JP4114401B2 - 難燃性吸放湿性発泡化粧材とその製造方法 - Google Patents

難燃性吸放湿性発泡化粧材とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の建築物における壁紙等として使用される発泡化粧材とその製造方法に関するものであり、特に、難燃性と吸放湿性とを同時に付与した発泡化粧材とその製造方法に関するものである。
【0002】
従来、裏打紙等の基材上に発泡化粧層を設けた発泡化粧材が、壁紙等として広く使用されている。こうした壁紙等には、容易に引火又は発火して火災の原因となったり、火災時に激しく燃焼して急激に燃え広がったり、黒煙や有毒ガス等を発生したりして、火災による被害を拡大したりすることのない様に、ある程度の難燃性が要求される。このため、裏打紙として無機質繊維や無機質粉末を混抄した無機紙を使用したり、裏打紙にスルファミン酸グアニジン又はスルファミン酸カルシウム等の難燃剤を含浸させたり、発泡化粧層を構成する熱可塑性樹脂としてポリ塩化ビニル樹脂等の難燃性樹脂を使用したり、発泡化粧層に例えば水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウム等の水和金属塩や、ハロゲン系、リン系、窒素系等の難燃剤を添加するなどして、難燃化の処方が施されているのが一般的である。
【0003】
ところで、近年になって、アルミサッシの普及等による住宅の高気密化に伴い、室内で発生した水蒸気が屋外へ逃げられないために室内の湿度が異常に高まり、壁面等への結露や黴の発生等の原因となる場合があることが問題視される様になっている。また、室内の気温の変動に伴い湿度が大幅に変動することは、居住者の健康面からも決して好ましいことではない。この様な観点から、壁紙等の建築内装材には、室内の湿度変動を緩和する吸放湿性機能の付加が求められる様になっている。
【0004】
壁紙等の発泡化粧材に吸放湿性機能を付加するための具体的手法としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム架橋体やポリビニルアルコール架橋重合体、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、アクリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体鹸化物等の高吸水性ポリマーや、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土等の多孔質無機粉末等を、吸放湿剤として発泡化粧層に添加するのが最も一般的である。しかるに、上記したポリ塩化ビニル樹脂は透湿度が非常に低いので、この樹脂に係る高吸水性ポリマーや多孔質無機粉末を添加しても、水分の移動がポリ塩化ビニル樹脂に阻まれるため必ずしも十分な効果が得られない。
【0005】
樹脂による水分移動の阻害を防止するためには、上記ポリ塩化ビニル樹脂に代えて、透湿性に優れた被膜を形成することが可能な、例えばアクリル系やエチレン−酢酸ビニル共重合体系等の水性エマルジョン系樹脂を使用することが考えられる。しかるに、係る水性エマルジョン系樹脂は一般に、ポリ塩化ビニル樹脂よりも難燃性に劣るので、従来と同等の難燃性を付与するためには大量の難燃剤を添加する必要があり、上記した吸放湿剤の添加と相俟って、発泡化粧層の主構成材料である樹脂分の比率が相対的に低下し、発泡化粧層の表面強度低下の原因となり易いことや、発泡化粧層の形成時に、水性エマルジョン組成物に上記吸放湿剤を配合して塗工しようとすると、吸放湿剤が水性エマルジョン組成物中の水分を吸収してゲル化してしまい、塗工が困難となること等の問題があり、現在のところ実用化には至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術における上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、優れた難燃性及び吸放湿性を有し、表面強度も十分に強く、しかも発泡化粧層の塗工形成が容易で生産性に優れた難燃性吸放湿性発泡化粧材とその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材上に、固形分50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、スルファミン酸グアニジン8.75重量部、スルファミン酸カルシウム8.75重量部およびマイクロカプセル発泡剤10重量部を含む水性エマルジョン樹脂組成物からなる発泡化粧層、絵柄模様、および凹凸模様が設けられてなり、コーンカロリーメータ(ISO5660)試験において総発熱量5.9MJ、200k超過時間0秒であることを特徴とする難燃性吸放湿性発泡化粧材である。
【0009】
基材上に、固形分50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、スルファミン酸グアニジン8.75重量部、スルファミン酸カルシウム8.75重量部およびマイクロカプセル発泡剤10重量部を含む水性エマルジョン樹脂組成物を塗工、乾燥の後、絵柄模様を形成し、加熱発泡させ、表面に凹凸模様を形成することを特徴とするコーンカロリーメータ(ISO5660)試験において総発熱量5.9MJ、200k超過時間0秒である難燃性吸放湿発泡化粧材の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
本発明の難燃性吸放湿性発泡化粧材は、例えば図1に示すように、基材1上に、発泡化粧層2が設けられてなるものであり、その表面には、従来の発泡化粧材と同様、必要に応じて、絵柄模様3の印刷が施されたり、更にエンボスによる凹凸模様4が施されたりしていてもよい。
【0014】
基材1は、目的とする難燃性吸放湿性発泡化粧材の支持体となるものであって、発泡化粧層2の加熱発泡時の熱により著しい変形を生じない程度の耐熱性を有するものであれば、その材質は特に限定されない。具体的には、薄葉紙、チタン紙、無機紙、または難燃紙等の紙類や、織布または不織布等の布類、合成樹脂フィルム又はシート類、木材単板、合板または金属板等、またはそれらの積層体や複合体等から、目的の用途に合わせて適宜の材料を選択すればよい。
【0015】
発泡化粧層2は、水性エマルジョン組成物の乾燥固化物である水性エマルジョン系樹脂を主成分とし、該水性エマルジョン組成物に添加されていた発泡剤の作用により発泡構造とされた層であり、本発明においては、この発泡化粧層2に、スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムを含有させる。これらは、いずれか一方を単独で含有させてもよいし、両者を混合して含有させてもよい。
【0016】
上記スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムは、発泡化粧層2に難燃性を持たせる難燃剤としての機能と、発泡化粧層2に吸放湿性を持たせる吸放湿剤としての機能とを併せ持っている。従って、難燃剤と吸放湿剤とを別々に配合した場合と比較すれば、発泡化粧層2における難燃剤と吸放湿剤との総配合量を抑え、その分だけ樹脂分の比率を高め、発泡化粧層2に十分な表面強度を持たせることが可能となる。
【0017】
なお、本発明は、上記スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウム以外の難燃剤及び/又は吸放湿剤を併せて配合することを排除するものではない。発泡化粧材に要求される難燃性や吸放湿性の程度は、その用途等によって種々の場合があり、スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムのみによって、難燃性と吸放湿性とを発泡化粧材の用途等に応じた最適範囲に設計することは、必ずしも可能ではないからである。従って、例えば難燃性よりも吸放湿性がより重視される用途の場合には他の吸放湿剤を併用したり、吸放湿性よりも難燃性がより重視される用途の場合には他の難燃剤を併用したりしても良い。
【0018】
さらに、一口に難燃性とか吸放湿性とかと言っても、前者には例えば燃焼速度、発熱量、発煙量等、後者には例えば吸放湿速度、飽和吸湿量等、それぞれ各種のパラメータがあり、スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムのみによって全てのパラメータを最適化することは、必ずしも可能ではない。従って、場合によっては、スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムと、他の難燃剤と、他の吸放湿剤とを併用することもあり得る。この様な場合にあっても、他の難燃剤と他の吸放湿剤のみを使用した場合と比較すれば、それぞれの一部を両者の機能を併有するスルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムで置換することにより、難燃剤及び吸放湿剤の総配合量の削減が可能となる。
【0019】
発泡化粧層2におけるスルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムの配合量は、目的とする発泡化粧材に要求される難燃性及び吸放湿性の程度により任意であるが、少なすぎると効果が乏しく、逆に多すぎても、発泡化粧層2の表面強度が低下したり、表面に付着した水分に溶け出して、べとつきや粉吹き、染み等の原因となり易くなるので、水性エマルジョン系樹脂100重量部当たり5〜25重量部の程度とすることが望ましい。
【0020】
本発明において、難燃剤兼吸放湿剤としてスルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムを採用したことは、本発明の難燃性吸放湿性発泡化粧材の製造上も優れた利点を有している。すなわち、本発明において、発泡化粧層2は、水性エマルジョン組成物の塗工により形成されるが、この水性エマルジョン組成物に一般的な吸放湿剤(高吸水性ポリマー、多孔質無機粉末等)を配合すると、水性エマルジョン組成物中の水分を吸放湿剤が吸収するため、水性エマルジョン組成物のゲル化が発生し、塗工が困難になる場合が多い。これに対し、スルファミン酸グアニジンやスルファミン酸カルシウムは、水溶性が高く(両者とも、水100gに対する溶解度は45g程度である)、しかも、低分子化合物であるから極端に増粘させることもないので、溶解度の範囲内で配合する限りにおいて、塗工不能事故を発生するおそれがないからである。
【0021】
上記の観点から、水性エマルジョン組成物に対するスルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムの配合量(両者を併用する場合はその総和)は、水性エマルジョン組成物中の水分100重量部当たり40重量部以下とすることが望ましい。配合量の下限については、十分な難燃性や吸放湿性を得るために、水分100重量部当たり15重量部以上とすることが望ましい。
【0022】
また、上記範囲の配合量で十分な難燃性や吸放湿性を得るために、水性エマルジョン組成物に含有される水分は、その樹脂分(水性エマルジョン系樹脂)と水分との総和の35重量%以上を占めていることが望ましい。水分含有率の上限については、十分な塗工適性(被膜形成性、乾燥性等)を確保するために、70重量%以下とすることが望ましい。
【0023】
本発明において、スルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウム以外の難燃剤及び/又は吸放湿剤を併用する場合にあっても、他の難燃剤と他の吸放湿剤のみを使用した場合と比較すれば、それぞれの一部を両者の機能を併有するスルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウムで置換することにより、塗工適性に悪影響を与える他の難燃剤や吸放湿剤の配合量の削減が可能となり、水性エマルジョン組成物に十分な塗工適性を確保することができる。
【0024】
本発明において、発泡化粧層2に使用する水性エマルジョン系樹脂の種類は特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブテン樹脂等から選ばれる1種又は2種以上を使用することができ、樹脂粒子の構造上は特に限定されないが、通常の共重合体若しくはコア/シェル等の多層構造、単純ブレンド物等を任意に使用することができる。
【0025】
発泡樹脂層2を発泡させるための発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機系発泡剤や、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等の有機系発泡剤、熱可塑性樹脂からなる殻の内部に低沸点液体を封入した熱膨張性中空微小球体(マイクロカプセル発泡剤)等を、それぞれ単独又は適宜組み合わせて使用することができるが、透気度の高い水性エマルジョン系樹脂に対する発泡効果の高い熱膨張性中空微小球体が最も好ましく使用できる。
【0026】
熱膨張性中空微小球体とは、加熱により膨張、発泡させることができる微小球体からなる発泡剤であり、例えば、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルとアクリル酸メチルの共重合体などからなる殻部分の内部にエタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の低沸点炭化水素を含有する粒径1〜50μm程度、好ましくは2〜30μm程度の球体などが挙げられる。具体的には、例えば、松本油脂製薬社製の商品名「マイクロスフェア」として市販されているものなどが挙げられる。
【0027】
また、熱膨張性中空微小球体の発泡開始温度としては、通常、120℃〜180℃程度である。該温度が120℃未満の場合には、水性エマルジョン組成物を乾燥する際に発泡が起きやすくなり、発泡層が乾燥する以前に発泡してしまうために、加熱発泡後において良好な発泡層が得られない傾向があるので好ましくない。180℃を越える場合には、発泡性が低下したり、発泡時の加熱温度が高いために樹脂が劣化したりする場合があるので、好ましくない。
【0028】
水性エマルジョン組成物における熱膨張性微小球体の含有量としては、水性エマルジョン組成物の固形分100重量部に対して、通常、3〜30重量部程度であり、好ましくは、3〜20重量部である。熱膨張性微小球体の含有量が30重量部を上回る場合には、得られた発泡化粧材の表面強度が低下する傾向にあり、3重量部を下回る場合には、発泡倍率が低過ぎてボリューム感やエンボス適性等が不十分となるので、好ましくない。
【0029】
本発明において使用する水性エマルジョン組成物には、上記したスルファミン酸グアニジン及び/又はスルファミン酸カルシウム、難燃剤、吸放湿剤、発泡剤の他、必要に応じて例えば無機質又は有機質の充填剤、着色剤、分散剤、ブロッキング防止剤、増粘剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、艶消剤、滑剤、減摩剤、帯電防止剤、抗菌剤、防黴剤等の各種添加剤が適宜添加されていてもよい。
【0030】
本発明の難燃性吸放湿性発泡化粧材は、上記水性エマルジョン組成物を、紙又は合成樹脂フィルム等の基材1上に塗工し、乾燥後、加熱発泡させることによって製造することができる。上記水性エマルジョン組成物の塗工方法としては、例えばナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、リバースロールコート法等の塗工方法を挙げることができる。
【0031】
上記水性エマルジョン組成物の塗工乾燥後、塗工層の表面に油性又は水性エマルジョン系等の発泡性インキ及び/又は非発泡性インキを使用して、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等にて適宜の絵柄模様3を印刷形成してもよい。また、塗工層の加熱発泡後、発泡した塗工層すなわち発泡化粧層2の表面にエンボス版を押圧するメカニカルエンボス法や、上記絵柄模様3の一部又は全部を、発泡促進剤又は発泡抑制剤等を含有するインキにて印刷し、その後加熱発泡するケミカルエンボス法等により、発泡化粧層2の表面に凹凸模様4を形成してもよい。
【0032】
さらに、発泡化粧層2(又は絵柄模様3)上に表面保護層(図示せず)を設けてもよい。但し、発泡化粧層2の吸放湿性能を阻害しない様に、透湿度の高い材料構成及び膜厚とすることに注意が必要である。具体的には、透湿度の高い水性エマルジョン系樹脂を使用することが最も望ましく、膜厚は最大約30μm程度まで可能である。また、油性樹脂であっても、透湿度の比較的高いウレタン系樹脂等であれば使用可能であるが、膜厚を最大4〜5μm以内の程度に抑えることが望ましい。
【0033】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中の部および%は、特に断りのない限り重量基準を意味する。
【0034】
[水性エマルジョン組成物の調製]
以下の各実施例及び比較例に使用するための水性エマルジョン組成物は、市販の各原料を表1に記載の重量比率で配合することにより調製した。但し、比較例2及び参考例1においては、配合時にゲル化してしまい、通常の塗工方式で塗工可能な水性エマルジョン組成物が得られず、従ってこれらを用いて発泡化粧材を作製することはできなかった。
【0035】
【表1】
Figure 0004114401
【0036】
[実施例1、参考例2及び比較例1]
坪量100g/m2の壁紙用難燃紙上に、各水性エマルジョン組成物を乾燥後の塗布量が約100g/m2となるようにナイフコート法にて塗工し、オーブンにて120℃、2分間乾燥して、ベース層を得た。次に、これらベース層上に水性インキを用いてグラビア印刷法にて絵柄模様を形成したのち、210℃、30秒間加熱して発泡させ、表面にエンボス加工により凹凸模様を形成して、実施例1、参考例2及び比較例1の発泡化粧材を作製した。
【0037】
上記各発泡化粧材について、コーンカロリーメータ(ISO5660、建設省告示)にて、準不燃材料として難燃性の評価を行った。その結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0004114401
【0039】
また、上記各発泡化粧材について、次の条件にて吸放湿性能を評価した。すなわち、まず25℃50%RHの温湿度条件にて24時間養生後、25℃90%RHの環境下に入れ、経時による重量変化を測定し、飽和状態となった後(但し、100時間経過時に飽和になったものと看做した)、25℃50%RHの環境下に戻し、さらに経時による重量変化を測定した。その結果を図2に示す。
【0040】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、優れた難燃効果を有し、且つ優れた吸放湿性能を有しており、しかも、その製造時において発泡化粧層の塗工不良等を発生することなく、容易に製造可能な難燃性吸放湿性発泡化粧材を提供することができるという顕著な実用上の利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の難燃性吸放湿性発泡化粧材の実施の形態を示す模式断面図。
【図2】 実施例1、参考例2及び比較例1の吸放湿性能の評価結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1…基材
2…発泡化粧層
3…絵柄模様
4…凹凸模様

Claims (2)

  1. 基材上に、固形分50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、スルファミン酸グアニジン8.75重量部、スルファミン酸カルシウム8.75重量部およびマイクロカプセル発泡剤10重量部を含む水性エマルジョン樹脂組成物からなる発泡化粧層、絵柄模様、および凹凸模様が設けられてなり、コーンカロリーメータ(ISO5660)試験において総発熱量5.9MJ、200k超過時間0秒であることを特徴とする難燃性吸放湿性発泡化粧材。
  2. 基材上に、固形分50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、スルファミン酸グアニジン8.75重量部、スルファミン酸カルシウム8.75重量部およびマイクロカプセル発泡剤10重量部を含む水性エマルジョン樹脂組成物を塗工、乾燥の後、絵柄模様を形成し、加熱発泡させ、表面に凹凸模様を形成することを特徴とするコーンカロリーメータ(ISO5660)試験において総発熱量5.9MJ、200k超過時間0秒である難燃性吸放湿発泡化粧材の製造方法。
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