JPH0494379A

JPH0494379A - ウエブ巻取用巻芯

Info

Publication number: JPH0494379A
Application number: JP2209083A
Authority: JP
Inventors: Daisuke Fujikura; 藤倉　大介; Takashi Nawano; 名和野　隆
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1990-08-09
Filing date: 1990-08-09
Publication date: 1992-03-26
Anticipated expiration: 2011-11-13
Also published as: US5478619A; JP2552945B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は紙、プラスチックフィルム、金属薄板状の長尺
可撓性支持体（以下ウェブと言う）の表面に塗布又は表
面処理を施すときの巻取装置に装填する巻芯の改良に関
するものである。

〔従来の技術）ウェブに塗布、又は表面処理等を施す製品は産業上広く
用いられており、そしてこれらの製品は写真感光材料の
ように高価な材料を使用したものが多く、製品の歩留ま
りを極力向上させることが望まれる。

従来、これらの製品の歩留まりを低下させる故障の一つ
として、ウェブ用巻芯に巻付けたウェブ先端形状が、そ
の上に巻つけた塗布層または表面処理層を有するウェブ
にウェブの巻取り圧力によって転写されるということが
ある。即ち、ウェブ用巻芯に巻取られた製品は、接着テ
ープ又は静電印加等で該巻芯に接着された後、ウェブ先
端形状（例えば傾斜線状１円弧状、鋸刃状、三角形状等
）の上に順次ウェブが巻かれた形態になっているので、
ウェブ先端部分のウェブ形状との間にウエフの厚み分の
段差が生し順次巻取られるウェブの段差上の部分では、
ウェブ先端形状に近似した形状が製品ウェブの巻取り圧
力に比例して発生する。

その部分はウェブ表面上の塗布膜１表面処理膜が組成変
形を起こし、写真感光材料において圧力カブリ、塗布ム
ラ等を発生させるので、不良品として得率低下となる。

この転写による不良品の発生の度合いは、ウェブ材質９
巻芯径１巻芯材料３巻取条件で異なるが、通常巻取開始
から数周τ数十用に及ぶ。

そこで、此の対策として、従来巻芯径を太くしたり、ウ
ェブの巻取りに際して巻芯近傍での巻取り張力を低下さ
ゼる方法があるが、巻芯径を太くすることは巻芯の重量
が重くなることであり、運搬及び貯蔵上不利であり、巻
取張力を低くすることは巻ずれが大きくなり、採用し得
る条件範囲も限定される。また接着テープとしてもでき
るかぎり薄いものが選択されているが、やはり薄さのみ
の解決手段には限界がある。

これらの段差の悪影響を緩和するため、つＩ／タンゴム
等の軟質材を巻芯表面に巻つける試みも行われているが
、初期効果はあるものの、経時劣化による長期間の適性
はなかった。長期間使用するとゴムの弾性機能が低下し
、クツション効果が得られず、またゴムが粒状に剥離し
、製品に混入する可能性もあるからである。

これらの欠点を解決する方法として、被覆によるゴム質
について、巻芯の外周面に被覆する軟質弾性体として表
面硬度が５５〜９０度で皮革状シートから形成されるも
のを用いた巻芯（特開昭６３−４１３８２号公報参照）
、また、巻芯の外周面に被覆するゴム層として硬度２０
〜６０度のものを使用したものもあり（実開昭６３−１
１４７０号公報参照）、巻芯のノートの先端部に相当す
る段差状切欠部を設けたもの（実開昭６３−４１０７２
号公報参照）等が開示されている。

（発明が解決しようとする課題〕このように、巻芯近傍の段差映り軽減用巻芯として、近
年巻芯表面の軟質化と段付巻芯が開示されているが、前
者は　ゴム等を使用するため、ゴムの劣化、復元性、フ
ィルム止め用テープ適性が間駐であり、又後者はフィル
ム切断端と巻芯段付部との位置合わせ制御が難しく、フ
ィルム厚さが変わると対応が出来ないといった欠点があ
る。

本発明は上記従来の問題点を解消し、種々のフィルム厚
さに対応出来、材料の劣化も少なく、復元力も良く、テ
ープ適性Ｇこ優れた段差映り対策用巻芯を提供すること
にある。

［課題を解決するための手段及び作用〕本発明の上記目
的は、ウェブを巻付ける巻芯の芯体の外周面に形状記憶樹脂層
を形成させたことを特徴とするウェブ巻取用巻芯。

によって解決される。

本発明におけるウェブを巻付ける巻芯の芯体の材料とし
ては金属、樹脂等を用いても良い。

本発明における形状記憶樹脂については、日本機械学会
講習会教材Ｃ’９０．１．次世代アクチュエータ技術〕
（三菱重工　林　俊−）に詳細に述べられており、「−
度変形させた材料を加熱すると、その材料が変形前の元
の形状に完全に戻ってしまう現象を示し、かつ実用的な
温度領域で此の現象が観察される樹脂」と定義されてい
る。現在本格的に発売されている主な形状記憶樹脂の概
要としては、トランスポリイソプレン、ポリノルボルネ
ン、スチレン−ブタジェン共重合体、ポリウレタンの４
種類の樹脂は形状記憶効果を発現させる。

第２図は形状記憶樹脂の弾性率が温度変化によってどう
変化するかを示したものである。現在実用化されている
形状記憶樹脂はゴム領域と流動領域を明確にするため、
二つの層構成から構成されている。ひとつは一定の形状
に固定するための固定層であり、もう一つは軟化と硬化
を可逆的に起こし形状記憶効果を発現させる可逆層であ
る。

固定層と可逆層の導入によって、形状記憶樹脂は以下に
示すような順序で温度変化に伴う現象を起こす。

■　成形加工；（ａ）　　樹脂をある温度以上に保ち、軟化状態にする
。

（加熱溶融−流動領域）（ｂ）温度を下げ、成形状Ａに成形する（原形状付与−
ゴム領域） ■　形状固定；（Ｃ）外力を加え、形状Ａを別の形状Ｂに変形させる。

（ゴム領域のまま）（ｄ）　　形状Ｂを保持したまま、さらに温度を下げる
。この状態では外力を除いても形状Ｂはそのまま保たれ
る。

（ガラス領域） ■　形状回復；（ｅ）可逆相のみが軟化する温度まで加熱することによ
って形状Ａに戻る。

（ゴム領域）形状記憶樹脂はこの変化のうち（Ｃ）〜（ｅ）のサイク
ルを繰り返すことが可能なものである。従って、形状記
憶効果を繰り返し起こす。

各樹脂の固定相と可逆相の温度が異なるが、可逆相にお
いて弾性率が温度の変化に伴って大きくしかも急激に変
わることが、形状記憶効果発現のためには必須である。

（特開昭５７−１６９３１４号、特開昭５８−８５２１
０号、特開昭５９−１１３１５号、特開昭５９−２２７
４３８号、特開昭６０−３６５３８号、特開昭６１−２
６４０５７号各公報参照）。

本発明を図を用いて説明する。

第１図において芯体２の上に形状記憶樹脂１を施し、固
定相凍結温度以上に加熱し、それを冷却して固定相を凍
結させる。使用するときは、帯状物の巻取り直前に巻芯
表面を形状記憶樹脂のゴム転移温度以上（可逆相凍結点
以上固定相凍結温度以下）に加熱して、帯状物を巻取る
。その温度において表面はゴム弾性的で、ウェブの先端
部分の形状はゴム表面を変形させて前記変形（Ｂ）が付
けられる。巻取り中又は巻取り後温度が下ってガラス状
態になると切口部の形状は巻芯に先頭部分の形状（Ｂ）
が型押しされて残る。この巻芯を再使用する場合は再加
熱すると元の円筒形（Ａ）に復元される。

本発明の芯体への形状記憶樹脂の形成方法は特に限定さ
れないが、例えば予め塗布又は成型により形状記憶合金
の膜をつくり、これを芯体表面に貼付ける方法、あるい
は円筒状芯体上に塗布する方法を用いる。

更に説明を加えると、本発明におけるウェブとしては紙
、プラスチックフィルム、レジンコーテツド紙、アルミ
ニウムウェブ、合成紙等が含有される。プラスチックフ
ィルムの材質は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ズニ
ル、ポリスチレン等のビニル重合体、６．６−ナイロン
、６−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート　ポリエチレン−２，６−ナフリレートなどのポ
リエステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテ
ート、セルロースダイアセテート等のセルロースアセテ
ート等が使用される。またレジンコーテツド紙に用いる
樹脂としては、ポリエチレンを始めとするポリオレフィ
ンが代表的であるが、必ずしもこれに限定されない。

〔実　施　例〕本発明の一実施例について説明する。

アルミニウムを用い、内径２７０閣φ、外径２９０ａφ
、肉厚ｔ＝１０ｍｍ、長さ１６００ｍｍの芯体２を設け
、その外周面に内径２９０閣φ外径３００ａｎφ、肉厚
５ｍｍのポリウレタン樹脂からなる形状記憶樹脂層１を
円筒塗布し、形成させた巻芯を用い、当初巻芯として使
用前に、巻芯を３０〜１００°Ｃ（好ましくは３０〜５
０°Ｃ）に加熱し、それ以前の段差映りを消して平坦に
し、それにウェブとしてのポリエチレンテレツクレート
フィルム１００μｍの上に写真感光材料を塗布したもの
を巻付けた。

使用中に巻芯は５〜２５’Ｃ（好ましくは１５〜２５°
Ｃ）に冷却する。巻いたフィルムの先頭部分は形状記憶
樹脂の表面に食い込み段差を作り、巻付けたフィルムう
えの写真感光材料の表面には全く先頭部分の切口の転写
は見られなかった。この巻芯は巻付けたフィルムを巻解
いた後再使用する際に加熱して用いることにより何度も
再使用が可能であった。

［発明の効果］本発明のウェブ巻取用巻芯の使用により、種々のウェブ
の厚みに対して何度の使用に対しても、巻芯の劣化が無
く、復元力に優れ、テープを用（罵る時にも適性を持ち
、巻付けた製品に対しては巻付けの先頭部分及びテープ
の形切口の映りも無く、巻取ることが出来るようになり
、塗布製品の品質の向上、得率の向上に大いに貢献した
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のウェブ巻取用巻芯の一実施例の横断面
図、第２図は本発明に用いる形状記憶樹脂の温度に対す
る形状変化のパターンを示すグラフである。１・・形状記憶樹脂層２・・芯体（他　３名）

Claims

【特許請求の範囲】

ウェブを巻付け巻取る巻芯の芯体の外周面に形状記憶樹
脂層を形成させたことを特徴とするウェブ巻取用巻芯。