JPH048506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセツト装着機構に係り、特にカセツ
トをハウジング内に収納して装着部に装着する機
構において、装着操作時にカセツトを案内してこ
れをハウジング内に押し込むカセツト案内部材を
設けた構成として、カセツトのハウジング内への
挿入状態が不完全である場合にもカセツトを装着
部へ確実に装着しうるよう構成したカセツト装着
機構を提供することを目的とする。

一般にカセツト式ビデオテープレコーダのカセ
ツト装着機構は、上昇位置にありカセツトを収納
しているカセツトハウジングが下降することによ
りカセツトを装置側の装着部に装着する構成とし
てある。このカセツト装着機構はカセツトがハウ
ジング内に完全に挿入されている場合に正常に動
作するものであり、カセツトがハウジング内に奥
部まで完全に挿入されていないと、ハウジングを
押し下げるとき、突き出しているカセツト背面側
が装置本体に衝突し、カセツト装着が途中で制限
されることになる。また場合によつては、衝突時
にカセツトを破損することもある。

本考案は上記欠点を除去して、カセツトのハウ
ジング内への挿入状態が不完全であつた場合にも
カセツト装着を円滑・確実に行ない得るよう構成
したものであり、以下図面と共にその一実施例に
ついて説明する。

第１図及び第２図は、夫々本考案になるカセツ
ト装着機構の一実施例の、カセツト装着前、装着
後の状態を示す。

カセツトハウジング１は、左右側を夫々一対の
回動アーム２，３によりフランジ４に対して支持
されている。フランジ４はビデオテープレコーダ
本体５のシヤーシ６上に固定してある。ハウジン
グ１は、アーム２，３の回動を伴なつて、ビデオ
テープレコーダ上板７より上方に突き出したカセ
ツト挿入位置と、テープレコーダ本体５内のカセ
ツト装着部８との間を回動的に昇降する。アーム
２，３はこの間に張架されているコイルばね９に
より反時計方向の回動力を付勢されており、これ
によりハウジング１は上昇方向に付勢されてい
る。

カセツト装着は、まず第１図に示す状態でカセ
ツト１０を矢印Ａ方向にハウジング１内に挿入
し、次いで矢印Ｂ方向で示すようにハウジング１
を押し下げることにより行なわれる。このとき、
カセツト１０は第３図中１０Ａ，１０Ｂ，１０Ｃ
で示すように回動的に下降し、１０Ｄで示すよう
に装着部に装着される。

１１は本考案の要部をなすカセツト案内部材で
あり、第１図、第２図に示すように、テープレコ
ーダ本体５中カセツト装着部８に臨んだ位置に横
架して設けてある。カセツト案内部材１１は、第
４図Ａ，Ｂ，Ｃに示すように、傾斜面１１ａを有
し、更に左右端近傍に案内面である傾斜リブ１１
ｂ，１１ｃを突設してなる構造である。

次にカセツト装着の際にカセツト１０がカセツ
ト案内部材１１により如何に案内されるかについ
て第５図を併せ参照して説明する。

カセツト案内部材１１の傾斜リブ１１ｂ，１１
ｃは、カセツト装着の際でのカセツト１０の背面
側下縁１０ａの移動軌跡１２に対向している。ま
た、傾斜リブ１１ｂ，１１ｃの上側部分の曲率は
上記移動軌跡１２の曲率より大きく定めてある。

カセツト１０がハウジング１内に所定位置まで
挿入された状態でカセツト装着操作を行なつた場
合、カセツト背面側下縁１０ａの移動軌跡は第５
図中一点鎖線で示す如くになる。この移動軌跡１
２は傾斜リブ１１ｂ，１１ｃより多少離れてお
り、カセツト１０は傾斜リブ１１ｂ，１１ｃによ
り案内されることなく移動して装着部８に装着さ
れる。

また、カセツト１０がハウジング１の奥部まで
挿入されていず、カセツト１０の背面側（挿入方
向後面側）が第３図中二点鎖線で示すようにハウ
ジング１外に突出した不完全挿入状態で、カセツ
ト装着操作を行なつた場合には、カセツト背面側
下縁１０ａは第５図中一点鎖線で示す如くに移動
する。即ち、カセツト背面側下縁１０ａは、カセ
ツト装着途中で傾斜リブ１１ｂ，１１ｃに当た
り、これにより案内される。このため、カセツト
１０は、下降するカセツト装着動作途中で傾斜リ
ブ１１ｂ，１１ｃにより案内されて押込まれてハ
ウジング１内に所定位置まで挿入され、最終的に
はカセツト１０はハウジング１内に完全に挿入さ
れた状態で装着部８に正常に装着される。１３は
この不完全挿入状態でカセツト装着操作を行なつ
た場合でのカセツト背面側下縁１０ａの移動軌跡
を示す。

なお、本考案機構は、ビデオテープレコーダに
限らず、オーデイオテープレコーダにも同様に適
用出来るものである。

上述の如く、本考案になるカセツト装着機構
は、ハウジングを操作してこの内部に挿入されて
いるカセツトを装着部に装着する機構において、
カセツトのハウジング内への挿入状態が不完全で
ありカセツトの背面側がハウジングより突出して
いる場合に、カセツトのハウジング内への挿入が
不完全でカセツトの背面側が上記ハウジング外に
突出している状態で装着動作が行われた場合であ
つても、装着動作の途中でカセツトが背面側の下
縁をカセツト案内部材の傾斜リブである案内面に
より案内されて、上記ハウジング内に押し込まれ
るようにしてカセツトを装着部に確実に装着する
ことが出来、操作性の向上を図ることが出来ると
いう特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々本考案になるカセツト
装着機構の一実施例のカセツト装着前及びカセツ
ト装着後の状態を示す図、第３図はカセツト装着
動作時でのカセツトの動きをカセツト案内部材と
関連させて示す図、第４図Ａ，Ｂはカセツト案内
部材の平面図、正面図、第４図Ｃは同図Ｂ中Ｃ−
Ｃ線に沿う断面矢視図、第５図はカセツト案内部
材のカセツト案内動作を示す図である。 １……カセツトハウジング、２，３……回動ア
ーム、５……ビデオテープレコーダ本体、８……
カセツト装着部、１０……カセツト、１０ａ……
カセツト背面側下縁、１１……カセツト案内部
材、１１ａ……傾斜面、１１ｂ，１１ｃ……傾斜
リブ、１２，１３……カセツト背面側下縁の移動
軌跡。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端を固定部側に回動可能に支持されたアーム
   ２，３の他端側に支持され、カセツト１０が挿入
   されたハウジング１を操作して、該ハウジング１
   が上記アーム２，３の回動を伴つて回動的に下降
   し、上記カセツトを記録再生装置のカセツト装着
   部８に装着するカセツト装着機構において、上記
   カセツトが挿入されるハウジング１のカセツト装
   着部８に至る経路のカセツト背面に対応する位置
   に配置されており、上記カセツト１０が上記カセ
   ツト装着部８に装着される前に、上記カセツト１
   ０を上記ハウジング１内の正規の位置に案内する
   よう、上記カセツト１０の背面側下縁１０ａの移
   動軌跡１２の曲率より大なる曲率である案内面１
   １ｂ，１１ｃを有するカセツト案内部材１１を設
   けてなり、 上記カセツト１０の上記ハウジング１内への挿
   入が不完全で上記カセツト１０の背面側が上記ハ
   ウジング１外に突出している状態で装着動作が行
   われた場合に、装着動作の途中で上記カセツト１
   ０が背面側の下縁１０ａを上記カセツト案内部材
   １１の上記案内面１１ｂ，１１ｃにより案内され
   て、上記ハウジング１内に押し込まれるようにし
   たことを特徴とするカセツト装着機構。