JPH0467478B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この発明は、パチンコ機の遊技盤表面に取り付
ける打球入賞装置に関するものである。

＜従来の技術＞ パチンコ機の遊技盤表面に取り付ける取付基板
に入賞口を開設し、該取付基板の裏面に球案内枠
を設け、入賞口から飛び込んだ打球を球案内枠に
より遊技盤の裏側に入賞球として排出する所謂飛
び込み式入賞装置は、例えば実開昭53−89887号
公報により知られている。

上記した従来の飛び込み式入賞装置は、鍔に開
設した打球の入口に開閉板を回動可能に設け、突
片に打球が当たつて開閉板が前方に倒れて入口を
開放する状態と、起立して入口を閉止する状態と
を変換させるようにした構成である。

＜発明が解決しようとする問題点＞ しかし、上記した入賞装置では、流下した打球
が前面に突出する突片を押し込むと開閉板が回動
して入口を開閉する構成なので、作動変化の意外
性に乏しいばかりでなく、この突片を押し込んだ
打球はそのまま盤面を流下して遊技者の入賞期待
感が裏切られることになり、遊技の興趣を十分に
高めることができない。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は、上記問題点を解決するため提案され
たもので、遊技盤表面に取り付ける取付基板に入
賞口を開設し、該取付基板の裏面には入賞口の左
右から後方に延在する側壁部を対向状に設け、一
端に打球を受ける受部を設けて他端の表面側に打
球を係止する第１係止部を形成するとともに、上
記受部と第１係止部と間の裏面側に第２係止部を
形成してなる受片を前記側壁部間に回動可能に軸
支し、上記受片の回動により上記受部、第１係止
部及び第２係止部が入賞口の内側に位置して外部
から打球が直接入賞口に飛び込み可能な第１状態
と、上記第１状態において入賞口から入つた打球
が第２係止部に載置することにより受片が回動し
て前記受部が入賞口から取付基板の表面に突出
し、該受部に載つた打球が入賞口に流入可能な第
２状態とに変換可能にしてなる構成である。

＜作用＞ 本発明は、上記の構成であるから、受片が直立
状に静止した状態と、受片が横倒し状に静止した
状態とに変換することができる。そして、受片が
直立状に静止すると、受部が取付基板の後方に位
置して入賞口から突出しないので、遊技盤面上を
流下する打球が入賞口に入り難い第１状態とな
る。そして、この第１状態において打球が例えば
障害釘等に当たつて運良く入賞口に飛び込んで第
２係止部上に載ると、該打球の自重により受片が
回動して横倒し状に変換する。受片が横倒し状に
変換すると、受部が入賞口から突出して遊技盤面
上を流下する打球を入賞口に導入するので、打球
が入り易い第２状態となる。そして、この第２状
態において打球が入賞口に入り第１係止部に当接
すると、該打球の自重により受片が戻り回動し、
第１状態に復帰する。

この様に本発明は、受片を軸支するという簡単
な構成で、飛び込み式入賞装置における打球の入
り易さを変換することができる。

したがつて、受片だけの簡単な構成部材におけ
る第１状態と第２状態との変換を何れも入賞打球
で行わせることができ、従来の飛び込み式入賞装
置に較べて常に打球の入賞期待感を維持すること
ができる。

＜実施例＞ 以下本発明を図面の実施例にもとづいて説明す
る。

本発明の打球入賞装置は、第１図に示すように
遊技盤１の盤面上に、入賞口２を開設した取付基
板３を取り付け、前記入賞口２の上方と下方とに
それぞれ、１個のパチンコ球が通過可能な間隔を
もつて水平な位置に２本の障害釘４，４を立設
し、前記入賞口２の裏側には、第１図及び第３図
に示すように、入賞口２の両側端から後方に延在
すると共に相対向して配置された一対の側壁部
５，５と、入賞口２に対面すると共に上端を入賞
口２寄りに若干前倒しにした奥壁部６とからなる
枠７を設ける。そして枠７の内部には、前記一対
の側壁部５，５間に回動可能に軸体８を軸支し、
この軸体８に受片９を固着する。

受片９は、第３図に示すように、枠７内におけ
る前記軸体８を共有する水平領域のほぼ全体を被
う板状の第１受部１０と、第１受部１０の先端よ
り延在すると共に受片９を横倒しにしたときに入
賞口２より突出して少なくとも１個のパチンコ球
を案内可能な板状の第２受部１１と、前記第１受
部１０の他端に、受片９を横倒しにしたときに上
方、即ち表面側に立設する板状の第１係止部１２
を設け、又、受片９を横倒しにしたときに下面と
なる前記第１受部１０の裏面側に下方に向く板状
の第２の係止部１３を設ける。

この実施例においては、第２係止部１３は、前
記第１受部１０の下面であつて軸体８を取り付け
ている位置の近傍に立設する。前記受片９は、取
付基板３よりも突出する第２受部１１が受けたパ
チンコ球Ａを入賞口２内に案内するものであるか
ら、前記受片９を横倒しにしたときに、第２受部
１１の先端が高く、第１受部の後端が低くなるよ
うに、軸体８の取付位置を入賞口２の下端よりも
僅かに低く設定しておくのが好ましい。このよう
に軸体８の取付位置を設定しておくと、受片９を
横倒しにして第２受部１１の下面を入賞口２の下
端に当接する状態では、受片９が枠７内に向つて
下り傾斜しているので、第２受部１１に載置され
たパチンコ球を確実に枠７内に案内することがで
きる。

なお、第２受部１１の横幅は、図面の実施例で
は１個のパチンコ球を受けるに足る寸法に設定し
たが、更に幅広にして複数のパチンコ球を同時に
受けるようにしてもよい。しかし、枠７の下方に
おける奥行幅は、入賞口２の下端から軸体８まで
の奥行きと軸体８から奥壁部６までの奥行きとそ
れぞれを、少なくとも１個のパチンコ球が通過で
きる寸法にしておく。

次に、以上の構成からなる入賞装置の作用につ
いて説明する。

まず、開店時などの初期状態では、第１図点線
で示すように、受片９が枠７にもたれかかつて直
立状に静止し、第２受部１１が枠７内に位置す
る。この第１状態では第２受部１１がパチンコ球
を受け入れることができないので、遊技盤面上を
流下してきた打球が入賞口２に入り難い状態とな
る。そして、例えば、障害釘４…に当つてはずん
だ打球が運良く入賞口２に入ると、このパチンコ
球は、入賞口２の下端から軸体８までを塞いでい
る第２係止部１３上に載る。第２係止部１３上に
パチンコ球が載ると、受片９が該パチンコ球の自
重により軸体８を中心にして回動し、第１図実線
で示すように、横倒しの第２状態に変換する。受
片９が第２の状態に変換すると、第２係止部１３
上のパチンコ球が第２係止部１３から落下し、枠
７の出口から遊技盤１の裏側に流出して入賞球と
なる。なお枠７の出口に連通させて案内樋１４を
設け、該案内樋１４に検出器１５を臨設すると、
出口から流出したパチンコ球、即ち入賞口２に入
つたパチンコ球を電気的に検出することができ
る。したがつてこの検出信号により、他の入賞装
置を打球受け入れ状態を変換したり、或は所謂数
字合わせ等の別遊技を開始させたりすることがで
きる。

受片９が横倒しになつて第２状態に変換する
と、第２受部１１が入賞口２から遊技盤の表面に
突出するので、この第２受部１１が遊技盤面上を
流下してきた打球Ａを受け止めて入賞口２に案内
する状態、即ち打球が入り易い状態となる。この
第２状態において打球が第２受部１１上に載る
と、受片９が傾斜しているので、このパチンコ球
Ａは第２受部１１から第１受部１０へと転勤し、
第１係止部１２に当接して停止する。パチンコ球
が第１係止部１２に当接して停止すると、該パチ
ンコ球の自重により受片９が第２受部１１を上昇
する方向に軸体８を中心にして戻り回動する。そ
して、当該パチンコ球は第１受部１０から落下
し、遊技盤１の裏側に流出して前記と同様に入賞
球となる。

受片９が戻り回動して第２受部１１の上端部が
枠７の上端部分に当ると、入賞口２からもはや第
２受部１１が突出していないので、入賞口２に打
球が入り難い第１状態に復帰する。

この様に打球入賞装置は、入賞口２から打球が
入る度に受片９を回動し、打球が入り難い第１状
態と入り易い第２状態とに交互に変換する。

なお第１図に示すように、枠７の上部に、入賞
口２よりもさらに上方に位置する他の入賞口（図
示せず）に連通するガイド樋１６の下端開口部１
６′を接続してもよい。この様にすると、入賞口
２に入つたパチンコ球の他に、他の入賞口に入つ
たパチンコ球によつても受け片９を回動し、打球
の受け入れ状態を変換することができる。したが
つて、パチンコ遊技に一層変化を与えることがで
きる。

なお電磁ソレノイドにより受片９を回動させる
と、打球の入賞の有無に拘らず、状態変換するこ
とができる。

＜発明の効果＞ 以上説明したように本発明は、遊技盤表面に取
り付ける取付基板に入賞口を開設し、該取付基板
の裏面には入賞口の左右から後方に延在する側壁
部を対向状に設け、一端に打球を受ける受部を設
けて他端の表面側に打球を係止する第１係止部を
形成するとともに、上記受部と第１係止部と間の
裏面側に第２係止部を形成してなる受片を前記側
壁部間に回動可能に軸支し、上記受片の回動によ
り上記受部、第１係止部及び第２係止部が入賞口
の内側に位置して外部から打球が直接入賞口に飛
び込み可能な第１状態と、上記第１状態において
入賞口から入つた打球が第２係止部に載置するこ
とにより受片が回動して前記受部が入賞口から取
付基板の表面に突出し、該受部に載つた打球が入
賞口に流入可能な第２状態とに変換可能にした打
球入賞装置である。したがつて、特に第１状態に
おいては、例えば打球が障害釘等に当たつて跳ね
た状態でなければ入賞しないので比較的に入賞が
困難であるし、打球が入賞すると受部が入賞口か
ら突出して入賞の意外性が有るので、例えば第１
状態で打球が入賞した場合には遊技者にとつて特
別な利益を与える特殊な用途の入賞装置として利
用することができる。また、打球が入賞するごと
に受片が回動して入賞口を受部が出入りするので
変化に富み、著しくパチンコ遊技の興趣を高める
ことができる。

また本発明は、構造が極めて簡単であり、微妙
な調整も必要としないので、製作が容易なばかり
でなく、故障等の発生が極めて少なくて実用的価
値の高いものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は断面図、第２図は第２状態における正面図、第
３図は第２状態における平面図である。 １は遊技盤、２は入賞口、３は取付基板、５は
側壁部、７は枠、９は受片、１０は第１受部、１
１は受部としての第２受部、１２は第１係止部、
１３は第２係止部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 遊技盤表面に取り付ける取付基板に入賞口を
   開設し、該取付基板の裏面には入賞口の左右から
   後方に延在する側壁部を対向状に設け、一端に打
   球を受ける受部を設けて他端の表面側に打球を係
   止する第１係止部を形成するとともに、上記受部
   と第１係止部と間の裏面側に第２係止部を形成し
   てなる受片を前記側壁部間に回動可能に軸支し、
   上記受片の回動により上記受部、第１係止部及び
   第２係止部が入賞口の内側に位置して外部から打
   球が直接入賞口に飛び込み可能な第１状態と、上
   記第１状態において入賞口から入つた打球が第２
   係止部に載置することにより受片が回動して前記
   受部が入賞口から取付基板の表面に突出し、該受
   部に載つた打球が入賞口に流入可能な第２状態と
   に変換可能にしてなるパチンコ機の打球入賞装
   置。