JP4752530B2 - 化粧材製造方法及び化粧材 - Google Patents

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本発明は、化粧材製造方法及び化粧材に関するものであり、特に耐汚染性を有する化粧材製造方法及び化粧材に関するものである。
基材の耐汚染性を得る手段として、基材の表面に耐汚染性のある樹脂フィルム(代表的なものとしてエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム)を貼着する方法が提案され採用されている。(特許文献1、特許文献2参照。)
このため、従来の化粧材製造方法においては、基材の表面に耐汚染性を有する表面保護層を形成するための工程として、耐汚染性のある樹脂フィルムの貼着を行う必要がある。
特開平10−096198号公報 特開平11−081159号公報
本発明は基材の表面に耐汚染性を有する表面保護層を形成するための工程を簡略化し、経済性、生産性に優れた化粧材製造方法及び化粧材を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、少なくとも、基材と、発泡樹脂層と、ワックスを主成分とする表面保護層とを備えた化粧材を製造するための化粧材製造方法であって、基材に水性エマルジョン系樹脂とパラフィンワックスとを含む樹脂組成物により下部発泡樹脂層を形成する工程と、該下部発泡樹脂層の上にワックスを含まない樹脂組成物により上部発泡樹脂層を形成する工程と、該上部発泡樹脂層に絵柄模様を印刷形成する工程と、樹脂組成物の発泡形成を行うと同時に、水性エマルジョン系樹脂とパラフィンワックスとを含む樹脂組成物に含まれたパラフィンワックスが最表面にブルームする工程とをこの順に含み、前記樹脂組成物には、前記水性エマルジョン系樹脂を100重量部として、前記パラフィンワックスが3〜15重量部含まれ、前記パラフィンワックスの炭素原子数が20〜60の範囲であり、前記パラフィンワックスの95wt%以上が、炭素原子数が30〜44の範囲であり、前記パラフィンワックスの融点が50〜110℃の範囲であることを特徴とする化粧材製造方法である。
請求項2に記載の本発明は、基材に水性エマルジョン系樹脂とパラフィンワックスとを含む樹脂組成物により形成される下部発泡樹脂層が湿潤状態であることを特徴とする請求項1に記載の化粧材製造方法である。
請求項に記載の本発明は、請求項1または2に記載の化粧材製造方法によって製造された化粧材である。
本発明は、発泡形成を行う工程の際、樹脂組成物に含まれたワックスを最表面にブルームさせることにより、最表面に、ワックスを主成分とし、耐汚染性を有する表面保護層を形成することが出来る。このため、発泡成形と同時に表面保護層の形成を行うことが出来る。よって、表面保護層を形成するための工程を簡略化し、経済性、生産性に優れた化粧材製造方法を提供することが可能となる。
また、本発明は、ワックスを含む樹脂組成物の上層にワックスを含まない樹脂組成物の層を設けることにより、ワックスによってインキが弾かれるのを防ぐことが出来る。このため、化粧材の印刷適正を向上させることが可能となる。
本発明の化粧材の一例について説明する。
図1の(a)に発泡形成を行う工程前の層構成について示す。基材10上に、下部発泡樹脂層21、上部発泡樹脂層22からなる発泡樹脂層20が設けられている。また、発泡樹脂層20における下部発泡樹脂層21は、必要に応じて2層以上の多層から構成されていてもよい。上部発泡樹脂層22の表面には必要に応じて、絵柄模様30の印刷が施されてもよい。
図1の(b)に発泡形成を行う工程後の層構成について示す。発泡形成後は下部発泡樹脂層21の中に含有されていたパラフィンワックスが、発泡樹脂層20の最表面にブルームして表面保護層40を形成する。また、発泡樹脂層20の表面には必要に応じて、エンボスによる凹凸模様(図示せず)が施されてもよい。
基材10は、本発明の化粧材の支持体となるものであって、材質は特に限定されず、例えば紙、織布、不織布等、透湿性で好ましくは可撓性のシート状体であれば何であっても良い。壁紙の場合には、いわゆる壁紙用裏打紙を好適に使用することができる。
発泡樹脂層20は、樹脂組成物を基材10上に積層することにより形成される。
樹脂組成物は水性エマルジョン系樹脂に、ワックス、充填剤、発泡剤を加えることにより適宜配合される。このとき、層によって樹脂組成物の配合を変更してもよい。
また、樹脂組成物には、必要に応じて、着色剤、分散剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、増粘剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、艶消剤、滑剤、減摩剤、帯電防止剤、吸放湿剤、抗菌剤、防黴剤等の種々の添加剤を加えてもよい。
水性エマルジョン系樹脂とは、合成樹脂を水に均一に分散したものであり、水によくなじむように乳化剤などを添加して重合しているものである。
水性エマルジョン系樹脂には、熱可塑性合成樹脂であるものを使用することが望ましい。熱可塑性合成樹脂として具体的には、例えば、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−ビニルエステル系共重合体、アクリル系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系共重合体等を挙げることができ、これらの2種以上の共重合体又は混合物を有効成分として含有していてもよい。
上記熱可塑性合成樹脂の中でも、ポリウレタン系樹脂、エチレン−ビニルエステル系共重合体、アクリル系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体等を有効成分とするものが好ましく、エチレン−ビニルエステル系共重合体とアクリル系樹脂との共重合体を使用するものがより好ましい。
上記エチレン−ビニルエステル系共重合体に含有されるビニルエステル単位としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。ビニルエステル単位として、異なる2種以上のビニルエステル単位を含有してもよい。ビニルエステル単位の中でも、酢酸ビニル単位を単独で、若しくは酢酸ビニル単位を主成分とする混合系で使用することがより好ましい。
発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機系発泡剤や、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等の有機系発泡剤、熱可塑性樹脂からなる殻の内部に低沸点液体を封入した熱膨張性中空微小球体(マイクロカプセル発泡剤)等を、それぞれ単独又は適宜組み合わせて使用することが出来る。このとき、透気度の高い水性エマルジョン系樹脂に対する発泡効果の高い熱膨張性中空微小球体が最も好ましく使用できる。
熱膨張性中空微小球体とは、加熱により膨張、発泡させることができる微小球体からなる発泡剤であり、例えば、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルとアクリル酸メチルの共重合体などからなる殻部分の内部にイソブタン、イソペンタン等の低沸点炭化水素を含有する粒径1〜50μm程度、好ましくは2〜30μm程度の球体などが挙げられる。
充填剤としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化第一鉄、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ類、二酸化チタン、珪酸マグネシウム等が挙げられる。中でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムが好適である。
ワックスとしては、石油系ワックスや、合成ワックスを用いることが出来る。例えば、石油系ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。また、合成ワックスとしては、低分子量ポリエチレンおよび誘導体、フィッシャー・トロプシュワックスおよび誘導体などが挙げられる。中でも、パラフィンワックスが一般的に用いられる。
ワックスとして、パラフィンワックスを用いる場合、主としてノルマルパラフィン、イソパラフィン、シクロパラフィン等の構造のものを用いることが出来る。このとき、ノルマルパラフィンを90wt%以上含み、イソパラフィンとシクロパラフィンは10wt%以下であることが防汚性において好ましい。
また、パラフィンワックスの炭素原子数は、20〜60の範囲であることが好ましい。炭素原子数が20以下の場合、ブルームは容易であるが常温でブルームするため印刷適性が悪化する。炭素原子数が60以上の場合、常温でのブルームは発生しないが発泡時のブルームが困難となるためである。
また、効果的にブルームを行うためには、パラフィンワックスの95wt%以上が、炭素原子数30〜44の範囲であるパラフィンワックスであることが好ましい。
また、パラフィンワックスの融点は、50〜110℃の範囲であることが好ましい。50℃未満であると基材に染みこみ、保管中にブロッキングが起こるなどの点で好ましくなく、110℃を越えると塗膜表面にブルームしにくくなり高い防汚性を得る点で好ましくないためである。
また、パラフィンワックスの樹脂組成物に対する配合量は、樹脂組成物に含まれる水性エマルジョン系樹脂固形分を100重量部として、該樹脂組成物に含まれるパラフィンワックスが固形分で3〜15重量部の範囲であることが好ましい。3質量部未満であると充分な撥水性能が得られないことがあって、防汚性の点で好ましくなく、15質量部を越えると、発泡性、経時安定性、経済性の点で好ましくないからである。
また、パラフィンワックスの形態としては、固形状のものや、この固形状のものを乳化分散したエマルジョン状のものがあり、いずれの形態も使用することが出来る。このとき、水性エマルジョン系樹脂などとの分散安定性の点でエマルジョン状のものが好ましい。
以下、本発明の化粧材製造方法の一例について説明する。
まず、下部発泡樹脂層21を構成する樹脂組成物を配合する。このとき、樹脂組成物にワックスを含ませる。パラフィンワックスを用いる場合、樹脂組成物に含まれる水性エマルジョン系樹脂を100重量部として、樹脂組成物に含まれるパラフィンワックスが3〜15重量部の割合になるように、樹脂組成物にパラフィンワックスを含有させることが望ましい。
次に、上部発泡樹脂層22を構成する樹脂組成物を配合する。このとき、後の工程で印刷を行うのであれば上部発泡樹脂層22にはワックスは含有しない。
次に、配合した樹脂組成物を基板10上に塗工し、発泡樹脂層20を形成する。樹脂組成物の塗工方法としては、例えばナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、リバースロールコート法等の塗工方法を挙げられる。
発泡樹脂層20を構成する各層は、下層から上層へ向かって1層ずつ順次塗工形成しても良いし、多層塗工装置を用いて全層を同時に塗工形成しても良い。前者の場合には、より下側の層を乾燥固化した後により上側の層を塗工形成しても良いが、より下側の層を乾燥させずに湿潤状態においてより上側の層を塗工形成すると、各層間が相溶して層間密着性に優れる。
発泡樹脂層20を構成する各層の厚さは特に限定されず、目的とする用途や要求特性に応じて適宜決定すればよい。例えば、壁紙として使用する場合、図1(a)に示した2層構成の発泡樹脂層20においては、上部発泡樹脂層22を下部発泡樹脂層21よりも低発泡及び/又は低充填とし、下部発泡樹脂層21の乾燥後の塗布量は50〜300g/m、更に好ましくは100〜250g/m程度、上部発泡樹脂層22の乾燥後の塗布量は20〜120g/m、更に好ましくは30〜100g/m程度とすることが好ましい。
次に、基板10に塗工した発泡樹脂層20の乾燥を行う。発泡性樹脂組成物の塗布後の乾燥方法としては、例えば熱風乾燥法、赤外線照射乾燥法、真空乾燥法等の、従来公知の各種の乾燥方法から選ばれる1種の単独又は2種以上を組み合わせた方法を用いることができる。
乾燥温度は、発泡性樹脂組成物の発泡開始温度を越えない範囲であることが必要である。樹脂組成物が水性エマルジョン系樹脂を主成分とする場合には、水の沸点を越えない90〜95℃の範囲が最も好ましい。このとき、発泡樹脂層20はゲル状となることもある。
次に、必要に応じて発泡樹脂層20に絵柄模様30を印刷する。発泡樹脂層20の表面に水性インキを使用して、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等にて適宜の絵柄模様30を印刷形成してもよい。
このとき、発泡樹脂層20はワックスを含む下部発泡層21の上にワックスを含まない上部発泡樹脂層22が形成されている構成になっている。ワックスは撥水性を有するために、ワックスを含む層に印刷を行うと水性インキの印刷適性が悪化してしまう。このため、印刷を行う上部発泡樹脂層22にはワックスを含有させない。これにより、ワックスによってインキが弾かれるのを防ぐことが出来、印刷適正を向上させることが可能となる。
次に、発泡樹脂層20を発泡形成すると同時に表面保護層40を形成し、本発明の化粧材を得る。
発泡樹脂層20の発泡のための加熱方法としては、熱風加熱法又は赤外線加熱法、若しくはその併用などを用いることができる。加熱温度や加熱時間は、発泡樹脂層20を構成する樹脂組成物の主体となる水性エマルジョン系樹脂の溶融粘度特性と、樹脂組成物に添加された発泡剤の発泡温度特性とによって決定される。例えば、水性エマルジョン系樹脂に熱膨張型マイクロカプセル発泡剤を添加した樹脂組成物を使用する場合の一般的な条件は、加熱温度140〜200℃、加熱時間20〜80秒の範囲である。
このとき、下部発泡樹脂層21の樹脂組成物に含まれたワックスが最表面にブルームする。
ブルームとは、組成物に含まれる一部の成分が表面に移行し、結晶化したり、液体でにじみ出てきたりする現象のことである。結晶化することをブルーム、液状で表出することをブリードとすることもあるが、本発明ではブルーム、ブリードを総称してブルームと表現することにする。
一般に、ワックスが樹脂組成物に配合されると、時間の経過と共に樹脂組成物内部から樹脂表面へ移動し膜状にブルームする。この現象は、ワックスの特性、樹脂組成物の配合内容と温度の影響を受ける。融点の低いワックスは樹脂への溶解度が大きいために樹脂中の移動性が小さくなりブルーム量は減少する。また、高融点ワックスの場合は樹脂への溶解度は小さいが分子が大きいため移動性が小さくなりブルーム量は減少する。ワックスの移動度は温度の上昇とともに増大する。しかし、あまりにも高温になると溶解度が著しく増大するため、その結果としてブルーム量は減少する。
ワックスの移動度は温度の上昇とともに増大するため、適切な条件を満たすワックスを用いると、加熱発泡成形と同時に最表面にブルームさせることが出来る。このため、加熱発泡成形と同時に表面保護層40の形成を行うことが出来る。これにより、表面保護層40を形成するための工程を簡略化し、経済性、生産性に優れた化粧材製造方法を提供することが可能となる。
また、発泡樹脂層20の表面に凹凸模様(図示せず)を形成してもよい。形成法としては、加熱発泡後、発泡した発泡樹脂層20の表面にエンボス版を押圧するメカニカルエンボス法が挙げられる。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
<実施例>
坪量90g/mの一般紙基材上に、下記表1の樹脂組成1で示される樹脂組成物を、目付量(乾燥後の塗布量)140g/mに塗工して、下部発泡樹脂層を形成した。
Figure 0004752530
このとき、用いたパラフィンワックスは、融点が75℃でありその95wt%以上が炭素数30〜44であった。
次に、その上に、下記表2の樹脂組成2で示されるワックスを含まない樹脂組成物を、目付量(同)50g/mに塗工して、上部発泡樹脂層を形成した。
Figure 0004752530
次に、乾燥炉にて乾燥温度を90℃、時間1分にて乾燥を行った。
次に、この上部発泡樹脂層上に水性インキを用いてグラビア印刷にて絵柄模様を印刷した。
次に、発泡炉にて加熱温度を180℃、時間40秒にて発泡し、メカニカルエンボス法にてエンボスを行い、凹凸模様及び表面保護層を形成した。以上より化粧材を得ることが出来た。
<比較例1>
実施例と同様の操作にて下部発泡樹脂層、上部発泡樹脂層、絵柄模様、凹凸模様及び表面保護層を形成することにより、化粧材を得た。ただし、下記表3の樹脂組成3で示される樹脂組成物を下部発泡樹脂層に用いた。樹脂組成3に用いたパラフィンワックスは融点が65℃でありその95wt%以上が炭素数10〜20である。
Figure 0004752530
<比較例2>
実施例と同様の操作にて下部発泡樹脂層、上部発泡樹脂層、絵柄模様、凹凸模様及び表面保護層を形成することにより、化粧材を得た。ただし、下記表4の樹脂組成4で示される樹脂組成物を下部発泡樹脂層に用いた。樹脂組成4に用いたパラフィンワックスは融点が85℃でありその95wt%以上が炭素数60〜70である。
Figure 0004752530
<比較例3>
実施例と同様の操作にて下部発泡樹脂層、上部発泡樹脂層、絵柄模様、凹凸模様及び表面保護層を形成することにより、化粧材を得た。ただし、下記表5の樹脂組成5で示される樹脂組成物を下部発泡樹脂層に用いた。用いたパラフィンワックスは実施例と同種であるが、樹脂組成5は、含まれる水性エマルジョン系樹脂100重量部として、該樹脂組成物に、パラフィンワックスを1.5重量部含む。
Figure 0004752530
<評価>
実施例及び比較例1、比較例2、比較例3で得られた水性エマルジョン系発泡基材の壁紙について、乾燥後の印刷適性及び後記する方法で汚染性及び印刷適性について評価した。その結果を表6に示す。
Figure 0004752530
(汚染性)
ビニル工業会規定の試験方法(汚染24時間後に、コーヒーとしょうゆは水により拭き取り、水性ペンとクレヨンは中性洗剤で拭き取った後、水により拭き取り、目視評価した。その基準を次に示す。)
1級:汚れが濃く残る
2級:かなり汚れが残る
3級:やや汚れが残る
4級:ほとんど汚れが残らない
5級:汚れが残らない
(印刷適性)
印刷後の水性インキの転移状態を目視評価した。
○:転移状態良い
×:転移状態悪い
表6から明らかなように、実施例で得た化粧材は水性ペン、クレヨン、醤油、コーヒーのいずれにおいても防汚性に優れ、また印刷適性に優れていた。
これに対して、炭素原子数の小さいパラフィンワックスを含有した樹脂組成物を用いた比較例1では、乾燥後、ゲル状になった時にブルームが起こった。このため、印刷適性が悪化した。
また、炭素原子数の大きいパラフィンワックスを含有した樹脂組成物を用いた比較例2では、発泡時のブルーム量が少なく十分な撥水性を示すことができなかった。このため、防汚性は悪化した。
また、水性エマルジョン系樹脂100質量部に対して固形分で1.5質量部のパラフィンワックスを含有した樹脂組成物を用いた比較例3では、発泡時のブルーム量が少なく十分な撥水性を示すことができなかった。このため、防汚性は悪化した。
本発明の化粧材の実施の形態を示す模式断面図であり、(a)発泡形成前の構成であり、(b)発泡形成後の構成である。
符号の説明
10…基材
20…発泡樹脂層
21…下部発泡樹脂層
22…上部発泡樹脂層
30…絵柄模様
40…表面保護層

Claims (3)

  1. 少なくとも、基材と、発泡樹脂層と、ワックスを主成分とする表面保護層と
    を備えた化粧材を製造するための化粧材製造方法であって、
    基材に水性エマルジョン系樹脂とパラフィンワックスとを含む樹脂組成物により下部発泡樹脂層を形成する工程と、
    該下部発泡樹脂層の上にワックスを含まない樹脂組成物により上部発泡樹脂層を形成する工程と、
    該上部発泡樹脂層に絵柄模様を印刷形成する工程と、
    樹脂組成物の発泡形成を行うと同時に、水性エマルジョン系樹脂とパラフィンワックスとを含む樹脂組成物に含まれたパラフィンワックスが最表面にブルームする工程と
    この順に含み、
    前記樹脂組成物には、前記水性エマルジョン系樹脂を100重量部として、前記パラフィンワックスが3〜15重量部含まれ、
    前記パラフィンワックスの炭素原子数が20〜60の範囲であり、
    前記パラフィンワックスの95wt%以上が、炭素原子数が30〜44の範囲であり、
    前記パラフィンワックスの融点が50〜110℃の範囲である
    ことを特徴とする化粧材製造方法。
  2. 基材に水性エマルジョン系樹脂とパラフィンワックスとを含む樹脂組成物により形成される下部発泡樹脂層が湿潤状態であることを特徴とする請求項1に記載の化粧材製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の化粧材製造方法によって製造された化粧材。
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