JPH0487210A - 低風音・低an電線 - Google Patents
低風音・低an電線Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ることが可能であり、同時に降雨時に電線より発生する
コロナによって生ずるオーデイプルノイズ(以下ANと
いう)を低減し得る新規な架空送電線及びその効率的な
架線方法に関するものである。
に、出願人は早くより電線の外周にスパイラルロッドを
巻回する技術について提案し、全国各地において広く実
用化され、その優れた効果が実証されてきた。
から100万■の所謂UHV送電といった極超高圧化が
計画されるようになり、上記スパイラルロッド巻回方式
により対応することに対して問題が提起されるようにな
った。
すると、そのスパイラルロッドが電線表面に突出するた
め、風圧荷重が大巾に増大する一方、超々高圧あるいは
極超高圧送電において、当該スパイラルロッドの表面に
電位傾度の集中が起り、特に降雨時に前記ANが生じ易
くなることが考えられるからである。
外周における突出部を小さくしても十分な風騒音低減効
果を発揮し得ることを見出し、第13図に示すような断
面構成よりなる低風音電線を提案した。(特公平1−3
3884)これは、電線の半径方向に肉厚の大きい断面
扇形の素線(以下扇形素線という)1と肉厚の小さい扇
形素線2を電線の最外層に撚合せ、表面平滑な大径段差
表面10aと表面平滑な小径段差表面1−Obを形成し
、この段差において風騒音を低減させるものである。
に構成することである。
生ずる風騒音との関連を考察する。
性の影響が強く、速度の遅い境界層が存在し、この境界
層内の圧力上昇域で流れは円柱表面から剥離し、後方に
渦を形成する。この剥離により円柱には揚力F、と流れ
の方向に抗力FDが発生する。
、渦が音源となっているわけではない。
FLを小さくする必要があり、このためには、電線周り
の境界層の制御が必要である。表面が平滑であるか、第
16図に示す従来の撚線のように粗であるかによって境
界層は層流と乱流に大別され、その定性的な性質は対称
的である。
て大きいため、大きな風音を発生することになるが、境
界層の厚さは小さいため、突起付加による低風音促進効
果は乱流の場合より大きいと言える。
ムに関する理論を背景として提案されたものであり、上
記したメカニズムにより段差部の高低差は1 mmあれ
ば足り、それによって従来の線径数■のスパイラルロッ
ドを巻回した電線と差のない風騒音防止効果を発揮する
のである。従って、電線表面の突出部を格段に小さく構
成することができ、電線表面の突出部に起因するANを
大巾に低減することが可能となるものである。
音を低減すると同時にANの低減も可能となるが、問題
が全くないわけではない。
線が使用され所謂エイジング状態になった場合に高い段
差表面側に雨滴が1】広く付着し、それが大きく成長し
ても表面張力により落下しなくなり、逆にその大きく形
成された雨滴からコロナが発生し易くなるというおそれ
も考えられる。
た様子を示す説明図であり、雨滴20が大きくなった分
その高さH6も高くなることが考えられる。
す電線の改良例であり、大径段差表面10aの中間部に
溝部11を形成したものである。
うに雨滴20がこの溝部11において捕獲され、それに
よって捕獲された雨滴が絞られる状態となり、大きな雨
滴に成長する前に雨滴が切断され落下すると共に残った
溝部11内の残存雨滴20は表面張力により内側に凹ん
だ形状となり、コロナ発生の原因となる突出部を形成す
ることはない。
すような構成の電線においても尚解決しなければならな
い課題の存在することが明らかとなった。
の高低段差りをできるだけ小さく、かつその開き角θを
大きくする配慮がポイントであり、このためには低い段
差表面の粗さをできるだけ小さくし平滑円柱表面に近づ
ける必要があることである。
低減効果に影響を及ぼさないように考慮してAN特性を
改善する必要があることである。
部を形成したのでは逆にAN特性が悪くなることもあり
、十分な検討を踏まえた形状とする必要がある。
2図に示した電線をさらに改善し、低風音及び低AN特
性の両面においてその最適条件となる構成を有する低風
音・低AN電線を提供しようとするものである。
厚肉素線と薄肉素線をもって構成し、その肉厚の差によ
って撚線外周面に平滑な段差表面をスパイラル状に形成
してなる電線において、大径段差表面のほぼ中央位置に
溝部を形成し、大径段差表面の実表面が作る中心角をd
e1その高低段差をh1表面平滑な電線の通常電線に対
する等価外径をde、通常電線の外径をd1小径段差表
面を形成する素線が隣接素線間に形成するくぼみの深さ
をδ、その開口巾をtとしたとき、de ≧ 28.
5mm 20° ≦ θ e ≦ 60゜ 2mm≦ h ≦ 3M d e / d ≧ 1.0 δ ≦ 1 、5 に t ≦ 3mm となるように構成したものであり、その場合に、溝部を
形成する介在素線を大径段差表面を形成する素線とは別
な素線の1本により構成し、さらには、溝部を形成する
介在素線が外に向う円弧状に形成されその円弧上面まで
の大径段差表面の仮想外径端からの深さをh0、溝底部
の巾をWとしたとき 1 口≦ h o ≦ 2順 3w1l≦W≦ 9m+ となるように構成したものである。
することにより、低風音効果を適確に発揮しつつAN特
性を一段と向上させることができる。
る。
り、第2図はその実寸法例を示した説明図である。
た超乃至超々高圧送電に使用することを前提とするもの
であり、これは表面電位傾度が高く、降雨時の雨滴の付
着によってANが発生し易いためである。
のAC8Rの各線サイズにおける電線外径との関係をコ
ロナゲージを用いて実験し、相対レベルで示した線図で
ある。
るにつれてANは飛躍的に増大する。ANは皆無である
ことが望ましいが、無音を達成することは困難である。
れば許容されるという規準はないが、現行の50万■送
電線に多用されているAC3R410ma2相当品と比
較してAN特性が悪化しないことが望ましい。
となる。
風音対策電線のANとをほぼ同程度の特性とすることで
ある。このためには風音対策電線の等価外径de(投影
面積を長手方向にならした時の平均外径)を従来電線と
同等以上にする必要がある 第4図は、本発明に係る電線の等価外径deとそれに対
応する従来電線の外径dの比d e / dとANの関
係をプロットした線図である。
ANが大きくなる様子がよくわかる。
の810mm’AC8Rとそれに対して等価外径deが
わずかに大きい第2図にその寸法を示した本発明に係る
電線ならびに上記810mm’AC3Rに従来のスパイ
ラルロッドを巻回した低風音電線それぞれについて、各
GmaxとANとの関係をプロットしたものである。
かに大きくしたことで従来電線とほぼ同等のAN特性を
発揮することがわかる。
角θe1その高低段差りについての臨界条件は風音特性
についての臨界条件となるものであり、第19図のデー
タより導かれるものである。
発明はとくに極超高圧に対応して多導体を対象とし、そ
の結果2mmに下限が生じたものである。
ようにhは大きいほど風騒音低減効果は大きい。しかし
、hが大きくなれば、必然的に電気特性が悪くなる上、
撚線することが困難となり、さらに架線することも困難
であるし、架線した後の風圧荷重の増大が顕著になる。
が限度である。すなわち、多導体用電線が対象となる場
合、2. 0≦h≦3. 0 (ffifll) トな
るのである。
果を大にするには撚線表面をできるだけ平滑化し、円柱
に近付けることが必要であることを先に説明した。
あることを意味する。
加工するには、角部を第5図中に示した(a)のように
するのがよいが、それは(b)のようにしても差支えな
い。第5図に示した実験は、(a)に示すように曲率半
径rを有するものを用いたが、(b)についてもこの結
果は適用可能である。
円柱を用いたモデルであり、他は実際の撚線について行
なったものである。
るが、バラツキを考慮して±3dBとした。
50 153mm であることがわかる。
定を設け、上記条件を満足することにより一層の風音低
減効果を図った。
線表面の突起数が多くなり、電気特性の悪化、風圧荷重
の増加を招く。致命的な問題としては、突起の数が増す
と水滴即ちANの音源がそれだけ増加することであり、
低風音効果が上がる最小の数とすることが望ましい。
いし1対とすることが望ましい。
関係は第20図に示す通りである。
るが、そのメカニズムは複雑で定説のないのが現状であ
る。この主たる原因に電線表面に付着した水滴挙動およ
び素線間の毛管作用の重畳が挙げられる。
ータとしたいくつかの実験を行なった。
の時ρ:F2401111)に等しい第8図に示す円板
に素線中に等しい同軸円板を挟み、この円板の数n及び
溝底部の総巾W及び溝部深さhoを変化させて上部から
降水させ水切れ性の実験を行なった。これはANは水濡
れ性と水切れ性の相反する二つの要素によって決定され
ると考えたためである。即ち、水濡れ性を増すには表面
を粗化することが必要であるが濡れ角が大きいために水
滴は安定し逆に水滴が落下しないことになりANレベル
はある限度以上は低下しない。レベルを下げるためには
水滴の凸起を小さく (濡れ角を大きく)かつ水切れ性
を良くし水滴を早く落下させることが必要である。従っ
て、複雑な毛管力、水滴の表面張力、水滴の質量等が問
題となるが、これらについては現時点では科学的に解明
されたものはない。
おり、縦軸は水滴10個の落下に要する時間である。こ
の結果り。及びWには落下時間が小さくなる範囲が存在
し、又溝部11を構成する素線3の数nは第9図のよう
に1本の方が良いことが明らかとなった。Wが大きくな
ると溝側面に濡れない独立した水滴になりこれが水濡れ
性が良いために落下しなくなるものであり、n−2すな
わち第10図の3..32の構成では溝を構成する素線
間の毛管力により水滴をささえるため落下しにくくなる
のであろうと推定される。
ことが明らかとなった。
いて試作した電線を用いた結果を第6図に示しているが
、上述の水切れ性の考え方が妥当であることを証明する
ものである。
ついても実験を行なったが、水切れ性は極めて悪かった
。これは第14図の形状では水滴を安定維持させる効果
があり、また第15図の形状ではW′−0の時第7図の
ho=2mm、n=2とほぼ同程度の効果であったが他
の場合は水切れ性が悪かった。これは素線上の突起を水
滴が包む様子が認められこれが水切れ性を悪くしている
ためと考えられる。
を形成する素線1とは別な素線の1本により構成しかつ
溝部を形成する介在素線3の表面3aが外に向う円弧状
に形成されている必要のあることがわかる。
1+および12の如く複数本であってもなんら差支えな
い。
かいな問題であるが、本検討により風音低減用の電線の
AN対策にめどが立ったと言える。
性にも優れた電線を提供することが可能となり、特に従
来のスパイラルロッドでは対策に限度があったAN対策
を達成することができたことは高く評価されるべきもの
がある上、スパイラルロッド対策では風荷重の増加が大
きかったのに対し本発明では従来電線と同等もしくはわ
ずかな荷重増加で済むことで線路建設に当って極めて経
済的であるなど、数々の優れた長所を発揮することがで
きる。
外周の実寸法を入れた別な実施例の断面図、第3図は電
線外径とANの関係を示す線図、第4図はd e /
dとANの関係を示す線図、第5図は小径段差表面を構
成する素線のくぼみの大きさと風音レベルの関係を示す
線図、第6図は本発明実施例、従来電線およびスパイラ
ルロッド巻回電線のそれぞれとAN特性についての関係
を測定した結果を示す線図、第7図は溝部の深さとその
介在素線の数による水滴落下特性を測定した線図、第8
から10図は第7図の実験を行なった場合における各試
料の構成を示す説明図、第11r1!Jは厚肉素線の数
が複数の例を示す説明図、第12および13図は既提案
の電線の断面図、第14および15図は別な水滴落下実
験用試料の2様の説明図、第16図は従来の810闘2
AC8Rの断面図、第17および18図は水滴の電線表
面への付着状況を示す説明図、第19図は表面段差りお
よび高い段差表面の平滑実表面の中心角θeの音圧レベ
ルに及ぼす影響を測定した結果を示す線図、第20図は
大径段差表面の対数と風音及びANの相対レベルの関係
を示す線図である。 1:厚肉素線、 2:薄肉素線、 3 介在素線、 3a:介在素線表面、 10a・大径段差面、 10b 小径段差面、 11:溝部。 第1図 第3図 切 シ) (3J t 績 匁 径 d (雌) 〈 F 第4図 第5図 第7図 第6図 (Kv/m) 第8 図 ρ 40M 第9図 鋳10図 第12図 第13図 10&゛大径段差面 +ob 小径段差面 第17図 第旧図 第19図 θe 第14図 第15図 第16図 第20図 (位来電編) 大径IQ′蟇表面表面、Iれ月数
Claims (3)
- (1)撚線の最外層撚線層を断面ほぼ扇形よりなる厚肉
素線と薄肉素線をもって構成し、その肉厚の差によって
撚線外周面に平滑な段差表面をスパイラル状に形成して
なる電線において、大径段差表面のほぼ中央位置に溝部
を形成し、大径段差表面の実表面が作る中心角をθe、
その高低段差をh、表面平滑な電線の通常電線に対する
等価外径をde、通常電線の外径をd、小径段差表面を
形成する素線が隣接素線間に形成するくぼみの深さをδ
、その開口巾をtとしたとき、 de≧28.5mm 20゜≦θe≦60゜ 2mm≦h≦3mm de/d≧1.0 δ≦1.5mm t≦3mm となるように構成してなる低風音・低AN電線。 - (2)溝部を形成する介在素線を大径段差表面を形成す
る素線とは別な素線の1本により構成してなる請求項1
記載の低風・低AN電線。 - (3)溝部を形成する介在素線が外に向う円弧状に形成
されその円弧上面までの大径段差面の仮想外径端からの
深さをh_0、溝底部の巾をWとしたとき 1mm≦h_0≦2mm 3mm≦W≦9mm となるように構成してなる請求項2記載の低風音・低A
N電線。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20019190A JPH0693327B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 低風音・低an電線 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20019190A JPH0693327B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 低風音・低an電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0487210A true JPH0487210A (ja) | 1992-03-19 |
JPH0693327B2 JPH0693327B2 (ja) | 1994-11-16 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20019190A Expired - Lifetime JPH0693327B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 低風音・低an電線 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH0693327B2 (ja) |
-
1990
- 1990-07-27 JP JP20019190A patent/JPH0693327B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0693327B2 (ja) | 1994-11-16 |
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