JPH0485048A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0485048A
JPH0485048A JP20193090A JP20193090A JPH0485048A JP H0485048 A JPH0485048 A JP H0485048A JP 20193090 A JP20193090 A JP 20193090A JP 20193090 A JP20193090 A JP 20193090A JP H0485048 A JPH0485048 A JP H0485048A
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JP
Japan
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heat
ink
microcapsules
smoothness
temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP20193090A
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English (en)
Inventor
Masashi Hiroki
正士 廣木
Takashi Hatakeyama
畠山 隆至
Kunihiro Shibuya
邦弘 渋谷
Tadayoshi Ono
大野 忠義
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Intelligent Technology Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Intelligent Technology Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Intelligent Technology Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0485048A publication Critical patent/JPH0485048A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、感熱転写記録方式による画像形成装置に関す
る。
(従来の技術) 近年、動作時の騒音がなく、低コスト化、小形軽量化か
容易で操作性、保守性にも優れているため、感熱転写記
録方式によるプリンタやファクシミリ等の画像形成装置
が広く普及しつつある。
この感熱転写方式は、一般に、シート状の支持体の上に
熱溶融性のインク層を設けた感熱転写材(以下、インク
リボンと呼ぶ。)を用い、このインクリボンをサーマル
ヘッドなどにより選択的に加熱してインク層を溶融させ
、溶融させたインクを記録媒体上に転写することで加熱
形状に応じた画像の記録を行うものである。
ところで、従来のインクリボンでは、表面の平滑性が悪
い記録媒体に対して印字品質が低下するという問題があ
った。そこで、表面の平滑性が悪い記録媒体に対しても
良好な印字が行えるようにするため、熱溶融性のインク
層内、または別に設けた層内に熱膨張性の粒子(以下、
マイクロカプセルと呼ぶ。)を分散させたインクリボン
を用いた画像形成装置が開発されている。この画像形成
装置では、インクリボンがサーマルヘッドにより加熱さ
れたときに、インク層が溶融するとともにマイクロカプ
セルが彫版し、その圧力により溶融したインクが記録媒
体に押付けられるようにして付着させられるため、表面
の平滑性の悪い記録媒体に対しても良好な印字が行える
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述の画像形成装置にあっても、以下に
挙げるような未解決の問題があった。
■記録媒体の表面の平滑性によって、インクの付着量が
変わるため、印字品質が異なる。
■印字品質やインクの利用効率の面から、インクリボン
の加熱中の温度は所定の鎖で維持することか好ましいか
、このような温度制御は、従来の画像形成装置では困難
であった。
■印字を高速に行うためには、サーマルヘッドに印加す
るエネルギを高くしなければならず、高速化、小形化が
難しい。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたもので、
記録媒体によらず良好な印字が行え、高速化、小形化か
可能な画像形成装置を提供するものである。
[発明の構成コ (課題を解決するための手段) 本発明は、熱溶融性インク層を有しかつ熱膨脹性粒子を
含有する転写面が設けられ、記録媒体に対して画像を転
写する感熱転写材と、この感熱転写材を選択的に加熱す
る加熱手段とを備えた画像形成装置において、前記加熱
手段が前記感熱転写材を加熱する熱量を、前記記録媒体
の表面の平滑性に応じて変えるものである。
また、第2の発明は、熱溶融性インク層を有しかつ熱膨
脹性粒子を含有する転写面が設けられた感熱転写材に対
して選択的に加熱する加熱手段と、この加熱手段にエネ
ルギを複数のパルス状に印加して前記感熱転写材による
一画点を形成させる印加手段とを具備したものである。
さらに、第3の発明は、熱溶融性インク層を有しかつ熱
膨脹性粒子を含有する転写面が設けられた感熱転写材に
対して選択的に加熱する加熱手段と、この加熱手段によ
る加熱に先立ち、前記感熱転写材に対して予熱を行う予
熱手段とを具備するものである。
(作 用) 第1の発明では、感熱転写材を加熱する熱量を、記録媒
体の表面の平滑性に応じて、例えば、平滑性の悪い記録
媒体に対しては平滑性の良い記録媒体に印字する場合よ
りも加熱量を大きくする。
これにより、平滑性の悪い記録媒体に対しては、熱膨脹
性粒子の膨張率が太き(なり、凹部にまでインクを押込
むことができる。
また、第2の発明では、−画点を形成するにあたり複数
のパルス状のエネルギが加熱手段に印加される、いわゆ
るチョッパ駆動となる。従って、発熱量が時間的に平均
化されて、加熱温度を所定の値に維持することができる
第3の発明では、加熱手段による加熱に先立ち、感熱転
写材に対して予熱を行う予熱手段を備えるので、加熱手
段における加熱量が少なく済む。従って、同じエネルギ
を加熱手段に印加するならば高速化が可能となり、同じ
印字速度ならば小形化、省エネ化が可能となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
画像形成装置 第1図は、本発明の一実施例に係わる画像形成袋W10
の断面図である。以下にその構成を説明する。
記録紙カセット60は記録紙Pを収納するものである。
マタ、この記録紙Pの搬送機構として、カセットロ0か
ら記録紙Pを送り出す取出し機構70、カセット60か
ら取出された記録紙Pを一枚ずつ分離して搬送する分離
機構90、PET (ポリエチレンテレフタレート)、
ポリイミド等の誘電体が表面に形成され、記録紙Pをそ
の表面に吸着しつつ搬送するドラムユ00、ドラム10
0に記録紙Pを押し付けるピンチローラ110、ドラム
100から記録紙Pを剥がす剥離爪130、トレイ15
0上に記録紙Pを排出する排紙機構140がある。
また、ドラム100の周囲には、記録紙Pの先端及び後
端を検知する記録紙検知センサ120、−色のみのプリ
ントを行うモノクロ・プリント機構300、カラー・プ
リントを行うカラー・プリント機構600が配置されて
いる。
さらに、画像形成装置10には外部からの画像信号を受
は入れるインターフェイスと装置全体の制御を司る電気
回路200、装置各部の電源を供給する電源280及び
装置の各種操作を行うためのコントロールパネル290
が設けられている。
次に、上記構成において動作を説明する。記録紙Pは取
出し機構70、分離機構90により記録紙カセット60
から一枚づつ取出され、ピンチローラ110とドラム1
00の吸着作用により図中矢印で示す方向に回転するド
ラム100に巻付けられる。
次いて、−色のみのプリントの場合は、モノクロ・プリ
ント機構300でプリントされた後、剥離爪130によ
りドラム100から剥がされ、排紙機構140によりト
レイ150上に排出される。
一方、多色プリントの場合は、図示しないソレノイドに
より剥離爪130が破線で示したドラム100から離れ
た位置に移動し、記録紙Pは、モノクロ・プリント機構
300でプリントされることなくドラム100に巻付け
られたままカラー・プリント機構600に至り、まず、
第一色目がプリントされる。さらに、ドラム100の回
転によりカラー・プリント機構600で第二色目、第三
色目が、モノクロ・プリント機構300で黒色がプリン
トされた後、実線の位置に移動した剥離爪130により
記録紙Pはドラム100から剥がされてトレイ150上
に排出される。
以下、各部の構成と動作を詳細に説明する。
モノクロ・プリント機構 第2図は、モノクロ・プリント機構300を示す断面図
である。以下、その構成を説明する。
インクリボン400は、図示を省略したが、熱により軟
化・溶融する熱溶融性インク層、加熱により急激に膨張
するマイクロカプセル、これらの支持体としてのベース
フィルムから構成されている。
インクリボン400は、その一端が供給ロール310上
に巻かれ、供給ローラ対330.330に挾持され、予
熱ヒータ340に接触し、圧縮コイルばね350により
付勢されたサーマルヘッド360とドラム100の間、
及び回収ローラ対370.370に挟持されて、他端が
回収ロール380上に巻き取られている。
供給ローラ対330.330は、図示しないモタに直結
されて駆動され、回収ローラ対370.370及び回収
ロール380は図示しない滑りクラッチを介して駆動さ
れる。これらのインクリボン搬送部の搬送速度は、滑り
クラッチによる滑りが無い時に、ドラム100の周速〉
回収ローラ対370.370及び回収ロール380の搬
送速度〉供給ローラ対330.330の搬送速度の関係
となっており、滑りクラッチによりインクリボン400
に一定の張力が付与されるように構成されている。また
、インクリボン400の搬送速度を規定する供給ローラ
対330.330の搬送速度は、ドラム100の周速に
対し、0.1〜0.9倍に設定されるが、特に0.2〜
0,5倍の範囲に設定することが好ましい。
サーマルヘッド360の先端部には、発熱抵抗体(図示
路。)が設けられており、画像信号に基づきインクリボ
ン400を加熱する。
圧縮コイルばね350は、通常の加圧力より小さい値で
サーマルヘッド360をドラム100に対し付勢してお
り、その値は20〜150  g/cmに設定されるが
、特に50〜100 g/c■とすることが好ましい。
予熱ヒータ340は、記録紙Pの幅より長い抵抗体34
1をセメント342で包み固め、さらにその外側を摩擦
抵抗の少ないテフロンシート343で覆ったものである
。予熱ヒータ340の表面温度は、インクリボン400
と接触する面の側面に取り付けられた温度制御用のサー
ミスタ344により、インクリボン400のインク融点
より低い温度にコントロールされる。
なお、367は、サーマルヘッド360の駆動回路が実
装される駆動回路実装部である。
次に、上記構成のモノクロ・プリント機構300におい
て動作を説明する。
ドラム100に巻き付けられた記録紙Pがサーマルヘッ
ド360に到達するまでは、モノクロ・プリント機構3
00を駆動するモータは停止しており、インクリボン4
00はドラム100に対して相対的に滑った状態とされ
ている。そして、記録紙検知センサ120からの検知信
号と電気回路200内の遅延タイマにより、記録紙Pが
サーマルヘッド360に到達した時点で、モータか回転
し、供給ローラ対330.330、回収ローラ対370
.370及び回収ロール380は、インクリボン400
をドラム100より遅い速度で搬送する。また、記録紙
検知センサ120からの検知信号と電気回路200内の
遅延タイマにより、記録紙Pかサーマルヘッド360を
通過し終わったとき、モータは停止され、インクリボン
400の搬送が止まる。
行間などのプリントしない非画像部に対しては電気回路
200からの制御で、インクリボン400の搬送が一時
的に停止される。
インクリボン400は、サーマルヘッド360に至る直
前で予熱ヒータ340によりインク融点より若干低い程
度の温度にまで加熱された後、サーマルヘッド360に
よりインク融点より高い温度にまで加熱され、熱溶融し
たインクが熱膨張したマイクロカプセルにより記録紙P
に押付けられてプリントされる。
従って、サーマルヘッド360による加熱が少な(でも
良好な転写画像を得ることができ、高速記録も可能であ
る。
インクリボン 第7図は、インクリボン400の構成を示す断面図であ
る。
同図に示すようにインクリボン400は、熱により軟化
・溶融する熱溶融性インク層410、加熱により急激に
膨張するマイクロカプセル420、これらの支持体とし
てのベースフィルム450から構成されており、マイク
ロカプセル420は、ベースフィルム450に接触する
ように分散されている。
分散の形態としては、第7図(a)に示すようにマイク
ロカプセル420の粒径より熱溶融性インク層410の
方を厚くしてもよいが、マイクロカプセル420の粒径
と熱溶融性インク層410の厚さを同じとしたり(同図
(b)) 、またはマイクロカプセル420の粒径より
薄くした熱溶融性インク層410がマイクロカプセル4
20を覆うようにして、熱溶融性インク層410からマ
イクロカプセル420が突出した状態にするか(同図(
C))、あるいはマイクロカプセル420の粒径を熱溶
融性インク層410の厚さより大きくしてマイクロカプ
セル420が熱溶融性インク層410から露出する(同
図(d))ような構成とすることかできる。
マイクロカプセル420の粒径は、膨張前か1〜30μ
m、(1〜10μm)で、膨張後の最大粒径が2〜10
0μm、(10〜60.cz m ) 、熱溶融性イン
ク層410の厚さは 1〜20ttm、  (2〜IO
μm)に設定されるか、特に()内で示した値に設定さ
れることが好ましい。また、分散の量としては熱溶融性
インク層410全体を100部とした時、マイクロカプ
セル420が1〜30部に分散されていることが好まし
い。
熱溶融性インク層410は、着色剤とバインダから成る
。着色剤としては、例えばカーボンブラック等の顔料、
他の例として、例えば特開昭60−25792号公報に
開示されている物質、例えばニグロシン染料、ランプ黒
、あるいは各種染料等の印刷、複写の分野で一般に用い
られる任意の着色剤、公知の染料、顔料が全て使用出来
る。また、バインダとしては、例えば特開昭59−20
1894号公報(下記()内)に開示されている物質、
例えばカルナバワックス、パラフィン、サゾールワック
ス、マイクロクリスタリンワックス等のワックス類等が
使用できる。
(カルナバワックス1パラフイン、サゾールワソクス、
マイクロクリスタリンワックス、カスターワックス等の
ワックス類、ステアリン酸。
パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリーン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリ
ン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛。
メチルヒドロキシステアレート、グリセロールモノヒド
ロキシステアレート等の高級脂肪酸あるいはその金属塩
、エステル等の誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリイソブチレン。
ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、ポリ四ふっ
化エチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体。
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィンの単独ま
たは共重合体あるいはこれらの誘導体からなる熱可塑樹
脂等が使用される。)この他の例として(具体例を含め
て)密ロウ、カンデリラワックス、ポリエチレンワック
ス、ホロウ、オウリキュリーロウ、エステルワックス、
酸化ワックス、モンタンロウ、オシケライト、セレシン
等のワックス類、パルミチルアルコール、ステアリルア
ルコール、ベヘニルアルコール、エイコサトル等の高級
アルコール、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ミリシ
ル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ミリシル等の高
級脂肪酸エステル、アセトアミド、プロピオン酸アミド
、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミドのアミド類
、セルロース系樹脂(エチルセルロース等)、テルペン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ロジン系樹脂、エポキシ
系樹脂、ビニル系樹脂(酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ビニルブチラール樹脂、ポリ
ステアリン酸ビニル等)、ブタジェン系樹脂、芳香族系
石油樹脂、低分子量の石油樹脂、ケトン樹脂、スチレン
系樹脂、脂肪族炭酸水素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リスチレン樹脂、エステル樹脂、アクリル樹脂、スルホ
ン樹脂、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド
、ポリビニルピロリドン、エステルガム、ロジンマレイ
ン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、フェノール樹脂、テ
ルペン樹脂、ンクロベタンジエン樹脂、芳香族系樹脂、
ユリア樹脂、ケイ素樹脂の等の樹脂類、ステアリルアミ
ン等の高級アミン類、スチレン−ブタジェン共重合体、
アセテートブチレート等の高分子重合体、ポリビニルア
ルコール等が挙げられる。これらのバインダは1種また
は2種以上の組み合わせで使用してもよい。
第8図は、マイクロカプセル420の構造を示す斜視図
であり、マイクロカプセル420を水平面Gにより 1
/2に輪切りにした状態を示している。
マイクロカプセル420は、熱膨張物質430とそれを
内包する中空のシェル440とから構成されている。熱
膨張物質430としては、熱分解性の発泡剤、あるいは
低沸点の揮発性液体が挙げられる。
熱膨張物質430を内包したマイクロカプセル420の
膨張開始温度は、バインダの軟化温度以上であることが
望ましい。特に、バインダの軟化温度との温度差はO℃
〜50℃の範囲であることが好ましく、熱溶融性インク
層410のバインダの軟化温度は通常55℃〜150℃
に設定されるので、例えば、バインダの軟化温度が55
℃の場合は55℃〜105℃、バインダの軟化温度が1
50℃の場合は150℃〜200℃が好ましいマイクロ
カプセル420の膨張開始温度の範囲となる。
また、後述する記録紙(媒体)表面の平滑制に応じて加
熱する熱量(印加エネルギ)を変えて、例えば、平滑性
の良い(ベック平滑度200秒以上)熱転写紙、OHP
シート等でマイクロカプセル420を膨脹させないよう
にする場合(記録紙選択キーで“熱転写紙”OHP”が
選択された場合)には、インクが溶融してもマイクロカ
プセル420が膨脹しないようにする必要があるから、
膨張開始温度はバインダの軟化温度と温度差を盛って高
く設定するのが望ましい。特にバインダの軟化温度より
もlO℃〜50℃高く設定するのが好ましい。例えば、
バインダの軟化温度が55℃の場合は65℃〜105℃
、が好ましいマイクロカプセル420の膨張開始温度の
範囲となる。
例えば、シェル440の軟化温度が熱膨張物質430の
発泡剤の熱分解温度、あるいは揮発性液体の沸点より高
い場合、シェル440の軟化温度まで加熱されても、シ
ェル440の強度が内圧に打ち勝つため膨張は起こらな
い。即ち、マイクロカプセル420の膨張は、熱膨張物
質430の発泡剤の熱分解温度、あるいは揮発性液体の
沸点には依存せず、シェル440の軟化温度(強度)に
依存することになる。従って、この場合はシェル440
の材質、配合等によりマイクロカプセル420の膨張開
始温度を設定することができる。
一方、シェル440の軟化温度が熱膨張物質430の発
泡剤の熱分解温度、あるいは揮発性液体の沸点より低い
場合、熱膨張物質430の発泡剤の熱分解温度、あるい
は揮発性液体の沸点がマイクロカプセル420の膨張に
依存することになる。
従って、この場合は熱膨張物質430の材質、配合等に
よりマイクロカプセル420の膨張開始温度を設定する
ことができる。
ここで前者、即ちシェル440の軟化温度が熱膨張物質
430の発泡剤の熱分解温度、あるいは揮発性液体の沸
点より高い場合についてマイクロカプセル420の膨張
条件を説明する。
第8図において、シェル440の内径をr1内包される
熱膨張物質430の比重をρ、分子量をMとすると、内
圧Pは、 P= ((4πr” /3) ρ/MI X22.4X
IO”/(4πr ” /3) −22,4X10”27M であり、シェル440の形状には無関係である。
そこでシェル440の膜厚をt1シェル440の半球に
加わる鉛直上方の力をFとすれば、F = f o″”
 P sinθX2yrrcosθXrdθlπr2P ある温度に於けるシェル440の弾性限界応力をσ、大
気圧をPaとすれば、シェル440が膨脹する条件は、 F−w (r十t) 2Pa 〉πi(r+t) 2−r21σ 一π(2r+t)tσ 即ち、 P> [(r+t) 2Pa + (2r十t)tσ)/r2 である。
4って、温度上昇によりシェル440が軟化し、弾性限
界応力σが低下してゆく状態では、シェル440の内径
「が大きいマイクロカプセルはど膨脹し易く、またシェ
ル440の膜厚tが薄いホト膨張し易い。
また後者の場合、即ちシェル440の軟化温度が熱膨張
物質430の発泡剤の熱分解温度、あるいは揮発性液体
の沸点より低い場合には、p> ((r十t) 2Pa + (2r+t)tσ)/「2 に於ける内圧Pが大きく変化することとなり、前者の場
合と同ように、シェル440の内径rが大きいマイクロ
カプセルはど膨脹し易(、またシェル440の膜厚tが
薄いほど膨脹し易い。
上述したマイクロカプセル420の膨張条件についてさ
らに第9図を用いて説明する。
第9図は、マイクロカプセル420の断面図を示すもの
で、同図(a)はシェル440の膜厚tの異なる2種類
のマイクロカプセル420a、420bを示し、同図(
b)はシェル440の内径「が異なる2種類のマイクロ
カプセル420c。
420dを示し、同図(c)は素材の異なる同形状の2
種類のマイクロカプセル420e、420fを示すもの
である。
第9図(a)に示すマイクロカプセル420a、420
bでは、シェル440の膜厚tの薄いマイクロカプセル
420aが、第9図(a)に示すマイクロカプセル42
0c、420dでは、内径rの大きいマイクロカプセル
420dが低い温度にて膨脹することになる。
また、同図(C)のように同じ形状であっても、内包さ
れる熱膨張物質430の比重と分子量の比率ρ/Mが異
なれば、内圧Pの違いにより膨脹温度が異なり、またシ
ェル420の材質により弾性限界応力σの変化する温度
が異なる場合にも膨脹温度が異なる。例えば、シェルの
材質として塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合
物質であるポリ塩化ビニリデンを使用した場合には、塩
化ビニリデンとアクリロニトリルの比率を変えることに
より膨脹温度が異なるシェルを形成することができる。
具体例を挙げると、塩化ビニリデンとアクリロニトリル
が8部対2部のシェルは、同り部対5部のシェルよりも
膨脹開始温度が約20〜25℃低くなる。
このように形状あるいは材質を操作することにより膨脹
温度の異なるマイクロカプセル420を形成することが
できる。それら複数種類のマイクロカプセル420を同
一のインクリボン400中に封入することで、サーマル
ヘッド360の加熱量に応じて膨張するマイクロカプセ
ル420の度合いを制御することができ、階調記録が可
能となる。
マイクロカプセル420に内包される熱膨張物質430
として前述したように熱分解性の発泡剤、あるいは低沸
点の揮発性液体が用いられるが、発泡剤としては、樹脂
加工等の分野において一般に使用される熱分解によりガ
スを発生する発泡剤の化合物が、本発明でも使用できる
。また、揮発性液体としては、これも樹脂加工等の分野
において一般に使用される蒸発・揮発性の発泡剤の化合
物が使用できる。
熱分解性の発泡剤にはジアゾアミノ誘導体、アゾ化合物
、スルホンヒドラジド化合物、ニトロソ化合物等の有機
発泡剤、重炭酸塩、炭酸塩、アジド等の無機発泡剤があ
る。有機発泡剤の具体例として、例えばジアゾアミノ誘
導体としては1,3゜ビスー〇−ビフェニリルトリアジ
ン、ジアゾアミノベンゼン、1−メチル−3−フェニル
トリアジン等、アゾ化合物としてはアゾビスヘキサヒド
ロベンゾジニトリル、アゾジカルボンアミド、アゾビス
イソブチルニトリル、ジアゾアミノベンゼン、ジアゾ酸
アミド等、スルホンヒドラジド化合物としてはベンゼン
スルホン酸ヒドラジド、4.4′−ビス(ヒドラジノス
ルホニル)ジフェニルエーテル、p−トルエンスルホニ
ルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p、p
−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、ジフェニ
ールスルホンSS゛ジスルホニルヒドラジド、4,4″
オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等、ニトロソ
化合物としてはN、N−−ジニトロソ−N、N“−ジメ
チルテレフタルアミド、N、N−ジニトロソペンタエチ
レンテトラミン、N、N−ジメチル−N、N−−ジニト
ロテレフタルアミド等を挙げることができる。
無機発泡剤の具体例として、例えば重炭酸塩としては重
炭酸ナトリウム、重炭酸水素ナトリウム、重炭酸アンモ
ニウム、重炭酸ソーダ等、炭酸塩としては炭酸水素ナト
リウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム等、アジ
ドとしてはCaN、、BaN6等を挙げることができる
。低沸点の揮発性液体としては、例えばイソブタンが挙
げられ、他の例として、例えば特開昭60−25792
号公報に開示されている物質、例えばプロパン、ペンタ
ン、ヘキサン等が使用出来る。他の具体例としてトリク
ロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロ
ロテトラフルオロエタン、ノルマルブタン、ブチレン、
炭酸ガス、アセトン、メチレンクロライド、トリクロロ
フロロメタン、トリクロロトリフロロメタン、石油ニー
、チル等が挙げられる。これらの発泡剤は1種または2
種以上後合して使用してもよい。
一般的に、低沸点の揮発性液体は常温・常圧近傍で液体
であるが、本発明のインクリボン400に用いるマイク
ロカプセル420に内包する低沸点の揮発性液体として
は特に常温・常圧で気体の物質で常圧以上の加圧下(例
えばマイクロカプセル内)で液体となる物質、例えばイ
ソブタン、ネオペンタン、プロパン、フレオン類等が好
ましい。
第10図は、熱溶融性インク層410の粘度とシェル4
40の弾性限界応力を模式的に示すものである。
同図に示すように、サーマルヘッド360からの熱が熱
溶融性インク層410に伝わることで印字部の温度は上
昇しはじめ(tO)、熱の印加が終わる(t3)と温度
はすぐに降下する。熱溶融性インク層410の粘度は、
バインダの軟化温度TI(tl)から下がりはじめ、温
度の降下に伴い上昇する。また、シェル440の弾性限
界応力はバインダが軟化しはじめる時間(tl)より遅
れて軟化温度T2(t2)より下がりはじめ、温度の降
下に伴い上昇する。よって、マイクロカプセル420の
膨張は、シェル440が軟化しはじめた後、内圧がシェ
ル440の強度を越えた時点(t2Nから始まり、内圧
が大気圧に等しくなるまで続くが、温度の降下が速すぎ
る場合にはその時の内圧がシェル440の強度を下回っ
た時点(t4)で膨脹が停止する。従って、完全にマイ
クロカプセル420を膨脹させるためには、膨脹が終了
するまでの充分な時間だけ高温に保っておく必要がある
ところで、前述のようにマイクロカプセル420の膨張
開始温度がバインダの軟化温度以上の場合には、バイン
ダが軟化してからマイクロカプセル420が膨張するの
で、インクの転写に関して問題はない。しかし、バイン
ダの軟化温度より低い場合には、バインダの軟化前に膨
張する。このためインク層410からマイクロカプセル
420か突出している場合(第7図(d)) 、突出部
分のみが膨れてしまいインクを押出す効果が得られない
。−また、インク層410に完全に埋没したマイクロカ
プセル420の場合(第7図(a))、膨張開始が遅く
なってしまい、マイクロカプセル420を完全に膨脹さ
せることが困難となる。
発泡剤を内包したマイクロカプセル420は、公知のマ
イクロカプセル化法により得られる。例えば水溶液型の
場合、非水溶液性の発泡剤をサスペンションまたはエマ
ルジョンの形でシェル物質となる水溶液中に分散して得
た分散液をスプレー乾燥させるスプレードライング方法
、他に相分離法、ポンブレックスコアセルベーション法
、界面重合法、in sou重合法等が挙げられる。
低沸点の揮発性液体を内包したマイクロカプセル420
には、低沸点の揮発性液体自体のものと、樹脂の微粒子
に低沸点の揮発性液体を含浸させたものとがある。低沸
点の揮発性液体自体を内包する場合は、公知のマイクロ
カプセル化法により得られる。例えば水溶液型の場合、
低沸点の揮発性液体(非水溶性)をサスペンションまた
はエマルシランの形でシェル物質となる水溶液中に分散
して得た分散液をスプレー乾燥させるスプレードライン
グ方法、他に相分離法、ポンブレックスコアセルベーシ
ョン法、界面重合法等が挙げられ、特公昭42−265
24号公報等で詳しく開示されている。
また、重合で得られるマイクロカプセル420のシェル
440となるモノマーとしては、例えば、特公昭42−
26524号公報で開示されている物質、例えばスチレ
ン、0−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、エチルスチレン、ar−ビニルキシレン
、ar−クロロスチレン、a「−ブロモスチレン等のア
ルケニル芳香族、ビニルベンジルクロライド、p−第三
−ブチルスチレン等のスチレン誘導化合物、メチルメタ
クリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、プロ
ピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ラウリル
アクリレート、2−エチルへキンルアクリレート、エチ
ルメタクリレート等のアクリレート物質、ビニルアセテ
ート、ビニルブチレート、ビニルアセテレート、ビニル
ラウレート、ビニルミリスレート、ビニルプロピオネー
ト等のエステル、他に塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭
化ビニル、アクリルニトリル等が挙げられる。
その他、具体的に形成されるシェルの材質として、相分
離法、界面重合法、in 5ltu重合法では以下の物
質が挙げられる。
相分離法:ポリ酢酸ビニル、スチレン−マレイン酸コー
ポリマ〜、ベンジルセルロース、エチルセルロース、ポ
リエチレン、ニトロセルロース、ケトン樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリアマイドレジン、アクリルニト
リル−スチレンコーポリマー、塩化ビニリデン−アクリ
ロニトリルコーポリマー、エポキシ樹脂等 ボンブレックスコアセルベーション法:ゼラチン、アク
リル樹脂 界面重合法:ポリアミド、ポリスルフォンアミド、ポリ
ウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミドウレ
タン、ポリアミドウレア、ポリスルフォンアミドウレア
、ポリエステルスルホネート等 in 5jtu重合法:ポリスチレン、ポリウレタン、
尿素ホルマリン等 また、樹脂の微粒子に含浸させる場合は、例えば適当な
モノマーを懸濁重合する過程で揮発性液体を添加する方
法(特公昭33−3190号公報)、懸濁重合で得られ
たビーズを溶媒等で膨潤させて揮発性液体を添加する方
法(特公昭36−10628号公報)等がある。また、
必要に応じて樹脂を微細化してから揮発性液体を含浸す
る方法がある。
さらに、必要に応じて発泡剤の分解温度を調節するため
に発泡補助剤を配合することができる。
例えば分解温度を低下させる作用がある化合物で特開昭
60−25792号公報に開示されている物質、例えば
蓚酸、乳酸、クエン酸等が挙げられる。さらに、必要に
応じて分散等しやすくするために分散剤を含有したり、
着色剤をコーティングする等の表面処理をすることがで
きる。同じように、上記バインダー内に必要に応じて分
散剤、充填剤を含有させることができる。
ベースフィルム450は、例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート
、トリアセチルセルロース、ナイロン、セロファン等の
プラスチックフィルム、コンデンサ紙、グラシン紙、硫
酸紙等の薄葉紙を用いることができる。その厚さは、2
〜15μmとするが、特に 3〜6μmとすることが好
ましい。
また、ベースフィルム450は、例えばサーマルヘッド
360と接触する表面にシリコン樹脂、ふっ素樹脂、ポ
リイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ニト
ロセルロース等により耐熱層を設けることでベースフィ
ルムの450耐熱性を向上させることができる。
本発明におけるインクリボン400は、例えば公知のホ
ットメルトコーティング法、ソルベントコーティング法
により得られる。ホットメルトコーティング法では加温
下で得られた上記のバインダ、着色剤を主成分とする塗
料液に熱膨張物質430を内包したマイクロカプセル4
20が熱膨張しないように膨張開始温度以下の温度・状
態で分散して前記マイクロカプセル420を含有し熱溶
融性インク層410となる塗料液を作り、これを膨張開
始温度以下の温度・状態でバーコーター等を用いて塗布
、乾燥させることにより得られる。
ソルベントコーティング法では、溶剤に溶かしたバイン
ダ、着色材を主成分とする塗料液に熱膨張物質430を
内包するマイクロカプセル420を分散させて、前記熱
膨張物質430を内包するマイクロカプセル420を含
有し、熱溶融性インク層410となる塗料液を作り、こ
れをバーコーター等を用いて塗布し、乾燥させることに
より得られる。
さらに、本発明におけるインクリボン400の関連態様
として、第11図に示すように、熱溶融性インク層41
0とベースフィルム450との間に熱溶融性インク層4
10の離型を良くするための離型層、あるいは熱溶融性
インク層の接着を良くするための接着層、あるいは熱溶
融性インク層を形成しやすくするための表面活性層46
3等の中間層460を設けることができる。中間層46
0を設ける場合、同図(a)ないしくd)に示されるよ
うに、マイクロカプセル420が中間層4600表面に
接触するように分散される。
分散の形態としては、同図(a)に示すようにマイクロ
カプセル420の粒径より熱溶融性インク層410の方
を厚くしてもよいが、マイクロカプセル420の粒径と
熱溶融性インク層410の厚さを同じとしたり(同図(
b)) 、またはマイクロカプセル420の粒径より薄
くした熱溶融性インク層410がマイクロカプセル42
0を覆うようにして、熱溶融性インク層410からマイ
クロカプセル420が突出した状態にするか(同図(C
)) 、あるいはマイクロカプセル420の粒径を熱溶
融性インク層410の厚さより大きくしてマイクロカプ
セル420が熱溶融性インク層410から露出する(同
図(d))ような構成とすることができる。
中間層460は、例えば離型層の場合、例えばバインダ
から成る。必要に応じて着色剤を入れてもよい。バイン
ダの着色材としては、それぞれ前述した熱溶融性インク
層と同じでワックス、樹脂及び顔料、染料などが用いら
れる。離型層のバインダの融点、粘弾性は本質的には熱
溶融性インク層410のバインダより低い方がよい。中
間層460の厚さは10μm以下、特に0.1〜5μm
に設定されるのが好ましい。
その他、この場合(第11図)の各材質、成分、量、寸
法、熱溶融性インク層410とマイクロカプセル420
の分散の形態は本質的に第7図と同じである。製造方法
は第7図同様、例えば公知のホットメルトコーティング
法、ソルベントコーチインク法により得られる。ホット
メルトコーティング法の場合、膨張開始温度以下の温度
・状態で中間層460(バインダー (着色剤)を主成
分)、マイクロカプセル420を分散した熱溶融性イン
ク層410の順にコーティングを行い、ソルベントコー
ティング法の場合はホットメルトコーティング法と同じ
順序でコーティングを行うことで得られる。
また、第12図に示すように、前記中間層460内にマ
イクロカプセル420を分散させることも可能である。
(ラフ紙に対応させる目的で熱溶融性インク層410と
ベースフィルム450との間に熱膨張物質430を含有
した中間層460を設けた例として特開昭60−174
690号公報がある) 中間層460内にマイクロカプセル420を分散させる
場合、同図(a)ないしくd)に示すように、マイクロ
カプセル420は、ベースフィルム450に接触するよ
う分散される。マイクロカプセル420の粒径としては
膨張前が1〜lOμm1膨張後の最大粒径が2〜60μ
m、熱溶融性インク層410は1〜20μm (2〜1
0μm) 、中間層460は10μm以下(0,1〜5
μm)に設定されるのが好ましく、特に()内の値に設
定されることが好ましい。
その他、この場合(第12図)の各材質、成分、量、寸
法は本質的に第7図と同じである。製造法は第7図同様
、例えば公知のホットメルトコーティング法、ソルベン
トコーティング法により得られる。ホットメルトコーテ
ィング法の場合、中間層460(バインダー (着色剤
)を主成分)となる塗料液にマイクロカプセル420を
分散させてコーテイング後、膨張開始温度以下の温度・
状態で熱溶融性インク層410をコーティングを行い、
ソルベントコーティング法の場合はホットメルトコーテ
ィング法と同じ順序でコーティングを行うことて得られ
る。また中間層460とマイクロカプセル420の分散
の形態は、マイクロカプセル420の粒径が中間層46
0の厚さと同じか(同図(b)) 、あるいは中間層4
60の厚さをマイクロカプセル420の粒径よりも薄く
して、中間層460がマイクロカプセル420の表面を
覆うか(同図(C)) 、中間層460からマイクロカ
プセル420が露出する(同図(d))ような構成とす
ることができる。
さらに、第13図に示すように熱溶融性インク層410
の上に地かぶり防止の目的でオーバコート層(以下、コ
ート層470と呼ぶ。)を設ける例について説明する。
コート層470は、軟化温度が熱溶融性インク層410
より高くしたり、あるいは、コート層470の色を無色
透明にすることができる。軟化温度が熱溶融性インク層
410より高いコート層470は、例えば、着色材、バ
インダから成る。無色透明のコート層470は、例えば
着色材を含まないバインダから成る。着色材、バインダ
とじては、それぞれ、前述した熱溶融性インク層410
で用いられる顔料、染料およびワックス、樹脂などが挙
げられる。コート層470の厚さは10μm以下、特に
0.1〜5μmに設定されることが好ましい。
その他、この場合(第13図)の各材質、成分、量、寸
法は本質的に第7図と同じである。製造法は第7図同様
、例えば公知のホットメルトコーティング法、ソルベン
トコーティング法により得られる。ホットメルトコーテ
ィング法の場合、膨張開始温度以下の温度・状態でマイ
クロカプセルを分散させた熱溶融性インク層410、コ
ート層470(バインダーを主成分)の順でコーティン
グを行い、ソルベントコーティング法の場合はホットメ
ルトコーティング法と同じ順序でコーティングを行うこ
とで得られる。
構成としては前述した第11図に示す中間層460を設
けたもの、第12図に示す中間層460にマイクロカプ
セル420を分散させたもの等にさらにコート層を設け
たインクリボン400にも適用できる。
また、マイクロカプセル420の色は、熱溶融性インク
層410と同じ色に着色することができる。着色の形態
は第14図に示すように、シェル440への着色(同図
(a)) 、同低沸点の熱膨張物質430への着色(同
図(b)) 、及び両者への着色(同図(C))がある
着色に用いる着色剤としては、顔料では無機顔料(天然
、クロム酸塩、フェロシアン化合物、酸化物、硫化物、
硫酸塩、硅酸塩、金属粉等)、有機顔料(天然染料レー
キ、ニトロン系、アゾ系、フタロシアニン系、縮合多環
系、塩基性染料レーキ、媒染染料系、建染染料系等)等
、染料では水溶性染料、油溶性染料等が挙げられる。
無機顔料の具体例として、例えば希土類等の天然顔料、
黄鉛、ジンクエロー、バリウムエロクロムオレンジ、モ
リブデンレッド、クロムグリン等のクロム酸塩、紺青等
のフェロシアン化合物、酸化チタン、チタンイエロー、
チタン白、べんがら、黄色酸化鉄、亜鉛フェライト、亜
鉛華、鉄黒、コバルトブルー、酸化クロム、スピネルグ
リーン等の酸化物、カドミウム二ロー、カドミウムオレ
ンジ、カドミウムレッド等の硫化物、硫酸バリウム等の
硫酸塩、硅酸カルシウム、群青等の硅酸塩、ブロンズ、
アルミニウム等の金属粉、カーボンブラック等が挙げら
れる。
有機顔料の具体例として、例えばマダレーキ等の天然染
料レーキ、ナフトールグリーン、ナフトールオレンジ等
のニトロソ系顔料、ベンジジンイエo−G、ハンザイエ
ローG、ハシサイエロー10G、パルカンオレンジ、レ
ーキレッドR1レーキレッドCル−キレッドD1ウオッ
チングレッド、ブリリアントカーミノ6B、ビ5口ゾン
オレンジ、ボルドー10B(ボンマルーン)等の溶性ア
ゾ(アゾレーキ)系、ビラロジンレッド、パラレッド、
トルイジンレッド、ITRレッド、トルイジンレッド(
レーキレッド4R)、トルイジンレッドン、ブリリアン
トファイストスカーレット、レーキボルドー5B、等の
不溶性アゾ系、縮合アゾ系等のアゾ系顔料、フタロシア
ニンブルー、フタロシアニングリーン、ブロム化フタロ
シアニングリーン、ファストスカイブルー等のフタロシ
アニン系顔料、スレンブルー等のアントラキノン系、ペ
リレンマルーン等のペリレン系、ペリノンオレンジ等の
ペリノン系、キナクリドン、ジメチルキナクリドン等の
キナクリドン系、ジオキサジンバイオレット等のジオキ
サジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系等の縮
合多環系顔料、ローダミン6Bレーキ、ローダミンレー
キB1マラカイトグリーン等の塩基性染料レーキ、アリ
ザリンレーキ等の媒染染料系顔料、インダンスレンブル
、インジゴブルー、アントアントロンオレンジ等の建染
染料系顔料、蛍光顔料、アジン顔料(ダイアモンドブラ
ック)、グリーンゴールド等が挙げられる。
水溶性染料の具体例として、例えばローダミンB等の塩
基性染料、オレンジ■等の酸性染料、蛍光染料等、油溶
性染料の具体例として、例えばファストオレンジR1オ
イルレッド、オイル二ロ一等のモノアゾ系染料、アント
ラキノンブルー、アントラキノンバイオレット等のアン
トラキノン系染料、ニグロシン、インシュリン等のアジ
ン系染料、塩基性、酸性、金属錯化合物系染料等か挙げ
られる。
発泡剤を内包したマイクロカプセル420のシェル44
0を着色するには、公知のマイクロカプセル化法が用い
られる。例えば、水溶液型の場合、非水溶液性の発泡剤
をサスペンションまたはエマルジョンの形で着色剤を含
んだシェル物質となる水溶液中に分散させて得た分散液
をスプレー乾燥させるスプレードライング方法、他に相
分離法、ポンブレックスコアセルベーション法、界面重
合法、in 5itu重合法等が挙げられる。
低沸点の揮発性液体432を内包したマイクロカプセル
420のシェル440を着色するには、低沸点の揮発性
液体自体のものと、樹脂の微粒子に低沸点の揮発性液体
を含浸させたものとがある。
低沸点の揮発性液体自体内包する場合は公知のマイクロ
カプセル化法により得られる。例えば水溶液型の場合、
低沸点の揮発性液体(非水溶性)をサスペンシヨンまた
はエマルジョンの形で着色剤を含んだシェル物質となる
水溶液中に分散させて得られ、マイクロカプセル420
内に低沸点の揮発性液体、着色剤を含む場合には、低沸
点の揮発性液体、着色剤からなる混合物(非水溶性)を
サスペンシヨンまたはエマルジョンの形でシェル物質と
なる水溶液中に分散して得た分散液をスプレー乾燥させ
るスプレードライング方法、他に相分離法、ポンブレッ
クスコアセルベーション法、界面重合法等が挙げられる
。重合で得られるマイクロカプセル420のシェル44
0となるモノマーとしては、例えば特公昭42−265
24号公報開示されている物質、例えば塩化ビニリデン
、アクリルニトリル等が着色し易い。樹脂の微粒子43
3に含浸させる場合には、例えば前述の特公昭33−3
190号公報、特公昭36−10628号公報等の方法
かある。
さらに、発泡剤の分解温度を調節するための発泡補助剤
を着色することもできる。例えば分解温度を低下させる
作用がある化合物で、特開昭60−25792号公報に
開示されている物質、例えば蓚酸、乳酸、クエン酸等が
着色される。同様に、分散剤、充填剤を着色することも
できる。
また、シェル440の着色の他の方法として、マイクロ
カプセル420が形成された後にシェル440を染色す
る、あるいはシェル表面をコーティングする方法等があ
る。
染料により染色する場合は、前記染料を用い、着色剤な
しで前記の方法で得た熱膨張物質を内包したマイクロカ
プセル420を公知の染色法、例えば直接法、媒染法、
還元法、酸化法、顕色法、反応法等で染色して着色する
ことができる。
シェル440の表面をコーティングする方法としては、
バインダーの液橋、固橋の作用による結合力を利用した
湿式法、ファンデルワース力、静電力、メカルケミカル
の作用による結合力を利用した乾式法の等コーティング
法、公知のマイクロカプセル化法が挙げられる。
また、上述のインクリボン400では、ベースフィルム
450の上に形成されている熱溶融性インク層410か
1層の場合についてのみ説明したか、必要に応して多層
(2層以上)構造にすることもてきる。
次に、上記構成のインクリボンを用いた場合の記録時の
動作を説明する。
第15図は、インクリボン400の印字時及び剥離時の
状態を示す断面図である。
インクリボン400は、サーマルヘッド360上に形成
された発熱抵抗体366から発生するジュール熱により
ベースフィルム450側から加熱される。これにより、
ベースフィルム450を介して熱溶融性インク層410
に熱が伝わり、熱溶融性インク層410が軟化・溶融す
るとともに、熱溶融性インク層410内に分散された熱
膨張物質430を内包するマイクロカプセル420も膨
張し、熱溶融性インク層410が溶融したインクを記録
紙Pの表面に付着させる。
温度としては、サーマルヘッド360の表面温度が一番
高くなるが、熱が伝わるにつれ、熱伝達の違いや熱拡散
による熱の逃げなどにより温度が低くなり、ベースフィ
ルム45〇−熱溶融性インク層410間の温度と、熱溶
融性インク層410−記録紙2間の温度とでは温度差が
生じる。従って、マイクロカプセル420の分散の形態
としては、第17図に示すような熱溶融性インク層41
0内に浮遊した状態よりも、第7図に示すようなマイク
ロカプセル420がベースフィルム450に接触した状
態とする方が熱の伝達か良好かつ均一となり、マイクロ
カプセル420の膨脹量が大きくなるとともに安定する
また、マイクロカプセル420は、加熱(転写)時に弾
性を持ち、熱溶融性インク層410の材質より変形しや
すいため、球状のままでは膨脹せず、第15図に示すよ
うに水枕状に変形しつつ膨張していく。従って、変形・
膨脹するマイクロカプセル420によって熱溶融性イン
ク層410の溶融したインクが記録紙2表面の凹部へも
押込まれるようにして付着するので、表面平滑性の低い
記録紙Pてあっても良好な印字品質が得られる。例えば
、第18図に示すように熱溶融性インク層410の厚さ
を5μ、マイクロカプセル420の含有率が20%のイ
ンクリボン400を用い、一般の複写機用の記録紙(平
滑度30〜50秒)の凹凸がlOμ、凹部の空隙率が4
0%のものに転写するとして、ある画素エリアに対応す
るインクの体積をVとすると、1画素における0、2V
の体積のマイクロカプセル420は、膨脂後には熱溶融
性インク層410の0.2Vの部分と記録紙の空隙部(
10/ 5) xO,4X V −0,8Vの合計Vの
空間を埋め尽くすことになる。マイクロカプセル420
の体積膨張率を300%(30倍)と仮定すると、基体
の圧力×体積−一定の性質から、そのときのカプセル内
圧は0.2V x 30/ V −8気圧−60g/−
となる( 1気圧−Log/lj)。一般の熱転写にお
ける線圧は150〜200s−/(至)てニップ幅は 
20程度であるから、その圧力は7.5〜10g/−で
あり、マイクロカプセル420の膨脹によって生じる圧
力60g/−は一般の熱転写に比べてはるかに大きな値
である。
従って、理論的には予めインクリボン400と記録紙P
との間に圧力を加えていなくても、マイクロカプセル4
20の膨脹によって生しる圧力により十分良好な転写画
像が得られるはずであるが、実際にはサーマルヘッド3
60からインクリボン400へ熱を伝えるために若干の
圧力を加えておく必要かあり、その値は線圧で20〜5
0g/am、特にラインヘッドのそりも考慮すると20
〜150sr/口が望ましい。
また、マイクロカプセル420の膨張にともない、熱溶
融性インク層410の溶融したインクとベースフィルム
450の接触面積が減ることで接着力が軽減されるので
、ベースフィルム450との離型性が良くなる。このた
め、記録媒体に安定した画点(インク)が形成でき、良
好な印字品質が得られる。前述した中間層460に設け
た場合(第11.12図)も同様である。
また、インクリボン400の剥離後に記録紙Pに形成さ
れる画点上において、画点のインク表面に膨張したマイ
クロカプセル420が露出し、マイクロカプセル420
と熱溶融性インク層410の着色材の色が異なると画点
の濃度に影響を及ぼす。例えば、マイクロカプセル42
0は通常、透明無色だが、外形が微小なために肉眼では
白く見え、印字されたときに濃度低下を招く。最悪の場
合には、着色材が黒色であっても画点はグレーに見えて
しまう。しかしながら、本実施例のインクリボン400
によれば、マイクロカプセル420とインク層410を
同じ色(着色)にしであるため、濃度への影響が極めて
少ない。
また、インクリボン400を節約するため、記録紙Pの
搬送速度に対しインクリボン400の搬送速度を低速と
することで、記録紙Pとインクリボン400上の熱溶融
性インク層410とが擦れ合うため、記録紙P上の非記
録部に地がふりを起こして記録紙Pを汚しやすくなるが
、本実施例のインクリボン400では記録紙Pと接触す
る熱溶融性インク層410表面に無色のコート層470
を設けであるために地かぶりが起り難く、記録紙Pの汚
れを防止することができる。
さらに、熱溶融性インク層410からマイクロカプセル
420が突出または露出した構成のインクリボン400
は、記録紙Pと熱溶融性インク層410とが擦れるのを
低減でき、記録紙Pの地かぶりが起り難くなる。
次に、プリントの原理を、第16図に示す記録紙P、イ
ンクリボン400とサーマルヘッド360の断面模式図
を用いて詳細に説明する。なお、この例では、インクリ
ボン400の搬送速度をドラムの周速の0,5倍として
説明する。
まず、サーマルヘッド360の発熱抵抗体に通電される
と、そこでジュール熱が発生し、インクリボン400の
ベースフィルム450を経て熱溶融性インク層410へ
熱が伝わる(同図(a))。
次いで、その熱により熱溶融性インク層410が溶融し
インクとなるとともに、マイクロカプセル420が膨脹
してその部分の体積が増える。これにより、熱溶融性イ
ンク層410の溶融したインクがインクリボン400の
表面から吐出され、凹凸をなす記録紙Pの表面に押し付
けられる(同図(b))。インクリボン400は記録紙
Pに対し0.5倍の速度で搬送されているため、lライ
ン周期後、インクは記録紙Pの表面に引伸ばされて付着
する(同図(C))。さらに時間が経過すると、インク
は膨脹したマイクロカプセル420を境目として凝集破
壊を起こし、記録紙表面には一画素分の画点か形成され
る。また、マイクロカプセル420は、溶けていない熱
溶融性インク層410に遮られてそのほとんどかインク
リボン400中に残る(同図(d))。
ここで、1脹温度のことなる複数種のマイクロカプセル
420を熱溶融性インク層410に分散させ、サーマル
ヘッド360に加えるエネルギを制御することにより、
マイクロカプセル420を選択的に膨脹させることがで
きる。従って、第16図(b)の状態における体積の膨
脹度合い、即ちインクの吐出量(記録紙Pへのインク付
着量)を変化させることが可能となり、階調記録を実現
できる。
コントロールパネル 次に、コントロールパネル290について説明する。
第3図は、コントロールパネル290の構成を示す平面
図である。
同図に示すように、コントロールパネル290は、スタ
ートキー291、記録紙選択キー292a、292b、
記録濃度選択キー293a、293b、293c、モノ
クロ・カラー記録選択キー294a、294bから構成
されている。
記録紙選択キー292a、292bは記録紙の種類を選
択するための、記録濃度選択キー293m、293b、
293cは記録濃度の調整を行うための操作キーである
また、モノクロ・カラー記録選択キー294a。
294bはモノクロ記録とカラー記録の動作を切替える
ための、スタートキー291は記録動作を開始させるた
めの操作キーである。
記録紙選択キー292a (ラフ紙)は、例えば表面平
滑度がベック平滑度で200秒以下の通常の電子写真方
式の複写機やプリンタに使用されている“PPC用紙2
や欧米で使用されている“ボンド紙”などに記録する場
合に選択する。
また、記録紙選択キー292b (熱転写紙)は、ベッ
ク平滑度で200秒以上の“熱転写紙”や、基紙または
PP(ポリプロピレン)上に平滑な受像層を設けた″熱
転写用の特種紙°に記録する場合、またはOHPシート
に用いられているPET (ポリエチレンテレフタレー
ト)フィルムなど耐熱性を有する平滑度の高いプラスチ
ックフィルムに記録する場合に選択する。
電気回路 第4図は、電気回路の構成を示すブロック図である。
同図において、RAMa 240は、入力及び出力する
画像データの保存を行う。
ROM260は、本装置の記録動作のプログラムを保存
している。
ROM260は、コントロールパネル290上の記録紙
選択キー292a、292b、記録濃度選択キー293
a、293b、293cの情報に対応したイネーブル信
号ENLのデータを格納している。
カウンタa245は、CPU201からの制御信号に従
って、1走査ライン毎に出力される水平同期信号H5Y
NC,ラッチ信号LAT、り。、ツク信号CLKなどの
サーマルヘッド360を制御するための信号を生成する
ものである。
カウンタb255は、RAMb250に格納されている
イネーブル信号ENLのデータを読み出すためのアドレ
スを生成するものである。
カウンタc256は、RAMb250から書込まれたイ
ネーブル信号ENLのデータのデジタル値の大きさに見
合う時間幅のイネーブル信号ENLをワンショットパル
スとして出力するものである。
カウンタd210は、予め所定の値がROM260より
書込まれ、一定周期でモータドライバd211にパルス
を出力するものである。モータドライバd211は、そ
のパルスに同期して、パルスモータ212の励磁相を生
成するものである。
パルスモータ(プラテン)212は、モータドライバd
211からの励磁相に応じた制御信号により、ドラム1
00の回転駆動を行う。
同様に、カウンタe220、カウンタf230も、予め
所定の値がそれぞれ書込まれ、一定周期でモータドライ
バe221、モータドライバf231にパルスを出力し
、そのパルスに同期してモータドライバe221、モー
タドライバf231がパルスモータ(黒リボン)222
、パルスモータ(カラーリボン)232の駆動を行い、
黒インクリボン400、カラー・インクリボン700が
所定の速度で搬送される。
予熱ヒータ340は、インクリボン400の予熱を行う
のに用いられる。予熱ヒータ400の表面温度は、サー
ミスタ344により測定され、その温度が予め設定され
た値となるように5ST275がON、OFF制御され
る。
なお、120は搬送される記録用紙Pの位置を検出する
ための紙検知センサ、201は全体の制御を行うCPU
、270はスキャナやパソコン等の外部装置900から
画像データを受取るためのインタフェースである。
次に、上記構成において動作を説明する。
まず、スキャナやパソコン等の外部装置900から供給
される画像データがインターフェイス270を介して本
装置に入力され、RAMa 240に書込まれて一旦保
存される。
次に、コントロールパネル290より記録条件が入力さ
れる。これは、記録紙選択キー292a。
292b、および、記録濃度選択キー293a。
293b、293cの入力に応じて、RAMb 250
 l:E N L信号の時間幅を設定するデータが書込
まれる。例えば、記録紙選択キー292aにより“ラフ
紙°が選択された場合には、記録紙選択キー292bで
“熱転写紙゛が選択された場合よりも、大きなエネルギ
がサーマルヘッド360に加えられるよう設定、される
。また、記録濃度選択キー293a、293b、293
cにより選択される記録濃度“濃い“普通°  °薄い
°の順に大きなエネルギがサーマルヘッド3601ニア
10えられるように設定される。
そして、コントロールパネル290上のプリントスター
トキー291が押下されると、記録が開始される。
第5図は、RAMa 240から、サーマルヘッド36
0への画像データ転送、及び、イネーブル信号ENLの
発生のタイミングを示すタイミングチャートである。
同図に示す水平同期信号HSYNCは、カウンタa24
5からRAMa240及びカウンタb255に1走査ラ
イン毎に出力される信号である。
ラッチ信号LAT、クロック信号CLKはカウンタa2
45から、イネーブル信号ENLはカウンタc256か
らサーマルヘッド360に供給される信号である。また
、データ信号DATAは、RA M a 240からサ
ーマルヘッド360に供給される信号である。
まf、CPU201の制御の下に、カウンタa245か
ら1走査ラインの区切りを示す水平同期信号HSYNC
がRAMa240及びカウンタb255に出力される(
イ)。これに応じて、RAMa240から画像データD
ATAが、クロック信号CLKに同期してサーマルヘッ
ド360に転送される(口)。またこのとき、カウンタ
b255から所定のアドレスがRAMb250に与えら
れ、そのアドレスのデータ(イネーブル信号ENLの有
意タイミング幅設定データ;以下、ENL幅設定データ
と呼ぶ。)がカウンタC256に転送される。
サーマルヘッド360の有効画素数分の画像データDA
TAが転送し終わると、カウンタa245からサーマル
ヘッド360にラッチ信号LATが出力される(ハ)。
このラッチ信号LATの出力に続いてカウンタc256
からサーマルヘッド360にイネーブル信号ENLが出
力される。このイネーブル信号ENLの有意タイミング
幅は、RAMb 250からカウンタC256に転送さ
れたデータに応じて出力される。このイネーブル信号E
NLの有意タイミング(tlで示される高レベルの期間
)で記録紙Pへの記録が行われる。またこのとき、カウ
ンタb255から、前より1つ繰上げられたアドレスか
RAMb250に与えられ、そのアドレスのデータ(E
NL幅設定データ)かカウンタc256に転送される(
二)。
以上の画像データDATAの転送、ラッチ信号LATの
出力、イネーブル信号ENLの供給、ENL幅設定デー
タの転送を所定の回数繰り返した後、再び水平同期信号
H8YNCが出力されることにより、1走査ラインの画
像形成が複数の印加パルスにより行われ、完了する。ま
た、カウンタb255からRAMb 250に与えられ
るアドレスは、水平同期信号H5YNCの出力を受ける
ことで最初に設定されたアドレスに戻る。
ここで、順次転送されるENL幅設定データは、RAM
b 250に書込むデータを変えることて自由に設定で
きる。
モノクロ・カラー記録選択キー294bによりカラー記
録が選択された場合は、Y、M、C,Bkの1色につき
、以上の動作を副走査方向の画素数分繰り返すことによ
り対応する色の画像が記録紙P上に形成される。このと
き、記録紙検知センサ120により、記録紙Pの先端を
検知し、各色の画像が正しく重なるように同期をとるこ
とで、所定のカラー画像が得られる。また、モノクロを
選択した場合は、上述の記録動作をBk1色についての
み行う。
第6図に1走査ラインにおけるイネーブル信号ENLと
サーマルヘッド360の発熱抵抗体の温度変化を示す。
同図(H)、(h)は本装置によるもの、(1)(i)
は従来の1走査ラインに対して1つの印加パルスによる
イネーブル信号ENLを与えた場合のものである。
従来の方式では、発熱抵抗体の発熱温度が高くなりすぎ
、発熱抵抗体の損傷や寿命の短縮を招くため、イネーブ
ル信号ENLの幅を所定の値より長くすることが難しか
った。
しかし、本装置の場合は、イネーブル信号ENLを走査
ライン中に複数の間欠的なパルスで与えることにより、
所定温度域内に長い時間保持することが可能となる。こ
れにより、インクリボン400中のマイクロカプセルを
完全に膨脹させることができる。
また、第1番目のアドレスに対応するイネーブル信号E
NLのパルス幅をそれ以降のアドレスのパルス幅より広
くしている。従って、1走査ラインにおける第1番目の
イネーブル信号ENLの印加パルスによる発熱抵抗体の
発熱量がそれ以降のものより大きくなるため、所定温度
域までの到達時間が短くなり、良好な立上がり特性を得
ることができる。
また、同図(J)、(j)に示すように、第1番目のア
ドレスに対応する印加パルスの幅(ENL幅設定データ
のデータ値)を変えることにより、発熱抵抗体の到達温
度領域を任意に設定することができる。
また、記録紙選択キー292a (ラフ紙)を選択した
場合は、イネーブル信号ENLが長いので、インクリボ
ン400中のマイクロカプセル420を完全に膨脹させ
る温度に発熱抵抗体366の温度を保持することができ
る。これに対して、記録紙選択キー292b (熱転写
紙)を選択した場合、イネーブル信号ENLは、記録紙
選択キー2928 (ラフ紙)を選択した場合より短く
、発熱抵抗体366は、インクリボン400の熱溶融性
インク層410のバインダは溶融するがマイクロカプセ
ル420は完全には膨脹しない温度に保持される。これ
は、記録紙表面の平滑度が高い場合は、マイクロカプセ
ル420の膨脹により熱溶融性インク層410を記録紙
Pに押込まなくとも良好な記録画像が得られるためであ
り、印加エネルギを減少し、また、サーマルヘッド36
0の発熱抵抗体366の寿命を長くすることができる。
[発明の効果] 本発明によれば、感熱転写材を加熱する熱量を、記録媒
体の表面の平滑性に応じて変えるので、記録媒体によら
ず良好な印字が可能となる。また、表面が平滑な記録媒
体では、熱量が少なく済むため高速化することも可能で
ある。
また、−画点を形成するにあたり複数のパルス状のエネ
ルギが加熱手段に印加されるので、発熱量か時間的に平
均化されて、加熱温度を所定の値に維持することができ
る。
さらに、加熱手段による加熱に先立ち、感熱転写材に対
して予熱を行う予熱手段を備えるので、加熱手段におけ
る加熱量が少なく済ませることができ、高速化、小形化
、省エネ化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の画像形成装置の構成を示す断
面図、第2図はモノクロ・プリント機構の構成を示す断
面図、第3図はコントロールパネルの構成を示す平面図
、第4図は電気回路の構成を示すブロック図、第5図は
サーマルヘッドへの画像データ転送及びイネーブル信号
ENLの発生のタイミングを示すタイミングチャート、
第6図は1走査ラインにおけるイネーブル信号ENLと
サーマルヘッドの発熱抵抗体の温度変化を示す図、第7
図(a)ないしくd)はインクリボンの構成を示す断面
図、第8図はマイクロカプセルの構造を示す斜視図、第
9図(a)ないしくc)は膨脹条件を変えたマイクロカ
プセルの断面図、第10図は熱溶融性インク層の粘度と
シェルの弾性限界応力を模式的に示す図、第11図<a
)ないしくd)は熱溶融性インク層とベースフィルムと
の間に中間層を設けたインクリボンの構成を示す断面図
、第12図(a)ないしくd)は中間層を設けたインク
リボンの他の構成例を示す断面図、第13図は熱溶融性
インク層の上にコート層が設けられたインクリボンの構
成を示す断面図、第14図はマイクロカプセル420の
着色の形態を示す図、第15図はインクリボンの印字時
及び剥離時の状態を示す断面図、第16図はこの画像形
成装置のプリントの原理を示す断面模式図、第17図は
マイクロカプセルを熱溶融性インク層に浮遊させた状態
を示す図、第18図はマイクロカプセルの膨脹によって
生しる圧力を説明するための図である。 10・・・画像形成装置、200・・・電気回路、29
0・・・コントロールパネル、300・・・モノクロ・
プリント機構、340・・予熱ヒータ、341・・・抵
抗体、360・・・サーマルヘッド、400・・・イン
クリボン、410・・・熱溶融性インク層、420・・
・マイクロカプセル。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱溶融性インク層を有しかつ熱膨脹性粒子を含有
    する転写面が設けられ、記録媒体に対して画像を転写す
    る感熱転写材と、この感熱転写材を選択的に加熱する加
    熱手段とを備えた画像形成装置において、前記加熱手段
    が前記感熱転写材を加熱する熱量を、前記記録媒体の表
    面の平滑性に応じて変えることを特徴とする画像形成装
    置。
  2. (2)熱溶融性インク層を有しかつ熱膨脹性粒子を含有
    する転写面が設けられた感熱転写材に対して選択的に加
    熱する加熱手段と、この加熱手段にエネルギを複数のパ
    ルス状に印加して前記感熱転写材による一画点を形成さ
    せる印加手段とを具備したことを特徴とする画像形成装
    置。
  3. (3)熱溶融性インク層を有しかつ熱膨脹性粒子を含有
    する転写面が設けられた感熱転写材に対して選択的に加
    熱する加熱手段と、この加熱手段による加熱に先立ち、
    前記感熱転写材に対して予熱を行う予熱手段とを具備す
    ることを特徴とする画像形成装置。
JP20193090A 1990-07-30 1990-07-30 画像形成装置 Pending JPH0485048A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997010956A1 (en) * 1995-09-05 1997-03-27 Mitsubishi Chemical America, Inc. Improvements in transfer printing
US6476842B1 (en) 1995-09-05 2002-11-05 Olive Tree Technology, Inc. Transfer printing
DE102008007228B4 (de) * 2008-02-01 2012-02-02 OCé PRINTING SYSTEMS GMBH Verfahren und Vorrichtung zum Erzeugen mindestens eines Druckbildes auf einem Bildträger

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997010956A1 (en) * 1995-09-05 1997-03-27 Mitsubishi Chemical America, Inc. Improvements in transfer printing
US6476842B1 (en) 1995-09-05 2002-11-05 Olive Tree Technology, Inc. Transfer printing
DE102008007228B4 (de) * 2008-02-01 2012-02-02 OCé PRINTING SYSTEMS GMBH Verfahren und Vorrichtung zum Erzeugen mindestens eines Druckbildes auf einem Bildträger

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