JPH0468685B2 - - Google Patents

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JPH0468685B2
JPH0468685B2 JP20363585A JP20363585A JPH0468685B2 JP H0468685 B2 JPH0468685 B2 JP H0468685B2 JP 20363585 A JP20363585 A JP 20363585A JP 20363585 A JP20363585 A JP 20363585A JP H0468685 B2 JPH0468685 B2 JP H0468685B2
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magnetic
tape
back coat
powder
coat layer
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JP20363585A
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Tsutomu Kenho
Juji Shimizu
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は磁気記録媒体、特に磁気テープに関す
る。
【従来の技術】
磁気テープ、磁気シート、磁気デイスクのよう
な磁気記録媒体は、オーデイオ分野、ビデオ分
野、コンピユータ分野で広く使われている。これ
らのうち、例えばビデオ分野の磁気テープについ
ていえば、カセツトに収納された磁気テープは画
像の記録やその再生を行うときには、このカセツ
トがビデオデツキの装着され、そのテープがガイ
ドポールやガイドローラにその表裏を摺擦されな
がら巡路を走査し、磁気ヘツドによつて摺擦走査
される。このような磁気テープの巡路走行に際し
て磁気ヘツドに対する磁気テープの摺擦状態が変
動しないように磁性層の表面は平滑に仕上げられ
ている。 しかし磁気テープの磁性層の反対側面も前記変
動に対し同様の影響を及ぼし、該反対側面の走行
性、耐久性が良くないときは、走行する磁気テー
プに過渡のテンシヨンがかかり、磁性層の損傷、
粉落ちが起こるのみならずその巻姿が乱れてテー
プのエツジが不揃になり、スキユー、ジツター、
クロマS/N等の画像あるいは電磁変換特性が悪
くなる。 そのため、磁気テープの支持体の裏面には、ガ
イドポール、ガイドロールあるいはガイドピン等
に対する走行性、耐久性がよくなるようにバツク
コート層が設けられており、このバツクコート層
のうちには無機質粉末をフイラーとして該層に含
有させたものがある。これは、バツクコート層の
表面を粗面にしてガイドポール等との接触面積を
少なくし、その摩擦抵抗を少なくしたもので、例
えば特開昭57−130234号、同58−161135号、同57
−53825号、同58−2415号、特公昭50−3927号に
はいずれも無機質粉末を用いた例が示され、さら
にこれらの多くにはその粒径を限定したものが示
されている。 しかしながら、これらの無機質粉末を使用した
ものでも十分な潤滑性が得られないだけでなく、
例えば特公昭50−3927号に記載されているアルミ
ナ粒子のようにバツクコート層がガイドピン等と
接触するときにはこのピンを削つてしまい、その
磁気テープを円滑に案内走行させるガイドピンの
機能を害する。 これらの原因の一つは、無機質粉末は一般に粒
子形状が多種多様で一定でなく、且つその粒径の
分布も広いことによりバツクコート層の表面が必
要以上に粗面化することによる。 また過度の粗面化は無機質粉末(例えば二酸化
チタン、α−酸化鉄等)の硬度が高いことと相俟
つて磁性層に凹凸の転写を起し各種の電磁変換特
性上に支障をもたらす。 また、一般に無機質粉末はバインダー用樹脂と
のなじみが良くなく、分散性に問題が多く、樹脂
から分離して粉落ち等を生じ、例えばビデオデツ
キを汚したり、その粉落ちのした部分に対応する
磁性層の画像の再生にドロツプアウトを生じる原
因になることがある。 前述のような無機質フイラーに代えて、粒度及
び粒子硬軟の調節が可能な有機質をフイラーとし
て用いる試みがなされている。例えば特開昭59−
112428号にはテフロン粉末を用いる提案があり、
またベンゾグアナミン樹脂を用いることが知られ
ている。 しかしながら、テフロン粉末は記載媒体に用い
るバインダーとなじみが悪く十分に分散しない憾
みがあり、またベンゾグアナミン樹脂粉末は凝集
を起し易く高密度記録媒体フイラーとしては不満
足な点がある。 前記無機物質フイラーに代る従来の有機質フイ
ラーは磁気カード等の低密度記録媒体には実用可
能であるが、帯電性が大きく埃を吸着してドロツ
プアウトを起し、層間摩擦が大きく巻ゆるみ(シ
ンチング)を起す等、ビデオテープ等の高密度の
媒体には分散不良凝集或いは粉落ち等を起し易
く、未だ実用的に有用な状態に到つていない。 一方バツクコート層に用いられるバインダー
は、磁性粉を中心に電磁変換特性及びテープ物性
の調整のための多種多様の添加剤の加えられる磁
性層バインダーとは異る観点から組成を定める必
要があり、磁性層バインダー組成をそのまま流用
することは過剰処置であり反つて無用の欠陥を付
与することにさえなる。例えば塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体とポリウレタン樹脂をポリイソシ
アネートで硬化させた場合には、耐摩耗性、靱性
が不充分で摩擦係数が大きいことから走行トルク
の上昇、従つてテープ折れ、テープ伸び、巻乱れ
などが生じRF出力変動が大きくなり、また層間
粘着に不安を残し、更に工程上ポツトライフが不
安定でフイラーの再凝集を起すことがある。 このようにビデオデツキとの摺擦面となるバツ
クコート層面等の粗さが適当でなく、十分な耐摩
耗性、耐久性が得られないと磁性層の粉落ち等の
問題を生じ、出力の変動のみならず、上記クロマ
S/N等の電磁変動特性も良くできないことにな
る。 特に最近ビデオ機器の小型化、高密度化は磁気
テープの通路を複雑化し、このテープのガイドポ
ールやガイドロール、さらには磁気ヘツド等と接
触する機会が多くなり擦すられる頻度も多く、一
層の走行性と粉落ち等を防止する耐摩耗性、耐久
性の向上が要求されている。
【発明の目的】
本発明の目的は、 (1)フイラーの分散性がよく、(2)テープ物性がよ
く、(3)粉落ちがなく且つ(4)走行安定性のよいバツ
クコート層を有する磁気記録媒体の提供にある。
【発明の構成】
前記した本発明の目的は、支持体の一側面の磁
性層を有し他側面にバツクコート層を有する磁気
記録媒体に於いて、該バツクコート層に有機質粉
末とカーボンブラツクを重量比で1/100〜1/
10000含有しまたそのバインダーが繊維素系樹脂
及びポリウレタン樹脂からなり、且つ全バインダ
ー重量に対し添加されるポリイソシアナートの重
量が1/10〜2/5であることを特徴とする磁気
記録媒体によつて達成される。 次に本発明を具体的に説明する。 ポリウレタン樹脂は、ポリオールとポリイソシ
アネートとの反応によつて合成されるものである
が、本発明に係るポリウレタン樹脂は、ポリオー
ルを選定することによつて、ポリウレタン主鎖に
エーテル結合、隣接する原子が炭素である一般的
エステル結合、炭酸エステル結合或はそれらを2
つ以上組合せてウレタン結合に併せ含んでいても
よい。更に主鎖、側鎖に潤滑性或は分散性等を向
上するために例えば弗素、珪素或はスルホン基等
を導入してもよい。 尚その平均分子量は5000〜20万が好しい。 本発明に係る繊維素系樹脂としては、セルロー
スエーテル、セルロース無機酸エステル、セルロ
ース有機酸エステル等が使用できる。セルロース
エーテルとしては、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、プロピルセルロース、イソプロピルセ
ルロース、ブチルセルロース、メチルエチルセル
ロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、エ
チルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース・
ナトリウム塩、ヒドロキシエチルセルロース、ベ
ンジンセルロース、シアノエチルセルロース、ビ
ニルセルロース、ニトロカルボキシメチルセルロ
ース、ジエチルアミノエチルセルロース、アミノ
エチルセルロース等が使用できる。セルロース無
機酸エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸
セルロース、燐酸セルロース等が使用できる。ま
た、セルロース有機酸エステルとしては、アセチ
ルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリ
ルセルロース、メタクリロイルセルロース、クロ
ルアセチルセルロース、β−オキシプロピオニル
セルロース、ベンゾイルセルロース、p−トルエ
ンスルホン酸セルロース、アセチルプロピオニル
セルロース、アセチルブチリルセルロース等が使
用できる。これら、繊維素系樹脂の中でニトロセ
ルロースが好ましい。 前記、ポリウレタン樹脂と繊維素系樹脂の混合
重量比は1/9〜8/2であり、好ましくは2/
8〜7/3である。 本発明の如くセルロース樹脂特にニトロセルロ
ースを用いることによつて、耐熱性、靱性、耐ブ
ロツク性を上げることができ、また摩擦係数が小
で層間粘着防止には卓然たる効果を有し、特に高
温高湿に於る走行安定性を向上させることができ
る。 また生産性の上ではニトロセルロースを含む塗
料に於いては塩化ビニル系に比べてフイラーの分
散が速かで塗料自体も安定であり且つフイラーの
再凝集が起り難い。 本発明に於いては、磁気記録媒体のバツクコー
ト層の耐久性を向上させるためにバツクコート層
にポリイソシアネートを含有させる。 使用できる芳香族ポリイソシアネートは、例え
ばトリクレンジイソシアネート(TDI)、4,
4′−ジフエニルメタンジイソシアネート(MDI)、
キシリレンジイソシアネート(XDI)、メタキシ
リレンジイソシアネート(MXDI)及びこれらイ
ソシアネートと活性水素化合物との付加体などが
あり、平均分子量としては100〜3000の範囲のも
のが好適である。 一方、脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)、リジ
ンイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート(TMDI)及びこれらイソシアネ
ートと活性水素化合物の付加体等が挙げられる。
これらの脂肪族ポリイソシアネート及びこれらポ
リイソシアネートと活性水素化合物の付加体など
の中でも、好ましいのは分子量100〜3000の範囲
のものである。脂肪族ポリイソシアネートのなか
でも非脂環式のポリイソシアネート及びこれら化
合物と活性水素化合物の付加体が好ましい。 上記ポリイソシアネートと活性水素化合物の付
加体としては、ジイソシアネートと3価ポリオー
ルとの付加体が挙げられる。更に、ポリイソシア
ネートとしては例えばジイソシアネートの5量
体、ジイソシアネート3モルと水の脱炭酸化合物
等がある。これらの例としては、トリレンジイソ
シアネート3モルとトリメチロールプロパン1モ
ルの付加体、メタキシリレンジイソシアネート3
モルとトリメチロールプロパン1モルの付加体、
トリレンジイソシアネートの5量体、トリレンジ
イソシアネート3モルとヘキサメチレンジイソシ
アネート2モルからなる5量体等がある。 本発明に於いては前記ポリイソシアネートの添
加量(重量)は全バインダー量の10/1〜2/5
を特定するが、該重量比が1/10より少ないとテ
ープ物性が不十分で物性上の故障が多く、2/5
より多すぎると層間粘着等の支障を生ずることが
多い。 また本発明に用いられる有機質粉末としては、
アクリルスチレン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹
脂粉末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系
顔料が挙げられるが、ポリオレフイン系樹脂粉
末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂
粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフツ化エチレ
ン樹脂粉末等も使用できる。 上記において、バツクコート層等の表面比抵抗
を十分な範囲に低下させるための導電性カーボン
ブラツクを使用するが、このようなカーボンブラ
ツクは粒子同志が、いわばブドウの房状に連なつ
たものが好適であり、多孔質で比表面積の大き
い、いわゆるストラクチヤーレベルの高いものが
望ましい。こうしたカーボンブラツクとしては、
例えばコロンビアカーボン社製のコンダクテツク
ス(Conductex)975(比表面270m2/g、粒径46
mμ)、コンダツクス950(比表面積245m2/g、粒
径46mμ)、カボツト社製バルカン(Cabot
Vulcan)XC−72(比表面積257m2/g、粒径18m
μ)等が使用可能である。これらのカーボンブラ
ツクは比表面積が大きいが、バツクコート層に適
用する場合には上記有機質粉末との併用により驚
くほど良好に分散することができる。一方、遮光
用カーボンブラツクとしては、粒径が小さくてス
トラクチヤーレベルの比較的低く、しかも比表面
積が比較的低いもの、例えばコロンビアカーボン
社製のラーベン(Raven)2000、(比表面積180
m2/g、粒径19mμ)、5000、2100、1255、1170、
1000、三菱化成(株)製の#100、#75、#44、#40、
#35、#30等が使用可能である。 前記有機質粉末の平均粒径は好ましくは0.01〜
0.8μmであり、特に好ましくは0.05〜0.5μmであ
る。 またカーボンブラツク及び有機質フイラーの添
加量は全固形分重量の0.3〜0.9好ましくは0.4〜
0.7である。 上記バツクコート層を形成するのに使用される
塗料には必要に応じて分散剤、潤滑剤、帯電防止
剤等の添加剤を含有させてもよい。 本発明に係るバツクコート層に使用される分散
剤としては、レシチン、リン酸エステル、アミン
化合物、アルキルサルフエート、脂肪酸アミド、
高級アルコール、ポリエチレンオキサイド、スル
ホコハク酸、スルホコハク酸エステル、公知の界
面活性剤等及びこれらの塩があり、また、陰性有
機基(例えば−COOH、−PO3H)を有する重合
体分散剤の塩を使用することも出来る。これら分
散剤は1種類のみで用いても、或は2種類以上を
併用してもよい。これらの分散剤はバインダー
100重量部に対し1〜20重量部の範囲で添加され
る。 また、潤滑剤としては、シリコーンオイル、グ
ラフアイト、カーボンブラツクグラフトポリマ
ー、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ラ
ウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸等の脂肪酸とブチ
ルステアレート、オクチルパルミテート、オクチ
ルミリテート等の脂肪酸エステル等も使用でき
る。 これらの潤滑剤は磁性粉100重量部に対して0.2
〜20重量部の範囲で添加される。 使用してもよい帯電防止剤としては、グラフア
イトをはじめ酸化スズ−酸化アンチモン系化合
物、酸化チタン−酸化スズ−酸化アンチモン系化
合物などの導電性粉末;サポニンなどの天然界面
活性剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン
系、グリシドール系などのノニオン界面活性剤;
高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩
類、ピリジン、その他の複素環類、ホスホニウム
またはスルホニウム類などのカチオン界面活性
剤;カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステ
ル基、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン
界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類等
の両性活性剤などがあげられる。 以上のように構成させたバツクコート塗料は乾
燥厚み0.3〜2.0μm、好ましくは0.5〜1.5μmとな
るように塗設される。 本発明に於ては従来の技術を活用して本発明の
磁気テープの作成に流用することができる。 本発明の磁気テープの磁性層としては、磁性
粉、バインダー及び分散、潤滑剤等を使用した塗
布型磁性層であつても良いし、蒸着法、スパツタ
ー法、ベーパーデポジシヨン法等によつて形成さ
れた薄膜型磁性層であつても良い。 磁性材料としては、例えばγ−Fe2O3、Co含有
γ−Fe2O3、Co被着γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有
Fe3O4、Co被着Fe3O4、CrO2等の酸化物磁性体、
例えばFe、Ni、Co、Fe−Ni合金、Fe−Co合金、
Fe−Ni−P合金、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−
Zn合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合
金、Fe−Co−Ni−P合金、Co−Ni合金、Co−
P合金、Co−Cr合金等Fe、Ni、Coを主成分とす
るメタル磁性粉等各種の強磁性体が挙げられる。
これらの金属磁性体に対する添加物としてはSi、
Cu、Zn、Al、P、Mn、Cr等の元素又はこれら
の化合物が含まれていても良い。またバリウムフ
エライト等の六方晶系フエライト、窒化鉄も使用
される。 本発明の磁性層に用いられるバインダーとして
は、耐摩耗性のあるポリウレタンが挙げられる。
これは、他の物質に対する接着力が強く、反復し
て加わる応力または屈曲に耐えて機械的に強靱で
あり、且つ耐摩耗性、耐候性が良好である。 またポリウレタンの他に、繊維素系樹脂及び塩
化ビニル系重合体も含有せしめれば、磁性層中の
磁性粉の分散性が向上してその機械的強度が増大
する。但し繊維素系樹脂及び塩化ビニル系共重合
体のみでは層が硬くなりすぎるが、これは上述の
ポリウレタンの含有によつて防止できる。 使用可能な繊維素系樹脂には、セルロースエー
テル、セルロース無機酸エステル、セルロース有
機酸エステル等が使用できる。上記の塩化ビニル
共重合体は、部分的に加水分解されていてもよ
い。塩化ビニル系共重合体として、好ましくは、
塩化ビニル−酢酸ビニルを含んだ共重合体が挙げ
られる。 またフエノキシ樹脂も使用することができる。
フエノキシ樹脂は機械的強度が大きく、寸度安定
性にすぐれ、耐熱、耐水、耐薬品性がよく、接着
性がよい等の長所を有する。 これらの長所は前記したポリウレタンと長短相
補う更に相助してテープ物性に於て経時安定性を
著しく高めることができる。 更に前記したバインダーの他、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹
脂との混合物が使用されてもよい。 本発明の磁気テープの磁性層の耐久性を向上さ
せるために磁性塗料に各種硬化剤を含有させるこ
とができ、例えばイソシアネートを含有させるこ
とができる。該イソシアネートとしてはバツクコ
ート層に用いたポリイソシアネートが挙げられ
る。 上記磁性層を形成するのに使用される磁性塗料
には必要に応じて分散性、潤滑剤、研磨剤、マツ
ト剤、帯電防止剤等の添加剤を含有させてもよ
い。 上記分散剤、潤滑剤、帯電防止剤、マツト剤に
ついては前記バツクコート層に於て触れたと同様
のものがほぼ同条件で使用することができる。 尚、これらの分散剤は、あらかじめ磁性粉を前
処理する為に用いてもよい。またマツト剤として
は、前記有機質粉末或は無機質粉末を夫々に或は
混合して用いられ、該無機質粉末としては酸化珪
素、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ア
ルミニウム、酸化クロム、炭化珪素、炭化カルシ
ウム、α−Fe2O3、タルク、カオリン、硫酸カル
シウム、窒化硼素、弗化亜鉛、二酸化モリブテン
が挙げられる。 使用してもよい研磨剤としては、一般に使用さ
れる材料で溶媒アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロ
ム、コランダム、人造コランダム、ダイヤモン
ド、人造ダイヤモンド、ザクロ石、エメリー(主
成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用される。こ
れらの研磨剤は平均粒子0.05〜5μmの大きさのも
のが使用され、特に好ましくは0.1〜2μmである。
これらの研磨剤は結合剤100重量部に対して1〜
20重量部の範囲で添加される。 上記バツクコート及び磁性塗料に配合される溶
媒或はこの塗料の塗布時の希釈溶媒としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールノアセ
テート等のエステル類;グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルセエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩
化炭素、クロロホルム、ジクロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素等のものが使用できる。 また、支持体としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等
のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリア
ミド、ポリカーボネートなどのプラスチツクが挙
げられるが、Cu、Al、Zn等の金属、ガラス、
BN、Siカーバイド、磁器、陶器等のセラミツク
なども使用できる。 これらの支持体の厚みはフイルム、シート状の
場合は約3〜100μm程度、好ましくは5〜50μm
であり、デイスク、カード状の場合は30μm〜10
mm程度であり、ドラム状の場合は円筒状で用いら
れ、使用するレコーダーに応じてその型は決めら
れる。 上記支持体とバツクコート層或は磁性層の中間
には接着剤を向上させる中間層を設けても良い。 支持体上に上記バツクコート層磁性層を形成す
るための塗布方法としては、エアードクターコー
ト、ブレードコート、エアーナイフコート、スク
イズコート、含浸コート、リバースロールコー
ト、トランスフアーロールコート、グラビアコー
ト、キスコート、キヤストコート、スプレイコー
ト等が利用できるがこれらに限らない。
【実施例】
本発明を実施例を用いて具体的に説明する。 実施例 1 下記処方の磁性塗料をボールミルで十分に混
合分散し、硬化剤として多官能イソシアネート5
部を添加し、1μmフイルターで濾過し、厚さ13μ
mのポリエチレンテレフタレートベースに乾燥膜
厚5μmとなるようにリバースロールコータで塗
布し、試料用フイルムをえた。該フイルムにスー
パカレンダ処理を施した。次いで表−1に示す試
料毎に異るバツクコート塗料処方の組成物をボ
ールミルで5時間分散し各試料のバツクコート塗
料とした。該塗料を前記試料用フイルムを裏面に
リバースロールコータで乾燥膜厚1.0μmになるよ
う塗布、乾燥しバツクコート層を夫々に形成し、
1/2インチ幅にスリツトして実施例試料テープ1
〜4、及び比較例試料テープ(1)〜(4)をえた。 処方 (磁性塗料) (重量部) CO含有γ−Fe2O3 100 ポリウレタン 12 塩ビ−酢ビ共重合体 8 ステアリン酸ブチル 0.8 ミリスチン酸 0.8 アルミナ 5 カーボンブラツク 5 レシチン 4 シクロヘキサノン 100 メチルエチルケトン 50 トルエン 10
【表】 前記のようにして得られた試料について初回
(0−パス、バージンテープ)及び200回繰返し走
行後(200−パス)のテープについて、テープ状
況、物性及び電磁変換特性をチエツクし、その結
果を表−2掲げた。
【表】 実施試料1〜4は、NCO/Binder比が1/10
〜2/5の範囲内にあるが、比較試料(1)〜(4)は、
その範囲外である。上記NCOはポリイソシアネ
ートの意味である。 (a) NCO/Binderの比が1/10以下の比較試料
(1)、(2)は、ポリイソシアネートの量が少な過ぎ
て、テープの腰(ステイツクネス)が弱く、摩
擦係数が大きくなり、BCフイラーの脱落、テ
ープ損傷(エツヂ折れ、テープ折れ)が多くな
る。 (b) NCO/Binderの比が2/5以上比較試料(3)
は、ポリイソシアネートの量が多過ぎて、層間
粘着が発生し、走行耐久性が著しく劣る。 (c) 有機質粉末が全く添加されていないカーボン
ブラツクのみの比較例試料(4)は、実施例試料2
と比較すると、繰り返し、走行前後とともに摩
擦係数が高く、テープ損傷、BCフイラーの脱
落が問題でRF出力変動も大きい。 尚測定芳香は下記の通りである。 測定方法; (a) BC摩耗 摩耗状態にはビデオデツキ(N V6200、松
下電気(株)製)に上記各磁気テープを200回通過
させてバツクコート層の擦れ具合を光学顕微鏡
で観察した。粉落ちがあればバツクコート層表
面に擦り傷が見えるので、これが多いか少ない
かで評価した。 (b) 粘着性 長さ1mの試料テープを直径36mmのガラス管
を芯にして、1.5Kgの荷重をかけながら巻きと
り、これを60℃、80%(相対湿度)の雰囲気中
に、テープを24時間放置し、さらに23℃、55%
(相対湿度)の雰囲気中に24時間放置し、テー
プを静かにほどいたときのくつつき具合で判定
した。 (c) BC動摩擦係数……23℃、60%RH中で、横
浜システム(株)走行性試験機(TBT−300D)を
使用し、入口テンシヨン20gで直径3.8mmのス
テンレスピンに180°試料テープを巻きつけて
3.3cm/sで走行させ、出口テンシヨンを測定
し、次式より求めた μ=1/πln(出口テンシヨン/入口テンシヨ
ン)(1) (d) 層間摩擦係数……23℃、60%RH中、(b)と同
様の装置を使用し、入口テンシヨン20gで直径
62mmのステンレスドラムに、磁性層が表になる
ように巻きつけ、その上を180°試料テープを巻
きつけてBC面を0.2cm/sで走行させ、出口テ
ンシヨンを測定し、(1)式より求めた。 (e) BC表面粗度(Ra)……三次元粗さ測定器
SE−3FK(小坂研究所)で、試料面を2.5mm長
測定し、カツトオフ0.25、縦倍率50.000倍、横
倍率50倍、針圧30mgで測定した。 (f) クロマS/Nの測定……HR−7100(日本ビ
クター)を用いて最大記録感度の電流で、
4.5MHzを記録し、再生時のノイズ電圧を基準
テープと比較する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 支持体の一側面に磁性層を有し他側面にバツ
    クコート層を有する磁気記録媒体に於いて、該バ
    ツクコート層に有機質粉末とカーボンブラツクを
    重量比で1/100〜1/10000含有し、またそのバ
    インダーが繊維素系樹脂及びポリウレタン樹脂か
    らなり、且つ全バインダー重量に対し添加される
    ポリイソシアネート重量が1/10〜2/5である
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
JP20363585A 1985-09-13 1985-09-13 磁気記録媒体 Granted JPS6262427A (ja)

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