JPH04712Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、外フイルムと内フイルムとの間に、
海苔等のシート状食品を挟んだおにぎり包装シー
トおよび該包装シートにて包装した包装おにぎり
に関するものである。

（従来の技術およびその問題点） 従来斯種、三角おにぎり飯を包装するために、
第５図に示す矩形の包装シート７が提案されてい
る（実公昭63−40152号）。

上記包装シート７は、矩形の外フイルム１の両
側の外縁に一対のフイルム２，２の夫々一辺を接
合し、外フイルム１の幅方向の略中央にて前記フ
イルム２，２の対向辺を重ね合わせ、外フイルム
１と内フイルム２との間に、シート状食品３を挟
んで形成されている。

外フイルム１には、幅方向の中央部に長手方向
の全長に亘つてミシン目９が施されている。

上記包装シートは、第３図の如く、包装シート
の内面の長手方向の略中央部に、三角おにぎり飯
４の一辺を載せ、該三角おにぎり飯の両面にシー
トを被せる。

シートの重なり耳部７１，７１を三角おにぎり
飯４の裏面に折り返して、第６図の如く、両折返
し耳部７１，７１をシール片７２で止める。

外フイルム１のミシン目９は、三角おにぎり飯
４の頂部から対辺の中央部を通つて裏側に連続
し、前記頂部に達する。

おにぎり飯４とシート状食品３との間には、内
フイルム２が介在しており、シート状食品３は直
接におにぎり飯４に接することはなく、シート状
食品３の湿気を防止できる。

おにぎり飯４を食する際は、シール片７２を剥
がし、外フイルム１のミシン目９から、外フイル
ム１を左右に引き裂く。

外フイルム１が左右に２分されると、該外フイ
ルム１に熱溶着された、一対の内フイルム２，２
は、夫々分離した外フイルム１に引つ張られ、シ
ート状食品３とおにぎり飯４との間から滑り出し
ておにぎり飯４から離れる。

これによつてシート状食品３がおにぎり飯４に
直接に被さる。

又、上記外フイルム１のミシン目９に代えて、
第７図の如く、粘着細テープ８を外フイルム１の
幅方向の中央に貼着し、該粘着テープ８を剥がす
ことによつて、外フイルム１を２分出来る包装シ
ートも提案されている（実開昭63−156968号）。

該包装シートは前記第７図の包装シートと同様
にしておにぎり飯４を包装でき、粘着テープ８を
剥がして前記同様の順序で、おにぎり飯の包装を
剥がすことができる。

（本考案が解決しようとする課題） 上記、第５図の包装フイルムは、包装おにぎり
を箱積めする際、或は陳列している包装おにぎり
を手に取つた時に、不用意に外フイルム１がミシ
ン目９から破れて商品価値を損なうことがあつ
た。

又、外フイルム１のミシン目９から外気が侵入
してにシート状食品３を湿気させる。

又、第７図の場合は、粘着テープ８を外フイル
ム１に貼着する手間が掛かり、コスト高を招来す
る問題がある。

本考案は、一方向の引つ張り力には強く、該引
つ張り方向と直交する方向への引つ張り力には弱
い延伸フイルムにて、外フイルムを形成すること
により、前記問題を一挙に解決できるおにぎり包
装シート、および該包装シートを用いた包装三角
おにぎりを明らかにするものである。

（課題を解決する手段） 本考案の包装シートは、矩形の外フイルム１の
両側の外縁に一対のフイルム２，２の夫々一辺を
接合し、外フイルム１の幅方向の略中央にて前記
フイルム２，２の対向辺を重ね合わせ、外フイル
ム１と内フイルム２との間に、シート状食品３を
挟んだおにぎり包装シートに於て、外フイルム１
は、該フイルムの幅方向への引張り力に対して
は、引裂容易であるが、長手方向への引張り力に
対しては、強い抵抗を有する合成樹脂フイルムに
て形成されている。

又、包装おにぎり４は、上記包装シートを用い
て、従前と同様にして、内フイルム２の重合部２
０が三角おにぎり４の頂部から対辺の中央部に向
かう様に包装されている。

（作用及び効果） 上記包装シートは、従来の矩形包装シートと同
様にして、第３図の如く、包装シート７の内面の
長手方向の略中央部に、三角おにぎり飯４の一辺
を載せ、三角おにぎり飯４の両面にシートを被せ
る。

シートの重なり耳部７１，７１を三角おにぎり
４の裏面に折り返して、第４図の如く、両折返し
耳部７１，７１を熱溶着７３，或はシール片で止
める。

おにぎり飯４とシート状食品３との間には、内
フイルム２が介在しており、、シート状食品３は
おにぎり飯４に接触せず、シート状食品が湿気る
ことは防止される。

おにぎり飯４を食する際は、包装おにぎり４の
外フイルム１を、該フイルムの幅方向の略中央部
から、左右に引き裂く様に引つ張る。

外フイルム１は、幅方向の引つ張りには弱いた
め、外フイルム１は幅方向の中央部近傍にて、左
右に引き裂かれる。

外フイルム１が左右に２分すると、該外フイル
ム１に接合されて、一対の内フイルム２，２は、
夫々分離した外フイルム１に引つ張られて、シー
ト状食品３と、おにぎり飯４との間から滑り出し
て、おにぎり４から離れる。

これによつてシート状食品３がおにぎり飯４に
直接に被さる。

本考案の包装フイルムは、従来の様に、外フイ
ルム１を２分するための、ミシン目加工或は粘着
細テープの貼着工程が省略され、製造ラインが簡
素され、製造コストを低減できる優れた効果を有
する。

又、外フイルム１は、ミシン目９を施した場合
の様に外気を内部に侵入させることはなく、シー
ト状食品の湿気を可及的に防止できる。

（実施例） 外フイルム１は長さ約220mm、幅約140mmであ
る。

上記外フイルム１は、外フイルム１の長手方向
への引張り力に対しては耐久性があるが、幅方向
の引張り力に対しては、易引裂性を有する延伸合
成樹脂フイルムにて形成され、外フイルム１の長
手方向の引裂強度は220Kg／cm、幅方向の引裂強
度は10Kg／cm（試験法JIS−Ｐ−8116）である。

上記外フイルム１の外縁部に熱溶着等によつて
接合される一対の内フイルム２，２は、夫々長辺
が約140mm、短辺が約80mmの矩形に形成され、互
いの長辺を約20mmの幅で重ね、内フイルム２の長
手方向の外側縁は、外フイルム１の長手方向の側
縁に重なつて、該側縁に熱溶着されている。

内フイルム２，２は、米飯に対してすべり易
く、且つ防湿性に優れたフイルムにて形成されて
いる。

実施例では、一対の内フイルム２，２の互いの
重合部２０は、単に重なつているだけで、接合は
されていないが、剥離可能にスポツト熱溶着を施
しても可い。

外フイルム１と内フイルム２，２との間に、シ
ート状海苔等のシート状食品３が収容される。

上記包装シートは、第３図の如く、包装シート
７の内面の長手方向の略中央部に、三角おにぎり
飯４の一辺を載せ、三角おにぎり飯４の両面にシ
ートを被せる。

シート７の重なり耳部７１，７１を三角おにぎ
り飯４の裏面に折り返して、第４図の如く、両折
返し耳部７１，７１を熱溶着して止める。

おにぎり飯４とシート状食品３との間には、内
フイルム２，２が介在しており、シート状フイル
ムが直接に、おにぎり４に接して湿気ることはな
い。

おにぎり飯４を食する際は、包装おにぎりの外
フイルム１を幅方向の略中央分離から、左右に引
裂く様に引つ張る。

外フイルム１は、幅方向の引つ張りには易引裂
性であるため、外フイルム１は幅方向の中央部近
傍にて、左右に引き裂かれる。

外フイルム１が左右に２分されると、該外フイ
ルム１に熱溶着された一対の内フイルム２，２
は、夫々分離した外フイルム１に引つ張られて、
シート状食品３とおにぎり飯４との間から滑り出
て、おにぎり飯４から離れる。

これによつてシート状食品３がおにぎり飯４に
直接に被さる。

本考案の包装フイルムは、従来の様に、外フイ
ルム１を２分するための、ミシン目加工或は粘着
細テープの貼着工程が省略され、製造ラインが簡
素され、製造コストを低減できる優れた効果を有
する。

尚、本考案の実施にに際し、外フイルムの幅方
向の中央に、引裂きの目安となる印線（図示せ
ず）を印刷することができ、又、該印線の一端に
切込み（図示せず）を施すことによつて、外フイ
ルムの幅方向への引裂きが一層容易となる。

本考案は上記実施例の構成に限定されることは
なく、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲で
種々の変形が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は包装シートの斜面図、第２図は包装シ
ートの分解斜面図、第３図はおにぎりの包装手順
の説明図、第４図は包装おにぎりの斜面図、第５
図は従来例の包装シートの斜面図、第６図は従来
例の包装おにぎりの背面図、第７図は他の従来例
の包装シートの斜面図である。 １……外フイルム、２……内フイルム、３……
シート状食品、４……おにぎり飯。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 矩形の外フイルム１の両側の外縁に一対のフ
   イルム２，２の夫々一辺を接合し、外フイルム
   １の幅方向の略中央にて前記フイルム２，２の
   対向辺を重ね合わせ、外フイルム１と内フイル
   ム２との間に、シート状食品３を挟んだおにぎ
   り包装シートに於て、外フイルム１は、該フイ
   ルムの幅方向への引張り力に対しては、引裂容
   易であるが、長手方向への引張り力に対して
   は、強い抵抗を有する合成樹脂フイルムにて形
   成されているおにぎり包装シート。 矩形の外フイルム１の両側の外縁に一対のフ
   イルム２，２の夫々一辺を接合し、外フイルム
   １の幅方向の略中央にて前記フイルム２，２の
   対向辺を重ね合わせ、外フイルム１と内フイル
   ム２との間にシート状食品３を挟んだ包装シー
   トにて三角おにぎり飯４が包装され、外フイル
   ム１は、該フイルムの幅方向への引張り力に対
   しては、引裂容易であるが、長手方向への引張
   り力に対しては、強い抵抗を有する合成樹脂フ
   イルムにて形成され、内フイルム２，２の重合
   部２０が三角おにぎり飯４の頂部から対辺の中
   央部に向かう様に包装されている包装おにぎ
   り。