JPH0463567A - 膨化食品の製造方法 - Google Patents

膨化食品の製造方法

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JPH0463567A
JPH0463567A JP2176637A JP17663790A JPH0463567A JP H0463567 A JPH0463567 A JP H0463567A JP 2176637 A JP2176637 A JP 2176637A JP 17663790 A JP17663790 A JP 17663790A JP H0463567 A JPH0463567 A JP H0463567A
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JP
Japan
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starch
raw material
fatty acid
extruder
food
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JP2176637A
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English (en)
Inventor
Makoto Watabe
誠 渡部
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は膨化食品の製造方法に関するものである。詳し
く述べると本発明は、消化・吸収速度の緩やかなものと
なる膨化食品を食感よく製造する方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 近年、先進社会においては食生活の豊潤化により肥満症
患者が急増している。肥満度の高い人は、正常体重の人
に比べて糖尿病、動脈硬化症、心臓病などに2.3倍か
かりやすく、また痛風や手術後の合併症、胆石症、腰痛
症、肝臓病など肥満と関係の深い病気は増加の一途であ
る。このように肥満症は社会保健上重大な問題になりつ
つある。
このような肥満症の治療および予防の手段としては、従
来は例えば摂取カロリーを低減させることが考えられて
いた。しかしながら、摂取食物量を単に低減させただけ
では強い空腹感、飢餓感により長続きしないので、同時
に以下の方法がとられている。
その一つは、少量の食物摂取によっても胃に機械的伸展
刺激が加わるように、胃内に風船を留置するか、胃の大
部分を閉塞して胃容積を著しく狭める方法である。しか
し、これらの方法は、手術を必要とする恒久的な処置で
あり、しかも副作用等が懸念されるため望ましくない。
もう一つの方法は、食物繊維などの増世剤、増粘剤を単
独または他の食品に混合して摂取させる方法である。こ
れは、食物繊維が難消化性であることを利用し、単位重
量当りのカロリーを低下させたものである。しかしなが
ら、食物繊維は味、食感が好ましくないため、単独での
大量摂取は困難であり、食品に添加したものであっても
多くの場合、その味、食感が著しく低下するという欠点
を有している。また、大量の食物繊維の摂取は、他の有
益な栄養素の吸収を阻害したり、下痢や、便秘を起こす
などの副作用があり好ましくない。
ところで、最近、消化・吸収の緩やかな糖質は、消化・
吸収の速やかなものと比べて肥満につながりにくいこと
が明らかになってきた(ジエンキンスら、ザ アメリカ
ン ジャーナル オン クリニカル ニュートウリショ
ン 34.1981年3月、第362〜366頁[Je
nkins、 D、 J、 A、。
et al、、 Age、 J、 Cl1n、 Nut
r、 34: MARCH1981゜pp、362−3
661 ’)。従って、消化・吸収の緩やかな糖質を含
む食品を用いれば、上記のような低カロリー化によらな
くとも、効果的な肥満の防止または改善が行なわれると
考えられる。
また、このような食品を用いれば、摂取後の血糖値が急
激に上昇することを抑えられる(例えば、ジエンキンス
ら、“ザ ディアベテイツク ダイエツト、ダイエタリ
イ カルボヒトレート アンド ディファレンス イン
 デイゲスティビリティ 、ダイアベトロシア 23、
第477〜484頁、1982年[Jenkins、 
D、 J、 A、、 et at、:The C1ab
ctic Diet、 Dictary Carbob
ydretc andDifferences in 
Digestibility、 Diabetlogi
a、 23: 477−484. (1982)] 、
コリア−ら、“エフェクト オン コインゲスッション
 オン ファツトオン ザ メタポリツク レスポンス
 ツウスローリイ アンド ラッピッドリイ アブソー
ブト 力ルポヒドレートス”、ダイアベトロシア26、
第50〜54頁、1984年[Co11ier。
et at、: Effect of co−1nge
stion of fat on themetabo
lic responses to slowly a
nd rapidly absorbed carbo
hydrates、 Diabctologia、 2
6:5O−54(1984)])ので、糖尿病患者の病
態および栄養の管理が容易になると考えられる。
従来、消化・吸収の緩やかな糖質として知られるものと
しては、アミロメーズ種のとうもろこしより調製された
、いわゆるハイアミロースコーンスターチおよび大量の
油脂とともに調理した各種糖類がある。しかしながら、
前者の場合は用途が限定されており、かつ風味、食感が
悪いことからあまり利用されておらず、また後者につい
ては、摂取カロリーの増大をもたらすことから有効でな
い。
さらに、このような観点から本発明者らが鋭意研究を進
めた結果、澱粉質に特定量の脂肪酸化合物を結合させる
ことによって、消化・吸収速度が有意に遅延化された食
品が得られることを見い出した。なお、脂肪酸化合物の
1種である脂肪酸エステルを小麦粉あるいは米粉などに
乳化剤として少量添加し、生地の伸びの改良、食感の改
良、老化防止等の改善を図ることは従来より知られてい
ることであるが、比較的多量の脂肪酸化合物を使用しか
つこの脂肪酸化合物を澱粉質に結合させることで上記し
たような消化・吸収速度の遅延効果が生じることは従来
何ら知られていなかったものである。
(発明が解決しようとする課題) ところでこのように澱粉質に特定量の脂肪酸化合物を結
合させて食品とするには、種々の形態が考えられるが、
その1つとして膨化物の形態がある。
一般的な米菓、スナック等の膨化食品に関しては、例え
ば特開昭61−274659号、特開昭62−5506
7号、特開昭62−83858号、特開昭62−143
659号、特開昭63−226246号、特開平1−2
52267号などに見られるように押出機を用いて膨化
食品を得る方法が知られており、特に特開平1−252
267号においては、押出機の出口付近においてのみ使
用する澱粉質が糊化(α化)する条件下で処理すること
で、マイクロ波加熱等の加熱手段を要せず直接押出機か
ら食感の優れた膨化食品を得ることができることが開示
しである。
しかしながら、澱粉質に特定量の脂肪酸化合物を結合さ
せて消化・吸収の緩やかな食品を得ようとする場合に、
特開平1−252267号に示されるような条件を適用
しても、得られる製品はほとんど膨化しておらず、当然
にその食感も不良のものとなった。これは、米菓、スナ
ック等の一般的な食品における原料の配合量と、消化・
吸収の緩かな食品を得ようとする場合に必要とされる原
料の配合量とに差異があるためと考えられる。
従って、本発明は新規な膨化食品の製造方法を提供する
ことを目的とするものである。本発明はまた消化・吸収
が緩やかな膨化食品を容易に製造できる方法を提供する
ことを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記諸目的は、押出機内に100重量部の澱粉質と2〜
10重量部の脂肪酸化合物とを含む原料を供給し、さら
に当該原料に5〜20重量部の水を添加しながら混練し
て押出す膨化食品の製造方法であって、前記原料が押出
機の水供給部と膨化食品を押出すノズルとの間の区間を
通過するに際し、この区間のノズル側の少なくとも半分
以上の領域において前記澱粉質の糊化開始温度以上に加
熱することを特徴とする膨化食品の製造方法によって達
成される。
[作用コ 前記したように、本発明者らは澱粉質に脂肪酸化合物を
結合させることによりことで澱粉質の消化吸収が緩やか
なものとなることを見い出したが、これは、澱粉質中の
アミロースの疎水性部分が脂肪酸化合物と複合体を形成
し、加水や加熱による構造変化を起こしにくいので、澱
粉質がアミラーゼ等の消化酵素による作用を受けにくく
なるものと思われる。
ところで、このように脂肪酸化合物を澱粉質に結合させ
るには、脂肪酸化合物を水などの適当な媒体の存在化に
、澱粉質と接触させる必要がある。
本発明者らは、このように脂肪酸化合物を澱粉質に結合
させる方法を種々検討した結果、押出機を用いて混練を
行なえば、脂肪酸化合物を予め分散させた媒体中に澱粉
質を浸漬する方法などに比較して、比較的少量の水(媒
体)の使用により、脂肪酸化合物を澱粉質に効率よく結
合させることが可能であることを見い出した。
押出機内において加圧加熱して該澱粉質を糊化させ、押
出機のノズルより膨化物の形態で吐出させることができ
れば、そのまま食品として供することができるために極
めて有利であることから、本発明者らはさらに鋭意研究
を進め、押出機を用いた製造方法において、脂肪酸化合
物を澱粉質に結合させて、消化・吸収の緩やかな膨化食
品を得るのに適当な原料配合量および水の添加量を特定
し、同時にこれに応じた最適処理条件を見い出し、本発
明に至ったものである。
なお、本明細書において、「消化・吸収速度の遅い」も
のとは、例えば、アミラーゼによる分解が通常の澱粉、
すなわち未処理の澱粉に対し、95%以下、より好まし
くは85%以下となるものである。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明する。
本発明の膨化食品の製造方法において原料として用いら
れる澱粉質としては、通常、食用に供される穀物由来の
澱粉、物理化学的あるいは生物学的に合成された澱粉、
およびそれらの粗原料や加工物等であって澱粉を十分量
に含むものであればいずれも好適に用いることができる
。例えば、米、小麦、大麦、ライ麦、燕麦、とうもろこ
し、馬鈴薯、甘藷、あるいはタピオカなどから調製した
ものが挙げられる。なお、本発明の膨化食品の製造方法
においてこれらの澱粉質は、粉体状あるいは粒子状など
の形態として使用される。
また、例えば、アミロヌーズ種のとうもろこしより調製
された、いわゆるハイアミロースコーンスターチ(アミ
ロース含有全豹70%)やアミロース自体などといった
高アミロース含有量の澱粉質も、上記したような原料澱
粉質として一部配合されることが可能である。なお、こ
の場合、原料澱粉質全体としてのアミロース含有量が6
0%以下、特に25〜60%とされることが望ましい。
すなわち、アミロース含有量が60%を越えるものとな
ると、後述するような脂肪酸化合物が結合することによ
る消化・吸収速度の遅延化自体は生じるものの、消化不
良を生じたり風味・食感が低下してしまうためである。
一方、脂肪酸化合物としては、遊離脂肪酸、脂肪酸塩あ
るいは脂肪酸エステルなどが含まれ、このうち特に、上
記澱粉と複合体を形成するための疎水性のアルキル(脂
肪酸)部分と、澱粉に効率よく接触するための親水性の
水酸基供与体を合せ持つ物質であればより好ましく用い
ることができ、脂肪酸エステルが望ましい。なお、上記
の理由から脂肪酸化合物であっても、トリグリセリド等
の水酸基供与体を持たない物質は使用し得えない。
脂肪酸エステルは、カルボキシル基を有する飽和または
不飽和のアルキル化合物とアルコール性水酸基を有する
化合物(アルコール供与体)とがエステル結合した状態
の物質をいう。これらの脂肪酸化合物の構成脂肪酸とし
ては、例えばカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、
ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン
酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、
ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、
ウンデシル酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン
酸、エルカ酸、ブラシジン酸、リノール酸、リルン酸、
アラキドン酸などのような炭素数8〜22のものが好ま
しい。
脂肪酸塩としては、上記のような脂肪酸のナトリウム塩
、カリウム塩、マグネシウム塩などがある。
また脂肪酸エステルのアルコール供与体としては、グリ
セリン、プロピレングリコールないしポリプロピレング
リコール類、ショ糖およびマルトースなどの糖類、ソル
ビット、マンニット、エリトリット、アラビットなどの
糖アルコール類、グリセロリン酸などがある。なお、脂
肪酸エステル化合物として具体的なものをいくつか例示
すると、例えば、デカグリセリルモノラウレート、デカ
グリセリルモノミリステート、ヘキサグリセリルモノス
テアレート、デカグリセリルモノステアレート、モノグ
リセリルモノステアレート、デカグリセリルジステアレ
ート、デカグリセリルトリステアレート、デカグリセリ
ルモノオレエート、デカグリセリルトリオレエート、ヘ
キサグリセリルモノオレエート、デカグリセリルペンタ
オレエートなどのグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖
ステアレート、ショ糖パルミテート、ショ糖オレエート
、ショ糖ラウレート、ショ糖ベヘネートなどのショ糖脂
肪酸エステル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノステアレート、ソルビタンモノオレエートなどの
ソルビタン脂肪酸エステル類、レシチン、リゾレシチン
などが挙げられる。
なお、このような脂肪酸エステルのHL B (11y
d。
rophilic Llpophilic Ba1an
ce )は何れの領域のものを用いても良い。
なお、本発明の食品の製造方法において、多軸押出機に
かけられる原料は、少なくとも」二記したような澱粉質
および脂肪酸化合物を含むものであればよく、食品加工
に必要とされるその他のもの、例えば、油脂、蛋白質、
調味料、香料、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを含
むものであってもよい。
また、この原料中における澱粉質と脂肪酸化合物との配
合割合は、澱粉質および脂肪酸化合物の種類などにも左
右されるが、澱粉質100重量部に対し、脂肪酸化合物
2〜10重量部、より好ましくは2〜5重量部である。
すなわち、澱粉質100重量部に対する脂肪酸化合物の
配合量が2重■部未満であると、後述するように押出機
において加熱混練し、澱粉質に脂肪酸化合物を結合させ
ても消化・吸収速度の十分な遅延化がなされない虞れが
大きく、一方、10重量部を越えるものであると、得ら
れる食品の風味・食感を低下させる虞れが大きいためで
ある。
本発明の膨化食品の製造方法において、このような少な
くとも澱粉質と脂肪酸化合物とを含有する原料は、水の
存在下に混練される。この水の添加量としては、使用す
る澱粉質の種類(含水量)によっても左右されるが、上
記原料中の澱粉質100重量部に対し、5〜20重量部
、より、好ましくは5〜10重量部である。この水の添
加は、原料中に含まれる澱粉質と脂肪酸化合物との結合
を可能とするとともに、原料の混練、原料中に含まれる
澱粉質の糊化等を促進ないし補助することとなるが、水
の添加量が5重量部未満であると脂肪酸化合物を澱粉質
に有効に結合させることが困難となり、一方、水の添加
量が20重量部を越えるものとなると、得られる食品の
膨化率が低くなり、良好な食感が得られない虞れかある
ためである。
本発明の膨化食品の製造方法において用いられる押出機
としては、内部において原料の流動攪拌が行なえるもの
であれば特に限定されるものではなく、単軸型のもの、
二軸に代表される多軸型のものが用いられ得るが、好ま
しくは二輪型押出機である。第1図は、一般に食品製造
において広く用いられ、かつ本発明の膨化食品の製造方
法において好適に使用されるスクリュー押出機の概略的
な構造を示す模式図である。第1図に示すように、スク
リュー押出機は、筒状のバレル1とその中心部に配され
た1本ないし2本以上のスクリュー2とを有しており、
その末端側には原料供給口3(ホッパー)が設けられ、
−刀先端側にはダイ4(ノズル)が設けられている。さ
らに前記原料供給口3よりやや前方に位置する部位には
、水供給口5が設けられている。そして、この水供給口
5より先端のダイ4(ノズル)に至る区間は、通常3つ
以上に機能的に分割されており(第1図においては3つ
に分割されている。)、このように分割されたバレル1
の各部位1a、  1 b、  1 c、・・・はそれ
ぞれ独立して加熱されることができるようになっている
このような押出機において、原料供給口3より供給され
た上記所定の割合で配合された澱粉質と脂肪酸化合物を
含む原料は、駆動手段(図示せず)により回転するスク
リュー2によって混練されながら漸次前方へと移送され
、まず水供給口4より供給される所定量の水を添加され
る。その後、水を添加された原料は、さらに混練されな
からバレル1内を前方へと移送され、外部加熱手段から
の熱ならびに移送中に発生する摩擦熱によって加熱され
ることとなるが、しかして本発明においては原料がこの
水供給口5より先端のダイ4に至る区間を通過するに際
し、この区間のダイ4側の少なくとも半分以上の領域に
おいて前記澱粉質の糊化開始温度以上、より好ましくは
100〜250℃、さらに望ましくは130〜220°
Cに加熱する。
なお、ここで「澱粉質の糊化開始温度以上に加熱する」
とは、外部加熱手段ないしはバレルの設定温度を澱粉質
の糊化開始温度以上に設定するという意味ではなく、バ
レル内を通過する原料の品温を澱粉質の糊化開始温度以
上とするという意味である。
例えば、第1図に示す装置例においてより具体的に説明
すると、3つに分割されたバレル部位1a、lb、lc
のうち少なくともダイ4側のICおよび中央部の1bに
おいては原料品温が澱粉質の糊化開始温度以上になるよ
うに加熱するものである。また同様にこの区間が機能的
に4つに分割されているものであれば少なくともダイ側
の2つ、5つに分割されているものであれば少なくとも
ダイ側の3つにおいては原料品温か澱粉質の糊化開始温
度以上となるように加熱するものである。なお、本発明
において水供給口5より先端のダイ4に至る区間のすべ
てにおいて、糊化開始温度以上となるように加熱するこ
とも可能であるが、水供給口5直後のバレル部位、第1
図に示す例においてはバレル部位1aにおいて急激に加
熱すると供給された水が気化し、これが原料供給口3か
ら噴出したり、水供給口5付近においてスクリュー2に
よる原料の移送が妨げられる虞れがあるので、この部位
における加熱はあまり高(ないものとすることが望まし
い。
ところで、通常、原料の品温か移送の際に発生する摩擦
熱のみによって糊化開始温度以上に達することは困難で
あり、また外部加熱手段による原料の加熱効率はあまり
良好なものとは言えないので、水供給口5より先端のダ
イ4に至る区間のダイ4側の少なくとも半分以上の領域
、例えば第1図に示す例においてはバレル部位1bおよ
び1cにおけるバレル設定温度は、押出機の種類にもよ
るが、概して目標とする原料の品温(澱粉質の糊化開始
温度以上の温度)よりも10〜20%程度高い温度とさ
れる。
ここで、本発明の膨化食品の製造方法において、原料が
水供給口5より先端のダイ4に至る区間を通過するに際
し、この区間のダイ4例の少なくとも半分以上の領域に
おいて澱粉質の糊化開始温度以上に加熱する必要がある
のは、本発明の場合、押出機における混純により水の存
在下に澱粉質に所定量の脂肪酸化合物を結合させること
が必要であり、−射的な膨化食品の製造の場合と比較し
て、押出機に装填される原料中の澱粉質に対する添加物
(脂肪酸化合物)の量、および水の量が多いこともあっ
て、澱粉質の糊化ならびに混練物の均質化に比較的多く
の熱を必要とするためであり、仮に上記区間の半分未満
の領域においてしか糊化開始温度以上に加熱されないと
すると、得られる製品は、膨化の程度が低く、かつ食感
も不良なものとなる。
また本発明の膨化食品の製造方法において、原料は、水
供給口5より先端のダイ4に至る区間を通過する際に、
上記のごとく加熱されると共に、スクリュー2による強
制移送および温度上昇によって加圧されるが、その圧力
条件としては、ダイ4直前において10〜150kg/
cm2 、より好ましくは20〜60kg/cm2程度
となることが望ましい。mata使用する押出機のスク
リュー2の回転数は、処理圧力、温度、原料供給量およ
び水供給量等に左右されるが、概ね150〜300rp
m、好ましくは180〜28Orpmとされる。また使
用する押出機のL/D値(機械の全長/スクリュー径)
は、概ね15以上、好ましくは15〜25とされる。
このように押出機内において加熱加圧された原料混練物
は、ダイ4より押出され、大気中で急激に減圧されて膨
化し、それと同時に水分が急速に蒸発して温度が急激に
下り硬化する。このようにして得られる膨化物は、適当
な寸法に裁断され、その後必要に応じて乾燥、二次加工
等の処理を受けて製品とされる。
本発明の製造方法により得られた膨化食品は、消化・吸
収速度が緩やかなものであり、かつその’*gb□fi
 l (7)’tl’あ、。1o、□76□。
して、あるいは糖尿病患者用食品として好適に使用され
る。さらに、本発明の製造方法により得られた食品は、
ヒト用のみでなく、ヒト以外の動物用としても用いるこ
とができるものである。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1 市販の小麦粉10kgにショ糖パルミチン酸エステル(
リョート−P−1570、三菱化成株制)200g、調
味料1kg、香料20gを添加して均一に混合した。こ
の混合物を第1図に模式するような構成を有する二軸エ
クストルーダー(宰相工業製45型)(L/D=15)
に連続的に供給し、加水後、加熱加圧処理してダイ4よ
り膨化物として押出し、この膨化物を該エクストルーダ
ーのダイ4部に取り付けたカッターにて連続的に切断し
て膨化食品を得た。なお、この時のスクリュー回転数は
25Orpm、原料供給速度は35kg/hrで、また
水供給速度は原料の5重足%の加水を行なうことができ
るように1.751/hrとされた。さらに、水供給口
5よりダイ4に至る区間におけるバレル各部位の設定温
度は、バレル部位1aにおいて80℃、バレル部位1b
において130℃、バレル部位1cにおいて150°C
とされた。なお1、操作時においてダイ4直前における
原料の品温および圧力を測定したところ品温は150℃
、圧力は45kg/cm2であった。
得られた膨化食品は、その形状が良好で、また食したと
ころ歯に付かず、サクサク感があって優れた食感を示し
、その風味も良好であった。
さらに得られた膨化食品を乾燥して粉砕し、以下に示す
ような方法に従いブタ膵臓α−アミラーゼ(PPA)に
よる消化性を調べた。なお、比較対照としては、ショ糖
パルミチン酸エステルを添加しない以外は上記と同様に
して処理したものを用いた。その結果、PPA分解性は
比較対照の84%に低下していた。
実施例2 市販の小麦粉100kgに、コーンスターチ5kg1シ
ヨ糖ステアリン酸エステル(リョートーS−770、三
菱化成■製)5kg、調味料10kg、香料300gを
添加して均一に混合した。
この混合物を第1図に模式するような構成を有する二輪
エクストルーダー(宰相工業製45型)(L/D=15
)に連続的に供給し、加水後、加熱加圧処理してダイ4
より膨化物として押出し、この膨化物を該エクストルー
ダーのダイ4部に取り付けたカッターにて連続的に切断
した後、トンネルオーブンにて乾燥処理(170℃、5
分間)して膨化食品を得た。なお、この時のスクリュー
回転数は28Orpm、原料供給速度は45kg/hr
で、また水供給速度は原料の20重量%の加水を行なう
ことができるように90/hrとされた。さらに、水供
給口5よりダイ4に至る区間におけるバレル各部位の設
定温度は、バレル部位1aにおいて80℃、バレル部位
1bにおいて220℃、バレル部位1cにおいて200
℃とされた。なお、操作時においてダイ4直前における
原料の品温および圧力を測定したところ品温は185℃
、圧力は25kg/cm2であった。
得られた膨化食品は、実施例1のものと同様に、その形
状が良好で、また食したところ歯に付かす、サクサク感
があって優れた食感を示し、その風味も良好であった。
さらに得られた膨化食品を乾燥して粉砕し、実施例1と
同様にPPAによる消化性を調べた。なお、比較対照と
しては、ショ糖ステアリン酸エステルを添加しない以外
は上記と同様にして処理したものを用いた。その結果、
PPA分解性は比較対照の72%に低下していた。
実施例3 市販の玄米粉100kgに、グリセリンステアリン酸エ
ステル(エマルジーMO,理研ビタミン翰製)20kg
、調味料5kg、香料100gを添加して均一に混合し
た。この混合物を第1図に模式するような構成を有する
二軸エクストルーダー(宰相工業製45型)(L/D=
15)に連続的に供給し、加水後、加熱加圧処理してダ
イ4より膨化物として押出し、この膨化物を該エクスト
ルーダーのダイ4部に取り付けたカッターにて連続的に
切断した後、トンネルオーブンにて乾燥処理(170℃
、5分間)して膨化食品を得た。なお、この時のスクリ
ュー回転数は20Orpm。
原料供給速度は20kg/hrで、また水供給速度は原
料の10重曾%の加水を行なうことができるように2.
Q/hrとされた。さらに、水供給口5よりダイ4に至
る区間におけるバレル各部位の設定温度は、バレル部位
1aにおいて80℃、バレル部位1bにおいて190℃
、バレル部位1cにおいて190℃とされた。なお、操
作時においてダイ4直前における原料の品温および圧力
を測定したところ品温は175℃、圧力は32 k g
/Cm2であった。
得られた膨化食品は、実施例1のものと同様に、その形
状が良好で、また食したところ歯に付かず、サクサク感
があって優れた食感を示し、その風味も良好であった。
さらに得られた膨化食品を乾燥して粉砕し、実施例1と
同様にPPAによる消化性を調べた。なお、比較対照と
しては、グリセリンステアリン酸エステルを添加しない
以外は上記と同様にして処理したものを用いた。その結
果、PPA分解性は比較対照の70%に低下していた。
比較例1 実施例1において用いたものと同様の原料を使用し、水
供給口5よりダイ4に至る区間におけるバレル各部位の
設定温度を変える以外は、実施例1と同様にして膨化食
品を製造した。すなわち、製造条件としては、スクリュ
ー回転数が25orpm、原料供給速度が35kg/h
r、水供給速度が1.75ρ/hrで、水供給口5より
ダイ4に至る区間におけるバレル各部位の設定温度が、
バレル部位1aにおいて80℃、バレル部位1bにおい
て80℃、バレル部位ICにおいて160℃とされた。
なお、操作時においてダイ4直前における原料の品温お
よび圧力を測定したところ品温は150℃、圧力は20
kg/Cm2であった。
この処理によって得られた膨化食品は、実施例1〜3の
ものとは異なり、膨化の程度が低く形状が不良で、また
食したところ、硬くて食感の悪いものであった。
比較例2 市販の小麦粉10kgにショ糖パルミチン酸エステル(
リョート−P−1570、三菱化成■製)25g、調味
料1kg、香料20gを添加して均一に混合した。この
混合物を実施例1と同様の二軸エクストルーダーに連続
的に供給し、加水後、加熱加圧処理してダイ4より膨化
物として押出し、この膨化物を該エクストルーダーのダ
イ4部に取り付けたカッターにて連続的に切断して膨化
食品を得た。なお、この時のスクリュー回転数は250
rpm、原料供給速度および水供給速度は実施例1と同
様にそれぞれ35kg/hrおよび1゜751/hrと
した。さらに、水供給口5よりダイ4に至る区間におけ
るバレル各部位の設定温度は、バレル部位1aにおいて
80℃、バレル部位1bにおいて80°C、バレル部位
ICにおいて160°Cとされた。なお、操作時におい
てダイ4直前における原料の品温および圧力を測定した
ところ品温は155°C1圧力は38kg/cm2であ
った。
この処理によって得られた膨化食品は、比較的良好な膨
化度を有し、またその食感もやや歯に付着するものの比
較的良好であった。しかしながら、実施例1と同様にし
てPPAによる消化性を調べたところ、ショ糖パルミチ
ン酸エステルを添加しない以外は上記と同様にして処理
して得られた比較対照と比べて、PPA分解性はわずか
99%に低下しているのみであった。
なお、本発明の実施例において用いられたPPAの測定
法は以下に述べる通りである。
ブタ膵臓α−アミラーゼ(PPA)による消化性膨化物
を乾燥粉砕して、試料0.5gを取り、これに50mM
  リン酸緩衝液(pH6,9)49mlを加え、次い
で37℃に調整した振盪恒温槽中で30分間放置した。
PPA (シグマ(SIGMA]社製)をリン酸緩衝液
にて50μU/mlに希釈した酵素液1mlを加え、反
応を開始する。反応開始から0.20.40.60分後
に反応液を0.2mlずつ各2本、0.IN  NaO
H3゜8mlを分注した試験管に入れ酵素反応を停止し
た。
PPAによる消化により生起した還元糖の定量は、ソモ
ギーネルソン[Somogi−Nelsonコ法により
行なった。
[発明の効果] 以上述べたように本発明は、押出機内に100重量部の
澱粉質と2〜10重量部の脂肪酸化合物とを含む原料を
供給し、さらに当該原料に5〜20重量部の水を添加し
ながら混練して押出す膨化食品の製造方法であって、前
記原料が押出機の水供給部と膨化食品を押出すノズルと
の間の区間を通過するに際し、この区間のノズル側の少
なくとも半分以上の領域において前記澱粉質の糊化開始
温度以上に加熱することを特徴とするものであるから、
消化・吸収の緩やかなものとされた膨化食品を、良好な
風味・食感をもって提供できるものであり、またその操
作等も極めて簡単であることから製造コスト的にも優れ
たものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において用いられ得るスクリュー型押出
機の概略的な構成を示す模式図である。 1・・・バレル、 la、lb、lc・・・機能的に分割されたバレルの各
部位、 2・・・スクリュー   3・・・原料供給口、4・・
・ダイ、     5・・・水供給口。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)押出機内に100重量部の澱粉質と2〜10重量
    部の脂肪酸化合物とを含む原料を供給し、さらに当該原
    料に5〜20重量部の水を添加しながら混練して押出す
    膨化食品の製造方法であって、前記原料が押出機の水供
    給部と膨化食品を押出すノズルとの間の区間を通過する
    に際し、この区間のノズル側の少なくとも半分以上の領
    域において前記澱粉質の糊化開始温度以上に加熱するこ
    とを特徴とする膨化食品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008077839A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Yazaki Corp 端子カバー
JP2009123647A (ja) * 2007-11-19 2009-06-04 Fujitsu Telecom Networks Ltd 圧着端子の絶縁カバー
WO2018112576A1 (pt) * 2016-12-21 2018-06-28 Universidade Estadual De Campinas - Unicamp Processo de obtenção de amido resistente misto do tipo 3 e 5, amido resistente obtido e uso

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