JPH05112644A - ポリイミド前駆体及びそのポリイミド硬化物及びその製造法 - Google Patents

ポリイミド前駆体及びそのポリイミド硬化物及びその製造法

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JPH05112644A
JPH05112644A JP27408291A JP27408291A JPH05112644A JP H05112644 A JPH05112644 A JP H05112644A JP 27408291 A JP27408291 A JP 27408291A JP 27408291 A JP27408291 A JP 27408291A JP H05112644 A JPH05112644 A JP H05112644A
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JP27408291A
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Fusaji Shoji
房次 庄子
Hideo Togawa
英男 外川
Fumio Kataoka
文雄 片岡
Nintei Sato
任廷 佐藤
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Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高耐熱性、低誘電率、低熱膨張率、高機械的特
性(特に可とう性)、高ガラス転移温度、高耐アルカリ
性等の諸特性を兼備するポリイミド、その前駆体並びに
それらの製造法を提供する。 【構成】分子鎖が、下記一般式(I)で表される繰り返
し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位
とからなることを特徴とするポリイミド前駆体。 (式中R1は、 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基であり、R
2は、 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基であり、m
は1から4の整数であり、R3は、少なくとも2個以上
の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低誘電率、耐熱性に優
れたポリイミド前駆体及びポリイミド硬化物及びこれら
の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性の優れた樹脂として、ポリ
イミドが知られている。ポリイミドは一般に、ジアミン
成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを有機溶媒中で
重合させて、ポリアミド酸を生成し、これを脱水閉環さ
せる等の方法で得られている。これらの例として、例え
ば、 (イ)一般式(1)または一般式(2)
【0003】
【化29】
【0004】(式中R’は2価の炭化水素基を示す。)
で示される構造単位を含む新規ポリイミド及びそれらの
前駆体であるポリアミド酸もしくはポリアミド酸エステ
ルが知られている(特開昭62−265327号、特開
昭63−10629号)。
【0005】又(ロ)一般式(3)
【0006】
【化30】
【0007】(式中R”は4価の脂肪族基又は芳香族
基、nは1又は2を示す)で繰り返し単位が表されるポ
リイミドが知られている(特開昭57−114258
号、特開昭57−188853号、特開昭60−250
031号、特開昭60−221426号)。
【0008】
【化31】
【0009】(式中、Yは−C(CH3)3−、−C(CF3)
3−、−SO2-である。)で繰り返し単位が表わされる
ポリイミドが知られている(特開昭62−231935
号、特開昭62−231936号、特開昭62−231
937号) 又(ニ)低誘電率に優れたポリイミドとし
て、2,2−ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロ
パン酸二無水物、2,2−ビス(3,4-ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物と4,
4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,
4’−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェ
ノキシ)ビフェニル等の芳香族ジアミンとから得られた
ポリイミドが知られている(特開平2−60934
号)、又(ホ)2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン及び2,2−ビス(3−アミノフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパンとピロメリット酸二無
水物及びジアリ−ル核を有する酸二無水物からなる混合
酸二無水物から得られたポリイミド(特開平2−673
20)、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物と2,2−ビス
(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン及び
2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパンから得られたポリイミド(特開平2−8662
4)が知られている。
【0010】しかし、上記の(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)、(ホ)のポリイミドには、高耐熱性、低誘電
率、低熱膨張率、高機械的特性(特に可とう性)、高ガ
ラス転移温度等の諸特性が同時には考慮されておらず、
また上記の(ニ)、(ホ)のポリイミドはトリフルオロ
メチル基を有するため、アルカリ性液、例えば無電解め
っき液に対し耐性が低い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)のポリイミドは、高耐
熱性、低誘電率、低熱膨張係数、高機械的特性(特に可
とう性)、高ガラス転移温度等の諸特性が同時には考慮
されていない。(イ)、(ロ)、(ハ)は、高耐熱性、
低熱膨張率、高ガラス転移温度で優れているが、誘電率
が高く、可とう性がない。それはポリマ−中に相対的に
イミド環が多く、且つ、フェニレン
【0012】
【化32】
【0013】で直接結合しているために耐熱性、ガラス
転移温度が高く、熱膨張係数が低いが、誘電率が高く、
可とう性がないと考えられる。又(ニ)、(ホ)は−C
3(トリフルオロメチル基)を含み、且つ−O−結合
を有するために、誘電率が低く可とう性に優れている
が、耐熱性やガラス転移温度が低く、熱膨張係数が高
く、更には−C(CF32−結合のためにアルカリ液に
対しC−F結合で加水分解しやすく、対アルカリ液耐性
が低いものと考えられる。
【0014】本発明者らは、これら従来の技術では成し
得なかった諸特性、即ち高耐熱性、低誘電率、低熱膨張
率、高機械的特性(特に可とう性)、高ガラス転移温
度、高耐アルカリ性等の諸特性を兼備するポリイミドを
見出すことを目的として鋭意検討を重ねた結果本発明に
至ったものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子鎖が、下
記一般式(I)で表される繰返し単位と、下記一般式
(II)で表される繰返し単位とからなることを特徴と
するポリイミド前駆体に関する。
【0016】
【化33】
【0017】(式中、R1
【0018】
【化34】
【0019】から選ばれる少なくとも一種の4価の有機
基であり、R2は、
【0020】
【化35】
【0021】から選ばれる少なくとも一種の2価の有機
基であり、mは1から4の整数であり、R3は、少なく
とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
有機基である。) 上記のポリイミド前駆体においては、一般式(I)中の
−R2−で表される2価の有機基の数と一般式(II)
中の−R3−で表される屈曲構造を有する2価の有機基
の数の合計を100とした場合に、−R2−で表される
有機基の数の割合が30〜80,−R3−で表される有
機基の数が70〜20の範囲の割合であることが望まし
い。−R2−で表される2価の有機基の数が80以上、
−R3−で表される有機基の数の割合が20以下になる
と、このポリイミド前駆体から生成されるポリイミド膜
に可とう性が不足し、−R2−で表される有機基の数の
割合が30以下、−R3−で表される有機基の数の割合
が70以上ではガラス転移温度Tgが低く、熱膨張係数
が高くなる。更により低熱膨張率が要求される多層配線
構造体等に応用される場合には、−R2−で表される有
機基の数の割合が80〜50、−R3−で表される2価
の有機基の数の割合が20〜50の範囲であることがよ
り望ましい。
【0022】また、本発明は、分子鎖が、下記一般式
(I)で表される繰返し単位、下記一般式(II)で表
される繰返し単位及び下記一般式(III)で表される
繰返し単位とからなることを特徴とするポリイミド前駆
体に関する。
【0023】
【化36】
【0024】(式中、R1は、
【0025】
【化37】
【0026】から選ばれる少なくとも一種の4価の有機
基であり、R2は、
【0027】
【化38】
【0028】から選ばれる少なくとも一種の2価の有機
基であり、mは1から4の整数であり、R3は、少なく
とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
有機基であり、R4はその部分がポリマ−の末端である
場合、あるいはポリマ−の主鎖である場合にそれぞれ一
般式(IV)、あるいは(V)
【0029】
【化39】
【0030】で表されるケイ素原子を含む炭化水素基
で、そのR5、R8は炭素数1から9の炭化水素基または
エ−テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、
6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じて
エ−テル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はト
リアルキルシリル基の中から選ばれた1種以上の基、R
9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1か
ら9のアリ−ル基の中から選ばれた1種以上の基、nは
0から3の整数、fは正の整数である。) 上記のポリイミド前駆体において、一般式(I)中の−
2−で表される2価の有機基の数、一般式(II)の
−R3−で表される屈曲構造を有する2価の有機基の数
及び−R4−で表されるケイ素を含む炭化水素基の数の
合計を100とした場合に、−R2−で表される有機基
の数が30〜80、−R3−で表される有機基の数が7
0〜20、−R4−で表されるケイ素を含む炭化水素基
の数0、1〜10の範囲であることが望ましい。−R2
−で表される有機基の数の割合と−R3−で表される有
機基の数の割合の望ましい範囲は前述のポリイミド前駆
体の場合と同様である。更に、−R4−で表されるケイ
素を含む炭化水素基の数の導入は、接着性の効果が小さ
く、10%以上では、耐熱性や機械的特性に悪影響を及
ぼす。より好ましくは、0.5〜7%の範囲である。
【0031】上記ポリイミド前駆体は、次のようにして
製造することができる。
【0032】すなわち、テトラカルボン酸二無水物と2
種以上のジアミン成分とからポリイミド前駆体を製造す
る方法において、一般式(VI)
【0033】
【化40】
【0034】(式中、R1は、
【0035】
【化41】
【0036】から選ばれる少なくとも1種の4価の有機
基である。)で表わされるテトラカルボン酸二無水物成
分と、使用するジアミン成分のモル比の合計を100と
した場合に 1)一般式、H2N−R2−NH2(式中、R2は、
【0037】
【化42】
【0038】から選ばれる少なくとも一種の2価の有機
基であり、mは1から4の整数である。)で表されるジ
アミン成分のモル比が30〜80,及び 2)一般式、H2N−R3−NH2(式中、R3は、少なく
とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
有機基である。)で表されるジアミン成分のモル比が7
0〜20、及び 3)必要に応じて、一般式(IV)(V)
【0039】
【化43】
【0040】
【化44】
【0041】(式中、R5、R8は炭素数1から9の炭化
水素基、エ−テル結合を含む炭素数1から7の飽和アル
キル基、R6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要
に応じてエ−テル結合を含む炭素数1から5のアルキル
基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以上
の基、R9、R10は炭素数1から3のアルキル基、炭素
数1から9のアリ−ル基の中から選ばれた1種以上の
基、nは0〜3のアルキル基、fは正の整数である。)
で表されるアミノシラン化合物又はシロキサジアミンの
モル比が0.1〜10の範囲からなるジアミン成分とを
非プロトン極性溶剤中温度0〜30℃で重合させて、更
にかき混ぜながら30〜80℃で加熱することにより、
ポリイミド前駆体が得られる。
【0042】上記のポリイミド前駆体を温度100℃以
上で加熱硬化させることにより、ポリイミド硬化物が得
られる。
【0043】以下、本発明について詳細に説明する。
【0044】本発明に用いられるテトラカルボン酸二無
水物としては、パラ−タ−フェニル−3,3”,4,
4”−テトラカルボン酸二無水物、メタ−タ−フェニル
−3,3”,4,4”−テトラカルボン酸二無水物を用
いることができる。
【0045】本発明に用いられる主成分であるジアミン
成分としては、一般式
【0046】
【化45】
【0047】(式中、mは1〜4である。)で表され
る。具体的には、例えば、4,4”−ジアミノ−2’−
フルオロ−パラ−タ−フェニル、4,4”−ジアミノ−
2’,5’−ジフルオロ−パラ−タ−フェニル、4,
4”−ジアミノ−2’,3’−ジフルオロ−パラ−タ−
フェニル、4,4”−ジアミノ−2’,6’−ジフルオ
ロ−パラ−タ−フェニル、4,4”−ジアミノ−2’,
3’,5’−トリフルオロ−パラ−タ−フェニル、4,
4”−ジアミノ−2’,3’,5’,6’−テトラフル
オロ−パラ−タ−フェニル、4,4”−ジアミノ−パラ
−タ−フェニル、4,4'''−ジアミノ−2’,3’,
5’,6’,2”,3”,5”,6”−オクタフルオロ
パラ−クォ−タ−フェニル、4,4'''−ジアミノ−
2’,5’,2”,5”−テトラフルオロ−パラ−クォ
−タ−フェニル等である。
【0048】又一般式 H2N−R3−NH2で表されるジ
アミン成分としては、例えば
【0049】
【化46】
【0050】
【化47】
【0051】
【化48】
【0052】(式中Xは−O−、−S−、−C(CH3)2−、
−CH2−、−C(CF3)2−、−C(C6H5)2−、−C(C6H5)(CH
3)−、−CO−である。)が挙げられ、これらの少なく
とも1種以上のモノマ−を用いることができる。
【0053】又他のジアミンを、高耐熱性、低誘電率、
低熱膨張率、高ガラス転移温度、高機械的強度、可とう
性を調整する場合に用いても良い。例えば、一般式H2
N−R11−NH2で表されるジアミンの式中、R11
【0054】
【化49】
【0055】等である化合物が挙げられる。
【0056】また、本発明で用いられるアミノシラン化
合物としては一般式(VII)
【0057】
【化50】
【0058】(式中、R5は炭素数1から9の炭化水素
基、R6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応
じてエ−テル基を含む炭素数1から5のアルキル基又は
トリアルキルシリル基の中から選ばれた一種又は2種以
上の基である。nは0〜3の整数である)で表わされる
モノアミノシラン化合物、例えば、3−アミノプロピル
トリメチルシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキ
シシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、3−アミノプロピルジメチルプロポキシ
シラン、3−アミノプロピルメチルジプロポキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリプロポキシシラン、3−ア
ミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロ
ピルメチルジブトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
ブトキシシラン等の3−アミノプロピルジアルキルアル
コキシシラン、3−アミノプロピルアルキルジアルコキ
シシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、
3−(4−アミノフェノキシ)プロピルジアルキルアル
コキシシラン、3−(4−アミノフェノキシ)プロピル
アルキルジアルコキシシラン、3−(4−アミノフェノ
キシ)プロピルトリアルコキシシラン、3−(3−アミ
ノフェノキシ)プロピルジアルキルアルコキシシラン、
3−(3−アミノフェノキシ)プロピルアルキルジアル
コキシシラン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピル
トリアルコキシシラン、4−アミノブチルジメチルエト
キシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラ
ン、4−アミノブチルトリエトキシシラン等の4−アミ
ノブチルジアルキルアルコキシシラン、4−アミノブチ
ルアルキルジアルコキシシラン、4−アミノブチルトリ
アルコキシシラン、3−アミノプロピルトリス(トリメ
チルシロキシ)シラン、メタ−アミノフェニルジメチル
メトキシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジメトキ
シシラン、メタ−アミノフェニルトリメトキシシラン、
メタ−アミノフェニルジメチルエトキシシラン、メタ−
アミノフェニルメチルジエトキシシラン、メタ−アミノ
フェニルトリエトキシシラン、メタ−アミノフェニルジ
メチルプロポキシシラン、メタ−アミノフェニルメチル
ジプロポキシシラン、メタ−アミノフェニルトリプロポ
キシシラン、メタ−アミノフェニルジメチルブトキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルメチルジブトキシシラン、
メタ−アミノフェニルトリブトキシシラン等のメタ−ア
ミノフェニルジアルキルアルコキシシラン、メタ−アミ
ノフェニルアルキルジアルコキシシラン、メタ−アミノ
フェニルトリアルコキシシラン、パラ−アミノフェニル
ジメチルメトキシシラン、パラ−アミノフェニルメチル
ジメトキシシラン、パラ−アミノフェニルトリメトキシ
シラン、パラ−アミノフェニルジメチルエトキシシラ
ン、パラ−アミノフェニルメチルジエトキシシラン、パ
ラ−アミノフェニルトリエトキシシラン、パラ−アミノ
フェニルジメチルプロポキシシラン、パラ−アミノフェ
ニルメチルジプロポキシシラン、パラ−アミノフェニル
トリプロポキシシラン、パラ−アミノフェニルジメチル
ブトキシシラン、パラ−アミノフェニルメチルジブトキ
シシラン、パラ−アミノフェニルトリブトキシシラン等
のパラ−アミノフェニルジアルキルアルコキシシラン、
パラ−アミノフェニルアルキルジアルコキシシラン、パ
ラ−アミノフェニルトリアルコキシシラン、、メタ−ア
ミノベンジルジメチルエトキシシラン、メタ−アミノベ
ンジルメチルジエトキシシラン、メタ−アミノベンジル
トリエトキシシシラン、メタ−アミノベンジルジメチル
プロポキシシラン、メタ−アミノベンジルメチルジプロ
ポキシシラン、メタ−アミノベンジルトリプロポキシシ
ラン、メタ−アミノベンジルジメチルプロポキシシラ
ン、メタ−アミノベンジルメチルジプロポキシシラン、
メタ−アミノベンジルトリプロポキシシラン、メタ−ア
ミノベンジルジメチルブトキシシラン、メタ−アミノベ
ンジルメチルジブトキシシラン、メタ−アミノベンジル
トリブトキシシラン等のメタ−アミノベンジルジアルキ
ルアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルアルキルジ
アルコキシシラン、メタ−アミノベンジルトリアルコキ
シシラン、パラ−アミノベンジルジメチルプロポキシシ
ラン、パラ−アミノベンジルメチルジプロポキシシラ
ン、パラ−アミノベンジルトリプロポキシシラン等のパ
ラ−アミノベンジルジアルキルアルコキシシラン、パラ
−アミノベンジルアルキルジアルコキシシラン、パラ−
アミノベンジルトリアルコキシシラン、パラ−アミノフ
ェネチルジメチルメトキシシラン、パラ−アミノフェネ
チルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノフェネチル
トリメトキシシラン等のパラ−アミノフェネチルジアル
キルアルコキシシラン、パラ−アミノフェネチルアルキ
ルジアルコキシシラン、パラ−アミノフェネチルトリア
ルコキシシラン、又は上記のメタ−、パラ−体のベンジ
ル、フェネチル系化合物の水添したものなどが挙げられ
る。
【0059】又本発明に用いられるシロキサンジアミン
成分として、一般式(VIII)
【0060】
【化51】
【0061】(式中R8は炭素数1から9の2価の炭化水
素基、R9、R10は炭素数1から3のアルキル基、炭素
数1から9のアリ−ル基の中から選ばれた一種又は2種
以上の基である。fは正の整数である。)で表されるジ
アミノシロキサン化合物、例えば、
【0062】
【化52】
【0063】等が挙げられ、上記のモノアミノシロキサ
ン化合物又はジアミンシロキサン成分は、接着性を向上
させる目的で添加されるものであり、モノアミノシロキ
サン成分又はジアミノシロキサン成分の使用範囲は、全
ジアミン成分を100とした場合、ジアミン成分全体量
の0.1〜10モル%、好ましく0.5〜5モル%であ
る。モノアミノシロキサン成分が0.1モル%以下では
接着性の効果が小さく、10モル%以上では、耐熱性や
機械的特性に悪影響を及ぼす。
【0064】又、本発明のポリイミド前駆体及びポリイ
ミドを製造するに当って用いられる溶剤は、例えば、N
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチ
ル−2イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、ヘキ
サメチルホスホルアミド、テトラメチレンスルホン、パ
ラ−クロロフェノ−ル、パラ−ブロモフェノ−ル等があ
げられ、これらの少なくとも1種以上を用いることがで
きる。
【0065】本発明を実施するにあたっては、ポリイミ
ド前駆体の場合、まずジアミン成分を上記非プロトン極
性溶剤中に溶解した後、タ−フェニル−3,3”,4,
4”−テトラカルボン酸二無水物を加え、温度を0〜3
0℃に保ちながら約6時間攪拌する。これによって反応
は次第に進行し、ワニス粘度が上昇し、ポリイミド前駆
体が生成する。更に50〜80℃に保ちながら攪拌して
ワニス粘度を調整する。但し、更にアミノシロキサン化
合物、ジアミノシロキサン成分を添加する場合には、温
度を0〜30℃に保ちながら約1時間攪拌した後に50
〜80℃に保ちながら攪拌してワニス粘度を調整する。
【0066】なお、ポリイミド前駆体の還元粘度は、例
えば溶剤N−メチル−2−ピロリドン、濃度0.1g/
100ml,温度25℃で、0.5dl/g以上とする
のが望ましい。
【0067】上記ポリイミド前駆体を経由するポリイミ
ド硬化物は、温度100℃以上で加熱硬化させると、分
子鎖が下記の一般式(IX)で表される繰り返し単位と
下記の一般式(X)で表される繰り返し単位とからなる
ポリイミド硬化物、あるいは、更にモノアミノシラン化
合物又はジアミノシロキサン成分を添加した場合には、
分子鎖が下記の一般式(IX)で表される繰り返し単
位、下記の一般式(X)で表される繰り返し単位及び下
記の一般式(XI)で表される繰り返し単位からなるポ
リイミド硬化物になる。
【0068】
【化53】
【0069】一般式(IX)、(X)、(XI)におい
て、R1は、
【0070】
【化54】
【0071】
【化55】
【0072】から選ばれる少なくとも一種の4価の有機
基であり、R2は、から選ばれる少なくとも一種の2価
の有機基であり、R3は、少なくとも2個以上の芳香族
環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であり、R4
その部分がポリマの末端である場合、あるいはポリマの
主鎖である場合にそれぞれ一般式(IV)、あるいは
(V)
【0073】
【化56】
【0074】で表されるケイ素原子を含む炭化水素基
で、そのR5、R6は炭素数1から9の炭化水素基、エ−
テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6
は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
−テル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリ
アルキルシリル基の中から選ばれた1種以上の基、
9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1
から9のアリ−ル基の中から選ばれた1種以上の基、n
は0〜3の整数、fは正の整数である。) 上記ポリイミド硬化物において、一般式(IX)の中の
−R2−で表される2価の有機基の数、一般式(X)の
中の−R3−で表される屈曲性構造を有する2価の有機
基の数及び一般式(XI)中の−R4−で表されるケイ
素原子を含む炭化水素基の数の構成割合は、その硬化前
のポリイミド前駆体における構成割合に対応したものと
なる。即ち、ポリイミド前駆体が、−R2−で表される
有機基の数と−R3−で表される有機基の数及び必要に
応じて導入される−R4−で表されるケイ素原子を含む
炭化水素基の数の合計を100とした場合に、−R2
で表される有機基の数が30〜80、−R3−で表され
る有機基の数が70〜20及び−R4−で表されるケイ
素原子を含む炭化水素基の数が0.1〜10の望ましい
構成割合で形成される場合、その硬化物においても同様
となる。
【0075】更に半導体装置等に応用される場合のプロ
セス上の信頼性の点から、−R2−で表される有機基の
数が50〜80、−R3−で表される有機基の数が50
〜20で構成するのが好ましい。
【0076】
【作用】上記したように、本発明に依れば、パラ(又は
メタ)−タ−フェニルテトラカルボン酸二無水物と、ジ
アミン成分として性質の異なるものを複数用いることに
より、多層配線基板等の半導体装置に好適な、低誘電
率、低熱膨張率、高耐熱性、高ガラス転移温度、高機械
的特性(可とう性)を兼備したポリイミド及びその前駆
体を見出した。そして直線構造のジアミンにフルオロ基
を導入したことにより、ジアミンの粘度低下に効果があ
り、溶解性が高まるのに加えて、誘電率が低下する傾向
が得られる。
【0077】[実施例]次に実施例により本発明を説明
するが、本発明によるポリイミドフィルムは、評価特性
のすべてにわたって優れているので、その総合的評価を
比較例と比較するために、以下に特性値の評価基準を示
す。
【0078】誘電率ε≦2.7、熱分解温度Td≧45
0℃、ガラス転移温度Tg≧350℃、熱膨張係数α≦
25ppm/℃、伸び≧8%、接着性(ピ−ル強度、対
Alキレ−ト処理シリコンウエハ)≧200g/cm。
【0079】以下の実施例や比較例において、フイルム
の諸特性は以下の試験方法により評価した。
【0080】(1)誘電率ε フィルム成形後24時間以内にYHP(横河ヒュウレッ
トパッカ−ド)社製LCZメ−タ−、4277Aにより
測定した。測定条件:測定室湿度60%以下、周波数1
0KHz、温度25℃、電極はAl−Al、またはCr
−Al。 (2)熱分解温度Td 上記フィルム50mgを用い、ULVAC社製高速示差
熱測定装置TGD−5000で窒素気流下、昇温速度5
℃/minで測定した。重量減少率3%時の温度を熱分
解温度Tdとした。
【0081】(3)ガラス転移温度Tg 上記フィルムを5mm×25mmの短冊状の試験片と
し、ULVAC社製熱機械測定装置TM−3000によ
り窒素気流下その伸び率を測定した。その伸び率が急激
に増加する時の温度をガラス転移温度Tgとした。
【0082】(4)熱膨張係数α 上記フィルムを5mm×25mmの短冊状の試験片と
し、ULVAC社製熱機械測定装置TM−3000によ
り窒素気流下その伸び率を測定し、これから熱膨張係数
αを求めた。
【0083】(5)引張り強度、ヤング率、および伸び 上記フィルムを5mm×45mmの短冊状の試験片(膜
厚8μm)とし、インストロン引張り試験機を用いて伸
びと応力から求めた。
【0084】(6)接着性 Alキレ−ト処理済シリコンウエハ上に上記ポリアミド
酸ワニスをスピン塗布し、窒素気流中200℃で30分
間、350℃で30分間キュアしポリイミドフィルムを
成膜した(膜厚約8μm)。次にこのポリイミドフィル
ムを成膜したシリコンウエハを10mm×25mmの短
冊状の試験片とし、インストロン引張り試験機を用いて
そのピ−ル強度を測定し、接着性とした。
【0085】(7)還元粘度 ポリアミド酸の還元粘度はポリアミド酸粉末を溶剤N−
メチル−2−ピロリドンに溶かし、ウベロ−デ粘度計で
測定温度25℃、濃度0.1g/100mlで測定し
た。
【0086】実施例1 室温、窒素気流下、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エ−テル2.8411g(7.390ミ
リモル、ジアミン成分中50%のモル比)と4,4”−
ジアミノ−2’,5’−ジフルオロ−パラ−タ−フェニ
ル(DAFTPと略す)2.1899g(7.390ミ
リモル、ジアミン成分中50%のモル比)を、N,N−
ジメチルアセトアミド(DMAc)とN−メチル−2−
ピロリドン(NMP)の1:1の混合溶媒47.9g
(固形分濃度18%)に撹拌しつつ溶解した。次に3,
3”,4,4”−パラ−タ−フェニル−テトラカルボン
酸二無水物(TPDA)5.4734g(14.78ミ
リモル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した。
この時溶液の温度は40度前後まで上昇し、その粘度は
130poiseとなった。更にこの溶液に60〜70
℃で5時間程熱を加えてその粘度を54poiseと
し、ポリアミド酸ワニスとした。
【0087】上記ポリアミド酸ワニスをシリコンウエハ
上またはガラス基板上にスピン塗布し、窒素気流中20
0℃で30分間、350℃で30分間キュアし基板から
剥離したところ、可とう性の良好なフィルムが得られ
た。フイルムのイミド環を赤外線分光光度計で測定した
結果、イミド環の吸収波長は、1780、1720cm
-1であった。このフィルムの諸特性評価の結果を第4表
に示した。
【0088】実施例2 室温、窒素気流下、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エ−テル1.6949g(4.412ミ
リモル、ジアミン成分中40%のモル比)と4,4”−
ジアミノ−2’,5’−ジフルオロ−パラ−タ−フェニ
ル(DAFTPと略す)1.9611g(6.618
g、ジアミン成分中60%のモル比)を、N,N−ジメ
チルアセトアミド(DMAc)とN−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)の1:1の混合溶媒40.6g(固形
分濃度16%)に撹拌しつつ溶解した。次に3,3”,
4,4”−パラ−タ−フェニル−テトラカルボン酸二無
水物(TPDA)4.0846g(11.03ミリモ
ル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した。この
時溶液の温度は40度前後まで上昇し、その粘度は14
5poiseとなった。更にこの溶液に60〜70℃で
5時間程熱を加えてその粘度を45.7poiseと
し、ポリアミド酸ワニスとした。
【0089】上記ポリアミド酸ワニスをシリコンウエハ
上またはガラス基板上にスピン塗布し、窒素気流中20
0℃で30分間、350℃で30分間キュアし基板から
剥離したところ、可とう性の良好なフィルムが得られ
た。フイルムのイミド環を赤外線分光光度計で測定した
結果、イミド環の吸収波長は、1780、1720cm
-1であった。このフィルムの諸特性評価の結果を第4表
に示した。
【0090】実施例3−9 第1表及び第2表に示される成分を用いて実施例1と同
様の方法でポリイミド前駆体、その硬化膜を作成し、実
施例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第
3表に示した。尚、得られたポリイミド膜は可とう性に
優れ、すべての特性にわたって良好なフィルムであっ
た。このフィルムの諸特性評価の結果を第4表に示し
た。
【0091】実施例10 第2表に示される成分を用いて実施例1と同様の方法で
ポリイミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施
例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第2
表に示した。得られたポリイミド膜は可とう性に優れた
良好なフィルムであった。尚、実施例10に用いられて
いるモノマ−3成分でポリイミドフィルムを作成した場
合、ジアミン成分中のDAFTPの割合が50%以下に
なると熱膨張係数が大きくなり(≧27ppm/℃)、
ガラス転移温度が低くなり(≦330℃)熱分解温度も
低くなる(≦490℃)ので、この場合DAFTPの割
合を50%以上とする必要があった。
【0092】実施例11、12 第3表に示される成分中、酸二無水物として3,3”,
4,4”−メタ−タ−フェニル−テトラカルボン酸二無
水物(m−TPDA)、又実施例12に用いられている
モノアミノシラン化合物として3−アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン以外は実施例1と同様の方法でポリ
イミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施例1
と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第4表に
示した。得られたポリイミド膜は可とう性に優れた良好
なフィルムであった。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】比較例1 第5表に示される成分を用いて実施例1と同様の方法で
ポリイミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施
例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第6
表に示した。得られたポリイミド膜は可とう性に優れた
良好なフィルムであったが、熱膨張係数が大きく、ガラ
ス転移温度が低かったので、多層配線構造体等に用いた
場合に信頼性の点で問題があると考えられる。
【0098】比較例2 第5表に示される成分を用いて実施例1と同様の方法で
ポリイミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施
例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第6
表に示した。得られたポリイミド膜は可とう性に優れた
良好なフィルムであっが、熱膨張係数が大きく、ガラス
転移温度が低かったので、多層配線構造体等に用いた場
合に信頼性の点で問題があると考えられる。
【0099】比較例3 第5表に示される成分を用いて実施例1と同様の方法で
ポリイミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施
例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第6
表に示した。得られたポリイミド膜は可とう性に優れた
良好なフィルムであっが、熱膨張係数が大きくガラス転
移温度が低かったので、多層配線構造体等に用いた場合
に信頼性の点で問題があると考えられる。
【0100】比較例4 第5表に示される成分を用いて実施例1と同様の方法で
ポリイミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施
例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第6
表に示した。得られたポリイミド膜は可とう性に優れた
良好なフィルムであっが、熱膨張係数が大きくガラス転
移温度が低かったので、多層配線構造体等に用いた場合
に信頼性の点で問題があると考えられる。
【0101】比較例5 第5表に示される成分を用いて実施例1と同様の方法で
ポリイミド前駆体、ポリイミドの硬化膜を作成し、実施
例1と同様の方法で諸特性を評価した。その結果を第5
表に示した。得られたポリイミド膜は可とう性に非常に
乏しく、フィルムとして成膜することが不可能であっ
た。そのために熱膨張係数や引張り強度、伸び等の諸特
性値を測定することが出来なかった。
【0102】比較例6 もう一つの比較例として、PIQ(日立化成工業(株)
登録商標)を第6表に示した。PIQの諸特性値のう
ち、引張り強度、ヤング率、伸び、接着性以外の諸特性
値はすべて上記した特性値の評価基準を満たさなかっ
た。
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】[発明の効果]以上の実施例、比較例で説
明したように、本発明による新規なポリアミド酸もしく
はポリイミドは、従来公知のポリアミド酸もしくはポリ
イミドに比較して、すべての特性、特に低誘電率、低熱
膨張率、高耐熱性において優れており高信頼性が期待さ
れるので、多層配線構造体をはじめとするあらゆる工業
的用途において有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 文雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 佐藤 任廷 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子鎖が、下記一般式(I)で表される繰
    り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し
    単位とからなることを特徴とするポリイミド前駆体。 【化1】 (式中R1は、 【化2】 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基であり、R
    2は、 【化3】 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基であり、m
    は1から4の整数であり、R3は、少なくとも2個以上
    の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であ
    る。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリイミド前駆体におい
    て、一般式(I)中の−R2−で表される直線構造の2
    価の有機基の数と一般式(II)中の−R3−で表され
    る屈曲構造を有する2価の有機基の数の合計を100と
    した場合に、−R2−で表される有機基の数が30〜8
    0、−R3−で表される有機基の数が70〜20の範囲
    であることを特徴とするポリイミド前駆体。
  3. 【請求項3】分子鎖が、下記一般式(I)で表される繰
    り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し
    単位とからなることを特徴とするポリイミド前駆体。 【化4】 (式中、R1は 【化5】 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基であり、R
    2は、 【化6】 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基であり、m
    は1から4の整数であり、R3は、少なくとも2個以上
    の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であ
    り、R4は、その部分がポリマの末端である場合、ある
    いはポリマ−の主鎖である場合にそれぞれ一般式(I
    V)あるいは(V) 【化7】 で表されるケイ素原子を含む炭化水素基で、そのR5
    8は炭素数1から9の炭化水素基、エ−テル結合を含
    む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6は炭素数1か
    ら3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ−テル結合を
    含む炭素数1から5のアルキル基又はトリアルキルシリ
    ル基の中から選ばれた1種以上の基、R9、R10は炭素数
    1から3のアルキル基、炭素数1から9のアリ-ル基、
    nは0から3の整数、fは正の整数である。)
  4. 【請求項4】請求項3記載のポリイミド前駆体におい
    て、一般式(I)中の−R2−で表される直線構造の2
    価の有機基の数、一般式(II)中の−R3−で表され
    る屈曲構造を有する2価の有機基の数及び一般式(II
    I)中の−R4−で表されるケイ素を含む炭化水素基の
    数の合計を100とした場合に、−R2−で表される有
    機基の数が30〜70、−R3−で表される有機基の数
    が69.9〜20及び−R4−で表されるケイ素を含む
    炭化水素基の数が0.1〜10の範囲であることを特徴
    とするポリイミド前駆体。
  5. 【請求項5】請求項1、請求項2、請求項3または請求
    項4において、一般式(II)中の−R3−で表される
    屈曲構造を有する2価の有機基が、 【化8】 【化9】 で表わされる構造式の中から選ばれた1種以上の2価の
    基であることを特徴とするポリイミド前駆体。
  6. 【請求項6】分子鎖が、下記一般式(I)で表される繰
    り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し
    単位とからなることを特徴とするポリイミド前駆体を温
    度100℃以上で加熱して熱硬化してなるポリイミド硬
    化物。 【化10】 (式中R1は、 【化11】 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基であり、R
    2は、 【化12】 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基であり、m
    は1から4の整数であり、R3は、少なくとも2個以上
    の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であ
    る。)
  7. 【請求項7】請求項6記載のポリイミド硬化物におい
    て、一般式(I)中の−R2−で表される2価の有機基
    の数と一般式(II)中の−R3−で表される屈曲構造
    を有する2価の有機基の数の合計を100とした場合
    に、−R2−で表される有機基の数が30〜80、−R3
    −で表される有機基の数が70〜20の範囲であること
    を特徴とするポリイミド硬化物。
  8. 【請求項8】分子鎖が、下記一般式(I)で表される繰
    り返し単位、下記一般式(II)で表される繰り返し単
    位及び下記一般式(III)で表される繰り返し単位と
    からなるポリイミド前駆体を温度100℃以上で加熱し
    て熱硬化してなるポリイミド硬化物。 【化13】 (式中R1は、 【化14】 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基であり、R
    2は 【化15】 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基であり、m
    は1から4の整数であり、R3は、少なくとも2個以上
    の芳香族環を含む屈曲構造を有する2価の有機基であ
    り、R4は、その部分がポリマの末端である場合、ある
    いはポリマの主鎖である場合にそれぞれ一般式(IV)
    あるいは(V) 【化16】 で表されるケイ素原子を含む炭化水素基で、そのR5
    8は炭素数1から9の炭化水素基、エ−テル結合を含
    む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6は炭素数1か
    ら3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ−テル結合を
    含む炭素数1から5のアルキル基又はトリアルキルシリ
    ル基の中から選ばれた1種以上の基、R9、R10は炭素数
    1から3のアルキル基、炭素数1から9のアリ-ル基、
    nは0から3の整数、fは正の整数である。)
  9. 【請求項9】請求項8記載のポリイミド硬化物におい
    て、一般式(I)中の−R2−で表される2価の有機基
    の数、一般式(II)中の−R3−で表される屈曲構造
    を有する2価の有機基の数及び一般式(III)中の−
    4−で表されるケイ素を含む炭化水素基の数の合計を
    100とした場合に、−R2−で表される有機基の数が
    30〜70、−R3−で表される有機基の数が69.9
    〜20及び−R4−で表されるケイ素を含む炭化水素基
    の数が0.1〜10の範囲であることを特徴とするポリ
    イミド硬化物。
  10. 【請求項10】請求項6から9記載のポリイミド硬化物
    において、一般式(II)中の−R3−で表される屈曲
    構造を有する2価の有機基が、 【化17】 【化18】 で表わされる構造式の中から選ばれた1種以上の2価の
    基であることを特徴とするポリイミド硬化物。
  11. 【請求項11】テトラカルボン酸二無水物と2種以上の
    ジアミン成分とからポリイミド前駆体を製造する方法に
    おいて、一般式(VI) 【化19】 (式中、R1は、 【化20】 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基である。)
    で表されるテトラカルボン酸酸二無水物成分と、使用す
    る各ジアミン成分のモル比の合計を100とした場合
    に、 1)一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は 【化21】 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基である。)
    で表されるジアミン成分のモル比が30〜80、及び 2)一般式 H2N−R3−NH2(式中、R3は、少なく
    とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
    有機基である。)で表されるジアミン成分のモル比が7
    0〜20の範囲からなるジアミン成分とを非プロトン極
    性溶剤中温度0〜30℃で重合させて、更にかき混ぜな
    がら50〜80℃で加熱することを特徴とするポリイミ
    ド前駆体の製造方法。
  12. 【請求項12】テトラカルボン酸二無水物と2種以上の
    ジアミン成分とからポリイミド前駆体を製造する方法に
    おいて、一般式(VI) 【化22】 (式中、R1は、 【化23】 から選ばれる少なくとも一種の4価の有機基である。)
    で表されるテトラカルボン酸酸二無水物成分と、使用す
    る各ジアミン成分のモル比の合計を100とした場合
    に、 1)一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は 【化24】 から選ばれる少なくとも一種の2価の有機基である。)
    で表されるジアミン成分のモル比が30〜80、 2)一般式 H2N−R3−NH2(式中、R3は、少なく
    とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
    有機基である。)で表されるジアミン成分のモル比が7
    0〜20、及び 【化25】 【化26】 (式中、R5、R8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ
    −テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R
    6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
    −テル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリ
    アルキルシリル基の中から選ばれた一種以上の基、
    9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1
    から9のアリ−ル基の中から選ばれた1種以上の基、n
    は0から3の整数で、fは正の整数である。)で表され
    るアミノシラン化合物又はシロキサンジアミンのモル比
    が0.1〜10の範囲からなるジアミン成分とを非プロ
    トン極性溶剤中温度0〜30℃で重合させて、更にかき
    混ぜながら50〜80℃で加熱することを特徴とするポ
    リイミド前駆体の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項11又は請求項12記載のポリイ
    ミド前駆体の製造方法において、一般式H2N−R3−N
    2(式中、R3は、少なくとも2個以上の芳香族環を含
    み屈曲構造を有する2価の有機基である。)で表される
    ジアミン成分中の−R3−で表される2価の有機基が 【化27】 【化28】 で表わされる構造式の中から選ばれた1種以上の2価の
    基であることを特徴とするポリイミド前駆体の製造法。
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