JPH05101923A - 酸化物超電導コイルの製造方法 - Google Patents
酸化物超電導コイルの製造方法Info
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- JPH05101923A JPH05101923A JP3287030A JP28703091A JPH05101923A JP H05101923 A JPH05101923 A JP H05101923A JP 3287030 A JP3287030 A JP 3287030A JP 28703091 A JP28703091 A JP 28703091A JP H05101923 A JPH05101923 A JP H05101923A
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 CVD装置のチャンバ2内で、酸化物超電導
薄膜を成膜した超電導線材を巻取リール4に巻取るとと
もに、該リール4に超電導線材を巻取る際に、安定化材
テープ7と絶縁材テープ8とを同時に巻取ってコイル1
5を形成する方法。 【効果】 CVD法により基材上に酸化物超電導薄膜を
成膜して超電導線を形成すると同時にコイル形状に成形
することが可能であるため、酸化物超電導薄膜の曲げ歪
の経験回数を最小の1回とすることができ、曲げ歪によ
る酸化物超電導薄膜の性能低下を最小限にすることがで
きる。
薄膜を成膜した超電導線材を巻取リール4に巻取るとと
もに、該リール4に超電導線材を巻取る際に、安定化材
テープ7と絶縁材テープ8とを同時に巻取ってコイル1
5を形成する方法。 【効果】 CVD法により基材上に酸化物超電導薄膜を
成膜して超電導線を形成すると同時にコイル形状に成形
することが可能であるため、酸化物超電導薄膜の曲げ歪
の経験回数を最小の1回とすることができ、曲げ歪によ
る酸化物超電導薄膜の性能低下を最小限にすることがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核融合発電やMHD発
電などのエネルギー製造分野、電力貯蔵用超電導コイ
ル、リニアモータカーや電磁推進船などの輸送手段、M
RIなどの医療用分野などに使用される酸化物超電導コ
イルに関する。
電などのエネルギー製造分野、電力貯蔵用超電導コイ
ル、リニアモータカーや電磁推進船などの輸送手段、M
RIなどの医療用分野などに使用される酸化物超電導コ
イルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、臨界温度(Tc)が液体窒素温度
(約77K)よりも高い酸化物超電導体として、例えば
Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O
系、Tl−Ba−Ca−Cu−O系などの酸化物超電導
体が発見されている。そしてこれらの酸化物超電導体
を、電力輸送、超電導マグネット、超電導デバイスなど
の種々の超電導利用機器に応用させるべく、酸化物超電
導体の線材化あるいはコイル化など実用化に向けての研
究が種々なされている。
(約77K)よりも高い酸化物超電導体として、例えば
Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O
系、Tl−Ba−Ca−Cu−O系などの酸化物超電導
体が発見されている。そしてこれらの酸化物超電導体
を、電力輸送、超電導マグネット、超電導デバイスなど
の種々の超電導利用機器に応用させるべく、酸化物超電
導体の線材化あるいはコイル化など実用化に向けての研
究が種々なされている。
【0003】このような酸化物超電導体の製造方法の1
つとして、化学気相蒸着法(以下、CVD法という)な
どの薄膜形成手段によって、金属基板(ハステロイ、ス
テンレス鋼など)やセラミックス基板などの基材表面に
直接あるいは中間層を介して酸化物超電導薄膜を成膜す
る方法が知られている。このように薄膜形成手段により
形成した酸化物超電導薄膜は、臨界電流密度(Jc)が
大きく、優れた超電導特性を有する材料が得られること
から、実用的な製造方法として注目されている。
つとして、化学気相蒸着法(以下、CVD法という)な
どの薄膜形成手段によって、金属基板(ハステロイ、ス
テンレス鋼など)やセラミックス基板などの基材表面に
直接あるいは中間層を介して酸化物超電導薄膜を成膜す
る方法が知られている。このように薄膜形成手段により
形成した酸化物超電導薄膜は、臨界電流密度(Jc)が
大きく、優れた超電導特性を有する材料が得られること
から、実用的な製造方法として注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記薄膜形成手段を用
いて超電導テープを作製するには、長尺のテープを移動
させながら酸化物超電導薄膜を成膜し、成膜を終えたテ
ープを一旦リールに巻取って長尺超電導テープを得てい
る。この時、成膜を終えたテープを巻取るため、曲げ歪
が超電導薄膜にかかってしまう。0.1%前後の曲げ歪
でも、超電導特性の低下が観察されるので、できるだけ
低い曲げ歪となるように、巻取リール径等を設計するの
が通常であった。さらに、このような超電導テープを用
いてコイルを作製する場合、別ラインで安定化材(銀や
銅など)や絶縁材を付与し、超電導テープとともにコイ
ル巻き機にかけることも行なわれる。この場合には、曲
げ−直線−曲げ−・・・と超電導薄膜に数多くの曲げ歪
がかかってしまい、コイルとなった時点で超電導特性が
大きく低下してしまう問題があった。本発明は、上記事
情に鑑みてなされたもので、曲げ歪による超電導薄膜の
性能低下を最小限にとどめ、高性能な超電導コイルを製
造することが可能な酸化物超電導体の製造方法の提供を
目的としている。
いて超電導テープを作製するには、長尺のテープを移動
させながら酸化物超電導薄膜を成膜し、成膜を終えたテ
ープを一旦リールに巻取って長尺超電導テープを得てい
る。この時、成膜を終えたテープを巻取るため、曲げ歪
が超電導薄膜にかかってしまう。0.1%前後の曲げ歪
でも、超電導特性の低下が観察されるので、できるだけ
低い曲げ歪となるように、巻取リール径等を設計するの
が通常であった。さらに、このような超電導テープを用
いてコイルを作製する場合、別ラインで安定化材(銀や
銅など)や絶縁材を付与し、超電導テープとともにコイ
ル巻き機にかけることも行なわれる。この場合には、曲
げ−直線−曲げ−・・・と超電導薄膜に数多くの曲げ歪
がかかってしまい、コイルとなった時点で超電導特性が
大きく低下してしまう問題があった。本発明は、上記事
情に鑑みてなされたもので、曲げ歪による超電導薄膜の
性能低下を最小限にとどめ、高性能な超電導コイルを製
造することが可能な酸化物超電導体の製造方法の提供を
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、CVD法によ
って長尺基材の表面に酸化物超電導薄膜を成膜した長尺
超電導線材を用いた酸化物超電導コイルの製造方法であ
って、CVD装置のチャンバ内で、酸化物超電導薄膜を
成膜した超電導線材を巻取リールに巻取るとともに、該
リールに超電導線材を巻取る際に、安定化材テープと絶
縁材テープとを同時に巻取ってコイルを形成することに
より上記課題を解消した。
って長尺基材の表面に酸化物超電導薄膜を成膜した長尺
超電導線材を用いた酸化物超電導コイルの製造方法であ
って、CVD装置のチャンバ内で、酸化物超電導薄膜を
成膜した超電導線材を巻取リールに巻取るとともに、該
リールに超電導線材を巻取る際に、安定化材テープと絶
縁材テープとを同時に巻取ってコイルを形成することに
より上記課題を解消した。
【0006】また、前記リールに超電導線材を巻取る際
に、安定化材テープと絶縁材テープと低融点金属テープ
とを同時に巻取ることもできる。さらに、前記リールに
線材および前記テープを巻取った後、これを熱処理して
も良い。
に、安定化材テープと絶縁材テープと低融点金属テープ
とを同時に巻取ることもできる。さらに、前記リールに
線材および前記テープを巻取った後、これを熱処理して
も良い。
【0007】
【作用】CVD装置のチャンバ内で、酸化物超電導薄膜
を成膜した超電導線材を巻取リールに巻取るとともに、
該リールに超電導線材を巻取る際に、安定化材テープと
絶縁材テープとを同時に巻取ることによりコイルを形成
するので、巻取り回数が1回で済み、超電導薄膜に加わ
る曲げ歪を最小限にすることができる。
を成膜した超電導線材を巻取リールに巻取るとともに、
該リールに超電導線材を巻取る際に、安定化材テープと
絶縁材テープとを同時に巻取ることによりコイルを形成
するので、巻取り回数が1回で済み、超電導薄膜に加わ
る曲げ歪を最小限にすることができる。
【0008】
【実施例】図1は、本発明の酸化物超電導コイルの製造
方法に好適に用いられるCVD装置の一例を示すもので
あり、図中符号1はCVD装置の蒸着部、2はチャン
バ、3は基材供給用の供給リール、4は巻取リール、5
は基材テープ、6は酸化物超電導薄膜が成膜された超電
導テープ、7は安定化材テープ、8は絶縁テープ、9は
低融点金属テープ、10,11,12は供給リール、13
はヒータである。
方法に好適に用いられるCVD装置の一例を示すもので
あり、図中符号1はCVD装置の蒸着部、2はチャン
バ、3は基材供給用の供給リール、4は巻取リール、5
は基材テープ、6は酸化物超電導薄膜が成膜された超電
導テープ、7は安定化材テープ、8は絶縁テープ、9は
低融点金属テープ、10,11,12は供給リール、13
はヒータである。
【0009】この蒸着部1は、チャンバ外部に設けられ
た複数の気化器(バブラ)で酸化物超電導体の構成元素
を含む化合物(金属錯体など)を気化させてこれらのガ
スおよび酸素ガスやアルゴンガス(キャリアガス)をチ
ャンバ内に供給する混合ガス供給ノズルと、チャンバ内
に供給された各種の気化ガスおよび酸素をプラズマや光
などで反応させて酸化物超電導体を生成させる手段とを
備えている。
た複数の気化器(バブラ)で酸化物超電導体の構成元素
を含む化合物(金属錯体など)を気化させてこれらのガ
スおよび酸素ガスやアルゴンガス(キャリアガス)をチ
ャンバ内に供給する混合ガス供給ノズルと、チャンバ内
に供給された各種の気化ガスおよび酸素をプラズマや光
などで反応させて酸化物超電導体を生成させる手段とを
備えている。
【0010】上記基材テープ5の材料は、ハステロイ、
ステンレス鋼などの金属が用いられる。また、安定化材
テープ7の材料は、導電性の良い銀、銀合金、金などが
好適に用いられる。また、絶縁テープ8の材料は、ポリ
イミドなどの絶縁材料を含むものが好適に用いられる。
また、低融点金属テープ9の材料は、(鉛−錫)半田や
市販されているセラミック用低融点半田(例えばセラソ
ルザWなど)などが好適に用いられる。
ステンレス鋼などの金属が用いられる。また、安定化材
テープ7の材料は、導電性の良い銀、銀合金、金などが
好適に用いられる。また、絶縁テープ8の材料は、ポリ
イミドなどの絶縁材料を含むものが好適に用いられる。
また、低融点金属テープ9の材料は、(鉛−錫)半田や
市販されているセラミック用低融点半田(例えばセラソ
ルザWなど)などが好適に用いられる。
【0011】この製造装置を用いて超電導コイルを製造
するには、チャンバ2内の巻取リール4に、基材テープ
5の先端を巻き付けるとともに、安定化材テープ7、絶
縁テープ8および低融点金属テープ9を巻き付けてお
く。続いて、チャンバ2内を減圧あるいは減圧酸化雰囲
気などCVDに適した雰囲気とし、さらにヒータ13で
基材テープ5の加熱を開始する。そして巻取リールを回
転させて各テープの巻取りを開始するとともに、蒸着部
1から酸化物超電導体の微粒子14を飛散させ、基材テ
ープ5上に酸化物超電導薄膜を成膜する。酸化物超電導
薄膜が成膜された超電導テープ6は、安定化材テープ
7、絶縁テープ8、低融点金属テープ9とともに巻取リ
ール4に巻取られる。このようにして巻取リール4に超
電導テープ6と、その他の各テープ7,8,9を巻取る
ことにより、巻取リール自体を超電導コイル15とする
ことができる。
するには、チャンバ2内の巻取リール4に、基材テープ
5の先端を巻き付けるとともに、安定化材テープ7、絶
縁テープ8および低融点金属テープ9を巻き付けてお
く。続いて、チャンバ2内を減圧あるいは減圧酸化雰囲
気などCVDに適した雰囲気とし、さらにヒータ13で
基材テープ5の加熱を開始する。そして巻取リールを回
転させて各テープの巻取りを開始するとともに、蒸着部
1から酸化物超電導体の微粒子14を飛散させ、基材テ
ープ5上に酸化物超電導薄膜を成膜する。酸化物超電導
薄膜が成膜された超電導テープ6は、安定化材テープ
7、絶縁テープ8、低融点金属テープ9とともに巻取リ
ール4に巻取られる。このようにして巻取リール4に超
電導テープ6と、その他の各テープ7,8,9を巻取る
ことにより、巻取リール自体を超電導コイル15とする
ことができる。
【0012】このようにして得られた超電導コイル15
は、この後加熱処理を施しても良い。この加熱処理によ
り、低融点金属テープ9が溶融し、冷却固化することに
より全体の複合化を図ることができる。また、低融点金
属の加熱溶融時に、コイル全体を超音波発振器に接続し
て超電導薄膜と安定化材の接合を助長しても良い。
は、この後加熱処理を施しても良い。この加熱処理によ
り、低融点金属テープ9が溶融し、冷却固化することに
より全体の複合化を図ることができる。また、低融点金
属の加熱溶融時に、コイル全体を超音波発振器に接続し
て超電導薄膜と安定化材の接合を助長しても良い。
【0013】この超電導コイルの製造方法によれば、超
電導テープ6を形成すると同時にコイル形状に成形する
ことが可能であるため、酸化物超電導薄膜の曲げ歪の経
験回数を最小の1回とすることができ、曲げ歪による酸
化物超電導薄膜の性能低下を最小限にすることができ
る。
電導テープ6を形成すると同時にコイル形状に成形する
ことが可能であるため、酸化物超電導薄膜の曲げ歪の経
験回数を最小の1回とすることができ、曲げ歪による酸
化物超電導薄膜の性能低下を最小限にすることができ
る。
【0014】また、超電導テープ7を巻取ると同時に、
安定化材テープ7と絶縁テープ8を巻取るので蒸着と同
時にコイル化できる。さらに低融点金属テープ9を巻き
込んでコイル化した後熱処理し、超電導層と安定化材と
を金属接合させることができる。
安定化材テープ7と絶縁テープ8を巻取るので蒸着と同
時にコイル化できる。さらに低融点金属テープ9を巻き
込んでコイル化した後熱処理し、超電導層と安定化材と
を金属接合させることができる。
【0015】なお、上述した例では、巻取リール4の位
置を一定とし、シングルパンケーキコイルを製造する場
合を説明したが、巻取リールを軸移動させることによっ
て、ソレノイドコイルの製造も可能である。また、図3
に示すように、幅方向に溝16を形成した絶縁テープ1
7を用いることによって、図4に示すように多数の冷媒
通過用の孔18が形成された冷却効率の良いコイル19
を形成することも可能である。
置を一定とし、シングルパンケーキコイルを製造する場
合を説明したが、巻取リールを軸移動させることによっ
て、ソレノイドコイルの製造も可能である。また、図3
に示すように、幅方向に溝16を形成した絶縁テープ1
7を用いることによって、図4に示すように多数の冷媒
通過用の孔18が形成された冷却効率の良いコイル19
を形成することも可能である。
【0016】(製造例)CVD法により、Bi−Sr−
Ca−Cu−O超電導薄膜を、表面平滑処理したAgテ
ープ(幅3mm、厚さ0.5mm、長さ10m)上に3
μm厚蒸着させた。このAgテープをCVD装置のチャ
ンバ内の送り出しリール(外径200mm)に取り付
け、このリールから巻取リール(外径200mm)に1
000mm/時の速度で移動させながら蒸着させた。巻
取り側のリールはステンレス鋼(18Cr−8Ni)で
作製し中央部は空洞化したものを用いた。チャンバ内の
巻取リール側には幅3mm、厚さ0.5mmのAgテー
プを沿わせて供給できるようにAgテープ供給装置を配
置した。また、この間に低融点金属テープの供給系、A
gテープの外側に絶縁テープの供給系を配置した。な
お、送り出すAgテープは、条長に応じて、図2に示す
ように最初部20(蒸着部が超電導でなくとも良い)、
電流端子部21,22、コイル導体部23、最後のコイ
ル固定部24を備えたものを用いた。蒸着を行ないなが
ら、同時に4者を巻取ることによりシングルパンケーキ
コイルを製造した。この後、低融点金属の融点直上に全
体を加熱し、安定化材としてのAgテープと超電導体と
を一体化した。
Ca−Cu−O超電導薄膜を、表面平滑処理したAgテ
ープ(幅3mm、厚さ0.5mm、長さ10m)上に3
μm厚蒸着させた。このAgテープをCVD装置のチャ
ンバ内の送り出しリール(外径200mm)に取り付
け、このリールから巻取リール(外径200mm)に1
000mm/時の速度で移動させながら蒸着させた。巻
取り側のリールはステンレス鋼(18Cr−8Ni)で
作製し中央部は空洞化したものを用いた。チャンバ内の
巻取リール側には幅3mm、厚さ0.5mmのAgテー
プを沿わせて供給できるようにAgテープ供給装置を配
置した。また、この間に低融点金属テープの供給系、A
gテープの外側に絶縁テープの供給系を配置した。な
お、送り出すAgテープは、条長に応じて、図2に示す
ように最初部20(蒸着部が超電導でなくとも良い)、
電流端子部21,22、コイル導体部23、最後のコイ
ル固定部24を備えたものを用いた。蒸着を行ないなが
ら、同時に4者を巻取ることによりシングルパンケーキ
コイルを製造した。この後、低融点金属の融点直上に全
体を加熱し、安定化材としてのAgテープと超電導体と
を一体化した。
【0017】なお、この製造例ではBi−Sr−Ca−
Cu−O系超電導コイルの製造を例としたが、これ以外
の酸化物超電導体、例えばY−Ba−Cu−O系、(B
i,Pb)−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ba−C
a−Cu−O系などの酸化物超電導体を備えた超電導コ
イルの製造にも適用が可能であることは言うまでもな
い。
Cu−O系超電導コイルの製造を例としたが、これ以外
の酸化物超電導体、例えばY−Ba−Cu−O系、(B
i,Pb)−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ba−C
a−Cu−O系などの酸化物超電導体を備えた超電導コ
イルの製造にも適用が可能であることは言うまでもな
い。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の酸化物超
電導コイルの製造方法は、CVD法により基材上に酸化
物超電導薄膜を成膜して超電導線を形成すると同時にコ
イル形状に成形することが可能であるため、酸化物超電
導薄膜の曲げ歪の経験回数を最小の1回とすることがで
き、曲げ歪による酸化物超電導薄膜の性能低下を最小限
にすることができる。
電導コイルの製造方法は、CVD法により基材上に酸化
物超電導薄膜を成膜して超電導線を形成すると同時にコ
イル形状に成形することが可能であるため、酸化物超電
導薄膜の曲げ歪の経験回数を最小の1回とすることがで
き、曲げ歪による酸化物超電導薄膜の性能低下を最小限
にすることができる。
【0019】また、超電導線を巻取ると同時に、安定化
材と絶縁材を巻取るので、チャンバ内で蒸着すると同時
にコイル化することができる。さらに低融点金属テープ
を巻き込んでコイル化した後熱処理し、超電導層と安定
化材とを金属接合させることができる。
材と絶縁材を巻取るので、チャンバ内で蒸着すると同時
にコイル化することができる。さらに低融点金属テープ
を巻き込んでコイル化した後熱処理し、超電導層と安定
化材とを金属接合させることができる。
【図1】 本発明の酸化物超電導コイルの製造方法に好
適なCVD装置の一例を示す構成図である。
適なCVD装置の一例を示す構成図である。
【図2】 製造例で作製した超電導テープの一例を示す
側面図である。
側面図である。
【図3】 本発明の応用例として、溝を設けた絶縁テー
プを示す斜視図である。
プを示す斜視図である。
【図4】 図3の絶縁テープを用いて作製したコイルを
示す斜視図である。
示す斜視図である。
1…薄膜形成手段の蒸着部、2…チャンバ、3…供給リ
ール、4…巻取リール、5…基材テープ、6…超電導テ
ープ、7…安定化材テープ、8…絶縁テープ、9…低融
点金属テープ、10,11,12…供給リール、13…
ヒータ、14…酸化物超電導体の微粒子、15…超電導
コイル
ール、4…巻取リール、5…基材テープ、6…超電導テ
ープ、7…安定化材テープ、8…絶縁テープ、9…低融
点金属テープ、10,11,12…供給リール、13…
ヒータ、14…酸化物超電導体の微粒子、15…超電導
コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G21B 1/00 E 9014−2G (72)発明者 山口 太一 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 井上 俊夫 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 佐治 明 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 化学気相蒸着法によって長尺基材の表面
に酸化物超電導薄膜を成膜した長尺超電導線材を用いた
酸化物超電導コイルの製造方法であって、 化学気相蒸着装置のチャンバ内で、酸化物超電導薄膜を
成膜した超電導線材を巻取リールに巻取るとともに、該
リールに超電導線材を巻取る際に、安定化材テープと絶
縁材テープとを同時に巻取ってコイルを形成することを
特徴とする酸化物超電導コイルの製造方法。 - 【請求項2】 前記リールに超電導線材を巻取る際に、
安定化材テープと絶縁材テープと低融点金属テープとを
同時に巻取ることを特徴とする請求項1記載の酸化物超
電導コイルの製造方法。 - 【請求項3】 前記リールに線材および安定化材テープ
と絶縁材テープと低融点金属テープとを同時に巻取った
後、これを熱処理することを特徴とする請求項2記載の
酸化物超電導コイルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3287030A JPH05101923A (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 酸化物超電導コイルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3287030A JPH05101923A (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 酸化物超電導コイルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05101923A true JPH05101923A (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=17712139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3287030A Pending JPH05101923A (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 酸化物超電導コイルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05101923A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008118006A (ja) * | 2006-11-07 | 2008-05-22 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 超電導コイルの製造方法 |
JP2015065116A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-09 | 株式会社フジクラ | 酸化物超電導線材、酸化物超電導線材の接続構造体、酸化物超電導線材と電極端子の接続構造体、及びこれを備えた超電導機器、並びにこれらの製造方法 |
CN108303596A (zh) * | 2018-01-16 | 2018-07-20 | 宁波市计量测试研究院(宁波市衡器管理所、宁波新材料检验检测中心) | 一种利用薄膜沉积技术制作超薄线圈的方法及超薄线圈 |
JP2019124690A (ja) * | 2018-01-17 | 2019-07-25 | ロッキード マーティン コーポレイションLockheed Martin Corporation | 超電導体を用いたプラズマ中に浸漬されている構造体の受動式磁気遮蔽 |
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1991
- 1991-10-07 JP JP3287030A patent/JPH05101923A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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