JPH0463562A - 食品用材料の製造方法 - Google Patents

食品用材料の製造方法

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JPH0463562A
JPH0463562A JP2176642A JP17664290A JPH0463562A JP H0463562 A JPH0463562 A JP H0463562A JP 2176642 A JP2176642 A JP 2176642A JP 17664290 A JP17664290 A JP 17664290A JP H0463562 A JPH0463562 A JP H0463562A
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fatty acid
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Makoto Watabe
誠 渡部
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は食品用材料の製造方法に関するものである。詳
しく述べると本発明は、消化・吸収速度の緩やかなもの
となる食品用材料の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、先進社会においては食生活の豊潤化により肥満症
患者が急増している。肥満度の高い人は、正常体重の人
に比べて糖尿病、動脈硬化症、心臓病などに2.3倍か
かりやすく、また痛風や手術後の合併症、胆石症、腰痛
症、肝臓病など肥満と関係の深い病気は増加の一途であ
る。このように肥満症は社会保健上重大な問題になりつ
つある。
このような肥満症の治療および予防の手段としては、従
来は例えば摂取カロリーを低減させることが考えられて
いた。しかしながら、摂取食物量を単に低減させただけ
では強い空腹感、飢餓感により長続きしないので、同時
に以下の方法がとられている。
その一つは、少量の食物摂取によっても胃に機械的伸展
刺激が加わるように、胃内に風船を留置するか、胃の大
部分を閉塞して胃容積を著しく狭める方法である。しか
し、これらの方法は、手術を必要とする恒久的な処置で
あり、しかも副作用等が懸念されるため望ましくない。
もう一つの方法は、食物繊維などの増量剤、増粘剤を単
独または他の食品に混合して摂取させる方法である。こ
れは、食物繊維が難消化性であることを利用し、単位重
量当りのカロリーを低下させたものである。しかしなが
ら、食物繊維は味、食感が好ましくないため、単独での
大量摂取は困難であり、食品に添加したものであっても
多くの場合、その味、食感が著しく低下するという欠点
を有している。また、大量の食物繊維の摂取は、他の有
益な栄養素の吸収を阻害したり、下痢や、便秘を起こす
などの副作用があり好ましくない。
一方、近年になって消化・吸収の緩やかな糖質は、消化
・吸収の速−やかなものと比べて肥満につながりにくい
ことが明らかになってきた(ジエンキンスら、ザ アメ
リカン ジャーナル オンクリニ力ル ニュートゥリシ
ョン 34.1981年3月、第362〜366頁[J
enkins、 D、 J。
A、、 et al、、 All1. J、 Cl1n
、 Nutr、 34: MARCH1981、ppJ
82−3881 )。従って、消化・吸収の緩やかな糖
質を含む食品を用いれば、上記のような低カロリー化に
よらなくとも、効果的な肥満の防止または改善が行なわ
れると考えられる。
また、このような食品を用いれば、摂取後の血糖値が急
激に上昇することを抑えられる(例えば、ジエンキンス
ら、“ザ ディアベティック ダイエツト、ダイエタリ
イ カルボヒトレート アンド ディファレンス イン
 デイゲスティビリティ 、ダイアベトロシア 23、
第477〜484頁、1982年[Jenkjns、 
D、 J、 A、、 et al、:The C1ab
etic Dlet、 Dletary Carbob
ydrete andDlfferences 1n 
Digestibility、 Diabetlogi
a、 23: 477−484. (1982)コ、コ
リア−ら、“エフェクト オン コインゲスッション 
オン ファツトオン ザ メタポリツク レスポンス 
ツウスローリイ アンド ラッピッドリイ アブソーブ
ト 力ルポヒドレートス°、ダイアベトロシア26、第
50〜54頁、1984年[Co11ier。
et al、: Effect of co−inge
stion of fat on themetabo
lic responses to slowly a
nd rapldly absorbed carbo
hydrates、 Dlabetologia、 2
6:5O−54(1984)])ので、糖尿病患者の病
態および栄養の管理が容易になると考えられる。
従来、消化・吸収の緩やかな糖質として知られるものと
しては、アミロメーズ種のとうもろこしより調製された
、いわゆるハイアミロースコーンスターチおよび大食の
油脂とともに調理した各種糖類がある。しかしながら、
前者の場合は用途が限定されており、かつ風味、食感が
悪いことがらあまり利用されておらず、後者については
、摂取カロリーの増大をもたらすことから有効でない。
(発明が解決しようとする課題) さらに本発明者らは、先に澱粉質に脂肪酸エステル等の
脂肪酸化合物を結合させた場合、澱粉質の消化・吸収速
度が有意に遅延化されることを見い出した(特願平2−
56594号)。これは、澱粉質中のアミロースの疎水
性部分が脂肪酸化合物と複合体を形成し、加水や加熱に
よる構造変化を起こしにくいので、澱粉質がアミラーゼ
等の消化酵素による作用を受けにくくなるものと思われ
る。このように澱粉質に脂肪酸化合物を結合させて得ら
れる食品用材料は、未処理の澱粉質と同等の味、食感を
有するものであることから、抗肥満性食品用材料としで
あるいは糖尿病患者用食品用材料などとして極めて有望
なものである。
ところで、このように脂肪酸化合物を澱粉質に結合させ
るには、脂肪酸化合物を水などの適当な溶媒中に分散さ
せ、この中に澱粉質を浸漬することにより行なわれ得る
が、この方法によると処理に多量の溶媒を必要とし、ま
た処理後の溶媒除去のための固液分離、乾燥工程に時間
を要するといった問題があった。さらに、このように多
量の溶媒を使用した場合に澱粉質に膨潤等の変性が生じ
る場合があり、時として食感の低下をもたらす可能性が
あることがわかった。
従って、本発明は、新規な食品用材料の製造方法を提供
することを目的とするものである。本発明はまた消化・
吸収が緩やかな食品を容易にかつ高品質で製造できる方
法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記諸口的は、アミロース含有量が25〜60重量%で
ある澱粉質100重量部および脂肪酸化合物0.5〜2
0重量部を、溶媒1〜20重量部の存在下、澱粉質が糊
化しない温度にて1kg/cm2を越える圧力において
混練を行なうことを特徴とする消化・吸収の緩やかな食
品用材料の製造方法によって達成される。
本発明はまた、圧力が2〜20kg/cm2である請求
項1に記載の消化・吸収の緩やかな食品用材料の製造方
法を示すものである。
(作用) 上記したように本発明者らは、澱粉質に特定量以上の脂
肪酸化合物を結合させると消化・吸収速度の遅延化がも
たらされることを見い出したが、さらに鋭意研究を進め
た結果、澱粉質に脂肪酸化合物を結合させた際における
消化・吸収速度の遅延化は、アミロース含有量が25%
重n以下である一般的な穀物由来の澱粉質よりも、アミ
ロース含有量が25〜60重量%である澱粉質を用いた
場合においてより効果的に表れることを見い出した。し
かもこれは、澱粉質のアミロース含有量が高くなること
によってより多くの脂肪酸化合物が結合するためである
ということに起因するのみではなく、何らかの因子によ
ってそれ以上の効果が表れるものであった。
本発明者らは、このようなアミロース含有量が25〜6
0重量%である澱粉質に脂肪酸化合物を結合させた消化
・吸収の緩やかな食品用材料を得るにおいて、より効率
のよい製法を探求した結果、1kg/cm3を越える圧
力下、すなわち加圧下で澱粉質と脂肪酸化合物とを混練
すると、少量の溶媒の使用によって、脂肪酸化合物を澱
粉質に十分に結合させることができ、消化・吸収速度の
釘意な遅延化をもたらすことを見い出し本発明に至った
ものである。本発明の製造方法においては、このように
溶媒の使用曾が少ないために、混練処理後における乾燥
効率を高めることができるのみならず、澱粉質の変性を
抑えて、製品品質の向上と製品歩留りの向上が図られる
ものである。
なお、本明細書において、「消化・吸収速度の遅い」も
のとは、例えば、アミラーゼによる分解が通常の澱粉、
すなわち未処理の澱粉に対し、95%以下、より好まし
くは85%以下となるものである。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明する。
本発明において原料として用いられる澱粉質としては、
その澱粉質中のアミロース含有量が25〜60重量%、
さらに好ましくは30〜50重量%とされたものである
周知のように澱粉は、アミロースとアミロペクチンの2
つの成分からなるが、−船釣な穀物由来の澱粉、例えば
、米、小麦、大麦、ライ麦、燕麦、とうもろこし、馬鈴
薯、甘藷、あるいはタピオカなどから調製した澱粉は、
いずれもアミロース含有量が25%未満である。本発明
において使用される澱粉質がこのような一般的な穀物由
来の澱粉よりも高いアミロース含有量を有するものとさ
れるのは、後述する脂肪酸化合物を結合させることによ
って消化・吸収の遅延化を図った場合に、少量の脂肪酸
化合物によっても十分な改質効果が得られるためであり
、多量の改質剤を使用することによって澱粉質の風味・
食感を低下させてしまう虞れがないためである。なお、
澱粉質のアミロース含有量が60重量%を越えるもので
あると、澱粉質それ自体の風味・食感が著しく低下する
のみならず、後述する脂肪酸化合物の結合によって消化
・吸収が過度に抑えられて消化不良を起す虞れがあるた
め、本発明において使用される澱粉質は、上記範囲のア
ミロース含有量を有するものとされる。
このような25〜60重量%のアミロース含有量を有す
る澱粉質としては、穀物由来の澱粉、物理化学的あるい
は生物学的に合成された澱粉、およびそれらの粗原料や
加工物等のいずれであってもよいが、現在のところ比較
的容易に入手できる高アミロース含有量の澱粉質は、ア
ミロメーズ種のとうもろこしより調製された、いわゆる
ハイアミロースコーンスターチ(アミロース含有量的7
0%)および純アミロース(アミロース含有率100%
)であるので、これらの高アミロース含有置載粉質、特
にハイアミロースコーンスターチと、上記したような一
般的な穀物由来の澱粉とを混合して、その混合物におけ
るアミロース含有量を上記25〜60重量%の範囲とな
るようにしたものが好適に用いられる。
一方、脂肪酸化合物としては、遊離脂肪酸、脂肪酸塩あ
るいは脂肪酸エステルなどが含まれ、このうち特に、上
記澱粉と複合体を形成するための疎水性のアルキル(脂
肪酸)部分と、澱粉に効率よく接触するための親水性の
水酸基供与体を合せ持つ物質であればより好ましく用い
ることができ、脂肪酸エステルが望ましい。脂肪酸エス
テルは、カルボキシル基を有する飽和または不飽和のア
ルキル化合物とアルコール性水酸基を有する化合物(ア
ルコール供与体)とがエステル結合した状態の物質をい
う。これらの脂肪酸化合物の構成脂肪酸としては、例え
ばカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル
酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタ
デシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン
酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、ウンデシル
酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ
酸、ブラシジン酸、リノール酸、リルン酸、アラキドン
酸などのような炭素数8〜22のものが好ましい。
脂肪酸塩としては、上記のような脂肪酸のナトリウム塩
、カリウム塩、マグネシウム塩などがある。
また脂肪酸エステルのアルコール供与体としては、グリ
セリン、プロピレングリコールないしポリプロピレング
リコール類、ショ糖およびマルトースなどの糖類、ソル
ビット、マンニット、エリトリット、アラビットなどの
糖アルコール類、グリ七ロリン酸などがある。なお、脂
肪酸エステル化合物として具体的なものをいくつか例示
すると、例えば、デカグリセリルモノラウレート、デカ
グリセリルモノミリステート、ヘキサグリセリルモノス
テアレート、デカグリセリルモノステアレート、モノグ
リセリルモノステアレート、デカグリセリルジステアレ
ート、デカグリセリルトリステアレート、デカグリセリ
ルモノオレエート、デカグリセリルトリオレエート、ヘ
キサグリセリルモノオレエート、デカグリセリルペンタ
オレエートなどのグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖
ステアレート、ショ糖パルミテート、ショ糖オレエート
、ショ糖ラウレート、ショ糖ベヘネートなどのショ糖脂
肪酸エステル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノステアレート、ソルビタンモノオレエートなどの
ソルビタン脂肪酸エステル類、レシチン、リゾレシチン
などが挙げられる。
なお、このような脂肪酸エステルのHLB(Hyd。
rophilic Lipophilic Ba1an
ce )は何れの領域のものを用いても良い。
また、この原料中における澱粉質と脂肪酸化合物との配
合割合は、澱粉質の種類、殊にアミロース含有量、およ
び脂肪酸化合物の種類などにも左右されるが、澱粉質1
00重量部に対し、脂肪酸化合物0.5〜20重量部、
より好ましくは1〜10重量部である。すなわち、澱粉
質100重量部に対する脂肪酸化合物の配合量が0.5
重量部未満であると、後述するように加圧下において混
練し、澱粉質に脂肪酸化合物を結合させても消化・吸収
速度の十分な遅延化がなされない虞れが大きく、一方、
20重量部を越えるものであると、得られる食品用材料
の風味・食感を低下させる虞れが大きいためである。な
お、本発明におけるようにアミロース含有量が25〜6
0重量%である澱粉質を用いる場合、アミロース含有率
が25重量%未満である一般的な澱粉質を用いる場合と
比較して、比較的少量の脂肪酸化合物の使用によっても
十分な改質効果が得られるものであり、生体に対する影
響面、風味・食感の面ならびにコスト面などから有利な
ものとなる。
なお、本発明の食品用材料の製造方法において、食品用
材料の原料としては、少なくとも上記したようなアミロ
ース含有量が25〜60重曾%である澱粉質および脂肪
酸化合物を含むものであればよいが、必要であればその
他のもの、例えば、ビタミン、ミネラル、香料、増粘剤
、タンパク質食物繊維などを少量含むものであってもよ
い。
さらに、本発明の製造方法においては、このような原料
の他に、溶媒が必要とされる。この溶媒は、アミロース
含有量が25〜60重量%である澱粉質と脂肪酸化合物
を均一に効率よく接触させ、脂肪酸化合物が澱粉質へ結
合することを助ける役目を有するものと考えられる。こ
の溶媒は、使用される澱粉質になじみ易い親水性のもの
であり、かつ脂肪酸化合物を均一に分散させるものであ
ることが望ましい。このような溶媒としては、具体的に
は、水、アルコール、グリセリン、アルキレングリコー
ル、アセトンのいずれか1つまたは2つ以上の混合物な
どがあり、脂肪酸化合物の性状によって適宜選択され用
いられる。なお、本発明の製造方法において、このよう
な溶媒の添加量は、混練時の圧力、使用される溶媒の種
類、あるいは澱粉質および脂肪酸化合物の種類等によっ
ても左右されるが、前記澱粉質100重量部に対し、1
〜20重量部、より好ましくは5〜15重量部程度であ
る。本発明の製造方法においては、後述するように加圧
下において、前記アミロース含有量の澱粉質と脂肪酸化
合物とを混練するために、溶媒はこのような少量におい
ても十分にその機能を果すものである。なお、溶媒量を
上記範囲に規定するのは、溶媒量が澱粉質100重量部
に対し1重量部よりも少ないと加圧下に混練を行なって
も、アミロース含有量が25〜60重量%である澱粉質
に脂肪酸化合物を十分に結合させることができない虞れ
があり、一方、20重量部よりも多くなると混練後の乾
燥効率が悪くなるのみならず、澱粉質が膨潤などの変性
を起す虞れがあるためである。
本発明の食品用材料の製造方法において、アミロース含
有量が25〜60重量%である澱粉質および脂肪酸化合
物等を含む原料は、以下に述べるような加圧下における
混練に先立ち、予め均一に混合され、さらに溶媒を添加
されていることが望ましいが、このような前処理は必ず
しも必要ではなく、加圧下における混練開始時において
単にこれらを配合することも可能である。
しかして、本発明の食品の製造方法においては、アミロ
ース含有量が25〜60重量%である澱粉質と脂肪酸化
合物とを所定の量で含有する原料は、上記のごとき少量
の溶媒の存在下、1kg/cm2を越える圧力、より好
ましくは2〜20kg/cm2の圧力、さらに好ましく
は2〜8kg/cm2の圧力において混練される。なお
、より好ましい圧力条件として、上限値を規定したのは
、圧力が極端に高いと澱粉質が糊化してしまう虞れがあ
るためである。
また、このような加圧下における混練処理時における温
度条件としては、前記澱粉質が糊化しない温度とされる
。具体的な数値は、澱粉質の澱粉質の糊化開始温度が、
澱粉質の種類、および圧力条件によって異なるために限
定できないが、通常、5〜50℃程度の温度で行なわれ
る。
また、このような加圧下における混純の処理時間として
は、圧力、温度、回転数などの条件によって左右される
ため一概には規定できないが、通常0.1〜10分間程
度で十分である。
なお、このような加圧下における混練は、特に限定され
るものではないが市販の連続混練機などを用いて行なえ
ばよい。
このように加圧下において混練された調製物は、その後
必要に応じて乾燥、粉砕等の処理を受けて製品とされる
。なお、前記したように本発明においては混練処理時に
使用される溶媒量が少量であるために、乾燥処理は極め
て容易でかつ短時間のものとなる。
本発明の製造方法により得られた食品用材料は、アミロ
ース含有量が25〜60重量%である澱粉質に脂肪酸化
合物が結合することにより消化・吸収速度が遅延化され
たものであるが、その風味・食感も通常の澱粉質と比較
して何ら遜色のないものであるため、通常の澱粉質と同
様に使用が可能であり、特に肥満症の治療ないし予防に
おける食物、あるいは糖尿病患者用の食物の原料として
有用である。
さらに、本発明の製造方法により得られた食品用材料は
、ヒト用のみでなく、ヒト以外の動物用としても用いる
ことができるものである。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1 市販の小麦粉(アミロース含有間約22%)8゜3kg
とハイアミロースコーンスターチ(アミロース含有間約
70%)1.7kgを混合してアミロース含有量が約3
0%となる澱粉質原料を調製した。そしてこの澱粉質原
料10kgにグリセリンオレイン酸モノエステル(エマ
ルジーOL、理研ビタミン観製)200gを均一に混合
した。得られた混合物を連続混練機(栗本鉄工所■製、
S2型)に投入し、混合物1kg当り200m1の加水
を行ないながら、圧力2kg/cm2で混練した。この
とき混練時間は1分であった。なお、得られた混練物の
温度は出口温度で39℃であった。この混練物を熱風乾
燥型中に入れて60℃で30分間乾燥し、ざらに粒径が
100μmとなるまで粉砕して食品用材料試料を得た。
得られた試料に対し、以下に示すような方法に従いブタ
肝臓α−アミラーゼ(PPA)による消化性(予め糊化
)を調べた。結果を第1表に示す。
実施例2 市販の白米粉(アミロース含有間約24%)8゜7kg
とハイアミロースコーンスターチ(アミロース含有間約
70%)1.3kgを混合してアミロース含有量が約3
0%となる澱粉質原料を調製した。そしてこの澱粉質原
料10kgにソルビタンラウリン酸エステル(エマゾー
ルL−10、花王株製)500gを均一に混合した。得
られた混合物を連続混練器(栗本鉄工所■製、S2型)
に投入し、混合物1kg当り50m1の加水を行ないな
がら、圧力5kg/cm2で混練した。このときの混練
時間は2.5分であった。なお、得られた混練物の温度
は出口温度で44℃であった。
この混練物を実施例1と同様に乾燥、粉砕して食品用材
料試料を得た。
得られた試料に対し、実施例1と同様にPPAによる消
化性を調べた。結果を第1表に示す。
比較例1 混練時の圧力を1kg/cm3とする以外は実施例1と
同様にして食品用材料試料を調製し、得られた試料に対
しPPAによる消化性を調べた。
結果を第1表に示す。
比較例2 混練時の加水量を混合物1kg当り5mlとする以外は
実施例1と、同様にして食品用材料試料を調製し、得ら
れた試料に対しPPAによる消化性を調べた。結果を第
1表に示す。
比較例3 混練時の加水量を混合物1kg当り400m1する以外
は実施例1と、同様にして食品用材料試料を調製し、得
られた試料に対しPPAによる消化性を調べた。結果を
第1表に示す。
なお、この比較例3において得られた食品用材料試料は
、澱粉質が膨潤しており、この試料を加熱加工して製造
した食品は、実施例1〜2および比較例1〜2において
それぞれ得られた試料を加熱加工して製造した食品と比
較して食感が劣るものであった。
参考例 参考のために、アミロース含有量が25%未満である澱
粉質を用いて、食品用材料試料を製造した。
すなわち、市販の小麦粉(アミロース含有量22%)1
0kgにグリセリンオレイン酸モノエステル(エマルジ
ーOL、理研ビタミン■製)200gを均一に混合した
。得られた混合物を連続混練機(栗本鉄工所■製、S2
型)に投入し、混合物1kg当り200m1の加水を行
ないながら、圧力2kg/cm2で混練した。このとき
混練時間は1分であった。なお、得られた混練物の温度
は出口温度で28℃であった。この混練物を熱風乾燥型
中に入れて60℃で30分間乾燥し、さらに粒径が10
0μmとなるまで粉砕して食品用材料試料を得た。
得られた試料に対し、以下に示すような方法に従いPP
Aによる消化性(予め糊化)を調べた。
結果を第1表に示す。
第1表 PPA分解性 (対米処理物) 実施例1      85% 実施例2      83% 比較例1      96% 比較例2      98% 比較例3      85% 参考例        88% なお、本発明の実施例において用いられたPPAによる
消化性の測定法は以下に述べる通りである。
ブタ膵臓α−アミラーゼ(PPA)による消化性試料0
.5gを取り、これに50mM  リン酸緩衝液(pH
6,9)49mlを加え、沸騰湯浴中で30分間加熱す
ることにより糊化させた。その後、これを37℃に調整
した振盪恒温槽中で30分間放置した。PPA (シグ
マ[SIGMA]社製)をリン酸緩衝液にて50μU/
mlに希釈した酵素液1mlを加え、反応を開始する。
反応開始から0.20.40.60分後に反応液を0.
2mlずつ各2本、0.IN  NaOH3,8mlを
分注した試験管に入れ酵素反応を停止した。
PPAによる消化により生起した還元糖の定量は、ソモ
ギーネルソン[Somogi−Nelsonコ法により
行なった。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は、アミロース含有量が25〜
60重量%である澱粉質100重量部および脂肪酸化合
物0.5〜20重量部を、溶媒1〜20重量部の存在下
、澱粉質が糊化しない温度にて1kg/cm2を越える
圧力において混練を行なうことを特徴とする消化・吸収
の緩やかな食品用材料の製造方法であるから、アミロー
ス含有量が25〜60重量%である澱粉質に脂肪酸化合
物が結合した消化・吸収速度の緩やかな食品用材料を、
加圧を行なうことなく製造する場合と比較して、溶媒の
使用量の減少さらには乾燥工程の簡略化などによって製
造コストの低下が図られ、さらに多量の溶媒の使用に起
因して生じる虞れのあった澱粉質変性の問題が解消され
より高品質の製品を提供できることとなる。加えてこの
ように澱粉質としてアミロース含有量が25〜60重量
%のものを用いるために、通常の澱粉を使用する場合よ
りも少ない脂肪酸化合物によって、効率のよい消化・吸
収速度の遅延がもたらされるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アミロース含有率が25〜60重量%である澱粉
    質100重量部および脂肪酸化合物0.5〜20重量部
    を、溶媒1〜20重量部の存在下、澱粉質が糊化しない
    温度にて1kg/cm^2を越える圧力において混練を
    行なうことを特徴とする消化・吸収の緩やかな食品用材
    料の製造方法。
  2. (2)圧力が2〜20kg/cm^2である請求項1に
    記載の消化・吸収の緩やかな食品用材料の製造方法。
JP2176642A 1990-07-03 1990-07-03 食品用材料の製造方法 Pending JPH0463562A (ja)

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