JPH0440598B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、都市ガス導管において、埋設された
又は構造物で隠された主管に、圧送式牽引具によ
つて通線する方法に関する。

〔従来技術〕

従来の、主管のうち通線対象域の両側部分を掘
出して開口させ、通線に連結した牽引具を一方の
開口から他方の開口に圧送するか、あるいは、通
線対象域の一側部分だけを掘出して開口させ、他
側部分に接続した分岐管の地上部分から主管に形
成した開口に牽引具を圧送していた（文献を示す
ことができない） 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、いずれの従来方法においても、主管の
掘出し及び開口に多くの作業時間を必要とし、掘
削作業及び掘出し土砂の処理に多大の経費を必要
とし、作業性及び工費面のいずれにおいても改良
の余地があつた。

本発明の目的は、極めて合理的な手段でもつ
て、埋設又は隠蔽された主管に対する通線を、主
管に対する掘出しや開口形成を全く必要とするこ
と無く行えるようにする点にある。

〔問題を解決するための手段〕

本発明の特徴手段は、地上から膨張収縮操作自
在で引出し自在に構成したバツグを、主管内に少
くとも１本の分岐管の地上部分から送つて膨張さ
せ、その膨張したバツグで前記主管を遮断し、前
記主管のうち前記バツクよりも上流側又は下流側
の部分に接続した上流側分岐管及び下流側分岐管
の一方の地上部分から、通線に連結した牽引具を
挿入し、前記上流側及び下流側分岐管のうち前記
牽引具が挿入されたものに他方から加圧都市ガス
を供給しながら、前記上流側及び下流側分岐管の
一方から他方に前記主管を通つて、前記牽引具を
圧送することにあり、その作用効果は次の通りで
ある。

〔作用〕

つまり、分岐管の地上部分から入れた牽引具
は、他方の分岐管から圧送される都市ガスによつ
て主管に送られ、主管内において、吸気側の分岐
管に向かつて流動する都市ガスによつて、その分
岐管の接続箇所に送られ、その接続箇所におい
て、一方の分岐管から他方の分岐管への都市ガス
供給に伴つて主管から吸気側の分岐管に流入する
都市ガスの作用によつて吸気側の分岐管に送り込
まれ、吸気側の分岐管内において吸引流動される
都市ガスにより地上部分まで送られるのである。
そして、通線が、上流側分岐管の地上部分から下
流側分岐管の地上部分にわたつて、上流側分岐
管、主管及び下流側分岐管に通されるのであり、
その後、一方の分岐管から他方の分岐管に都市ガ
スを加圧供給する設備を取外す等して、通線の一
端側に適当な装置を連結し、通線の他端側を引張
つて、装置を分岐管から主管内に導入し、その導
入した装置によつて、かつ、装置を通線により主
管内で移動させて、主管に対するクリーニング、
ライニング材塗布、内面検査、その他適当な処置
を施せるのである。

その上、分岐管の地上部分から導入したバツグ
により主管を遮断してあるから、主管から吸気側
の分岐管への牽引具の送込みを、例えば主管によ
る都市ガス供給を継続する場合に比して、一方の
分岐管から他方の分岐管へのガス供給量を大巾に
少くしながら円滑確実に行え、また、主管に所定
の処理を施した後、バツグを収縮させて分岐管か
ら取出して、都市ガス供給を再開できる。

〔発明の効果〕

その結果、バツグによる主管遮断、主管に対す
る通線、通線により処置、及び、バツグの取出し
の全てを、分岐管の地上部分を有効利用して、主
管の掘出しや開口形成を全く必要とすること無く
行え、工事を用意迅速にかつ経費少く行えるよう
になつた。

また、一方の分岐管から他方の分岐管に加圧都
市ガスを供給するための設備を、小型で吐出圧が
かなり低いもので済ますことができて、その設備
の運搬等の取扱いを容易にできると共に、その設
備に要する動力費を少くでき、この面からも工事
の簡略化及び経費節減を一層十分に図れるように
なつた。

〔実施例〕

次に実施例を示す。

第１図に示すように、地中の都市ガス供給用主
管１の一部１ａに対して、クリーニング、ライニ
ング材塗布、内部検査等のための適当な処置を施
すに先立つて、処置対象部分１ａの上流側に接続
された１本の分岐管２と、下流側に接続された２
本の分岐管３，４の地上部分２ａ，３ａ，４ａに
開口を形成する。つまり、例えば、分岐管２，
３，４としてのメーター立管において顧客用ガス
メーター及びメーターコツクを外す等して、開口
を形成する。

次に、第２図に示すように、ホース５に接続し
た加圧流体供給装置６により膨張操作自在で、ホ
ース５からの流体排出により収縮操作自在で、か
つ、ホース５により引出し自在に構成したバツグ
７を、最下流側分岐管４の地上部分４ａから主管
１内に、送風機８付パイプ９により下流側分岐管
３から供給される加圧都市ガスによつて圧送し、
装置６からの加圧流体で膨張させて、膨張したバ
ツグ７で主管１を遮断する。

次に、第３図に示すように、例えばパラシユー
ト状や吹出し型等の適当な圧送用牽引具１０を、
それに通線１１を連結した状態で、上流側分岐管
２の地上部分２ａから挿入すると共に、下流側分
岐管３から上流側分岐管２に加圧都市ガスを供給
する送風機８付パイプ９を接続する。

次に、送風機８によつて加圧都市ガスを上流側
分岐管２内に供給しながら、牽引具１０を上流側
分岐管２、主管１、下流側分岐管３の順に圧送
し、第４図に示すように、通線１１を、上流側及
び下流側分岐管２，３の地上部分２ａ，２ｂにわ
たつて、それら両分岐管２，３と主管１に通す。

また、通線完了後は、パイプ９を分岐管２，３
から外し、通線１１による牽引で分岐管２又は３
の地上部分２ａ又は３ａから主管１内に適宜装置
を導入する等によつて、主管１及び分岐管２，３
に対する必要な処置を施す。

また、処置完了後は、通線１１により装置を引
出すと共に、バツグ７を収縮させてホース５によ
り引出し、３本の分岐管２，３，４を復元接続
し、都市ガス供給を再開する。

〔別実施例〕

次に別の実施例を説明する。

バツグ７、牽引具１０及び通線１１は、材質や
形状、その他において適当に選択でき、また、バ
ツグ７や牽引具１０や通線１１を分岐管２，３，
４に対して挿入したり取出したりするために、適
当な治具を分岐管２，３，４に接続して利用すれ
ばよい。

バツグ７を挿脱する分岐管４は、上流側分岐管
２よりも上流側のものでもよく、通線のための２
本の分岐管２，３の上流側及び下流側のもの両方
であつてもよく、通線のための上流側及び下流側
分岐管２，３の一方又は両方が兼用されてもよ
く、要するに、１個又は複数個のバツグ７を、通
線に支障の無い位置で膨張させればよい。

バツグ７を圧送するに、各種の送風設備が利用
でき、また、可撓性の押込具でバツグ７を送つて
もよい。バツグ７を膨張するに、各種のガス用又
は液用供給設備を利用でき、バツグ７を引出す
に、そのための索具をバツグ７に連結してもよ
い。

牽引具１０を下流側分岐管３から挿入してもよ
く、また、牽引具１０の圧送時に、下流側及び上
流側分岐管２，３の一方から他方に加圧都市ガス
を供給するに、各種の送風設備が利用できる。主
管１は構造物に隠されたものでもよく、その場合
において、分岐管２，３，４の外部露出部を地上
部分２ａ，３ａ，４ａと称する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は、本発明方法の手順を例
示する概念図である。 １……主管、２……上流側分岐管、２ａ……上
流側分岐管の地上部分、３……下流側分岐管、３
ａ……下流側分岐管の地上部分、４……分岐管、
４ａ……分岐管の地上部分、７……バツグ、１０
……牽引具、１１……通線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 地上から膨張収縮操作自在で引出し自在に構
   成したバツグ７を、主管１内に少くとも１本の分
   岐管４の地上部分４ａから送つて膨張させ、その
   膨張したバツグ７で前記主管１を遮断し、前記主
   管１のうち前記バツク７よりも上流側又は下流側
   の部分に接続した上流側分岐管２及び下流側分岐
   管３の一方の地上部分２ａ又は３ａから、通線１
   １に連結した牽引具１０を挿入し、前記上流側及
   び下流側分岐管２，３のうち前記牽引具１０が挿
   入されたものに他方から加圧都市ガスを供給しな
   がら、前記上流側及び下流側分岐管２，３の一方
   から他方に前記主管１を通つて、前記牽引具１０
   を圧送する都市ガス導管用通線方法。