JP3020381B2 - 紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物

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JP3020381B2 JP5106629A JP10662993A JP3020381B2 JP 3020381 B2 JP3020381 B2 JP 3020381B2 JP 5106629 A JP5106629 A JP 5106629A JP 10662993 A JP10662993 A JP 10662993A JP 3020381 B2 JP3020381 B2 JP 3020381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙及びフィルムの離型剤
用紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物、特には
紫外線照射によってシリコーン移行性のない充分に硬化
された塗布面を与える紙及びフィルムの離型剤用紫外線
硬化型オルガノポリシロキサン組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】紫外線照射により硬化するオルガノポリ
シロキサン組成物については、例えばけい素原子に結合
したビニル基を有するオルガノポリシロキサンとけい素
原子に結合した水素基を有するオルガノハイドロジエン
ポリシロキサンとを光照射によって付加反応させるもの
(特開昭47-32072号公報、特公昭53-48198号公報参
照)、またけい素原子に結合したメルカプト基を有する
オルガノポリシロキサンとけい素原子に結合したビニル
基を有するオルガノポリシロキサンとを光増感剤の共存
下に光照射によって反応させるもの(特公昭54-6512 号
公報、特公57-34318号公報、特開昭54-48854号公報、特
開昭54-50067号公報参照)が知られている。
【0003】しかし、これら公知のオルガノポリシロキ
サン組成物ではこの組成物の塗布面でのシリコーンの移
行があるため、その表面硬化が不充分なものとなり易
く、したがってこれらは剥離紙用への利用などに必ずし
も満足すべき性質を示すものではなかった。すなわち、
上記したような公知のオルガノポリシロキサン組成物を
剥離紙用として使用する場合、これらは極めて薄い塗膜
として対象物に塗布されるのであるが、これを光照射で
硬化させるときにはその表面硬化がわるいためにその剥
離性能に経時変化が生じたり、このシリコーンがこれと
接触している接着剤に移行するという不利があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、この種のオ
ルガノシロキサン組成物ついては硬化性を上げてこれら
の欠点を除去するという目的において、オルガノシロキ
サン中の官能基の量を増したり、光増感剤の配合量を増
加するという方法が提案されているが、これらは却って
剥離性を損なうものになったり、あるいは臭気発生を伴
なうものになるとう不利をもたらすもので好ましいもの
ではなく、実用化には到っていない。また、これについ
ては酸化セリウム粉末などを用いて硬化性を向上させる
方法も知られている(特公昭61-53383号公報参照)が、
酸化セリウム粉末などはオルガノポリシロキサン中への
分散性が十分でないためにその効果が不十分であるとい
う不利がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬
化型オルガノポリシロキサン組成物に関するものであ
り、これはA)1)一般式R1 aR2 bSiO (4-a-b)/2 (ここに
1 は非置換または置換の不飽和基含有有機基、R2
炭素数1〜30の1価飽和炭化水素基または1価飽和ハロ
ゲン化炭化水素基、aは1〜3、bは0〜2、a+b=
1〜3)で示されるオルガノシロキサン単位と、2)一
般式 R3 cSiO (4-c)/2 (ここにR3 は炭素数1〜30の1価
飽和炭化水素基または1価飽和ハロゲン化炭化水素基、
cは0〜3)で示されるオルガノシロキサン単位とから
なり、1分子中に少なくとも2個の不飽和基を有するオ
ルガノポリシロキサン、 B)一分子中に少なくとも2個のけい素結合水素原子を
有し、このけい素結合水素原子の量が上記A)成分中の
不飽和基量に対し、 100:1〜1:100 (モル比)であ
るオルガノハイドロジエンポリシロキサン、 C)白金系触媒A)成分とB)成分の合計量100 重量部
にたいし白金量として1〜100ppm、 D)制御剤A)成分とB)成分の合計量100 重量部にた
いし0.01〜5重量部、 E)イ)オルガノポリシロキサン100 重量部にたいし
ロ)セリウムまたはセリウムを主成分とする希土類元素
混合物カルボン酸塩0.05〜5重量部からなる希土類元素
含有オルガノポリシロキサン組成物A)成分とB)成分
の合計量100 重量部にたいし0.01〜5重量部とからなる
ことを特徴とするものである。
【0006】すなわち、本発明者らは紫外線照射で硬化
するオルガノポリシロキサン組成物について種々検討し
た結果、A)1分子中に少なくとも2個の不飽和基を含
有するオルガノポリシロキサンとB)1分子中に少なく
とも2個のけい素結合水素基をもつオルガノハイドロジ
エンポリシロキサンおよびC)白金系触媒とからなる付
加反応型のオルガノポリシロキサン組成物にE)成分と
しての希土類元素含有オルガノポリシロキサン組成物を
添加すると、この組成物が 0.2秒以下という非常に短時
間の紫外線照射でも完全に硬化した皮膜を与えることを
見出すと共に、このようにして得られた硬化皮膜はタッ
クフリーで、しかも紙、プラスチックなどの基材に強固
に密着し得ること、またこの組成物は無溶剤型でも溶剤
型でも、あるいはエマルジョンタイプのいずれであって
も同様な効果を示すし、さらにこの組成物はポットライ
フも延長されるということを確認し、この希土類元素含
有オルガノポリシロキサン組成物の分散性についての研
究を進めて本発明を完成させた。以下にこれをさらに詳
述する。
【0007】
【作用】本発明の紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬化
型オルガノポリシロキサン組成物を構成するA)成分と
してのオルガノポリシロキサンは 一般式 R1 aR2 bSiO (4-a-b)/2 ・・・(1) で示されるオルガノシロキサン単位と、 一般式 R3 cSiO (4-c)/2 ・・・(2) で示されるオルガノシロキサン単位とからなるランダム
共重合体、あるいはこの1)、2)で示されるシロキサ
ン単位のブロック共重合体とされるが、これはその1分
子中に少なくとも2個の不飽和基含有有機基をもつもの
とする必要がある。
【0008】上記式中のR1 はビニル基、アリル基、ア
ルキルビニルエーテル基、アクロイルプロピル基、メタ
クリロイルプロピル基、シンナモイルプロピル基、γ−
アクリルアミドプロピル基などで例示される不飽和基含
有有機基、R2 、R3 は炭素数が1〜30の1価飽和炭化
水素基、1価飽和ハロゲン化炭化水素基で、メチル基、
エチル基、プロピル基などのアルキル基、シクロヘキシ
ル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基な
どのアリール基あるいはこれら炭化水素基に結合した水
素基を部分的にハロゲン原子で置換したクロロメチル
基、クロロプロピル基、クロロフェニル基、ブロモプロ
ピル基、3・3・3−トリフルオロプロピル基、α・α
・α−トリフルオロトリル基などで例示される基であ
り、このR2、R3 は同一でも異種であってもよいが、
好ましくは炭素数19以下のものとすることがよい。
【0009】これらのオルガノシロキサンは通常、ジメ
チルシロキサン単位、ジフェニルシロキサン単位、メチ
ルフェニルシロキサン単位、トリメチルシロキサン単
位、ジメチルフェニルシロキサン単位、メチルジフェニ
ルシロキサン単位などから構成され、この分子鎖末端は
トリオルガノシリル基、シラノール基、アルコキシ基、
水酸基のいずれで封鎖されたものであってもよいが、本
発明の組成物が離形剤として使用されるものであるとき
には上記した不飽和基以外の基はすべてメチル基とする
ことがよい。
【0010】また、本発明の紙及びフィルムの離型剤用
紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物を構成する
B)成分としてのオルガノハイドロジエンポリシロキサ
ンはその分子中に少なくとも2個の≡SiH基を含有す
るものであることが必要とされるが、これは線状、分岐
状、環状のいずれであっても、また単独重合体また他の
シロキサン単位、例えばジメチルシロキサン単位とメチ
ルハイドロジエンシロキサン単位との共重合体であって
もよい。なお、このB)成分の≡SiH基量は前記した
A)成分中に含まれる不飽和基量に対し 100:1〜1:
100 のモル比で含まれていることが必要であるが、これ
は好ましくは1:2〜2:1の範囲とすることがよい。
【0011】つぎに本発明の紙及びフィルムの離型剤用
紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物を構成する
C)成分としての白金系触媒は上記A)成分とB)成分
との付加反応を進めるための触媒であり、付加反応触媒
として公知のものが使用し得るが、これには例えば塩化
白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液やアルデヒド溶
液、塩化白金酸と各種オレフィン、ビニルシロキサンと
の錯体などが挙げられる。この白金酸系触媒の添加量は
触媒量であるが、反応性と共に経済的な見地から、A)
成分とB)成分の合計量 100重量部に対し白金量として
1〜100ppmの範囲とすることが望ましい。
【0012】また、本発明の紙及びフィルムの離型剤用
紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物を構成する
D)成分としての制御剤は上記したA)、B)、C)成
分からなる付加反応型のオルガノポリシロキサンの硬化
速度を制御するためのもので、これは公知のものとすれ
ばよく、これには炭素−炭素3重結合含有のアルコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラシクロ(メ
チルビニル)シロキサンなどのビニル基含有オルガノポ
リシロキサンが例示されるが、この成分の添加量はA)
成分とB)成分との合計量 100重量部に対して0.01〜5
重量部の範囲とすればよい。
【0013】さらに本発明の紙及びフィルムの離型剤用
紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物を構成する
E)成分としての希土類含有オルガノポリシロキサン組
成物は本発明の紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬化型
オルガノポリシロキサン組成物の硬化性を改良するため
のものであるが、これはイ)オルガノポリシロキサンと
ロ)セリウムまたはセリウムを主成分とする希土類元素
混合物カルボン酸塩とからなるもとされる。このイ)成
分としてのオルガノポリシロキサンは従来公知のオルガ
ノポリシロキサン流体であればよく、これは実質的にジ
オルガノポリシロキサン単位を主体とする、常温で液体
を保つ直鎖状または分枝状のものとすればよい。
【0014】このけい素原子に直結する有機基はメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル
基、トリル基などのアリール基、シクロヘキシル基など
のシクロアルキル基、あるいはこれらの炭素原子に結合
した水素原子の1部または全部をハロゲン原子、シアノ
基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピ
ル基、シアノメチル基などから選択されるが、このシロ
キサンとしてはその分子鎖末端がトルアルキルシロキシ
基、水酸基、ビニル基、アルコキシ基などで封鎖された
ものがあげられ、これは各種オルガノポリシロキサンの
混合物であってもよい。
【0015】しかし、このものは粘度が低すぎると高温
における蒸発量が多くなって各種シロキサン組成物の物
性をそこねることになるし、またこれが高すぎると後述
するセリウム化合物との混和が円滑に行なわれなくなる
ので、これは25℃における粘度が10〜10,000csの範囲、
好ましくは50〜1,000cs の範囲のものとすることがよ
い。
【0016】また、この希土類元素含有オルガノポリシ
ロキサン組成物におけるロ)成分のセリウムまたはセリ
ウムを主成分とする希土類元素混合物カルボン酸塩は、
これは例えばセリウムのカルボン酸とされるが、これ
は一般式(R1COO)M1 で示され、このR1 は前記した1価
炭化水素基でM1 がセリウムまたはセリウムを主成分と
する希土類元素混合物とされるものであり、このカルボ
ン酸としては2−エチルヘキサン酸、ナフテン酸、オレ
イン酸、ラウリン酸、ステアリン酸などが例示されるも
のである。なお、このセリウムのカルボン酸塩はその取
扱いの容易性から有機溶剤溶液として使用することがよ
いが、この有機溶剤としてはストタードソルベント、ミ
ネラルスピリット、リグロイン、石油エーテルなどの石
油系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤が例
示される。
【0017】この希土類元素含有オルガノポリシロキサ
ン組成物は上記したイ)オルガノポリシロキサン、ロ)
セリウムまたはセリウムを主成分とする希土類元素混合
カルボン酸塩を熱処理することによって得られるが、
この加熱温度は 150℃以下では均一な組成を得ることが
難しく、 310℃以上ではイ)成分としてのオルガノポリ
シロキサンの熱分解速度が大きくなるので、 150〜 310
℃の範囲、特には 200〜 310℃の範囲とすることが好ま
しい。
【0018】また、この希土類元素含有オルガノポリシ
ロキサン組成物についてはこのセリウムまたはセリウム
を主成分とする希土類元素混合物カルボン酸塩がオルガ
ノポリシロキサン中に均一に分散してことが必要とされ
るので、この均一分散性を向上させるためにこの反応系
に一般式(R2O)M2 で示され、このR2 が1価炭化水素
基、特にはイソプロピル基、n−ブチル基、ステアリル
基、オクチル基のようなアルキル基で、M2 がチタンま
たはジルコニウムとされるものであり、テトラアルコキ
シチタン、テトラアルコキシジルコニウムで例示される
チタン化合物、ジルコニウム化合物を添加して反応させ
てもよい。
【0019】なお、この希土類元素含有オルガノポリシ
ロキサン組成物を作るときのイ)オルガノポリシロキサ
ンとロ)セリウムまたはセリウムを主成分とする希土類
元素混合物カルボン酸塩との配合比は、イ)成分 100重
量部に対してロ)成分が0.05重量部未満では十分な硬化
性向上の効果が得られず、5重量部より多くすると希土
類化合物がオルガノポリシロキサン中で不溶となり、均
一な組成物が得られなくなるので、これは0.05〜5重量
部とすることがよい。
【0020】本発明の紙及びフィルムの離型剤用紫外線
硬化型オルガノポリシロキサン組成物は上記したA)、
B)、C)、D)、E)成分の所定量を均一に混合する
ことによって得ることができるが、この組成物には必要
に応じてポットライフ延長剤、酸化防止剤を添加しても
よく、さらにはこの組成物の特徴を損なわない範囲にお
いて通常のジオルガノポリシロキサン、シリカなどの充
填剤その他の添加剤を加えてもよい。
【0021】この組成物の粘度は臨界的ではなく、これ
は25℃での測定値で50〜1,000,000cs の範囲とされ、高
粘度の場合には有機溶剤に分散ないし希釈して使用して
もよいが、これを無溶剤で使用する場合には塗装のし易
さから 500〜20,000cPの範囲とすることがよい。この溶
剤としては市販の不活性溶剤のいずれを使用してもよ
く、これには脂肪族、芳香族炭化水素、塩素化炭化水
素、エステル、エーテル、ケトンなどが使用されるが、
具体的にはヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリット、
トルエン、キシレン、トリクロロエチレン、テトラヒド
ロフランなどが例示される。
【0022】本発明の組成物は使用される主剤としての
オルガノポリシロキサンの種類によりワニス組成物、ゴ
ム組成物として使用に供されるが、これは目的物に塗布
した塗布面に光または電子線を照射すると、 0.2秒以下
のような短時間で完全に硬化した皮膜となるので、剥離
形剤として広く応用することができる。本発明の組
成物は上述したように紫外線照射により硬化するが、こ
の紫外線源としてはキセノンランプ、低圧、中圧、高圧
の水銀灯などが例示される。
【0023】
【実施例】つぎに本発明の紙及びフィルムの離型剤用紫
外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物を構成する
E)成分としての希土類元素含有オルガノポリシロキサ
ンの合成例、実施例、比較例をあげるが、例中の部は重
量部を、粘度は25℃における測定値を示したものであ
り、例中における剥離力は下記の測定値を示したもので
ある。 (剥離力) 基材表面のシリコーン硬化膜に粘着剤(前出)を塗布
し、 100℃で3分間加熱したのち、はり合わせ紙をはり
合わせ、25℃で1日放置してから引張試験機を用い 180
°の角度ではり合わせ紙を引張り、これを剥離するに要
する力(g)を測定する。
【0024】合成例(セリウム含有オルガノポリシロキ
サンの合成) 分子鎖末端がトリメチルシリル基で封止された粘度が 1
00csのジメチルポリシロキサン 100部に、一般式M(OCO
C7H15)3 [ここにMは混合希土類]で示される希土類含
有量が 6.0± 0.1%の希土類元素のカルボン酸塩のター
ペン(CnH2n+2)溶液・オクトープR[ホープ製薬(株)
製商品名]10部とテトラ−n−ブチルチタネート 2.1部
とを予めよく撹拌して滴下し、その後窒素ガスを少量流
通させながら加熱して留出物を留去させ、ついで 300℃
で1時間加熱したところ、濃赤褐色でほぼ透明な均一組
成物が得られた(以下これを添加物−Iと略記する)。
【0025】実施例1〜2、比較例1 分子鎖両末端がトリビニルシリル基で封鎖された、粘度
が 1,500csのジメチルポリシロキサン70部、分子鎖両末
端がジメチルビニルシリル基で封鎖された、粘度が 100
csのジメチルポリシロキサン30部、分子鎖両末端がトリ
メチルシリル基で封鎖された、重合度が 8,000のジメチ
ルポリシロキサン3部、分子鎖両末端がトリメチルシリ
ル基で封鎖され、メチルビニル単位を0.15モル%含む、
重合度が8,000のジメチルポリシロキサン3部、分子鎖
両末端がトリメチルシリル基で封鎖された、粘度が25cs
のメチルハイドロジエンポリシロキサン12部、および制
御剤・サーフィノール61[エアプロダクト社製商品名]
2部を均一に混合した(以下これをベースAと略記す
る)。
【0026】また、これとは別に分子鎖両末端がトリビ
ニルシリル基で封錆された、粘度が1,500csのジメチル
ポリシロキサン70部、分子鎖両末端がジメチルビニルシ
リル基で封鎖された、粘度が 100csのジメチルポリシロ
キサン30部、白金として150ppmの塩化白金酸とビニルシ
ロキサンとの錯体を均一に混合した(以下これをベース
Bと略記する)。ついで、上記したベースA 100部とこ
のベースB 100部および合成例で得た添加物−I 0.5部
を均一に混合して組成物1(実施例1)を作ると共に、
この添加物−Iの添加量を 1.0部として組成物2(実施
例2)を、またこの添加物−Iを添加しないで組成物3
(比較例1)を作った。
【0027】つぎに、これらの組成物1〜3をポリエチ
レンラミネート上質紙に 1.0g/m2で塗工し、これに8cm
の距離を隔てて2kwの高圧水銀灯1本を使用して紫外線
照射時間を変えて照射してその硬化性をしらべたとこ
ろ、表1に示したとおりの結果が得られ、これらの組成
物を25℃の恒温槽に保存したときの経時による粘度変化
を回転粘度計で測定したところ、図1に示したとおりの
結果が得られた。
【0028】また、このようにして得られた硬化膜面に
粘着剤・オリバインBPS-8170 [東洋インキ(株)製
商品名]を塗布し、加熱乾燥してからこの粘着剤層を剥
離してこの塗膜の剥離力を測定したところ、表1に示し
たとおりの結果が得られた。なお、この硬化性について
は表1に完全硬化を5、ほぼ完全硬化を4、ほとんど硬
化を3、一部未硬化を2、完全未硬化を1として表示し
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明は紙及びフィルムの離型剤用紫外
線硬化型オルガノポリシロキサン組成物に関するもので
あり、紫外線照射により短い時間で、シリコーン移行性
のない充分に硬化された塗布面を与え、この硬化皮膜は
タックフリーで紙、プラスチックなどの基材に強固に密
着するので、これら基材の剥離用離型剤として有用とさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2、比較例1で使用された
紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬化型オルガノポリシ
ロキサン組成物の経過時間と粘度との相関図を示したも
のである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−268765(JP,A) 特開 昭54−146897(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/05,83/04,83/07

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A)1)一般式R1 aR2 bSiO (4-a-b)/2 (ここ
    にR1 は非置換または置換の不飽和基含有有機基、R2
    は炭素数1〜30の1価飽和炭化水素基または1価飽和ハ
    ロゲン化炭化水素基、aは1〜3、bは0〜2、a+b
    =1〜3)で示されるオルガノシロキサン単位と、2)
    一般式 R3 cSiO (4-c)/2 (ここにR3 は炭素数1〜30の1
    価飽和炭化水素基または1価飽和ハロゲン化炭化水素
    基、cは0〜3)で示されるオルガノシロキサン単位と
    からなり、1分子中に少なくとも2個の不飽和基を有す
    るオルガノポリシロキサン、 B)一分子中に少なくとも2個のけい素結合水素原子を
    有し、このけい素結合水素原子の量が上記A)成分中の
    不飽和基量に対し、 100:1〜1:100 (モル比)であ
    るオルガノハイドロジエンポリシロキサン、 C)白金系触媒A)成分とB)成分の合計量100 重量部
    にたいし白金量として1〜100ppm、 D)制御剤A)成分とB)成分の合計量100 重量部にた
    いし0.01〜5重量部、 E)イ)オルガノポリシロキサン100 重量部にたいし
    ロ)セリウムまたはセリウムを主成分とする希土類元素
    混合物カルボン酸塩0.05〜5重量部からなる希土類元素
    含有オルガノポリシロキサン組成物A)成分とB)成分
    の合計量100 重量部にたいし0.01〜5重量部とからなる
    ことを特徴とする紙及びフィルムの離型剤用紫外線硬化
    型オルガノポリシロキサン組成物。
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