JP2566764B2 - ワイヤカツト放電加工装置用自動通線装置 - Google Patents

ワイヤカツト放電加工装置用自動通線装置

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JP2566764B2 JP61261998A JP26199886A JP2566764B2 JP 2566764 B2 JP2566764 B2 JP 2566764B2 JP 61261998 A JP61261998 A JP 61261998A JP 26199886 A JP26199886 A JP 26199886A JP 2566764 B2 JP2566764 B2 JP 2566764B2
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ワイヤカット放電加工装置用自動通線装置
に関する。
〔従来の技術〕
ワイヤカット放電加工装置は、加工形状を選ばないこ
と、NC装置により長時間の自動運転が可能であること等
によって、金型加工等を始めとして現在様々な加工に広
く利用されており、その加工精度も著しく高いものであ
る。
然しながら、ワイヤ電極は、その直径が1mm以下、通
常0.05〜0.3mm程度と極めて細い線材であり、しかも加
工中ワイヤ電極と被加工体とが短絡又は集中放電状態と
なったり、又は過大な電流(平均電流)が流れ、過大の
放電(放電持続時間及び放電電流の振幅の両者とも大き
い放電)が生じたり、更には放電圧力が減少しワイヤ電
極の撓みが減少すると、加工間隙が減少して各種の集中
放電状態や短絡が生じやすくなる。そして、これら異常
放電や短絡等が継続して起ると上記ワイヤ電極が断線
し、加工が中断してしまう。
その場合、加工を再開するためにはワイヤ電極を再度
被加工体に挿通する必要があるが、この煩雑な作業を人
手で行なっていたのでは、長時間の無人運転が可能であ
るというワイヤカット放電加工の重要な利点が損なわれ
てしまうため、これまで幾つかのワイヤ電極自動通線手
段が提案されている。
然しながら、従来公知の通線手段は加工期間中常に同
一のワイヤ電極を使用することを前提としているため、
例えば荒加工時と仕上加工時にそれぞれ異なった線径の
ワイヤ電極を一台のワイヤカット放電加工装置で使い分
けつゝ加工を行なう場合等には、必ずしも好適ではなか
った。
即ち、仕上加工用の例えば線径0.1mm以下の細いワイ
ヤ電極は線自体の剛性が充分でないため、荒加工用の太
いワイヤ電極を自動通線するための装置では、その線送
り径路や金型のスタート孔の中で引っ掛って通線を行な
うことが不可能であった。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明は叙上の問題点を解決するためなされたもので
あって、その目的とするところは、2種又はそれ以上の
線径の異なったワイヤ電極を夫々自動通線し得るワイヤ
カット放電加工装置用の通線装置を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
而して、上記の目的は、 一定限度以上の径を有する少なくとも一種のワイヤ電
極と、上記一定限度以下の径を有する少なくとも一種の
ワイヤ電極とから成る互いに線径の異なった複数種類の
ワイヤ電極の中から所望の径を有するワイヤ電極を選択
し、被加工体の下孔に挿通するワイヤカット放電加工装
置用自動通線装置において、 一定限度以上の径を有するワイヤ電極を主軸に沿って
導くと共に、その主軸に沿って移動制御され、かつ、ワ
イヤ電極と共に被加工体に上記下孔を放電加工し得る管
状電極案内と、 上記管状電極案内の内部に上記一定限度以上の径を有
するワイヤ電極を送出する装置と、 一定限度以下の径を有するワイヤ電極の自動通線作業
時にのみ当該ワイヤ電極の一端を把持してこれを主軸に
直交する径路に沿って引出し、一時的に張設すると共
に、通線後はワイヤ電極の一端を釈放する装置と、 上記主軸に直交する経路に沿って引出され、張設され
たワイヤ電極を、その下方に位置せしめられる被加工体
の下孔内に導入、挿入する装置と、 被加工体の下孔を通過したワイヤ電極を把持する装置
とを具備する上記のワイヤカット放電加工装置用自動通
線装置によって達成される。
〔作用〕
上記の如き構成であると、一定限度以上の径を有する
ワイヤ電極は上記管状電極案内にガイドされる形で被加
工体に通線され、また、一定限度以下の径を有するワイ
ヤ電極はもう一つの導入、挿通装置によって通線される
ため、線径の異なるワイヤ電極を使い分けつゝ長時間無
人でワイヤカット放電加工を行ない得る自動通線装置が
提供されるものである。
〔実 施 例〕
以下、図面を参照しつゝ本発明の詳細を具体的に説明
する。
第1図は本発明にかかるワイヤカット放電加工装置用
自動通線装置の一実施例の要部を示す説明図、第2図は
第1図中矢符A方向から見た電極搬送ヘッドの側面図、
第3図は第2図中B−B線に沿った断面図、第4図及び
第5図は第1図に示した通線装置によって太いワイヤ電
極の通線を行なう場合の作動を段階的に示す説明図、第
6図ないし第8図は第1図に示した通線装置によって細
いワイヤ電極の通線を行なう場合の作動を段階的に示す
説明図、第9図は細いワイヤ電極を用いて往復2線カッ
トを行なう場合の通線状態を示す説明図である。
而して、各図中、1はワイヤカット放電加工装置のカ
ラム、2は加工ヘッド、3は上記加工ヘッド2をカラム
1に対して上下方向に昇降せしめる歯車機構、4はその
駆動用モータ、5は例えば線径0.1mm以上の比較的太い
ワイヤ電極7を巻き付けたワイヤ電極供給ドラム、6は
上記ワイヤ電極供給ドラム5を必要に応じて回転させる
モータ、8ないし10はガイドローラ、11はワイヤ電極の
張力を一定に維持するためのテンション機構、12はキャ
プスタン、13はキャプスタン12を回転させるモータ、14
はピンチローラ、15は電極搬送ヘッド、16はその駆動用
モータ、17は上記電極搬送ヘッド15を加工ヘッド2に沿
って上下に移動させるための送りネジ、18は上記送りネ
ジ17を回転させるモータ、19はワイヤ電極7に放電加工
のための通電を行なう通電ピン、20は上記電極搬送ヘッ
ド15に取り付けられた管状電極案内、21ないし24は加工
部分における電極の位置決めを行なう電極ガイド、25な
いし28は上記それぞれの電極ガイドを進退させるアクチ
ュエータ、29は電極引取装置、30は必要に応じてワイヤ
電極を切断するためのカッタ、31は例えば線径0.1mm以
下の比較的細いワイヤ電極33を巻き付けたワイヤ電極供
給ドラム、32は上記ワイヤ電極供給ドラム31を必要に応
じて回転させるモータ、34,35はワイヤ電極送りロー
ラ、37はワイヤ電極33に放電加工のための通電を行なう
通電ピン、38及び39はワイヤ電極送りローラ、40(第2
図,第3図,第5図〜第9図参照)はワイヤ電極案内ロ
ッド、41はワイヤ電極引出アーム、42は被加工体、43は
載物台、44はクロススライドテーブル、45及び46は上記
クロススライドテーブル44を駆動するためのモータであ
る。
なお、被加工体42とワイヤ電極7又は33間に放電加工
用の電圧パルスを印加するための加工用電源や、加工期
間中加工部分に加工液を供給するための装置、並びに装
置各部の駆動、制御を行なう数値制御装置等は図面の繁
雑化を防ぐため省略してある。
電極搬送ヘッド15は、第2図及び第3図に示す如く、
送りネジ17により加工ヘッド2に対して上下に移動せし
められる基台15aと、上記基台に対して蟻溝形式で摺動
自在に支承されたキャリッジ15bと、上記キャリッジ15b
を基台15aに対して第2図中左右方向に移動させる送り
ネジ15cと、上記送りネジ15cを回転させるモータ16等か
ら成り、上記キャリッジ15bには、太いワイヤ電極7を
通線する場合に使用する管状電極案内20と、細いワイヤ
電極33を通線する場合に使用する電極案内ロッド40とが
取り付けられている。
而して、先ず、線径0.1mm以上のワイヤ電極7の自動
通線を行なう場合について説明する。
ワイヤ電極供給ドラム5から引き出されたワイヤ電極
7は、第1図に示す如くガイドローラ8ないし10を経て
キャプスタン12及びピンチローラ14により図中下方向へ
送られるようになっており、その先端は上記電極搬送ヘ
ッド15に取り付けた細い管状電極案内20の内部に挿通さ
れている。被加工体42とワイヤ電極7及び管状電極案内
20間には通電ピン19等を介して放電加工用電圧パルスが
印加されるようになっている。又、管状電極案内20には
後述被加工体42に対するワイヤ電極挿通下孔加工時には
加工液を先端から噴出し得る加工液供給手段が、またワ
イヤ電極7の送り出し時には必要に応じて電極7の送出
を補助する前記加工液が兼用することある液供給噴出手
段を設けることが好ましい。
この状態でモータ18を駆動し、送りネジ17を回転させ
て電極搬送ヘッド15を降下させると共にキャプスタン12
をこれと同期して回転させワイヤ電極7を同様に下方へ
送り、管状電極案内20及びワイヤ電極7の先端の被加工
体42に接近させると、両者間で放電を生じて被加工体42
に対して加工が行なわれるので、以後継続して一定の速
度でゆっくりと管状電極案内20及びワイヤ電極7を降下
させることにより案内20及びワイヤ電極7を穿孔電極と
して下孔加工が進行し、最終的に第4図に示す如く被加
工体42に形成される加工孔を貫通して管状電極案内20及
びワイヤ電極7が挿通された状態となる。そして、好ま
しくは、更に管状電極案内20先端を電極引取装置29近く
まで送り出すと共に、ワイヤ電極7は継続して下方へ送
ることにより、第5図に示す如く、被加工体42の加工孔
に挿通されたワイヤ電極7の先端は電極引取装置29の回
転ローラ29a及び29bに引き取られるようになると、モー
タ18を逆転させて電極搬送ヘッド15を引き上げるように
する。
このとき同時に、アクチュエータ25ないし28を作動さ
せ、電極ガイド21ないし24をそれぞれワイヤ電極7へ向
けて進出させて加工位置におけるワイヤ電極を一定位置
に保持し、更にモータ45及び46を駆動してクロススライ
ドテーブル44を水平面内で所望の方向にゆっくりと移動
させることにより、ワイヤ電極7によって被加工体42に
対して所望の加工輪郭線に沿った放電加工が行なわれ
る。
使用済みのワイヤ電極7は、カッタ30により適宜切断
廃棄し、若しくは別途設けた電極回収ドラム等に巻取
り、回収するようにしても良い。
而して、次に線径0.1mm以下の細いワイヤ電極33を用
いて仕上加工を行なう場合には、先ず荒加工に用いた比
較的太いワイヤ電極7の下端をカッタ30により切断した
のち、キャプスタン12及びワイヤ電極供給ドラム5を逆
転させることにより被加工体42の加工孔からワイヤ電極
7を引き抜き、第1図に示した状態に復帰させる。
然るのち、予めワイヤ電極供給ドラム31から引き出さ
れ電極送りローラ34及び35間に挾持されているワイヤ電
極33の先端を、ワイヤ電極引出アーム41により引き取っ
て(第6図参照)、ワイヤ電極33を前記ワイヤ電極7の
張架方向とは直角な方向(第6図中、水平方向)に張架
する。ワイヤ電極引出アーム41は、先端に電極把持具41
aを有する伸縮自在なアーム41bと、これを伸縮させるた
めの油圧ラム41c等から成り、加工ヘッド2に設けた開
口部2a及び接離自在な電極送りローラ38,39間を通じて
進退し得るようになっている。
次いで、電極搬送ヘッド15を降下させ、上記の如く水
平方向に張られたワイヤ電極33をワイヤ電極案内ロッド
40により下方へ向けて搬送し、被加工体42に既に明けら
れた加工孔に挿通する。
即ち、電極搬送ヘッド15のキャリッジ15bには、第2
図に示す如く前記管状電極案内20と電極案内ロッド40と
が取り付けられており、モータ16を駆動してキャリッジ
15bを第2図中左右方向(第7図中、紙面に垂直方向)
に移動させ、上記電極案内ロッド40が水平方向に張られ
たワイヤ電極33の直上に来るよう調整したのち電極搬送
ヘッド15を降下させることによって、電極案内ロッド40
の先端に取り付けたローラ40aによりワイヤ電極33が捕
捉され下方へ向けて搬送されるものである。
然るのち、モータ36を駆動しワイヤ電極送りローラ35
を回転させ、ワイヤ電極33を更に下方へ垂下させると、
その下端が電極引取装置29の回転ローラ29a及び29bに捕
捉されて引き取られるので、この時点でワイヤ電極引出
アーム41で把持していた電極の先端を離せば、第8図に
示す如くワイヤ電極33が被加工体42の加工孔に自動通線
されるものである。
以後、ワイヤ電極7による場合と同様に、アクチュエ
ータ25ないし28を作動させ、電極ガイド21ないし24をそ
れぞれワイヤ電極33へ向けて進出させて加工位置におけ
るワイヤ電極を一定位置に保持し、更にモータ45及び46
を駆動してクロススライドテーブル44を水平面内で所望
の方向にゆっくりと移動させることにより、ワイヤ電極
33によって被加工体42に対して所望の加工輪郭線に沿っ
た放電加工が行なわれる。
或いはまた、電極案内ロッド40の先端に取り付けたロ
ーラ40aを着脱自在な構造とし、このローラ40aを被加工
体42の下方に設けたローラ引取装置47(第9図参照)で
保持して、ワイヤ電極33が加工部分を往復2回通過する
ように構成し、本願出願人が先に特願昭59−260029号等
で開示した往復2線カット形式のワイヤカット放電加工
装置とすることも可能である。
〔発明の効果〕
本発明は叙上の如く構成されるので、本発明によると
きには、使用線径に適した電極自動通線手段により、必
要に応じて順次に線径の異なるワイヤ電極に順次に自動
交換して加工を行なうことができ、また加工中にワイヤ
電極が断線した場合、或いは線径の異なる別異のワイヤ
電極を適宜交換使用する場合に、電極挿通用下孔の位置
迄戻ることによりワイヤ電極の自動通線を行なうことが
できるので、作業能率の大幅な向上が図れるものであ
る。
なお、本発明は叙上の実施例に限定されるものではな
い。即ち、例えば、電極搬送ヘッド15や電極引出アーム
41、電極引取装置29等々の構成は適宜設計変更したり若
しくは他の同等の機構を広く採用し得るものであり、ま
た各部の制御の仕方等は、本発明の目的の範囲内で自由
に設計変更できるものであって、本発明はそれらの総て
を包摂するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるワイヤカット放電加工装置用自
動通線装置の一実施例の要部を示す説明図、第2図は第
1図中矢符A方向から見た電極搬送ヘッドの側面図、第
3図は第2図中B−B線に沿った断面図、第4図及び第
5図は第1図に示した通線装置によって太いワイヤ電極
の通線を行なう場合の作動を段階的に示す説明図、第6
図ないし第8図は第1図に示した通線装置によって細い
ワイヤ電極の通線を行なう場合の作動を段階的に示す説
明図、第9図は細いワイヤ電極を用いて往復2線カット
を行なう場合の通線状態を示す説明図である。 1……カラム 2……加工ヘッド 3……歯車機構 4……モータ 5……ワイヤ電極供給ドラム 6……モータ 7……太いワイヤ電極 8,9,10……ガイドローラ 11……テンション機構 12……キャプスタン 13……モータ 14……ピンチローラ 15……電極搬送ヘッド 16……モータ 17……送りネジ 18……モータ 19……通電ピン 20……管状電極案内 21,22,23,24……電極ガイド 25,26,27,28……アクチュエータ 29……電極引取装置 30……カッタ 31……ワイヤ電極供給ドラム 32……モータ 33……細いワイヤ電極 34,35……ワイヤ電極送りローラ 36……モータ 37……通電ピン 38,39……ワイヤ電極送りローラ 40……ワイヤ電極案内ロッド 41……ワイヤ電極引出アーム 42……被加工体 43……載物台 44……クロススライドテーブル 45,46……モータ 47……ローラ引取装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定限度以上の径を有する少なくとも一種
    のワイヤ電極と、上記一定限度以下の径を有する少なく
    とも一種のワイヤ電極とから成る互いに線径の異なった
    複数種類のワイヤ電極の中から所望の径を有するワイヤ
    電極を選択し、被加工体の下孔に挿通するワイヤカット
    放電加工装置用自動通線装置において、 一定限度以上の径を有するワイヤ電極を主軸に沿って導
    くと共に、その主軸に沿って移動制御され、かつ、ワイ
    ヤ電極と共に被加工体に上記下孔を放電加工し得る管状
    電極案内と、 上記管状電極案内の内部に上記一定限度以上の径を有す
    るワイヤ電極を送出する装置と、 一定限度以下の径を有するワイヤ電極の自動通線作業時
    にのみ当該ワイヤ電極の一端を把持してこれを主軸に直
    交する経路に沿って引出し、一時的に張設すると共に、
    通線後はワイヤ電極の一端を釈放する装置と、 上記主軸に直交する経路に沿って引出され、張設された
    ワイヤ電極を、その下方に位置せしめられる被加工体の
    下孔内に導入、挿入する装置と、 被加工体の下孔を通過したワイヤ電極を把持する装置と
    を具備する上記のワイヤカット放電加工装置用自動通線
    装置。
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