JPH0510270Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は光学式デイスク等のデイスク状記録体
（以下デイスクと称す）を使用するデイスクプレ
ーヤのローデイング装置に関するものである。

〈考案の概要〉 本考案は、デイスクトレイに駆動手段の駆動を
受けるラツクを相対的に移動可能に設けると共に
デイスクトレイがデイスク装着位置にある時以外
はラツクをデイスクトレイに固定するロツク手段
を設け、デイスクトレイがラツクを介して駆動さ
れデイスク装着位置に達した後は、ロツクを解除
されたラツクのみを移動させ、この移動によりデ
イスクをターンテーブルとデイスク押え部材との
間に装着する様にしたものに於いて、ラツクとデ
イスクトレイとの間にダンパーを設けることによ
りラツクがデイスクトレイに対して相対的に移動
する時、即ち、デイスク装着動作がダンパーによ
る緩衝を受けて滑らかに行われる様にしたもので
ある。

〈従来の技術〉 従来のこの種の技術として、出願人が先に出願
した、特願昭60−184653号（特開昭62−43863号
公報）がある。

この装置はデイスクトレイに駆動手段の駆動を
受けるラツクを相対的に移動可能に設けると共に
デイスクトレイがデイスク装着位置にある時以外
はラツクをデイスクトレイに固定するロツク手段
を設け、デイスクトレイがラツクを介して駆動さ
れ、デイスク装着位置に達した後はロツクを解除
されたロツクのみを移動させ、この移動によりデ
イスクをターンテーブルとデイスク押え部材との
間に装着する様にしたものである。

〈考案が解決しようとする問題点〉 上記の従来装置ではデイスクをターンテーブル
とデイスク押え部材とで挟持する時、デイスク、
ターンテーブル、デイスク押え部材の相互の当接
により衝撃音が発生し、操作者に不快感を与える
と共に、商品としての品位を損ねていた。

〈問題点を解決する為の手段〉 本考案は、デイスク装着位置と外部に臨出した
デイスク取り出し位置との間を移動し、デイスク
を搬送するデイスクトレイと、このデイスクトレ
イに上記の移動方向に移動可能に設けられたラツ
クと、このラツクをデイスクトレイが上記デイス
ク装着位置にある時以外はデイスクトレイに対し
て固定するロツク手段と、上記ラツクを上記移動
方向に駆動する駆動手段と、上記デイスクトレイ
が上記デイスク装着位置にあり、上記ラツクが上
記ロツク手段によるロツクを解除され、上記駆動
手段によつてデイスクトレイに対して相対的に移
動する時、このラツクにより駆動されてデイスク
をターンテーブルとデイスク押え部材との間に保
持させるデイスク押え部材支持手段又はターンテ
ーブル支持手段と、デイスクトレイとラツクとの
間に設けられたダンパーとによりローデイング装
置を構成し、デイスクトレイは上記ロツク手段に
よりロツクされたラツクを介し、上記駆動手段に
より駆動されてデイスクを上記デイスク取り出し
位置からデイスク装着位置へ搬送し、デイスクト
レイが、デイスク装着位置に達した後はロツク手
段によるラツクのロツクが解除され、ラツクのみ
が駆動されて上記デイスク押え支持部材又はター
ンテーブル支持部材を駆動し、デイスクを保持さ
せる様に成したものである。

〈作用〉 これにより、ラツクがデイスクトレイに対して
相対的に移動する時にはダンパーにより緩衝を受
ける為、デイスク装着動作が滑らかに行われ、衝
撃音の発生を防止することができる。

〈実施例〉 以下本考案の一実施例を添付図面に従つて説明
する。

第１図は本考案に係るデイスクプレーヤのロー
デイング装置の一実施例を示す分解斜視図であ
る。図中、１はローデイング装置のシヤーシであ
り、ターンテーブル２を駆動するターンテーブル
モータ３、ラツク駆動機構４を駆動するローデイ
ングモータ５が固定されている他、デイスクの信
号を読み取るピツクアツプ６が図示しないガイド
手段により移動可能に取り付けられている。シヤ
ーシ１には又、後述するトレイをスライド案内す
るガイド７、ロツクレバーの動作を制御するガイ
ドレール８、デイスク押えアームを支持する軸受
９が一体に形成されている。１０はラツク駆動機
構４の一部であるラツク駆動用のピニオンであ
る。

１１はデイスクトレイであり、第２図にその裏
面から見た図を示す。第２図に示す様に、デイス
クトレイ１１には、ラツク１２が図中Ａ−Ｂ方向
にスライド可能に取り付けられており、このラツ
ク１２には前述のピニオン１０に噛み合い駆動さ
れるローデイング用ギヤ１３と、後述のダンパー
ギヤに噛み合いダンパー作用を受けるダンパー用
ギヤ１４と、ロツクカム１５が形成されている。
またラツク１２の側面には第８図及び９図に詳細
を示すデイスク受けレバー駆動用のカム溝１６と
デイスク押えアーム駆動用のカム溝１７が形成さ
れている。

デイスクトレイ１１にはたロツクレバー１８が
軸１９を支軸として回動可能に取り付けられてい
る。このロツクレバー１８には、前述したシヤー
シ１のガイドレール８にガイドされるピン１８ａ
とラツク１２のロツクカム１５に当接し、ラツク
を固定するロツクピン１８ｂが突設されている。
デイスクトレイ１１にはまた、デイスク受けレバ
ー２０が、軸２１を支軸として回動可能に取り付
けられている。このデイスク受けレバー２０の一
端にはデイスク受け部２０ａが形成されてデイス
クトレイ１１の上面に臨出しており、また他端に
は前述のラツク１２のカム溝１６に係合し、これ
により駆動されるピン２０ｂを突設している。

デイスクトレイ１１にはさらにダンパー２１が
設けられている。このダンパー２１は第３図にそ
の断面図を示す様に、デイスクトレイ１１に立設
された軸２２にグリス２３を介してギヤ２４が回
転可能に取り付けられており、グリス２３の粘性
によりギヤ２４の回転にダンパー効果を与える様
に構成されている。このダンパー２１のギヤ２４
は前述のラツク１２のダンパー用ギヤ１４に噛み
合つており、ラツク１２が、デイスクトレイ１１
に対して移動する時、ダンパー作用を与える様に
なつている。

デイスクトレイ１１はその両側部に形成したレ
ール２５を、前述のシヤーシ１のガイド７に案内
させることでシヤーシ１に対してスライド可能に
取り付けられる。

第１図に於いて２６はデイスク押えアームであ
り、軸２７を前述のシヤーシ１の軸受９に支持さ
せることにより、シヤーシ１に回動可能に取り付
けられる。このデイスク押えアーム２６には第４
図、第５図にその詳細を示す様一端にデイスク押
え２８が取り付けられている。デイスク押え２８
は周知のごとく本体２９、マグネツト３０、ツバ
部３１とから成りデイスク押えアーム２６の孔３
２に回転自在に遊装されており、磁性体により構
成されるターンテーブル２との間にデイスクＤを
磁力により挟持する。

デイスク押えアーム２６にはまた、前述のラツ
ク１２のカム溝１７に係合し、これに駆動される
ピン３３が立設されている。また、デイスク押え
アーム２６はその後端のピン３４とシヤーシ１の
一部との間に掛け渡されたスプリング３５により
デイスク押え２８がターンテーブル２から離間す
る方向に附勢力を与えられており、通常は第４図
に示す様、ターンテーブル２からデイスク押え２
８を離間させている。

次に以上の様に構成される装置のデイスクロー
デイング動作を、第２図〜第９図を参照して説明
する。

第６図及び第７図は夫々デイスクトレイがデイ
スク取り出し位置にある状態、及びデイスク装着
位置にあり、デイスクの装着が完了した状態を示
す斜視図である。

第６図に示すデイスク取り出し状態では、デイ
スクトレイ１１は装着外部に突出した状態にあ
り、デイスクＤの取り外しを可能とする。この状
態では、第２図に詳細を示す様にデイスクトレイ
１１上のロツクレバー１８のピン１８ａはシヤー
シ１上のガイドレール８の平坦部８ａに接し、ロ
ツクレバー１８はそのロツクピン１８ｂをラツク
１２のロツクカム１５に当接した姿勢を取る。こ
の為、ラツク１２はデイスクトレイ１１に対して
固定され、相対的な移動が行われない状態となつ
ている。このラツク１２がデイスクトレイ１１に
対してロツクされた状態ではデイスク受けレバー
２０は、第８図にその詳細を示す様、そのピン２
０ｂがトレイ１２のカム溝１６の低部１６ａに位
置し、デイスク受け部２０ａをデイスクトレイ１
１の上面に臨出させている。またデイスク押えア
ーム２６は、そのピン３３がラツク１２のカム溝
１７に未だ係合しておらず、スプリング３５の附
勢によつてデイスク押え２８をターンテーブル２
から持ち上げた姿勢を取つている。

この状態からデイスクＤをデイスク受けレバー
２０のデイスク受け部２０ａに載せ、図示しない
操作手段により、ローデイングモータ５をローデ
イング方向に駆動させると、ラツク駆動機構４の
ピニオン１０がラツク１２をローデイング方向
（図示矢印Ａ）に駆動する。ラツク１２はロツク
レバー１８によりデイスクトレイ１１に固定され
ている為、ラツクの駆動によりデイスクトレイ１
１が一体的に矢印Ａ方向にスライド移動する。こ
のデイスクトレイ１１のスライド移動中は、ラツ
ク１２の相対的移動は行われない為ダンパー２１
は作動さず、その作用が、負荷となることはな
い。

デイスクトレイ１１がＡ方向のスライド移動に
より第７図に示すデイスク装着位置に達すると、
図示しない規制手段によりその移動が阻止され
る。またこの直前に、ロツクレバー１８のピン１
８ａはガイドレール８の後端部８ｂを越え、その
回動が自由となる。この為、ピニオン１０のさら
なる回転によりラツク１２は自由となつたロツク
レバー１８のロツクピン１８ｂをそのロツクカム
１５が乗り越えることにより、ロツクレバー１８
の阻止を解かれ、デイスクトレイ１１に対して可
動状態となり、固定されたデイスクトレイ１１上
をさらに矢印Ａ方向にスライド移動する。このラ
ツク１２の動作により、デイスク受けレバー２０
とデイスク押えアーム２６とがデイスク装着動作
を行う。第９図に示す様、デイスクトレイ１１に
対するラツク１２の矢印Ａ方向への移動により、
デイスク受けレバー２０のピン２０ｂはラツク１
２のカム溝１６の高部１６ｂに移動される。これ
によりデイスク受けレバー２０はその支軸２１を
中心として回動し、デイスク受け部２０ａを下降
させ、支持していたデイスクＤをターンテーブル
２上に受け渡す。また、ほぼ同時にラツク１２の
カム溝１７がデイスク受けレバー２６のピン３３
と係合する位置に達し、これを高部１７ａに移動
させる。これにより第５図に示す様にデイスク押
えアーム２６は、スプリング２５の附勢に抗し、
支軸２７を中心として回動し、デイスク押え２８
を下降させ、デイスクＤをターンテーブル２上に
磁力により圧着させる。

このデイスク押えアーム２６とデイスク受けレ
バー２０のデイスク装着動作の間、即ち、ラツク
１２がデイスクトレイ１１上でスライド移動する
間は、ダンパー２１が作用する為、ラツク１２の
移動にダンパー作用を与える。この為、デイスク
押え２８がターンテーブル２、デイスクＤに接触
する時の衝撃が和らげられ、デイスク装着動作が
滑らかに行われる。

以上の動作によりデイスクの搬送と装着動作が
行われるが、ダンパー２１はデイスクの搬送動作
中は作用しない為、トレイ収納動作に負荷として
加わることがなく、ダンパー作用の必要な装着動
作時にのみ作用する。

尚、以上説明した実施例では、デイスクの装着
方法はデイスク押えアーム２６を作動させる機構
を用いて説明したが、これに限定するものではな
く、デイスク押えはシヤーシに固定とし、ターン
テーブル及びターンテーブルモータを支持したシ
ヤーシを可動とし、これを上記実施例のデイスク
押えアームの動作とは逆の方向に移動させ、デイ
スクを押ち上げて、デイスク押えに圧着させる機
構に於いても、本考案を適用することができる。

〈考案の効果〉 以上の様に本考案のローデイング装置によれ
ば、デイスク装着動作時の衝撃を和らげ、装着動
作を滑らかに行うことができる。また、ダンパー
作用はデイスク装着動作時のみ作用する様に構成
したので、他の動作に不用意に負荷を与えること
なく、効果的にダンパー作用を機能させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のデイスクプレーヤのローデイン
グ装置の一実施例を示し、第１図は全体構造の分
解斜視図、第２図はデイスクトレイ裏面の平面
図、第３図はダンパーの詳細を示す断面図、第４
図、第５図はデイスク押えの動作を説明するため
の側面図、第６図、第７図はローデイング動作を
説明する為の全体構造の斜視図、第８図、第９図
はラツクの動作を説明する為のラツクの一部を示
す側面図である。 １……シヤーシ、２……ターンテーブル、４…
…ラツク駆動機構、１１……デイスクトレイ、１
２……ラツク、１８……ロツクレバー、２１……
ダンパー、２６……デイスク押えアーム、２８…
…デイスク押え。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 デイスク装着位置と外部に臨出したデイスク取
   り出し位置との間を移動し、デイスクを搬送する
   デイスクトレイと、このデイスクトレイに上記の
   移動方向に移動可能に設けられたラツクと、この
   ラツクをデイスクトレイが上記デイスク装着位置
   にある時以外はデイスクトレイに対して固定する
   ロツク手段と、上記ラツクを上記移動方向に駆動
   する駆動手段と、上記デイスクトレイが上記デイ
   スク装着位置にあり、上記ラツクが上記ロツク手
   段によるロツクを解除され、上記駆動手段によつ
   てデイスクトレイに対して相対的に移動する時、
   このラツクにより駆動されてデイスクをターンテ
   ーブルとデイスク押え部材との間に保持させるデ
   イスク押え部材支持手段又はターンテーブル支持
   手段と、デイスクトレイとラツクとの間に設けら
   れたダンパーとから成り、 上記デイスクトレイは上記ロツク手段によりロ
   ツクされたラツクを介し、上記駆動手段により駆
   動されてデイスクを上記デイスク取り出し位置か
   らデイスク装着位置へ搬送し、デイスクトレイ
   が、デイスク装着位置に達した後はロツク手段に
   よるラツクのロツクが解除され、ラツクのみが駆
   動されて上記デイスク押え支持部材又はターンテ
   ーブル支持部材を駆動し、デイスクを保持させる
   様に成し、このラツクのデイスクトレイに対する
   相対的な移動は上記ダンパーにより緩衝を受ける
   様にしたことを特徴とするデイスクプレーヤのロ
   ーデイング装置。