JP2001096656A - 内装用化粧材 - Google Patents

内装用化粧材

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JP2001096656A
JP2001096656A JP27975199A JP27975199A JP2001096656A JP 2001096656 A JP2001096656 A JP 2001096656A JP 27975199 A JP27975199 A JP 27975199A JP 27975199 A JP27975199 A JP 27975199A JP 2001096656 A JP2001096656 A JP 2001096656A
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resin layer
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activated clay
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JP27975199A
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Hironori Kamiyama
弘徳 上山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高気密高断熱に対応できる健康快適建材とし
ての内装用化粧材を提供する。 【解決手段】 石膏板1の上に透気性繊維質シート2が
積層され、さらにその上にエチレン・酢酸ビニル共重合
体、アクリル樹脂、或いはポリオレフィン樹脂からなる
樹脂バインダーに活性白土粉末aを分散してなる吸放湿
性樹脂層3が積層された構成とする。或いは、石膏板の
上にエチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、或
いはポリオレフィン樹脂からなる樹脂バインダーに活性
白土粉末を分散してなる吸放湿性樹脂層が積層され、さ
らにその上に透気性繊維質シート基材が積層された構成
とする。下地である石膏板の吸放湿性能を損なわず、吸
放湿効果が良好であり、外界の温湿度に伴う室内の湿度
の変動幅を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物、乗物等の
内装に好適に使用される内装用化粧材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、内装用化粧材に対して種々の機能
を付与するニーズが多くなってきている。例えば壁紙で
は、単に紙基材の上に意匠性を付与するために所望の絵
柄印刷を施しただけのものの他、耐久性、耐汚染性など
の表面物性の付与、表面凹凸など意匠性の付与の目的と
したものが多い。機能性を付与するコンセプトのものも
あるが、せいぜい硬質塗膜を形成して耐擦傷性、耐汚染
性を付与する程度にとどまっていた。例えば、紙基材上
に絵柄印刷層を設け、その上に表面保護を目的として透
明又は不透明の樹脂層を設けたもの、また逆に紙基材上
に樹脂層を設け、その上に絵柄印刷層を設けたものがあ
る。また、このような樹脂層中に発泡剤を添加して加熱
発泡させたもの、樹脂層上に発泡性インキによる絵柄を
施して凹凸模様を設けたもの、樹脂層上の絵柄印刷層の
上にさらに透明又は不透明の樹脂層を設けたもの、これ
らの表面に立体感の付与や艶調整のために凹凸のエンボ
スを施したもの、エンボスを施した凹凸表面にさらに透
明又は不透明の樹脂層を施したものなど、所望の意匠性
を得る目的で種々の構成の壁紙が用いられている。そし
て、これら各種の壁紙を、合板、集成材、パーティクル
ボードなどの木質系材料や、石膏ボードなどの無機系材
料、金属、合成樹脂など種々の材質からなる基材に積層
したものが内装用化粧材として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の内装用化粧材は、住宅の高気密高断熱化
が進んだときの弊害となり得る室内結露に対応するもの
ではなく、結露により黴やダニの発生を招き、生活空間
の健康快適を損なう可能性があった。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、高気密高断
熱に対応できる健康快適建材としての内装用化粧材を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る内装用化粧材の第1のタイプは、基本
的には図1に示すように、石膏板1の上に透気性繊維質
シート2が積層され、さらにその上にエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、アクリル樹脂、或いはポリオレフィン樹
脂からなる樹脂バインダーに活性白土粉末aを分散して
なる吸放湿性樹脂層3が積層されている構成としたもの
である。
【0006】また、本発明に係る内装用化粧材の第2の
タイプは、基本的には図2に示すように、石膏板1の上
にエチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、或い
はポリオレフィン樹脂からなる樹脂バインダーに活性白
土粉末aを分散してなる吸放湿性樹脂層3が積層され、
さらにその上に透気性繊維質シート基材2が積層されて
いる構成としたものである。
【0007】そして、上記構成からなるいずれのタイプ
の内装用化粧材においても、吸放湿性樹脂層3の中にさ
らにアルカリ性添加剤を含有することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、不織布、布帛(織
布)、紙等の透気性繊維質シートからなる基材の上に、
活性白土粉末を樹脂バインダーに分散させてなる吸放湿
性樹脂層を担持させて積層シートとなし、この積層シー
トを石膏板の上に積層接着する。
【0009】透気性繊維質シートに用いられる不織布、
或いは布帛としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ナイロン、ポリプロピレン等の樹脂繊維、硝子繊
維、或いはこれらの混抄乃至は混紡したものが挙げられ
る。紙としては、薄葉紙、クラフト紙、リンター紙、上
質紙、和紙、壁紙用裏打紙等が用いられる。これらの透
気性繊維質シートは、(米)坪量は20〜100g/m
2 程度、透気度は王研式透気度・平滑度試験機での測定
値で10000〔秒/100cc〕以下のものが好まし
い。
【0010】樹脂バインダーに使用するエチレン−酢酸
ビニル共重合体はこれの鹸化物(エチレン−ビニルアル
コール共重合体)も含む。アクリル樹脂としては、ポリ
メチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アク
リレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル
(メタ)アクリレート・ブチル(メタ)アクリレート共
重合体、メチル(メタ)アクリレート・エチル(メタ)
アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸2エチルヘ
キシル、β−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、
メチル(メタ)アクリレート・2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリ
レート・ブチル(メタ)アクリレート・2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート・スチレン共重合体、グリ
シジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルの単独又は共重合体等(但し、(メタ)
アクリレートとはアクリレート或いはメタアクリレート
という意味)が使用される。これらのうち硝子転移温度
が15〜60℃のものが好ましい。また、ポリオレフィ
ン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プ
ロピレン・ブテン共重合体等がある。これらの樹脂のう
ち、樹脂それ自体に吸放湿性があり、しかも活性白土と
の馴染みがよく、且つ活性白土の分散性が良好で添加量
が増やせること等の理由から、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、或いはこれの鹸化物を使用するのが好ましい。
なお、エチレン・酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂と
の混合樹脂を用いることもできる。
【0011】透気性繊維質シートに吸放湿性樹脂層を積
層する方法としては、予めインフレーション法、キャレ
ンダー法、押出法、キャスティング法等で製膜した吸放
湿樹脂層を接着剤や熱融着で透気性繊維質シートに接着
積層する方法と、有機溶剤希釈溶液、水分散エマルジョ
ン等の液状組成物を塗工して溶剤(又は分散媒)を蒸発
乾燥させることで固化せしめて吸放湿樹脂層を透気性繊
維質シートに積層する方法とがある。この場合、水を含
まない加熱熔融樹脂を冷却固化し製膜するキャレンダー
法、押出法等の製膜法は、塗工法に比べると、水や有機
成分が活性白土に吸着されたり、或いは塗料(液体)の
状態において固化するまでの間に樹脂分と活性白土とが
分離沈降して吸放湿樹脂層の効果が低下することがない
ため、より好ましい方法である。
【0012】本発明ではこれらの樹脂に吸放湿剤の粉末
を含有させる。吸放湿剤としては、活性白土、酸性白
土、セピオライト、珪藻土、ゼオライト、トバモライト
等の無機系のもの、或いは、澱粉とアクリロニトリルの
グラフト重合体の鹸化物、ポリビニルアルコール架橋体
等の有機系のものを用いることができるが、これらの中
でも吸放湿性能の大きさ、吸放湿サイクルの繰り返しに
よる吸放湿性能の劣化のし難さ、防黴性等の点から活性
白土が最も好ましい。また、吸放湿樹脂層の中には、必
要に応じて、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム
等の難燃剤、10,10’−オキシビスフェノキシアル
シン等の防黴剤、銀イオン担持ゼオライト等の抗菌剤、
染料或いは顔料等の着色剤、熱安定剤、可塑剤、体質顔
料、アルカリ性添加剤等の添加剤を添加する。
【0013】一般に活性白土は、極めて微細なアルミノ
珪酸の酸性白土(主成分:モンモリナイト)を出発原料
として、酸性物質で活性化処理された白色・微粉末の活
性珪酸のことを言う。この活性白土は、それ自身が微細
に多孔質化されており、気体や液体に対して優れた吸着
性を示す。そしてこの特性を利用し、インキの裏抜け防
止剤或いは農薬用担持体、さらにはフィラー性を利用し
た樹脂加工性補強剤、艶消し剤、アンチブロッキング剤
などへの応用が期待できるものである。
【0014】活性白土は吸放湿剤であり、水に溶解した
り水で膨潤したりせず、また空気中で長時間曝露されて
も変質したり黴を生じたりせず、吸湿と放湿の周期を繰
り返すことができる。使用する活性白土の粒径は0.1
〜100μm程度とする。また、平均細孔径は20〜3
0オングストローム程度のものが吸放湿効果の点で良好
である。この活性白土の吸放湿機構の詳細はよくは分か
らないが、表面の活性と多孔質化され増大した表面積に
寄与するところが大きいと考えられる。比表面積が大き
ければ大きいほど良好と考えられるが、市販されている
粘土の中では、特に比表面積が300m2 /g以上ある
と良好である。
【0015】活性白土粉末の水分散エマルジョンを塗工
して吸放湿性樹脂層を形成した際の問題点として、活性
白土粉末の水分散エマルジョンは強酸性のため、吸放湿
性樹脂層に環境条件下で紫外線や熱が加わった場合に樹
脂の変色(黄変)が促進される点である。これを改善す
るため、活性白土の水分散エマルジョン中にアルカリ性
添加剤を添加することが好ましい。アルカリ性添加剤と
しては、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の
炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭
酸水素塩、或いは、2−アミノ−2−メチル−1−プロ
パノール等の有機系のアルカリ性化合物等が用いられ
る。アルカリ性添加剤の添加量としては、アンモニア水
(28重量%のアンモニア含有)の場合で活性白土の1
0重量%以上が望ましい。
【0016】活性白土は化粧材の最表面にあればよい
が、さらに吸放湿量を増大させるため吸放湿性樹脂層の
内部に含浸することによって混入させてもよい。また、
これらを最表面ではなく、吸放湿性樹脂層の裏面に存在
させ、意匠性を向上させてもよく、その場合、透気性繊
維質シートの透気度が10000sec/100cc以
下でないと下層の石膏板内に水分が溜まり、性能が発揮
されないばかりでなく、黴などが化粧材表面に発生する
ような場合がある。
【0017】吸放湿性樹脂層は、内部に気泡を含まない
非発泡体でもよいし、内部に多数の気泡を有する細胞状
発泡体でもよい。いずれの場合も吸放湿性樹脂層の厚み
は通常50〜300μm程度である。特に、細胞状発泡
体で表面に開口する空洞を多数有するものは通気性が良
好であり、したがって吸放湿性が良好である。すなわ
ち、このような細胞状発泡体では吸放湿材である活性白
土の外気との接触が効率よく行われるためである。
【0018】表面に開口する空洞とは、樹脂層の内部か
ら樹脂層の表面にまで連通する空洞のことである。この
ような複数の空洞同士が互いに連通していて、連通する
空洞が樹脂層の内部にまで分布していると、吸放湿効果
が良好であるので好ましい。樹脂層の表側表面から裏側
表面にまで空洞が連通していてもよい。本発明の場合、
吸放湿性樹脂層の裏面は吸放湿性のある石膏板のため、
吸放湿性樹脂層の空洞が連通していると、裏面の石膏板
の吸放湿性も利用できる。特にシート基材が紙等の吸放
湿性素材の場合には、これに加えてさらにシート基材と
外気との吸放湿も利用できる。もちろん、表面に開口す
る空洞とともに、表面に開口してない空洞も並行して存
在していてもよい。
【0019】空洞本体の直径は、通常10〜1000μ
m程度の範囲である。空洞本体が直接樹脂層の表面に開
口するか、或いは通路によって樹脂層表面に繋がった形
になっていてもよい。該通路の直径も空洞本体の直径と
同程度の範囲である。また、空洞本体の形状は、球、回
転楕円体、多面体、その他各種形状でよい。空洞本体及
び通路の壁面は樹脂層を構成する樹脂で構成される。
【0020】細胞状発泡体を形成する方法としては、上
記樹脂中に発泡剤を添加してこれを加熱し発泡させる方
法が代表的である。発泡剤としては次の(1)〜(3)
に挙げるものが用いられる。 (1)アクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニリ
デン・アクリロニトリル共重合体等の樹脂の中空球体中
に、ブタン、ヘキサン、ペンタン等の揮発・熱膨張性物
質を内包させたマイクロカプセル型発泡剤。 (2)アゾジカーボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、4−4’オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、N−N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、炭
酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、ソジウムボロン
ハイドライト等の熱分解型発泡剤。必要に応じて、さら
に、鉛、亜鉛、カルシウム、錫等の金属石鹸、二塩基性
硫酸鉛、三塩基性鉛、亜鉛華等の発泡促進剤を添加す
る。 (3)上記(1)と(2)の混合体。
【0021】発泡剤の添加量は樹脂100重量部に対し
て通常1〜10重量部程度である。熱分解型の発泡剤を
多めに添加したり、樹脂中に界面活性剤を添加したりす
ることによって表面に開口する空洞を作ることができ
る。
【0022】また、吸放湿性樹脂層中の活性白土の外気
との接触効率を上げる発泡以外の方法としては、予め前
記の方法で製膜した非発泡の吸放湿性樹脂層を1軸又は
2軸延伸する方法がある。延伸により吸放湿性樹脂中の
活性白土の周囲に剪断応力によりボイドが生じるからで
ある。
【0023】必要に応じて、吸放湿性を阻害しない範囲
内で、吸放湿性樹脂層の表面(もし該樹脂層が透明なら
裏面でも可)に装飾層を設けてもよい。装飾層として
は、例えば公知のインキと印刷法によって設けた絵柄印
刷層、アルミニウム等の金属薄膜層等がある。この場
合、全面ではなく部分的に設けることが好ましい。ま
た、吸放湿性を阻害しない範囲内で、樹脂層の内部に公
知の染料或いは顔料を添加して着色することによって装
飾効果を出すこともできる。或いは、樹脂層の表面に凹
凸模様をエンボスしたり、さらにエンボス凹部に着色イ
ンキをワイピング法により充填し着色することもでき
る。
【0024】石膏板としては、建材用等で通常使用され
ているものが使用できる。厚さは10〜20mm程度の
ものが通常用いられる。必要に応じて、石膏板の吸放湿
性能を損なわない範囲内で、表面、裏面或いは表裏両面
に石膏ボード用紙を貼り合わせたり、目止処理等の下地
処理を施してもよい。また、石膏板に透気性繊維シート
と吸放湿性樹脂層とからなる積層体を積層する場合に
は、吸放湿性を損なわないように透気性(透湿性)のあ
る接着剤を用いて接着する。このような接着剤として
は、澱粉糊系の接着剤が代表的なものである。
【0025】本発明の化粧材は、その用途として、壁、
床、天井等の建築物内装材が代表的であり、その他、自
動車、電車、船舶、航空機等の乗物の内装材、扉、襖、
窓枠、手摺り等の建具、箪笥等の家具、間仕切り、容器
等にも利用される。
【0026】
【実施例】(実施例1)厚さ12mmの石膏板を用意
し、その上に吸放湿性石膏仕上げ剤(珪藻土を添加した
石膏、吉野石膏(株)製「ケンコート」)を3mm厚で
塗布した。
【0027】一方、坪量30g/m2 の不織布(旭化成
(株)製「C−1030」、アクリル樹脂90%とポリ
エステル10%の繊維の混抄)を用意し、そのシート基
材の上に吸放湿性樹脂層を形成した。
【0028】具体的には、活性白土粉末〔水澤化学工業
(株)製「ガレオンアースV2 R」、平均粒径20μ
m、平均細孔径26オングストローム、比表面積305
m2/g〕25重量部を下記組成Aの水性樹脂エマルジョ
ン中に分散してインキを作製し、このインキをコンマコ
ータにて200μmの厚さでコーティングした後、10
0℃で1分間乾燥してから、170℃で1分間加熱して
発泡させると共にエンボス版で押圧することで、砂目柄
の凹凸模様を有する吸放湿樹脂層を形成した。これに汚
染防止層としてフッ素系水性エマルジョンを固形分2g
/m2 となるようにコーティングして積層シートを得
た。この時の積層シートの透気度は王研式透気度・平滑
度試験機で測定して(以下同様)2000sec/10
0ccであった。そして、この積層シートを上記の石膏
板上に120g/m2 の壁紙用澱粉系の糊で貼り合わせ
て化粧材を得た。
【0029】 <組成A> 樹脂:エチレン−酢酸ビニル共重合体の50%エマルジョン液 (中央理化学工業(株)製「SH60」) 50重量部 潤滑剤:第2高級アルコールエトキシサルフェート 0.1重量部 発泡剤:マイクロカプセル型発泡剤 (松本油脂製薬(株)製「F−85」) 5重量部 アルカリ性添加剤:アンモニア水(28重量%水溶液) (純正化学(株)製) 2.55重量部
【0030】(実施例2)坪量30g/m2 の不織布
(旭化成(株)製「C−1030」、アクリル樹脂90
%とポリエステル10%の繊維の混抄)の表面に柄印刷
を施し、これに汚染防止層としてフッ素系水性エマルジ
ョンを固形分2g/m2 となるようにコーティングし
た。続いて、その裏面に吸放湿性樹脂層を形成した。こ
の時の透気度は7000sec/100ccであった。
【0031】具体的には、活性白土粉末〔水澤化学工業
(株)製「ガレオンアースV2 R」、平均粒径20μ
m、平均細孔径26オングストローム、比表面積305
m2/g〕25重量部を下記組成Bの水性樹脂エマルジョ
ン中に分散してインキを作製し、このインキをコンマコ
ータにて200μmの厚さで不織布の裏面にコーティン
グした後、100℃で1分間乾燥させて積層シートを得
た。そして、この積層シートを吸放湿樹脂層側が石膏板
を向くようにして実施例1で作製したのと同様の石膏板
上に120g/m2 の壁紙用澱粉系の糊で貼り合わせて
化粧材を得た。
【0032】 <組成B> 樹脂:エチレン−酢酸ビニル共重合体の50%エマルジョン液 (中央理化学工業(株)製「SH60」) 50重量部 潤滑剤:第2高級アルコールエトキシサルフェート 0.1重量部 アルカリ性添加剤:アンモニア水(28重量%水溶液) (純正化学(株)製) 2.32重量部
【0033】(比較例1)実施例1,2と同様の石膏板
上に、厚さ100μm、透気度20000sec/10
0ccのポリ塩化ビニルの化粧シートを120g/m2
の壁紙用澱粉系の糊で貼り合わせて比較のための化粧材
とした。
【0034】(比較例2)実施例1において吸放湿性樹
脂層の中にアンモニア水を添加しない他は実施例1と同
様にして化粧材を作製した。
【0035】実施例と比較例で得られた各化粧材につい
て調湿性能を比較した。具体的には、内寸25cm×2
5cm×25cmの立方体形状のアルミニウムケースを
準備し、25cm×25cmのサイズに切断した化粧材
をそのアルミニウムケースの内壁面に貼り合わせ、初期
設定温湿度(20℃、50%RH)に恒量化した後、ア
ルミニウムケースを密閉し、外気温度を20℃で0.5
時間、30℃で2時間、20℃で2時間、10℃で2時
間のサイクルで変化させ、アルミニウムケース内の湿度
変化を測定した。また、アルミニウムケース内に全く何
の化粧材も貼り付けずに同様の測定をした結果を「ブラ
ンク」とした。
【0036】得られた結果を図3に示す。この図3のグ
ラフから分かるように、比較例1の化粧材は湿度が初期
設定湿度50%に対して+40%と−20%の範囲で変
動したが、実施例1と実施例2と比較例2の化粧材を用
いた場合は温度変化に対して湿度をほぼ+25%と−1
5%の範囲に収めることができ、優れた調湿効果が認め
られた。
【0037】また、耐光変色を比較するため、実施例1
と比較例2の化粧材の表面に、低圧水銀灯から波長38
0nm以下のスペクトルを含む紫外線及び可視光線を5
0時間照射した。なお、照射時のブラックパネル温度は
60℃とした。照射前後の各化粧材の色素を分光光度計
で測定した。色差値は、D65光源を用い、CIE(国
際照明委員会)規定のL* * * 表色系で測定した。
結果は実施例1が色差1.2であるのに対し、比較例2
は14.5であり、アルカリ性添加剤による変色防止効
果が確認された。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内装用化
粧材は、下地である石膏板の吸放湿性能を損なわず、吸
放湿効果が良好であり、外界の温湿度に伴う室内の湿度
の変動幅を抑えることができる。
【0039】また、活性白土粉末を含む吸放湿性樹脂層
の中にアルカリ性添加剤を含有せしめることにより、日
光等の環境条件下で化粧材に紫外線や熱が加わった場合
に、活性白土の触媒効果により吸放湿性樹脂層の変色を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のタイプの内装用化粧材の一
例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る第2のタイプの内装用化粧材の一
例を示す断面図である。
【図3】実施例において調湿性能を比較したグラフであ
る。
【符号の説明】
1 石膏板 2 透気性繊維質シート 3 吸放湿性樹脂層 a 活性白土粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04F 13/14 103 E04F 13/14 103A Fターム(参考) 2E001 DB03 GA24 GA26 GA42 HA03 HF04 JA06 JD02 2E110 AA02 AA14 AA16 AA19 AA57 AA64 AA65 AB23 BA02 BA03 BA12 BA15 BB03 EA09 GA02W GA03Z GA13W GA23W GA32W GA33X GA42W GB16X GB32W GB43W GB44W GB47W GB52W GB62W GB63W 2E162 CA16 CA32 CA33 CC06 CD15 CD16 CE05 CE06 FA00 FD04 4F100 AC03B AE06A AH03 AH03H AJ07G AK03B AK17D AK25B AK68B AL05B AR00D BA03 BA04 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10D CA30B CB00 DE01B DG01C DG15C GB08 HB21 JB20B JD02C JD15B JD16B JJ02 JL00 JL06D JM01D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石膏板の上に透気性繊維質シート基材が
    積層され、さらにその上にエチレン−酢酸ビニル共重合
    体、アクリル樹脂、或いはポリオレフィン樹脂からなる
    樹脂バインダーに活性白土粉末を分散してなる吸放湿性
    樹脂層が積層されていることを特徴とする内装用化粧
    材。
  2. 【請求項2】 石膏板の上にエチレン−酢酸ビニル共重
    合体、アクリル樹脂、或いはポリオレフィン樹脂からな
    る樹脂バインダーに活性白土粉末を分散してなる吸放湿
    性樹脂層が積層され、さらにその上に透気性繊維質シー
    ト基材が積層されていることを特徴とする内装用化粧
    材。
  3. 【請求項3】 吸放湿性樹脂層の中にさらにアルカリ性
    添加剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の内装用化粧材。
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