JPH0510038U - 車両用サンシエード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、簡単な操作で遮光性の蛇腹部分
を伸長・収縮させることができ、しかも不使用時には保
管の必要がなく、さらに外観面や耐用年数の点でも優れ
た効果を発揮する新規な車両用サンシェードを提供する
ことにある。 【構成】 遮光性を有する蛇腹部分１２ａと、この蛇腹
部分１２ａの巻取り機構１５とを組み合せた車両用サン
シェードであり、上記蛇腹部分１２ａを伸長させて可動
芯体１７を互いに係合させることにより、蛇腹部分１２
ａの伸長状態が保持され、太陽の照射を防止できる。ま
た、上記可動芯体１７の係合を解除することにより、蛇
腹部分１２ａが巻取り機構１５のバネ力で巻き取られて
自動に収縮する。従って、蛇腹部分１２ａの伸長または
収縮という極めて簡単な操作で、サンシェードを使用状
態また不使用状態にでき、ユーザは取扱いの煩わしさか
ら解放される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、乗用車等の車内に取付けられ、例えばフロントウィンドを内側か ら全面的に覆って太陽の照射を防止するための車両用サンシェードに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、乗用車等を日射しの強い場所に長時間停めておくと、特に夏場では閉 め切った車内の温度が上昇し、運転者や同乗者にとって極めて不快なものであっ た。

【０００３】 そこで、従来より、図８に示すサンシェードが知られている。このサンシェー ド１は、折り畳み式の厚紙からなり、使用の際は引き伸ばしてフロントウィンド やリヤウィンドの内側に載置されるものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来のサンシェードでは、その取扱いにおいて極めて不便な点 がある。即ち、狭い車内でサンシェードを引き伸ばして使用する必要があり、そ の取付け・取外しに手間がかかる。しかも、取外すたびに保管の必要があるなど 、その取扱いに煩わしさがある。さらに、安価な紙製品が多く使用され、外観面 や耐用年数に劣るという欠点もある。

【０００５】 この考案は、上記従来の課題を解消するためになされたもので、簡単な操作で 遮光性の蛇腹部分を伸長・収縮させることができ、しかも、不使用時には保管の 必要がなく、さらに外観面や耐用年数の点でも優れた効果を奏する車両用サンシ ェードを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、この考案は、停車中の車両のウィンドを内側から 覆って太陽の照射を防ぐ車両用サンシェードにおいて、遮光性を有し、伸長・収 縮自在である一対の蛇腹部分と、各蛇腹部分の一端にそれぞれ取付けられ、ホル ダを介して車体側に固定される一対の固定芯体と、各蛇腹部分の他端にそれぞれ 取り付けられ、該他端が突き合わされたれ状態で互いに係合する一対の可動芯体 と、上記各固定芯体に取り付けられ、上記可動芯体の係合が解除されたときに上 記各蛇腹部分を所定のバネ力で巻き取って収縮させる巻取り機構とを備えた車両 用サンシェードである。

【０００７】

【作用】

この考案によれば、遮光性を有する蛇腹部分と、この蛇腹部分の巻取り機構と を組合せた構成であり、該蛇腹部分を伸長させて可動芯体を互いに係合させるこ とにより、蛇腹部分の伸長状態が保持され、太陽の照射を防止できる。また、上 記可動芯体の係合を解除することにより、蛇腹部分が巻取り機構のバネ力で巻き 取られて自動的に収縮する。従って、蛇腹部分の伸長または収縮という極めて簡 単な操作で、サンシェードを使用状態または不使用状態にできる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図面に従って説明する。

【０００９】 図１は乗用車の一部正面図であり、フロントウィンド１０の内側にこの考案に 係るサンシェード１１が取り付けられている。このサンシェード１１は、基本的 には、左右一対の蛇腹状の遮光部材１２，１２と、該遮光部材１２，１２の巻取 り機構１５とで構成されている。

【００１０】 まず、遮光部材１２は、遮光性を有する不織布や繊維材などからなり、図２お よび図３に示すように、伸長・収縮自在の蛇腹部分１２ａと、この蛇腹部分１２ ａの基端部に取付けた固定芯体１６と、遊端部に取付けた可動芯体１７とからな る。各芯体１６，１７は、折り曲げ可能な薄板からなり、この薄板の厚みは把手 １８を引張ったときに芯体１６，１７がそれぞれ撓まずに蛇腹状部分１２ａを十 分に伸長させることができる程度に選ばれている。１４は係合手段としてのマジ ックテープであり、可動芯体１７の外面に植設されている。なお、図２および図 ３には一方の遮光部材のみを図示し、他方の遮光部材は図示省略してある。

【００１１】 図３に示す２１，２１は蛇腹部分１２ａを巻取る索条（例えばナイロン糸）で あり、蛇腹部分１２ａをその伸縮方向に沿って貫通している。この索条２１の一 端は可動芯体１７に連結されると共に、索条１２の他端は固体芯体１６の透孔２ ２を通って巻取り機構１５の内部に導入されている。

【００１２】 次に、巻取り機構１５は、図４に示すように、固定ケース２３と、索条２１を 巻取るプーリ２４と、ゼンマイバネ２５とを備えている。固定ケース２３は、固 定芯体１６に固着された基台２３ａと、この基台２３ａにビス２６によって固着 される蓋体２３ｂとからなり、該基台２３ａ上にプーリ２４が軸支されている。 ２７は基台２３ａに回転自在に支持されたガイドローラで、索条２１をプーリ２ ４に導く働きをする。２８はガイドピンで、索条２１がプーリ２４に巻取られる 際に索条２１がプーリ２４の外側にはみ出してしまうのを防止する働きをする。

【００１３】 上記プーリ２４の内側には、ゼンマイバネ２５の収納部が設けられている。ゼ ンマイバネ２５の一端は基台２３ａの軸２３ｃに固定され、ゼンマイバネ２５の 他端はプーリ２４の内壁に固定されており、そのバネ力は索条２１を巻取る方向 （矢印Ａで示す）に常時付加されている。

【００１４】 また、上記固定ケース２３の蓋体２３ｂの側部には、嵌合突起３０が形成され 、この嵌合突起３０が図５に示すホルダ３１にスライド嵌合される。３２はホル ダ３１の背面部に設けた粘着シートであり、ホルダ３１をウィンドガラスに接着 する働きをする。

【００１５】 次に、この考案に係る車両用サンシェードを乗用車のフロントウィンドに取付 けるに当たっては、まず、図５に示すホルダ３１の粘着シート３２を剥して、ホ ルダ３１をフロントウィンドの内側両サイドにそれぞれ接着すると共に、各ホル ダ３１に固定ケース２３の嵌合突起３０をスライド嵌合させる（図１の状態）。 なお、ホルダ３１をウィンドに接着した後に固定ケース２３を取付ける場合は、 例えば図７に示すようにサンシェード全体を折り曲げるようにすれば、ホルダ３ １への嵌合突起３０のスライド嵌合がスムーズに行うことができ、車体へのサン シェードの取付けが容易となる。

【００１６】 次に、サンシェードを使用するにあたっては、図２に示す蛇腹部分１２ａに設 けた把手１８を矢印方向に引張ると、図４に示す索条２１がゼンマイバネ２５の バネ力に抗してプーリ２４から矢印方向Ｂに引き出され、これにより図３に示す ように蛇腹部分１２ａが伸長し、図１に示すように蛇腹部分１２ａ，１２ａをマ ジックテープ１４を介して接続状態とすることができ、これにより、フロントウ ィンド１０が全面的に覆われる。

【００１７】 次に、上記サンシェードを使用しないときは、図１に示す状態から把手１８（ 図３）を持ってマジックテープを引き剥すと、ゼンマイバネ２５（図４）のバネ 力によって索条２１が巻取られて蛇腹部分１２ａが図３の伸長状態から自動的に 図２の収縮状態となり、これにより、フロントウィンド１０を開放することがで きる。

【００１８】 上記構成によれば、蛇腹部分１２ａ，１２を伸長・収縮操作するだけで、サン シェード１１を使用・不使用状態にできるので、操作がワンタッチで簡単となり 、サンシェードの取扱いに手間がかからない。しかも、蛇腹部分１２ａ，１２ａ に不織布や繊維材などを用いることにより、外観面や耐用年数の向上を図ること ができる。

【００１９】 また、蛇腹部分１２ａ，１２ａによる開閉構造であるから、構造が複雑になら ず、組立性能の良好化、生産コストの低減化を図ることができる。

【００２０】 また、ゼンマイバネ２５を用いる巻取り機構としたので、蛇腹部分１２ａの収 縮状態を所定のバネ力で保持できる結果、走行中に蛇腹部分１２ａ，１２ａが振 動で伸びるおそれはなく、運転走行に支障をきたすおそれがない。

【００２１】 しかも、本願に係るサンシェード１１は車のフロントガラスなどの両サイドに 備え付けられ、従来のように取り外したりしないので、保管の必要性や狭い車内 での取扱いの煩わしさがなくなり、実用面においても有利である。

【００２２】 また、この実施例ではウィンドに接着されたホルダ３０に固定ケース２３をス ライド嵌合させているので、ホルダ３０をウィンドから取り外すことなく、サン シェード本体の交替が可能であるというメリットもある。

【００２３】 上記実施例では、左右一対の蛇腹部分１２ａ，１２ａを用いたけれども、図６ に示すように、一方の固定芯体１６にのみ蛇腹部分１２ａを取付け、他方の固定 芯体１６にはマジックテープ１４のみを取付けた構成としてもよい。このように 両開き式でなく片開き式としても、同様な日除け効果を得ることができると共に 、構造を一層簡略化できる。

【００２４】 また、上記実施例では、両開き式のサンシェード１１をフロントウィンドの左 右両サイドに取付けたけれど、フロントウィンドの上下両端に取付けて上下方向 に両開き式としてもよい。なお、取付位置としてはフロントウィンドに限られな いのはいうまでもない。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、伸長・収縮自在の蛇腹部分を巻取り 機構によるバネ力で巻取る構成としたから、極めて簡単な操作で、サンシェード を使用状態または不使用状態にでき、取扱いが容易になると共に、不使用時の保 管の必要性がない。しかも、従来のような安価な厚紙を用いないので、外観面や 耐用年数において優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るサンシェードを取付けた乗用車
の一部正面図。

【図２】蛇腹部分の収縮状態を示す正面図。

【図３】蛇腹部分の伸長状態を示す正面図。

【図４】巻取り機構の分解斜視図。

【図５】固定ケースとホルダの嵌合状態を示す分解斜視
図。

【図６】この考案の他の実施例を示す正面図。

【図７】サンシェードの折り曲げ状態を示す正面図。

【図８】従来のサンシェードを示す斜視図。

【符号の説明】

１１ サンシェード １２ 遮光部材 １４ マジックテープ １５ 巻取り機構 １６ 固定芯体 １７ 可動芯体 ２１ 索条 ２４ プーリ ２５ ゼンマイバネ ３１ ホルダ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 停車中の車両のウィンドを内側から覆っ
   て太陽の照射を防ぐ車両用サンシェードにおいて、遮光
   性を有し、伸長・収縮自在である一対の蛇腹部分と、各
   蛇腹部分の一端にそれぞれ取付けられ、ホルダを介して
   車体側に固定される一対の固定芯体と、各蛇腹部分の他
   端にそれぞれ取り付けられ、該他端が突き合わされた状
   態で互いに係合する一対の可動芯体と、上記各固定芯体
   に取り付けられ、上記可動芯体の係合が解除されたとき
   に上記各蛇腹部分を所定のバネ力で巻き取って収縮させ
   る巻取り機構とを備えたことを特徴とする車両用サンシ
   ェード。