JPH0499829A - 極低酸素チタンの製造方法 - Google Patents

極低酸素チタンの製造方法

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JPH0499829A JP21365890A JP21365890A JPH0499829A JP H0499829 A JPH0499829 A JP H0499829A JP 21365890 A JP21365890 A JP 21365890A JP 21365890 A JP21365890 A JP 21365890A JP H0499829 A JPH0499829 A JP H0499829A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チタンの熱力学的考察に基づいてチタンの脱
酸反応に生じる種々の問題点を解決することにより、極
低酸素のチタンの製造、及びチタン成形品の量産型直接
脱酸方法を開発したものである。
本発明の方法によると、酸素を多く固溶するチタン成形
品の形状を変えずに直接に脱酸し、極低酸素のチタン製
品を製造することが可能である。
製造される多量の極低酸素のチタンは延性に優れている
ため、これを使用することにより、チタン極細線、チタ
ン極薄膜やチタンシート等の製造が可能になる。これ等
はアルミ箔、アルミ缶、アルミ線等、従来アルミニウム
が占めていた適応分野におき代わり得る製品である。本
発明によるとアルミニウムより耐食性、耐熱性に優れた
チタン製品が広〈産業界に利用され新材料技術の進展に
寄与し得る。
(従来の技術) チタンは靭性が大きく、軽量で、しかも耐食性が優れて
いるという特質から航空機等の構造用材料、化学工業に
おける耐食性容器材料として利用されている。市販され
ている工業用純チタンの純度は99〜99.5 mas
s%の程度で、不純物は侵入型と置換型の不純物に大別
される。侵入型の不純物は、酸素・窒素及び水素等のガ
ス成分や炭素をさし、置換型の不純物には鉄・マンガン
・シリコンなどの金属元素があげられる。置換型不純物
はチタンの機械的特性を向上させるものが多いが、侵入
型不純物はチタンの硬さや引張り強度に悪影響を及ぼす
効果がある。特に酸素が不純物として含有されると低温
に於ける靭性が劣化し、チタンの塑性加工を阻害するの
で酸素は極めて注意を要する不純物元素である。
チタンは、酸素との親和力が非常に強いため、マグネシ
ウムやカルシウム等の還元剤を作用させても、直接にチ
タン中の酸素を除去し100 massppmを下回る
チタンを得ることは不可能であった。
現在量産されているチタンは、金属マグネシウムやナト
リウム等の還元剤を用いて、四塩化チタン(TiCjL
)を還元することによって製造されている。酸素が関与
しない還元反応を利用しているため、原理的には酸素を
含まないチタンの製造が可能であるが、原料や反応容器
等からの汚染は避けられず、通常500 mass p
pm以上の酸素を含有するチタンが製造されている。チ
タン中に溶解した不純物の酸素を取り除く手段はこれ等
の工業プロセスにはない。このため汚染源を管理するこ
とによって、極力侵入型不純物量を少なくしたE L 
I (llixtra Low Interstiti
al)品位のチタンとして低酸素濃度(200mass
 ppm)の高品位チタンが工業的に生産されているが
、このチタンより更に高純度のチタンの量産は従来の方
法では不可能であった。
沃素法を用いて量産チタンを精製し、さらに高純度の(
数10 mass ppm)のチタンを製造することが
できるが、沃素化チタンガスの熱分解を利用しているた
め反応速度が遅く量産に適していない。
(発明が解決しようとする課題) 以上の従来方法では、以下に列記するいくつかの解決す
べき問題点が存在していた。
(1)チタン中に固溶した不純物酸素を直接取り除く効
果的な脱酸剤がなかったため、汚染源を管理し不純物の
混入を除去するためにコストがかかっていた。
(2)  100 ppmを下回るチタンを製造する場
合、沃素法を用いるしかなく原料チタンを再度ガス化す
るため、原料の形状を変えずに極低酸素のチタンを得る
ことは不可能であった。
(3)酸素を多く含んだチタンスクラップは、上記量産
方法のチタンの原料として再びハロゲン化して精製し還
元する以外には、効果的に酸素を取り除く方法がなかっ
た。
(4)従来の方法は、プロセスが複雑なため、大型化・
連続量産化に適していなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は極低酸素チタンの製造方法として、(A)
カルシウムによるチタン中の酸素の脱酸、(B)ハライ
ド系フラックスを用いた脱酸反応の促進、及び (C)副生成物のカルシアの活量がフラックスによって
減少することに起因する脱酸限界の低下等の相乗効果の
結果として、極低酸素チタンの製造が可能になるとの知
見を得、鋭意研究の結果、大略以下のような工程の組合
せに基づく製造方法を発明するに至った。
本発明は、以下の製造原理、各々の方法の最適な適用条
件と新規な作製装置、それらの組合せ方法についての詳
細を解明し達成したもので、本発明は極低酸素のチタン
を原料の形状を変えずに多量に製造する方法に関するも
のである。
本発明は、高純度の塩化カルシウム、塩化バリウム、塩
化マグネシウム、フッ化カルシウムの何れか一種または
二種以上の混合物よりなるフラックスを真空排気中で加
熱保持し、水分及び炭酸ガス等の不純物を充分に除去し
た後、チタン原料と共に容器に入れる第1工程と、これ
を850 ’C〜1100℃の温度範囲に加熱しカルシ
ウムを作用させてチタン中の酸素を脱酸する第2工程と
、脱酸されたチタンから、副生成するCaOを含むフラ
ックスを酸等により溶解除去し、脱酸した純粋チタンの
みを取り出す第3工程とよりなることを特徴とする極低
酸素チタンの製造方法である。
(作 用) 本発明の工程の概略を工程順に説明すると次の通りであ
る。
第1工程 フラックスの準備 無水塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム
、フッ化カルシウム又は塩化カルシウム等に酸化イツト
リウムを加えた混合フラックスは真空排気中で約1日間
227℃で加熱保持し、水分及び炭酸ガス等の不純物を
充分に除去して容器中に入れることが必要である。
ただし、この工程は原料の純度により省略可能である。
第2工程 脱 酸 反応容器を850℃〜1100℃の温度範囲に加熱し、
高温下でカルシウムを気体又は液体状でチタンに作用さ
せて、チタン中の酸素を脱酸する工程で、カルシアの活
量が低いフラックス中に浸したチタンにカルシウム蒸気
がフラックス中に溶は込んで作用したチタン中の酸素を
取り除くのである。
第3工程 精 製 脱酸されたチタンを含むフラックスを鉱酸又は酢酸水溶
液等の有機酸或いは塩化アンモニウム水溶液、アンモニ
ウム塩水溶液、ショ糖水溶液に浸し、フラックスをチタ
ンから溶解分離する工程である。
本発明の原理は、カルシウムによるチタン中の酸素の除
去の際に副生成するカルシア(Cab)をハライド系フ
ラックスに溶解させることにより、酸素量低減の妨害と
なるカルシアの影響を極力少なく抑え込むことが重要で
ある。このために選択されるべきフラックスは、金属カ
ルシウムの存在下でも分解せず安定な液体であり、かつ
カルシアを溶解又はカルシアと安定な化合物を形成する
ことによりカルシアの活量を下げ得るものであり、かつ
金属カルシウムの活量を低下させることがないフラック
スでなければならない。本発明の工程を適用できるフラ
ックスは、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、フッ化
カルシウム等のアルカリ土類ハライドであり、反応温度
で液体状態となるよう設定すればこれ等を単体で使用す
ることも、所定の割合で混合して用いることも可能であ
る。
さらにこれ等のフラックスに酸化イツトリウムを添加す
ることも可能である。
このようなフラックス中に浸漬した原料チタンはフラッ
クス及びチタンと分離して設置された金属カルシウム液
体より蒸発する蒸気により脱酸されるが、副生成するカ
ルシアはフラックスに溶解し脱酸反応を阻害しない。よ
り効果的に脱酸するためにはフラックス中の水分、炭酸
ガス等を除去する前処理が必要である。また、脱酸後に
フラックス中に埋まっているチタンを回収するための湿
式処理が必要である。これ等に加えて脱酸反応中に雰囲
気ガスからの酸素が混入しないような容器、手法を組み
合わせることによって数10 mass ppmという
極低酸素チタンを製造することが可能となる。
本発明の極低酸素チタンの製造方法は密閉容器内で行わ
れる。この容器内に脱酸剤である金属カルシウムと極低
酸素濃度実現に不可欠なフラックス、及び原料である高
酸素濃度チタンを封じ込める。ここで脱酸剤として金属
カルシウムを用゛いるのは、酸素と強い親和力を持つチ
タンを脱酸するためである。金属カルシウムは800℃
以上で実用レベルの反応速度で脱酸反応に寄与し得る。
このような脱酸温度で、以下に述べる条件を満足するよ
うなフラックスを適用する。
(1)金属カルシウムの存在下で分解せず安定な液体で
あること。
(2)カルシアを溶解すること、もしくは、カルシアと
安定な化合物をつくること。すなわち、カルシアの活量
を低下させる働きがあること。
(3)金属カルシウム中にフラックスの成分が多く溶解
しないこと。すなわち、金属カルシウムの活量を低下さ
せないこと。
本発明では次の材料よりなるフラックスを使用する。
塩化カルシウム(CaCj!t) 塩化バリウム、(BaCj2z) 塩化マグネシウム(MgCIlz) フッ化カルシウム(CaFz) これ等は単体で使用することができるが、融点、蒸気圧
を制御するためにこれ等を混合して用いてもよい。これ
等は、反応できる温度で液体となり、カルシアをその液
体に溶解させることができる。
また、上記のフラックスに酸化イツトリウムを添加する
方法も有効である。これは、酸化イツトリウムはカルシ
アと反応して安定な複合酸化物を形成し、カルシアの活
量を著しく低減できるがらである。
(実施例) 本発明の実施例では、高純度の無水塩化カルシウムと無
水塩化バリウムのアルカリ土類ハライド系フラックスを
本発明に使用した。また、無水塩化カルシウムと酸化イ
ツトリウムを混合したフラックスの例について述べる。
以上の脱酸剤及びフラックスを用いる場合、それ等の化
学的安定性、反応性を考慮し、反応温度は750℃〜1
300℃とする。
密閉された容器内の化学反応は以下のようである。すな
わち、750℃〜1300℃の下ではカルシウムは液体
となって蒸気を発生し、容器内にその飽和蒸気が充満す
る。このカルシウム蒸気は、フラックスに溶解し、チタ
ンに作用してチタン中の酸素と反応し、極低酸素チタン
まで脱酸し、自らはカルシア(Cab)に変化してフラ
ックス中に溶解する。
〜11 0  (inTi)  +Ca(1iq、in flu
x)  =CaO(1iq、in flux)    
−(1)以上、説明した反応は、フラックスを利用し副
生成物のカルシアの活量を低下させ効果的な脱酸を狙っ
たものである。フラックス中のカルシアの飽和溶解度と
、実際に溶解しているカルシアの溶解度の比が、カルシ
アの活量を決めることになり、このカルシアの活量によ
ってチタン中の酸素脱酸限界がきまる。フラックスを用
いずにカルシウムのみでチタンを脱酸した場合、約50
0 mass ppm程度まで脱酸が可能であるが、こ
れ以下の脱酸は原理的に不可能である。本発明による方
法では、フラックスを利用してカルシアの活量を1/1
0以下に低下させ、約100 mass ppmを下回
る酸素含有量のチタンを製造することが可能である。
裏旌孤工 脱酸剤である金属カルシウムは市販の塊状のものを用い
る。フラックスは真空中で約1日間227℃程度の温度
で保持し、水分や炭酸ガス等の不純物を除去しておく。
この操作は脱酸を効果的に行うために必要なものである
。第1図に示すように、100 gのフラックス1と、
種々の酸素濃度を含むチタン2のワイヤーや塊片等を1
0〜20個(各0.1ないし2g程度)チタン製の容器
3の中にいれ、これ等をステンレス容器4の中に入れ密
閉した。
還元剤のカルシウム7は、ステンレス容器4とチタン製
の容器3の間に設置した。フラックス1と還元剤7をチ
タン製容器3を隔てて設置することによって、カルシウ
ム中の不純物のカルシアがフラックス中に混入するのを
防ぐと同時に、昇温時にフラックス中の揮発性不純物で
ある水分や炭酸ガスをカルシウムと化合させフラックス
を効果的に用いることができる。しかしながら、不純物
の少ないカルシウムを用いる場合、上記チタン容器中に
フラックス、チタンと共にカルシウムを設置してもよい
これ等に、ステンレス製の上蓋6及び底蓋5を施してア
ルミナ製反応管10内に収めた。次に、反応管10内の
空気をアルゴンガス11で置換後、加熱し、これを75
0℃〜1200℃の温度範囲で、24時間程度保持した
後、冷却した。空気を排気するのは、空気中の酸素及び
試料中の水分による脱酸剤の消耗を防止するためと、窒
素によるチタン窒化物の形成を防止するためである。
脱酸反応を完全に実施させるためには、脱酸剤・フラッ
クス及び原料のチタンを内蔵する反応容器の密閉性を高
めることが必要かつ重要であり、特に留意する必要があ
る。
密閉するためには空気を排気した後、ステンレス容器を
溶接等の接合の方法によって外気と遮断する方法が一般
的であり、本発明に対してもこの方法を用いることがで
きる。しかしながら、この方法では脱酸反応終了後に容
器内部の試料等を取り出すためには容器を破壊しなくて
はならない。
従って、ステンレス容器の再利用を目的として、本発明
では、第1図に示した方法を開発したものである。たと
えば第1図で説明した方法では、容器4とステンレス製
の薄い底板18を挟むように上蓋6と底蓋5をボルト1
6とナツト17で上下から圧着することによって、脱酸
剤の流出と外部からの酸素ガス等の流入を防いでいる。
脱酸反応終了後にはボルトを緩めることによって簡単に
容器内の試料等を回収できる。
過剰に存在するカルシウム7は反応温度では液体となっ
てステンレス製の板18とコツプ状ステンレス容器4の
空隙を埋め、シール剤の役割を果たす。なお、ステンレ
ス製反応容器中のチタン製の容器3は、ステンレスと反
応しないようモリブデン製の箔13で隔絶されている。
原料のチタン2と接触する可能性のある容器3はチタン
製であるが、反応容器4及び板18は金属カルシウムと
反応しない材質のもので反応温度で耐熱性を有するもの
であればステンレス鋼以外のものでもよい。
裏隻■又 横型の電気炉を使用して多量に極低酸素チタンを得る実
施例を第2図に示す。反応容器として一端閉じステンレ
ス製パイプ20を用いた。容器内には原料チタン21及
びフラックス22をチタン製ルツボ23に入れて設置し
た。ルツボ23が直接ステンレス製パイプ20と接触す
ると反応し化合するので、両者と反応しないモリブデン
製の箔24でルツボはパイプと絶縁されている。脱酸剤
の金属カルシウム25はパイプ内にチタン及びフラック
スと接触しないよう設置した。ステンレス容器は、空気
を排したのち溶接されるので、容器内は真空あるいは不
活性ガス雰囲気26であり、外気と遮断される。
ステンレス容器20は、真空中あるいは不活性ガス雰囲
気27下で電気炉によって所定温度に加熱される。
所定時間保持の後、発熱体28と炉芯管29等よりなる
電気炉を冷却し、ステンレス製パイプ20を炉より取り
出し、切断して管内の試料を取り出す。
この方法は、脱酸剤の漏洩を防ぐことができるので、第
1図に示し方法に比べ脱酸反応を完全にすることができ
る長所がある。
星弐分里 以上の脱酸反応の結果、原料チタン中の酸素濃度は著し
く低下する。冷却後のチタンはフラックス中に浸漬され
ているので、このチタンとフラックスの混合物からチタ
ンのみを取り出すために湿式分離を行う。フラックスと
して塩化カルシウムを用いた場合、酢酸水溶液に得られ
た混合物を投入し、カルシアを固溶しているフラックス
を溶解分離し、極低酸素チタンを回収した。
また、フラックスとして塩化バリウムを用いた場合には
、酸性水溶液、たとえば希塩酸水溶液内でチタンとフラ
ックスを溶解分離し、チタンを回収した。塩化カルシウ
ム+酸化イツトリウム混合フラックスを用いた場合、酢
酸水溶液を用いてフラックスを溶解し、溶は残った酸化
イツトリウムやカルシアとの複合酸化物等の粉末から金
属チタンを機械的に分離した。
ここで精製のための湿式分離試薬としてフラックス、金
属カルシウムの分離には工業的には第1段階の処理とし
て水の使用が有効である。しかしながら水のみでは完全
な除去精製が不可能であるために、第1段階の処理とし
て、水で大まかな湿式分離を行った後、さらに以上に説
明したように第2段階の処理として残留する不純物を除
去する必要がある。このためには鉱酸の他、酢酸やシュ
ウ酸等の有機酸も使用が可能である。CaOの分離には
上記の酸性水溶液、及び塩化アンモニウム水溶液の他に
アンモニウム塩水溶液やショ糖水溶液等の使用が可能で
ある。
される 、の 上記の化学反応(脱酸反応)の結果得られたチタンの酸
素分析の結果を第1表に示した。
=19− フラックスとして塩化カルシウムを用いカルシウム蒸気
で脱酸した場合、初期酸素濃度がそれぞれ1200.7
20 、200 mass ppmの酸素を含有するチ
タンは全て酸素含量40〜70mass ppmまで脱
酸された。塩化バリウムフシックスを用いて脱酸した場
合、約230 mass ppmの酸素を含有するチタ
ンが得られ、また、塩化カルシウムと酸化イツトリウム
との混合フラックスを用いた場合、約180 mass
ppmの酸素を含有するチタンが得られた。第1表の結
果より、チタン中の酸素の脱酸限界は初期酸素濃度に影
響されずフラックスの種類によって変化することがわか
る。
なお、1000℃でフラックスを用いず金属カルシウム
のみでチタンを脱酸した場合、初期酸素濃度に関係なく
約500 mass ppm程度までしか脱酸できなか
った。500 mass ppm以下の酸素を含有する
チタンをフラックスを用いないで処理した場合はその酸
素濃度は増加した。また、フラックスを用いた場合でも
、フラックスの脱水処理等が不充分であったり、不純物
としてカルシアを多く含む場合等のように、過剰のカル
シアがフラックス中に当初より存在していた場合、同様
の結果が得られ、数100 mass ppmの酸素を
含有するチタンしか得られなかった。
出発原料としたチタンの形状には変化はなく、40〜7
0mass ppmの場合、ビッカース硬さは、60〜
105 Hv  (300g荷重、15秒間)程度と極
めて低い値を示した。
(発明の効果) 本発明による極低酸素チタンはチタン本来の軽量で優れ
た耐熱性、耐食性のみならず、低酸素含有量に起因する
高い靭性・展延性及び加工性を有している。本発明は従
来量産が困難でかつ製造コストが高かった極低酸素チタ
ンを安価にしかも多量に提供でき、工業上火なる利益が
ある。また、酸素を多く含有したチタンを再処理し低酸
素濃度チタンに転換できるのでチタンスクラップの再利
用方法にも応用できる。
本発明の製造方法により任意の酸素濃度の金属チタンを
形状を変えずに脱酸し、極低酸素の靭性・展延性に冨む
チタンを製造することができる。本発明の方法により脱
酸されたチタンは、ミクロンオーダーの極細線、フォイ
ル、シート、板、棒、チューブ等に加工が容易になるた
め、食品用アルミ箔やアルミ缶等に利用できる。化学プ
ラント等耐食性の要求が厳しい分野にも軽量で耐熱性に
優れたチタン薄板等が使用できる。また、本発明の製造
方法により酸素を含有するチタン成型品を局所的に脱酸
し、部分的に機械的性質を変えることも可能である。た
とえば、永年の使用後に酸素を多く含有して脆くなり使
用不可能になったチタン線や板、あるいはそれ等の複合
体等を、本発明の方法により処理し、もとの形状を崩さ
ず、そのまま再利用することができる等工業上天なる利
益がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1に使用した反応容器の構成装置の一部
断面を示した説明図、 第2図は実施例2に使用した反応容器の構成を示した説
明図である。 1・・・フラックス 2・・・種々の酸素濃度を含むチタンのワイヤーや塊片
等 3・・・チタン製のコツプ状容器 4・・・カップ状のステンレス容器 5・・・ステンレス製の底蓋 6・・・ステンレス製の上蓋 7・・・脱酸・還元剤である金属カルシウム8・・・測
温用熱電対 9・・・熱電対の保護用アルミナ管 10・・・丸底一端閉管のアルミナ製反応管11・・・
高純度アルゴンガス 12・・・ムライト製炉芯管 13・・・モリブデン製の箔 14・・・ムライト製の耐火レンガ 15・・・SiC発熱体 16・・・ボルト 17・・・ナツト 18・・・ステンレス製の薄い底板 20・・・一端閉じステンレス製パイプ21・・・種々
の酸素濃度を含むチタンのワイヤーや塊片等 22・・・フラックス 23・・・チタン製ルツボ 24・・・モリブデン製の箔 25・・・脱酸・還元剤である金属カルシウム26・・
・真空あるいは不活性ガス雰囲気27・・・真空あるい
は不活性ガス雰囲気28・・・SiC発熱体 29・・・アルミナ製炉芯管 30・・・熱電対の保護用アルミナ管 31・・・測温用熱電対 32・・・ゴムキャップ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、高純度の塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化マグ
    ネシウム、フッ化カルシウムの何れか一種または二種以
    上の混合物よりなるフラックスを真空排気中で加熱保持
    し、水分及び炭酸ガス等の不純物を充分に除去した後、
    チタン原料と共に容器に入れる第1工程と、 これを850℃〜1100℃の温度範囲に加熱し、カル
    シウムを作用させてチタン中の酸素を脱酸する第2工程
    と、 脱酸されたチタンから、副生成するCaO を含むフラックスを酸等により溶解除去し、脱酸した純
    粋チタンのみを取り出す第3工程とよりなることを特徴
    とする極低酸素チタンの製造方法。 2、前記フラックスは酸化イットリウムを含む混合物で
    ある請求項1記載の極低酸素チタンの製造方法。 3、前記フラックスは真空排気中で約1日間227℃で
    加熱保持し、不純物除去を伴う請求項1記載の極低酸素
    チタンの製造方法。 4、脱酸されたチタンから副生成するCaOを含むフラ
    ックスを溶解除去する溶媒は鉱酸、有機酸、塩化アンモ
    ニウム水溶液、アンモニウム塩水溶液、ショ糖水溶液の
    何れかを使用する請求項1記載の極低酸素チタンの製造
    方法。
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