JPH0459953B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、都市ガス導管において、埋設された
又は構造物で隠された主管に接続した分岐管の内
面を、液状ライニング剤とそれを塗布する物体に
よつてライニングする方法に関する。

〔従来技術〕 従来、主管と分岐管の接続個所を掘折した後切
断し、チユーブ導入に先立つて圧送式牽引具によ
り通線を分岐管に通し、その通線により分岐管内
で物体を移動させ、ライニング剤を分岐管に塗付
けていた（文献を示すことができない）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、主管と分岐管の接続個所の掘出し及び
切断に多くの作業時間を必要とし、掘削作業及び
掘出し土砂の処理に多大の経費を必要とし、その
上、都市ガス供給を中断しなければならず、作業
性、工費面及びガス供給面のいずれにおいても改
良の余地があつた。

本発明の目的は、極めて合理的な手段でもつ
て、主管と分岐管の接続個所に対する掘出しや切
断を全く必要とすること無く、しかも、都市ガス
供給を継続したままで、分岐管に対する内面ライ
ニングを、液状ライニング剤と塗布用物体によつ
て施せるようにする点にある。

〔問題を解決するための手段〕

本発明の特徴手段は、主管に接続した２本の分
岐管のうち一方の地上部分から、通線に連結した
牽引具を挿入し、その分岐管の地上部分から加圧
ガスを供給しながら、前記牽引具をそれが挿入さ
れた分岐管から前記主管、他方の分岐管の順に圧
送し、前記分岐管の少くとも一方に、その内面を
被覆する液状ライニング剤を地上部分から入れる
と共に、そのライニング剤を分岐管に塗布する物
体を、地上部分から前記通線に連結して入れ、か
つ、その通線により引張つて分岐管内で移動させ
ることにあり、その作用効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、一方の分岐管の地上部分から入れた牽
引具を、加圧ガスにより主管から他の分岐管の地
上部分に送ることによつて、通線を、両分岐管の
地上部分にわたつて両分岐管及び主管に通せる。
そして、内面ライニングを施す分岐管に、その地
上部分から液状ライニング剤と物体を入れ、物体
を通線で引張ることによつて、液状ライニング剤
による分岐管のライニングを良好に行える。

〔発明の効果〕

その結果、両分岐管と主管に対する通線、分岐
管へのライニング剤供給及び、通線を利用した物
体移動を、分岐管の地上部分を有効利用して、主
管と分岐管の接続個所の掘出しや切断を全く必要
とすること無く行え、工事を容易迅速にかつ経費
を少く行えるようになつた。

また、主管による他の分岐管への都市ガス供給
を継続したままで工事を行え、全体として、施工
性、経済性及びガス供給面の全てにおいて有利
に、埋設又は隠蔽された主管に接続した分岐管
を、液状ライニング剤と塗付用物体によつてライ
ニングできるようになつた。

〔実施例〕

次に実施例を示す。

第１図に示すように、地中の都市ガス供給用主
管１に接続された２本の分岐管２，３の地上部分
２ａ，３ａに開口を形成する。つまり、例えば、
分岐管２，３としてのメーター立管において顧客
用ガスメーター及びメーターコツクを外す等し
て、開口を形成する。

次に、第２図に示すように、例えばパラシユー
ト状や吹流し型等の適当な圧送用牽引具４を、そ
れに通線５を連結した状態で、上流側分岐管２の
地上部分２ａから挿入すると共に、下流側分岐管
３から上流側分岐管２に加圧都市ガスを供給する
送風機６付パイプ７を接続する。

次に、送風機６によつて加圧都市ガスを上流側
分岐管２内に供給しながら、牽引具４を上流側分
岐管２、主管１、下流側分岐管３の順に圧送し、
第３図に示すように、通線５を、上流側及び下流
側分岐管２，３の地上部分２ａ，３ａにわたつ
て、それら両分岐管２，３と主管１に通す。

尚、送風機６による送風量や吹出圧を、主管１
では少くとも1m／dec以上、望ましくは2m／dec
以上の流速になるように、また、分岐管２，３に
おいて主管１と同等以上の流速に、望ましくは主
管１の流速の２倍以上になるようにすると、主管
１から下流側分岐管３への牽引具４の送込みを円
滑確実に行えるが、主管１と下流側分岐管３の径
や主管１内の流速、その他の状況に応じて適当に
送風機６の風量や吐出圧を決定する。

次に、パイプ７を分岐管２，３から外し、第４
図に示すように、通線５を利用して予め測定して
おいた分岐管２の長さ、分岐管２の径及びライニ
ングの厚さ等に見合つた適量の液状ライニング剤
８を、分岐管２内にその地上部分２ａから入れ
る。さらに、ライニング剤８を分岐管２に塗布す
る物体９を、通線５に連結した状態で分岐管２内
にその地上部分２ａから入れる。

次に、第５図に示すように、他方の分岐管３の
地上部分３ａからウインチ１０等の適当な手段で
通線５を引張り、通線５の引張りによつて物体９
を、ライニングに好適な速度で分岐管２内を主管
１側に移動させ、物体９によりライニング剤８を
押流しながら分岐管２の内面全体に適当な厚さで
塗布する。

そして、物体９を他方の分岐管３から通線５と
共に引出し、又、必要に応じて他方の分岐管３に
対しても上述方法と同様にして液状ライニング剤
８と物体９によるライニングを施し、最後に、両
分岐管２，３を復元接続し、それら分岐管２，３
に対する都市ガス供給を再開する。

〔別実施例〕

次に別の実施例を説明する。

牽引具４及び通線５は、材質や形状、その他に
おいて適当に選択でき、また、牽引具４や通線５
を分岐管２，３に対して挿入したり取出したりす
るために、適当な治具を分岐管２，３に接続して
利用すればよい。

通線時に下流側分岐管３から上流側分岐管２に
加圧都市ガスを供給するに、各種の送風設備が利
用でき、また、都市ガスと同質又は燃焼性が同質
の加圧ガスを適当な給気装置から上流側分岐管２
に供給してもよく、そして、主管１内の流速が小
さい場合には、下流側分岐管３から上流側分岐管
２に通線してもよい。

ライニング剤８は、二液混合型、常温硬化型、
湿気硬化型、その他各種特性のものを利用でき、
また、物体９は、材質、形状、構造、その他にお
いて適当に変更できる。

主管１は構造物にも隠されたものでもよく、そ
の場合において、分岐管２，３の外部露出部を地
上部分２ａ，３ａと称する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は、本発明方法の手順を例
示する概念図である。 １……主管、２，３……分岐管、２ａ，３ａ…
…分岐管の地上部分、４……牽引具、５……通
線、８……ライニング剤、９……物体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 主管１に接続した２本の分岐管２，３のうち
   一方の地上部分２ａ又は３ａから、通線５に連結
   した牽引具４を挿入し、その分岐管の地上部分２
   ａ又は３ａから加圧ガスを供給しながら、前記牽
   引具４をそれが挿入された分岐管２又は３から前
   記主管１、他方の分岐管３又は２の順に圧送し、
   前記分岐管２，３の少くとも一方２に、その内面
   を被覆する液状ライニング剤８を前記地上部分２
   ａから入れると共に、そのライニング剤８を前記
   分岐管２に塗布する物体９を、前記地上部分２ａ
   から前記通線５に連結して入れ、かつ、前記通線
   ５により引張つて前記分岐管２内で移動させる都
   市ガス導管における分岐管ライニング方法。