JPH0479774B2 - - Google Patents
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- JPH0479774B2 JPH0479774B2 JP5833384A JP5833384A JPH0479774B2 JP H0479774 B2 JPH0479774 B2 JP H0479774B2 JP 5833384 A JP5833384 A JP 5833384A JP 5833384 A JP5833384 A JP 5833384A JP H0479774 B2 JPH0479774 B2 JP H0479774B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23H—WORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
- B23H7/00—Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
- B23H7/02—Wire-cutting
- B23H7/08—Wire electrodes
- B23H7/10—Supporting, winding or electrical connection of wire-electrode
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はワイヤツト放電加工装置に於て、被加
工体に加工スタート孔の加工形成とワイヤ電極の
挿通を自動的に行なつて加工を開始するようにし
たワイヤカツト放電加工方法及びその装置に関す
る。
工体に加工スタート孔の加工形成とワイヤ電極の
挿通を自動的に行なつて加工を開始するようにし
たワイヤカツト放電加工方法及びその装置に関す
る。
ワイヤカツト放電加工装置は、通常の放電加工
装置の如く加工形状に対応した電極を加工の都度
製作する必要がないこと、数値制御装置(NC装
置)の発達に伴い長時間の無人運転が可能である
こと等の理由により、現在広く利用されるに到つ
ている。
装置の如く加工形状に対応した電極を加工の都度
製作する必要がないこと、数値制御装置(NC装
置)の発達に伴い長時間の無人運転が可能である
こと等の理由により、現在広く利用されるに到つ
ている。
ワイヤカツト放電加工装置によつて抜型等の輪
郭加工を行なう場合には、最初に被加工体にワイ
ヤ電極を通すための電極挿通用細孔を形成し、上
記電極挿通用細孔にワイヤ電極を挿通すると共
に、上記ワイヤ電極を通常二本のアームの先端に
設けられた一対の電極ガイド間に適度の張力を持
たせて直線状に張架し、加工中は上記ワイヤ電極
及び被加工体間に加工液を供給すると共に両者間
に間歇的な電圧パルスを印加して放電を生じさ
せ、更に上記ワイヤ電極又は被加工体に数値制御
装置により加工送りを与え、これにより所望の輪
郭加工を行なうものである。
郭加工を行なう場合には、最初に被加工体にワイ
ヤ電極を通すための電極挿通用細孔を形成し、上
記電極挿通用細孔にワイヤ電極を挿通すると共
に、上記ワイヤ電極を通常二本のアームの先端に
設けられた一対の電極ガイド間に適度の張力を持
たせて直線状に張架し、加工中は上記ワイヤ電極
及び被加工体間に加工液を供給すると共に両者間
に間歇的な電圧パルスを印加して放電を生じさ
せ、更に上記ワイヤ電極又は被加工体に数値制御
装置により加工送りを与え、これにより所望の輪
郭加工を行なうものである。
然しながら、厚手の被加工体に真直ぐで曲りの
無い電極挿通用の細孔を形成することは非常に困
難であり、またその加工をワイヤカツト放電加工
装置とは別のボール盤や治具ボーラ等の機械的穿
孔装置や放電又は電解等の電気加工による穿孔装
置によつて行なうようにすると、穿孔加工の際と
ワイヤカツト放電加工の際の二度にわたつて被加
工体の位置決め操作を行なう必要があり、熟練を
要する丈でなく時間がかかると云う問題点があつ
た。更にまた、ワイヤ電極は、その直径が1mm以
下、通常0.05〜0.3mm程度と極めて細い線材であ
り、これを加工開始前に被加工体に形成された上
記電極挿通用細孔に正確に挿通すると共に、一対
のガイド間に直線状に張架することは非常に困難
であると云う問題点もあつた。
無い電極挿通用の細孔を形成することは非常に困
難であり、またその加工をワイヤカツト放電加工
装置とは別のボール盤や治具ボーラ等の機械的穿
孔装置や放電又は電解等の電気加工による穿孔装
置によつて行なうようにすると、穿孔加工の際と
ワイヤカツト放電加工の際の二度にわたつて被加
工体の位置決め操作を行なう必要があり、熟練を
要する丈でなく時間がかかると云う問題点があつ
た。更にまた、ワイヤ電極は、その直径が1mm以
下、通常0.05〜0.3mm程度と極めて細い線材であ
り、これを加工開始前に被加工体に形成された上
記電極挿通用細孔に正確に挿通すると共に、一対
のガイド間に直線状に張架することは非常に困難
であると云う問題点もあつた。
上記の問題点を解決するために、ワイヤ電極挿
通用細孔の穿孔加工を、被加工体をワイヤカツト
放電加工装置に位置決めをして取り付けた状態で
機械加工や電気加工により加工をする(例えば、
特開昭48−33493号公報や実開昭51−31195号公報
等)方法が提案された。
通用細孔の穿孔加工を、被加工体をワイヤカツト
放電加工装置に位置決めをして取り付けた状態で
機械加工や電気加工により加工をする(例えば、
特開昭48−33493号公報や実開昭51−31195号公報
等)方法が提案された。
即ち、加工開始前に、ワイヤカツト放電加工装
置の加工ヘツドに、又は該ヘツドに退避及び取り
出し可能に設けた穿孔加工ヘツドの軸方向にドリ
ル工具又は電気加工用細管状電極を移動自在に取
り付け、上記ドリル工具又は電気加工用細管状電
極によつて被加工体にワイヤ電極を挿通するため
の電極挿通用細孔をあけ、然る後、上記工具又は
棒状中空の細管状電極を加工部分から退避させ、
次いでワイヤ電極供給ヘツドを加工部分へ導きワ
イヤ電極を送り出し、被加工体に加工した電極挿
通用細孔に挿入貫通させ、貫通したワイヤ電極の
先端を回収装置に係合させて回収し得るように
し、上記ワイヤ電極が被加工体の両側の一対のガ
イドにより直線状に張架されるようになると、ワ
イヤ電極と被加工体に相対的な加工送りが与えら
れて放電加工が開始されるように構成されたワイ
ヤ電極自動挿通装置を具備したワイヤカツト放電
加工装置が開発された。
置の加工ヘツドに、又は該ヘツドに退避及び取り
出し可能に設けた穿孔加工ヘツドの軸方向にドリ
ル工具又は電気加工用細管状電極を移動自在に取
り付け、上記ドリル工具又は電気加工用細管状電
極によつて被加工体にワイヤ電極を挿通するため
の電極挿通用細孔をあけ、然る後、上記工具又は
棒状中空の細管状電極を加工部分から退避させ、
次いでワイヤ電極供給ヘツドを加工部分へ導きワ
イヤ電極を送り出し、被加工体に加工した電極挿
通用細孔に挿入貫通させ、貫通したワイヤ電極の
先端を回収装置に係合させて回収し得るように
し、上記ワイヤ電極が被加工体の両側の一対のガ
イドにより直線状に張架されるようになると、ワ
イヤ電極と被加工体に相対的な加工送りが与えら
れて放電加工が開始されるように構成されたワイ
ヤ電極自動挿通装置を具備したワイヤカツト放電
加工装置が開発された。
なお、上記の場合被加工体の両側に設けられる
一対のガイドは、被加工体に近い位置に設けるこ
とが好ましく、従つて、ワイヤ電極が被加工体の
電極挿通用の細孔を貫通して出て来た側のガイド
としては、従来のダイスガイド等をそのまま使用
するか又はV溝摺接ガイドの場合には該ガイドが
位置的に僅かに退避するか、開閉できる構成であ
ることが望ましい。
一対のガイドは、被加工体に近い位置に設けるこ
とが好ましく、従つて、ワイヤ電極が被加工体の
電極挿通用の細孔を貫通して出て来た側のガイド
としては、従来のダイスガイド等をそのまま使用
するか又はV溝摺接ガイドの場合には該ガイドが
位置的に僅かに退避するか、開閉できる構成であ
ることが望ましい。
更にまた、V溝摺接ガイドに於て、V溝に対す
る押さえ片が退避できる構成のものであれば一応
使用可能であるが、電極供給側のガイドは、電極
挿通用細孔を穿孔加工する工具や細管状電極を使
用する場合には、ダイスガイドやV溝ガイド及び
その押え片等の退避距離が大きいものでなければ
ならない。然しながら、V溝ガイドや複合ダイス
ガイドの開閉度を大きく構成すると、相当高精度
の位置決めをしてもなお、ワイヤ電極の湾曲、
癖、切断端部の形状等は勿論のこと、該ワイヤ電
極が先端自由の状態で送り出されると、ローラ等
によりガイドや電極挿通用細孔内周壁、接触通電
ピン及びその他の介在物等に接触しつつ送り出さ
れることになるから上記ワイヤ電極自動挿通装置
は挿通のため繁雑な作業を必要とするばかりでな
く、電極挿通用細孔にワイヤ電極を挿通する操
作、或いは更にガイドに挿通する操作が必ずしも
良好に行なわれないと云う問題点があつた。
る押さえ片が退避できる構成のものであれば一応
使用可能であるが、電極供給側のガイドは、電極
挿通用細孔を穿孔加工する工具や細管状電極を使
用する場合には、ダイスガイドやV溝ガイド及び
その押え片等の退避距離が大きいものでなければ
ならない。然しながら、V溝ガイドや複合ダイス
ガイドの開閉度を大きく構成すると、相当高精度
の位置決めをしてもなお、ワイヤ電極の湾曲、
癖、切断端部の形状等は勿論のこと、該ワイヤ電
極が先端自由の状態で送り出されると、ローラ等
によりガイドや電極挿通用細孔内周壁、接触通電
ピン及びその他の介在物等に接触しつつ送り出さ
れることになるから上記ワイヤ電極自動挿通装置
は挿通のため繁雑な作業を必要とするばかりでな
く、電極挿通用細孔にワイヤ電極を挿通する操
作、或いは更にガイドに挿通する操作が必ずしも
良好に行なわれないと云う問題点があつた。
即ち、上記装置では電極挿通用細孔の形成とワ
イヤ電極の上記電極挿通用細孔への挿通とが二工
程に分れており、また、上記細管状電極の外周壁
面部分による電極挿通用細孔の内周壁面の加工が
加工面粗さが小さく成つて良好に行なわれるにし
たとしても、上記挿通用細孔の径は大きくても1
mmφ前後以下の小さいものであり、更にまた、被
加工体の板厚も数10mm以上とすると、ワイヤ電極
の挿通は容易ではなく、従つて、電極挿通用細孔
が無事穿孔されたとしてもその内部にワイヤ電極
を挿通し、その先にある小さな案内ダイス又はそ
の他のガイド等にワイヤ電極の先端を確実に挿通
又は位置させることは相当に困難であつた。
イヤ電極の上記電極挿通用細孔への挿通とが二工
程に分れており、また、上記細管状電極の外周壁
面部分による電極挿通用細孔の内周壁面の加工が
加工面粗さが小さく成つて良好に行なわれるにし
たとしても、上記挿通用細孔の径は大きくても1
mmφ前後以下の小さいものであり、更にまた、被
加工体の板厚も数10mm以上とすると、ワイヤ電極
の挿通は容易ではなく、従つて、電極挿通用細孔
が無事穿孔されたとしてもその内部にワイヤ電極
を挿通し、その先にある小さな案内ダイス又はそ
の他のガイド等にワイヤ電極の先端を確実に挿通
又は位置させることは相当に困難であつた。
また、上記ドリル工具や細管状電極を上下に移
動させるための装置等が上部アーム又は加工ヘツ
ドに取り付けられているため、ワイヤカツト放電
加工装置全体の上部構造が大型になつてしまうと
云う問題点もあつた。
動させるための装置等が上部アーム又は加工ヘツ
ドに取り付けられているため、ワイヤカツト放電
加工装置全体の上部構造が大型になつてしまうと
云う問題点もあつた。
この問題点を解決するために、ワイヤカツト放
電加工装置に於て、昇降自在に設けたチヤツクに
細管状電極を取り付け、上記細管状電極へワイヤ
電極を挿通し、上記チヤツクを支承する部材に設
けたクランプにより上記細管状電極と共に軸方向
に加工送りされるようワイヤ電極を把持し、然る
後、上記ワイヤ電極の先端を上記細管状電極の先
端部分と略同一平面となるように切断し、上記細
管状電極の中心孔に加工液を供給して上記細管状
電極及びワイヤ電極の先端を被加工体に相対向さ
せて電圧パルスを印加し、上記細管状電極を加工
送りさせつつ電極挿通用細孔を加工形成し、上記
電極挿通用細孔の貫通加工が終了した後、上記細
管状電極への給電を停止し、上記ワイヤ電極の把
持を解除すると共に、ワイヤ電極引取り装置へ上
記ワイヤ電極を送り出して張架した後、上記電極
挿通用細孔から上記細管状電極を引き抜きワイヤ
カツト放電加工を開始するよう構成された装置が
開発された。
電加工装置に於て、昇降自在に設けたチヤツクに
細管状電極を取り付け、上記細管状電極へワイヤ
電極を挿通し、上記チヤツクを支承する部材に設
けたクランプにより上記細管状電極と共に軸方向
に加工送りされるようワイヤ電極を把持し、然る
後、上記ワイヤ電極の先端を上記細管状電極の先
端部分と略同一平面となるように切断し、上記細
管状電極の中心孔に加工液を供給して上記細管状
電極及びワイヤ電極の先端を被加工体に相対向さ
せて電圧パルスを印加し、上記細管状電極を加工
送りさせつつ電極挿通用細孔を加工形成し、上記
電極挿通用細孔の貫通加工が終了した後、上記細
管状電極への給電を停止し、上記ワイヤ電極の把
持を解除すると共に、ワイヤ電極引取り装置へ上
記ワイヤ電極を送り出して張架した後、上記電極
挿通用細孔から上記細管状電極を引き抜きワイヤ
カツト放電加工を開始するよう構成された装置が
開発された。
而して、上記装置は電極挿通用細孔へのワイヤ
電極の挿通を、上記電極挿通用細孔の加工形成と
実質上同時進行的に行なわれるよう構成したこと
により、ワイヤ電極を電極挿通用細孔に確実に挿
通することが可能になつた。
電極の挿通を、上記電極挿通用細孔の加工形成と
実質上同時進行的に行なわれるよう構成したこと
により、ワイヤ電極を電極挿通用細孔に確実に挿
通することが可能になつた。
然しながら、上記装置は、電極挿通用細孔加工
に際し、細管状電極へワイヤ電極を挿通し、クラ
ンプにより上記細管状電極と共に軸方向に加工送
りされるようワイヤ電極を把持し、然る後、上記
ワイヤ電極の先端を上記細管状電極の先端部分と
略同一平面となるように切断した後に電極挿通用
細孔の加工を行なわなければらず、また、上記電
極挿通用細孔の加工が終了したならば、上記クラ
ンプによるワイヤ電極の把持を解除すると共に、
ワイヤ電極引取り装置へ上記ワイヤ電極を送り出
して張架しなければならず、作業が繁雑であると
共に、上記作業に手間と時間がかかると云う問題
点があつた。
に際し、細管状電極へワイヤ電極を挿通し、クラ
ンプにより上記細管状電極と共に軸方向に加工送
りされるようワイヤ電極を把持し、然る後、上記
ワイヤ電極の先端を上記細管状電極の先端部分と
略同一平面となるように切断した後に電極挿通用
細孔の加工を行なわなければらず、また、上記電
極挿通用細孔の加工が終了したならば、上記クラ
ンプによるワイヤ電極の把持を解除すると共に、
ワイヤ電極引取り装置へ上記ワイヤ電極を送り出
して張架しなければならず、作業が繁雑であると
共に、上記作業に手間と時間がかかると云う問題
点があつた。
本発明は叙上の観点に立つて成されたものであ
つて、その目的とするところは、厚手の被加工体
であつても、また、焼入れ済みや超硬合金等の被
加工体であつても、短時間に電極挿通用細孔を形
成することができ、また、形成した上記電極挿通
用細孔へのワイヤ電極の挿通を、上記電極挿通用
細孔の加工形成と実質上同時進行的に行なえるよ
うに構成することによつて、上記ワイヤ電極を上
記電極挿通用細孔に確実に挿通することが可能で
あり、更に、被加工体の他側のガイドが小さな案
内ダイス等のガイドであつても上記ワイヤ電極を
確実に挿通させることができ、一対のガイドによ
つてワイヤ電極を直線状に張架し、精度の高い自
動加工が可能であり、更に、作業に手間と時間が
かからず、装置全体をコンパクトに構成し得るワ
イヤツト放電加工方法及び装置を提供しようとす
るものである。
つて、その目的とするところは、厚手の被加工体
であつても、また、焼入れ済みや超硬合金等の被
加工体であつても、短時間に電極挿通用細孔を形
成することができ、また、形成した上記電極挿通
用細孔へのワイヤ電極の挿通を、上記電極挿通用
細孔の加工形成と実質上同時進行的に行なえるよ
うに構成することによつて、上記ワイヤ電極を上
記電極挿通用細孔に確実に挿通することが可能で
あり、更に、被加工体の他側のガイドが小さな案
内ダイス等のガイドであつても上記ワイヤ電極を
確実に挿通させることができ、一対のガイドによ
つてワイヤ電極を直線状に張架し、精度の高い自
動加工が可能であり、更に、作業に手間と時間が
かからず、装置全体をコンパクトに構成し得るワ
イヤツト放電加工方法及び装置を提供しようとす
るものである。
而して、上記の目的は、被加工体に電極挿通用
細孔を形成すると同時に、該電極挿通用細孔に自
動的にワイヤ電極を挿通して放電加工を開始させ
るワイヤツト放電加工方法において、以下の(a)項
乃至(f)項記載の工程、即ち、(a)加工時に加工領域
において直線状に張架されるべきワイヤ電極の当
該張架軸に沿つて被加工体へ向けて進退昇降可能
なよう設けられたチヤツクに、細管状電極を取り
付ける工程と、(b)上記細管状電極の軸に平行な孔
にワイヤ電極を挿通し、ワイヤ電極の先端を細管
状電極の先端の開口端部と略一致させる工程と、
(c)上記細管状電極の進退行路を横切る所定の位置
に被加工体を取り付ける工程と、(d)上記細管状電
極の上記孔に加工液を供給し、上記細管状電極に
被加工体へ向かう加工送りを与えると共に、ワイ
ヤ電極の先端が常時細管状電極の開口端部近傍に
位置するようワイヤ電極を送出しつつ細管状電極
と被加工体間に電圧パルスを印加して被加工体に
電極挿通用細孔を加工する工程と、(e)上記電極挿
通用細孔の加工が終了した後、上記細管状電極へ
の給電を停止すると共に、ワイヤ電極引取り装置
へ向けてワイヤ電極を送り出す工程と、(f)上記電
極挿通用細孔から細管状電極を引き抜き退避させ
る工程と、を順次遂行することによつて達成でき
る。
細孔を形成すると同時に、該電極挿通用細孔に自
動的にワイヤ電極を挿通して放電加工を開始させ
るワイヤツト放電加工方法において、以下の(a)項
乃至(f)項記載の工程、即ち、(a)加工時に加工領域
において直線状に張架されるべきワイヤ電極の当
該張架軸に沿つて被加工体へ向けて進退昇降可能
なよう設けられたチヤツクに、細管状電極を取り
付ける工程と、(b)上記細管状電極の軸に平行な孔
にワイヤ電極を挿通し、ワイヤ電極の先端を細管
状電極の先端の開口端部と略一致させる工程と、
(c)上記細管状電極の進退行路を横切る所定の位置
に被加工体を取り付ける工程と、(d)上記細管状電
極の上記孔に加工液を供給し、上記細管状電極に
被加工体へ向かう加工送りを与えると共に、ワイ
ヤ電極の先端が常時細管状電極の開口端部近傍に
位置するようワイヤ電極を送出しつつ細管状電極
と被加工体間に電圧パルスを印加して被加工体に
電極挿通用細孔を加工する工程と、(e)上記電極挿
通用細孔の加工が終了した後、上記細管状電極へ
の給電を停止すると共に、ワイヤ電極引取り装置
へ向けてワイヤ電極を送り出す工程と、(f)上記電
極挿通用細孔から細管状電極を引き抜き退避させ
る工程と、を順次遂行することによつて達成でき
る。
また、上記のワイヤカツト放電加工方法は、以
下の(g)項乃至1項記載の構成要素を具備するワイ
ヤツト放電加工装置、即ち、(g)加工時に加工領域
において直線状に張架されるべきワイヤ電極の当
該張架軸に沿つて被加工体へ向けて進退昇降可能
なよう設けられたチヤツクと、(h)内部にワイヤ電
極及び加工液を通過させるための軸に平行な孔を
有し、その孔軸が上記ワイヤ電極の張架軸と平行
するように上記チヤツクに取り付けられる細管状
電極と、(i)上記チヤツクに取り付けられた細管状
電極の進退行路に臨む位置に設けられ、細管状電
極の先端から伸び出たワイヤ電極を細管状電極の
先端位置において切断し得るカツタと、(j)上記細
管状電極の上記孔にワイヤ電極を挿通させると共
に、電極挿通用細孔加工時には細管状電極の移動
速度に応じて上記ワイヤ電極の送り出しを行ない
得るワイヤ電極供給装置と、(k)電極挿通用細孔加
工時には少なくとも上記細管状電極と被加工体間
に放電加工用電圧パルスを供給し、ワイヤカツト
放電加工時にはワイヤ電極と被加工体間に放電加
工用電圧パルスを供給する電源回路と、(l)被加工
体を介して上記細管状電極と相対向する位置に設
けられ、被加工体に明けられた電極挿通用細孔を
貫通した細管状電極の先端から送り出されるワイ
ヤ電極を所望の通路に沿つて引き取るワイヤ電極
引取り装置と、を具備することを特徴とするワイ
ヤカツト放電加工装置によつて実施することがで
きる。
下の(g)項乃至1項記載の構成要素を具備するワイ
ヤツト放電加工装置、即ち、(g)加工時に加工領域
において直線状に張架されるべきワイヤ電極の当
該張架軸に沿つて被加工体へ向けて進退昇降可能
なよう設けられたチヤツクと、(h)内部にワイヤ電
極及び加工液を通過させるための軸に平行な孔を
有し、その孔軸が上記ワイヤ電極の張架軸と平行
するように上記チヤツクに取り付けられる細管状
電極と、(i)上記チヤツクに取り付けられた細管状
電極の進退行路に臨む位置に設けられ、細管状電
極の先端から伸び出たワイヤ電極を細管状電極の
先端位置において切断し得るカツタと、(j)上記細
管状電極の上記孔にワイヤ電極を挿通させると共
に、電極挿通用細孔加工時には細管状電極の移動
速度に応じて上記ワイヤ電極の送り出しを行ない
得るワイヤ電極供給装置と、(k)電極挿通用細孔加
工時には少なくとも上記細管状電極と被加工体間
に放電加工用電圧パルスを供給し、ワイヤカツト
放電加工時にはワイヤ電極と被加工体間に放電加
工用電圧パルスを供給する電源回路と、(l)被加工
体を介して上記細管状電極と相対向する位置に設
けられ、被加工体に明けられた電極挿通用細孔を
貫通した細管状電極の先端から送り出されるワイ
ヤ電極を所望の通路に沿つて引き取るワイヤ電極
引取り装置と、を具備することを特徴とするワイ
ヤカツト放電加工装置によつて実施することがで
きる。
以下、図面の実施例により本発明の詳細を具体
的に説明する。
的に説明する。
第1図は、本発明にかかるワイヤツト放電加工
装置により、被加工体にワイヤ電極を挿通するた
めの電極挿通用細孔を加工している状態を示す説
明図、第2図は、上記電極挿通用細孔が加工され
ワイヤ電極が挿通された状態を示す説明図、第3
図は、ワイヤカツト放電加工が開始された時の状
態を示す説明図、第4図は、開閉用の加工液ノズ
ルユニツト部分の拡大断面図、第5図は、部分の
変更実施例に関する説明図である。
装置により、被加工体にワイヤ電極を挿通するた
めの電極挿通用細孔を加工している状態を示す説
明図、第2図は、上記電極挿通用細孔が加工され
ワイヤ電極が挿通された状態を示す説明図、第3
図は、ワイヤカツト放電加工が開始された時の状
態を示す説明図、第4図は、開閉用の加工液ノズ
ルユニツト部分の拡大断面図、第5図は、部分の
変更実施例に関する説明図である。
第1図、第2図、第3図及び第4図中、1はそ
の内部に例えば約0.05〜0.4mmφのワイヤ電極2
を挿通、通過させると共に加工液を流通噴射させ
得る孔1aを有し、そして所定の長さを有する細
管状電極、3,4は開閉式の加工液ノズルユニツ
ト、3a,4aは割りノズル、3b,4bはシー
ル部材、4cは加工液供給孔、5,6は図示され
ていないソレノイドで作動するカツタ、7は電極
おさえ、8はV字型電極ガイド、9はスプリン
グ、10及び11は上記開閉式の加工液ノズルユ
ニツト3,4を開閉する油圧シリンダ、12は下
部アーム13に取り付けられたノズル装置、14
はノズル本体、15はノズル、16は袋ナツト、
17はダイスガイド、17aはガイドホルダ、1
8及び19は進退可能な給電ピン、20は必要に
応じて設けられるスプリング、21はゴム弁、2
2はステム23と締付用ナツト24とから成る細
管状電極取付用チヤツク25を保持するステム保
持体、22aは上記ステム保持体22に形成され
た加工液供給孔、26袋ナツト、27はワイヤカ
ツト放電加工機の上部アーム28に固定され、ス
テム保持体22を被加工体取付けテーブル(図示
せず)に対して上下に移動させる油圧シリンダ、
29はモータが停止又は所定速度で回転している
ときはブレーキローラとして作用し、モータがシ
ーケンス制御等の制御の下に停止又は回動してい
るときはキヤプスタンとしての作用をするブレキ
ローラ兼キヤプスタン、30はピンチローラ、3
1はワイヤ電極引取り及び張力付与用のキヤプス
タン、32はピンチローラ、33はゴム弁、34
は被加工体、35は細管状電極1に給電を行なう
通電シユー、36はOリングである。
の内部に例えば約0.05〜0.4mmφのワイヤ電極2
を挿通、通過させると共に加工液を流通噴射させ
得る孔1aを有し、そして所定の長さを有する細
管状電極、3,4は開閉式の加工液ノズルユニツ
ト、3a,4aは割りノズル、3b,4bはシー
ル部材、4cは加工液供給孔、5,6は図示され
ていないソレノイドで作動するカツタ、7は電極
おさえ、8はV字型電極ガイド、9はスプリン
グ、10及び11は上記開閉式の加工液ノズルユ
ニツト3,4を開閉する油圧シリンダ、12は下
部アーム13に取り付けられたノズル装置、14
はノズル本体、15はノズル、16は袋ナツト、
17はダイスガイド、17aはガイドホルダ、1
8及び19は進退可能な給電ピン、20は必要に
応じて設けられるスプリング、21はゴム弁、2
2はステム23と締付用ナツト24とから成る細
管状電極取付用チヤツク25を保持するステム保
持体、22aは上記ステム保持体22に形成され
た加工液供給孔、26袋ナツト、27はワイヤカ
ツト放電加工機の上部アーム28に固定され、ス
テム保持体22を被加工体取付けテーブル(図示
せず)に対して上下に移動させる油圧シリンダ、
29はモータが停止又は所定速度で回転している
ときはブレーキローラとして作用し、モータがシ
ーケンス制御等の制御の下に停止又は回動してい
るときはキヤプスタンとしての作用をするブレキ
ローラ兼キヤプスタン、30はピンチローラ、3
1はワイヤ電極引取り及び張力付与用のキヤプス
タン、32はピンチローラ、33はゴム弁、34
は被加工体、35は細管状電極1に給電を行なう
通電シユー、36はOリングである。
而して、細管状電極1を取り付けるためのチヤ
ツク25は、ステム23と締付用ナツト24とか
ら構成され、以下に説明するように、加工時に加
工領域において直線状に張架されるワイヤ電極2
の当該張架軸に沿つて被加工体34へ向けて進退
昇降可能なように構成されている。
ツク25は、ステム23と締付用ナツト24とか
ら構成され、以下に説明するように、加工時に加
工領域において直線状に張架されるワイヤ電極2
の当該張架軸に沿つて被加工体34へ向けて進退
昇降可能なように構成されている。
また、細管状電極1は、その中心軸が上記ワイ
ヤ電極の張架軸と一致、又は平行するように上記
チヤツク25のステム23に着脱自在に取り付け
られており、電極挿通用細孔の加工によつて細管
状電極1が消耗した場合には、締付用ナツト24
をゆるめることによつて消耗した細管状電極1を
取り付け直したり、新しい細管状電極1と交換し
得るように、好ましくは電極自動交換型の装置に
構成されている。
ヤ電極の張架軸と一致、又は平行するように上記
チヤツク25のステム23に着脱自在に取り付け
られており、電極挿通用細孔の加工によつて細管
状電極1が消耗した場合には、締付用ナツト24
をゆるめることによつて消耗した細管状電極1を
取り付け直したり、新しい細管状電極1と交換し
得るように、好ましくは電極自動交換型の装置に
構成されている。
ステム23は、その中心軸が前記ワイヤ電極2
の張架軸と一致する状態でステム保持体22に取
り付けられ、上記ステム保持体22を支承する油
圧シリンダ27の作用によつてワイヤ電極2の張
架軸に沿つて上下方向に移動せしめられ、図示さ
れていない被加工体取付けテーブルに取り付けら
れた被加工体34に対して進退昇降可能なように
構成されている。
の張架軸と一致する状態でステム保持体22に取
り付けられ、上記ステム保持体22を支承する油
圧シリンダ27の作用によつてワイヤ電極2の張
架軸に沿つて上下方向に移動せしめられ、図示さ
れていない被加工体取付けテーブルに取り付けら
れた被加工体34に対して進退昇降可能なように
構成されている。
開閉式の加工液ノズルユニツト3,4には、割
りノズル3a,4a、シール部材3b,4b及び
加工液供給孔4c等が形成されており、油圧シリ
ンダ10及び11の作用によつて、直径方向に開
閉が行なわれるように構成されている。また、上
記ノズルユニツト3の内部の中央部分には、スプ
リング9の弾性力が作用するように構成された電
極おさえ7が、他方のノズルユニツト4の電極お
さえ7と相対向する部分には、横断面がV字型の
電極ガイド8が取り付けられており、ワイヤカツ
ト放電加工時にワイヤ電極1の被加工体34上部
に於ける位置を決定位置決めし、ワイヤ電極1を
直線状に保持する。
りノズル3a,4a、シール部材3b,4b及び
加工液供給孔4c等が形成されており、油圧シリ
ンダ10及び11の作用によつて、直径方向に開
閉が行なわれるように構成されている。また、上
記ノズルユニツト3の内部の中央部分には、スプ
リング9の弾性力が作用するように構成された電
極おさえ7が、他方のノズルユニツト4の電極お
さえ7と相対向する部分には、横断面がV字型の
電極ガイド8が取り付けられており、ワイヤカツ
ト放電加工時にワイヤ電極1の被加工体34上部
に於ける位置を決定位置決めし、ワイヤ電極1を
直線状に保持する。
ノズル本体14は取付けフランジ14a、液溜
室14b及び加工液供給孔14cを有し、上記ノ
ズル本体14内にノズル15がワイヤ電極軸方向
に摺動移動自在に嵌め込まれ、更にスプリング2
0と袋ナツト16が順次取り付けられる。然る
後、このノズル装置12は取付けフランジ14a
と図示されていない取付けボルト等により下部ア
ーム13に取り付けられる。
室14b及び加工液供給孔14cを有し、上記ノ
ズル本体14内にノズル15がワイヤ電極軸方向
に摺動移動自在に嵌め込まれ、更にスプリング2
0と袋ナツト16が順次取り付けられる。然る
後、このノズル装置12は取付けフランジ14a
と図示されていない取付けボルト等により下部ア
ーム13に取り付けられる。
而して、本発明にかかるワイヤカツト放電加工
装置に於て、被加工体34にワイヤ電極2を挿通
させるための電極挿通用細孔を形成する工程及び
電極挿通用細孔形成後ワイヤ電極2を引取り装置
に到達係合させ、然る後、ワイヤカツト放電加工
によつて被加工体34にワイヤカツト放電加工が
施されるまでの行程を説明する。
装置に於て、被加工体34にワイヤ電極2を挿通
させるための電極挿通用細孔を形成する工程及び
電極挿通用細孔形成後ワイヤ電極2を引取り装置
に到達係合させ、然る後、ワイヤカツト放電加工
によつて被加工体34にワイヤカツト放電加工が
施されるまでの行程を説明する。
第1図に示す如く、被加工体34にワイヤ電極
2を挿通させるための電極挿通用細孔を形成する
際には、ブレーキローラ兼キヤプスタン29がキ
ヤプスタンとして作動し、細管状電極1の孔1a
内へワイヤ電極2が挿通される。
2を挿通させるための電極挿通用細孔を形成する
際には、ブレーキローラ兼キヤプスタン29がキ
ヤプスタンとして作動し、細管状電極1の孔1a
内へワイヤ電極2が挿通される。
ワイヤ電極2が上記細管状電極1の孔1a中を
通過し、その先端部が上記細管状電極1の先端部
分から所定の長さ突出したならば、ブレーキロー
ラ兼キヤプスタン29によるワイヤ電極2の供給
が一旦停止される。
通過し、その先端部が上記細管状電極1の先端部
分から所定の長さ突出したならば、ブレーキロー
ラ兼キヤプスタン29によるワイヤ電極2の供給
が一旦停止される。
なお、この時、細管状電極1の先端がカツタ5
及び6の位置よりも上方にある等不一致の場合に
は、油圧シリンダ27を作動させて調整一致せし
め、然る後、カツタ5及び6が図示されていない
ソレノイドによつて動作せしめられ、上記ワイヤ
電極2が細管状電極1の先端部分と略同一平面と
なるように切断される。
及び6の位置よりも上方にある等不一致の場合に
は、油圧シリンダ27を作動させて調整一致せし
め、然る後、カツタ5及び6が図示されていない
ソレノイドによつて動作せしめられ、上記ワイヤ
電極2が細管状電極1の先端部分と略同一平面と
なるように切断される。
即ち、カツタ5及び6は、細管状電極1の進退
行路に臨む位置、例えば、図示した実施例におい
ては加工液ノズルユニツト3及び4の上端に取り
付けられ、細管状電極の先端から伸び出たワイヤ
電極を細管状電極の先端位置において切断し得る
ようになつている。
行路に臨む位置、例えば、図示した実施例におい
ては加工液ノズルユニツト3及び4の上端に取り
付けられ、細管状電極の先端から伸び出たワイヤ
電極を細管状電極の先端位置において切断し得る
ようになつている。
以上は、細管状電極1を消耗等のために交換又
は新たに細管状電極取付用チヤツク25に取り付
けた時に、ワイヤ電極2の先端が細管状電極1の
基部位置迄達していない状態から作動をスタート
させた場合であつて、上記細管状電極1の交換等
の際に、ワイヤ電極2をこの電極1に手動操作で
挿通させ、然る後、該細管状電極1を細管状電極
取付用チヤツク25に取り付けるようにも操作し
得るものである。また、多くの場合には、前のワ
イヤカツト放電加工の終了の際に、カツタ5及び
6によりワイヤ電極2をその供給側である細管状
電極1先端の位置で切断した状態で、次の加工操
作に対する一種の待機状態にあるから、かかる場
合には前述のワイヤ電極2を細管状電極1電極2
の送り出しを多くし、その先端が細管状電極1の
先端近くにあるように補正しておくほうが、以後
のガイド17等に対するワイヤ電極2の挿通セツ
トが確実となるので望ましいものである。
は新たに細管状電極取付用チヤツク25に取り付
けた時に、ワイヤ電極2の先端が細管状電極1の
基部位置迄達していない状態から作動をスタート
させた場合であつて、上記細管状電極1の交換等
の際に、ワイヤ電極2をこの電極1に手動操作で
挿通させ、然る後、該細管状電極1を細管状電極
取付用チヤツク25に取り付けるようにも操作し
得るものである。また、多くの場合には、前のワ
イヤカツト放電加工の終了の際に、カツタ5及び
6によりワイヤ電極2をその供給側である細管状
電極1先端の位置で切断した状態で、次の加工操
作に対する一種の待機状態にあるから、かかる場
合には前述のワイヤ電極2を細管状電極1電極2
の送り出しを多くし、その先端が細管状電極1の
先端近くにあるように補正しておくほうが、以後
のガイド17等に対するワイヤ電極2の挿通セツ
トが確実となるので望ましいものである。
被加工体34にワイヤ電極2を挿通させるため
の電極挿通用細孔が形成されると、細管状電極1
の先端近くにあつて、電極1の先端と共に既に電
極挿通用細孔を挿通しているワイヤ電極2の先端
は、上記ブレーキローラ兼キヤプスタン29のキ
ヤプスタン作用によつてノズル装置12に向かつ
て送り出され、ダイスガイド17に挿通捉えられ
た後、ガイドホルダ17aの孔17bを通過し、
ゴム弁21を通り、ピンチローラ32が接離する
キヤプスタン31及びその他から成るワイヤ電極
引取り装置に達してから係合すると、それを適宜
の手段で検出する等して引き取り係合を完全なも
のとし、ワイヤ電極2の先端から強制的に引き取
られるようになり、そしてワイヤカツト放電加工
装置本体のベツド等に設けられた図示されていな
いワイヤ電極回収箱等に回収される。
の電極挿通用細孔が形成されると、細管状電極1
の先端近くにあつて、電極1の先端と共に既に電
極挿通用細孔を挿通しているワイヤ電極2の先端
は、上記ブレーキローラ兼キヤプスタン29のキ
ヤプスタン作用によつてノズル装置12に向かつ
て送り出され、ダイスガイド17に挿通捉えられ
た後、ガイドホルダ17aの孔17bを通過し、
ゴム弁21を通り、ピンチローラ32が接離する
キヤプスタン31及びその他から成るワイヤ電極
引取り装置に達してから係合すると、それを適宜
の手段で検出する等して引き取り係合を完全なも
のとし、ワイヤ電極2の先端から強制的に引き取
られるようになり、そしてワイヤカツト放電加工
装置本体のベツド等に設けられた図示されていな
いワイヤ電極回収箱等に回収される。
ワイヤ電極2が上記の如く引取り装置によつて
引き取られるようになると、油圧シリンダ27が
動作してステム保持体22を上方に移動させて細
管状電極1を上方へ上げ、これに伴い開閉式の加
工液ノズルユニツト3,4が油圧シリンダ10及
び11の作用によつて閉じられ、ワイヤ電極2は
上記開閉式の加工液ノズルユニツト3,4内部の
電極おさえ7とV字型電極ガイド8とによつて移
動自在に押え付けられる。そして、ノズル本体1
4内のワイヤ電極2に当接した給電ピン18及び
19から放電加工用電圧パルスが供給されると共
に、開閉式の加工液ノズルユニツト4の加工液供
給孔4cから供給された加工液が被加工体34の
加工部分に供給されつつワイヤツト放電加工が行
なわれる。
引き取られるようになると、油圧シリンダ27が
動作してステム保持体22を上方に移動させて細
管状電極1を上方へ上げ、これに伴い開閉式の加
工液ノズルユニツト3,4が油圧シリンダ10及
び11の作用によつて閉じられ、ワイヤ電極2は
上記開閉式の加工液ノズルユニツト3,4内部の
電極おさえ7とV字型電極ガイド8とによつて移
動自在に押え付けられる。そして、ノズル本体1
4内のワイヤ電極2に当接した給電ピン18及び
19から放電加工用電圧パルスが供給されると共
に、開閉式の加工液ノズルユニツト4の加工液供
給孔4cから供給された加工液が被加工体34の
加工部分に供給されつつワイヤツト放電加工が行
なわれる。
なお、通常加工時に通電ピン及び案内ガイド等
は、放電加工電流や摩擦等により相当の温度とな
る。然しながら、本発明にかかるワイヤカツト放
電加工装置に於ては、ノズル本体14内の給電ピ
ン18,19及びダイスガイド17等は、液溜室
14b内を通過する加工液によつて充分に冷却さ
れるので、長時間の運転にも耐えられるのであ
る。
は、放電加工電流や摩擦等により相当の温度とな
る。然しながら、本発明にかかるワイヤカツト放
電加工装置に於ては、ノズル本体14内の給電ピ
ン18,19及びダイスガイド17等は、液溜室
14b内を通過する加工液によつて充分に冷却さ
れるので、長時間の運転にも耐えられるのであ
る。
また、細管状電極1が消耗して、その長さが加
工する被加工体34と同等以下になつた場合に
は、ワイヤ電極2を細管状電極1の先端で切断し
て交換することになるが、細管状電極1の交換を
手動操作により行なう場合には、細管状電極取付
用チヤツク25の先端から伸びているワイヤ電極
2を新しい細管状電極1の孔1aに通してやれば
良いが、細管状電極1が、自動交換されるものの
場合にはそれが極めて難しいから、かかる場合に
は、伸びているワイヤ電極2をキヤプスタン29
を逆転させてステム23の基部近く迄戻し、然る
後、新しい細管状電極1を取り付けて、ワイヤ電
極2をキヤプスタン29を正転させて送り出し、
電極1先端迄挿通させるような手段が採られる。
工する被加工体34と同等以下になつた場合に
は、ワイヤ電極2を細管状電極1の先端で切断し
て交換することになるが、細管状電極1の交換を
手動操作により行なう場合には、細管状電極取付
用チヤツク25の先端から伸びているワイヤ電極
2を新しい細管状電極1の孔1aに通してやれば
良いが、細管状電極1が、自動交換されるものの
場合にはそれが極めて難しいから、かかる場合に
は、伸びているワイヤ電極2をキヤプスタン29
を逆転させてステム23の基部近く迄戻し、然る
後、新しい細管状電極1を取り付けて、ワイヤ電
極2をキヤプスタン29を正転させて送り出し、
電極1先端迄挿通させるような手段が採られる。
ワイヤ電極2の挿入セツトに於て、ダイスガイ
ド17、結合ピン18,19、ゴム弁21、キヤ
プスタン32及びピンチローラ33、又は更に先
の電極引取り装置等の部位で、挿通又はセツトに
失敗した場合には、例えば、細管状電極1を一旦
第3図の位置迄引き上げてワイヤ電極2を細管状
電極1の先端位置で切断し、次いで被加工体34
に挿入している切断されたワイヤ電極2を人手又
はロボツトハンド等で抜き取り廃棄し、そして、
細管状電極1の油圧シリンダ27により下降送り
とキヤプスタン29によるワイヤ電極2の送り出
しをワイヤ電極2の先端が細管状電極1の先端か
ら突出しないように制御しつつ同期させて行な
い、そして好ましくは第2図のワイヤ電極2の先
端が、ダイスガイド17への挿通工程に入る迄は
加工液供給孔22aから加工液を前述被加工体3
4の穿孔加工の時程高圧力でなくて良いが、細管
状電極1の先端から噴出させつつ行なうように
し、細管状電極1の下降送り停止後、ワイヤ電極
2の先端を細管状電極1の先端から突出送り出し
て、ワイヤ電極2の挿通セツトが再び試みられる
ように操作されるものである。
ド17、結合ピン18,19、ゴム弁21、キヤ
プスタン32及びピンチローラ33、又は更に先
の電極引取り装置等の部位で、挿通又はセツトに
失敗した場合には、例えば、細管状電極1を一旦
第3図の位置迄引き上げてワイヤ電極2を細管状
電極1の先端位置で切断し、次いで被加工体34
に挿入している切断されたワイヤ電極2を人手又
はロボツトハンド等で抜き取り廃棄し、そして、
細管状電極1の油圧シリンダ27により下降送り
とキヤプスタン29によるワイヤ電極2の送り出
しをワイヤ電極2の先端が細管状電極1の先端か
ら突出しないように制御しつつ同期させて行な
い、そして好ましくは第2図のワイヤ電極2の先
端が、ダイスガイド17への挿通工程に入る迄は
加工液供給孔22aから加工液を前述被加工体3
4の穿孔加工の時程高圧力でなくて良いが、細管
状電極1の先端から噴出させつつ行なうように
し、細管状電極1の下降送り停止後、ワイヤ電極
2の先端を細管状電極1の先端から突出送り出し
て、ワイヤ電極2の挿通セツトが再び試みられる
ように操作されるものである。
また、前述の実施例では、29をブレーキロー
ラ兼キヤプスタンとして作動及び他の説明を加え
たが、上記図示実施例の構成では、29はブレー
キローラとして好適に機能し得るもものの、ワイ
ヤ電極2の自動挿通セツト用にワイヤ電極2を送
り出すキヤプスタンとしては必ずしも充分でな
く、又上記ブレーキローラ及びピンチローラは2
9を単なるガイドローラとして、このガイドロー
ラ29の前段ワイヤ電極供給側にブレーキローラ
を開閉式の構成として設けたり、又は開閉式ノズ
ルユニツト4のワイヤ電極2供給側に開閉式のブ
レーキローラ及びピンチローラとして設けること
ができる。また、29及び30を下部のキヤプス
タン31及びピンチローラ32との間に於ける加
工部前後のワイヤ電極2部分をほぼ直線状に保持
案内する上部の単なるガイドローラとした場合に
は、このガイドローラ29,30と上記ステム保
持体22との間に、ワイヤ電極2の自動挿通セツ
ト時には少なくともセツトされるワイヤ電極2の
制御送り出し機構38が設けられる。
ラ兼キヤプスタンとして作動及び他の説明を加え
たが、上記図示実施例の構成では、29はブレー
キローラとして好適に機能し得るもものの、ワイ
ヤ電極2の自動挿通セツト用にワイヤ電極2を送
り出すキヤプスタンとしては必ずしも充分でな
く、又上記ブレーキローラ及びピンチローラは2
9を単なるガイドローラとして、このガイドロー
ラ29の前段ワイヤ電極供給側にブレーキローラ
を開閉式の構成として設けたり、又は開閉式ノズ
ルユニツト4のワイヤ電極2供給側に開閉式のブ
レーキローラ及びピンチローラとして設けること
ができる。また、29及び30を下部のキヤプス
タン31及びピンチローラ32との間に於ける加
工部前後のワイヤ電極2部分をほぼ直線状に保持
案内する上部の単なるガイドローラとした場合に
は、このガイドローラ29,30と上記ステム保
持体22との間に、ワイヤ電極2の自動挿通セツ
ト時には少なくともセツトされるワイヤ電極2の
制御送り出し機構38が設けられる。
第5図は、上記制御送り出し機構38の一例を
示す説明図で、38aはキヤプスタン、38bは
ピンチローラで夫々一端が軸支されたリンクアー
ム38c及び38dに回転可能に取り付けられ、
アーム38c及び38dの他端を油圧シリンダ3
8eによつて操作することによりワイヤ電極2を
挾着解放する接離可能な構成となつており、そし
て前記キヤプスタン38aは、回転角度又は位置
検出用のロータリエンコーダ38fと、該ロータ
リエンコーダ38fが兼用することもある指速発
電機等であつても良い回転速度検出器38gとを
有する電動機38hにより回転が制御されつつワ
イヤ電極2の送り出しが行なわれるものである。
示す説明図で、38aはキヤプスタン、38bは
ピンチローラで夫々一端が軸支されたリンクアー
ム38c及び38dに回転可能に取り付けられ、
アーム38c及び38dの他端を油圧シリンダ3
8eによつて操作することによりワイヤ電極2を
挾着解放する接離可能な構成となつており、そし
て前記キヤプスタン38aは、回転角度又は位置
検出用のロータリエンコーダ38fと、該ロータ
リエンコーダ38fが兼用することもある指速発
電機等であつても良い回転速度検出器38gとを
有する電動機38hにより回転が制御されつつワ
イヤ電極2の送り出しが行なわれるものである。
細管状電極1による被加工体34のスタート孔
穿孔加工時に、細管状電極1の内径又は外径等の
寸法によつては、ワイヤ電極2を細管状電極1と
同電位として、又は別途電源を接続して、被加工
体34のスタート孔加工に関与させるか、或いは
前述の機成上自ずと関与等して、ワイヤ電極2が
消耗するとか、細管状電極1の先端近傍とか管内
適宜の位置に、時に溶着等してしまうことがある
から、細管状電極1によるスータト孔穿孔加工の
進行時に、キヤプスタン38a及びピンチローラ
38bによる送り出しを、数Hz前後の周波数で前
後進させつつ、即ちキヤプスタン38aを例えば
正転1に対して反転0.5〜0.9の割合(長さとして
は、後退の最大5mm程度で、通常は、0.1〜1mm
前後程度)を組合せて行ないつつ送り出すことに
より、ワイヤ電極2と細管状電極1との溶着防止
に効果あらしめることができる。しかもワイヤ電
極2の先端を細管状電極1の先端に対して充分後
退した位置に位置せしめておけば、前記溶着の危
険度が減少するが、ワイヤ電極2をスタート孔加
工に関与させたい場合や、別電源を接続した場合
等には、別途に細管状電極1に振動を付与すると
か、前記の如き微少前後進の繰り返しによる送り
出しが必要となるものである。そしてこのような
送り出し方式はスタート孔の穿孔加工終了後のワ
イヤ電極送り出しによるダイスガイド17へのワ
イヤ電極2の先端挿通に有効なものである。勿論
ダイスガイド17へのワイヤ電極2の挿通時のみ
に前述の振動的送り出し方式を採用するようにし
ても良い。何れにしても、スタート孔加工及びワ
イヤ電極2の挿通時に細管状電極1の先端位置等
を正確に知る必要があるのは当然であるが、ワイ
ヤ電極2の先端位置についても正確に検知及び制
御することができなければならず、このため送り
長さ及び送り出し速度を検知してシーケンスコン
トローラやNC制御装置等にフイードバツクする
ロータリエンコーダ38f及び回転速度検出器3
8g等が付設されているものであつて、スタート
孔加工の終了後ワイヤ電極2のダイスガイド17
以後の部分へのワイヤ電極2の送り出しによる自
動挿通セツトに於て、適宜の位置に検知電極を設
けておくか、ノズル15、ガイドホルダ17a、
通電ピン18,19、ゴム弁21及びワイヤ電極
2の引取り装置であるキヤプスタン31とピンチ
ローラ32の一部又は全部をそれ自体検知電極と
するか検知電極を付設しておいて、ワイヤ電極2
との間に検知電圧を印加し、例えば、ワイヤ電極
2の先端が引取り装置のキヤプスタン31又はピ
ンチローラ32に接触又は係合したら、その時点
からワイヤ電極2を所定長さ送り出した後モータ
38hを停止させ、ピンチローラ32を駆動して
ワイヤ電極2をピンチローラ31との間に挾着し
て、ワイヤ電極2の引取り作動を開始し、更に細
管状電極1の引き上げや送り出し制御機構の解
放、加工液ノズルユニト3,4の閉塞等ワイヤカ
ツト放電加工のための準備工程への移行を行なわ
せることができる。
穿孔加工時に、細管状電極1の内径又は外径等の
寸法によつては、ワイヤ電極2を細管状電極1と
同電位として、又は別途電源を接続して、被加工
体34のスタート孔加工に関与させるか、或いは
前述の機成上自ずと関与等して、ワイヤ電極2が
消耗するとか、細管状電極1の先端近傍とか管内
適宜の位置に、時に溶着等してしまうことがある
から、細管状電極1によるスータト孔穿孔加工の
進行時に、キヤプスタン38a及びピンチローラ
38bによる送り出しを、数Hz前後の周波数で前
後進させつつ、即ちキヤプスタン38aを例えば
正転1に対して反転0.5〜0.9の割合(長さとして
は、後退の最大5mm程度で、通常は、0.1〜1mm
前後程度)を組合せて行ないつつ送り出すことに
より、ワイヤ電極2と細管状電極1との溶着防止
に効果あらしめることができる。しかもワイヤ電
極2の先端を細管状電極1の先端に対して充分後
退した位置に位置せしめておけば、前記溶着の危
険度が減少するが、ワイヤ電極2をスタート孔加
工に関与させたい場合や、別電源を接続した場合
等には、別途に細管状電極1に振動を付与すると
か、前記の如き微少前後進の繰り返しによる送り
出しが必要となるものである。そしてこのような
送り出し方式はスタート孔の穿孔加工終了後のワ
イヤ電極送り出しによるダイスガイド17へのワ
イヤ電極2の先端挿通に有効なものである。勿論
ダイスガイド17へのワイヤ電極2の挿通時のみ
に前述の振動的送り出し方式を採用するようにし
ても良い。何れにしても、スタート孔加工及びワ
イヤ電極2の挿通時に細管状電極1の先端位置等
を正確に知る必要があるのは当然であるが、ワイ
ヤ電極2の先端位置についても正確に検知及び制
御することができなければならず、このため送り
長さ及び送り出し速度を検知してシーケンスコン
トローラやNC制御装置等にフイードバツクする
ロータリエンコーダ38f及び回転速度検出器3
8g等が付設されているものであつて、スタート
孔加工の終了後ワイヤ電極2のダイスガイド17
以後の部分へのワイヤ電極2の送り出しによる自
動挿通セツトに於て、適宜の位置に検知電極を設
けておくか、ノズル15、ガイドホルダ17a、
通電ピン18,19、ゴム弁21及びワイヤ電極
2の引取り装置であるキヤプスタン31とピンチ
ローラ32の一部又は全部をそれ自体検知電極と
するか検知電極を付設しておいて、ワイヤ電極2
との間に検知電圧を印加し、例えば、ワイヤ電極
2の先端が引取り装置のキヤプスタン31又はピ
ンチローラ32に接触又は係合したら、その時点
からワイヤ電極2を所定長さ送り出した後モータ
38hを停止させ、ピンチローラ32を駆動して
ワイヤ電極2をピンチローラ31との間に挾着し
て、ワイヤ電極2の引取り作動を開始し、更に細
管状電極1の引き上げや送り出し制御機構の解
放、加工液ノズルユニト3,4の閉塞等ワイヤカ
ツト放電加工のための準備工程への移行を行なわ
せることができる。
本発明は叙上の如く構成されるので、本発明に
かかるワイヤカツト放電加工方法及びその装置に
よるときには、厚手の被加工体や焼の入つた被加
工体であつても、ワイヤ電極を容易に通すことの
できる真直ぐな電極挿通用細孔を短時間で加工形
成することができると共に、上記電極挿通用細孔
へのワイヤ電極の挿通は、上記電極挿通用細孔の
加工形成と同時に既に行なわれているものである
から、以後のガイドや電極引取り装置等へワイヤ
電極先端が位置決め挿通が行なわれるように操作
すれば足りるので、ワイヤ電極の自動挿通の成功
確率が極めて高くなり、また、被加工体の他側に
あるガイドが少さな案内ダイズ等のガイドであつ
ても上記ワイヤ電極を高い確率で挿通させること
ができる。更に、一対のガイドによつて上記ワイ
ヤ電極を直線状に張架することができるので、精
度の高い自動加工が可能となると共に、装置全体
をコンパクトに構成することができるのである。
かかるワイヤカツト放電加工方法及びその装置に
よるときには、厚手の被加工体や焼の入つた被加
工体であつても、ワイヤ電極を容易に通すことの
できる真直ぐな電極挿通用細孔を短時間で加工形
成することができると共に、上記電極挿通用細孔
へのワイヤ電極の挿通は、上記電極挿通用細孔の
加工形成と同時に既に行なわれているものである
から、以後のガイドや電極引取り装置等へワイヤ
電極先端が位置決め挿通が行なわれるように操作
すれば足りるので、ワイヤ電極の自動挿通の成功
確率が極めて高くなり、また、被加工体の他側に
あるガイドが少さな案内ダイズ等のガイドであつ
ても上記ワイヤ電極を高い確率で挿通させること
ができる。更に、一対のガイドによつて上記ワイ
ヤ電極を直線状に張架することができるので、精
度の高い自動加工が可能となると共に、装置全体
をコンパクトに構成することができるのである。
なお、本発明は叙上の実施例に限定されるもの
ではない。即ち、例えば、本実施例に於ては、細
管状電極をステム保持体を介して油圧シリンダに
よつて上下させるように構成したが、モータによ
りギアを介して上下させるように構成しても良
く、また、細管状電極及びワイヤ電極への給電の
仕方も公知の給電方法を利用することができる。
更にまた、電極挿通用細孔加工時に細管状電極に
回転運動又は超音波振動を与えつつ加工するよう
に構成すれば、電極挿通用細孔の加工時間がより
短縮され、且つ確実に行なえるものである。ま
た、開閉式の加工液ノズルユニツトへのワイヤツ
ト放電加工時の加工液の供給を、孔4cを用いる
ことなく細管状電極1の先端をシール部材3b,
4bにより挾着シールさせて細管状電極1を介し
て供給するようにするとか、ワイヤ電極2への給
電を行なう給電ピン又は給電ローラは被加工体の
上部側へ設けるようにしても良い。更にまた、ガ
イド8,17や給電ピン18,19等をノズルユ
ニツトやノズル本体外部に設けて開閉や進退退避
等の容易な構成にすることができ、またガイド
8,17として例えば特願昭58−181234号、同58
−194952号又は同58−210374号等に記載のガイド
孔が拡大縮小又は開閉可能な複合ガイドを構成使
用し得るだけでなく、加工液噴射ノズルとして
も、例えば特願昭58−40949号、同58−40950号又
は同58−70506号等に記載の各種の構成のものを
使用し得るものである。更に、細管状電極による
加工スタート孔としての電極挿通用細孔の加工の
際に被加工体の上面又は上面近くで上記細管状電
極を位置決め案内する案内を進退退避可能に設け
て厚い被加工体に形成する細孔の曲りを防止する
等各種の変更構成が可能であり、また更に、本発
明は図示実施例の上下を逆としたようなワイヤ電
極を下から上へと更新のために送り供給するタイ
プのワイヤサツト放電加工装置にも適用できるも
のである。その他ダイスの取り付け位置及びその
取り付け方法、加工液の供給方法及びワイヤ電極
の回収方法等は本発明の目的の範囲内で自由に設
計変更できるものであつて、本発明はそれらの総
てを包摂するものである。
ではない。即ち、例えば、本実施例に於ては、細
管状電極をステム保持体を介して油圧シリンダに
よつて上下させるように構成したが、モータによ
りギアを介して上下させるように構成しても良
く、また、細管状電極及びワイヤ電極への給電の
仕方も公知の給電方法を利用することができる。
更にまた、電極挿通用細孔加工時に細管状電極に
回転運動又は超音波振動を与えつつ加工するよう
に構成すれば、電極挿通用細孔の加工時間がより
短縮され、且つ確実に行なえるものである。ま
た、開閉式の加工液ノズルユニツトへのワイヤツ
ト放電加工時の加工液の供給を、孔4cを用いる
ことなく細管状電極1の先端をシール部材3b,
4bにより挾着シールさせて細管状電極1を介し
て供給するようにするとか、ワイヤ電極2への給
電を行なう給電ピン又は給電ローラは被加工体の
上部側へ設けるようにしても良い。更にまた、ガ
イド8,17や給電ピン18,19等をノズルユ
ニツトやノズル本体外部に設けて開閉や進退退避
等の容易な構成にすることができ、またガイド
8,17として例えば特願昭58−181234号、同58
−194952号又は同58−210374号等に記載のガイド
孔が拡大縮小又は開閉可能な複合ガイドを構成使
用し得るだけでなく、加工液噴射ノズルとして
も、例えば特願昭58−40949号、同58−40950号又
は同58−70506号等に記載の各種の構成のものを
使用し得るものである。更に、細管状電極による
加工スタート孔としての電極挿通用細孔の加工の
際に被加工体の上面又は上面近くで上記細管状電
極を位置決め案内する案内を進退退避可能に設け
て厚い被加工体に形成する細孔の曲りを防止する
等各種の変更構成が可能であり、また更に、本発
明は図示実施例の上下を逆としたようなワイヤ電
極を下から上へと更新のために送り供給するタイ
プのワイヤサツト放電加工装置にも適用できるも
のである。その他ダイスの取り付け位置及びその
取り付け方法、加工液の供給方法及びワイヤ電極
の回収方法等は本発明の目的の範囲内で自由に設
計変更できるものであつて、本発明はそれらの総
てを包摂するものである。
第1図は、本発明にかかるワイヤカツト放電加
工装置により、被加工体にワイヤ電極を挿通する
ための電極挿通用細孔を加工している状態を示す
説明図、第2図は、上記電極挿通用細孔が加工さ
れワイヤ電極が挿通された状態を示す説明図、第
3図は、ワイヤカツト放電加工が開始された時の
状態を示す説明図、第4図は、開閉用の加工液ノ
ズルユニツト部分の拡大断面図、第5図は、部分
の変更実施例に関する説明図である。 1……細管状電極、1a……孔、2……ワイヤ
電極、3,4……開閉式の加工液ノズルユニツ
ト、3a,4a……割りノズル、3b,4b……
シール部材、4c……加工液供給孔、5,6……
カツタ、7……電極おさえ、8……V字型電極ガ
イド、9,20……スプリング、10,11……
油圧シリンダ、12……ノズル装置、13……下
部アーム、14……ノズル本体、15……ノズ
ル、16,26……袋ナツト、17……ダイスガ
イド、18,19……給電ピン、21,33……
ゴム弁、25……細管状電極取付用チヤツク、2
7……油圧シリンダ、28……上部アーム、29
……ブレーキローラ兼キヤプスタン、30,32
……ピンチローラ、31……キヤプスタン、34
……被加工体、35……通電シユー、36……O
リング。
工装置により、被加工体にワイヤ電極を挿通する
ための電極挿通用細孔を加工している状態を示す
説明図、第2図は、上記電極挿通用細孔が加工さ
れワイヤ電極が挿通された状態を示す説明図、第
3図は、ワイヤカツト放電加工が開始された時の
状態を示す説明図、第4図は、開閉用の加工液ノ
ズルユニツト部分の拡大断面図、第5図は、部分
の変更実施例に関する説明図である。 1……細管状電極、1a……孔、2……ワイヤ
電極、3,4……開閉式の加工液ノズルユニツ
ト、3a,4a……割りノズル、3b,4b……
シール部材、4c……加工液供給孔、5,6……
カツタ、7……電極おさえ、8……V字型電極ガ
イド、9,20……スプリング、10,11……
油圧シリンダ、12……ノズル装置、13……下
部アーム、14……ノズル本体、15……ノズ
ル、16,26……袋ナツト、17……ダイスガ
イド、18,19……給電ピン、21,33……
ゴム弁、25……細管状電極取付用チヤツク、2
7……油圧シリンダ、28……上部アーム、29
……ブレーキローラ兼キヤプスタン、30,32
……ピンチローラ、31……キヤプスタン、34
……被加工体、35……通電シユー、36……O
リング。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記(a)項乃至(f)項記載の工程から成り、被加
工体に電極挿通用細孔を形成すると同時に、該電
極挿通用細孔に自動的にワイヤ電極を挿通して放
電加工を開始させることを特徴とするワイヤカツ
ト放電加工方法。 (a) 加工時に加工領域において直線状に張架され
るべきワイヤ電極の当該張架軸に沿つて被加工
体へ向けて進退昇降可能なよう設けられたチヤ
ツクに、細管状電極を取り付ける工程。 (b) 上記細管状電極の軸に平行な孔にワイヤ電極
を挿通し、ワイヤ電極の先端を細管状電極の先
端の開口端部と略一致させる工程。 (c) 上記細管状電極の進退行路を横切る所定の位
置に被加工体を取り付ける工程。 (d) 上記細管状電極の上記孔に加工液を供給し、
上記細管状電極に被加工体へ向かう加工送りを
与えると共に、ワイヤ電極の先端が常時細管状
電極の開口端部近傍に位置するようワイヤ電極
を送出しつつ細管状電極と被加工体間に電圧パ
ルスを印加して被加工体に電極挿通用細孔を加
工する工程。 (e) 上記電極挿通用細孔の加工が終了した後、上
記細管状電極への給電を停止すると共に、ワイ
ヤ電極引取り装置へ向けてワイヤ電極を送り出
す工程。 (f) 上記電極挿通用細孔から細管状電極を引き抜
き退避させる工程。 2 下記(g)項乃至1項記載の構成要素を具備する
ことを特徴とするワイヤカツト放電加工装置。 (g) 加工時に加工領域において直線状に張架され
るべきワイヤ電極の当該張架軸に沿つて被加工
体へ向けて進退昇降可能なよう設けられたチヤ
ツク。 (h) 内部にワイヤ電極及び加工液を通過させるた
めの軸に平行な孔を有し、その孔軸が上記ワイ
ヤ電極の張架軸と平行するように上記チヤツク
に取り付けられる細管状電極。 (i) 上記チヤツクに取り付けられた細管状電極の
進退行路に臨む位置に設けられ、細管状電極の
先端から伸び出たワイヤ電極を細管状電極の先
端位置における切断し得るカツタ。 (j) 上記細管状電極の上記孔にワイヤ電極を挿通
させると共に、電極挿通用細孔加工時には細管
状電極の移動速度に応じて上記ワイヤ電極の送
り出しを行ない得るワイヤ電極供給装置。 (k) 電極挿通用細孔加工時には少なくとも上記細
管状電極と被加工体間に放電加工用電圧パルス
を供給し、ワイヤカツト放電加工時にはワイヤ
電極と被加工体間に放電加工用電圧パルスを供
給する電源回路。 (l) 被加工体を介して上記細管状電極と相対向す
る位置に設けられ、被加工体に明けられた電極
挿通用細孔を貫通した細管状電極の先端から送
り出されるワイヤ電極を所望の通路に沿つて引
き取るワイヤ電極引取り装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59058333A JPS60201828A (ja) | 1984-03-28 | 1984-03-28 | ワイヤカツト放電加工方法及び装置 |
US06/708,226 US4598189A (en) | 1984-03-28 | 1985-03-05 | Automatic wire-threading with a tubular electrode in a TW-E machine |
DE8585301632T DE3560812D1 (en) | 1984-03-28 | 1985-03-08 | Automatic wire-threading with a tubular electrode in a tw-e machine |
DE198585301632T DE161046T1 (de) | 1984-03-28 | 1985-03-08 | Automatisches drahteinfaedeln mit einer roehrenfoermigen elektrode in einer durchlaufdraht-elektroerosionsmaschine. |
EP85301632A EP0161046B1 (en) | 1984-03-28 | 1985-03-08 | Automatic wire-threading with a tubular electrode in a tw-e machine |
KR1019850001767A KR910010246B1 (ko) | 1984-03-28 | 1985-03-19 | 전기부식장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59058333A JPS60201828A (ja) | 1984-03-28 | 1984-03-28 | ワイヤカツト放電加工方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60201828A JPS60201828A (ja) | 1985-10-12 |
JPH0479774B2 true JPH0479774B2 (ja) | 1992-12-16 |
Family
ID=13081380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59058333A Granted JPS60201828A (ja) | 1984-03-28 | 1984-03-28 | ワイヤカツト放電加工方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60201828A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103567580A (zh) * | 2012-08-08 | 2014-02-12 | 东营市东营区和光科技有限责任公司 | 套管筛缝线切割机 |
-
1984
- 1984-03-28 JP JP59058333A patent/JPS60201828A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60201828A (ja) | 1985-10-12 |
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