JPH0480809B2 - - Google Patents

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JPH0480809B2
JPH0480809B2 JP5888684A JP5888684A JPH0480809B2 JP H0480809 B2 JPH0480809 B2 JP H0480809B2 JP 5888684 A JP5888684 A JP 5888684A JP 5888684 A JP5888684 A JP 5888684A JP H0480809 B2 JPH0480809 B2 JP H0480809B2
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film
solvent
polymer
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Taiichi Kurome
Hiroaki Kobayashi
Nobuaki Ito
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は易滑性、表面平滑性に優れた耐熱フイ
ルムの製造方法に関するものである。
〔従来技術〕
近年磁気記録の分野においては、記録密度の向
上を目的として、真空蒸着あるいはスパツタリン
グによつて磁性体金属薄膜をベースフイルム上に
形成させた磁気記録媒体が研究されており、この
ベースフイルムに要求される特性としては、耐熱
性、表面の平滑性、易滑性などが挙げられる。特
に垂直磁化記録の場合、蒸着、スパツタリング等
に際し、基板であるベースフイルムの温度が高い
ほど形成された金属薄膜の電磁変換特性は良好と
なることはよく知られているが、この時発生する
熱にベースフイルムが耐えるには、フイルムを形
成するポリマーの融点(あるいは流動開始点)が
高いことが必要である。
従来、磁気記録媒体用ベースフイルムとして多
用されてきたポリエステルフイルムでは高温での
寸法安定性等の耐熱性において不十分であつた。
一方、耐熱特性の優れた金属薄膜磁気記録媒体用
フイルムは、多くの場合溶液製膜によつて製造さ
れるが、その溶液製膜においては、ポリマー溶液
から加熱等の方法により脱溶媒が行なわれる過程
の初期において、ポリマー溶液の粘度低下等の作
用からフイルム表面が非常に平滑なものとなると
いう長所があるが、反面、易滑性に欠けるという
欠点があつた。この欠点を改善する方法として
は、特公昭53−23860の如く、ポリマー溶液中で
溶解または流動ゾルを形成する有機アルミニウム
等の化合物を、ポリマー溶液に混合し、これを加
熱して積極的に化合物の連鎖成長あるいは凝集を
促進させ、製膜したフイルム内に固形粒子を分散
析出させる方法が知られているが、かかる方法で
は析出粒子の粒径を制御することが困難であり、
粒子が巨大化するなど高密度磁気記録媒体として
必要な表面の平滑性が損なわれるいう欠点があつ
た。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記欠点を解消し、表面の平
滑性と易滑性とが共に優れた耐熱フイルムの製造
方法を提供せんとするものである。
〔発明の構成〕
すなわち本発明は、ガラス転移温度が200℃以
上である耐熱性ポリマーと溶媒とから成るドープ
をシート状に流延したのち該溶媒を除去する溶液
製膜法による耐熱フイルムの製造方法において、
該ドープに1次粒径が5mμ以上500mμ以下で疎水
化度が10以上の疎水性無機粒子をポリマーに対し
て0.03重量%以上5重量%以下含有せしめた易滑
性耐熱フイルムの製造方法を特徴とするものであ
る。
本発明においてドープとは、主として耐熱性ポ
リマーと溶媒とから成るものである。また、この
ドープには、ポリマーの種類あるいはドープの調
製方法、その他の理由から、無機塩、酸化防止
剤、帯電防止剤、少量の水などの貧溶媒等が含ま
れていてもよい。
ドープに用いる溶媒は、ポリマーの種類に応じ
て有機溶媒、無機溶媒の中から選ばれるが、有機
溶媒としてはアミド系溶媒、フエノール系溶媒、
アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶
媒、芳香族炭化水素などがあり、無機溶媒として
は硫酸、などがある。また、これらの混合物を溶
媒として用いてもよい。
本発明に適用される耐熱性ポリマーとは、ガラ
ス転移温度が200℃以上である耐熱性ポリマーで
あり、好ましくは芳香族縮合系の耐熱ポリマーで
ある。例えば芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミ
ド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリヒドラ
ジド、芳香族ポリイミン、ポリオキサジアゾー
ル、ポリベンツオキソゾール、ポリベンツイミダ
ゾールやそれらの共重合体、その他ヒダントイ
ン、チアゾール、イミダゾピロロン環等のヘテロ
環を最終構造として含む重合体である。また重合
体の50モル%未満が上記の重合体成分以外の重合
体成分であるような重合体も含まれる。
これらのポリマーは、一般に、有機溶媒、濃硫
酸、ポリリン酸等中での溶液重合、水−有機溶媒
系等による界面重合、溶融重合あるいは固相重合
等によつて合成されるが溶液重合によつて合成さ
れることが好ましい。
例えば、芳香族ポリアミドは、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルム
アミド等の極性アミド系溶媒中での溶液重合、あ
るいは水系媒体を使用する界面重合等で合成され
る。ここで単量体として酸クロリドとジアミンを
使用する場合は、副生する塩化水素を中和するた
めに水酸化カルシウム、エチレンオキサイド等の
無機あるいは有機の中和剤を添加する。このポリ
マー溶液は製膜用ドープとしてこれより直接フイ
ルムを形成してもよく、またポリマーを一度単離
してから上記の溶媒に再溶解して製膜用ドープを
調整し、フイルムを成形してもよい。製膜用ドー
プには溶解助剤として無機塩例えば塩化カルシウ
ム、塩化マグネシウム等を添加する場合もある。
製膜用ドープ中のポリマー濃度は2〜40重量%程
度が好ましい。
また例えば、芳香族ポリイミドあるいはポリア
ミド酸の溶液は次のようにして得られる。すなわ
ちポリアミド酸はN−メチルピロリドン、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなど有機
極性アミド系溶媒中でテトラカルボン酸二無水物
と芳香族ジアミンを反応させて調整することがで
きる。また芳香族ポリイミドは前記のポリアミド
酸を含有する溶液を加熱したり、ピリジンなどの
イミド化剤を添加してポリイミドの粉末を得、こ
れを再度溶媒に溶解して調整できる。製膜用ドー
プ中のポリマー濃度は5〜40重量%程度が好まし
い。
本発明における疎水性無機粒子とは、酸化ケイ
素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどからなる
無機粒子に表面処理を行ない、疎水化度(MW
値)を10以上、好ましくは20以上にまで高めた無
機粒子であり、例えば酸化ケイ素はジメチルジク
ロロシラン等によつて表面処理され、疎水化され
る。
ここでは無機粒子単体の粒径を1次粒径、その
凝集体の粒径を2次粒径と呼ぶが、本発明では1
次粒径が5mμ以上500mμ以下の疎水性無機粒子を
使用する。フイルム中での無機粒子は単体あるい
は複数個の凝集体として存在し、その粒径は5mμ
以上500mμ以下であることが好ましい。
上記の疎水性無機粒子は、ポリマー溶液に直接
添加すると一般には粗大な凝集体を多数形成し、
これを分散させることは極めて困難であるため、
前もつて10ポイズ以下、好ましくは1ポイズ以下
の有機溶媒あるいは稀薄低粘度ポリマー溶液中に
分散させておくことが好ましい。分散媒としては
製膜に使用するものが好ましいが、製膜に特に悪
影響を与えなければ重合の際に使用した溶媒以外
の溶媒を使用してもかまわない。溶媒としては特
にアミド系溶媒あるいは炭素数20以下のアルコー
ルを用いることが好ましく、これらの溶媒と前述
の疎水性無機粒子とを組合せた場合には、無機粒
子の分散をより微細かつ均一に行なうことができ
る。またこれら無機粒子の分散液中に少量の分散
助剤や水が入つていてもよいが、水の量が多すぎ
ると分散液中の微粒子の分散が悪くなる。
分散方法としては、上記溶媒あるいは稀薄低粘
度ポリマー溶液中に無機粒子、その他必要に応じ
て分散助剤などを入れ、攪拌式分散器、ボールミ
ル、サンドミル、超音波分散機などで、粒子径
5mμ以上500mμ以下となるまで分散する。
この疎水性無機粒子分散液は前記ポリマー溶液
中へ添加混合するが、重合前の溶媒中へ添加もし
くは重合に使用する溶媒全部に分散されていても
よい。またポリマー溶液の調製工程中で添加して
もよく、さらには製膜時の流延直前で添加混合し
てもよい。
疎水性無機粒子の分散液を上述のように添加混
合したポリマー溶液中には無機粒子が均一で微細
に安定して分散しており、溶液を放置しても無機
粒子の再凝集はほとんど起こらない。
疎水性無機粒子の添加量はポリマーに対して固
形分で0.03重量%以上5重量%以下であり、0.03
重量%より少量だとフイルムの易滑性が劣り、5
重量%より多量だとフイルムの破断強度等の物性
の低下や異常凝集物の生成を招く。
この製膜用ドープから湿式法、乾式法、乾湿式
法、あるいはその他の周知の方法によつて脱溶媒
が行なわれフイルムが成形される。連続的にフイ
ルムを製造する場合、例えば湿式法では、製膜用
ドープは金属ドラム、エンドレスの金属ベルト等
の支持体上に流延されたのち直接凝固浴中に浸漬
され、流延された製膜用ドープが自己保持性を得
るまで脱溶媒が行なわれる。ついで支持体からフ
イルムとして剥離され、必要に応じてさらに凝固
浴中での脱溶媒の後、乾燥が行なわれ製膜が完了
する。ポリマーの種類やフイルムへの要求に応じ
て凝固浴液としては水、水と無機塩および、ある
いは有機溶媒の混合物、あるいは有機溶媒などが
選定され、フイルムの平滑性や透明性などを向上
させる目的で凝固浴液温度を30℃以下に保つ場合
もある。また製膜用ドープを直接に口金から凝固
浴液中へ吐出し、フイルムを形成する場合もあ
る。
乾式法、乾湿式法により、製膜する場合には、
製膜用ドープはドラム(金属やセラミツクス製な
ど)やエンドレスの金属製ベルト等の支持体上に
流延され、自己保持性を得るまで気相中での脱溶
媒が行なわれたのち支持体から剥離される。剥離
されたフイルムは、乾式法ではさらに気相中での
脱溶媒が、乾湿式法では液中での脱溶媒の後、乾
燥が行なわれて製膜が完了する。乾湿式法におけ
る脱溶媒に使用する液の組成および液温は、上述
の湿式法における凝固浴の場合と同様に、ポリマ
ーの種類やフイルムへの要求に応じて選ばれる。
なお、芳香族ポリアミド酸溶液から触媒による
イミド化反応を経て芳香族ポリイミドフイルムを
製膜する場合のように、製膜用ドープを支持体上
に流延したのちこれを剥離する過程において脱溶
媒を特に必要としない場合もある。
本発明では、上記した製膜用ドープを使用する
ので製膜の途中で無機粒子が異常に凝集すること
はなく、製膜完了後のフイルムの表面は非常に平
滑でありまた易滑性に優れたものとなる。
また支持体からの剥離後の工程において、フイ
ルムは面積倍率0.8以上5.0以下、好ましくは1.1以
上3.0以下で延伸または緩和されることが好まし
い。ここで面積延伸倍率とはフイルム長手方向、
幅方向各々の延伸実効倍率の積を意味する。この
面積延伸倍率が0.8より小さいとフイルムの物性
低下や平滑性の悪化が起こり易く、5.0を越える
とフイルム中の無機粒子がフイルム表面に直接露
出したり、粒子周囲にボイドが形成されるなど、
フイルム表面の平滑性が損なわれ易くなるため好
ましくない。
本発明におけるフイルム厚さには特に制限はな
いが、通常0.5μ以上1000μ以下、好ましくは1.0μ
以上100μ以下である。
このようにして製造されたフイルムは、Ra値
が0.0005μ以上0.01μ以下、金属との摩擦係数が
0.05以上2.0以下という非常に良好な特性を持つ。
〔発明の効果〕
本発明は上述のように、アミド系溶媒に特定の
無機粒子を分散させ、これを含むポリマー溶液か
らフイルムを製膜するという易滑性フイルムの製
造方法に関するものであり、得られたフイルムは
表面の平滑性と易滑性という、従来の技術では互
いに矛盾する特性を同時に具備するという優れた
効果を有している。したがつて、本発明により製
造されたフイルムをベースフイルムとして磁気記
録媒体を製造する場合、擦り傷等の発生を防止す
ることができ、その磁気記録媒体を実際に使用す
る場合も、磁気ヘツドとの摩擦が小さいため磁性
層の消耗が少ないという効果がある。また、表面
が平滑であるために高密度記録も可能であり、製
造された磁気記録媒体は高い電磁変換特性を示
す。
よつて本発明により製造されたフイルムは、磁
気テープ、磁気デイスク、フロツピーデイスク、
に適し、特に蒸着型磁気テープ、蒸着型フロツピ
ーデイスクに極めて有効である。また垂直磁気記
録方式や光記録方式に採用される記録媒体のベー
スフイルムなどとしても有効である。
本発明の特性値は次の測定法による。
(1) 中心線平均粗さ(Ra値) DIN4768で規定される触針式表面粗さ計
HOMMEL TESTER T10型で測定するカツ
ト・オフ0.25mmでの平均粗さRaで表わす。
(2) S/N 50%白レベル信号を各テープの最高記録電流で
記録し、再生時のビデオ復調信号に含まれる信号
と雑音の比をビデオノイズメーターを用い、市販
のVHS標準テープを0dBとして比較測定した。
(3) ドロツプアウト ビデオ録画を行ない、再生時のビデオ出力の減
衰量が18dB、継続時間20μ秒以上のドロツプアウ
トを10分間ドロツプアウトカウンターで測定し、
1分間あたりの平均値を算出した。
(4) 摩擦係数 外径10mmφのSUS304の固定棒に、10mm幅にフ
イルムをカツトして作成したテープを捲付角180°
で接触させ、入口側に50gの一定のテンシヨンを
与えながら3.3cm/minの速度でテープを走行さ
せた時の出口側テンシヨンを測定し、摩擦係数を
算出した。
(5) 疎水化度(MW値) 前述の疎水性無機粒子は水に投入しても水面に
浮遊し水と混合状態とはならないが、これにメタ
ノールを添加していき、ある添加量になると粒子
が完全に液中に混合されるようになる。
疎水化度の測定は、100c.c.の水に疎水性無機粒
子0.4gを投入し、攪拌した状態でメチルアルコ
ールを無機粒子が液中に完全に混合する状態とな
るまで添加し、その添加量から次式によつて算出
した。
疎水化度=X/X+100×100 X:メチルアルコール添加量(c.c.) 〔実施例〕 次に、実施例に基づいて本発明の実施態様を説
明する。
実施例 1 乾燥したN−メチル−2−ピロリドン150に
2−クロル−p−フエニレンジアミン3.92Kg、メ
タフエニレンジアミン2.44Kgを攪拌溶解させ0℃
に冷却し、0.2μカツトのフイルターで過した。
この中へ粉末状の精製したテレフタル酸クロリド
10.2Kgを添加し、2時間攪拌した後、精製した水
酸化カルシウム3.7Kgを添加し、1時間室温にて
攪拌して中和を行ない、透明な芳香族ポリアミド
溶液を得た。
一方、別に用意したN−メチルピロリドン中に
1次粒径が25mμで疎水化度80の疎水性シリカ粒
子を2wt%添加し、1時間分散を行なつた。この
シリカ粒子分散液を上記ポリマー溶液に、ポリマ
ー当り固形分として0.5wt%添加混合し、30℃で
1000ポイズの均一な製膜用ドープを調製した。こ
の製膜用ドープを金属ドラム上へ口金から流延
し、120℃の雰囲気で約20分間乾燥した。このフ
イルムをドラムから剥離し、連続的に水槽内へ導
入し、約30分間浸漬しながらフイルム長手方向に
1.3倍延伸した。さらにフイルムをテンターへ導
入し、300℃で幅方向へ1.4倍延伸しながら約5分
間加熱し、厚さ16μの透明なフイルムを得た。こ
のフイルムのRa値は0.0025μ、摩擦係数は0.28で
あつた。
また、25℃・60%RHの雰囲気中に2日間放置
したフイルムを真空槽内に装填し、1.0×10-2
TorrのAr雰囲気下でグロー放電処理した後、真
空槽を1.0×10-6Torrまで減圧した状態で200℃に
加熱したドラムに沿つて2回フイルムを走行させ
て揮発分を放散させ、次にドラムを100℃に保つ
てフイルムを走行させながら電子ビーム蒸着によ
りCo−Ni合金を斜め蒸着法で1000〓の膜厚にな
るよう蒸着した。これをスリツトして磁気テープ
とし、その特性を測定したところ、S/Nは+
20db、ドロツプアウト7個/分と高い電磁変換
特性を示した。
実施例 2 脱水したジメチルアセトアミド230Kg中に、4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル26Kgを溶解し、
ピロメリツト酸二無水物28.4Kgを0℃で攪拌しな
がら徐々にこれへ添加し、2時間攪拌したところ
30℃で2000ポイズの透明なポリアミド酸溶液を得
た。
一方、脱水したジメチルアセトアミド中に1次
粒径30mμ、疎水化度60の疎水性酸化チタンを2
重量%添加し、超音波分散機で2時間分散した。
この分散液を上記ポリアミド酸溶液に、ポリアミ
ド酸に対して無機粒子が0.3重量%となるよう添
加混合し、30℃で1000ポイズの粘度である均一な
製膜用ドープを調製した。この製膜用ドープをス
テンレス製のドラム上へ30℃で連続的に流延し、
130℃で15分間の乾燥による脱溶媒の後、自己保
持性を得たフイルムとしてドラムから剥離した。
剥離したフイルムをさらに250℃のテンターへ導
入して残存溶媒を除去し、次いで400℃で2分間
熱処理を行なつて20μの芳香族ポリイミドから成
るフイルムを得た。フイルムの延伸倍率はフイル
ム長手方向、幅方向とも1.0倍である。このフイ
ルムのRa値は0.003μ、摩擦係数は0.25であつた。
また、実施例1と同様にして磁気テープを作成
し電磁変換特性を調べたところ、S/Nは+
18db、ドロツプアウトは12個/分と良好な値が
得られた。
比較実施例 1 実施例1と同様に乾燥したN−メチル−2−ピ
ロリドン130に2−クロル−p−フエニレンジ
アミン3.40Kgとメタフエニレンジアミン2.12Kgを
攪拌溶解させ0℃に保ち、次いで粉末状のテレフ
タル酸クロライド8.84Kgを添加し3時間攪拌して
重合を行ない、さらに水酸化カルシウム3.20Kgを
添加攪拌して中和を行なつて実施例1と同様な芳
香族ポリアミド溶液を得た。
別に用意したN−メチル−2−ピロリドン中に
1次粒径が25mμで、疎水化度0の表面処理が施
されていない親水性シリカ粒子を2wt%添加し、
超音波分散機で1時間分散した。以下実施例1と
同様の条件でポリマー溶液とシリカ粒子分散液を
混合して製膜用ドープを調製し、これよりフイル
ムを成形し、さらに蒸着を行なつて磁気テープを
作成した。これらのフイルムおよび磁気テープの
特性値を測定したところ、フイルムのRa値は
0.054μ、磁気テープのS/Nは−5db、ドロツプ
アウトは56個/分と、実施例1と比較して劣つた
特性を示した。これはシリカ粒子が親水性である
ために粒子の再凝集が起こり、粗大な突起がフイ
ルム表面に形成されたためであると考えられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ガラス転移温度が200℃以上である耐熱性ポ
    リマーと溶媒とから成るドープをシート状に流延
    したのち該溶媒を除去する溶液製膜法による耐熱
    フイルムの製造方法において、該ドープに1次粒
    径が5mμ以上500mμ以下で疎水化度が10以上の疎
    水性無機粒子をポリマーに対して0.03重量%以上
    5重量%以下含有せしめたことを特徴とする易滑
    性耐熱フイルムの製造方法。
JP5888684A 1984-03-27 1984-03-27 易滑性フイルムの製造方法 Granted JPS60201914A (ja)

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