JPS5950256B2 - 硬化性ポリシロキサン組成物 - Google Patents

硬化性ポリシロキサン組成物

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JPS5950256B2
JPS5950256B2 JP9584979A JP9584979A JPS5950256B2 JP S5950256 B2 JPS5950256 B2 JP S5950256B2 JP 9584979 A JP9584979 A JP 9584979A JP 9584979 A JP9584979 A JP 9584979A JP S5950256 B2 JPS5950256 B2 JP S5950256B2
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正行 畑中
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は加熱硬化性ポリシロキサン組成物に関し、さら
に詳しくはケイ素原子に結合せるビニル基とケイ素一水
素結合との間のヒドロシリル化反応により硬化しうる組
成物において、微量の白金化合物、リン化合物および有
機過酸化物を共存せしめることにより、常温ではきわめ
て安定で、任意の温度で急速に硬化しうるポリオルガノ
シロキサン組成物に関するものである。
従来、ケイ素原子に結合せるビニル基とケイ素一水素結
合との反応による硬化系において、触媒として塩化白金
酸のような白金化合物を用いる場合、室温付近でも反応
が進行し、そのためにポリオルガノシロキサンの分子量
を増大せしめ、組成物の粘度上昇やゲル化などの望まし
からぬ結果を招く。
特に、熱硬化性シリコーンゴムのように、ベースとなる
ポリオルガノシロキサンの分子量が大きいときは、僅か
のヒドロシリル化反応の進行によつても架橋が起こり、
硬化してゴム状弾性体となるので、触媒を添加してから
加工作業中にゴム状を呈して加工が不可能になるという
欠点があり、それ以外の比較的低分子量のポリオルガノ
シロキサンをベースにする場合でも、触媒を添加した組
成物を長期間保存することは不可能で、硬化直前に微量
の触媒を計量、添加しなければならないという欠点があ
つた。このような欠点を改良する目的で、室温付近での
反応を抑制する方法が数多く提案されている。
例えば、特公昭42−19193号公報では2価の白金
一リン錯体を触媒に用いているが、十分な抑制効果を得
ているとは言えない。また、特公昭44−31476号
公報では、アセチレン結合を有し、かつそのα位に窒素
、リン、または硫黄のような元素を有しない有機化合物
を反応抑制剤とい囲いているが、反応抑制斉か少なすぎ
ると効果がなく、多すぎると硬化不良を招いたり表面に
しわを生じたりする欠点がある。同様の反応抑制剤はほ
かにもアクリロニトリルなどが提案されているが、いず
れも同様の欠点をもつ。また、特公昭52−39854
号公報では、0価の白金−リン錯体を触媒として用いる
ことにより、上記の各触媒系の欠点を解決したが、触媒
が空気酸化によつて変質して、初期の室温における反応
抑制効果が得られなくなるという欠点がある。また、特
開昭53−146755号公報には、さらに安定剤とし
て錫塩を添加することが提案され、かなりの安定効果を
得ることができたが、それでも、熱硬化性シリコーンゴ
ムの素練りや押出作業において発熱を生じた場合、しば
しば加工を阻害する硬化現象がみられるので、冷却しつ
つ加工を行う必要がある。一方、米国特許第40616
09号では、ハイドロペルオキシド類を反応抑制剤とし
て用いているが、このような反応抑制剤を用いた場合、
熱風加硫を行うと発泡しやすいという欠点がある。本発
明は、このような欠点をことごとく解決した加熱硬化性
ポリオルガノシロキサン組成物を提供するもので、その
範囲は、シリコーンゴム、液状シリコーンコム、および
シリコーン樹脂のいずれの領域にも適用しうるものであ
る。すなわち本発明は、 (4)ケイ素原子に結合せるビニル基が、l分子中に平
均少なくとも2個存在するポリオルガノシロキサン10
0重量部、I3)ケイ素原子に結合せる水素原子が、1
分子中に平均少なくとも2個、たマし(4)のケイ素原
子に結合せるビニル基が1分子中に2個の場合は平均2
個を越える数存在するポリオルガノハイドロジエンシロ
キサン、0.1〜30重量部、(0白金化合物、0.0
00001〜0.1重量部、([) 一般式PR3(た
マし、Rは同一または相異なる1価の置換または非置換
の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、およ
び水酸基から選ばれた1価の基を示す)で表わされるリ
ン化合物、(C)中の白金原子に対し1当量以上、およ
び(E)分子中にヒドロペルオキシ結合が存在しない有
機過酸化物、0))のリン化合物に対し1当量以上から
成ることを特徴とする硬化性ポリシロキサン組成物に関
する。
本発明で用いられる(4)のポリオルガノシロキシンは
、ケイ素原子に結合せる1価の置換または非置換の炭化
水素基を有し、ケイ素原子の残余の原価はシロキサン結
合、および場合により若干のケイ素官能性基で満たされ
ている。
合成の容易さから、上記の置換または非置換の炭化水素
基としては、アルキル基、ビニル基、およびフエニル基
が一般的であり、特に硬化した組成物に耐油住が要求さ
れるときには3,3,3−トリフルオロプロピル基が追
加されるが、いずれの場合も、硬化生成物を得るにはl
分子中に平均少なくとも2個のビニル基が存在しなくて
はならない。本発明の組成物が熱硬化型シリコーンゴム
として知られているシリコーンゴムである場合、(至)
としては、一般式R2〔R4SiO〕NSiR轟R2(
たゞしR1は1価の置換または非置換の炭化水素基で、
その85モル%以上がメチル基、0.01〜 2モル%
がビニル基であり、R2はメチル基、ビニル基、および
水酸基から成る群より選ばれた1価の基、nは1,00
0〜10,000の値を示す)で表わされ、かつ、R1
およびR2のうち1分子中平均少なくとも2個がビニル
基であるものが好ましい。
nの値は、特殊な用途を除き、さらに好ましくは5,0
00−10,000の範囲である。R1としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オ
クチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基、
ビニル基、アリル基のようなアルケニル基、フエニル基
、β−フエニルエチル基、3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基などが例示されるが、耐熱性が良好で優れたゴ
ム弾性を有する硬化生成物を得るには、その85モル%
以上がメチル基であることが好ましい。また、ビニル基
が平均0.01モル%未満では硬化が十分に行われず、
平均2モル%を越えると耐熱性が低下する。なお、ビニ
ル基が0〜5モル%の範囲のものを、平均0.01〜
2モル%になるようにブレンドして用いることはさしつ
かえない。nが1,000未満では硬化生成物に十分な
機械的性質が得られず、nが10,000を越えると作
業性が悪くなる。本発明の組成物がRTV(室温加硫型
)シリコーンゴムとして知られている液状シリコーンゴ
ム(たゞし、本発明の場合、その通称にもかゝわらず加
熱硬化される)の場合、(至)としては、一般式R4〔
RHSiO)MSiBHR4(たゞし、R3は1価の置
換または非置換の炭化水素基で、その65モル%以上が
メチル基、R4はメチル基およびビニル基から成る群よ
り選ばれたl価の基、mは50〜 1,000の数を示
す)で表わされ、かつ、R3およびR4のうち1分子中
平均少なくとも2個がビニル基であるものが好ましい。
R3としてはR1との同様の基が例示され、耐熱性が良
好で優れたゴム弾性を有する硬化生成物を得るには、そ
の65モル%以上がメチル基であることが好ましい。ビ
ニル基はR3,R4のいずれの形で存在してもよいが、
最も容易に合成され、かつ架橋反応が有効、迅速に行わ
れるために、R3がメチル基、R4がビニル基であるも
のが一般的である。mが50未満では硬化生成物が硬く
、脆くなつて十分なゴム弾性が得られず、mが1,00
0を越すと硬化前の組成物の流動性が悪くなる。本発明
の組成物がシリコーン樹脂である場合、八)としては、
平均単位式〔RHSlXbO4−a−b〕(たゞし、R
5は1価の置換または非置換の炭化水素基、Xは水酸基
およびアルコキシ基から選ばれた反応性基、aは1.0
〜 1.7、bは0 〜 0.1の数を示す)で表わさ
れる単位から成り、R5のうち、分子中に平均少なくと
も2個、好ましくは平均2個を越える数のビニル基をも
つポリシロキサンが用いられる。
優れた耐熱性を得るためには、R5のうち上記のビニル
基以外は、メチル基またはフエニル基であることが好ま
しい。平均重合度は全く任意であるが、取扱の容易さか
ら、1〜50の範囲のものが好ましい。本発明で用いら
れる(自)のポリオルガノハイドロジエンシロキサンは
、(至)のポリオルガノシロキサンのビニル基との間の
ヒドロシリル化反応により、架橋剤として働くもので、
架橋して網状構造を形成するためには、ケイ素原子に結
合せる水素原子をl分子中に平均少なくとも2個、たゞ
し(至)のポリオルガノシロキサン中のビニル基の量が
l分子中に2個である場合、たとえば直鎖状分子の両末
端のみにビニル基が存在する場合には、1分子中に平均
2個を越える数保有する必要がある。
このようなポリオルガノハイドロジエンシロキサンは、
直鎖状、分岐状、環状のいずれのシロキサン骨格” を
もつものでもよく、換言すれば、その構成単位としてい
かなる官能性のシロキサン単位の単一または混成された
構成でもよい。またケイ素原子に結合する水素原子は、
末端部、中間部、分岐部のいずれのシロキサン単位に存
在してもよい。ケイケイ素原子に結合せる有機基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなア
ルキル基、フエニル基、β−フエニルエチル基などが例
示されるが、合成のしやすさと、硬化した組成物の耐熱
性から、メチル基またはフエニル基が推奨される。I3
)のポリオルガノハイドロジエンシロキサンの配合量は
、(A)100重量部に対して0.1〜30重量部の範
囲で選ばれるが、(4)成分中のケイ素原子に結合せる
ビニル基のモル数に対するI3)成分中のケイ素原子に
結合せる水素原子のモル数の比が0.75〜5の範囲で
あることが好ましい。
この範囲から外れると、硬化が十分に行われないために
、十分な硬さが得られないからである。本発明で用いら
れる0の白金化合物は、八)のポリオルガノシロキサン
ど(8)のポリオルガノハイドロジエンシロキサンの間
のヒドロシリル化反応の触媒であり、塩化白金酸、およ
びこれとオレフイン、アルケニル基含有シラン、了ルケ
ニル基含有ポリシロキサン、シクロプロパン、アルコー
ルなどより得られる錯体、白金−オルガノホスフイン錯
体、および白金−オルガノホスフアイト錯体などが例示
される。
,これらの白金錯体は、中心白金原子が2価のもの、(
0)価のもの、などのいずれであつてもよい。(C)の
白金化合物の配合量は、(A)のポリオルガノシロキサ
ン100重量部にたいして0.000001〜0,1重
量部、好ましくは0.00005〜0.01重量部の範
囲である。この触媒は、本発明の組成物において、高温
では極めて微量でも有効であるが、0.000001重
量部未満では効果がなく、また微量の不純物によつて被
毒しやすいし、0.1重量部を越えて用いてもそれなり
の効果がなく、かえつて安定性を増すためのリン化合物
や有機過酸化物を大量に必要とし、また経済的に 3も
不利である。本発明で用いられる9のリン化合物は、一
般式R3P(たゾし、Rは互に同一または相異なる1価
の置換または非置換の炭化水素基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、および水酸基から成る群 4より選ばれ
た1価の基)で示され、C)の白金化合物の触媒作用を
抑制する効果がある。
Rとしては、エチル基、ブチル基、ヘキシル基のような
アルキル基、ビニル基、アリル基のようなアルケニル基
、フエニル基のようなアリール基、メトキシ基、工トキ
シ基、ブトキシ基のようなアルコキシ基、フエノキシ基
のようなアリールオキシ基および水酸基などが例示され
る。0))のリン化合物の添加量は、(O中の白金原子
に対して1当量以上、好ましくは2当量以上である。
1当量未満では、常温における白金化合物の触媒作用を
完全に抑制できないからである。
本発明で用いられる(E)の有機過酸化物は、常温にお
いては、(C)の白金化合物のヒドロシリル化反応に対
する触媒能を抑制し、しかも加熱により、その分解温度
において分解して抑制効果を失うばかりでなく、I))
のリン化合物の抑制作用をも失わしめる効果がある。
この有機過酸化物としてはジ一t−ブチルペルオキシド
、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルペルオキシ)−3−ヘキシン、ジグミルペルオキシ
ド、t−ブチルクミルオキシド、α,α−ビス(tブチ
ルペルオキシ)イソプロピルベンゼンのようなジアルキ
ルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロ
ベンゾイルペルオキシド、m−クロロベンゾイルペルオ
キシド、2,4ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウ
ロイルペルオキシドのようなジアシルペルオキシド、過
安息香酸t−ブチルのような過酸エステル、過ジ炭酸ジ
イソプロピル、過ジ炭酸ジ一2−エチル・\キシルのよ
うなペルオキシジカーボネート、1,1−ジ(t−ブチ
ルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチ
ルペルオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサン
のようなペルオキシケタールなどが例示される。なお、
ヒドロペルオキシ結合が分子中に存在するものは、加熱
して組成物を硬化せしめる際に発泡するので、本発明の
目的には適さない。(0の有機過酸化物の配合量は、a
))のリン化合物に対して1当量以上、好ましくは2当
量以上である。
普た、(A)100重量部に対して0.1重量部未満に
なるように、(0,a)),(E)の配合量を選定する
ことが好ましい。a))に対して1当量以下では常温に
おける触媒系の安定化、抑制効果が十分でないからであ
るが、あまり[有])の使用量が多いと、有害なペルオ
キシド分解生成物が系内に残り、熱安定性を害する。な
お、有機過酸化物は、(至)のポリオルガノシロキサン
に0.2〜 1.0重量部添加して加熱することにより
、ビニル基と他の炭化水素基の間の反応をもたらして、
シロキサン間の架橋を行う触媒となることが知られて.
いる。
また、米国特許第2,479,374号などに見られる
ように、大量の有機過酸化物をヒドロシリル化反応の触
媒として用いた例がある。しかし、本発明のような微量
の有機過酸化物によつては、かゝる架橋反応やヒドロシ
リル化反応は起こらないし、本発明のような .作用機
構はこれらの公知例とは全く異なるものである。本発明
の組成物は、(至)〜[F])を配合して成ることに特
徴があるが、硬化した組成物に機械的性質を付与するた
めに、さらに無機質充填剤を配合してもよい。無機質充
填剤は、従来からシリコーンゴムやシリコーン樹脂成形
品に用いられているものでよく、微粉末シリカ、表面を
オルガノポリシカキサンやトリメチルシリル化合物で処
理を行つた表面処理微粉末シリカ、ケイ藻土、石英粉末
、ガラス短繊維、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化
鉄、カーボンブラツクなどが例示される。これらの無機
質充填剤は単独で用いても2種以上を併用してもよく、
その配合量は^)100重量部に対して500重量部以
下が好ましい。500重量部を越えると硬化後の組成物
が硬く、脆くなる。
また、特に組成物がゴム状弾性体を目的とする時は、(
自)100重量部に対して300重量部以下であること
が好ましい。300重量部を越えると伸びや弾性が著し
く低下するからである。
また、本発明の組成物に、必要に応じて耐熱性向上剤、
顔料、および低分子ポリシロキサンのような分散剤を添
加してもさしつかえない。
たゞし、これらの無機質充填剤や添加剤として、白金化
合物の触媒能を著しく、かつ永久的に阻害する物質、た
とえば鉛やスズの化合物、イオウ化合物、窒素化合物な
どを用いることは避けるべぎである。本発明の組成物は
、白金化合物が少量のリン化合物および有機過酸化物の
添加によつて安定化し、室温での組成物の保存安定性や
、若干の温度がかかつた加工条件における耐スコーチ性
が、従来の付加反応型の組成物よりも飛躍的に増大して
おり、かつ、加熱によつて有機過酸化物の分解温度に達
したときは、リン化合物の白金化合物に対する抑制力が
弱まつて、少量の白金化合物の存在でも加硫がすみやか
に進められる。また、170℃で加熱した際にも、スコ
ーチを起こすまでの時間が長いので、プレスを用いて加
圧加熱成形を行う、いわゆるプレス加硫においても、反
覆して使用する金型を冷却してから用いる必要がなく、
工程の短縮をはかることができる。さらに、このような
有機過酸化物の存在により、ダイスで成形した組成物を
加圧せずに加熱空気にさらす、いわゆる熱風加硫による
硬化方法を用いる場合、有機過酸化物の分解温度で急速
に硬化が行われるので、発泡が見られないという利点が
ある。さらに、従来の加熱加硫型シリコーンゴムにおい
て一般的である有機過酸化物によるメチル基同士やビニ
ル基とメチル基の間の反応を用いる加硫機構のものと比
べると、本発明は有機過酸化物の使用量が著しく少ない
ので、その分解生成物の残存による耐熱性への影響や衛
生的用途の制約がない。
特に押出成形を用いるチユーブにおいては、従来の加硫
機構では有機過酸化物として2,4−ジクロロベンゾイ
ルペルオキシドを多量に用いる必要があり、その分解生
成物が残存すると、食品に触れる用塗に用いることは好
ましくない。それに対して本発明の方法によれば、有機
過酸化物の量が少ないばかりでなく、その種類も任意で
あつて、たとえば比較的安全とされる分解生成物を生ず
るジ一 t −ブチルペルオキシドを用いることも可能
である。また、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシ
ドを用いる方法に比べて、表面硬化性が良くてベトつき
を生ぜず、過酸化物の分解生成物によるブルーミング現
象もない。本発明の組成物は、密閉系で加熱しても良好
に硬化するので、シリコーンゴムの成形品、型取り、ポ
ツテイングなど、シリコーン樹脂の成形品、コイルや無
機物質の含浸、積層板の製造などに用いられる。
一方、加熱空気中で良好な硬化物や硬化皮膜が得られる
ので、シリコーンゴムの電線被覆、チユーブ、コーテイ
ング、シリコーン樹脂のコーテイング、マイカ処理など
の連続加工にも適している。ノ 以下、本発明を実施例
によつて説明する。
実施例において、部はすべて重要部で表わす。また、簡
単のために、次の略号を用いる。Me:メチル Ph:
フエニル Et:エチルVi:ビニル Bu:ブチル実
施例 1 ジメチルシロキシ単位99.8モル%とメチルビニルシ
ロキシ単位0.2モル%から成り、重合度約6,000
のトリメチルシリル基末端封鎖メチルビニルポリシロキ
サン100部、シロキサン処理煙霧質シリカ50部、お
よび分散剤として粘度50cStのα,ω−ジヒドロキ
シポリジメチルシロキサン3部をトウミキサーでよく混
合した。
この混合物100部に重合度30のトリメチルシリル基
末端ポリ(メチルハイドロジエンシロキサン)5部をロ
ールで添加してベースコンパウンドを得た。このものに
、第1表に示す触媒系を添加して、組成物11〜16を
調製した。たマし、組成物11,13、および15は比
較例である。これらの組成物について、温度50℃にお
ける保存安定性、JSR型キユラストメータ一(今中機
械工業(株)商品名)を用いて170℃における硬化性
を測定したときのT9Oとトルクを測定した。
また、本発明の組成物を温度180℃で10分間プレス
加硫を行い、さらに温度200℃で4時間アト加硫を行
つて、厚さ27ft7ILのシリコーンコムシートを得
た。これを、JISK63Olに従つて物理的性質を測
定した。これらの結果を第2表に示す。実施例 2 25℃における粘度3,200のビニルジメチルシリル
基末端封鎖ポリジメチルシロキサン100部に、メチル
ハイドロジエソシロキシ単位60モル%とジメチルシロ
キシ単位40モル%から成り、重合度40のトリメチル
シリル基末端封鎖ポリメチルハイドロジエンシロキサン
1.0部を混合してポリシロキサン混合物を得た。
これに第3表に示す触媒系を添加して混合し、本発明に
よる組成物21と比較例組成物22〜24を調製した。
これらの組成物について、温度50℃における粘度変化
と、120℃における硬化性を測定した結果は、第4表
に示すとおりである。ジメチルシロキシ単位99.85
モル%とメチルビニルシロキシ単位0.15モル%から
成り、重合度5,000のビニルジメチルシリル基末端
封鎖ポリメチルフエニルシロキサン100部、煙霧質シ
リカ30部、および分散剤として30モル%のジフエニ
ルシロキシ単位と70モル%のジメチルシロキシ単位か
ら成る粘度40cStのα,ω−ジヒドロキシポリメチ
ルフエニルシロキサン2部をトウミキサーでよく混合し
た。
この混合物に、メチルハイドロジエンシロキシ単位50
モル%とジメチルシロキシ単位50モル%から成り、重
合度30のジメチルハイドロジエンシリル基末端封鎖ポ
リメチルハイドロジエンシロキサン1.2部を添加して
混合し、ベースコンパウンドとした。このベースコンパ
ウンドに、第5表に示す触媒系わ添加して、組成物31
および32を調製した。これらの組成物について、温度
50℃における保存安定性とJSR型キユラストメータ
一(今中機械(株)商品名)による170℃における硬
化性を測定したところ、第6表に示すような結果を得た
。実施例 4 ジメチルシロキシ単位99.9モル%とメチルビニルシ
ロキシ単位0.1モル%から成り、重合度約7,000
のビニルジメチルシリル基末端ポリメチルビニルシロキ
サン100部、シロキサン処理煙霧質シリカ40部、ケ
イ藻土22部、および実施例3に用いた分散剤2部をト
ウミキサーでよく混練して混合物を得た。
この混合物100部に、実施例1に用いたポリメチルハ
イドロジエンシロキサン4部を添加してベースコンパウ
ンドを得た。このベースコンパウンドに、塩化白金酸と
オクタノールを加熱して得られる塩化白金−オクテン錯
体8ppmと(EtO)3P20.3ppm1および第
7表に示す有機過酸化物を添加して組成物41〜45を
調製した。これらの組成物をそれぞれ10個に小分けし
た試料を用い、温度90℃〜180゜Cまで10℃間隔
に設定したプレスを用いて各試料とも10分間のプレス
加硫を行つた。良好なシリコーンゴムシートの得られる
最低の設定温度を加硫温度として第7表に示す。なお、
各、設定温度における試料のプレス加硫の順序はランダ
ムに設定し、金型は1回のプレスごとの冷却操作を行わ
ずにプレス加硫を行つたが、いずれの試例においてもス
コーチ現象は認められなかつた。実施例 5 25℃における粘度550cStのビニルジメチルシリ
ル基末端封鎖ポリジメチルシロキサン100部、ポリメ
チルハイドロジエンシロキサン3部、粒径5μの石英粉
末150部、酸化鉄4部を混合して、ベースコンパウン
ドを得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)ケイ素原子に結合せるビニル基が、1分子中
    に平均少なくとも2個存在するポリオルガノシロキサン
    100重量部、(B)ケイ素原子に結合せる水素原子が
    、1分子中に平均少なくとも2個、たゞし(A)のケイ
    素原子に結合せるビニル基が1分子中に2個の場合は平
    均2個を越える数存在するポリオルガノハイドロジエン
    シロキサン0.1〜30重量部、(C)白金化合物、0
    .000001〜0.1重量部、(D)一般式PR_3
    (たゞしRは同一または相異なる1価の置換または非置
    換の炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、お
    よび水酸基、から選ばれた1価の基を示す)で表わされ
    るリン化合物、(C)中の白金原子に対し1当量以上、
    および(E)分子中にヒドロペルオキシ結合が存在しな
    い有機過酸化物、(D)のリン化合物に対し1当量以上
    から成ることを特徴とする硬化性ポリシロキサン組成物
    。 2 (A)のケイ素原子に結合せる有機基が、アルキル
    基、ビニル基、フェニル基、および3,3,3−トリフ
    ルオロプロピル基から選ばれた1価の置換または非置換
    の炭化水素基から成り、そのうち1分子中平均少なくと
    も2個がビニル基である、特許請求の範囲第1項記載の
    組成物。 3 (A)が一般式R^2〔R^1_2SiO〕_nS
    iR^1_2R^2(たゞしR^1は1価の置換または
    非置換の炭化水素基で、その85モル%以上がメチル基
    、0.01〜2モル%がビニル基であり、R^2はメチ
    ル基、ビニル基、および水酸基から成る群より選ばれた
    1価の基、nは1,000〜10,000の値を示す)
    で表わされる、特許請求の範囲第1項記載の組成物。 4 (A)が一般式R^4〔R^3_2SiO〕_mS
    iR^3_2R^4(たゞしR^3は1価の置換または
    非置換の炭化水素基で、その65モル%以上がメチル基
    、R^4はメチル基およびビニル基から成る群より選ば
    れた1価の基、mは50〜1,000の数を示す)で表
    わされる、特許請求の範囲第1項記載の組成物。 5 R^4がビニル基である、特許請求の範囲第4項記
    載の組成物。 6 R^3がメチル基、R^4がビニル基、(B)のケ
    イ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越
    える数存在する、特許請求の範囲第5項記載の組成物。 7 (A)が平均単位式▲数式、化学式、表等がありま
    す▼(たゞしR^5は1価の置換または非置換の炭化水
    素基、Xは水酸基およびアルコキシ基から選ばれた反応
    性基、aは1.0〜1.7、bは0〜0.1の数を示す
    )で表わされる、特許請求の範囲第1項記載の組成物。 8 (B)が0.1〜10重量部の範囲で、かつ(A)
    のケイ素原子に結合せるビニル基のモル数に対する(B
    )のケイ素原子に結合せる水素原子のモル数の比が0.
    75〜5の範囲である、特許請求の範囲第1項記載の組
    成物。 9 (C)の配合量が0.00005〜0.01重量部
    である、特許請求の範囲第1項記載の組成物。 10 (D)の配合量が、(C)中の白金原子に対し2
    当量以上である、特許請求の範囲第1項記載の組成物。 11 (E)の配合量が、(D)のリン化合物に対し2
    当量以上で、かつ(A)100重量部に対して0.1重
    量部未満である、特許請求の範囲第1項記載の組成物。
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