JPH0486437A - 加湿器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は室内等の乾燥した空気に水分を供給して湿度を
上昇させる加湿器に関するものである。

〔従来の技術〕

省エネルギーの観点から最近の居住空間は断熱化と気密
化が進んでおり、より高度の空気調和が要求されている
。空気調和の要素としては、温度コントロール・湿度コ
ントロール・有害空気成分のコントロールとが挙げられ
、このうちの温度コントロールに関しては満足できる種
々の加熱方式および冷却方式が実用化されている。しか
しながら、湿度コントロールおよび有害空気成分のコン
トロールに関しては、未だに充分に満足できる装置が提
案されていない。

湿度コントロールを行なう加湿器は、自然蒸発式・電熱
式・水スプレー式および超音波式等があるが、自然蒸発
式は加湿能力が小さく、電熱式はランニングコストが嵩
むという短所があるし、また、水スプレー式では加湿効
率が低く大型化するという問題がある。さらに、超音波
式はメンテナンスが煩雑で、炭酸カルシウムの微粉末が
飛散する等の欠点がある。

そこで、本出願人はイニシャルコストおよびランニング
コストが上記４種の装置のうちで最も低く、炭酸カルシ
ウム微粉末の飛散がないなど最も実用性が高い自然蒸発
式加湿器で、その短所である低加湿能力を改良してこれ
を大幅に向上させることについて検討を重ねてきた。

自然蒸発式加湿器では、水の蒸発面積を極力広く採るた
めに、開口部の大きいバット状の容器を用いたり、ある
いは親水性繊維で形成された織布の下端を水中に浸して
毛細管現象により水の表面積を増やす努力をしている。

ここで仮に水を厚さ数ミリメートル程度にスライスして
これを多層並べることができれば、水の蒸発面積を大幅
に増加させることができる。そこで、本出願人はスライ
スされた厚さ数ミリの水を保持する方法について研究を
重ねた結果、疎水性高分子を素材とする多孔質シートを
用いて内部の厚さが数ミリの中空多孔性部材を形成し、
その中空部に上記スライスされた水を収納することによ
り任意の空間に水を保持することができ、しかも水を自
由に蒸発させることができることを見出してこれを提案
した（例えば特開昭６０−１７１３３７号公報参照）。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかるに、上述したように中空多孔性部材を使用した加
湿器では、長時間にわたって運転を停止した場合、運転
を再開すると加湿能力が著しく低下してしまうという問
題があった。これは、運転停止時に中空多孔性部材内の
水に雑菌が繁殖し、多孔性部材にこの雑菌および雑菌の
排泄物からなる膜が発生するからであった。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る加湿器は、加湿器の制御装置に、加湿器を
停止させることによって中空多孔性部材への給水を遮断
し、かつ給気装置を一定時間作動させる制御器を設けた
ものである。また、本発明に係る別の加湿器は、発熱体
に、この発熱体を加湿器停止時に定期的に作動させるタ
イマーを接続したものである。

〔作　用〕

本発明の加湿器では、力１＋１＝器停止後に中空多孔性
部材が乾燥することになる。また、本発明に係る別の加
湿器では、中空多孔性部材内の水が定期的に加熱されて
殺菌される。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図ないし第３図によって
詳細に説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す加湿器の中空多孔性部
材の斜視図、第２図は中空多孔性部材を使用したスパイ
ラル型加湿器の斜視図、第３図は制御装置の回路図であ
る。これらの図において、１は中空多孔性部材で、この
中空多孔性部材１は、疎水性高分子の多孔質シートを主
素材として構成されたシート部材を袋状に形成したもの
で、一端には給水口２が設けられ、袋の内外に水蒸気を
通過させ得るようになっている。そして、この中空多孔
性部材１の中空部には、後述する間隔部材３と自己温度
制御型発熱体４とが重ねられて略全域に併設されている
。また、中空多孔性部材１は、例えばポリエチレンやポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリ
塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエステル、弗
素樹脂等の合成樹脂からなり、水の通過を遮断し水蒸気
の通過を許すように構成されたシートと、植物繊維や化
学繊維等の織布からなる通気性布とを重ね合わせて形成
されている。また、上記シートと通気性布とは、これら
を全面的に接合すると孔が閉じてしまうので、例えば５
〜１０１′１程度の間隔で部分的に点接合することによ
って水蒸気が容易に通過できるように組立てられている
。

前記間隔部材３は、前記中空多孔性部材１の両側部と中
央部において、中空多孔性部材１の長手方向に伸びる３
つの円柱状部３ａと、各円柱状部３ａを結合する薄板状
部３ｂとから構成され、円柱状部３ａによって中空多孔
性部材１内に十分なスペースを確保すると共に、薄板状
部３ｂと中空多孔性部材１との間に水路を形成するもの
である。

この間隔部材３は、その構成部材として柔軟性の高い塩
化ビニール樹脂やシリコン樹脂等が用いられ、押出成形
によって製造される。

前記自己温度制御型発熱体４は、その幅方向両側部に電
極５が設けられており、この電極５に接続されたリード
線６を介して制御装置７に接続されている。この自己温
度制御型発熱体４は、導電性フィラーをマトリックス材
料に分散したもので、正の抵抗温度係数を有するものが
用いられている。

導電性フィラーとしては、カーボンか金属の微細な繊維
が用いられるが、高い正の抵抗温度係数を確保するため
には、カーボンブランクが好適である。また、自己温度
制御機能をコントロールするために低融点の有機化合物
が第三成分として添加されるが、これに低分子量のポリ
エチレンワックスが好適に用いられる。そして、この自
己温度制御型発熱体４を製造するには、ポリオレフィン
に２０〜３０重量パーセントのカーボンブランクと、必
要に応じて１０〜３０重量パーセントの低分子量ポリオ
レフィンワックスを添加してなる組成物をバンバリーミ
キサ−等で均一にした後、Ｔダイによ押出成形してシー
ト状の自己温度制御型発熱体組成物を形成し、これを所
定の幅寸法をもって帯状に切断して行なわれる。なお、
前記電極５は上述した発熱体組成物の幅方向両端に熱融
着によって固定され、この電極５に接続されたリード線
６は中空多孔性部材１の適宜の箇所から外部に導出され
ている。また、この自己温度制御型発熱体４および電極
５は絶縁用の被膜がその表面に設けられている。

このように構成された中空多孔性部材１は、第２図に示
すように巻かれて加湿器に装着される。

第２図示すように、中空多孔性部材１は、例えば合成樹
脂によって波状に形成されたセパレータ８を介してハニ
カム状円柱型に巻き込まれており、中空多孔性部材１内
の水の層とセパレータ８周囲の空気の層とが設けられて
いる。また、この中空多孔性部材１の上方には、給水口
２に給水管９を介して接続された水タンク１０が配設さ
れており、中空多孔性部材１へは、蒸発した水量分だけ
この給水タンク１０から水が供給されるように構成され
ている。１１は前記給水タンク１０に水を補給するため
の給水管、１２はこの給水管１１に介装された電磁弁で
ある。この電磁弁１２は制御装置７に接続され、給水タ
ンク１０内に設けられたフロートスイッチ（図示せず）
により開閉時期が制御されるように構成されている。な
お、１３は上述したハニカム状円柱型に巻かれた中空多
孔性部材１へ空気を送るための送風機を示す。この送風
機１３も制御装置７に接続され、制御装置７によって作
動が制御される。なお、第１図および第２図中矢印Ａは
給水方向、矢印Ｂは空気の導入方向、矢印Ｃは空気の排
出方向を示す。

前記制御装置７は、第３図に示すように、加湿運転スイ
ッチ１４と、この運転スイッチ回路中に並列に接続され
た補助継電器１５および限時継電器１６と、前記電磁弁
１２を開閉する補助継電器１５ａと、前記自己温度制御
型発熱体４および送風機１３を作動させる限時継電器１
６ａ等とから構成されている。なお、１７は電源を示す
。

このように構成された加湿器では、加湿運転スイッチ１
４をＯＮ状態とすることによって自己温度制御型発熱体
４および送風機１３が作動して加湿が行なわれる。給水
タンク１０内の水は、給水管８を介して中空多孔性部材
１の給水口２へ導かれ、中空多孔性部材１の中空部内に
供給されてここで保持される。中空多孔性部材１の間の
空間に送風機１３によって乾燥空気を矢印Ｂ方向から供
給することにより、中空多孔性部材１を通過する水蒸気
が空気に含まれ、加湿された空気が矢印Ｃ方向へ出て行
く。蒸発分の水は給水タンク１０内にあるフロートスイ
ッチにより電磁弁１２を開閉して補給される。

このように比較的小さい容積でありながら水の蒸発面積
を大幅に広（ことにより加湿能力は大幅に増大した。ま
た、上述したように中空多孔性部材１内の水を自己温度
制御型発熱体４で加熱して水の温度を上昇させ蒸発潜熱
を供給することによって、さらに加湿量が増大されるこ
とになる。

そして、加湿運転スイッチ１４をＯＦＦ状態（スイッチ
を切った状態）とすると、補助継電器１５および限時継
電器１６が働き、補助継電器１５゜１５ａを介して電磁
弁１２を閉じて給水タンク１０への水の供給を遮断する
と共に、限時継電器１６．１６ａを介して自己温度制御
型発熱体４や送風機１３を一定時間だけ運転状態に維持
させる。

この運転時間は、給水タンク１０や中空多孔性部材１内
の水が空気中に放出するまでの時間に設定される。

したがって、本発明に係る加湿器によれば、加湿運転を
停止させると中空多孔性部材１内が乾燥されるため、長
時間運転を停止した場合でも中空多孔性部材１内で雑菌
が繁殖するのを確実に防止することができる。

なお、本実施例では中空多孔性部材１を乾燥させる時に
自己温度制御型発熱体４を作動させたが、加湿運転スイ
ッチ１４を切った時に電磁弁１２を閉動作させると共に
自己温度制御型発熱体４を停止させ、送風機１３のみを
運転させるように構成することもできる。

また、本実施例では間隔部材３と自己温度制御型発熱体
４とを別個に形成し、それぞれを中空多孔性部材１内に
収容した例を示したが、間隔部材３を使用せずに、自己
温度制御型発熱体４によって間隔部材を兼ねるようにす
ることもできる。

次に、本発明に係る別の加湿器を第４図によって詳細に
説明する。

第４図は本発明に係る別の加湿器に使用する中空多孔性
部材の斜視図である。同図において前記第１図で説明し
たものと同一もしくは同等部材については、同一符号を
付し詳細な説明は省略する。

第４図において、２１は自己温度制御型発熱体４を加湿
運転停止時に定期的に加熱させるための制御器、２２は
この制御器２１内に組込まれたタイマーである。このタ
イマー２２は、加湿器が停止している場合に例えば１日
に１０分程度自己温度制御型発熱体４を作動させるよう
に構成されている。そして、制御器２１は自己温度制御
型発熱体４の幅方向両端に熱融着によって固定された電
極５からのリード線２３と接続している。

このように構成された加湿器では、加湿運転停止時には
制御器２１内のタイマー２２により自己温度制御型発熱
体４が１日に１０分程度作動されることなり、その都度
中空多孔性部材１内の水が加熱されることになる。

したがって、中空多孔性部材１内の水は自己温度制御型
発熱体４によって定期的に加熱されて殺菌されるから、
中空多孔性部材１内で雑菌が繁殖するのを防止すること
ができる。

なお、本実施例でも間隔部材３と自己温度制御型発熱体
４とを別個に形成し、それぞれを中空多孔性部材１内に
収容した例を示したが、間隔部材３を使用せずに、自己
温度制御型発熱体４によって間隔部材を兼ねるようにし
ても、本実施例と同等の効果が得られる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明に係る加湿器は、加湿器の制
御装置に、加湿器を停止させることによって中空多孔性
部材への給水を遮断し、かつ給気装置を一定時間作動さ
せる制御器を設けたため、加湿器停止後に中空多孔性部
材が乾燥することになる。また、本発明に係る別の加湿
器は、発熱体に、この発熱体を加湿器停止時に定期的に
作動させるタイマーを接続したため、中空多孔性部材内
の水が定期的に加熱されて殺菌される。したがって、中
空多孔性部材内で雑菌が繁殖するのを確実に防止するこ
とができるから、長期にわたって性能を維持することが
でき、長寿命な加湿器を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す加湿器の中空多孔性部
材の斜視図、第２図は中空多孔性部材を使用したスパイ
ラル型加湿器の斜視図、第３図は制御装置の回路図であ
る。第４図は本発明に係る別の加湿器に使用する中空多
孔性部材の斜視図である。 １・・・・中空多孔性部材、４・・・・自己温度制御型
発熱体、７・・・・制御装置、１０・・・・給水タンク
、１２・・・・電磁弁、１３・・・・送風機、１５．１
５ａ・・・・補助継電器、 ６ａ・・・・限時継電器、 ２・・・・タイマー 代 理 人 大 石 増 雄 第 図 第 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）疎水性高分子材料からなり水は通さずに水蒸気を
   通過させる多孔質シートによって袋状に形成された中空
   多孔性部材を備え、この中空多孔性部材内に水を供給す
   ると共に、中空多孔性部材の外表面に空気を流通させて
   加湿する加湿器において、この加湿器の制御装置に、加
   湿器を停止させることによって中空多孔性部材への給水
   を遮断し、かつ給気装置を一定時間作動させる制御器を
   設けたことを特徴とする加湿器。
2. （２）疎水性高分子材料からなり水は通さずに水蒸気を
   通過させる多孔質シートによって袋状に形成された中空
   多孔性部材と、この中空多孔性部材内に配設された水加
   熱用発熱体とを備え、前記中空多孔性部材内に水を供給
   すると共に、中空多孔性部材の外表面に空気を流通させ
   て加湿する加湿器において、前記発熱体に、この発熱体
   を加湿器停止時に定期的に作動させるタイマーを接続し
   たことを特徴とする加湿器。