JP7061855B2 - 耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物及びこれを使用した光半導体装置 - Google Patents

耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物及びこれを使用した光半導体装置 Download PDF

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本発明は、耐熱性を有し、高温下に長期間置かれても劣化せず、クラックが発生しない耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物及びこれを使用した光半導体装置に関する。
従来、精度の高いネガ型パターンを効率よく形成可能な活性化エネルギー線硬化性シリコーン組成物が提案されている(特許文献1)。該活性化エネルギー線硬化性シリコーン組成物は、(1)下記:
(a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、及び、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノヒドロジェンポリシロキサン若しくはヒドロシラン化合物又はこれらの混合物、及び、(b)ケイ素原子と結合したアルケニル基及びケイ素原子と結合した水素原子を同一分子内に有するオルガノポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも一つ、(2)ヒドロシリル化反応促進用白金系触媒、(3)白金系触媒用反応抑制剤、及び、(4)有機過酸化物を含む活性化エネルギー線硬化性シリコーン組成物である。
しかしながら、該シリコーン樹脂組成物は、200℃以上の高温下に長時間置かれると劣化して硬化物にクラックが発生することがあり、例えば光半導体素子(以下、LEDという)の封止剤として使用すると該LEDの輝度が低下する場合があるという課題がある。
特開2006-177989号公報
本発明が解決しようとする課題は、耐熱性を有し長時間高温下に置かれても劣化してクラックが発生することが無く、結果としてLED封止剤に使用した場合、LEDの輝度低下が少ない耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物及びこれを使用した光半導体装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
1分子中にSiH基と反応する珪素結合アルケニル基を少なくとも2個有するオルガノビニルポリシロキサン(A)と、
1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノ水素ポリシロキサン(B)と、
光活性型ヒドロシリル化反応触媒(C)としてβ-ジケトネート白金錯体触媒と、
耐熱性付与剤(D)として、
25℃における粘度が10~10000mPa・sであるオルガノポリシロキサン(D1)と、
一般式(RCOO)M(Rは同種又は異種の一価炭化水素基、Mはセリウムを主成分とする希土類元素混合物、n=3又は4)で示され、オルガノポリシロキサン(D1)100重量部に対して10重量部のセリウムのカルボン酸塩(D2)と、
一般式(RO)Ti(Rは同種又は異種の一価炭化水素基)で示され、オルガノポリシロキサン(D1)100重量部に対して2重量部のチタン化合物(D3)とを、
250℃以上の温度で熱処理して得られ、添加量がオルガノビニルポリシロキサン(A)100重量部に対して0.01部~5重量部の希土類含有オルガノポリシロキサン化合物と、を含むことを特徴とする耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物を提供する。
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物の硬化物で光半導体素子が封止されていることを特徴とする光半導体装置を提供する。
本発明の耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物は、高温下に長時間置かれても物性の低下が無く、クラックの発生が無いという効果があり、結果としてLEDの輝度が低下することが無い効果がある。また請求項2記載の光半導体装置は、結果として輝度の低下が無いと言う効果がある。
以下、本発明に係る耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物について具体的に説明する。
<オルガノビニルポリシロキサン(A)>
オルガノビニルポリシロキサン(A)は、1分子中にSiH基と反応する珪素結合アルケニル基を少なくとも2個有し、該アルケニル基はビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基などの炭素-炭素二重結合である。該オルガノポリシロキサン(A)は例えば主鎖がジオルガノシロキサンの繰返し単位であり、末端がトリオルガノシロキサン構造であるものが例示され、分岐や環状構造を有するものであってもよい。末端や繰返し単位中のケイ素に結合するオルガノ基としてはメチル基、エチル基、フェニル基などが例示される。具体例としては、両末端にビニル基を有するメチルビニルポリシロキサンが挙げられる。
<オルガノ水素ポリシロキサン(B)>
オルガノ水素ポリシロキサン(B)は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有し、少なくとも末端又は繰返し構造中において、2個以上のSiH基を含有する。珪素原子に結合している水素原子の含有量は1.0mmol/g~20.0mmol/gであることが好ましく、1.0mmol/g以上であると硬化性がよくなり、硬さも得やすくなる。水素原子の含有量が20.0mmol/g超であると、硬化物表面にタックが生じやすくなる。良好な硬さを得るためには水素原子含有比率を1.5mmol/g以上であることがより好ましい。タックを生じ難くするためには水素原子含有量は10.0mmol/g未満であることがより好ましい。珪素原子に結合するオルガノ基としては、メチル基、エチル基、フェニル基などが例示される。該オルガノ水素ポリシロキサンは、例えば直鎖状または分岐鎖状、であってもよく、具体例としては、メチル水素ポリシロキサンが挙げられる。
<光活性化ヒドロシリル化反応触媒(C)>
光活性化ヒドロシリル化反応触媒(C)は、上記(A)成分と上記(B)成分のヒドロシリル化反応を促進させるために添加され、ヒドロシリル化反応の触媒活性を有する公知の光活性を有する金属、金属化合物、金属錯体などを用いることができる。特には光活性型の白金族金属触媒あるいはニッケル系触媒が好ましい。光活性型白金族金属触媒としては、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものが使用でき、中でも白金系触媒であるのが好ましい。当該光活性型白金系触媒としては、β-ジケトネート白金錯体触媒、例えば、トリメチル(アセチルアセトナト)白金錯体、トリメチル(3,5-ヘプタンジオネート)白金錯体、トリメチル(メチルアセトアセテート)白金錯体、ビス(2,4-ペンタンジオナト)白金錯体、ビス(2,4-へキサンジオナト)白金錯体、ビス(2,4-へプタンジオナト)白金錯体、ビス(3,5-ヘプタンジオナト)白金錯体、ビス(1-フェニル-1,3-ブタンジオナト)白金錯体、ビス(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオナト)白金錯体が挙げられる。また、(メチルシクロペンタジエニル)トリメチル白金を使用することもできる。光活性型ニッケル系触媒としては、例えばビス(2,4-ペンタンジオナト)ニッケル錯体を使用することができる。これらは1種を単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも本発明の硬化方法で使用する触媒としては、ビス(2,4-ペンタンジオナト)白金錯体、慣用名ビス(アセチルアセトナト)白金(II)が好ましい。
光活性化ヒドロシリル化反応触媒(C)成分の配合量は有効量でよく、通常、前記(A)及び(B)成分の合計量に対して白金族金属換算(重量基準)で0.1~1,000ppm、好ましくは0.5~200ppmである。前記範囲内であると耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物を短時間で硬化することができる。
<耐熱性付与剤(D)>
本発明は、上記(A)成分と(B)成分と(C)成分の他に、高温環境下でのシリコーン樹脂の物性変化を抑制する耐熱性付与剤(D)を含む。該耐熱性付与剤(D)は、25℃における粘度が10~10000mPa・sであるオルガノポリシロキサン(D1)と、
一般式(RCOO)M(Rは同種又は異種の一価炭化水素基、Mはセリウムを主成分とする希土類元素混合物、n=3又は4)で示されるセリウムのカルボン酸塩(D2)と、
一般式(RO)Ti(Rは同種又は異種の一価炭化水素基)で示されるチタン化合物(D3)とを、
250℃以上の温度で熱処理して得られる希土類含有オルガノポリシロキサン化合物である。
オルガノポリシロキサン(D1)は、従来公知の25℃における粘度が10~10000mPa・sのオルガノポリシロキサンであればよく、これは実質的にジオルガノポリシロキサン単位の繰り返し(直鎖状構造)を主体とした、常温で液体を保つ直鎖状または分岐状のものである。このケイ素原子に結合した有機基(即ち、非置換又は置換の一価炭化水素基)は、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基などのアリール基;シロクヘキシル基などのシクロアルキル基;あるいはこれらの炭素原子に結合した水素原子の1部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した基、例えばクロロメチル基、フロロプロピル基、シアノメチル基などから選択される。このオルガノポリシロキサン(D1)としては、その分子鎖末端がトリメチルシロキシ基等のトリアルキルシロキシ基、ビニルジメチルシロキシ基等のアルケニルジアルキルシロキシ基、ジビニルメチルシロキシ基等のジアルケニルアルキルシロキシ基、トリビニルシロキシ基等のトリアルケニルシロキシ基などのトリオルガノシロキシ基や、水酸基、アルコキシ基などで封鎖されたものが挙げられる。また、これらの各種オルガノポリシロキサンの混合物であってもよい。また、オルガノポリシロキサン(D1)成分の粘度は、25℃における粘度が10~10000mPa・sであり、好ましくは50~1000mPa・sである。粘度が10mPa・s以下の場合、高温でのシロキサン蒸発量が多くなりやすく、重量変化が大きくなるため、耐熱性が低下しやすい。また、10000mPa・sを超えた場合、後述するセリウム化合物との混和が円滑に行われなくなるため、やはり耐熱性が低下しやすくなる。
(D2)成分としてのセリウムのカルボン酸塩は一般式:
(RCOO)
で示され、ここで、Rは同種または異種の一価炭化水素基、Mはセリウムを主成分とする希土類元素混合物であり、2-エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸などのセリウム塩が例示される。なお、このセリウムのカルボン酸塩はその取り扱いの容易さ、下記(D3)成分のチタン若しくは(D4)成分のジルコニウム化合物との相溶性の面から、有機溶剤溶液として使用されるのがよく、この有機溶剤としては、スタンダードソルベント、ミネラルスピリット、リグロイン、石油エーテルなどの石油系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤が例示される。
(D2)成分の添加量は、セリウム量が上記(A)成分100重量部に対して0.05~5重量部となる量、好ましくは0.1~3重量部となる量である。セリウム量が0.05重量部未満の場合、期待される耐熱性が得られない。また、5重量部より多い場合、セリウム化合物が(D1)成分中で不均一となり、やはり所定の耐熱性が得られない。
(D3)成分としてのチタン化合物は、一般式:
(RO)Ti
で示される。ここで、Rは各々独立して一価炭化水素基、好ましくはイソプロピル基、n-ブチル基、ステアリル基、オクチル基などの炭素原子数1~30、好ましくは炭素原子数1~20のアルキル基であり、Tiはチタンである。かかる化合物には、テトラアルコキシチタンが例示されるが、その部分加水分解縮合物であってもよい。
耐熱性付与剤(D)成分は、(D1)~(D3)成分を混合後、250℃以上の温度で熱処理することによって得られるものであるが、その加熱温度が250℃未満では均一な組成を得ることが難しく、310℃を超えると(D1)成分の熱分解速度が大きくなるので、250~310℃で処理するのが好ましい。
(D)成分は、(A)成分100重量部に対して、0.01部~5重量部添加するが、好ましくは0.05~4重量部添加する。(D)成分の添加量が0.01重量部未満の場合、高温での耐熱性向上の効果が見られず、逆に5重量部を超えた場合、組成物としての透明性が低下する場合がある。
なお、上記希土類含有オルガノポリシロキサン化合物の構造は、熱処理前のセリウムのカルボン酸塩(D2)がセリウムを主成分とする希土類元素の混合物のカルボン酸塩であり、熱処理によって得られる希土類含有オルガノポリシロキサン化合物は単体ではないため、それぞれを微量成分についても単離して同定することは困難であって、その構造により特定することは不可能である。また、希土類含有オルガノオルガノポリシロキサンを混合物として分離することも困難であり、熱処理によって得られる希土類含有オルガノポリシロキサン化合物をその特性によって直接特定することも到底できない。したがって、上記希土類含有オルガノポリシロキサン化合物については、「出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定すること」が不可能又はおよそ非実際的である事情が存在する。
本発明の耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物は、上記(A)~(D)成分を混合することにより硬化する。その際(A)成分と(C)成分と(D)成分からなる主剤部と、(B)成分からなる硬化剤部とに分割して混合することが出来る。
<その他の任意成分>
本組成物には、その他任意の成分として、3-メチル-1-ブチン-3-オール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、エチニルシクロヘキサノール等のアルキンアルコール;3-メチル-3-ペンテン-1-イン、3,5-ジメチル-3-ヘキセン-1-イン等のエンイン化合物;1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン等の脂肪族不飽和結合を有する化合物、ベンゾトリアゾール等の反応抑制剤を含有してもよい。この反応抑制剤は硬化性を抑制しない程度の含有量として(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分の合計100重量部に対して0.0001~1重量部の範囲内であることが好ましい。
また、本組成物には、その接着性を向上させるために接着性付与剤を含有してもよい。この接着性付与剤としては、エポキシ基またはアルコキシ基含有有機ケイ素化合物、またはそれらの縮合物を用いても良い。このアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基が例示され、特に、メトキシ基であることが好ましい。また、この有機ケイ素化合物のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン置換アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基;3-グリシドキシプロピル基、4-グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル基、3-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピル基等のエポキシシクロヘキシルアルキル基;4-オキシラニルブチル基、8-オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基等のエポキシ基含有一価有機基;3-メタクリロキシプロピル基等のアクリル基含有一価有機基;水素原子が例示される。耐熱性を保持したまま接着性を向上させるには、例えばトリスー(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートを使用することが好ましい。またこの有機ケイ素化合物は前記(A)成分又は(B)成分と反応し得る基を有することが好ましく、具体的には、ケイ素原子結合アルケニル基またはケイ素原子結合水素原子を有することが好ましい。また、各種の基材に対して良好な接着性を付与できることから、この有機ケイ素化合物は一分子中に少なくとも1個のエポキシ基含有一価有機基を有するものであることが好ましい。
また、本組成物には、さらに耐熱性を向上させるために酸化防止剤を含有してもよい。この酸化防止剤としては一般的に使用されているものを用いる事ができる。例えばヒンダートフェノール系の他、リン系、ヒンダートアミン系、チオエーテル系酸化防止剤が挙げられる。この酸化防止剤の含有量として(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分の合計100重量部に対して0.0001~1重量部の範囲内であることが好ましい。
また本組成物には発明の目的を損なわない程度に、その他任意成分として粘度調整、硬さ調整のために炭酸カルシウム、硅砂、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、二酸化ケイ素、メラミン等の無機充填材を含有してもよく、有機充填材、硬化樹脂の補強のためにガラス繊維等の補強材、軽量化及び粘度調整などのためにシラスバルーン、ガラスバルーン等の中空体を添加できる。その他、酸化防止剤、有機顔料、蛍光顔料、腐食防止剤などを適宜使用することができる。
本発明の請求項2に記載の光半導体装置は、上記請求項1に記載の耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物の硬化物により光半導体(LED)等の光半導体素子が封止されている光半導体装置である。
次に、本発明である耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物について、実施例及び比較例により詳細に説明する。
<耐熱性付与剤(D)の調製>
25℃における粘度が10~10000mPa・sであるオルガノポリシロキサン(D1)として、両末端がトリメチルシロキシ基で封止された、粘度が100mP・s/25℃である直鎖状ジメチルポリシロキサンを、セリウムのカルボン酸塩(D2)として、2-エチルへキサン酸希土のターペン溶液 レア・アースOCTOATE 6%(希土類元素含有量6重量%、DIC社製)を、チタン化合物(D3)としてチタンテトラノルマルブトキシド(チタン含有量14重量%)を使用し、表1に示した配合にて、(D2)成分、(D3)成分を混合し、該混合液を(D1)成分に攪拌しながら添加した後、窒素ガスを流通しながら加熱してターペンを揮発させた。続いて攪拌しながら300℃で1時間過熱し、褐色で透明な耐熱性付与剤(D)を調製した。
Figure 0007061855000001
<実施例及び比較例>
分子鎖両末端がMVi基で封鎖された質量平均分子量70,000の直鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノビニルポリシロキサン(A-1)と、分子鎖両末端がMVi基で封鎖された質量平均分子量35,000の直鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノビニルポリシロキサン(A-2)と、分子鎖両末端がMVi基で封鎖された質量平均分子量114,000の直鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノビニルポリシロキサン(A-3)と、末端がMVi基で封鎖されQ単位を含有する質量平均分子量5,400の分岐鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノビニルポリシロキサン(A-4)と、末端がMVi基で封鎖されQ単位を含有する質量平均分子量2,000の分岐鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノビニルポリシロキサン(A-5)と、分子鎖両末端M基で封鎖され、DMe単位、D単位を含有する質量平均分子量10,400の直鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノ水素ポリシロキサン(B-1)と、末端M基で封鎖されQ単位を含有する質量平均分子量1、500の分岐鎖状ジメチルポリシロキサンであるオルガノ水素ポリシロキサン(B-2)と、光活性型ヒドロリシリル化反応触媒(C)としてビス(2,4-ペンタンジオナト)白金錯体を使用し、耐熱性付与剤(D)として上記にて調製した耐熱性付与剤(D)を使用し、表2の配合にて、実施例及び比較例の耐熱性を有する紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物を得た。
Me単位:(CHSiO1/2
Vi単位:(CH(CH=CH)SiO1/2
単位:(CHHSiO1/2
Me単位:(CHSiO2/2
単位:(CH)HSiO2/2
Q単位:SiO4/2
Figure 0007061855000002
<評価項目及び評価方法>
<デュロメータ硬さ>
実施例及び比較例の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物を4cm×6cm×厚み2mmの金型に流し込み、UV照射器 EXECURE-4000(HOYA社製)にて1分間UVを照射し、その後1時間で23℃に冷却して金型から取り外して実施例及び比較例の硬化物を作製する。厚み2mmの各硬化物を重ねて6mm厚みとして、硬度をJIS K 6253に規定するタイプAデュロメータにより測定し初期のデュロメータ硬さとした。その後、該硬化物を270℃のオーブン中に20時間、50時間、200時間放置し、それぞれの時間経過後に23℃に徐冷し、デュロメータ硬さを同様に測定した。
<重量変化率>
実施例及び比較例の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物を4cm×6cm×厚み2mmの金型に流し込み、UV照射器 EXECURE-4000(HOYA社製)にて1分間UVを照射し、その後1時間で23℃に冷却して金型から取り外して実施例及び比較例の硬化物を作製する。この重量を測定し初期重量とする。その後、該硬化物を270℃のオーブン中に20時間、50時間、200時間放置し、それぞれの時間経過後に23℃に徐冷し、重量を測定し加熱後重量とする。加熱後重量を初期重量で除した値を重量変化率(%)として算出した。
<クラック>
実施例及び比較例の紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物を4cm×6cm×厚み2mmの金型に流し込み、UV照射器 EXECURE-4000(HOYA社製)にて1分間UVを照射し、その後1時間で23℃に冷却して金型から取り外して実施例及び比較例の硬化物を作製する。厚み2mmの各硬化物を重ねて6mm厚みとして、硬度をJIS K 6253に規定するタイプAデュロメータにより測定し初期のデュロメータ硬さとした。その後、該硬化物を270℃のオーブン中に20時間、50時間、200時間放置し、それぞれの時間経過後に目視にて硬化物にクラックが発生しているどうかを目視にて確認した。
<評価結果>
評価結果を表3に示す。
Figure 0007061855000003

Claims (2)

  1. 1分子中にSiH基と反応する珪素結合アルケニル基を少なくとも2個有するオルガノビニルポリシロキサン(A)と、
    1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノ水素ポリシロキサン(B)と、
    光活性型ヒドロシリル化反応触媒(C)としてβ-ジケトネート白金錯体触媒と、
    耐熱性付与剤(D)として、
    25℃における粘度が10~10000mPa・sであるオルガノポリシロキサン(D1)と、
    一般式(RCOO)M(Rは同種又は異種の一価炭化水素基、Mはセリウムを主成分とする希土類元素混合物、n=3又は4)で示され、オルガノポリシロキサン(D1)100重量部に対して10重量部のセリウムのカルボン酸塩(D2)と、
    一般式(RO)Ti(Rは同種又は異種の一価炭化水素基)で示され、オルガノポリシロキサン(D1)100重量部に対して2重量部のチタン化合物(D3)とを、
    250℃以上の温度で熱処理して得られ、添加量がオルガノビニルポリシロキサン(A)100重量部に対して0.01部~5重量部の希土類含有オルガノポリシロキサン化合物と、を含むことを特徴とする耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の耐熱性を有する光半導体素子封止用紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物の硬化物で光半導体素子が封止されていることを特徴とする光半導体装置。
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