JPH0464991B2 - - Google Patents

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JPH0464991B2
JPH0464991B2 JP60248196A JP24819685A JPH0464991B2 JP H0464991 B2 JPH0464991 B2 JP H0464991B2 JP 60248196 A JP60248196 A JP 60248196A JP 24819685 A JP24819685 A JP 24819685A JP H0464991 B2 JPH0464991 B2 JP H0464991B2
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JP
Japan
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banknotes
banknote
feeding
bottom plate
roller
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60248196A
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English (en)
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JPS62111835A (ja
Inventor
Isao Kidokoro
Juji Imi
Shoichi Kamya
Takashi Yoshino
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP60248196A priority Critical patent/JPS62111835A/ja
Publication of JPS62111835A publication Critical patent/JPS62111835A/ja
Publication of JPH0464991B2 publication Critical patent/JPH0464991B2/ja
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  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Pile Receivers (AREA)
  • Conveyance By Endless Belt Conveyors (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
この発明は、自動預金機や自動両替機など紙幣
を取り扱う装置において、収納部搬送ベルトと収
納室底板との間に積層収納された紙幣から払出し
に使用するために、その紙幣を1枚づつ送出する
方法に関する。
【従来技術とその問題点】
従来、紙幣処理装置において、積層収納された
紙幣をその表面のものから順に繰出すためには、
繰出ローラを紙幣面上に押し当てるとともにこの
繰出ローラを回転させる。そして、繰出された紙
幣を次の段階に設けた一組の複数枚通過防止ロー
ラを介して紙幣1枚だけの通過を許すようにす
る。 この複数枚通過防止ローラの組の一方は金属ロ
ーラ円板の列で、他方はこれと紙幣1枚分だけを
通過しうる間隙を設けて対向させた外周面がゴム
のローラの列である。 繰出ローラによつて繰出される紙幣は、複数枚
重なることがしばしば起こる。これは紙幣間の摩
擦状態によるものである。例えば、1枚目と2枚
目の間の摩擦、2枚目と3枚目の間の摩擦より3
枚目と4枚目の間の摩擦の方が小さければ、繰出
ローラによつてこの3枚の紙幣が重なつて繰出さ
れることになる。この摩擦状態の差異は、後述す
るように紙幣の履歴、折り目、損耗などによつて
複雑に生じる。 上述した3枚重なつて繰出された紙幣が、複数
枚通過防止ローラのことろに到来すると、ゴムロ
ーラと接触する3枚目の紙幣は両者間の大きい摩
擦によつて防止される。残りの2枚の紙幣は、そ
の間の摩擦が2枚目と3枚目との間の摩擦より大
きい場合には、一緒に重なつたまま繰出され、複
数枚通過防止ローラの間隙を通過できない。この
ような場合に、紙幣は送出されないことになる。 さて、紙幣の摩擦状況を複雑にする原因として
は、一つには紙幣の履歴がある。流通券でもその
期間が比較的短い場合と長い場合とでは大いに異
なる。官封券の場合は−これが直接使用されるこ
とはごく稀ではあるが−流通券とは全く異なつた
状態を示すものである。次には折り目の影響があ
る。折り目も流通期間の比較的短い紙幣の場合と
長い紙幣の場合とではその効きかたが違つていく
る。その他、表面の損耗状態の違いがある。 以上のように、紙幣の複雑多岐にわたる状態の
違いが紙幣の取扱いを非常に困難なものにする。
【発明の目的】
この発明の目的は、従来のものがもつ以上の問
題点を解消し、積層収納された紙幣が種々な状態
のものの混在したものであつても、確実に1枚づ
つ送出する方法を提供することにある。
【発明の要点】
上述の目的を達成するための本発明の要点は、
次のようにしたところにある。 繰出ローラを紙幣表面に押圧して回転すること
によつて繰出された紙幣が、複数枚通過防止ロー
ラの間隙を通過できない場合には、繰出ローラと
紙幣との間の接触圧をなん種類か段階的に変化さ
せる。そして、その都度通過するかどうかやつて
みる。つまり、試行錯誤を繰り返す。 この接触圧の段階的変化のさせ方として、最初
に紙幣収納底板を最上位置に上昇させておき、以
後少しづつ段階的に下げていく方法をとる。もち
ろん、下げていく都度、繰出紙幣が送出するかど
うか試してみる。このようにして失敗を重ねなが
ら、次第にその場合の適切な接触圧に到達してい
く。 以上の接触圧ないしは底板位置の段階的変化は
マイクロコンピユータのプログラム手段によつて
おこなう。
【発明の実施例】
この発明の一実施例をその関連部とともに第1
図の斜視図を参照しながら詳細に説明する。 第1図において、紙幣収納のための装置全体
は、概略的には紙幣収納ゲート機構19、紙幣収
納機構20、紙幣位置規正レバー26、本発明の
直接対象とする紙幣収納底板昇降機構30および
紙幣繰出機構40からなる。 以上の主な要素機構の概略の構成と作用とにつ
いて以下に述べる。 矢印R方向から搬入される紙幣10は、紙幣収
納ゲート機構19の方向変換案内レール11によ
り収納側に方向変換され、ベルト5と方向変換案
内レール11の端に設けられた押さえローラ12
とに挟まれて紙幣収納機構20に搬送される。 つぎに、紙幣繰出機構40は紙幣収納機構20
の一部に入り込む形で設置される。つまり、紙幣
繰出ローラ42は収納位置にある紙幣10の先端
部上方にある。43,44は複数枚通過防止ロー
ラの組で両者間の紙幣通過を1枚だけ許す働きを
もつ。この紙幣繰出ローラ42、複数枚通過防止
ローラ43,44は駆動軸41によつて、ベルト
車45A,45Bと歯付ベルト45Cを介して矢
印方向に回転される。 紙幣繰出ローラ42、複数枚通過防止ローラ4
3,44をまとめる保持枠49は回動軸41を中
心に回動可能に設置される。また、この保持枠4
9には、電磁アクチユエータ46、ばね47およ
び押し軸48が設けられている。 なお、紙幣繰出ローラ42、複数枚通過防止ロ
ーラ42および押し軸48が紙幣収納機構20内
に実際に組込まれた様子は二点鎖線にて概略的に
図示されている。 紙幣繰出指令が出ると、まず、紙幣収納底板昇
降機構30が作動して底板25が上昇し、既収納
紙幣10Aの表面と搬送ベルト5とが強く接触し
た状態で停止する。ついで、電磁アクチユエータ
46が動作し、保持枠49を時計方向に回動させ
て紙幣繰出ローラ42の外周面を既収納紙幣10
Aの表面に押しつける。これと同時に、保持枠4
9に設けられた押し軸48が、紙幣位置規正レバ
ー26の一方の端を押し、これを時計方向に回動
させて既収納紙幣10A先端面の阻止状態を解除
する。 この状態で、所定枚数に応じた回数だけ紙幣繰
出ローラ42が回転し、その外周に設けられたゴ
ム製の凹凸部の摩擦力で既収納紙幣10Aは上か
ら順に矢印S方向に繰り出される。さらに、複数
枚通過防止ローラ43,44によつて紙幣10の
1枚だけの通過が許される。 所定枚数の送り出しが終わると、指令に基づき
電磁アクチユエータ46がオフされ、ばね47に
よつて保持枠49が反時計方向に復帰回動する。
このようにして紙幣繰出ローラ42の外周面は既
収納紙幣10Aの表面から離れる。同時に、紙幣
位置規正レバー26は押し軸48から解除され、
ばね28により反時計方向に回動して元の紙幣阻
止位置に復帰する。この紙幣位置規正レバーの復
帰動作過程で、もし複数枚通過防止ローラ43,
44の所に留まつている紙幣がある場合には、れ
らの紙幣を押し戻し正規の収納位置にする、つま
り位置規正するわけである。 以上のような既収納紙幣10Aの表面からの繰
出しを円滑におこなうために、紙幣収納底板昇降
機構30が機能する。つまり、底板25に設けら
れた支柱31が案内ローラ32により上下方向に
移動可能に案内支持され、この支柱31にはラツ
ク33が取り付けられている。このラツク33に
はピニオン34が噛み合つていて、このピニオン
34はさらに歯車36A,36Bを介してモータ
37と連結される。 このモータ37は、紙幣繰出指令に基づき、ま
ず底板25を上昇させるように回転し、紙幣収納
機構20の搬送ベルト5に接触して停止する。 つぎに、前記モータ37の動作についてより詳
しく述べる。 すなわち、払出指令信号によつて、モータ37
は設定時間だけ正転した後停止する。このとき底
板25に積層収納されている紙幣10Aの表面は
搬送ベルト5と強い接触圧状態にある。したがつ
て、紙幣繰出ローラ42は、作動時に紙幣10A
の表面と確実に接触し、払出し動作を確実におこ
なう。 なお、モータ37の制御については後に詳しく
説明する。 つぎに、紙幣繰出動作と密接に関係する紙幣位
置規正レバー26と紙幣繰出機構40とについ
て、第2図を参照しながら詳しく説明する。第2
図はその側面図を示す。 まず、この機構の構成について説明する。第2
図において、紙幣10は収納室の底板25の上に
順次積み重ねられて収納される。そして、26は
紙幣位置規正レバー、27はこの位置規正レバー
26を回動可能に支持する回動軸、28はばね、
48は紙幣繰出機構40の保持枠49に固定され
た押し軸、42は紙幣を繰出すためのローラで、
その円周の一部にゴムの凹凸部を備えているもの
である。 43,44は上述の如く紙幣が複数枚通過する
ことを防止するためのローラの組で周知のもので
ある。この複数枚通過防止ローラの上方のもの4
3は、3個の薄い円板を軸方向にある間隔を置い
て並べてある。また、同じく下方のもの44は上
記の円板より小さい直径の2個の円板を上記の円
板の間に配置してある。両方の円板の外周は僅か
の間隔を置いて接するように設置される。この間
隔は可調整になつている。また普通、大きい方の
円板は金属材料からなり、小さい方の円板は少な
くとも外周が軟らかい材料からなつている。 上方の複数枚通過防止ローラ43は駆動軸41
に取り付けられており、また紙幣繰出ローラ42
と同方向に、かつ外周における線速度を等しくす
るように連結されている。また、下方の複数枚通
過防止ローラ44は払出し方向には回転不能、逆
方向には回転可能に1方向クラツチを内蔵してい
る。主として、前記繰出ローラ42、紙幣複数枚
通過防止ローラ43、およびこれらを保持する枠
49が紙幣繰出機構40を構成している。駆動軸
41は図において時計方向にだけ回転する。 紙幣繰出機構40の保持枠49は駆動軸41と
同軸に回動可能に支承されている。また、保持枠
49は電磁アクチユエータ46の可動部と連結さ
れている。さらに、保持枠49には、この保持枠
49に反時計方向への回動力を加えるばね47が
取り付けられている。そして、保持枠49の回動
を阻止するストツパ47Aが図示されていないフ
レームに設けられている。 なお、第1図aは以上の各部材配置を斜視した
もので、その関係位置がよく理解できる。すなわ
ち紙幣繰出ローラ42は3個、紙幣複数枚通過防
止ローラ43,44の組は2組で前記ローラ42
と軸方向に互い違いに配置されている。 つぎに、この機構の作用に関する説明を便宜上
紙幣収納の場合と紙幣払出しの場合とに分けてお
こなう。まず、紙幣収納の場合は、第2図の実線
表示が該当する。つまり、収納された紙幣10A
の表面から紙幣繰出ローラ42の外周面は離れて
いる。同時に紙幣位置規正レバー26も斜線で表
示した位置にあり、その先端の規正面26aは紙
幣10Aの前面(図の左側面)を阻止している。 つぎに紙幣払出しの指令が出されると、その指
令信号に基づいて、電磁アクチユエータ46の可
動部が上方に作動し、保持枠49を駆動軸41を
中心にして時計方向に回動する。それと同時に、
保持枠49に固定されている押し軸48が紙幣位
置規正レバー26の上縁部を押し、該レバー26
は時計方向に回動して図の2点鎖線で表した位置
に移動する。また、同時に紙幣繰出ローラ42の
外周面が紙幣10の表面と接触する。 以上の状態で、紙幣繰出ローラ42が駆動軸4
1の回転により紙幣複数枚通過防止ローラ43と
ともに時計方向に回転すれば、収納されている紙
幣は1枚づつ順次繰り出される。そして、繰り出
された紙幣は複数枚通過防止ローラ43,44の
組によつて確実に1枚づつ通過する。つまり、も
し2枚の紙幣がこの複数枚通過防止ローラ43,
44の間隙を通過しようとしても、下側の紙幣は
該ローラ44のゴム表面との摩擦が大きいことの
ため上側の紙幣から脱離してその個所に留まる。 これらを通過した紙幣は、第2図に示す送出ロ
ーラ51と、これに対向して設置された押さえロ
ーラ(図示してない)との間を通つて送り出され
る。 当然ながら、駆動軸41は、払出し枚数に応じ
た回転数を指令されるとともに、払出しの期間だ
け電磁アクチユエータ46は吸引動作する。 払出の指令が終了すると、電磁アクチユエータ
46の動作は解除され、紙幣繰出機構の各部も実
線表示位置に戻る。そして、押し軸48は斜線で
示した位置まで移動する。この動きと同時に、紙
幣位置規正レバー26は、ばね28によつて押し
軸48に当たる位置まで反時計方向に回動して元
の位置(斜線で示した位置)に復帰する。そし
て、複数枚通過防止ローラ43,44のところで
留まつている紙幣があれば、紙幣位置規正レバー
26の復帰動作によつてこれを押し戻し正規の収
納位置にする。かくして紙幣収納可能な状態にな
る。 なお、52は紙幣送出検知器、53は紙幣重な
り検知器で、それぞれ送出ローラ51の送出面に
並べて配置される。 紙幣送出検知器52は文字どおり紙幣が送出さ
れたことを検知するもので、発光部としての発光
ダイオードと受光部としてのホトトランジスタと
の組からなり、受光強度の減少によつて紙幣通過
を検知する。 紙幣重なり検知器53も発光部としての発光ダ
イオードと受光部としてのホトトランジスタとの
組からなり、紙幣通過時の透過光の強さのレベル
により、紙幣枚数が1枚かまたは2枚以上重なつ
ているかを検知する。 上述した説明は繰出動作が順調におこなわれた
場合を基本にしたものである。しかし、紙幣の状
態や積層順序などの多様さ、複雑さを考えれば程
度の差ことあれ不規則状態ないしは異常状態が起
こることのほうが当然である。 まず、繰出ローラによつて繰出される紙幣が複
数枚重なつている場合を考えてみる。 既に述べたように、複数枚通過防止ローラは、
直径がやや大きくで金属円板からなる上部ローラ
43と、直径が小さくて外周がゴムからなる下部
ローラ44との組である。そして、両者の外周間
隔は紙幣1枚だけを通過しうるようにしてある。
また、上部ローラ43は繰出ローラ42と同期し
て、しかも同じ円周速度で回転している。一方、
下部ローラ44は繰出方向には回転せず、逆方向
にだけ回転可能である。 したがつて、紙幣の先端が少しづつでもずれて
繰出されると、複数枚通過防止ローラのところで
支障なく1枚づつ送出される。このように状態
は、起こり得る可能性がもつとも多い。 つぎに、複数枚紙幣が先端を一致させた状態で
繰出された場合を考えてみる。まず、2枚の場合
である。この場合も結論からいえば支障ない。下
側紙幣が下部ローラ44によつて阻止される形と
なるため、両紙幣間の摩擦が極端に大きくない限
りは、上側紙幣だけ分離して繰出されるからであ
る。 つぎに、3枚の場合はどうであろうか。結論か
らいえば、紙幣間の摩擦状況によつて、支障を生
じたりうまくいつたりする。その理由は次のとお
りである。下側の紙幣は下部ローラ44によつて
阻止される。上側の紙幣と中央の紙幣との間の摩
擦が中央と下側との間のそれより小さければ、上
側の紙幣だけが分離され複数枚通過防止ローラを
通過できる。逆に、この摩擦が大きければ上側と
中央の紙幣とが一緒に送られるので複数枚通過防
止ローラを通過できない。 つぎに、一般的に複数紙幣の重なりの場合を考
えてみると、要するに上側と2番目の紙幣間の摩
擦がそれ以下の紙幣間のどれよりも小さい場合に
だけ、上側の紙幣が分離され複数枚通過防止ロー
ラを通過でき、その他の場合は支障を生じる。も
ちろん、この結論は条件を単純化したときのもの
で、現実は極めて複雑多岐にわたる。 したがつて、この問題解決の一つの方向は、繰
出ローラと紙幣間の接触圧を弱くする、したがつ
て各紙幣間の摩擦を小さくすることである。つま
り、このようにすれば、上部ローラによつて1番
上の紙幣だけが送出できる。しかし、紙幣表面状
態や積層順序などの多様さから繰出ローラと紙幣
間の接触圧をどのくらいの値にしたら適当である
かは全く理屈では決められない。そこで、接触圧
を少しづつ下げて様子を見る。接触圧を下げると
いうことは、紙幣収納底板を下げることであり、
底板昇降用モータを逆転させることである。つま
り、このモータの逆転時間を極めて短かいものか
ら少しづつ増していき、うまく通過するまで続け
る。 この紙幣・繰出ローラ間の接触圧の調整処理に
ついて、繰出ローラの動作を示す第7図を参照し
ながら補足説明する。なお、第7図a〜dは繰出
動作を各工程順に示す模式図である。この実施例
は、繰出ローラの収納紙幣上面に対する押圧力
を、そのときの紙幣の収納枚数や表面状態の違い
に応じて若干微調整する方式にし、繰出しの信頼
性を向上させたものである。 同図aは繰出し前の要部の側面図である。底板
25に積層収納された紙幣10の上面は、搬送ベ
ルト5の下面水平部分と軽く接触している。な
お、収納される紙幣10は、搬送ベルト5の移動
とともに、その右斜面に沿い、さらに積層収納紙
幣の最上位のものの上面に沿つて搬送され、図示
してないストツパにより収納位置で阻止、位置決
めされる。繰出し前の段階では搬送ベルト5は停
止し、繰出ローラ42は、図に示したように、電
磁アクチユエータ46のオフ状態、バネ47の付
勢によつて収納紙幣10の上面から離れている。
なお、底板25はモータ37によつて昇降駆動さ
れ、紙幣10の繰出しは検知器52によつて検出
される。 同図bは繰出し準備段階の側面図で、収納紙幣
10は、ここでは図示してないモータによつて底
板25とともに所定時間だけ上昇駆動され、Hだ
け上昇して収納紙幣10の上面が搬送ベルト5の
下面水平部分に押圧され、モータ駆動トルクと平
衡して停止する。底板25は破線位置から一点鎖
線位置に移動する。したがつて、このときの押圧
力は、モータの駆動トルクに対応した一定値とな
る。次に、底板25を実線位置まで微小量L(=
Δ)だけ下降移動させ、押圧力を少し減少させ
る。 同図cは繰出し段階の側面図で、繰出ローラ4
2が、ここでは図示していない電磁アクチユエー
タのオンによつて、収納紙幣10の上面を押圧
し、その回転とともに、最上位のものから1枚ず
つ紙幣10が繰り出され、検出器52によつて検
出される。 なお、この繰出動作中に搬送ベルト5は停止し
ているが、繰出ローラ42の外周面が搬送ベルト
5の下面より下側に突出するように位置決めされ
ているから、繰出し枚数が少ないときは、そのま
まで紙幣10は確実に繰り出されることになる。 同図dは繰出し不能時の側面図である。同図c
において、収納紙幣10の積層方向の弾性によつ
て、ある枚数までの繰出しは可能であるが、それ
を越えると、繰出ローラ42の収納紙幣10の上
面に対する押圧力が限度を越えて減少するから繰
出し不能となる。すなわち、1回の払出し処理に
おける繰出し枚数が多くなつて繰出不能になる
と、検出器52の不検出信号に基づき、繰出不能
が解消されるまで同図b,cの工程を所定回数、
たとえば4回を限度に繰り返す(後述する第4図
のステツプS21〜S29の処理を参照)。しか
も、2回目以後の繰返しの都度、同図bの微小量
Lを1回目のΔに対して2Δ,3Δ,……のように
少しずつ増すようにし、繰出ローラ42の紙幣1
0に対する押圧力を1回目のときより漸次減少さ
せる方向に微調整する。それでも解消されないま
まなら異常とする。したがつて、繰出ローラ42
と収納紙幣10との初期接触圧が、そのときの紙
幣の収納枚数や表面状態としては高すぎたことに
起因する繰出し不能に対処することができる。 以上の考えに基づいて、底板昇降用モータ37
を制御すればよい。 つぎに、モータ37の制御について、第3図〜
第6図を参照しつつ説明する。 第3図はコンデンサモータであるモータ37を
含む主回路を示す。モータ37の正転、逆転は補
助コイルの2線を入れ換えることによつておこな
う。MCBは配線遮断器、THRはサーマルリレー
のヒータ、MCa,MCbはそれぞれ正転、逆転用
の電磁開閉器である。 上述した主回路の開閉制御は、第4図のフロー
チヤートで示したプログラムを記憶装置ROMに
書き込んだマイクロコンピユータと、これと接続
された第5図の無接点論理回路とによつておこな
われる。 まず、第4図のフローチヤートに基づき、マイ
クロコンピユータの動作を説明する。 紙幣繰出指令に基づいて、ステツプS1で繰出
用モータが起動される。 つぎに、ステツプS2で信号Saが出力される。
この信号Saは電圧レベルL(0V)で紙幣収納底板
を上昇させるため前記モータ37を正転するもの
である。すなわち、信号Saは、後述するように
出力回路を経て正転用電磁開閉器MCaをONす
る。 ステツプS3で、モータの正転があらかじめ設
定された時間Taだけ継続されたかどうかが判断
される。なお、時間Taは500〜600ms程度であ
る。NOなら引き続き正転がおこなわれる。YES
ならステツプS4で信号Sc、すなわち電圧レベ
ルLの停止信号が出力される。 つぎのステツプS5において、この実施例の眼
目である底板下降時間Tiを決めるためのカウン
タiを初期化する。 つぎに、ステツプS6において、紙幣繰出ロー
ラを紙幣面上に押圧するためのソレノイドがON
される。かくして紙幣が繰出され、さらに複数枚
通過防止ローラを経て払出しのために送出される
ことになる。 ステツプS7で、前記紙幣の送出がなされたか
どうかが判断される。紙幣の送出は、上述した光
電スイツチとしての紙幣送出検知器52によつて
検知される。YESなら、ステツプS8でさらに
その送出紙幣が1枚だけかまたは2枚以上重なつ
ているかどうかが判断される。これは前記紙幣重
なり検知器53によつて検知される。 その結果、YESならステツプS9において、
送出枚数が払出指令枚数に達するまで繰り返し判
断がおこなわれる。そして、払出指令枚数になる
と、ステツプS10で紙幣繰出用ソレノイドが
OFFされ、ついでステツプS11で紙幣繰出用
モータがOFFされ、プログラムは終了となる。 一方、ステツプS8で送出枚数が2枚以上の場
合には、ステツプS13において信号Srが出力
され、終了となる。この信号Srはリジエクト信
号と呼ばれるもので、この信号によつて、このと
き送出された紙幣は、誤勘定のおそれがあるため
客に払出しするには不適当なものとして装置内の
特定な容器に収容され、後に回収される。 なお、ステツプS8において、NOつまり、紙
幣が送出されなかつたとの判断がなされると、つ
ぎのステツプS12で時間Tsが通過したかどう
かが判断される。すなわち、ある所定の時間Ts
まで待つても紙幣の送出がなければ、紙幣が繰出
ローラによつて繰出されなかつたか、または繰出
されても複数枚通過防止ローラのところで留まつ
ているとして 、つぎの手段を講じることにな
る。なお、時間Tsは200〜300ms度である。 すなわち、ステツプS21において紙幣繰出用
ソレノイドがOFFされて紙幣は再び元の収納位
置に押し戻される。つぎのステツプS22で信号
Sa(上昇)が出力される。ステツプS23で、先
のステツプS3の場合と同様に時間Taが経過す
ると、ステツプS24で信号Sc(停止)が出力さ
れる。これで底板は、再び繰出ローラと強く接触
する状態に位置決めされる。 ステツプS25において、信号Scのレベルが
Hになつたことが確認されると、ステツプS26
で信号Sb(下降)が出力される。すなわち、この
信号Sbにより底板が下降する。この下降の程度
が、ステツプS27における時間Tiによつて規
定される。今回が第1回であるから、時間T1だ
け下降し、ステツプS28で信号Scの出力によ
り停止する。なお、ある例では時間T1は10ms度
である。 ついで、ステツプS29でカウンタiをインク
リメントした後、ステツプS6の紙幣繰出用ソレ
ノイドONの前段に戻る。以下、あらためて紙幣
繰出を再度おこなうことになる。そして、ステツ
プS7で紙幣送出の成功が確認されればそれでよ
しとし、また失敗なら、ステツプS12を経てス
テツプS21以下で別の時間T2が適用される。
以下同様よに、送出が成功するまで時間T3,T4
……が適用される。なお、ある例では時間T2は
20ms度で、以下10ms度の間隔で増加していく。
【発明の効果】
以上のような構成と作用とにより、この発明に
は、次のようなすぐれた効果がある。 (1) 紙幣の状態(流通履歴、折り目、損耗)が複
雑多様であつても、繰出ローラと収納紙幣間の
接触圧状態を組織的、段階的に変化させ適切な
接触圧を得るまで試行錯誤していくので、遂に
は紙幣を1枚づつ送出できるようにすることが
できる。 (2) 実施態様によれば、前記の接触圧の調節が、
簡単なモータの正転、逆転制御による紙幣収納
室底板の昇降動作によつておこなわれるので、
動作の信頼性はもちろんコスト面でも有利であ
る。 (3) 接触状態を段階的に変化させるために、機械
的なものでなくマイクロコンピユータのプログ
ラム手段によつた。そのため、各種設定値が簡
単に変更でき、対策が柔軟にとれる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る一実施例の関連部を含め
た斜視図、第2図は紙幣繰出機構の側面図、第3
図はこの実施例の制御モータを含む主回路図、第
4図はモータ制御のマイクロコンピユータ・プロ
グラムを示すフローチヤート、第5図は並列優先
回路を利用したモータ正転、逆転のための無接点
論理回路図、第6図は回路動作を示すタイムチヤ
ート、第7図は繰出ローラの動作を示す模式図で
ある。 符号説明、Ta……底板上昇のための設定時間、
Ti……底板下降のための設定時間、5……搬送
ベルト、10,10A……紙幣、20……紙幣収
納機構、25……紙幣収納底板、30……紙幣収
納底板昇降機構、37……モータ、40……紙幣
繰出機構、42……紙幣繰出ローラ、43……複
数枚通過防止ローラ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 収納部搬送ベルトを介して収納位置まで搬送
    された後、紙幣収納底板上に積層収納された紙幣
    を、指令に基づき払出用に送出する方法におい
    て、 (a) 指令に基づいて前記底板を上昇駆動し、前記
    搬送ベルトと底板上に積層収納された紙幣との
    間の接触圧をほぼ所定値にする第1工程と、 (b) 該第1工程の後に、紙幣繰出機構に属する繰
    出部材を前記既収納紙幣面に押圧するとともに
    繰出動作をおこなう第2工程と、 (c) 該第2工程の後に、紙幣繰出機構に属する複
    数枚紙幣通過防止部材から紙幣が送出されない
    場合にだけ、該第2工程をいつたん解除すると
    ともに再び前記第1工程を経た後、底板を下降
    駆動して繰出部材と既収納紙幣面との間の接触
    圧を前回接触圧より低い値にし、再び前記第2
    工程をとる第3工程と、 を備えたことを特徴とする紙幣送出方法。 2 特許請求の範囲第1項記載のものにおいて、
    繰出部材と既収納紙幣面との間の接触圧が、前記
    底板の下降時間により調節されるものであること
    を特徴とする紙幣送出方法。 3 特許請求の範囲第1項または第2項記載のも
    のにおいて、底板昇降駆動源が、正転・逆転を制
    御されるモータであることを特徴とする紙幣送出
    方法。
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