JPH0475862B2 - - Google Patents

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JPH0475862B2
JPH0475862B2 JP62105523A JP10552387A JPH0475862B2 JP H0475862 B2 JPH0475862 B2 JP H0475862B2 JP 62105523 A JP62105523 A JP 62105523A JP 10552387 A JP10552387 A JP 10552387A JP H0475862 B2 JPH0475862 B2 JP H0475862B2
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JP
Japan
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organopolysiloxane
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cerium
weight
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JP62105523A
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JPS63268765A (ja
Inventor
Kimitaka Kumagai
Hideyuki Ito
Shigeru Mori
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP62105523A priority Critical patent/JPS63268765A/ja
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Publication of JPH0475862B2 publication Critical patent/JPH0475862B2/ja
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、透明性を有しかつ耐熱性に優れた処
理膜を形成でき、このためガラススリーブ、ガラ
スクロス等のガラス繊維製品の処理に好適に用い
られるガラス繊維製品処理剤に関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来より、オルガノポリシロキサン組成物が比
較的短時間の加熱で硬化し、電気絶縁性、耐熱性
を有する柔軟な処理膜を与えることから、電気絶
縁材料として使用されるガラス繊維製品の処理に
用いられている。
このオルガノポリシロキサン組成物を用いてガ
ラス繊維製品を処理する場合、外観上、ガラス繊
維製品処理剤が形成する処理膜は透明であること
が好ましく、しかも近年ガラス繊維製品を発熱体
の近辺等の過酷な環境下で使用するケースが増加
しており、耐熱性の高い処理膜が望まれる。
しかしながら、現在提案されている透明な処理
膜を形成するオルガノポリシロキサン組成物は、
その処理膜の耐熱性が不十分である。
また、オルガノポリシロキサン組成物に特殊な
無機粉末を添加すると処理膜の耐熱性が向上する
ことが知られており、オルガノポリシロキサン組
成物に酸化セリウム粉末を添加する方法(特公昭
53−13505号)等が提案されている。しかし、こ
のようにオルガノポリシロキサン組成物に酸化セ
リウム粉末を添加すると処理膜の耐熱性は向上す
るものの、酸化セリウム粉末が黄色であり、しか
も比重が高くて沈降し易いことからオルガノポリ
シロキサンと相溶しないため、処理膜の透明性が
劣るという欠点を有している。更に、オルガノポ
リシロキサン組成物に十分な耐熱性を付与するに
は、高価な酸化セリウムを多重に使用する必要が
あり、経済的に不利である。
このように、現在提案されているオルガノポリ
シロキサン組成物は、その形成する処理膜が透明
性に優れているものは耐熱性に劣り、耐熱性に優
れた処理膜は透明性に劣るものであり、耐熱性か
つ透明性に優れたオルガノポリシロキサン組成物
の開発が要望される。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、透明
性に優れ、しかも高価な酸化セリウム等の希土類
元素混合物を多量に使用しなくても耐熱性に優れ
た処理膜を形成することができるガラス繊維製品
処理剤を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段及び作用 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検
討を重ねた結果、ビニル基含有オルガノポリシロ
キサンと、1分子中に少なくとも2個のけい素原
子に直結した水素原子を有するオルガノハイドロ
ジエンポリシロキサンと、白金系触媒とを含有す
る組成物に対し、オルガノポリシロキサンとセリ
ウムのカルボン酸塩とチタンもしくはジルコニウ
ム化合物又はその加水分解物との混合物を加熱処
理することにより得られる反応生成物、より具体
的には、 25℃における粘度が10〜10000センチストー
クスのオルガノポリシロキサンと、 下記一般式(1) (R1COO)oM1 ……(1) (但し、式中R1は一価炭化水素基、M1はセリ
ウム又はセリウムを主成分とする希土類元素混
合物、nは3〜4の数である。) で示されるセリウムのカルボン酸塩と、 下記一般式(2) (R2O)4M2 ……(2) (但し、式中R2は一価炭化水素基、M2はチタ
ン又はジルコニウムである。) で示されるチタンもしくはジルコニウム化合物
又はその加水分解物との混合物を150℃以上の
温度で加熱処理して得られた反応生成物を配合
することにより、この反応生成物が本質的にオ
ルガノポリシロキサンと相溶し、得られた組成
物が比較的低温かつ短時間の加熱処理によつて
硬化し、ガラス繊維製品に良好な電気絶縁性、
柔軟性を有するゴム状被膜を形成し得、しかも
その皮膜が透明である上に優れた耐熱性を有す
るガラス繊維製品処理剤が得られること、しか
も上述したように前記反応生成物がオルガノポ
リシロキサンと相溶するので、高価な酸化セリ
ウム等の希土類元素混合物を多量に使用しなく
ても処理膜の耐熱性を向上させることができる
ことを知見し、本発明をなすに至つた。
従つて、本発明は、 (イ) 1分子中に少なくとも2個のけい素原子に直
結したビニル基を有するビニル基含有オルガノ
ポリシロキサンと、 (ロ) 1分子中に少なくとも2個のけい素原子に直
結した水素原子を有し、このけい素原子に直結
した水素原子を前記(イ)成分中のビニル基1個に
対し0.5個以上与えるに十分な量のオルガノハ
イドロジエンポリシロキサンと、 (ハ) 25℃における粘度が10〜10000センチスト
ークスのオルガノポリシロキサン、 下記一般式(1) (R1COO)oM1 ……(1) (但し、式中R1は一価炭化水素基、M1はセ
リウム又はセリウムを主成分とする希土類元
素混合物、nは3〜4の数である。) で示されるセリウムのカルボン酸塩、及び 下記一般式(2) (R2O)4M2 ……(2) (但し、式中R2は一価炭化水素基、M2はチ
タン又はジルコニウムである。)で示される
チタンもしくはジルコニウム化合物又はその
加水分解物 の混合物を150℃以上の温度で加熱処理するこ
とにより得られる反応生成物と、 (ニ) 触媒量の白金又は白金化合物と を含有してなるガラス繊維製品処理剤を提供す
る。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
まず、本発明に係るガラス繊維製品処理剤は、
(イ)成分として1分子中に少なくとも2個のけい素
原子に直結したビニル基を有するビニル基含有オ
ルガノポリシロキサンを含有する。
ここで、(イ)成分としては、1分子中に少なくと
も2個のけい素原子に直結したビニル基を有する
ものであれば、種々のビニル基含有オルガノポリ
シロキサンを使用することができるが、特に下記
一般式(3) (但し、式中R3は一価炭化水素基または水酸基、
R4は一価炭化水素基であるが、R3及びR4のうち
少なくとも2個がビニル基であり、mは整数を示
す。) で示されるビニル基含有オルガノポリシロキサン
を使用することが好ましく、このような化合物を
用いることにより、硬化後の処理膜が柔軟性に富
むガラス繊維製品処理剤を得ることができる。な
おここで、R3及びR4は各々同一でも相違してい
てもよく、また各々の一価炭化水素基は置換又は
非置換のいずれでもよい。具体的には、R3、R4
の一価炭化水素基としてメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、
アリル基等のアルケニル基、フエニル基、トリル
基等のアリール基、シクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基やこれらの有機基の炭素原子に結合し
た水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シア
ノ基等で置換したクロロメチル基、フルオロプロ
ピル基、シアノメチル基などを例示することがで
きる。更に、(3)式の化合物は直鎖状でも分岐状で
も差支えないが、分岐状のものを併用すると硬化
後の処理膜の機械的強度を増すことができる。
また、(イ)成分のビニル基含有オルガノポリシロ
キサンは、その25℃における粘度が100〜
10000000センチストークス(以下、csと略す。)
であることが好ましい。粘度が10000000csより大
きいと、本発明の処理剤を用いて電気絶縁材料の
ガラス繊維製品を含浸あるいは塗布する際、その
作業性に劣る場合があり、100csより小さいと処
理剤が形成する皮膜が脆くなる場合がある。
また、本発明の処理剤は、(ロ)成分として1分子
中に少なくとも2個以上のけい素原子に直結した
水素原子を有するオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンを含有する。
本発明においては、前記構造の(ロ)成分を配合す
ることにより、前記(イ)成分のオルガノポリシロキ
サンと(ロ)成分のオルガノハイドロジエンポリシロ
キサンとが反応し、架橋して硬化皮膜を形成する
ものである。
ここで、(ロ)成分のオルガノハイドロジエンポリ
シロキサンは、直鎖状、分岐状、環状のいずれで
もよく、具体的には、下記式(4)〜(6) (但し、式中R5は、水素原子、アルキル基、ア
リール基から選択される1種又は2種以上の基で
あるが、R5の2個以上は水素原子であり、lは
3以上の正の整数、aは1.5〜2である。) で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサ
ン等が例示されるが、これらに制限されるもので
はない。
また、(ロ)成分の使用量は、(イ)成分中のビニル基
1個当り(ロ)成分の水素原子の数が0.5個以上とな
るような量とする。(ロ)成分の水素原子が上記量よ
りも少ないと硬化剤としての効果が十分でなく、
硬化性に乏しいものとなる上、強度及び電気絶縁
性が低下する。更に、(ロ)成分の水素原子の数が(イ)
成分中のビニル基数の100倍を超えない範囲で(ロ)
成分を配合することが好ましく、(ロ)成分の水素原
子数が(イ)成分中のビニル基数の100倍を超えると、
硬化性が低下して処理膜機能が低下する場合があ
る。
本発明の処理剤は、更に第3成分として上記(ハ)
成分を含有する。
ここで、(ハ)成分は、上述したようにオルガノ
ポリシロキサンと、セリウムのカルボン酸塩
と、チタンもしくはジルコニウム化合物又はそ
の加水分解物とを混合し、この混合物を加熱処理
することにより得られる反応生成物であり、この
ような(ハ)成分を配合することにより、本発明処理
剤が形成する処理膜の耐熱性が向上する。
この場合、のオルガノポリシロキサンとして
は、従来公知のオルガノポリシロキサン流体、即
ち、ジオルガノポリシロキサン単位を主体とし、
常温で液体状態を保つ直鎖状又は分岐状のオルガ
ノポリシロキサン等を使用することができる。
また、このようなオルガノポリシロキサン分子
中のけい素原子に直結した有機基の種類は別に限
定されず、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル
基等のアルケニル基、フエニル基、トリル基等の
アリール基、シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基やこれらの有機基の炭素原子に結合した水素
原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等
で置換したクロロメチル基、フルオロプロピル
基、シアノメチル基などが適宜選択される。更
に、オルガノポリシロキサンを構成するシロキサ
ンについて何ら制限はないが、特にシロキサンの
分子鎖末端がトリアルキルシロキシ基、水酸基、
ビニル基、アルコキシ基等で封鎖されたものが好
適である。これらオルガノポリシロキサンは、1
種を単独で使用しても2種以上を混合して使用し
てもよい。
なおまた、のオルガノポリシロキサンとして
は、その25℃における粘度が10〜10000cs、好ま
しくは50〜1000csの範囲のものを使用する。オル
ガノポリシロキサンの粘度が10csより低いと高温
時の蒸発量が多くなり、本発明処理剤の物性が劣
り、また10000csより高いとのセリウムのカル
ボン酸塩との混和が円滑に行なわれなくなる。
また、のセリウムのカルボン酸塩としては、
上記(1)式の化合物を用いるもので、具体的には2
−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレイン酸、
ラウリン酸、ステアリン酸等のセリウム塩などが
例示される。なお、これらセリウムのカルボン酸
塩は、その取扱いの容易性やのチタンもしくは
ジルコニウム化合物との相溶性の面から有機溶剤
に溶解して使用することが好ましい。有機溶剤と
しては、例えばストタードソルベント、ミネラル
スピリツト、リグロイン、石油エーテル等の石油
系溶剤、キシレン等の芳香族溶剤などが挙げられ
る。
の化合物の使用量は、のオルガノポリシロ
キサン100重量部に対し、セリウム量で0.05〜5
重量部とすることが好ましい。
更に、の上記(2)式で示されるチタンもしくは
ジルコニウム化合物としては、(2)式中のR2がイ
ソプロピル基、n−ブチル基、ステアリル基、オ
クチル基等のアルキル基などであるチタン又はジ
ルコニウム化合物、例えばテトラアルコキシチタ
ン、テトラアルコキシジルコニウム等が好適に用
いられる。また、の化合物として上記チタン又
はジルコニウム化合物の部分加水分解生成物を単
独使用、あるいは併用することもできる。
なお、の化合物は、のセリウムのカルボン
酸塩のセリウム量に対してのチタン又はジルコ
ニウムの量を0.1〜5倍量とすればよい。
ここで、本発明においては、上記、及び
の化合物を混合し、加熱処理して反応生成物を得
るものであるが、この際、加熱温度を150℃以上、
好ましくは150〜310℃、より好ましくは200〜310
℃とする。加熱温度が150℃より低いと均一な組
成の反応生成物を得ることが難しく、また310℃
以上に加熱するとのオルガノポリシロキサンの
熱分解速度が大きくなり、反応生成物が得られな
い場合がある。
(ハ)成分の配合量は、特に制限されないが、(イ)成
分100重量部に対して0.05〜20重量部、特に0.1〜
10重量部とすることが好ましい。配合量が0.05重
量部より少ないと処理剤の耐熱性が向上しない場
合があり、20重量部より多く配合しても格別な効
果を得ることができないので、経済的メリツトが
ない。
更に、本発明の処理剤には、(ニ)成分として白金
系触媒が含有され、この白金系触媒が(イ)成分と(ロ)
成分との付加反応を促進する。白金系触媒として
具体的には、白金単体、白金単体を保持担体に吸
着させたもの、塩化白金酸、白金・オレフインコ
ンプレツクス、白金配位化合物等が挙げられる。
この白金系触媒の使用量は触媒量であり、通常
(イ)及び(ロ)成分の総重量に対し白金金属として1〜
100ppmの範囲で添加使用される。使用量が少な
いと硬化が遅く、逆に多すぎると可使時間が短
く、コスト的にも不利になる場合がある。
本発明の処理剤は、その他の成分としてシリカ
系充填剤を配合することが好ましく、本発明処理
剤にシリカ系充填剤を配合することにより、機械
的強度に優れた処理膜を形成する処理剤を得るこ
とができる。
この場合、シリカ系充填剤としては、例えばヒ
ユームドシリカ、けいそう土、沈降シリカ等が挙
げられ、中でもヒユームドシリカが好適に用いら
れる。更に、その平均粒径が50μm以下、特に
30μm以下であり、また、その比表面積が50〜
500m2/gのシリカ系充填剤を用いることが好ま
しいが、これらのうち平均粒径5〜50μm、比表
面積50〜500m2/gのヒユームドシリカが特に好
適に使用される。
シリカ系充填剤の使用量は、(イ)成分100重量部
に対して0〜100重量部とすることが好ましく、
シリカ系処理剤を100重量部より多く配合すると、
本発明処理剤でガラス繊維製品を処理する際の作
業性が悪くなる場合がある。
本発明の処理剤は、上記(イ)〜(ニ)成分及び必要に
応じシリカ系充填剤を配合し、これら成分を単に
混合することにより得ることができるが、更に各
種の添加剤を加えて使用することもできる。
その他の添加剤としては、可使時間を延長する
作用のあるアセチレンアルコール類、ビニル基含
有低分子シロキサン類、ニトリル化合物類、リン
酸エステル類等の反応遅延剤、酸化鉄、水酸化ア
ルミニウム、炭酸亜鉛、マイカ粉、タルク粉、チ
タン酸カリウム等の難燃化剤、耐熱性付与剤など
を配合することができる。
本発明に係る処理剤は、これにガラス繊維製品
を含浸するか、あるいはこれをガラス繊維製品に
コーテイングするなどして処理した後加熱し、ガ
ラス繊維製品に硬化処理膜を形成することにより
使用するものである。
この場合、処理剤は無溶剤のまま用いてもよ
く、溶剤に溶解、希釈して使用し易い濃度、粘度
で用いてもよい。なお、溶剤としては特に制限さ
れるものではなく、例えばトルエン、キシレン、
ゴム揮発油、ナフサ類等の炭化水素系溶剤、パー
クロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン
等のハロゲン系溶剤、エステル類、ケトン類等の
極性溶剤が挙げられ、これらの1種を単独で又は
2種以上を混合して使用することができる。
本発明の処理剤でガラス繊維製品を例えば含
浸、コーテイング等の手段によつて処理し、ガラ
ス繊維製品に処理剤を所定量付着させた後、加熱
処理を行なう場合、加熱処理条件としては例えば
100〜250℃で1〜30分間処理するという条件を採
用することができる。なおこの場合、必要によつ
ては予め被処理物にヒートクリーニングを施した
り、プライマー類、シランカツプリング剤、低分
子のハイドロジエンポリシロキサン類などで前処
理することができる。また、本発明の処理剤で処
理されるガラス繊維製品の種類に制限はなく、例
えばガラススリーブ、ガラスクロス、ガラスロー
ビング、ガラステープ、ガラスマツト、ガラ不織
布等を挙げることができる。
発明の効果 本発明に係るガラス繊維製品処理剤は、比較的
低温かつ短時間で硬化し、電気絶縁性、柔軟性の
良好な硬化皮膜を形成でき、更にはこの硬化皮膜
が透明かつ優れた耐熱性を有し、このため電気絶
縁材料として好適に使用されるオルガノポリシロ
キサン皮膜形成ガラス繊維製品を得ることができ
る。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例に制限され
るものではない。
なお、下記例において部はいずれも重量部を示
す。
実施例 1 粘度100csのジメチルポリシロキサン100部に、
セリウムを主成分とする混合希土の2−エチルヘ
キサン酸塩のターペン溶液(希土元素含有量6重
量%)10部とテトラn−ブチルチタネート2.1部
とを予め混合したものを十分に撹拌しながら添加
し、黄白色の分散液を得た。この分散液に窒素ガ
スを少量流通させながら加熱し、ターペンを留出
させた後、300℃で1時間加熱し、濃赤褐色でほ
ぼ透明な均一組成物()を得た。
次いで、分子鎖両末端がジメチルビニルシリル
基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(粘度
10000cs、25℃)100部、トリメチルクロルシラン
で処理を施したヒユームドシリカ粉末(比表面積
約200m2/g)10部、前記組成物()1部を均
一に混合した後、この混合物に塩化白金酸の2%
2−エチルヘキサノール溶液を白金量として
30ppm、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封
鎖されたメチルハイドロジエンポリシロキサン
(粘度20cs、25℃)5部を添加して混合し、オル
ガノポリシロキサン組成物を得た。
得られたオルガノポリシロキサン組成物を150
℃で15分間加熱処理したところ、ゴム硬度(JIS
K6301、以下同様)30の透明性のあるゴム弾性体
が得られた。更に、このゴム弾性体を250℃で7
日間加熱した後に測定したゴム硬度は29で、加熱
前と比較してゴム硬度にほとんど変化はみられな
かつた。
また、前記オルガノポリシロキサン組成物を内
径3mmのガラススリーブに含浸塗布し、150℃で
15分間加熱処理を行ない、シリコーン被覆ガラス
スリーブを得た。このシリコーン被覆ガラススリ
ーブの絶縁破壊強度を測定したところ、常態で
7.8KV、250℃で7日間加熱後は6.9KVであり、
加熱後も十分な強度を保持していた。
比較例 1 実施例1で得られた組成物()を除いた以外
は実施例1と同様のオルガノポリシロキサン組成
物を調製し、150℃で15分間加熱処理したところ、
ゴム硬度30で透明性のあるゴム弾性体が得られ
た。このゴム弾性体を250℃で7日間加熱した後
にゴム硬度を測定したところ、83で加熱前と比べ
て明らかに劣化していた。
実施例 2 分子鎖両末端がメチルジビニルシリル基で封鎖
されたジメチルポリシロキサン(粘度5000cs、25
℃)100部、トリメチルクロルシランで処理した
ヒユームドシリカ粉末10部、実施例1で得られた
組成物()0.5部を均一に混合した後、この混
合物に塩化白金酸の2%2−エチルヘキサノール
溶液を白金量として10ppm、実施例1と同様のメ
チルハイドロジエンポリシロキサン3部を添加混
合し、オルガノポリシロキサン組成物を得た。
得られたオルガノポリシロキサン組成物を150
℃で15分間加熱したところ、ゴム硬度32の透明性
のあるゴム弾性体が得られた。更に、このゴム弾
性体を250℃で7日間加熱した後に測定したゴム
硬度は32で、加熱前と比較してゴム硬度にほとん
ど変化はみられなかつた。
また、前記オルガノポリシロキサン組成物を内
径3mmのガラススリーブに含浸塗布し、150℃で
15分間加熱処理を行ない、シリコーン被覆ガラス
スリーブを得た。このシリコーン被覆ガラススリ
ーブの絶縁破壊強度を測定したところ、常態で
7.5KV、250℃で7日間加熱後は6.1KVであり、
加熱後も十分な強度を保持していた。
比較例 2 実施例1で得られた組成物()を除いた以外
は実施例2と同様のオルガノポリシロキサン組成
物を調製し、150℃で15分間加熱処理したところ、
ゴム硬度33で透明性のあるゴム弾性体が得られ
た。このゴム弾性体を250℃で7日間加熱した後
にゴム硬度を測定したところ、85で加熱前に比べ
て明らかに劣化していた。
実施例 3 分子鎖両末端がメチルジビニルシリル基で封鎖
されたジメチルポリシロキサン(粘度10000cs、
25℃)70部、SiO2単位1個に対して
(CH33SiO0.5単位1個及び(CH2=CH)
(CH32SiO0.5単位0.15個の割合で各単位基を含有
する共重合体15部、下記平均式(7) で示されるジメチルポリシロキサン(粘度
10000cs、25℃)5部との混合物にヒユームドシ
リカ粉末(比表面積約200m2/g)10部、実施例
1で得られた組成物()5部を添加混合した
後、この混合物に塩化白金酸の2%2−エチルヘ
キサノール溶液を白金量として10ppm、SiO2
位1個に対して(CH33SiO0.5単位0.5個及び
(CH32H)SiO0.5単位1.2個の割合で各単位基を
含有する共重合体5部を混合し、オルガノポリシ
ロキサン組成物を得た。
得られたオルガノポリシロキサン組成物を150
℃で15分間加熱したところ、ゴム硬度50の透明性
のあるゴム弾性体が得られた。更に、このゴム弾
性体を250℃で7日間加熱した後に測定したゴム
硬度は49で、加熱前と比較してゴム硬度にほとん
ど変化はみられなかつた。
また、前記オルガノポリシロキサン組成物を内
径3mmのガラススリーブに含浸塗布し、150℃で
15分間加熱処理を行ない、シリコーン被覆ガラス
スリーブを得た。このシリコーン被覆ガラススリ
ーブの絶縁破壊強度を測定したところ、常態で
6.5KV、250℃で7日間加熱後は7.5KVであり、
加熱後も十分な強度を保持していた。
実施例 4 下記平均式(8) で示される生ゴム(30%キシレン溶液の粘度
10000cs、25℃)14部、実施例1と同様のメチル
ハイドロジエンポリシロキサン1部、ヒユームド
シリカ粉末(比表面積約200m2/g)6部、実施
例1で得られた組成物()0.5部、塩化白金酸
の2%イソプロピルアルコール溶液を白金量とし
て上記生ゴムに対して15ppmを混合し、オルガノ
ポリシロキサン組成物を得、この組成物を80部の
キシレンに溶解してガラス繊維製品処理剤を調製
した。
得られたガラス繊維製品処理剤を150℃で15分
間加熱したところ、ゴム硬度45の透明性のあるゴ
ム弾性体が得られた。更に、このゴム弾性体を
250℃で7日間加熱した後に測定したゴム硬度は
44で、加熱前と比較してゴム硬度にほとんど変化
はみられなかつた。
また、前記ガラス繊維製品処理剤を内径3mmの
ガラススリーブに含浸塗工し、150℃で15分間加
熱処理を行なう操作を3回繰り返し、シリコーン
被覆ガラススリーブを得た。このシリコーン被覆
ガラススリーブの絶縁破壊強度を測定したとこ
ろ、常態で6.6KV、250℃で7日間加熱後は
6.2KVであり、加熱後も十分な強度を保持してい
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 1分子中に少なくとも2個のけい素原子
    に直結したビニル基を有するビニル基含有オル
    ガノポリシロキサンと、 (ロ) 1分子中に少なくとも2個のけい素原子に直
    結した水素原子を有し、このけい素原子に直結
    した水素原子を前記(イ)成分中のビニル基1個に
    対し0.5個以上与えるに十分な量のオルガノハ
    イドロジエンポリシロキサンと、 (ハ) 25℃における粘度が10〜10000センチスト
    ークスのオルガノポリシロキサン、 下記一般式(1) (R1COO)oM1 ……(1) (但し、式中R1は一価炭化水素基、M1はセ
    リウム又はセリウムを主成分とする希土類元
    素混合物、nは3〜4の数である。) で示されるセリウムカルボン酸塩、及び 下記一般式(2) (R2O)4M2 ……(2) (但し、式中R2は一価炭化水素基、M2はチ
    タン又はジルコニウムである。) で示されるチタンもしくはジルコニウム化合物
    又はその加水分解物の混合物を150℃以上の温
    度で加熱処理することにより得られる反応生成
    物と、 (ニ) 触媒量の白金又は白金化合物と を含有してなるガラス繊維製品処理剤。 2 (ハ)成分が、成分のオルガノポリシロキサン
    100重量部と、成分のセリウムのカルボン酸塩
    をセリウムとして0.05〜5重量部と、成分のチ
    タンもしくはジルコニウム化合物又はその加水分
    解物をチタンもしくはジルコニウムとして成分
    のセリウムに対し0.1〜5倍重量との混合物を加
    熱処理することにより得られたものである特許請
    求の範囲第1項記載のガラス繊維製品処理剤。 3 (ハ)成分の配合量が(イ)成分100重量部に対し
    0.05〜20重量部である特許請求の範囲第1項又は
    第2項記載のガラス繊維製品処理剤。 4 シリカ系充填剤を配合した特許請求の範囲第
    1項乃至第3項いずれか記載のガラス繊維製品処
    理剤。
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