JPH0451869A - 食品用材料およびその製造方法 - Google Patents

食品用材料およびその製造方法

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JPH0451869A
JPH0451869A JP2155896A JP15589690A JPH0451869A JP H0451869 A JPH0451869 A JP H0451869A JP 2155896 A JP2155896 A JP 2155896A JP 15589690 A JP15589690 A JP 15589690A JP H0451869 A JPH0451869 A JP H0451869A
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JP
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starch
food material
protective agent
fatty acid
solvent
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JP2155896A
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Toshiki Kameyama
亀山 俊樹
Naoya Amamiya
直也 雨宮
Toshiyasu Kato
加藤 俊康
Makoto Suzuki
誠 鈴木
Makoto Watabe
誠 渡部
Michiyo Shibata
柴田 実千代
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、食品用材料およびその製造方法に関するもの
である。詳しく述べると本発明は、従来の澱粉に比べて
消化・吸収速度の緩やかな食品用材料およびその製造方
法に関するものである。
(従来の技術) 近年、先進社会においては食生活の豊潤化により肥満症
患者が急増している。肥満度の高い人は、正常体重の人
に比べて糖尿病、動脈硬化症、心臓病などに2.3倍か
かりやすく、また痛風や手術後の合併症、胆石症、腰痛
症、肝臓病など肥iZと関係の深い病気は増加の一途で
ある。このように肥満症は社会保健上重大な問題になり
つつある。
このような肥満症の治掠およびY防の手段としては、従
来は例えば摂取カロリーを低減させることが考えられて
いた。しかしながら、摂取食物量を単に低減させただけ
では強い空〃(感、飢餓感により長続きしないので、同
時に以下の方法がとられている。
その一つは、少量の食物摂取によっても胃に機械的伸展
刺激が加わるように、胃内に風船を留置するか、胃の大
部分を閉塞して胃容積を著しく狭める方法である。しか
し、これらの方法は、手術を必要とする恒久的な処置で
あり、しかも副作用等が懸念されるため望ましくない。
もう一つの方法は、食物繊維などの増量剤、増粘剤を単
独または他の食品に混合して摂取させる方法である。こ
れは、食物繊維が難消化性であることを利用し、単位重
量当りのカロリーを低下させたものである。しかしなが
ら、食物繊維は味、食感が好ましくないため、単独での
大量摂取は困難であり、食品に添加したものであっても
多くの場合、その味、食感が著しく低下するという欠点
を何している。また、大量の食物繊維の摂取は、他の行
詰な栄養素の吸収を阻害したり、下剤や、便秘を起こす
などの副作用があり好ましくへい。
一方、近年になって消化・吸収の緩やかな糖質は、消化
・吸収の速やかなものと比べて肥満につながりにくいこ
とが明らかになってきた(ジェンキンスら、ザ アメリ
カン ジャーナル オブクリニカル ニュートゥリショ
ン 34.1981年3月、第362〜366頁[Jc
nkins、 D、 JA、、  at  al、、 
 Am、  J、  Cl1n、  Nutr、  3
4:  MARC!I  1981、 pp、362−
366] )。従って、消化・吸収の緩やかな糖質を含
む食品を用いれば、上記のような低カロリー化によらな
くとも、効果的な肥満の防止または改善が行なわれると
考えられる。
また、このような食品を用いれば、摂取後の血糖値が急
激に上昇することを抑えられる(例えば、ジエンキンス
ら、“ザ ディアベティック ダイエツト、ダイエタリ
イ カルボヒトレート アンド ディファレンス イン
 デイゲスティビリティ 、ダイアベトロシア 23、
第477〜484頁、1982年[Jcnkins、 
D、 J、 A、、 at at、:1’hc C1a
bct1c Dict、  Dictary Carb
ohydrate andl)iffcrcnecs 
 in Digestibility、  l)iab
ctlogia、  23: 477−484. (1
982)コ、コリア−ら、′エフェクト オブ コイン
ゲスッション オブ ファツトオン ザ メタポリツク
 レスポンス ツウスローリイ アンド ラッピッドリ
イ アブソー、ブト カルボヒトレートス”、ダイアベ
トロシア26、第50〜54頁、1984年[Co11
ier。
et at、: IEffect of co−ing
estion of fat on thea+eta
bolic responses to slowly
 and rapidly absurbcd ear
bohydratcs、 Diabctologia、
 26:5O−54(1984)])ので、糖糖尿病者
の病態および栄養の管理が容易になると考えられる。
従来、消化・吸収の緩やかな糖質として知られるものと
しては、アミメローズ種のとうもろこしより調製された
、いわゆるハイアミロースコーンスターチおよび大量の
油脂とともに調理した各種糖類がある。しかしながら、
前者の場合は用途が限定されており、かつ風味、食感が
悪いことがらあまり利用されておらす、後右については
、摂取カロリーの増大をもたらすことから1′]−効で
ない。
このように消化・吸収が緩やかで、かつ通常の澱粉と同
等の風味、食感を白゛し、広範な用途を持つ食品用材料
は未だ知られていない。
(発明が解決しようとする課題) 従って本発明は、新規な食品用キイ料およびその製造方
法を提供することを特徴とするものである。
本発明はまた、消化・吸収が緩やかで、かつ通常の澱粉
と同様の味、食感を有し、広範な用途を有する食品用材
料およびその製造方法を提供することを目的とするもの
である。
(課題を解決するための手段) 上記諸口的は、澱粉質の表面の一部もしくは全部が保護
剤により被覆されてなる消化・吸収の緩やかな食品用材
料によって達成される。
本発明はまた、前記保護剤が脂肪酸化合物である食品用
材料を示すものである。本発明はさらに、前記脂肪酸化
合物は両親媒性物質である食品用材料を示すものである
。本発明はさらに、両親媒性物質か、遊離脂肪酸または
その塩ないしエステルである食品用材料を示すものであ
る。
上記諸口的はまた、溶媒中に澱粉質と保護剤を添加して
溶解あるいは分散させ、澱粉質と保護剤を溶媒中で接触
させることを特徴とする上記食品用材料の製造方法によ
っても達成される。 本発明はまた、前記溶媒の使用量
が澱粉質1重量部に対して2〜100重量部である食品
用材料の製造方法を示すものである。
(作用) しかして、本発明の食品用材料は、澱粉質を主体とする
ものでありで、その澱粉質の表面の一部もしくは全部が
保護剤により被覆されてなることを特徴とするものであ
る。
澱粉質のうち、このように保護剤により被覆された部位
は、アミラーゼ等の消化酵素による作用を受けにくくな
る。そのため、本発明の食品用材料は通常の澱粉質に比
べて消化・吸収の速度が遅くなるものである。なお、本
発明の食品用材料において、澱粉質の表面を被覆する保
護剤として用いられる物質としては、生体の消化系にお
いて溶解等により澱粉凹表面から容易に解離することの
ないものが当然に望ましく、例えば脂肪酸エステル等の
脂肪酸化合物が好適に用いられる。
なお、本明細書において、「消化・吸収速度の遅い」も
のとは、例えば、アミラーゼによる分解が通常の澱粉、
すなわち未処理の澱粉に対し、95%以下、より好まし
くは85%以下となるものである。
以下、本発明を尖施態採に基づきより詳細に説明する。
本発明において原料として用いられる澱粉質としては、
通常、食用に供される穀物由来の澱粉、物理化学的ある
いは生物学的に合成された澱粉、およびそれらの粗原料
や加工物、あるいはこれらの澱粉質の2種以上の混合物
等であって澱粉を十分員に含むものであればいずれも好
適に用いることができる。例えば1、米、小麦、大麦、
ライ麦、燕麦、とうもろこし、馬鈴薯、甘藷、あるいは
タピオカなどから調製したものが挙げられる。特に、こ
れらの原料穀物の穀物粒または穀物粒を用いることが、
栄養面および経済的な面から好ましい。
一方、このような澱粉質の表面の一部または全部を被覆
する保護剤としては、生体の消化系において澱粉質の表
面から容易に解離することなく、かつ金品安全性を有す
るものであれば、特に限定されるものではないが、特に
脂肪酸化合物が望ましい。
脂肪酸化合物としては、遊離脂肪酸、脂肪酸塩あるいは
脂肪酸エステルなどが含まれ、このうち特に、上記澱粉
質の表面に難溶性の被膜を形成するための峠水性のアル
キル(脂肪酸)部分と、澱粉に効率よく接触するための
親水性の水酸基供与体を合せ持つ物質であれば上り好ま
しく用いるこ記の理由から脂肪酸化合物であっても、ト
リグリセリド等の水酸基供与体を持たない物質は使用し
得えない。脂肪酸エステルは、カルボキシル基を有する
飽和または不飽和のアルキル化合物とアルコール性水酸
基を有する化合物(アルコール供′テ体)とがエステル
結合した状態の物質をいう。これらの脂肪酸化合物の構
成脂肪酸としては、例えばカプリル酸、ペラルゴン酸、
カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸
、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプ
タデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸
、ベヘン酸、ウンデシル酸、オレイン酸、エライジン酸
、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、リノール酸
、リルン酸、アラキドン酸などのような炭素数8〜22
のものが好ましい。
脂肪酸塩としては、上記のような脂肪酸のナトリウム塩
、カリウム塩、マグネシウム塩などがある。
また脂肪酸エステルのアルコール供与体としては、グリ
セリン、プロピレングリコールないしポリプロピレング
リコール類、ショ糖およびマルトースなどの糖類、ソル
ビット、マンニット、エリトリット、アラビットなどの
糖アルコール類、グリセロリン酸などがある。なお、脂
肪酸エステル化合物として具体的なものをいくつか例示
すると、例えば、デカグリセリルモノラウレート、デカ
グリセリルモノミリステート、ヘキサクリセリルモノス
テアレート、デカグリセリルモノステアレート、モノグ
リセリルモノステアレート、デカグリセリルジステアレ
ート、デカクリセリルトリステアレート、デカグリセリ
ルモノオレエート、デカグリセリルトリオレエート、ヘ
キサグリセリルモノオレエート、デカグリセリルペンタ
オレエートなどのグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖
ステアレート、ショ糖パルミテート、ショ糖オレエート
、ショ糖ラウレート、ショ糖ベヘネートなどのショ糖脂
肪酸エステル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノステアレート、ソルビタンモノオレエートなどの
ソルビタン脂肪酸エステル類、レシチン、リゾレシチン
などが挙げられる。
なお、このような脂肪酸エステルのHL B ([Iy
d。
rophilie Lipophilic Ba1an
ce )は何れの領域のものを用いても良い。
」1記したような本発明の食品用材料は、例えば、溶媒
中に澱粉質と保護剤を添加して溶解あるいは分散させ、
澱粉質と保護剤を溶媒中で接触させることにより製造す
ることができる。
使用される溶媒は、澱粉と保護剤を均一に効率よく接触
させるために添加するが、澱粉になじみ易い親水性の溶
媒であり、かつ保護剤を均一に分散させる溶媒であるこ
とが望ましい。具体的には、例えば保護剤が前記したよ
うな脂肪酸化合物であった場合、水、アルコール、グリ
セリン、アルキレングリコール、アセトンのいずれか1
つまたは2つ以上の混合物を、脂肪酸化合物の性状によ
って適宜選択して用いればよい。また溶媒の量は、使用
される澱粉質、保護剤および溶媒の種類によっても左右
されるが、澱粉lj!i1重量部に対し3〜100重量
部、より好ましくは3〜10IIfffi部であること
が望まれる。
また使用する保護剤の量は、使用される澱粉質、保護剤
および溶媒の種類ならびに溶媒の量などによっても左右
されるが、澱粉質1重量部に対し、0.01〜0.5重
量部、より好ましくは0.02〜0.1重Q部であるこ
とが望まれる。
原料の澱粉質と保護剤の接触に際しての反応系の温度と
しては、溶媒の凝固しない温度であれば特に限定される
ものではない。しかしながら、食品用材料として加熱調
理されるものを寿ようとする場合には、原料の澱粉質が
完全に糊化してしまわない温度において行なわれる必要
がある。この場合、経済性等の面から0℃以上でかつ糊
化が起らない温度という点で糊化開始温度(澱粉質の種
類によって異なるが、概ね60℃前後〜70℃前後)以
下とすることが望ましい。一方、食品用材料として加熱
調理を必要としないものを得ようとする場合には、もち
ろん糊化開始温度以−ヒの温度条件において行なうこと
が可能である。
本発明の食品用材料は、このように澱粉質と保護剤とを
適当な溶媒の存在下に接触させ、澱粉質の表面の一部な
いし全部に保護剤を被覆させることによって得られるが
、このような操作において澱粉質に残留する溶媒は、必
要に応じて、例えば凍結乾燥、減圧乾燥、風乾などの各
種の乾燥方法によって除去される。
なお本発明の食品用材料は、原料となる澱粉質の風味・
食感を損なわないので、通常の澱粉と同様に使用が可能
である。すなわち、そのまま食品として食することがで
きるほか、通常澱粉を用いて製造される食品すべてに応
用されることかできる。なお、このように加工されて食
品とされる場合、必要に応じて本発明の食品用材料に対
し洗浄、破砕、加熱等の処理を加えることができる。
従って、本発明に係わる食品用材料は、一般用食品のみ
ならず、抗肥満性食品あるいは糖尿病患者用食品を製造
するための原料材として好適に使用されるものである。
さらに、本発明に関する食品用材料は、ヒト用のみてな
く、ヒト以外の動物用としても用いることができるもの
である。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1 市販の小麦粉50gと、ショ糖ステアリン酸エステル(
S−1570、T:、菱化成■製)5gとを、水5ρ中
に同時に添加して混合した。この混合物を65℃で60
分間攪拌しながら保持し、その後、3000 rpmで
3分間遠心し上清液を除去して食品用材料試料を得た。
得られた試料に対し、以下に示すようなh法に従いブタ
膵臓α−アミラーゼ(P P A)による消化性(予め
糊化)を調べたところ、PPA分解性は未処理の澱粉質
の74%であった。
実施例2〜6および比較例2〜3 小麦粉とショ糖ステアリン酸エステルとを混合する際に
用いられる水の量を第1表に示す量に代える以外は実施
例1と同様にして食品用材料試料を調製し、PPA分解
性を調べた。結果を第1表に示す。
比較例1 市販の小麦粉50gとショ糖ステアリン酸エステル(S
−1570、三菱化成妹製)1.5gとを、容量50の
ミキサーを使い均一になるよう回転数60 r、 p、
 mで5分間混合し、さらに凍結・乾燥して食品用材料
試料を得た。寿られた試料について、実施例1と同様に
PPAによ べた。結果を第1表に示す。
第1表 水量 澱粉質量= (1)  溶媒量(重1it) 比較例1 10   1:200 実施例1  5   1:100 実施例241:80 実施例3 2.5  1:50 実施例4 1.5  1:30 実施例5 0.5  1:10 実施例60゜15  1:3 比較例2 0.05  1:1 比較例301:0 る消化性を調 PPA分鼾性 (対比較対照) 75% 74% 75% 74% 77% 76% 82% 95% 101% 実施例7 ショ糖ステアリン酸エステルに代えてグリセリンモノス
テアリン酸エステル(エマルジーMS。
理研ビタミン特製)を用いる以外は実施例1と同様にし
て食品用材料試料を得た。
得られた試料に対し、実施例1と同様にPPAによる消
化性(γめ糊化)を調べたところ、PPA分解性は未処
理の澱粉質の79%であった。
実施例8 市111iの白米粉50gと、ショ糖ステアリン酸エス
テル(S−1570、三菱化成側製)5gとを水5gに
同時に添加して混合した。この混合物を65℃で120
分間攪拌しながら保持し、その後、3000rpmで3
分間遠心し上清液を除去して食品用材料試料を得た。
得られた試料に対し、実施例1と同様にPPAによる消
化性(予め糊化)を調べたところ、PPA分解性は未処
理の澱粉質の87%であった。
実施例9 ショ糖ステアリン酸エステルに代えてグリセリンモノス
テアリン酸エステル(エマルジーMS。
理研ビタミン■製)を用いる以外は実施例8と同様にし
て食品用材料試料を得た。
得られた試料に対し、実施例1と同様にPPAによる消
化性(予め糊化)を調べたところ、PPA分解性は未処
理の澱粉質の90%であった。
実施例10〜15 市販の小麦粉100gと、第2表に示す容量のグリセリ
ンモノステアリン酸エステル(エマルジーMS、理研ビ
タミン■製)とを、水5ρ中に同時に添加して混合した
。この混合物を65℃で30分間攪拌しながら保持し、
その後凍結乾燥して食品用材料試料を得た。
得られた試料について、実施例1と同様にPPAによる
消化性を調べた。結果を第2表に示す。
第2表 グリセリン七ノステアリン 酸エステルt((g) 実施例10   2 実施例11   5 実施例12  10 実施例13  20 実施例14  35 実施例15  50 PPA分解性 (対比較対照) 85% 78% 75% 72% 62% 49% 実施例16〜19 小麦粉50gと、クリセリンモノステアリン酸エステル
(エマルジーMM100、理研ビタミン銖製)5gとを
水1gに同時に添加して混合し、50℃で以下に示す時
間攪拌1宋持し、さらに凍結乾燥して食品用材料試料を
得た。
得られた試料に対し、実施例1と同社にしてPPAによ
る消化性を調へた。なお、それぞれの比較対照としては
、グリセリンモノステアリン酸エステルを添加しない水
において50℃にてそれぞれ同じ時間処理したものを用
いた。その結果を第3表に示す。
第3表 処理時間 実施例16  10分 実施例17  20分 実施例18  30分 実施例19  60分 PPA分解性 (対比較対照) 88% 82% 81% 82% 実施Ff1120〜21 市111iの小麦粉500gと、ソルビタンラウリン酸
エステル(エマゾールL−10、花王■製)50g(実
施例20)ないし25g(実施例21)とを、水1.5
gに同時に添加して混合した。この混合物を121℃で
20分間加圧加熱(オートクレーブ)しながら保持し、
その後凍結乾燥して食品用材料試料を得た。
渇られた試料に対し、PPAによる消化性を調べたとこ
ろ、PPA分解性は第1図に示すように、ソルビタンラ
ウリン酸エステルを添加しない水を用いて121℃で2
0分間オートクレーブした比較対照の澱粉質に対してそ
れぞれ82%(実施例20)および91%(実施例21
)であった。
実施例22 コーンスターチ50gに、あらかじめショ糖ステアリン
酸エステル(S−1570、三菱化成■製)5gを予め
溶解した水5gを加え、95℃で30分間攪拌しながら
保持して食品用材料試料を得た。
得られた試料を室;A1)にて減圧乾燥し、PPAによ
る消化性を調べたところ、PPA分解性は第2図に示す
ように、脂肪酸エステルを添加しない水を用いて95℃
で30分間攪拌しながら保持した比較対照の澱粉質の9
3%であった。
実施例23 白米粒100gと、ショ糖ステアリン酸エステル(S−
1570、玉菱化成■製)20gとを水5gに同時に添
加し、55℃で24時間攪拌保持した。次いで上清を捨
て凍結乾燥して食品用材料試料を得た。
得られた試料を粉砕して0.5gとり、PPAによる消
化性(予め糊化)を調べたところ、PPA分解性は第3
図に示すように未処理の澱粉質の75%であった。
実施例24 小麦粉50gと、グリセリンモノステアリン酸エステル
(エマルジーMM100、理研ビタミン■製)5gとを
水5gに同時に添加し、70℃で60分間攪拌保持して
食品用材料試料を得た。
得られた試料を凍結乾燥し、PPAによる消化性を調べ
たところ、PPA分解性は第4図に示すように未処理の
澱粉質の41%であった。
実施例25 市販のもち米を粉砕した物400gに、市販の薄力粉1
00gを混合して原料澱粉を調製した。
この原料澱粉500gと、ショ糖ステアリン酸エステル
(S−1570、三菱化成株制)200gとを水5gに
同時に添加し、10℃で180分間攪拌しながら保持し
た。この混合物から上清を捨て、凍結乾燥して食品用材
料試料を得た。
得られた試料に対し、PPAによる消化性を調べたとこ
ろ、PPAによる消化性は未処理の原料澱粉の92%で
あった。
実施例26 小麦粉100gと、ショ糖ステアリン酸エステル(S−
1570、三菱化成■製)5gとを水300gに同時に
添加し、30℃で60分間攪拌しながら保持し、その後
全量を凍結乾燥して食品用材料試料を得た。
得られた試料50gを水150m1と共に121℃で3
0分加圧加熱した後、健常男子1名に経ロ投I−J、シ
た。投Iす後、定時的に採血し、血糖値を測定した。な
お、血糖値の測定は、市販のホリ定装置(グルコスター
、エイムス三共銖製)を用いた。
その結果、第5図に示すように、この試料を投与した場
合には、比較対照の小麦粉(121°Cで30分間加熱
したのみ)の場合に対し、面積比で63%、ピーク高さ
で61%と明らかに血糖値の上昇が遅延していた。
実施例27 澱粉質を白米粉とする以外は実施例26と同様にして食
品用材料試料を調製し、同様に加熱処理して健常男子1
名に経口投与し、投与後の血糖値の変化を測定した。
その結果、第5図に示すように、この試料を投与した場
合には、比較対照の白米粉(121℃で30分間加熱し
たのみ)の場合に対し、面積比で64%と明らかに血糖
値の上昇が遅延していた。
実施例28〜29 ショ糖ステアリン酸エステルに代えて、ソルビタンラウ
リン酸エステル(エマゾールし−10、花王銖製)(実
施例28)またはグリセリンモノステアリン酸エステル
(エマルジーMS、理研ビタミン■製)(実施例29)
を用いる以外は実施例26と同様にして食品用材料試料
を調製し、同様に加圧加熱処理して健常男子1名に経口
段り、し、投与後の血糖値の変化を測定した。
その結果、これら試料を投与した場合にも、比較対照の
小麦粉(121℃で30分間加熱したのみ)の場合に対
し、それぞれ面積比で88%(実施例28)および75
%(実施例29)と明らかに血糖値の上昇が遅延してい
た。
実施例30〜31 ショ糖ステアリン酸エステルに代えて、グリセリンモノ
ステアリン酸エステル(エマルジーMS。
理研ビタミン側製)(実施例30)またはレシチン(A
Y−A、豊年製油株製)(実施例31)を用いる以外は
実施例27と同様にして食品用材料試料を調製し、同様
に加熱処理して健常力J’1名に経口段′テし、投与後
の血糖値の変化を測定した。
その結果、これら試料を投与した場合にも、比較対照の
白米粉(121℃で30分間加熱したのみ)の場合に対
し、それぞれ面積比で85%(実施例30)および75
%(実施例31)と明らかに血糖値の上昇が遅延してい
た。
実施例32 市販の強力粉1 k gと、グリセリンモノステアリン
酸エステル(エマルジーMS、理研ビタミン■製)50
gとを水3gに同時に添加し、30℃で1時間攪拌しな
がら保持した。この混合物から上清を捨て、凍結乾燥し
て食品用材料試料を得た。
得られた試料2Kgに、油脂150g、砂糖150gお
よびタンパク質120gを加えてパンミックスを作り、
このパンミックス280gにドライイースト3gを添加
し′〔市販のパン焼き機にて調理したところ、風味・食
感の良好な食パンが得られた。さらに数名の協力者に対
し、この処理強力粉を用いて作成した食パンと、未処理
の強力粉を用いて上記と同様にして得られた食パンとを
、盲検法において食させ、好みの方を選択してもらった
ところ、この選択に有意差は認められなかった。
またさらに、−1−記で得られた処理強力粉を用いた食
パンを凍結乾燥して食品試料を得た。この食品試料を0
.5gとり、水50m1を加えてPPAによる消化性を
調べたところ、PPA分解性は第6図に示すように未処
理の強力粉を用いた食パンの27%であった。
実施例33 市販の薄力粉1kgと、ショ糖ステアリン酸エステル(
S−1570、三菱化成株制)50gとを水3Iに同時
に添加し、30℃で1時間攪拌しながら保持した。この
混合物から上清を捨て、凍結乾燥して食品用材料試料を
得た。
得られた試料78gに砂糖9g、卵白粉末1゜5g、小
麦粉グルテン7g、食塩0.5g、膨化剤2.5g、香
料1.5gを加えて100gとし、よく混合してホット
ケーキミックスを害た。該ミックスを常法に従って焼成
したところ風味・食感の良好なホットケーキが得られた
。さらに数名の協力者に対し、この処理小麦粉を用いて
作成したホットケーキと、未処理の小麦粉を用いて上記
と同様にして得られたホットケーキとを、盲検法におい
て食させ、好みの方を選択してもらったところ、この選
択にh°意差は認められなかった。
実施例34 市販の白米粉1kgに、ショ糖ステアリン酸エステル(
S−1570、三菱化成銖製)50gとを水3j7に同
時に添加し、30℃で1時間攪拌しながら保持した。こ
の混合物から上清を捨て、凍結乾燥して食品用材料試料
を得た。
得られた試料90gに、粉末油脂3g、とうもろこし繊
維5g、卵殻粉2gを加えてよく混合した。該混合物を
適宜加水しながら、温度120〜130℃、押出し圧力
20〜25 k g/ c rn2で、2軸エクストル
ーダーにて押出し加工し、風味・食感の良好な膨化食品
を得た。さらに数名の協力者に対し、この処理白米粉を
用いて作成した膨化食品と、未処理の白米粉を用いて上
記と同様にして得られた膨化食品とを、盲検法において
食させ、好みの方を選択してもらったところ、この選択
に白゛意差は認められなかった。
なお、本発明の実施例において用いられた消化性に関す
る測定法は以下に述べる通りである。
ブタ膵臓α−アミラーゼ(PPA)による消化性試料0
.5gを取り、これに50mM  リン酸緩衝液CpH
6,9)49mlを加え、次いて37℃に調整した振盪
恒温槽中で30分間放置した。
PPA (シグマ[SIGMAコ社製)をリン酸′を副
液にて50μU/mlに希釈した酵素液1n11を加え
、反応を開始する。反応開始から0.20.40.60
分後に反応液を0.2mlずつ各2本、0゜1N  N
aOH3゜8mlを分注した試験管に入れ酵素反応を停
止した。
PPAによる消化により生起した還元糖の定量は、ソモ
ギーネルソンC3omogi−Nelson]法により
行なった。
なお、試料を予め糊化する場合には、リン酸緩衝液を加
えたあと、沸騰渇浴中で30分間加熱することにより糊
化させた。
(発明の効果) 以上述べたように本発明の食品用材料は、澱粉質の表面
の一部もしくは全部が保護剤により被覆されてなるもの
であるから、消化・吸収が緩やかで、かつ通常の澱粉と
同様の味、食感を有しており、広範な用途に用いること
ができる。さらに本発明の食品用材料において、前記保
護剤が脂肪酸化合物であり、また脂肪酸化合物が両親媒
性物質であり、さらに前記両親媒性物質が、遊離脂肪酸
またはその塩ないしエステルであると、消化・吸収速度
の遅延化はより優れたものとなる。
さらに本発明は、溶媒中に澱粉質と保護剤を添加して溶
解あるいは分散させ、澱粉質と保護剤を溶媒中で接触さ
せることを特徴とする上記食品用材料の製造方法である
ので、上記のように優れた特性を有する食品用材料を、
極めて簡単な操作によりかつ安全性高く製造できるもの
である。さらに本発明の製造方法において、前記溶媒の
使用量が澱粉質1重量部に対して2〜100重量部であ
り、また溶媒が水、アルコール、グリセリン、アルキレ
ングリコールおよびアセトンからなる群から選ばれた1
種または2種以I−のものを用いるとより効率よくかつ
容易に1−記のごとく優れた食品用4イ料を提供するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図はそれぞれ、本発明の食品用材料の実施例と
比較対照とのPPA処理における還元糖生成量を示すグ
ラフ、第5図は本発明の食品用材料の実施例または比較
対照となる澱粉質を投与した後のヒトにおける血糖値の
経時的変化を示す図であり、また第6図は、本発明の食
品用材料を用いて製造した食品と比較対照の食品とのP
PA処理における還元糖生成量を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)澱粉質の表面の一部もしくは全部が保護剤により
    被覆されてなる消化・吸収の緩やかな食品用材料。
  2. (2)前記保護剤が脂肪酸化合物である請求項1に記載
    の食品用材料。
  3. (3)前記脂肪酸化合物は両親媒性物質である請求項2
    に記載の食品用材料。
  4. (4)前記両親媒性物質が、遊離脂肪酸またはその塩な
    いしエステルである請求項3に記載の食品用材料。
  5. (5)溶媒中に澱粉質と保護剤を添加して溶解あるいは
    分散させ、澱粉質と保護剤を溶媒中で接触させることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の消化・吸収
    の緩やかな食品用材料の製造方法。
  6. (6)前記溶媒の使用量が澱粉質1重量部に対して3〜
    100重量部である請求項5に記載の食品用材料の製造
    方法。
  7. (7)溶媒が水、アルコール、グリセリン、アルキレン
    グリコールおよびアセトンからなる群から選ばれた1種
    または2種以上のものである請求項4または5に記載の
    食品用材料の製造方法。
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