40mm、2.0x3.2x40mmに形成し、両者を断面
が長辺LLと短辺LSからなる長方形により十字形に交差
して構成したところ、 x軸方向共振周波数ωx/2π=5025Hz y軸方向共振周波数ωy/2π=5030Hz メカニカルQ=500 であり、かつx軸方向、y軸方向の振動方向は安定して
おり、検出効率の良い振動ジャイロが製作可能となっ
た。
【0018】なお、以上の実施例では振動ジャイロを4
角形の直方体振動子を使用した音片型に適用した例につ
いて説明したが、本発明の振動ジャイロは横断面n角形
(nは3または5以上)の多辺体の音片型にも適用で
き、音叉型等に応用する場合についても等しく適用でき
る。この場合、x軸方向、y軸方向とはその横断面n角
形のx軸方向、y軸方向成分をいうものとする。
角形の直方体振動子を使用した音片型に適用した例につ
いて説明したが、本発明の振動ジャイロは横断面n角形
(nは3または5以上)の多辺体の音片型にも適用で
き、音叉型等に応用する場合についても等しく適用でき
る。この場合、x軸方向、y軸方向とはその横断面n角
形のx軸方向、y軸方向成分をいうものとする。
【0019】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の振動ジャイロによれば、振動子に振動を加えて速度
を与え、角速度を受けたときに発生するコリオリの力に
より起きる振動を検知することにより、角速度を測定す
る振動ジャイロであって、振動子を断面が長辺と短辺か
らなる長方形を有する一対の直方体で形成し、直方体の
一方に、振動子をx軸方向に振動させて速度を与える駆
動用トランスデューサ、他方の直方体に、z軸回りに角
速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力
により起きる振動を検知する検出用トランスデューサを
それぞれ貼着すると共に、直方体の一方を他方の直方体
に対して長辺と短辺の方向をz軸回りに直交させて接続
したことにより、検出効率を大幅に向上でき、特性の安
定性を高くすることができる。
明の振動ジャイロによれば、振動子に振動を加えて速度
を与え、角速度を受けたときに発生するコリオリの力に
より起きる振動を検知することにより、角速度を測定す
る振動ジャイロであって、振動子を断面が長辺と短辺か
らなる長方形を有する一対の直方体で形成し、直方体の
一方に、振動子をx軸方向に振動させて速度を与える駆
動用トランスデューサ、他方の直方体に、z軸回りに角
速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの力
により起きる振動を検知する検出用トランスデューサを
それぞれ貼着すると共に、直方体の一方を他方の直方体
に対して長辺と短辺の方向をz軸回りに直交させて接続
したことにより、検出効率を大幅に向上でき、特性の安
定性を高くすることができる。
【図1】本発明の1実施例における振動ジャイロの斜視
図。
図。
【図2】図2(a)は図1に示す振動ジャイロの側面
図、図2(b)、(c)はそれぞれ図2(a)における
A−A、B−B線断面図。
図、図2(b)、(c)はそれぞれ図2(a)における
A−A、B−B線断面図。
【図3】図3(a)は本発明の他の実施例における振動
ジャイロの側面図、図3(b)、(c)、(d)はそれ
ぞれ図3(a)におけるC−C、D−D、E−E線断面
図。
ジャイロの側面図、図3(b)、(c)、(d)はそれ
ぞれ図3(a)におけるC−C、D−D、E−E線断面
図。
【図4】図4(a)は本発明のさらに他の実施例におけ
る振動ジャイロの側面図、図4(b)、(c)、
(d)、(e)はそれぞれ図4(a)におけるF−F、
G−G、H−H、I−I線断面図。
る振動ジャイロの側面図、図4(b)、(c)、
(d)、(e)はそれぞれ図4(a)におけるF−F、
G−G、H−H、I−I線断面図。
【図5】従来の振動ジャイロの斜視図。
【図6】図6(a)、(b)はそれぞれ図5の振動ジャ
イロの動作特性および構成を説明する図。
イロの動作特性および構成を説明する図。
1……振動子 1a、1b……一対の直方体 2a、2b……駆動用トランスデューサ 3a、3b……検出用トランスデューサ Fc……コリオリの力 Ω……角速度 LL……長辺 LS……短辺
Claims (1)
- 【請求項1】振動子に振動を加えて速度を与え、角速度
を受けたときに発生するコリオリの力により起きる振動
を検知することにより、前記角速度を測定する振動ジャ
イロにおいて、前記振動子を断面が長辺と短辺からなる
長方形を有する一対の直方体で形成し、前記直方体の一
方に、前記振動子をx軸方向に振動させて速度を与える
駆動用トランスデューサ、他方の直方体に、z軸回りに
角速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリオリの
力により起きる振動を検知する検出用トランスデューサ
をそれぞれ貼着すると共に、前記直方体の一方を他方の
直方体に対して前記長辺と短辺の方向をz軸回りに直交
させて接続したことを特徴とする振動ジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272740A JPH05113332A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 振動ジヤイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272740A JPH05113332A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 振動ジヤイロ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05113332A true JPH05113332A (ja) | 1993-05-07 |
Family
ID=17518114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3272740A Withdrawn JPH05113332A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 振動ジヤイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05113332A (ja) |
-
1991
- 1991-10-21 JP JP3272740A patent/JPH05113332A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990107 |