JPH046444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は窯業系材料にて形成せる外装材を接続
すると共に外壁本体に取り付ける構造に関するも
のである。

［背景技術］ 従来、窯業系材料にて形成せる外装材１′は第
５図に示すように外壁本体４′の外面側に複数枚
並べ、隣合う外装材１′間で一方の外装材１′の雌
実２′と他方の外装材１′の雄実３′とを嵌合し、
雌実２′と雄実３′との間に防水パツキンａを介装
し、外装材１′の外面から外壁本体４′に固定釘
５′を打入して固定していた。しかしかかる従来
例では固定釘５′を外面側から打入するので固定
釘５′の釘頭が外観上見えて外観が悪くなるとい
う欠点があり、しかも窯業系材料にて形成せる外
装材１′に固定釘５′を打入すると外装材１′が割
れる虞れがあるという欠点があつた。

［考案の目的］ 本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本考案の目的とするところは外観が悪くなら
ないように取り付けることができると共に割れた
りする虞れのない窯業系外装材の取り付け構造を
提供するにある。

［考案の開示］ 本考案窯業系外装材の取り付け構造は、窯業系
材料にて形成せる外装材１を外壁本体４の外面側
に並べると共に隣合う外装材１の端部同士を嵌合
凹部２と嵌合凸部３との嵌合にて接続し、外装材
１の嵌合凹部２及び嵌合凸部３側の端部の背面側
の角部に金属板６を一体に装着し、外装材１の端
面側で金属板６に係止凹部７を設け、隣合う外装
材１間で外壁本体４に装着した固定金具５の両側
に突出する係止部５ａを上記係止凹部７に係止し
たものであつて、上述のように構成することによ
り従来例の欠点を解決したものである。つまり外
壁本体４に装着した固定金具５の係止部５ａを外
装材１の端面の係止凹部７に係止して外装材１を
取り付けたことにより外観上従来のように固定部
が見えないように取り付けることができるように
なり、しかも係止で取り付けるようにしたことに
より従来のように割れたりしないように取り付け
ることができるようになり、さらに金属板６を装
着して係止凹部７を設けたことにより強度的に弱
くなるところを補強してさらに割れる虞れがない
ようにできるようになつたものである。

以下本考案を実施例により詳述する。

第２図に示すように外装材１は石綿セメントの
ような窯業系材料を押出成形することにより形成
され、外装材１の一端に嵌合凹部２を設けてあ
り、外装材１の他端に嵌合凹部２と嵌合し得る嵌
合凸部３を設けてある。外装材１の嵌合凹部２側
及び嵌合凸部３側の端部の背面側の角部には金属
板６を一体に装着してある。かかる金属板６は外
装材１を押出成形するとき一体に埋設して装着さ
れるが、後付けで装着してもよい。この金属板６
には端面側で係止凹部７を凹設してある。また外
装材１は内部に空洞部８を設けてあり、この空洞
部８に外装材１の材料より比重の低い材料よりな
る充填材１８（発泡材料等）を充填してある。嵌
合凹部２の底部にはコンプリフオーム（商品名）
のような軟質パツキン９を装着してあり、嵌合凸
部３の基部の外面側にはネオプレンガスケツトの
ような比較的硬質で耐候性及び耐火性ある硬質ガ
スケツト１０を装着してある。また嵌合凹部２及
び嵌合凸部２には水抜き溝１１を凹設してある。
外装材１の外面には化粧目地１７を有している。
外壁本体４の外面には例えば第３図に示すように
上下に長い縦胴縁１２を有している。この縦胴縁
１２は断面リツプ付きコ字状のチヤンネル材であ
つて、上下方向に複数個の取り付け孔１３を有し
ている。固定金具５の基部は上記縦胴縁１２の適
宜の取り付け孔１３にはめ込んで取り付けてあ
り、固定金具５の先端には両側に突出する係止部
５ａを設けてある。また第４図に示すように外壁
本体４の外面側に横に長い横胴縁１４を有してい
る場合は横胴縁１４にビス１５等で固定金具５の
基部を取り付けてある。しかして外装材１を外壁
本体４の外面側に取り付けるにあたつては、第１
図に示すように外装材１を外壁本体４の外面側に
複数枚並べ、隣合う外装材１の嵌合凸部３と嵌合
凹部２とを嵌合し、係止凹部７に固定金具５の係
止部５ａを係止する。このように取り付けると嵌
合凹部２と嵌合凸部３とを嵌合した接続部に硬質
ガスケツト１０と軟質パツキン９との二重のシー
ル部ができて確実にシールでき、しかも硬質ガス
ケツト１０が外面側に介装されるので耐火構造の
防水ができる。また硬質ガスケツト１０と軟質パ
ツキン７との間に水抜き溝１１が位置していてた
とえ硬質ガスケツト１０から水が浸入しても水抜
き溝１１にて排水されて軟質パツキン９側に水が
廻りにくくてこの点でも防水できる。

［考案の効果］ 本考案は叙述のように窯業系材料にて形成せる
外装材を外壁本体の外面側に並べると共に隣合う
外装材の端部同士を嵌合凹部と嵌合凸部との嵌合
にて接続しているので、隣合う外装材同士を接続
できるのは勿論、外装材の嵌合凹部及び嵌合凸部
側の端部の背面側の角部に金属板を一体に装着し
てあるので、外装材の強度的に弱くなる部分を補
強して割れたりしないようにできるものであり、
しかも外装材の端面側で金属板に係止凹部を設
け、隣合う外装材間で外壁本体に装着した固定金
具の両側に突出する係止部を上記係止凹部に係止
しているので、外観が悪くならないように外壁本
体に取り付けることができるものであり、その上
固定釘を打入する従来のもののように割れたりし
ないものであり、しかも外装材の嵌合凹部と嵌合
凸部との係合時に同時に固定金具の係止部を外装
材側の金属板の係止凹部に係合させることができ
るから、施工の手間がかからないという利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は
同上の外装材の平面図、第３図，第４図は同上の
外壁本体に固定金具を取り付けた状態の斜視図、
第５図は従来例の断面図であつて、１は外装材、
２は嵌合凹部、３は嵌合凸部、４は外壁本体、５
は固定金具、５ａは係止部、６は金属板、７は係
止凹部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窯業系材料にて形成せる外装材を外壁本体の外
   面側に並べると共に隣合う外装材の端部同士を嵌
   合凹部と嵌合凸部との嵌合にて接続し、外装材の
   嵌合凹部及び嵌合凸部側の端部の背面側の角部に
   金属板を一体に装着し、外装材の端面側で金属板
   に係止凹部を設け、隣合う外装材間で外壁本体に
   装着した固定金具の両側に突出する係止部を上記
   係止凹部に係止して成る窯業系外装材の取り付け
   構造。