JPH0478759B2 - - Google Patents

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JPH0478759B2
JPH0478759B2 JP63019302A JP1930288A JPH0478759B2 JP H0478759 B2 JPH0478759 B2 JP H0478759B2 JP 63019302 A JP63019302 A JP 63019302A JP 1930288 A JP1930288 A JP 1930288A JP H0478759 B2 JPH0478759 B2 JP H0478759B2
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permeable
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Chiaki Tsukamoto
Hiroyuki Anzai
Sachiko Yamamura
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は透湿性結露防止壁紙およびその製造方
法に関するものである。 〔従来の技術〕 壁紙とは、一般的には、主に建築物の壁、天井
などに仕上げ材として貼り付ける紙製、繊維製、
プラスチツク製および金属箔製などの素材からな
つていて、シート状の可撓性を有するものの通称
である。 最近の建築がパネル、プレハブ、鉄筋コンクリ
ート等よりなり、建築様式がいわゆる洋風化し、
また窓も金属サツシの発達により、気密性が良く
なり、一方室内の通風性が全くなくなつた結果と
して、壁面での結露の問題が怠起してきている。
即ち、密室壁の結露の問題は、前述の窓のサツシ
の気密性の問題に加えて、生活水準の向上に伴う
生活用水の増加、石油ストーブ、ガスストーブ等
の暖房器具の使用に伴う水蒸気の発生等がその原
因の一つと考えられている。 所で、この種結露を防止する方法としては、断
熱材を壁内部に挿入して、室内の壁面が露点温度
以下にならないようにすれば、この問題は解決で
きると考えられるが、そのためには、壁内部の断
熱材や木材の性能および壁内部の湿気による蒸れ
防止が大切であり、このために最近特に透湿性お
よび通気性を有する壁材が注目されている。この
ほかに壁材として要求される性能としては、結露
水によつて汚れにくいことは勿論であるが、仮に
結露水が付着しても、容易にこれを払拭しうるこ
とが重要であり、例えば紙系壁紙や織物系壁紙は
吸放湿性を有するが、汚れ易く、表面が微孔質で
あるため黴が発生し易く、また付着した汚れを払
拭することも困難である。従つて、これらの素材
は上記壁紙に必要な特性を充分に満たしていな
い。 これらの従来の紙系または織物系壁紙を改良す
るために、水蒸気は透過するが、液状の水は透過
しない程度の微細孔を多数設けた微孔性フイルム
で壁紙の表面を被覆した壁紙が開発されている。
この種微孔性フイルムは溶液を展延後に溶剤を水
と置換させる湿式法或いは物理的、機械的に微孔
を穿ける乾式法により製造され、接着剤等により
壁剤の表面に貼着される。 また塩化ビニル樹脂製壁紙は汚れにくく、払拭
しやすいが、透湿性がないため結露や黴が発生し
やすい。この塩化ビニル樹脂中に高吸収性樹脂よ
りなる高分子吸湿剤を添加して壁紙を製造し、そ
の壁紙の塩化ビニル樹脂層中に高分子吸収剤微粉
末を分散して埋設することにより、壁紙表面の結
露減少を防止しようという試みもなされている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来の改良壁紙のうち、微孔性フイルムで
表面を被覆した紙系または織物系壁紙は、表層フ
イルムの微細孔が埃や塵その他の汚染物質によつ
て、目詰まりを生じ易く、且つ汚れを払拭し難い
ため、次第に吸放湿性能が低下する。更にその微
孔性フイルムの製造工程は、乾式法、湿式法とも
いずれも複雑でまた特殊な装置を必要とし、更に
接着剤により化粧紙に積層貼着する必要があり、
壁紙の製造コストが嵩むという問題もある。 高分子吸湿剤を分散埋設した塩化ビニル樹脂フ
イルムよりなる壁紙は、壁紙表面に露出した吸湿
剤はよく吸湿するが、樹脂層内部に埋没している
吸湿剤は透湿性のない塩化ビニル樹脂で被覆され
ているため、吸湿能力が著しく阻害され、また一
旦これに吸収された水分は同様の理由により、放
散され難く、全体として吸放湿能力が不充分であ
る。またその吸湿力を増大するために吸水倍率の
大きい高分子吸湿剤を使用すると、壁紙表面に露
出した吸湿剤が吸水時に粘着性を帯び、壁紙表面
がべたつき、水拭きすると汚れが付着して外観を
損ない、吸湿性能を低下させるという欠点があ
る。 従つて、本発明は微孔性フイルムを用いること
なく、結露防止に極めて効果があり、防汚性にす
ぐれ、しかも風合のよい透湿性結露防止壁紙を提
供することを目的とする。 更に本発明の目的は、工程が簡単で特殊な機械
装置を必要としない上記透湿性結露防止壁の製造
方法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成すべく、本発明者らは鋭意研究
を重ねた結果、壁紙表面にポリウレタン等の透湿
性合成樹脂を発泡させた発泡体層を形成し、その
樹脂中に吸湿剤を分散埋設することにより、大気
中の湿気は、比較的薄い透湿性の樹脂層を通して
単時間に発泡体内部の吸湿剤に到達して吸収さ
れ、また逆に放散されるので、吸放湿性に優れ、
表面が平滑で防汚性に優れた結露防止壁紙が得ら
れることを見いだし、更にこの発泡体層は気化性
液体を封入したマイクロカプセルと吸湿剤粉末を
配合した透湿性樹脂を壁紙表面に塗布した後、加
熱発泡せしめることにより、極めて容易に形成し
うることを見いだし、本発明を完成するに至つ
た。 即ち、本発明は壁紙用台紙の表面に実質的に独
立気泡からなる透湿性樹脂発泡体層を積層・固着
したことを特徴とする透湿性結露防止壁紙を要旨
とする。 更に本発明は気化性液体を熱可塑性樹脂で包埋
してなる熱膨張性マイクロカプセルと透湿性を有
する樹脂および必要に応じ吸湿剤を混合し、得ら
れたコンパウンドを壁紙用台紙の表面に塗布し、
加熱発泡させることを特徴とする透湿性結露防止
壁紙の製造方法を要旨とする。 本発明に用いられる透湿性樹脂としては、溶剤
に可溶で、水により膨潤し難く、フイルム形成能
を有する透湿性樹脂であれば、特に制限はない
が、例えばビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル
系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミ
ノ酸系樹脂などであつて、JIS Z−0208 B法に
より測定したフイルム(膜厚10μ)の透湿率が
1000g/m2・24H以上であるものが好適である。
これらの樹脂は通常有機溶媒に溶かして用いられ
るが、この場合、溶液中の固形分は10〜50重量
%、溶液粘度は100〜7000CPSになるように調節
される。ついで、この溶液に熱膨張性マイクロカ
プセルおよび必要に応じて、吸湿剤その他の添加
剤を適宜配合し、均一に混合してコンパウンドを
調製する。 本発明に用いられる熱膨張性マイクロカプセル
は気化性液体を熱可塑性樹脂膜で包埋した微小球
であつて、適度の温度に加熱すると、中に包埋さ
れた液体が気化し、その圧力でカプセル全体が膨
張し、体積の拡大した気泡体を与える(以下発泡
と略記する)。該マイクロカプセルを構成する熱
可塑性樹脂としては、50〜200℃の軟化点を有す
るものが好ましく、この種の樹脂としては、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリメチル
メタクリレート、ポリビニルアセテートなどのホ
モポリマーまたはこれらのコポリマーおよびこれ
らの混合物を例示することができる。 包埋する気化性液体としては、容易にマイクロ
カプセル化し易く、安価な低級炭化水素、例えば
液化ブタンなどが適当である。発泡前のマイクロ
カプセルの粒径は5〜30μであり、これを50〜20
℃で数分間加熱したときに数倍ないし数十倍に発
泡する性質を有する。 上記の熱膨張性マイクロカプセルと透湿性樹脂
の混合割合は溶液中の樹脂固形分100重量部当り、
マイクロカプセル10〜500重量部、好ましくは20
〜200重量部の範囲である。10重量部以下では発
泡後、特に壁紙としてのソフト感に欠け、500重
量部以上では透湿性樹脂発泡体層の強度が弱く、
且つ透湿性も損なわれて好ましくない。このマイ
クロカプセルの混合に際しては、例えばデイゾル
バー、ホモデイスパー、ペイントロールなど適当
な方法を用い、均一に混合分散させることが肝要
である。 本発明において用いられる吸湿剤としては、公
知の高分子吸湿剤または無機吸湿剤であつて、環
境に応じて吸放湿性能を発揮しうるものであれ
ば、いずれも使用可能であり、それらを各々単独
あるいは混合して使用する。 好ましい高分子吸湿剤としては、公知の高吸水
性樹脂が用いられ、例えばポリアクリル酸塩類、
カルボキシメチルセルロース、イソブチレン−マ
レイン酸共重合体、澱粉−アクリル酸グラフト重
合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
けん化物、ポリエチレンオキシド系吸湿剤等を例
示することができる。 これらの高分子吸湿剤の乾燥時の粒径は通常
20μ以下であり、できる限り細かい方が吸放湿性
能が良好となり、好ましい。またこれらの高分子
吸湿剤は吸水倍率が2〜200倍の性能を有する範
囲のものが好ましく、特に吸水率5〜100倍のも
のが好ましい。 また無機吸湿剤としては、ベンナイト、シリカ
ゲル、セピオライト、焼成タルク、ゼオライト、
その他各種の無機塩類および吸着性能を有する天
然石粉等が用いられるが、これらもできる限り粒
径の小さい方が表面積が大きく、吸放湿性能が良
好であつて好ましい。 これらの吸湿剤の添加量は溶液中の樹脂固形分
100重量部当り、通常10〜300重量部の範囲が好ま
しく、他の性質を阻害しない限り壁紙の吸放湿性
能が最大となるように選定される。 この発明の実施するに当たつては、上記の配合
剤の他に、各種の顔料、耐候剤、脱臭剤、芳香
剤、防黴剤などを必要に応じて適宜添加すること
ができる。 以上のごとく各種配合剤成分を混合し、調製し
たコンパウンドを壁紙用台紙に塗布する方法とし
ては、グラビアコーテイング、ドクターブレード
コーテイング、リバースロールコーテイングなど
の公知のコーテイング法を適宜採用しうる。 壁紙用台紙としては、通常難燃性パルブ紙を用
いるが、難燃処理しないパルプ紙、加工パルプ
紙、更に有機または無機系合成紙や不織布からな
る台紙であつてもよい。これらの台紙の厚みは通
常10〜1000μであり、この上に前記コンパウンド
を10〜100μの一定の厚みに連続的に塗布し、所
定温度に加熱すると、マイクロカプセルが膨張、
発泡して、膜厚50〜1000μの透湿性樹脂発泡体層
が形成される。 発泡時の加熱温度は使用するマイクロカプセル
の材質によつて適宜選択されるものであるが、通
常50〜200℃が用いられ、この温度で数分間(例
えば120℃で1分間)加熱すれば、溶剤が飛散す
ると同時に発泡が起こり、ついで冷却、固化する
と成形が完了する。また溶剤を蒸発させる工程と
発泡工程を分離し、2段階で形成することもでき
る。発泡はフリー発泡でもよいが、上部から離型
紙を介して適当な方法で押圧し、発泡厚みを制御
することも可能である。 また、壁紙表面の化粧法としては、成形後コー
テイング面にエボンス加工したり、各種の色彩、
模様を印刷すればよく、更に予めプリント印刷し
た台紙を使用するなど種々の方法を採用しうる。 〔作用〕 本発明の壁紙は壁紙用台紙上に透湿性樹脂発泡
体を被覆した透湿性壁紙であり、更に発泡体中に
可逆的吸放湿性の吸湿剤を加えることにより、室
内環境に応じて吸放湿サイクルが速かに起こり、
結露防止効果を向上させることができる壁紙であ
る。 かかる構造の壁紙を室内の壁面等に貼付けて用
いると、室内の湿気が高い時は、水蒸気が透湿性
樹脂層を通して壁紙の内部に浸透して、樹脂層内
部に充填されている吸湿剤に一時的に吸蔵され
る。 室内の空気が乾燥した状態になると、一旦吸蔵
された水分は再び透湿性樹脂層を通つて、速やか
に壁紙表面から室内に放出され、室内の湿度変化
に追随して可逆的に吸放湿することができ、湿度
緩衝作用を発揮する。この吸放湿作用の結果とし
て、壁面への結露現象が抑制される。 更に樹脂層が発泡体よりなるため、断熱効果を
有し、結露防止作用が増大する。またその発泡体
が実質的に独立気泡よりなり、その表面は無孔性
であつて、汚れが付着しても目詰まりがなく、乾
布や水拭きにより、容易に汚れを払拭することが
できるので、長く美観を保つことができると共に
透湿性が低下しない。 本発明の壁紙を、フエノールボード、ウレタン
ボード、スチレンボード等の適当な断熱材と組合
わせて用いると、結露防止効果が一層増大する。 〔実施例および比較例〕 実施例 1 ポリエチレングリコール(平均分子量400)と
イソホロンジイソシアネートとを常法により加熱
重合し、得られたウレタン重合体をトルエン−イ
ソプロパノール混合溶媒(重量混合比1:1)に
溶解して、固形分25重量%のウレタン重合体溶液
を調製した。この溶液からキヤステイング法によ
り調製した厚さ20μのフイルムの透湿度は4300
g/m2・24Hであつた。ついで、その溶液に、こ
の固形分100重量部当り、熱膨張性マイクロカプ
セル(商品名;マイクロスフエアーF−50D、松
本油脂製薬株式会社製)80重量部の割合で添加
し、ペイントロールを用いて均一に混合してコン
パウンドを調製した。このコンパウンドをグラビ
アコーテイング法により壁紙用難燃紙(厚さ
120μ)上に均一に塗布し、加熱炉中で120℃に1
分間加熱発泡させたのち、冷却することにより、
壁紙用台紙の表面に実質的に独立気泡からなる透
湿性樹脂発泡体層を積層・固着した厚さ500μの
壁紙を得た。 第1図は上記方法により得られた透湿性結露防
止壁紙の構成を示す断面図である。図おいて(1)は
透湿性樹脂発泡体層、(2)は熱膨張性マイクロカプ
セルの加熱により形成された独立気泡、(3)はウレ
タン重合体よりなる透湿性樹脂、(4)は難燃紙より
なる壁紙用台紙である。 この壁紙について、下記の方法で透湿度試験、
結露試験、および吸放性試験を実施した。その結
果を表1および第3図に示す。 透湿度試験:JIS Z−0208B法により測定し
た。 結露試験:内容積500mlの丸型ブリキ罐の外側
側面に試験体として壁紙を酢酸ビニル系接着剤で
全面を貼付け、罐内に氷水を満たし、これを20
℃、50%RHの雰囲気に置いたときに壁紙表面に
結露が発生し始めるまでの時間(結露時間)を測
定した。 吸放湿性試験:10×10cm大に裁断した壁紙を試
験片として用い、その台紙裏面にアルミニウム箔
を貼付けて、裏側から水蒸気が透過しないように
して、40℃、90%RHの雰囲気中に置いたときに
壁紙が吸収する給水量の経時変化を24時間にわた
り測定した。結果を第3図に示す。 以上の試験結果からこの壁紙は透湿度が大で、
結露時間が3時間と長く、良好な吸放湿性能を示
すことが判る。 実施例 2 実施例1において、固形分25%のウレタン重合
体溶液にその溶液中の固形分100重量部当り、熱
膨張性マイクロカプセル80重量部および吸湿剤と
して高分子吸湿剤(住友化学工業株式会社製、ス
ミカゲルSP 510)30重量部を添加しコンパウン
ドを調製した。このコンパウンドを用い実施例1
と同一の方法により、厚さ500μの壁紙を得た。 第2図はこの方法により得られた透湿性結露防
止壁紙の断面図である。第2図において(1)〜(4)は
第1図と同じであり、(5)は吸湿剤である。 この壁紙について、実施例1と同様に性能試験
を行つた結果を表1及び第3図に示す。 表1において、吸水倍率は吸湿剤を水に浸漬し
たときの吸水量を示し、その値は、吸湿剤1gを
秤取し、水中に浸漬して24時間放置後、重量を測
定し、下式により求めた。 吸水後の試料重量/試験前の試料重量 実施例 3および4 実施例2において、吸湿剤として用いた高分子
吸湿剤の代わりに、別の高分子吸湿剤(山洋化成
株式会社製、サンウエツトIM300)およびベント
ナイト粉末をそれぞれ用いた場合を実施例3及び
実施例4として、その壁紙の性能試験の結果を表
1及び第3図に示す。 実施例 5〜11 実施例2において、固形分25%のウレタン重合
体溶液にその溶液中の固形分100重量部当り、熱
膨張性マイクロカプセル50重量部および吸湿剤と
して高分子吸湿剤(クラレ株式会社製、KI−ゲ
ル、三洋化成株式会社製IM−300または住友化学
株式会社製、スミカゲルNP1010)50重量部を添
加し、コンパウンドを調製した。このコンパウン
ドを用い実施例1と同一の方法により、厚さ
500μの壁紙を得た。得られた壁紙について実施
例1と同様に性能試験を行つた。 上記高分子吸湿剤として吸水倍率の異なる7種
類の高分子吸湿剤を用いた場合をそれぞれ実施例
5〜11として、その壁紙の性能試験の結果を表1
に示す。 実施例 12 特開昭62−290714号に記載した処方に従い、ポ
リエチレングリコール(平均分子量40)、アジピ
ン酸及びε−カプロラクトンを反応して得られる
ポリエーテルエステルポリオールとイソホロンジ
イソシアネートを用い、イソシアネート末端プレ
ポリマーとなし、これに溶媒としてジメチルホル
ムアミドを固形分30%となるように加え、次いで
イソホロンジアミンで鎖延長した後、シリコン系
界面活性剤を添加して調製した固形分30重量%の
ウレタン重合体溶液を使用した以外は実施例1と
同様にして、壁紙用台紙の表面に実質的に独立気
泡からなる透湿性樹脂発泡体層を積層、固着した
厚さ500μの壁紙を得た。この壁紙について実施
例1と同様に性能試験をした結果を表1に示す。 尚、上記のウレタン重合体溶液からキヤステイ
ング法により製膜した厚さ20μのフイルムの透湿
度は3800g/m2・24Hであつた。 実施例 13 実施例12において、固形分30%のウレタン重合
体溶液にその溶液中の固形分100重量部当り、熱
膨張性マイクロカプセル80重量部及び吸湿剤とし
て高分子吸湿剤(三洋化成株式会社製、サンウエ
ツトIM300)30重量部を添加し、コンパウンドを
調製した。このコンパウンドを用い、実施例1と
同一の方法により厚さ500μの壁紙を得た。この
壁紙について実施例1と同様に性能試験をした結
果を表1に示す。 比較例 1および2 市販の吸湿剤を含まないポリ塩化ビニル製壁紙
および市販の高分子吸湿剤を含むポリ塩化ビニル
製壁紙について、実施例1と同様の方法で透湿度
試験、結露試験、および吸放湿性試験を行つた。
その結果を比較例1および2として表1および第
3図に示す。 表1に示すごとく、本発明の壁紙は透湿度がい
ずれも2000g/m2・24H以上であつて、市販の塩
化ビニル製壁紙に比較して著しく大であり、結露
試験で結露発生までの時間が3時間以上と長く、
充分な結露防止性能を有し、第3図に示すように
吸放湿作用がすみやかに行われる。 実施例5〜8のごとく、吸水倍率が2〜200の
高分子吸湿剤を用いた場合には、壁紙表面のべた
つきがなく、結露発生までの時間も5時間以上と
充分長く、優れた結露防止性能を有する。
〔発明の効果〕
本発明の壁紙によれば、独立気泡からなる透湿
性樹脂発泡体層は断熱性が大であり、壁紙表面の
温度が露点以下になるのを防止すると共に、仮令
壁紙表面の温度が露点以下になり、空気中の水分
がその壁紙表面に凝縮し始めても、その樹脂の透
湿性により、凝縮し始めた水分を直ちに樹脂内部
に吸収してしまうため、壁紙表面に結露が生じな
い。又透湿性樹脂発泡体層中の気泡は独立気泡で
あり、その樹脂発泡体層表面に開口しないため、
壁紙表面が平滑であり、防汚性に優れる。更に壁
紙表面の透湿性樹脂発泡体層は弾性を有し、壁紙
に柔らかな手触りと風合いを与える。本発明の壁
紙の製造工程は簡単で、特殊な装置を必要とせ
ず、極めて安価に製造することができる。 本発明の壁紙を構成する透湿性樹脂発泡体中に
適当な吸水倍率を有する高分子吸湿剤を埋設すれ
ば、透湿度が大で且つ表面のべたつきのない壁紙
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の透湿性結露防止壁紙の一例の
断面図、第2図は本発明の壁紙の他の実施態様の
断面図、第3図は本発明の実施例および比較例の
壁紙について測定した吸放湿性能を示すグラフで
ある。 1……透湿性樹脂発泡体層、2……独立気泡、
3……透湿性樹脂、4……壁紙用台紙、5……吸
湿剤。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 壁紙用台紙の表面に実質的に独立気泡からな
    る透湿性樹脂発泡体層を積層・固着したことを特
    徴とする透湿性結露防止壁紙。 2 該透湿性樹脂発泡体層の樹脂中に有機又は無
    機質よりなる吸湿剤微粉末を分散、埋設した請求
    項1記載の透湿性結露防止壁紙。 3 該吸湿剤が吸水倍率が2〜200倍の高吸水性
    樹脂よりなる請求項1記載の透湿性結露防止壁
    紙。 4 気化性液体を熱可塑性樹脂で包埋してなる熱
    膨張性マイクロカプセルと透湿性を有する樹脂を
    混合し、得られたコンパウンドを壁紙用台紙の表
    面に塗布し、加熱発泡させることを特徴とする透
    湿性結露防止壁紙の製造方法。 5 該コンパウンドに吸湿剤を混合して用いる特
    許請求の範囲第4項記載の透湿性結露防止壁紙の
    製造方法。
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