JPH0471181B2 - - Google Patents

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JPH0471181B2
JPH0471181B2 JP59140916A JP14091684A JPH0471181B2 JP H0471181 B2 JPH0471181 B2 JP H0471181B2 JP 59140916 A JP59140916 A JP 59140916A JP 14091684 A JP14091684 A JP 14091684A JP H0471181 B2 JPH0471181 B2 JP H0471181B2
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group
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carbon atoms
acrylamide
electrophoresis
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Masashi Ogawa
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH0471181B2 publication Critical patent/JPH0471181B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44747Composition of gel or of carrier mixture
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F267/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated polycarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F22/00
    • C08F267/10Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated polycarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F22/00 on to polymers of amides or imides

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、電気泳動用媒体に関するものであ
り、さらに詳しくは、特に蛋白質等の生体高分子
成分の電気泳動分析に使用するのに適した電気泳
動用媒体に関するものである。 [発明の背景] 電気泳動分析の代表的な態様としては、ガラス
板支持体に寒天、セルロース、セルロースアセテ
ート、デンプン、シリカゲル、ポリアクリルアミ
ド等の膜形成材料を塗布または流延して製造した
電気泳動膜に緩衝液をしみこませ、この上に分析
対象の物質を付着させ、支持体の両端に電圧をか
け、支持体の上または内部で展開(移動)させた
のち、染色し、この染色した試料の光学濃度を測
定して物質の各成分の定量分析を行なう態様を挙
げることができる。 このような電気泳動分析および電気泳動膜の詳
細については、電気泳動学会編「電気泳動実験法
(改訂第5版)」(文光堂、1975年発行)、青本、永
井編著「最新電気泳動法」(広川書店、1973年発
行)等に記載されている。 近年において、電気泳動法は生体成分の分析に
多用されており、特に蛋白分析は病気診断のため
の生化学検査において頻繁に用いられている。 電気泳動用の膜またはシートとしては古くから
濾紙が用いられていたが、上述のように性能上の
面から最近はアガロース膜やポリアクリルアミド
ゲル膜が用いられるようになり、特に分子ふるい
効果を有するポリアクリルアミドゲル膜は現在最
も多く利用されている。 上記のポリアクリルアミドゲル膜は、アクリル
アミドのような単量体を重合触媒の存在かつ酸素
不存在の条件下にて、N,N′−メチレンビスア
クリルアミドのような二官能性の架橋剤で重合架
橋させることによつて得られている。 なお、ポリアクリルアミドゲル膜の製造に際し
ては変性剤として陰イオン界面活性剤が添加され
ることがある。 上記のようにポリアクリルアミド形成の重合反
応はラジカル架橋重合であるため、酸素の影響に
より架橋重合が阻害される。従つて、ポリアクリ
ルアミドゲル膜は酸素を遮断した状態で製造する
必要がある。このため、一般にポリアクリルアミ
ドゲル膜は、二枚のガラス板から構成されたセル
(一定の空間、たとえば0.3mm〜1mm)の中にゲル
形成液を注入したのち酸素を遮断し架橋重合させ
てゲル化させることにより製造されている。 [発明の目的] 本発明の第一の目的は、生体高分子成分の病気
泳動分析に使用するのに適した解像力が向上した
電気泳動用媒体を提供することにある。 本発明の第二の目的は、生体高分子成分の電気
泳動分析に適した加工性が優れた電気泳動用媒体
を提供することにある。 本発明の第三の目的は、保存、輸送等が容易な
軽量で壊れにくい電気泳動用媒体であつて、解像
力および加工性が向上した生体高分子成分の電気
泳動分析に適した電気泳動用媒体を提供すること
にある。 [発明の要旨] 本発明は、下記一般式(1)および(2)のいずれかに
より表わされる構成繰返し単位を有するアクリル
アミド系コポリマー: 一般式(1) [上式において、 R11は、水素原子または1から6個の炭素原子
を有するアルキル基であり; Q1は−COO−、
【式】または6から 10個の炭素原子を有するアリーレン基であり; L1は、−COO−あるいは
【式】の結合の いずれかを少なくとも一個含み、かつ3から15個
の炭素原子を有する二価の基、または、 −O−、
【式】−CO−、−SO−、 −SO2−、−SO3−、
【式】
【式】あるいは
【式】の結合 のいずれかを少なくとも一個含み、かつ1から12
個の炭素原子を有する二価の基(ただしR11は前
述と同義である)であり; R12は−CH=CH2又は−CH2CH2X1(ただし、
X1は求核基により置換され得る基、あるいは塩
基によつてHX1の形で離脱し得る基を表わす)
のいずれかであり; A1はその左側に示した各モノマー単位と共重
合可能なエチレン性不飽和モノマーから誘導され
た二価の基であり; x1、y1およびz1はモル百分率を表わし、x1は50
〜99、y1は1〜50、z1は残余の値をとる、ただし
z1は0であつてもよい] 一般式(2) [上式において、 R21は水素原子または1から6個の炭素原子を
有するアルキル基であり; R22は−CH=CH2又は−CH2CH2X2(ただし、
X2は求核基により置換され得る基、あるいは塩
基によつてHX2の形で脱離し得る基を表わす)
であり; L2は、1から6個の炭素原子を有するアルキ
レン基、6から12個の炭素原子を有するアリーレ
ン基、−COZ2−で表わされる基、および−
COZ2R23−で表わされる基(ただし、R23は1か
ら6個の炭素原子を有するアルキレン基、あるい
は6から12個の炭素原子を有するアリーレン基で
あり、そしてZ2は酸素原子あるいはNHである)
から選ばれる二価の基であり; A2はその左側に示した各モノマー単位と共重
合可能なエチレン性不飽和モノマーから誘導され
た二価の基であり; x2、y2およびz2はモル百分率を表わし、x2は50
〜99、y2は1〜50、z2は残余の値をとる、ただし
z2は0であつてもよい] とアクリルアミド系化合物とが水の存在下で架橋
重合してなり、変性剤として陰イオン界面活性剤
を含むポリアクリルアミド系水性ゲル電気泳動層
を有する電気泳動用媒体を提供するものである。 本発明の電気泳動用媒体は高い解像力を示し、
また加工性が良い、すなわち長尺状に製造した電
気泳動用媒体の切断作業あるいはサンプルスロツ
トの付設作業などの刃物によるポリアクリルアミ
ドゲル膜の切断加工がゲル膜の破壊や切断面付近
の形状の変化を伴なうことなく容易かつ確実にで
きるため、得られる電気泳動用媒体は優れた性能
を示し、また大量生産により製造することが容易
となる。 なお電気泳動用媒体を大量生産する場合には、
これをプラスチツク材料製支持体の上に付設した
形状とするのが有利である。このような形状とす
ることにより本発明の電気泳動用媒体の大量生産
が容易となり、また支持体が軽量で、壊れにくい
ため、電気泳動用媒体の保存、輸送等が容易とな
る。従つて、ポリアクリルアミドゲル膜(電気泳
動用媒体)を集中的に製造し、必要に応じて電気
泳動操作担当者に供給するようなゲル膜製造・使
用システムの実現に極めて有効である。 [発明の詳細な記述] 本発明の電気泳動用媒体の支持体としては、ガ
ラス板、ポリマーコート紙、プラスチツク材料製
シートなどの任意の耐水性シート状支持体を用い
ることができる。ただし、本発明の電気泳動用媒
体の利点を行かすためには、支持体としてプラス
チツク材料製シートを用いることが望ましい。 電気泳動用媒体のプラスチツクシート支持体と
しては各種のプラスチツクシートを用いることが
できる。好ましいプラスチツクシートの例として
は、親水性ポリマーまたは公知の表面処理により
表面を親水化したポリマー(例、ポリエチレンテ
レフタレート、ビスフエノールAのポリカルボネ
ート、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン・塩化ビ
ニルコポリマー、ポリメチルメタアクリレート、
ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロースアセ
テート類、セルロースアセテートプロピオネート
等)のシート(フイルム、板状物も含む)等を挙
げることができる。特に好ましい支持体はポリエ
チレンテレフタレートである。 次に電気泳動用媒体層(本明細書において、電
気泳動層、ゲル媒体層、ポリアクリルアミドゲル
膜あるいは単にゲル膜ともいう)について説明す
る。 ポリアクリルアミドゲル膜は、前述のように、
一般にはアクリルアミド系化合物と架橋剤とを、
水溶液または水分散液として水中に溶解または分
散させてゲル形成液を調製したのち、液中で両者
を架橋重合させて架橋重合した水性ゲル膜として
形成することにより得ることができる。なお、本
明細書においては、特にことわらない限り、(水
中に)溶解と(水中に)分散の両者を含めて単に
(水中に)溶解といい、水溶液と水分散液の両者
を含めて単に水溶液という。また溶媒または分散
媒としては、所望により加えられる有機溶媒と水
の混合物をも包含する。 これに対して本発明においては、ポリアクリル
アミドゲル膜を、特定のポリアクリルアミド系コ
ポリマーとアクリルアミド系化合物とを水の存在
下で架橋重合して製造する。なお、この架橋重合
の実施に際して多官能性架橋剤(特に三官能性架
橋剤)を関与させると、得られるポリアクリルア
ミドゲル膜の解像力と加工性は更に向上する。 本発明に用いることができるアクリルアミド系
化合物の例としては、アクリルアミド、N−メチ
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミドホ
モログや、メタクリルアミド系化合物、例えばメ
タクリルアミドがあげられ、これらの化合物は単
独で、あるいは二種以上を併用して用いることが
できる。これらのアクリルアミド系化合物のうち
ではアクリルアミドが最も好ましく、またアクリ
ルアミドと他のアクリルアミド系化合物の一種以
上の併用も好ましい。 本発明のポリアクリルアミドゲル膜の製造に関
与させる特定のポリアクリルアミド系コポリマー
は下記一般式(1)および(2)のいずれかにより表わさ
れる構成繰返し単位を有するアクリルアミド系コ
ポリマーである。 一般式(1) 上式において、R11は、水素原子または1から
6個の炭素原子を有するアルキル基であり、その
例にはメチル基、エチル基、ブチル基、n−ヘキ
シル基などが含まれる。 Q1は−COO−、
【式】または6から 10個の炭素原子を有するアリーレン基であり、そ
の例には次のような基が含まれる。 −COO−、−CONH−、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 L1は、−COO−あるいは
【式】の結合の いずれかを少なくとも一個含み、かつ3から15個
の炭素原子を有する二価の基、または、 −O−、
【式】−CO−、−SO−、 −SO2−、SO3−、
【式】
【式】あるいは
【式】の結合 のいずれかを少なくとも一個含み、かつ1から12
個の炭素原子を有する二価の基(ただしR11は前
述の同義である)であり、その例には次のような
基が含まれる。なお、これらの二価の基の一般式
()における結合の方向は、Q1とSO2との結合
が可能なかぎり、いずれの方向をもとることがで
きる。 −CH2COOCH2− −CH2COOCH2CH2− −CH2CH2COOCH2− (―CH25――COOCH2CH2− (―CH210―COOCH2CH2− −CH2NHCOCH2− −CH2NHCOCH2CH2− (―CH23――NHCOCH2CH2− (―CH25――NHCOCH2CH2− (―CH210――NHCOCH2CH2− CH2OCH2− CH2CH2OCH2CH2CH2 −COCH2CH2− −CH2COCH2CH2 −SOCH2CH2− −CH2SOCH2CH2− −SO2CH2CH2− −SO2CH2CH2SO2CH2CH2 −SO3CH2COOCH2CH2− −SO3CH2CH2COOCH2CH2− −SO2NHCH2COOCH2CH2− −SO2NHCH2CH2COOCH2CH2− −NHCONHCH2CH2− −CH2NHCONHCH2CH2− −NHCOOCH2CH2− −CH2NHCOOCH2CH2− R12は−CH=CH2又は−CH2CH2X1(ただし、
X1は求核基により置換され得る基、あるいは塩
基によつてHX1の形で脱離し得る基を表わす)
のいずれかであり、このX1の例には次のような
基が含まれる。 ハロゲン原子(塩素、臭素など);ヒドロキシ
ル基;アルキルスルホニルオキシ(例、メチルス
ルホニルオキシ
【式】エチルスルホニ ルオキシ、プロピルスルホニルオキシなど);ア
リールスルホニルオキシ(例、フエニルスルホニ
ルオキシ
【式】p−トリルスルホ ニルオキシなど);アルキルカルボニルオキシ
(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ、トルフ
ルオロメチルカルボニルオキシ、ジクロロメチル
カルボニルオキシなど) 従つて、R12の例には、次のような基が含まれ
る。 −CH=CH2、−CH2CH2Cl、 −CH2CH2Br、 −CH2CH2OH、 −CH2CH2OOCCH3、 −CH2CH2OOCCF3、 −CH2CH2OOCCCl3。 A1はその左側に示した各モノマー単位と共重
合可能なエチレン性不飽和モノマーから誘導され
た二価の基であり、その例としては、下記のよう
なエチレン性不飽和モノマーから誘導された基を
挙げることができる。 エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテ
ン、スチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキ
シメチルスチレン、ビニルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ビニルベンジルスルホン酸ナトリウ
ム、N,N,N−トリメチル−N−ビニルベンジ
ルアンモニウムクロリド、N,N−ジメチル−N
−ベンジル−N−ビニルベンジルアンモニウムク
ロリド、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、ベン
ジルビニルピリジニウムクロリド、N−ビニルア
セトアミド、N−ビニルピロリドン、1−ビニル
−2−メチルイミダゾール、脂肪族酸のモノエチ
レン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸
アリル)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸も
しくはジカルボン酸およびその塩(例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メ
タクリル酸ナトリウム)、無水マレイン酸、エチ
レン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボ
ン酸のエステル(例えばn−ブチルアクリレー
ト、n−ヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、シアノエチルアクリレート、
(ジエチルアミノ)エチルアクリレート、メチル
メタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ベ
ンジルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタク
リレート、クロロエチルメタクリレート、メトキ
シエチルメタクリレート、(ジエチルアミノ)エ
チルメタクリレート、N,N,N−トリエチル−
N−メタクリロイルオキシエチルアンモニウムp
−トルエンスルホナート、N,N−ジエチル−N
−メチル−N−メタクリロイルオキシエチルアン
モニウムp−トルエンスルホネート、イタコン酸
ジメチル、マレイン酸モノベンジルエステル)、
エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカ
ルボン酸のアミド(例、N,N−ジメチルアクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
[(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、
N,N,N−トリメチル−N−(アクリロイルプ
ロピル)アンモニウム、p−トルエンスルホナー
ト、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸ナトリウム、アクリロイルモルホリン、
メタクリルアミド、N,N−ジメチル−N′−ア
クリロイルプロパンジアミンプロピオナートベタ
イン、N,N−ジメチル−N′−メタクリロイル
プロパンジアミンアセテートベタイン。 また一般式(1)のコポリマーを架橋されたラテツ
クスとして用いる場合には、A1として、上記の
エチレン性不飽和モノマーから誘導された基のほ
かに、少なくとも共重合可能なエチレン性不飽和
基を2個以上もつモノマー(たとえばジビニルベ
ンゼン、メチレンビスアクリルアミド、エチレン
グリコールジアクリレート、トリメチレングリコ
ールジアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、トリメチレングリコールジメタクリ
レート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト等)から誘導された基を用いることができる。 x1、y1およびz1はモル百分率を表わし、x1は50
〜99、y1は1〜50、z1は残余の値をとる、ただし
z1は0であつてもよい。 一般式(2) 上式において、R21、R22およびA2は、それぞ
れ前記一般式(1)のR11、R12およびA1と同意義で
あり、それらの例も同様である。 L2は、1から6個の炭素原子を有するアルキ
レン基(例、メチレン、エチレン、イソブチレン
など)、6から12個の炭素原子を有するアリーレ
ン基(例、フエニレン、トリレン、ナフタレンな
ど)、−COZ2−で表わされる基、および−
COZ2R23−で表わされる基(ただし、R23は1か
ら6個の炭素原子を有するアルキレン基、あるい
は6から12個の炭素原子を有するアリーレン基で
あり、そしてZ2は酸素原子あるいはNHである)
から選ばれる二価の基である。 x2、y2およびz2はモル百分率を表わし、x2は50
〜99、y2は1〜50、z2は残余の値をとる、ただし
z2は0であつてもよい。 以下に、上記の一般式(1)もしくは(2)のいずれか
により表わされる構成繰返し単位を有するポリマ
ーの合成に用いることができる代表的なビニルス
ルホニル基あるいはその前駆体となる官能基を有
するエチレン性不飽和モノマーの合成法の一例を
示す。 合成例 1 N−[3−(2−クロロエチルスルホニル)プロ
パンアミドメチル]アクリルアミドの合成 2の反応容器に蒸留水1400ml、亜硫酸ナトリ
ウム244gおよび炭酸水素ナトリウム220gを加
え、撹拌して溶解させた後、氷水により冷却しな
がら約5℃で、クロロエタンスルホニルクロリド
260gを1.5時間で滴下した。その後49%硫酸160
gを約15分で滴下し、5℃で1時間ほど撹拌を続
けて、析出した結晶を濾過した後、結晶を400ml
の蒸留水で洗浄し、濾液と洗浄液とを一緒にして
3の反応容器に入れた。この中にメチレンビス
アクリルアミド246gを蒸留水480ml、エタノール
1480mlに溶解させたものを、氷冷しながら約5℃
で、30分間で滴下した後、全体を冷蔵庫に5日間
放置して反応を完結させた。析出した結晶を濾取
した後、冷却した蒸留水800mlで洗浄し、2Klの
50%エタノール水溶液から再結晶して、219gの
モノマーを得た。収率は49%であつた。 本発明で用いるアクリルアミド系コポリマーと
して好ましいコポリマーは次に挙げる式で表わさ
れるものである。 ここで、x、y、zはモル百分率であり、Rと
R′は下記の置換基を示す。 P−1 x=92、y=8、z=0 R=COOCH2CH2OCOCH2CH2CO2CH=CH2 P−2 x=90、y=10、z=0 R=CONHCH2NHCOCH2CH2SO2CH=CH2 P−3 x=80、y=8、z=12 R=CONHCH2NHCOCH2CH2SO2CH=CH2 R′=CONH2C(CH32CH2COCH3 P−4 x=92、y=8、z=0 P−5 x=92、y=8、z=0 P−6 x=92、y=8、z=0 P−7 x=92、y=8、z=0 R=CONHCH2NHCOCH2CH2SO2CH2CH2Cl P−8 x=80、y=8、z=12 R=CONHCH2NHCOCH2CH2SO2CH2CH2Cl R′=CONH2C(CH32CH2COCH3 P−9 x=80、y=8、z=12 R′=CONHCH2OH P−10 x=80、y=8、z=12 P−11 x=80、y=8、z=12 R′=CON(CH32 P−12 x=92、y=8、z=0 R=COOCH2CH2OCOCH2SO2CH=CH2 次に、前記のコポリマーのうちP−2およびP
−8と名付けられたコポリマーの合成例を示す。 合成例 2 N−{[3−(ビニルスルホニル)プロパンアミ
ド]メチル}アクリルアミド・アクリルアミド
コポリマー(P−2)の合成 200mlの反応容器に、合成例1で得られたモノ
マー5.65g、アクリルアミド12.8gおよび50%メ
タノール水溶液80mlを加え、撹拌しながら60℃に
加熱し、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)0.1gを加え、さらに30分後にも
同じものを0.1g加えて、1時間加熱撹拌を続け
た。その後、氷水により約10℃に冷却して、トリ
エチルアミン2.5gを80mlのメタノールに溶解さ
せたものを加え、1時間撹拌を続けてから、反応
液を撹拌しながら1のアセトンに注ぎ込み、生
成した沈澱を濾取して、15.9gの白色ポリマー
(前記P−2に該当)を得た(収率は90%)。この
ポリマーのスルホニル基含量は0.95×10-3当量/
gであつた。 合成例 3 N−{[3−(2−クロロエチルスルホニル)プ
ロパンアミド]メチル}アクリルアミド・アク
リルアミド・N−(1,1−ジメチル−3−オ
キソブチル)アクリルアミドコポリマー(P−
8)の合成 500mlの反応容器に、合成例1で得られたモノ
マー10.3g、アクリルアミド29.2g、N−(1,
1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミ
ド(ジアセトンアミド)11.3gおよび50%メタノ
ール水溶液16mlを加え、撹拌しながら60℃に加熱
し、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.2gを加え、30分後更に同じもの
を0.2g加えて1時間加熱撹拌を続けた。反応液
をセルロースチユーブに入れて2日間透析し、凍
結乾燥により43.2gの白色のポリマー(前記P−
8に該当)を得た。(収率85%)このポリマーの
クロロエチルスルホニル基含量は0.8×10-3
量/gであつた。 本発明において好ましく用いられるアクリルア
ミド系コポリマーの分子量は約1万から約100万
の範囲にある。 架橋重合反応に用いられるアクリルアミド化合
物とアクリルアミド系コポリマーとの比率は、ア
クリルアミド系化合物に対して該コポリマーが通
常は約1〜50重量%であり、好ましくは約5〜40
重量%である。 前述のように本発明のポリアクリルアミドゲル
膜の製造に際しては架橋剤を併用してもよい。架
橋剤としては、たとえば、「Electrophoresis」
1981、2、213−228等に記載の公知の化合物を用
いることができる。架橋剤の例としては、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド(BIS);N,
N′−プロピレンビスアクリルアミド(PBA);ジ
(アクリルアミドジメチル)エーテル(DAE);
1,2−ジアクリルアミドエチレングリコール
(DEG);エチレンウレアビスアクリルアミド
(EUB);エチレンジアクリレート(EDA);N,
N′−ジアクリルタータルジアミド(N,N′−
diallyltartardiamide:DATD);N,N′−ビス
アクリリルシスタミン(N,N′−
bisacrylylcystamine、BAC)などの二官能性化
合物、およびトリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、1,3,5−トリアクリロ
イルヘキサヒドロ−s−トリアジンなどの三官能
性化合物が挙げられる。架橋剤は単独で使用して
もよく、あるいは二種以上を併用してもよい。 架橋剤は、アクリルアミド系化合物、アクリル
アミド系コポリマーそして架橋剤の総重量に対し
て約30重量%以下、好ましくは約10重量%以下の
範囲の量で用いる。 本発明の電気泳動用媒体の製造において用いら
れるポリアクリルアミドゲルのゲル濃度として
は、S.Hjerten:「Arch.Biochem.Biophys.」
(Suppl.)、147(1962)に記載の定義に従つて表示
して、アクリルアミド系化合物、アクリルアミド
系コポリマー、および水、そして場合により架橋
剤、からなるゲル媒体の容積に対して、アクリル
アミド系化合物およびアクリルアミド系コポリマ
ー(そして場合により架橋剤)の量が約3w/v
%から約30w/v%の範囲が好ましく用いられ
る。 本発明の電気泳動用媒体は、主として蛋白質ま
たは複合蛋白質(たとえば、リポプロテイン、糖
プロテインなど)の分析に有利に用いられるもの
であり、電気泳動用媒体層には、変性剤として陰
イオン性界面活性剤を含有させる。分析試料が蛋
白質または複合蛋白質(例えばリポ蛋白質、糖蛋
白質など)の場合には陰イオン界面活性剤を含ま
せることが有利となる。 陰イオン界面活性剤を電気泳動用媒体層に含有
させることにより、蛋白質または複合蛋白質の効
率的な分離とそれらの分子量測定が可能となる。 陰イオン性界面活性剤の例としてはアルキル硫
酸塩を挙げることができ、特に炭素原子数10以上
の長鎖アルキル基を有するアルキル硫酸塩が好ま
しく用いられる。塩を形成する陽イオンとして
は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウ
ムイオン等のアルカリ金属イオンが一般的であ
り、これらのうちではナトリウムイオンが用いや
すい。アルキル硫酸塩のうちではドデシル硫酸塩
(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等)が
好ましく、なかでもドデシル硫酸ナトリウム
(SDS)が最も好ましい。SDSを本発明の電気泳
動用媒体層に含有させることにより蛋白質または
複合蛋白質の効率的な分離およびそれらの分子量
測定が可能となる。 変性剤としての陰イオン界面活性剤の含有量は
ゲル形成液に対して約0.05w/v%から約2.0w/
v%、好ましくは約0.1w/v%から約1.5w/v
%の範囲である。 本発明の電気泳動用媒体層には、場合によつて
水溶性ポリマーが添加される。水溶性ポリマーと
しては、付加重合型または縮重合型の水溶性ポリ
マーを用いることができる。付加重合型ポリマー
の例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリルアミド等の非イオン
性水溶性ポリマーが挙げられる。また縮重合型ポ
リマーの例としては、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等の非イオン性水溶性
ポリアルキレングリコールが挙げられる。これら
の水溶性ポリマーのうちでは、ポリアクリルアミ
ドとポリエチレングリコールが好ましい。 水溶性ポリマーの分子量は約1万から約100万
の範囲のものが好ましい。水溶性ポリマーは単量
体と架橋剤の合計重量に対して、約2重量%から
約100重量%の範囲、そして好ましくは約5重量
%から約50重量%の範囲で用いられる。 水溶性ポリマーの添加によりポリアクリルアミ
ドゲル膜が可塑性を有するようになり、裁断加工
時に壊れることがなくなり、またゲル膜は乾燥時
にも可塑性を有するようになり、もろさが改良さ
れ壊れにくくなるとの利点がある。また、水溶性
ポリマーの分子量および添加量を選択することに
より、ゲル膜の粘度をコントロールすることもで
きる。 本発明のポリアクリルアミドゲル膜は、さらに
アガロースを含有することが好ましい。アガロー
スとしては任意のものを使用することができ、低
電気浸透性、中電気浸透性、高電気浸透性アガロ
ースのいずれをも用いることができる。用いるこ
とができるアガロースの例としては、特開昭55−
5730号、特開昭55−110946号、特表昭57−502098
号等の各公報に開示のアガロース等がある。アガ
ロースは、単量体と架橋剤を含む水性ゲルの容積
に対して約0.2w/v%から約2w/v%、好まし
くは約0.3w/v%から約1.2w/v%の割合で用
いられる。 ポリアクリルアミドゲル膜がアガロースを含有
する場合には、ゲル形成液の温度を変化させるこ
とによつて適当な液粘度にコントロールすること
が可能となるため、その流動性を止めることがで
き、またゲル膜を形成する操作において成形しや
すくなるとの利点がある。 本発明の電気泳動用媒体層にはPH緩衝剤を含有
させることができる。緩衝剤としては、電気泳動
分析される試料に応じて、PH2.5から10.0の範囲
内のPH値に緩衝できる公知の緩衝剤から適宜選択
して用いることができる。 用いうる緩衝剤としては、日本化学会編「化学
便覧 基礎編」(東京、丸善(株)1966年発行)1312
−1320ページ;青木、永井編「最新電気泳動法」
(東京、広川書店、1973年発行 320−322ペー
ジ;「Data for Biochemical Research」(R.M.
C.Dawson et al.編、第2編、Oxford at the
Clarendon Press、1969年発行)476−508頁;
「Biochemistry」、467(1966)、「Analytical
Biochemistry」104、300−310(1980)等に記載
の緩衝剤が挙げられる。 緩衝剤の例としては、バルビタールを含む緩衝
剤、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
(Tris)を含む緩衝剤、燐酸塩を含む緩衝剤、ホ
ウ酸塩を含む緩衝剤、酢酸または酢酸塩を含む緩
衝剤、クエン酸またはクエン酸塩を含む緩衝剤、
乳酸または乳酸塩を含む緩衝剤、グリシンを含む
緩衝剤、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)
グリシン(Bicine)、N−2−ヒドロキシエチル
ピペラジン−N′−2−ヒドロキシプロパン−3
−スルホン酸(HEPPSO)またはその塩、N−
2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′−3−プ
ロパンスルホン酸(EPPS)またはその塩、N−
[トリス(ヒドロキシメチル)]−3−アミノプロ
パンスルホン酸(TAPS)またはその塩等をおよ
び、これらのいずれかと必要により組合せられる
酸、アルカリ、または塩等を挙げることができ
る。好ましい緩衝剤の具体例としては、燐酸二水
素カリウム・燐酸水素二ナトリウム、Tris・ホ
ウ酸ナトリウム、Tris・ホウ酸ナトリウム・
EDTA2Na塩、Tris・クエン酸、バルビタール
ナトリウム・酢酸ナトリウム、バルビタールナト
リウム・塩酸、バルビタール・バルビタールナト
リウム、酢酸・酢酸ナトリウム、乳酸・乳酸ナト
リウム、クエン酸−燐酸水素二ナトリウム、ビシ
ン(Bicine)、HEPPSO、HEPPSOナトリウム
塩、EPPS、EPPSナトリウム塩、TAPS、
TAPSナトリウム塩等を挙げることができる。 また、本発明の電気泳動用媒体層には、湿潤剤
としてグリセリン、エチレングリコール等のポリ
オール化合物を含有させることもできる。ポリオ
ール化合物の含有量は、電気泳動用媒体層の容積
に対して約5w/v%から約40w/v%の範囲か
ら選ばれる。これらの化合物のうちではグリセリ
ンが特に好ましい。湿潤剤を配合することにより
ポリアクリルアミドゲル膜の保存時の極端な水分
の蒸発による乾燥を防ぐことが可能となり、また
極端な乾燥に起因するもろさの発生を防ぎ、ひび
われを防ぐ等のゲル膜の物性が改善されるとの利
点がある。 本発明の電気泳動用媒体層には、必要に応じて
抗酸化剤を含有させることができる。抗酸化剤と
しては、ポリアクリルアミドゲル膜に配合しうる
ことが知られている種々の化合物を用いることが
できる。抗酸化剤の例としては、ジチオスレイト
ール、2−メルカプトエタノールなどを挙げるこ
とができる。 本発明の電気泳動用媒体における電気泳動用媒
体層(ポリアクリルアミドゲル膜)の代表的なも
のは、上記のようにアクリルアミドに代表される
単量体、二官能性のアリル(allyl)化合物また
はアクリル化合物(架橋剤)、水溶性ポリマー、
およびアガロースなどを、実質的に均一な水溶液
中でアクリルアミド系化合物およびアクリルアミ
ド系コポリマー(そして場合により架橋剤)とを
ラジカル架橋重合させて得られるものであり、ア
クリルアミド系化合物およびアクリルアミド系コ
ポリマー(そして場合により架橋剤)から形成さ
れた三次元架橋重合体に水溶性ポリマーとアガロ
ースが実質的に分散されて、後二者のポリマー鎖
と三次元架橋重合体とがからみあつている構造を
有すると推定される。 本発明で利用されるラジカル架橋重合反応は分
子状酸素の不存在下で過酸化物の存在および/ま
たは紫外線照射等公知の方法により発生させるこ
とができる。さらに、こ架橋重合反応は加熱また
は紫外線照射により加速することもできる。 ラジカル架橋重合用触媒としては、
「Electrophoresis」1981、2、213−219、同
1981、、220−228;青木、永井編「最新電気泳
動法」(1973年発行)等に記載の公知の低温ラジ
カル重合開始剤のうちから適宜選択して用いるこ
とができる。好ましいラジカル重合開始剤の具体
例としては、β−ジメチルアミノプロピオニトリ
ル(DMAPN)・ペルオクソ二硫酸アンモニウム
混合物、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン(TEMED)・ペルオクソ二硫酸アン
モニウム混合物、TEMED・リボフラビン混合
物、TEMED・リボフラビン・過酸化水素混合物
と紫外線照射の組合せ等が挙げられる。ラジカル
重合開始剤の含有量は、アクリルアミド系化合物
およびアクリルアミド系コポリマー(そして場合
により架橋剤)の合計重量に対して約0.3重量%
から約5重量%、そして好ましくは約0.5重量%
から約3重量%の範囲である。 本発明のポリアクリルアミドゲル膜は、平滑表
面を有する支持体の上にゲル形成液を公知の方法
により塗布して塗布層を形成させたのち、その塗
布層を架橋重合させて製造する。ただし、ゲル形
成液を支持体に塗布するに際しては、電気泳動用
媒体層と支持体との接着性を向上させるために、
予め支持体表面に接着層を設け、この上にゲル形
成液を塗布し、ゲル化させる方法を利用すること
もできる。接着層の付設は、プラスチツク製支持
体シートを用いた際に特に有利となる。 ゲル形成液を支持体の表面で架橋重合させる場
合には、ゲル形成液の上を更にカバーフイルム、
シートまたは板などの被覆材料をおおうことがで
きる。この目的に使用されるカバーフイルム等と
しては前記支持体と同様な素材からなるものを用
いることができる。この被覆材料の厚さは300μ
m以下であり、実用的に好ましい範囲としては約
4〜200μmである。 なお、本発明の電気泳動媒体を製造するに際し
て、カバーフイルム等の上に電気泳動媒体を形成
させたのち、その上に支持体を付設する方法を利
用することも可能である。 本発明の電気泳動用媒体は、前述の諸文献等に
記載の公知の方法に従つて、水平型および垂直型
平板電気泳動法、デイスク電気泳動泳動法等のい
ずれにも用いることができる。 電気泳動媒体層の製造に際してカバーフイルム
が付設された電気泳動媒体は電気泳動に付された
のちカバーフイルムを除き、あるいはカバーフイ
ルムを除去することなくオートラジオグラフイー
処理行なうことにより、泳動結果の解析が行なわ
れる。 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 表面を親水性にした厚さ180μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)シート(支持体)の
上に約300μmの厚さになるように第1表記載の
ゲル形成液を塗布し、窒素雰囲気中で架橋重合さ
せてポリアクリルアミドゲル膜を製造した。これ
にカツターを用いてサンプル注入口を形成した。
次に、表面を親水性にしたPETシート(カバー
フイルム、厚さ100μm)をこのゲル膜の表面に
置いて被覆し、電気泳動媒体材料を得た。 なお、第1表において試料番号1は比較試料に
該当し、試料番号2〜4は本発明に従う試料に該
当する。
【表】
【表】 上記の試料番号1(比較試料)のサンプル注入
口の形成に際しては、カツターにゲルが粘着した
ため、サンプル注入口付近のゲル膜部分に大きな
ゆがみが生じた。一方、試料番号2〜4(本発明
に従う試料)では、サンプル注入口の形成が問題
なく実現できた。 上記の電気泳動用媒体材料を使用して標準蛋白
質を電気泳動にかけた。ついでこの電気泳動用媒
体を0.1%コマシーブルー(Coomassie Blue)R
−250(C.I.Constitution No.42660)染色液に浸漬
して染色を行ない、蛋白質の分離性能を目視によ
り調べた。試料番号2〜4(本発明に従う試料)
のゲル膜上に現われた分離パターンは試料番号1
(比較試料)のゲル膜上に現われた分離パターン
に比較してシヤープなバンドを示した。 実施例 2 第2表に示したゲル形成液を用い、実施例1と
同様にして電気泳動媒体材料を形成した。 なお、第2表において試料番号5は比較試料に
該当し、試料番号6〜8は本発明に従う試料に該
当する。
【表】 上記の試料番号5(比較試料)のサンプル注入
口の形成に際しては、カツターにゲルが粘着した
ため、サンプル注入口付近のゲル膜部分に大きな
ゆがみが生じた。一方、試料番号6および7(本
発明に従う試料)では、サンプル注入口の形成が
問題なく実現できた。また、試料番号8(本発明
に従う試料)では、サンプル注入口の付近に若干
乱れが生じたが、実質的な問題はなかつた。 上記の電気泳動用媒体材料を使用して標準蛋白
質を電気泳動にかけた。ついでこの電気泳動用媒
体を0.1%コマシーブルー(Coomassie Blue)R
−250(C.I.Constitution No.42660)染色液に浸漬
して染色を行ない、蛋白質の分離性能を目視によ
り調べた。試料番号8(本発明に従う試料)のゲ
ル膜上に現われた分離パターンは試料番号5(比
較試料)のゲル膜上に現われた分離パターンに比
較してシヤープなバンドを示した。さらに、試料
番号6〜7(本発明に従う試料)のゲル膜上に現
われた分離パターンでは、上記の試料番号8のゲ
ル膜上に現われた分離パターンに比較してもバン
ドのシヤープさが向上していた。 実施例 3 紫外線照射処理により表面を親水性にした
PETシートの表面上に、アクリルアミド4.5g、
1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s
−トリアジン0.10g、N−{[3−(ビニルスルホ
ニル)プロパンアミド]メチル}アクリルアミ
ド・アクリルアミドコポリマー(P−2)1.2g、
ポリアクリルアミド0.6g、アガロース(低電気
浸透度、ゲル化温度36℃)0.3g、トリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン[CAS Registry
No.77−86−1]1.08g、ホウ酸0.55g、EDTA・
2Na塩93mg、およびグリセリン20gを含有する
100mlの水性溶液に、重合開始剤としてペルオク
ソ二硫酸アンモニウム(5重量%水溶液)1.3ml
およびTEMED33μを加えたゲル形成液を1mm
の厚みで塗布し、これを架橋重合させてポリアク
リルアミドゲル膜を得た。これにカツターを用い
てサンプル注入口を形成した。次に、表面を親水
性にしたPETシート(カバーフイルム、厚さ
100μm)を、親水性表面を下側にしてこのゲル
膜の表面に置いて被覆し、電気泳動用媒体材料を
得た。 比較試料として、同様な処理を行なつたPET
シートの表面上に、アクリルアミド5.73g、1,
3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−ト
リアジン0.13g、ポリアクリルアミド0.6g、ア
ガロース(低電気浸透度、ゲル化温度36℃)0.3
g、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
1.08g、ホウ酸0.55g、EDTA・2Na塩93mg、お
よびグリセリン20gを含有する100mlの水性溶液
に、重合開始剤としてペルオクソ二硫酸アンモニ
ウム(5重量%水溶液)1.3mlとTEMED33μを
加えたゲル形成液を1mmの厚みで塗布し、これを
架橋重合させて、比較用のポリアクリルアミドゲ
ル膜を得た。これにカツターを用いてサンプル注
入口を形成した。次いで、表面を親水性にした
PETシート(カバーフイルム、厚さ100μm)を、
親水性表面を下側にしてこのゲル膜の表面に置い
て被覆し、比較用の電気泳動用媒体材料を得た。 後者の比較試料のサンプル注入口の形成に際し
ては、カツターにゲルが粘着したためサンプル注
入口付近のゲル膜部分に大きなゆがみが生じた。
一方、前者の本発明に従う試料では、サンプル注
入口の形成が問題なく実現できた。 大腸菌のプラスミドpBR−322を制限酵素Asu
で処理した分析対象試料を上記のゲル膜上にて
電気泳動し、エチジウムブロミド染色を利用して
DNAの分解パターンを比較した。前者の本発明
に従う試料のゲル膜上に現われた分離パターンは
比較試料のゲル膜上に現われた分離パターンに比
較してシヤープなバンドを示した。 この結果は、本発明に従う電気泳動用媒体を用
いて電気泳動を行なつた場合、得られる分離パタ
ーンのバンドがシヤープであるため、その同定お
よび分取が容易かつ高精度に実現することを意味
している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(1)および(2)のいずれかにより表わ
    される構成繰返し単位を有するアクリルアミド系
    コポリマー: 一般式(1) [上式において、 R11は、水素原子または1から6個の炭素原子
    を有するアルキル基であり; Q1は−COO−、【式】または6から 10個の炭素原子を有するアリーレン基であり; L1は、−COO−あるいは【式】の結合の いずれかを少なくとも一個含み、かつ3から15個
    の炭素原子を有する二価の基、または、 −O−、【式】−CO−、−SO−、 −SO2−、−SO3−、【式】 【式】あるいは【式】の結合 のいずれかを少なくとも一個含み、かつ1から12
    個の炭素原子を有する二価の基(ただしR11は前
    述と同義である)であり; R12は−CH=CH2又は−CH2CH2X1(ただし、
    X1は求核基により置換され得る基、あるいは塩
    基によつてHX1の形で離脱し得る基を表わす)
    のいずれかであり; A1はその左側に示した各モノマー単位と共重
    合可能なエチレン性不飽和モノマーから誘導され
    た二価の基であり; x1、y1およびz1はモル百分率を表わし、x1は50
    〜99、y1は1〜50、z1は残余の値をとる、ただし
    z1は0であつてもよい] 一般式(2) [上式において、 R21は水素原子または1から6個の炭素原子を
    有するアルキル基であり; R22は−CH=CH2又は−CH2CH2X2(ただし、
    X2は求核基により置換され得る基、あるいは塩
    基によつてHX2の形で脱離し得る基を表わす)
    であり; L2は、1から6個の炭素原子を有するアルキ
    レン基、6から12個の炭素原子を有するアリーレ
    ン基、−COZ2−で表わされる基、および−
    COZ2R23−で表わされる基(ただし、R23は1か
    ら6個の炭素原子を有するアルキレン基、あるい
    は6から12個の炭素原子を有するアリーレン基で
    あり、そしてZ2は酸素原子あるいはNHである)
    から選ばれる二価の基であり; A2はその左側に示した各モノマー単位と共重
    合可能なエチレン性不飽和モノマーから誘導され
    た二価の基であり; x2、y2およびz2はモル百分率を表わし、x2は50
    〜99、y2は1〜50、z2は残余の値をとる、ただし
    z2は0であつてもよい] とアクリルアミド系化合物とが水の存在下で架橋
    重合してなり、変性剤として陰イオン界面活性剤
    を含むポリアクリルアミド系水性ゲル電気泳動層
    を有する電気泳動用媒体。 2 上記ポリアクリルアミド系水性ゲルが、上記
    アクリルアミド系コポリマーとアクリルアミド系
    化合物そして更に架橋剤が水の存在下で架橋重合
    してなるものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の電気泳動用媒体。 3 上記架橋剤が三官能性架橋剤であることを特
    徴とする特許請求の範囲第2項記載の電気泳動用
    媒体。 4 さらに水溶性ポリマーおよびアガロースを含
    むことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    電気泳動用媒体。 5 上記陰イオン界面活性剤がアルキル硫酸塩で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の電気泳動用媒体。 6 上記陰イオン界面活性剤がドデシル硫酸ナト
    リウムであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の電気泳動用媒体。 7 プラスチツク材料製支持体に付設された形態
    にあることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃
    至第6項のいずれかの項記載の電気泳動用媒体。
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