JPH0466338A - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

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JPH0466338A
JPH0466338A JP2178458A JP17845890A JPH0466338A JP H0466338 A JPH0466338 A JP H0466338A JP 2178458 A JP2178458 A JP 2178458A JP 17845890 A JP17845890 A JP 17845890A JP H0466338 A JPH0466338 A JP H0466338A
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JP
Japan
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control
throttle
stuck
opening
slip
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Pending
Application number
JP2178458A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Kawamura
誠 川村
Toshiaki Tsuyama
俊明 津山
Kazutoshi Nobumoto
信本 和俊
Fumio Kageyama
景山 文雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、過大駆動トルクにより駆動輪のスリップが過
大となるのを防止するため、駆動輪のスリップ値が目標
スリップ値となるようスロットル制御により駆動輪の駆
動トルクを制御する車両のトラクションコントロール装
置に関する。
(従来の技術) 過大駆動トルクにより路面に対する駆動輪のスリップが
過大になると、車両の推進力を十分に得ることができず
加速性能が低下したり、またコーナリングフォースが低
下して車両のスピンが生じる。
そこで、従来より、過大駆動トルクにより駆動輪のスリ
ップが過大になるのを防止するため、駆動輪のスリップ
値を算出し、該スリップ値が別途設定される所定の目標
スリップ値となるようスロットル制御やブレーキ制御に
より駆動輪の駆動トルクを制御する車両のトラクション
コントロールか知られている。
ところで、車両が例えばぬかるみ等に入り込んだ場合、
アクセルを踏み込んでも駆動輪がスリップしてぬかるみ
から脱出できなくなってしまうことがある。上記トラク
ションコントロールにおいては、従来より、この様にア
クセルを踏み込んでも駆動輪がスリップして車両が殆ん
ど前進しない様な状態、即ちスタック状態となった場合
には、スタック状態からの脱出を容易にすべく、通常状
態(非スタック状態)の場合に比してトラクション制御
の内容を適宜変更することが知られている。
例えば特開昭63−137047号公報には、スタック
状態であるか否かを検出し、スタック時はスロットル制
御等によるエンジン発生トルク制御を中止しブレーキ制
御によって駆動輪の駆動トルクを制御する、つまりスリ
ップ制御を行なうものが開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来例の様にスタック時にはブレーキ制御のみとし
てスロットル制御を中止してしまうのも1つの方法であ
るが、スロットル制御を中止するのではなくその活用を
図り、スタック時にはスタックに適したスロットル制御
を行なうことによってスロットル側においてもスタック
脱出の容易化を図るようにすることも考えられる。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、スタック時にはスタ
ック脱出に適したスロットル制御を行なうようにした車
両のトラクションコントロール装置を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る車両のトラクションコントロール装置は、
上記目的を達成するため、 過大駆動トルクにより駆動輪のスリップか過大になるの
を防止するため、駆動輪のスリップ値が目標スリップ値
となるようスロットル制御により駆動輪の駆動トルクを
制御する制御手段を備えて成る車両のトラクションコン
トロール装置において、 スタック状態であるか否かを判定するスタック判定手段
を備え、上記制御手段は、上記スタック判定手段の出力
を受けて、スタック状態である場合は上記スロットル制
御におけるエンジンゲインを通常状態の場合に比して閉
じ側を小さくかつ開き側も小さくするものであることを
特徴とする。
上記スロットル制御におけるエンジンゲインを通常状態
の場合に比して閉じ側を小さくするとは、通常状態(非
スタック状態)の場合に比してスロットル弁をゆっくり
閉じる、つまり閉じ速度を小さくするもしくはそれと同
等のことを意味し、開き側を小さくするとは、通常状態
の場合に比してゆっくり開く、つまり開き速度を小さく
するもしくはそれと同等のことを意味する。
上記スリップ値は、駆動輪のスリップの程度を示す数値
であればどの様なものでも良く、例えば駆動輪速から従
動輪速を減じたものを使用することができる。
本発明は、スロットル制御のみによってスリップ制御を
行なうものに限らず、スロットル制御とブレーキ制御等
のその他の制御とを組合せてスリップ制御を行なうもの
にも適用可能であり、後者の場合スロットル制御以外の
制御のスタック時における制御態様は何ら特定されるも
のではない。
(作  用) スタック状態になると駆動輪のスリップ値は非常に大き
くなる。従って、トラクションコントロールでのスロッ
トル制御においては、スタック時はスロットルをどんど
ん閉じる様な制御が行なわれ、これによってエンジン出
力が必要以上に低下し、スタックを脱出するだけの駆動
力が得られなくなる事態が生じ得る。しかるに、上記構
成のトラクションコントロール装置においては、スタッ
ク時はエンジンゲインの閉じ側を小さくするので、スロ
ットル弁の閉じ速度が小さくなってスロットル弁の閉じ
過ぎによるエンジン出力の必要以上の低下を回避するこ
とができ、それによって必要な駆動力を確保しスタック
からの脱出を可能にすることができる。
また、スロットルを開く場合も、速く開くと駆動力が急
激に増大し、かえってスタックからの脱出が困難となる
。しかるに、上記構成のトラクションコントロール装置
においては、スタック時はエンジンゲインの開き側も小
さくするので、スロットル弁の開き速度が小さくなって
駆動力の増大が徐々に行なわれ、それによって滑らかに
発進してスタックからのスムーズな脱出が可能となる。
即ち、上記の様にスタック時には通常時に比してエンジ
ンゲインを閉じ側も開き側も小とすることにより、スロ
ットルの閉じ過ぎによるエンジン出力の必要以上の低下
を回避しつつかつ駆動力の増大をゆるやかとし、それに
よってスタックからの脱出の容易化が図られる。
(実 施 例) 以下、図面を参照しながら本発明の実施例について詳細
に説明する。
以下に説明する実施例は、制御手段たる制御ユニットU
TRにより、エンジンのスロットル開度を低下さぜるこ
とによりエンジン発生トルクを低下させるスロットル制
御と駆動輪へ制動力を付与するブレーキ制御とによって
駆動輪のスリップ制御(トラクション制御)を行なうも
のである。
第1図において、Aは本実施例に係るトラクションコン
トロール装置を備えた自動車である。自動車Aは、左右
の前輪IFLとIFRとが従動輪とされ、左右の後輪I
RLとIRRとが駆動輪とされている。すなわち、車体
前部に搭載されたエンジン2の発生トルクが、自動変速
機3.プロペラシャフト4.デファレンシャルギア5を
経た後、左駆動軸6Lを介して左後輪IRLへ伝達され
る一方、右駆動軸6Rを介して右後輪IRRへ伝達され
る。
自動変速機の構成 上記自動変速機3は、トルクコンバータ11と多段変速
歯車機構12とから構成されている。変速は、変速歯車
機構12の油圧回路に組込まれた複数のソレノイド13
aの励磁と消磁との組合わせを変更することにより行な
われる。また、トルクコンバータ11は、油圧作動式の
ロックアツプクラッチIIAを有しており、該クラッチ
の油圧回路に組込まれたソレノイド13bの励磁と消磁
とを切換えることにより、ロックアツプクラッチIIA
の締結と締結解除が行なわれる。
上記ソレノイド13a 、 13bは、自動変速機用の
制御ユニットDATによって制御される。この制御ユニ
ットUATは、既知のように変速特性とロックアツプ特
性をあらかじめ記憶しており、この特性に基づいて変速
制御とロックアツプ制御とを行なう。この制御のため、
制御ユニッl−U A T ハ、以下に説明するメイン
スロットル弁43の開度を検出するメインスイロットル
開度センサ61からのメインスロットル開度信号と、サ
ブスロットル弁45の開度を検出するサブスロットル開
度センサ62がらのサブスロットル開度信号と、車速を
検出する車速センサ63からの車速信号(実施例ではプ
ロペラシャフト40回転数倍号)とが入力される。
ブレーキ液圧調整機構の構成 各車輪IFR〜IRRには、ブレーキ21FR〜21R
Rか設けられている。この各ブレーキ21FR〜21R
Rのキャリパ(ブレーキシリンダ)22FR〜22RR
には、配管23FR〜23RRを介して、ブレーキ液圧
が供給される。
各ブレーキ21FR〜21RR対するブレーキ液圧の供
給のための構成は、次のようになっている。
先ず、ブレーキペダル25の踏込力が、ハイドロリック
ブースタを用いた倍力装置26によって倍力されて、タ
ンデム型のマスクシリンダ27に伝達される。このマス
クシリンダ27に伝達された液圧は、マスクシリンダ2
7の第1の吐出口27aに接続されたブレーキ配管23
FLを介して左前輪用ブレーキ21FLに、マスクシリ
ンダ27の第2の吐出口27bに接続されたブレーキ配
管23FRを介して右前輪用ブレーキ21FRに、それ
ぞれ伝達される。
倍力装置26には、配管28を介してポンプ29からの
作動液圧が供給され、余剰の作動液はリターン用配管3
0を介してリザーバタンク3エヘ戻される。
上記配管28から分岐管28aが分岐しており、分岐管
28aには電磁式の開閉弁32が接続されている。
また、倍力装置26から配管33か分岐しており、配管
33には電磁式の開閉弁34と、開閉弁34と並列に配
置された一方向弁35が接続されている。
分岐管28aと配管33とは合流部aで合流しており、
該合流部aに対して、左右後輪用のブレーキ配管23R
L、 23RRが接続されている。この配管23RL、
2BRRにはそれぞれ電磁開閉弁36A、 37Aが接
続され、該弁36A、 37Aの下流にそれぞれ接続さ
れたリリーフ通路38L、 38Rに対して、それぞれ
アウトレットバルブとして電磁開閉弁36B。
37Bが接続されている。
上述した答弁32.34.36A、 37A、 36B
、 37Bは、トラクション制御用の制御ユニットUT
Rによって制御される。すなわち、ブレーキ制御たるス
リップ制御を行なわないときは、図示のように弁32が
閉じ、弁34が開かれ、かつ弁3[iB、 37Bが閉
じ、弁38A、37Aが開かれる。これにより、ブレー
キペダル25が踏込まれると、前輪用ブレーキ21FR
,21FLに対してはマスクシリンダ27を介してブレ
ーキ液圧が供給される。また、後輪用ブレーキ21RR
,21RL対しては、倍力装置26の作動液圧が配管3
3を介してブレーキ液圧として供給される。
後述するように、駆動輪としての後輪IRR。
IRLの路面に対するスリップ率が大きくなってブレー
キ制御たるスリップ制御を行なうときは、弁34が閉じ
られ、弁32が開かれる。そして、弁36A、36B、
37A、37Bのデニティー制御によって、ブレーキ液
圧の保持と昇圧と降圧とが行なわれる。
より具体的には、弁32が閉じていることを前提として
、答弁36A、:16B、37A、37Bが閉じている
ときがブレーキ液圧の保持となり、弁36A、 37A
が開き、弁36B、37Bが閉じているときが昇圧とな
り、弁36A、 37Aが閉じ、弁3[1,37Bか開
いているときが降圧となる。分岐管28aを経たブレー
キ液圧は、一方向弁35の作用によって、ブレーキペダ
ル25に対する反力として作用しないようにされている
このようなブレーキ制御によるスリップ制御を行なって
いるときにブレーキペダル25か踏込まれると、この踏
込みに応じた倍力装置26の作動液圧がブレーキ液圧と
して一方向弁35を介して後輪用ブレーキ21RR,2
1RL供給される。
エンジン発生トルク調整機構の構成 上記制御ユニットUTRは、上記ブレーキ制御と共に前
述のスロットル制御をも行なう。このため、エンジンの
吸気通路41には、アクセルペダル42に連結されたメ
インスロットル弁43の他に、スロットル開度調整用ア
クチュエータ44に連結されたサブスロットル弁45が
配設され、サブスロットル弁45は上記アクチュエータ
44を介して上記制御ユニットUTRによって制御され
る。即ち、この様にメインスロットル弁43とサブスロ
ットル弁45とが直列に設けられている場合、スロット
ル開度は結局より開度の小さい方のスロットル弁のIJ
Jjによって律則され、よってサブスロットル弁43の
開度を制御することによりエンジン発生トルクを適宜低
減させることができる。
制御ユニットの構成 トラクション制御用の制御ユニットUTRは、スリップ
制御に際して、□上記答弁32.34.36A。
36B、37A、37Bを制御することによるブレーキ
制御と、スロットル開度調整用アクチュエータ44を制
御することによるスロットル制御とを行なう。
制御ユニットUTRには、各車輪速を検出する車輪速セ
ンサ64〜67からの信号、メインスロットル開度セン
サ61からのメインスロッル開度信号、サブスロットル
開度センサ62からのサブスロットル開度信号、車速セ
ンサ63からの車速信号およびアクセル開度センサ68
からのアクセル開度信号等が入力される。
さらに、制御ユニットUTRは上記各センサからの各信
号を受は入れる入力インターフェイスと、CPUとRO
MとRAMとから成るマイクロコンピュータと、出力イ
ンターフェイスと、弁32.34゜36A、37A、3
6B、37B及びアクチュエータ44を駆動する駆動回
路とを備えており、ROMにはトラクション制御に必、
要な制御プログラム、各種マツプ等が格納され、またR
AMには制御を実行するのに必要な各種メモリが設けら
れている。
スリップ制御の内容 次に、制御ユニットUTRによるスリップ制御の内容を
説明する。
スリップ制御は、前述の様に駆動輪のスリップ値が別途
設定される目標スリップ値を超えそうになったもしくは
超えた場合、その駆動輪のスリップ値が目標スリップ値
となるよう駆動トルクの制御を行なうものである。
本実施例におけるスリップ制御は、前述の様にスロット
ル制御とブレーキ制御とによって行なわれ、それらの両
制御を行なうにあたって、駆動輪のスリップ値が算出さ
れ、また目標スリップ値と制御開始しきい値とが設定さ
れる。
駆動輪のスリップ値としては、駆動輪速から従動輪速を
減じたものが用いられる。より具体的には、スロットル
制御用のスリップ値としては、(左右の駆動輪速の平均
−左右の従動輪速の平均)が用いられ、ブレーキ制御用
のスリップ値としては、ブレーキ制御は左右の駆動輪に
対(−で別個に行なうことから、左駆動輪用として(左
駆動輪速−左右の従動輪速の平均)か用いられ、右駆動
輪用として(右駆動輪速−左右の従動輪速の平均)か用
いられる。
上記目標スリップ値は、スロットル制御用目標スリップ
MSTAとブレーキ制御用目標スリップ値STBとが別
個に設定され、また上記制御開始しきい値は、小しきい
値VSPBと大しきい値VSPA (VSPA>VSP
B)とが設定される。
上記スロットル制御とブレーキ制御の概要は次の通りで
ある。即ち、制御ユニットUTRにおいて、上記各車輪
速センサ64〜67から入力される各車輪速に基づいて
スロットル制御用とブレーキ制御用の駆動輪スリップ値
が算出され、また、制御ユニットUTRに入力される図
示しない各種センサやスイッチ等から得られる例えば路
面μ9ハンドル舵角、アクセル開度等に基づき、予め格
納されているマツプに従って上記目標スリップ値STA
、STBおよび上記制御開始しきい値VSPA、VSP
Bが設定される。そして、上記スロットル制御用および
ブレーキ制御用の駆動輪スリップ値か増大して上記小し
きい値VSPBを超えたらそれぞれスロットル制御およ
びブレーキ制御を開始する。スロットル制御はスロット
ル制御用の駆動輪スリップ値か上記目標スリップ値ST
Aになるよう上記アクチュエータ44を介してサブスロ
ットル弁45をフィードバック制御し、ブレーキ制御は
ブレーキ制御用の駆動輪スリップ値が上記目標スリップ
値STBになるよう上記6弁36A、 3[iB。
37A、 37Bを介して駆動輪である左右の後輪IR
R,IRLへのブレーキ液圧をフィードバック制御する
。また、上記スロットル制御およびブレーキ制御を行な
ってもスリップ値が上昇し続け、スロットル制御用の駆
動輪スリップ値が上記大しきい値VSPAに達した場合
には、その時点でスロットル開度を別途設定されるスロ
ットル急減制御値SMまで急減させるフィードフォワー
ド制御が行なわれ、その後そのスロットル開度急減状態
からまた上記のフィードバック制御が行なわれる。
また、上記スロットル制御とブレーキ制御とにおけるフ
ィードバック制御は、駆動輪スリップ値の時間に対する
変化割合と、駆動輪スリップ値の目標スリップ値に対す
る偏差との2つのファクタに基づいて行なわれる。
通常制御およびスタック制御 次に、本実施例のスリップ制御における通常制御とスタ
ック制御とについて説明する。
本スリップ制御においては、以下に述べるスタック判定
手段によりスタック状態か否(非スタック状態−通常状
態)かを判定し、通常状態の場合には通常状態用のスリ
ップ制御(通常制御)が、スタック状態の場合はスタッ
ク状態用のスリップ制御(スタック制御)か行なわれる
。そして、そのスタック制御においては、スロ・ントル
制御用目標スリップ値STAとブレーキ制御用目標スリ
ップ値STBとか通常制御時に比して変更され、かつス
ロットル制御においてはサブスロットル弁45の開閉か
通常制御時よりも遅い速度で行なわれる。
まず、スタック制御における上記STA、STBについ
て説明する。
上記表1は通常制御時およびスタック制御時のSTA、
STBを示すマツプであり、このマツプに示されている
様に、通常制御時には路面μによってSTA、STBを
変化させると共に、スタック制御時にはスタック制御用
のSTA、STBが設定される。かかるスタック制御用
のSTA、STBは、同一の値に設定されると共に、通
常制御用のSTA、STB (スタック時は路面μは1
に相当するので路面μm1.0のSTA、5TB)に比
して、STAを上昇させSTBを低下させた形となって
いる。このことは、スタック時にはスロットル制御を控
え目にし、ブレーキ制御を主体とするスリップ制御を行
なうことを意味し、例えばブレーキ制御において制動力
の増大、減少を繰り返して駆動輪速を振動させ、それに
よってスタックからの脱出を図るような制御が行なわれ
る。
なお、上記路面μ(MU)は、例えば上記車速センサ6
3によって検出された車体速と、上記車輪速センサ64
.65によって検出された従動輪速たる前輪速の平均の
時間に対する変化率から算出される車体加速度とに基づ
いて、第5図に示す様なマツプから推定することかでき
る。
次に、上記スロットル制御における通常制御とスタック
制御とについて説明する。
本スロットル制御においては、上述の様に、通常状態の
場合には通常状態用として設定される所定の速度でサブ
スロットル弁45を開閉させる制御(通常制御)が行な
われるが、スタック状態の場合にはスタック状態用とし
て設定される上記通常制御用よりも遅い速度でサブスロ
ットル弁45を開閉する制御(スタック制御)が行なわ
れる。
かかるスロットル制御における通常制御とスタック制御
とを、第2図を参照しながら説明する。
第2図に示す様に、まずP]において各車輪速が入力さ
れ、P2において各車輪速から駆動輪のスリップ値が算
出され、PBにおいて駆動輪のスリップ値か所定値(本
実施例では上記小しきい値VSPB)以上か否かを判断
し、所定値より小であればそのままリターンに進み、所
定値以上であればスロットル制御に入る。
かかるスロットル制御においては、まずP4でスタック
状態か否かを判定し、通常状態の場合はPSで前述の通
常制御が行なわれ、スタック状態の場合にはP6で前述
の通常制御時に比してサブスロットル弁の開閉を両方共
遅い速度で行なうスタック制御が行なわれる。
上記通常制御とスタック制御の具体例を下記表2および
表3を参照しながら説明する。
表2はスロットル制御の制御ゾーン設定マツプを示す。
このマツプに示す様に、本スロットル制御は微分制御(
スリップ値の変化度DEHに基づく制御)と比例制御(
スリップ値の目標スリップ値に対する偏差ENに基づく
制御)とを併用した制御であり、上記DENとENとに
よってPB。
PM等の制御ゾーンが設定される。
なお、上記ENおよびDENは次式により算出される。
EN(K)−8E(K)iWPN(K)+5TAIDE
N(K)−+5E(K)−WPN(K)] −1sE(
K−1)−WFN(k−1)1上記両式において、(K
)は処理フローにおける現サイクルを、(K−1)は前
回のサイクルを意味し、SEは駆動輪(後輪)速の平均
、WFNは従動輪(前輪)速の平均、STAは上述の様
にスロットル制御用目標スリップ値を示す。また、表1
中の制御ゾーンであるPB、PM、PSはそれぞれ開き
量大、中、小を意味し、ZOは保持を意味し、NB、N
M、NSはそれぞれ閉じ量大。
中、小を意味する。
そして、上記衣2のマツプに基づいて制御ゾーンが決定
されたら、次に上記衣3に示す開閉速度設定マツプに基
づいてサブスロットル弁45の開閉速度が決定され、そ
の様にして決定された制御ゾーンおよび開閉速度に従っ
てサブスロットル弁45か開閉制御される。
表   3 上記衣3において、5TUKFはスタックフラグを、A
KRFは悪路フラグを示す、5TUKF1はスタック状
態を、5TUKFOは通常状態を、AKRFlは悪路を
、AKRFOは通常路(非悪路)を示す。なお、この表
2に示すマツプでは走行路面が悪路であるか否かを判定
し、通常状態C3TUKFO)のときは悪路であるか否
かによってサブスロットル弁の開閉速度を変えているが
、この点は本発明には直接関係がないので説明は省略す
る。
上記衣3のマツプに示されているように、サブスロット
ル弁45を開<  (PB、PM、PS)場合にも閉じ
る場合(NB、NM、NS)にも、通常状態即ち5TU
KFOかつAKRFOのときに比べてスタック状態即ち
5TUK1の方が遅い速度で開閉される。
スタック判定手段 次に、スタック判定手段について説明する。スタック判
定手段とし、では、スタック状態か否かを判定すること
かできるものであればどの様なものを用いても良いが、
本実施例では上記制御ユニットUTRによって構成され
、下記の様な手順によってスタック判定を行なうスタッ
ク判定手段を採用している。
かかるスタック判定手段によるスタック判定手順を、第
3図および第4図を参照しながら説明する。
このスタック判定は、アクセルか踏み込まれており、上
記のブレーキ制御は適正に行なわれているのに車体は殆
んど停止している(従動輪たる前輪速が小さくしかも殆
んと加速(7ていない状態)ときにスタック状態になっ
たと判定するものである。
かかるスタック判定は、第3図に示す様に、まずQlに
おいてブレーキ制御が適正に行なわれているか否かを判
定するため、駆動輪たる左後輪のスリップ値のブレーキ
制御用目標スリンプ値STBに対する偏差の所定時間の
積分値5ENRLOおよび右後輪のスリップ値のブレー
キ制i用[1標スリツプ値STBに対する偏差の所定時
間の積分値5ENRROを設定する。
上記5ENRLOの設定手順を第4図に示す。
即ち、上記積分する所定時間を0,5秒と設定し、まず
R1においてタイマが0.5秒経過したか否かを判断し
、経過していなければR2において左後輪のスリップ値
のSTBに対する偏差ENRLを下式によって求める。
ENRL−WRLN−(WFN+5TB)ただし、WR
LN:左後輪速 WFN  :左右の前輪速の平均 続いて、R3において下式によりその時点での上記偏差
ENRLの積分値5ENRLを求める。
5ENRL−5ENRL+ENRL そして、上記R2,3を繰り返し、0.5秒が経過した
らR1からR4に進み、0.5秒間でのENRLの積分
値5ENRLを5ENRLOとして設定し、R5,R6
で5ENRLおよびタイマのリセットを行ない、再度E
NRLの積分を求め、0.5秒毎に上記5ENRLOが
更新される。
また、右後輪における偏差の所定時間の積分値5ENR
ROも上記5ENRLOと同様にして設定される。
上記の様にして5ENRLO,5ENRROを設定した
ら、次に第3図においてQ2で車体速とみなす左右の従
動輪たる前輪速の平均WFN (K)が2.5 KIn
/hより小か否かを判断し、Q3でアクセルが全閉か否
かを判断し、Q4.Q5で5ENRLOおよび5ENR
ROが0より大かつ所定値β(例えば125 b)より
小か否かを判断し、Q6で前輪の加速度、即ち今回の左
右前輪速の平均WFN(K)から前回の左右前輪速の平
均WFN(K−1)を減じたものが所定値の一例である
0、1 b/hより小か否かを判断する。
そして、車体が殆んど停止状態にあり(Q2でYES)
、アクセルは踏み込まれており(Q3でNO)、ブレー
キ制御は適正に行なわれ後輪のスリップ値は左右ともほ
ぼ目標値に収束しており(Q4.Q5でYES)、かつ
前輪が殆んど加速していない(Q6でYES)場合は、
Q7に進みそこでスタック状態になったと判断してスタ
ックフラグを1にし、上記各要件のいずれか1つでも満
たさない場合は未だスタック状態に入っていないと判断
してQ8に進み、そこでスタックフラグは0とし、それ
らQ7.Q8の後Q9においてWFNを更新する。
なお、上記第3図および第4図に示すフローの処理周期
はそれぞれ7msである。
上記実施例ではブレーキ制御が適正に行なわれているか
否かを判断するにあたって、5ENRLO,5ENRR
OがOより大かつ所定値βより小か否かで判断している
が、例えば5ENRLO。
5ENRROが共に0近傍の所定の範囲内にあるか否か
で判断するようにしても良い。
なお、上記第3図に示すフローはスタック状態に入った
か否かを判定するものであり、スタック終了判定はQ2
におけるWFN (K)か2,5触/h以上になったと
きに行なう。即ち、第3図に示すフローによって一旦ス
タック状態に入ったと判断したら、以後はQ3〜Q6の
要件を満たさなくなってもスタックフラグ1を維持し、
WFN (K)上2゜5 触/hになったときにスタッ
クフラグを0にする。
上記実施例においては、上述の様にスタック時にサブス
ロットル弁の開閉速度が共に通常時に比して小さくなる
ような制御が行なわれる。
従って、まずサブスロットル弁の閉し速度を遅くしてゆ
っくり閉じるようにすることにより、サブスロットル弁
の閉じ過ぎによるエンジン出力の必要以上の低下を回避
することができ、それによって必要な駆動力を確保しス
タックからの脱出を可能とすることかできる。また、サ
ブスロットル弁の開き速度も遅くしてゆっくり開くよう
にすることにより、駆動力の増大か徐々に行なわれ、そ
れによって滑らかに発進してスタックからのスムーズな
脱出が可能となる。
なお、本発明に係るスロットル制御は、スタック時にス
ロットル制御のみでスリップ制御を行なう場合にも有効
であることは勿論、スタック時に他のブレーキ制御等と
組合せてスロットル制御を行なう場合にも有効である。
また、本発明に係るスロットル制御は、上記実施例の様
にスリップ初期にスロットル開度をSMまて急減させる
スロットル急減制御(8M制御)を行なうものにおいて
特に有効である。なぜなら、その様な8M制御を行なう
ものにおいては、一般にまずスリップが発生し、それに
よってスリップ制御が開始され、上記8M制御が行なわ
れ、その後その様な通常のスリップ制御を行なっても車
両が殆んど停止状態にあることからスタックであると判
定される。従って、スタック制御を行なう際には既に8
M制御によってスロットル開度は相当小さくなっており
、そのSM制御後のフィードバック制御においてスタッ
ク状態だとスリップが継続するのでそこからさらにサブ
スロットル弁を閉じる制御が続けられ、それによってサ
ブスロットル弁の閉め過ぎが顕著に生じるからである。
また、本発明は上記実施例の様にブレーキ制御と組合せ
、かつスタック時にはブレーキ制御によって車輪速を振
動させる様な制御が行なわれる場合にはさらに他の意義
を有する。即ち、スタック時にブレーキ制御によって車
輪速を振動させる場合には、該車輪速の振動によってス
リップ値も振動し、それによってサブスロットル弁が開
いたり閉じたりすることとなるが、その様なブレーキ制
御に起因するスロットル弁の開閉はあまり望ましいもの
ではなく、従って上記の様にスタック時は開閉速度を遅
くすることにより、そのスロットル弁の望ましくない開
閉を緩和することが可能となる。
また、車輪速の変動による悪影響は上記微分制御の場合
の方が大きく、従ってスロットル制御か少なくとも微分
制御を用いて行なわれる場合に、本発明を好適に適用可
能である。
(発明の効果) 本発明に係る車両のトラクンヨンコントロール装置にお
いては、上記の様に、スタック時にはスロットル弁の開
速度および閉速度か共に小さくされるので、スロットル
弁の閉じ過ぎによるエンジン出力の低下を防止すると共
にエンジン出ノjの増加をなめらかなものとすることか
でき、スタックからの脱出の容易化を図ることができる
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を備えた自動車の平面図、 第2図は本発明の一実施例の制御内容を示すフローチャ
ート、 第3図および第4図はスタック判定手順を示すフローチ
ャート、 第5図は路面μ推定用のマツプを示す図である。 IRL、IRR・・・駆動輪 UTR・・・制御手段、スタック判定手段第2図 第 図 C声の 第 図 第 図 乎 牢外L

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)過大駆動トルクにより駆動輪のスリップが過大に
    なるのを防止するため、駆動輪のスリップ値が目標スリ
    ップ値となるようスロットル制御により駆動輪の駆動ト
    ルクを制御する制御手段を備えて成る車両のトラクショ
    ンコントロール装置において、 スタック状態であるか否かを判定するスタック判定手段
    を備え、上記制御手段は、上記スタック判定手段の出力
    を受けて、スタック状態である場合は上記スロットル制
    御におけるエンジンゲインを通常状態の場合に比して閉
    じ側を小さくかつ開き側も小さくするものであることを
    特徴とする車両のトラクションコントロール装置。
JP2178458A 1990-07-05 1990-07-05 車両のトラクションコントロール装置 Pending JPH0466338A (ja)

Priority Applications (2)

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JP2178458A JPH0466338A (ja) 1990-07-05 1990-07-05 車両のトラクションコントロール装置
DE4122345A DE4122345A1 (de) 1990-07-05 1991-07-05 Traktionssteuereinrichtung

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7204332B2 (en) 2003-11-18 2007-04-17 Nissan Motor Co., Ltd. Vehicle driving force control apparatus
US8579401B2 (en) 2010-08-31 2013-11-12 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet printing system and inkjet printing method
JP2015112978A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 スズキ株式会社 車両制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US8579401B2 (en) 2010-08-31 2013-11-12 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet printing system and inkjet printing method
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