JPH0474287B2 - - Google Patents

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JPH0474287B2
JPH0474287B2 JP63326385A JP32638588A JPH0474287B2 JP H0474287 B2 JPH0474287 B2 JP H0474287B2 JP 63326385 A JP63326385 A JP 63326385A JP 32638588 A JP32638588 A JP 32638588A JP H0474287 B2 JPH0474287 B2 JP H0474287B2
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silicon
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/107Halogenated silanes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水素化トリアルキルスズ及び二水素
化ジアルキルスズは(a)穏やかな条件下で混合ハロ
ジシラン中の一のハロゲンをケイ素−ケイ素結合
を保存しながら別のハロゲンを除外して選択的に
還元すること、及び(b)同じハロゲン原子を2個又
は3個以上有するハロジンのハロゲン原子を引き
続き還元することの両方に関して選択的に能力を
発揮する、という発見に関連する。このやり方で
もつてハロジシランを還元して作られた生成物
は、半導体及び保護コーテイングとして用いるた
めの無定形ケイ素フイルムを調製するための前駆
物質として適当である。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
(CH3)SiCl3のようなクロロシラン中の塩素
を水素で置換することは公知であり、触媒する量
の塩化アルミニウムの存在下でトリアルキルシラ
ンと反応させることによつて果たすことができ
る。ところが、この触媒は、骨格転移(skeletal
rearragements)(すなわちSi−C及び/又はSi
−Si結合に影響する再分配)を促進することで有
名である。後者の挙動は、骨格転移を回避したい
場合にこの反応をハロジシランの還元には適さな
いものにする。
有機スズ水素化物は、有機化学における有効な
還元剤として知られており、それらの反応の様式
は十分に文書化されている。有機スズ水素化物の
普通の用途は、有機ハロゲン化物の還元である。
(4−n)RX+RoSnH4-o――→(4−n
)RX+RoSnH4-o 上記の反応は、Rがアルキル基、アリール基、
アシル基、プロパルギル基等でよいその範囲が広
い。反応条件及び効率は、R基によつて変り(例
えば、ハロゲン化アリールはハロゲン化アルキル
よりも還元するのが困難である)、またハロゲン
によつて変る(ハロゲン化アルキルについては、
反応性の順序はRI>RBr>RCI>>RFである)。
しかしながら、これらの反応は遊離基機構によつ
て進行することが知られており、遊離気開始剤の
添加を必要とする。
このように、例えばSiF3SiHBr2のようなハロ
ジシラン中の一つのハロゲン種をもう一つの種を
除いて選択的に還元して、半導体及び保護コーテ
イングとして使用するための無定形ケイ素を調製
するための前駆物質として適しているフルオロジ
シランを調製するのを可能にする公知の方法は、
存在しない。更に、この選択的還元方法は、Si−
Si結合を攻撃することが知られいる酸性もしくは
塩基性触媒又は遊離基を含むべきでない。
〔課題を解決するための手段及び作用効果〕
本発明は、ハロジシランを室温又はそれより低
い温度で遊離基開始剤を用いずに水素化トリアル
キルスズ又は二水素化ジアルキルスズと反応させ
ることによるハロジシランの選択的及び遂次的還
元に関する。反応は、反応物のための溶剤を用い
て行つてもよく、あるいはそれを用いずに行つて
いつも良い。水素化トリアルキルスズ又は二水素
化ジアルキルスズは、Si−F結合及びSi−Si結合
はそのままにしながら、Si−I、Si−Br又はSi
−Cl結合を選択的及び遂次的に還元する。本発明
は、式Si2FXH6-xのフルオロジシラン、殊にxが
3、4、又は5であるフルオロジシランの合成の
ために用いることができる。フルオロジシラン
は、半導体及び保護コーテイングとして用いるた
めの無定形ケイ素フイルムを調製するための前駆
物質として通している。
本発明の方法には、ハロジシランを方式
R3SnHの水素化トリアルキルスズ又は式R2SnH2
の二水素化ジアルキルスズ(これらの方式におい
て、Rは炭素原子数1〜10個のアルキル基であ
る)と接触させる工程、それによりハロジシラン
の少なくとも一のケイ素−塩素結合、ケイ素−臭
素結合又はケイ素−ヨウ素結合を還元してケイ素
−水素結合にする工程が含まれている。
本発明は、ハロジシランの少なくとも一のケイ
素−塩素結合、ケイ素−臭素結合又はケイ素−ヨ
ウ素結合を選択的又は遂次的に還元してケイ素−
水素結合にする方法に関する。この方法には、ハ
ロジシランを式R3SnHの水素化トリアルキルス
ズ又は式R3SnH2の二水素化ジアルキルスズ(こ
れらの式中、Rは炭素原子数1〜10個のアルキル
基である)と接触させ、それによりハロジシラン
の少なくとも一のケイ素−塩素結合、ケイ素−臭
素結合又はケイ素−ヨウ素結合を還元してケイ素
−水素結合にし、且つ、ハロジシランのケイ素−
ケイ素結合及びケイ素−フツ素結合はそのまま残
すことが含まれている。
この発明の方法では、水素化トリアルキルスズ
あるいは二水素化ジアルキルスズのどちらを還元
剤として使用してもよい。これらの水素化スズの
アルキル置換基は、炭素原子数1〜10個のもので
よく、そのため有用な水素化スズには、例えば、
水素化トリメチルスズ、二水素化ジメチルスズ、
水素化トリブチルスズ、二水素化ジオクチルス
ズ、二水素化ジイソブチルスズ、及び水素化トリ
デシルスズが含まれる。一般には、水素化トリメ
チルスズが好ましい還元剤である。
本発明の方法によつて還元された化合物は、ハ
ロジシランとして一般的に説明される。ハロジシ
ランは、一緒に結合した2個のケイ素原子を含有
し、各ケイ素原子は3個の他の置換基を有する。
一般には、置換基は全てハロゲン原子でもよく、
あるいはハロゲン原子と水素原子とが混じつたも
のでもよい。
本発明において使用する「フルオロハロジシラ
ン」なる用語は、式XnSi2HoFyの分子を指示し、
この式中、mは1〜5の整数であり、nは0〜4
の整数であり、yは1〜5の整数であつて、m+
n+yの合計は6に等しい。各Xは、Cl、Br又
はからなる群より独立に選択したハロゲンを表
わす。この発明の方法でもつて還元しうるフルオ
ロハロジシランには、例を挙げれば、完全にハロ
ゲン化されたジシラン、例えばSiF3SiBr3
SiFBr2SiBr3、SiF2ClSiCl3、SiF3SiI3
SiF2Br2SiF2Br、SiF2BrSiF2Cl及びSiF2BrSiF3
のようなものや、1〜4個の水素置換基を有する
部分的にハロゲン化されたジシラン、例えば
SiFHBrSiBr3、SiF2HSiCl3、SiF3SiHI2
SiF2HSiF2Br、SiFHBrSiF2Cl及びSiF3SiHFBr
のようなものが含まれる。
本発明の目的上、選択的な還元は、一つのハロ
ゲンが同一分子中のほかのハロゲンを除外して選
択的に還元される反応である。一般に、選択的還
元は例えば、Si2X′aX″bのSi2X′(a-1)HX″bへの転
化により説明され、X′の原子量はX″のそれより
も大きいSiF3SiF2Brの。SiF3SiF2Hへの転化は、
選択的還元の特定の例である。
それに反して、遂次的な還元は、2個又は3個
以上の同じハロゲン原子を有する分子中のハロゲ
ンを一度に一つずつ段階的に還元すること、例え
ば、Si2XaH(6-a)をSi2Xa-1H6-a+1へ転化させ、次
いで第二段階で任意にSi2Xa-2H6-a+2へ転化させ
ることに関連する。遂次的還元では、単離された
生成物は還元反応で除去されたハロゲンと同じで
ある少なくとも1個のハロゲン置換基をなお保有
している。SiH3SiBr3のSiH3SiHBr2への転化は、
遂次的還元の特定の例である。本発明は選択的及
び遂次的の両方の転化、例えばSiF3SiBr3
SiF3SiHBr2への転化を包含しても差支えない、
ということは明白であろう。
有機スズ水素化物は、転換がこれを用いて又は
選択的もしくは遂次的でないやり方でもつて行わ
れるジシラン中のケイ素−ハロゲン結合のケイ素
−水素結合への転換を行うために使用してもよ
い。例えば、SiBr3SiBr3のSiH3SiH3への直接的
な転化は、選択的でも遂次的でもない。しかしな
がら、ハロゲン置換基の水素への選択的又は遂次
的転換が所望の場合には、ハロジシランを有機ス
ズ水素化物で還元することがことに殊に有用であ
り且つ好ましい。
本発明の方法は、種々のハロジシラン、特にフ
ルオロハロジシランに適用可能である。還元は、
溶剤を存在させてあるいはこれを存在させずに、
液相又は蒸気(ガス)相で行うことができる。還
元化学に適合する溶剤には、芳香族炭化水素、ア
ルカン、エーテル及びクロロフルオロカーボンが
含まれる。アルコールのようなプロトン性溶媒又
はアミンのような非常に塩基性である溶剤は、適
合性がない。
反応は、−80℃から100℃までの温度範囲にわた
つて行うことができるが、選択性を増加させ、ま
た所望の遂次的還元範囲にわたつて制御するため
には−80℃から25℃までの温度を使用するのが好
ましい。
この発明の方法による選択的還元ののための好
ましい物質であるフルオロハロジシランは、例え
ば、ジフルオロシリレンとハロゲン化水素との反
応から得ることができ、その反応をHBrとの反
応について特定して示せば次のとおりである。
SiF4+Si1200℃ ―――――→ 2:SiF2 (1) 2:SiF2+HBr0℃未満 ――――→ SiF2HSiF2Br (2) SiF2HSiF2Br25℃ ―――→ SiF3SiF2H+SiF3SiHBr2+SiF3SiFHBr (3) 反応(3)は、反応の主要な生成物すなわち
SiF2HSiF2Brの再配分に相当する。
更に好ましいフルオロハロジシランの還元を例
示すれば、水素化トリアルキルスズ又は二水素化
ジアルキルスズを液相で例えばSiF3SiHBr2と反
応させ、式Si2FxH6-xのフルオロジシラン、例え
ばxが3であるものを生成する。
2(CH33SnH+SiF3SiHBr2→ SiF3SiH3 (収率90%)+2(CH33SnBr (4) このように、本発明によれば、水素化トリアル
キルスズ又は二水素化ジアルキルスズは、
SiF3SiHBr2のSi−Si結合又はSi−F結合には影
響を及ぼさずに還元して本質的にSiF3SiH3を生
成する。更に、反応を低温で行う場合には第一の
還元段階の生成物すなわちSiF3SiH2Brはたやす
く検出することができる。
通常用いられている還元剤Vitride(商標)
(NaAIH2(OCH2CH2COH32)を使つて同様の
条件下で比較の反応を行つたところでは、結果と
してSi−Br結合及びSi−F結合の両方が還元さ
れ、SiH4、SiF3H及びSFi4が生成された。生成
物の混合物中にジシランは観察されなかつたの
で、ケイ素−ケイ素結合は破壊された。同様に、
DIBAL(商標(i−Bu2AlH)還元剤を使用する
比較の還元においても、結果としてSi−Br結合
及びSi−F結合の両方が還元され、SiF4及び
SiF3Hが生成された。やはり、生成物混合中にジ
シランは観察されなかつた。
この例は、フツ素とそのほかの、塩素、臭素及
びヨウ素からなる群より選択したハロゲンとを含
有しているケイ素及びハロゲン含有物質のアルキ
ルスズ水素化物による還元の穏やかさ、選択性及
び遂次性を例示する。
本発明の方法は、当業者が、静的又は動的条件
下で、溶剤を存在させあるいはそれを存在させず
に気相又は液相の反応物を使用し、上昇させ又は
冷却した反応温度において行うことができるよ
う。本発明の方法は、化学気相成長(CVD)法
及びプラズマ増強(plasma enhanced)CVD法
により無定形ケイ素の半導体膜面又は表面を保護
するためのフイルムを生じさせるのに有用な、部
分的に還元されたハロジランを調製するのに有用
である。
〔実施例〕
下記の例のうちの大部分は、室温で高真空ライ
ンに接続して行つた。各反応物は、特定の圧力、
典型的には10〜20Torrになるまで一定の容積内
へ膨張させた。反応の進行は、赤外スペクトルの
Si−H伸縮領域(2400〜2000cm-1)にバンドが現
れることにより、そしてまたSn−H伸縮(1900
〜1750cm-1)が消失することにより監視した。こ
れらの領域の両方とも、連合(combination)バ
ンドやオーバートーンバンドのような妨害にあわ
ない。これらの例において特記する周波数は、Si
−H伸縮周波数に当てはまる。これらの反応の主
なスズ含有副生物は、1H NMR及び赤外スペクト
ルにより(CH33SnBr及び(CH33SnClである
ことが示された。
例 1 −(CH33SnHによるSiF3SiHBr2の還元 1当量(典型的には0.2mmol)のSiF3SiHBr2
2当量の(CH33SnHと共にトラツプで凝縮させ
た。この混合物を30分間室温まで温めた。赤外ス
ペクトルによると、SiF3SiHBr2は全て消費され
ているけれども、少量の(CH33SnHが未反応の
ままであることが示された。SiBr4を加えて過剰
の(CH33SnHと反応させた(室温で1時間)。
次に、この混合物を、−95℃に冷却したトラツプ
(トルエン)を通して−196℃に冷却したトラツプ
へ進ませた。−196℃でトラツプにかかつた物質
は、純粋なSiF3SiH3であつた(収率90%)。この
化合物は、その赤外スペクトル、1H NMRスペク
トル及び19F NMRスペクトルによつて同定され
た。この例は、本発明の方法を用いる選択的還元
を例示する。
例 2 −(CH33SnHによるSiF3SiFHBr2の還元 等のモル量のSiF3SiFHBr(この中には少量の
SiF3SiF2Hが存在していた)と(CH33SnHと
を、室温で10分間反応させた。混合物の赤外線ス
ペクトルによつて、SiF3SiFHBrの全てが消費さ
れたことが示された。生成物は、SiF3SiF2H(Si
−H、2230cm-1)及びSiF3SiH3(Si−H、2189cm
-1、2178cm-1)のおおよそ1:1モル比の混合物
からなつていた。
等モル量のSiF3SiFHBrと(CH33SnHとを、
トルエン−d8を入れた5mmの中程度の壁のNMR
管中に凝縮させた。NMR管をフレームシール
し、−196℃で保管した。この管を徐々に温めなが
ら、反応混合物の19NMRスペクトルを記録した。
不純物として少量のSiF2SiF2Brが存在していた。
温度は、−80℃で3時間、−60℃で1時間、−30℃
で45分間、そして10℃で10分間維持した。混合物
を−80℃で30分間保持した後には、NMRスペク
トルにはSiF3SiFHBr(主成分)、SiF3SiH3
SiF3SiF2H、SiF3SiHBr2、及び少量の新しい化
合物SiF3SiH2Brに由来するピークが含まれてい
た。−80℃で2時間維持した後には、
SiF3SiFHBrははるなかに少量になつており、そ
の一方SiF3SiH3、SiF3SiF2H及びSiF3SiHBr2
増加した。
SiF3SiH2Brによるピークはなお認められた。
この同じスペクトル様式は、混合物を−60℃で25
分間保持した後に続くことが分かつた。最後に、
混合物を10℃で10分間保持した後には、主生成物
はSiF3SiH3及びSiF3SiF2Hであり、少量の
SiF3SiHBr及びSiF3SiHBr2が残つた。この例
は、、還元生成物の再分配を伴う選択的還元を例
示する。
例 3 −(CH33SnHによるSiF2HSiF2Brの還元 等のモル量のSiF2HSiF2Brと(CH33SnHとを
室温で10分間反応させた。混合物の赤外スペクト
ルによつて、SiF2HSiF2Brの全てが消費された
ことが示された。反応の主生成物は、SiF3SiF2H
(Si−H、2230cm-1)及びSiF3SiH3(Si−H、2189
cm-1、2178cm-1)であつた。
等モル量のSiF2HSiF2Brと(CH33SnHとを、
トルエン−d8を入れた5mmの中程度の壁のNMR
管中に凝縮させた。NMR管をフレームシール
し、−196℃で保管した。この管を徐々に温めなが
ら、反応混合物の19F NMRスペクトルを記録し
た。管を−60℃まで温めた後では、観測されたピ
ークはSiF2HSiF2Br及び少量のSiF3SiF2Hによる
ものだけであつた。次いで、試料を20分間−40℃
に温めた。SiF2SiF2Brによるピークは減少し、
その一方でSiF3SiF2Hによるものが増加した。混
合物中には、少量のSiF2HSiF2H、SiF3SiFHBr、
SiF3SiHBr2及びSiF2BrSiFHBrも観測された。
JFSiSiM=6.9Hzで−114.7ppm(外部CFFl3に関し)
を中心とする四重線があつた。化学シフトも結合
定数も、新しい化合物SiF2BrSiH3に一致した。
混合物を−25℃で35分間保持した後には、
SiF2HSiF2Brによるピークは減少し続け、その
一方SiF3SiF2Hによるものは増加した。この時に
は、混合物中にはかなりの量のSiF3SiFHBr及び
SiF2BrSiFHBrが存在しており、同時に
SiF2BrSiH3、SiF2HSiF2H及びSiF3SiHBr2も増
加していた。この時点では、新しい化合物
(JFSiSiN=7.7Hzで−122.9ppmを中心とする三重線)
も現れた。この化学シフト及び結合定数は、
SiF3SiH2Br分子に一致した。
SiF2HSiF2Brの大部分は、混合物を10℃で20
分間保持した後になくなつた。この時点での主成
分は、SiF3SiF2H及びSiF3SiFHBrであつた。
SiF2HSiF2H及びSiF2BrSiFHBrの量が減少する
一方、SiF2BrSiH3、SiF3SiBr2及びSiF3SiH2Br
が増加した。20℃で10分間保持した後には、反応
の主生成物はSiF3SiF2H及びSiF3SiH3であつた。
出発物質は完全に消費されたけれども、混合物中
にはなお少量のSiF3SiH2Br、SiF3SiH2Br、
SiF3SiFHBr及びSiF2HSiF2Hが存在していた。
この例は、還元生成物の再分配を伴う選択的還元
を例示する。
例 4 −(CH33SnHによるSiF3SiHBr2の還元 1当量のSiF3SiHcl2(約0.1mmol)2当量の
(CH33SnHと共にトラツプで凝縮させた。この
混合物を1時間室温で温めた。赤外スペクトルに
より、SiF3SiH3(90%)が小量のSiF3Hと一緒に
存在することが示された。
例 5 −(CH33SnHによるSiF2HSiF2Clの還元 当モル量(それぞれ約0.1mmol)の
SiF2HSiF2Clと(CH33SnHとをトラツプ中へ凝
縮させ、そして室温まで温めた。室温で10分後に
得られた混合物の赤外スペクトルによると、反応
物の全てが消費されていることがで示された。生
成物は、SiF3SiF2H及びSiF3SiH3(ほぼ1:1モ
ル比)と、少量のSiF4とからなつていた。この例
は、本発明の方法を使用する選択的還元を例示す
る。
例 6 −Vitrde(商標)を使用するSiF3SiHBr2の還元 SiF3SiHBr2(0.15mmol)を−196℃でフラスコ
中へ凝縮させ、次いで−80℃まで温めた。15mlの
トルエンにNaAlH2(OCH2CH2COH32(0.15mm
ol、Vitride)を溶解させた溶液を、30分間かけ
て一部分ずつ加えた。この時点で、生成された可
能性のあらゆる揮発性化合物を取り除くためポン
プの動力を入れて混合物を吸引した。ところが、
何も観察されたなかつた。反応フラスコをシール
し、そして混合物をおよそ15分間室温まで温め
た。混合物を再び−80℃に冷却し、そして揮発性
化合物をポンプで除去した。揮発性物質の赤外ス
ペクトルによつて、SiH4、SiF3H及びSiF4の存
在が示された。ジシランは混合物中に少しも認め
られなかつた。
例 7 −DIBAL(商標)を使用するSiF3SiHBr2の還元 おおよそ0.2mmolのSiF3SiHBr2を−196℃でフ
ラスコ中へ凝縮させた。次にこの混合物を−80℃
まで温め、そしてこの時点で、トルエンに溶解さ
せた0.2mmolのジイソブチルアルミニウムヒドリ
ド(DAIBAL)を一部分ずつ30分かけて加えた。
添加完了後、いずれの揮発性種をも取り除くため
に混合物をポンプで冷却したが、何も観察されな
かつた。混合物を15分間室温まで温め、次いで−
80℃に吸引した。得られた揮発性物質は、SiF4
びSiF3Hからなるもののみであつた。混合物中に
ジシランは少しも認められなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ハロジシランのケイ素−ハロゲン結合を還元
    してケイ素−水素結合にする方法であつて、ハロ
    ジシランの各ハロゲンはフツ素、塩素、臭素及び
    ヨウ素からなる群より独立に選択され、また、2
    種又は3種以上の異なるハロゲンが存在する場合
    には、当該ハロジシランを式R3SnHの水素化ト
    リアルキルスズ又は式R2SnH2の二水素化ジアル
    キルスズ(これらの式において、Rは炭素原子数
    1〜10個のアルキル基である)と接触させること
    により最大原子量のハロゲンが選択的に還元され
    る、上記の方法。 2 式XnSi2HoFy(この式中、mは1から5まで
    の整数であり、nは0から4までの整数であり、
    yは1から5までの整数であり、m+n+yの合
    計は6に等しく、そして各Xは塩素、臭素及びヨ
    ウ素からなる群より独立に選択される)のフルオ
    ロハロジシランのケイ素−X結合のうち少なくと
    も一つを還元してケイ素−水素結合にする方法で
    あつて、フルオロハロジシランを式R3SnHの水
    素化トリアルキルスズ又は式R2SnH2の二水素化
    ジアルキルスズ(これらの式において、Rは炭素
    原子数1〜10個のアルキル基である)と接触さ
    せ、これによつてフルオロハロジシランの少なく
    とも一つのケイ素−X結合を還元してケイ素−水
    素結合にすることを包含している上記の方法。
JP63326385A 1987-12-28 1988-12-26 ハロジシランの選択的還元方法 Granted JPH01203214A (ja)

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US138620 1987-12-28

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JPH01203214A JPH01203214A (ja) 1989-08-16
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EP (1) EP0323104B1 (ja)
JP (1) JPH01203214A (ja)
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