JP2728168B2 - 多岐配管の管内面ライニング方法 - Google Patents

多岐配管の管内面ライニング方法

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JP2728168B2 JP63227848A JP22784888A JP2728168B2 JP 2728168 B2 JP2728168 B2 JP 2728168B2 JP 63227848 A JP63227848 A JP 63227848A JP 22784888 A JP22784888 A JP 22784888A JP 2728168 B2 JP2728168 B2 JP 2728168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は主管路から複数の分岐管路が分岐した多岐配
管の管内面ライニング方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、多岐配管の管内面のライニング方法として特公
昭62−55911号公報がある。
この公報に記載されたライニング方法は、例えば第1
図に示すような多岐配管の管内面ライニングを行うの
に、主管路1の末端にある管路5の端部6から塗料を注
入し、エアホース25等を用いて端部6から圧縮空気を送
気して管内の塗料を進行させ、塗料が分岐管路10Aの分
岐部12Aに到達することによって発生する分岐管路10A内
の気体圧力の変動を、その分岐管路10Aの端部11Aに接続
した圧力計24Aによって検知し、管路5の一端部6から
分岐部12までのライニングを行い、次に、その分岐管路
10Aの端部11Aから塗料を注入して送気し、同様にして次
の分岐部12Bまでのライニングを行うものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記特公昭62−55911号公報に記載された多岐配管の
管内面ライニング方法によって検知する圧力変動は、非
常に小さく、しかも、塗料が分岐部12Aに到達した瞬間
に生ずるものであるので、その圧力計24Aを常時注意深
く監視する必要がある。
ところで、この種の配管更生の現場では、配管が必ず
しも図面通りに施工されていない場合がしばしばあり、
第1図に示すように、分岐管路10Bと、分岐管路10Cとが
交叉していて、しかも、それが図面に表われていない場
合がある。
このような場合、分岐管路10Aの端部11Aから塗料を注
入して送気し、図面上次の位置にある分岐管路10Cの端
部11Cに接続する圧力計24Cを注視していた作業者は、塗
料が分岐部12Bに到達したことを見逃し、塗料が分岐管
路10Cの分岐部12Cに到達した段階で、圧力計24Cの圧力
変動を知り、分岐管路10Bのライニングを開始すること
になる。その結果分岐部12Bと分岐部12C間の主管路1は
重ね塗りされることになる。
そして、これは本来不必要な作業をすることになるの
で、分岐部12B,12C間が長い場合には作業時間、及び、
塗料を無駄にすることになる。
さらに、このような事態を避けるには、作業者を増や
して、各圧力計24B,24Cを監視しなければならない。
また、分岐管路10とその分岐部12から次の分岐部12ま
でとを同時にライニングするので、2個の分岐部12,12
間の長さが図面と異なって長い場合には、次の分岐管路
10の圧力計24の圧力変動が全く起こらないか、極めて微
弱である結果、圧力変動を見逃すことが多い。
このような場合に対処するために、再度多めの塗料を
用いて圧力が大きく変動するまで再ライニングする羽目
となり、重ね塗りをする結果となるので、管内径を塗料
によって細くしてしまう欠点があった。
本発明は前記事項に鑑みなされたものであり、各分岐
管路10の配管が図面通りに施工されておらず、交叉等し
て図面に示された順序と異なっても、容易に分岐管路10
のライニングを行えるようにすること、さらに、分岐管
路10の分岐部12から次の分岐部までの長さが判らない場
合でも、主管路1のライニングを容易に行えるようにす
ることを技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は主管路1から複数の分岐管路10が分岐した多
岐配管の管内に塗料を注入して送気する多岐配管の管内
面ライニング方法を、 主管路1の管内に塗料を注入して送気し、主管路1の
管内面をライニングした後、又は、主管路1に塗料を注
入して送気し、主管路1の管内面をライニングする前
に、分岐管路10の端部11から塗料を注入して送気し、そ
して、その塗料がその分岐管路10の分岐部12に到達する
ことによって発生するその分岐部12の上流側の主管路1
内の気体圧力の変動を、主管路1の上流側に設けた圧力
計24によって検知して、その分岐管路10のライニングを
終了する多岐配管の管内面ライニング方法とした。
〔作用〕
本発明は主管路1から複数の分岐管路10が分岐した多
岐配管の管内に塗料を注入して送気する多岐配管の管内
面ライニングを、主管路1と分岐管路10とに分けてライ
ニングする。
すなわち、主管路1の管内に塗料を注入して送気し、
主管路1の管内面をライニングをした後、又は、前記し
たライニングをする前に、1つの分岐管路10Aの端部11A
から塗料を注入して送気すると、塗料は分岐管路10A内
に進行し、その分岐管路10Aの分岐部12Aに到達する。
そうすると、塗料が分岐部12Aに到達したときに、そ
の分岐部12Aの上流側の主管路1内の気体圧力は瞬間的
に若干増加する。この主管路1内の気体圧力の変動を、
主管路1の上流側に設けた圧力計24によって検知し、そ
の分岐管路10Aのライニングを終了する。
そして、他の分岐管路10B,10Cのライニングも同様で
あり、主管路1の上流側に設けた圧力計24によって、主
管路1内の気体圧力の変動を検知し、各分岐管路10B,10
Cのライニングを終了する。
〔実施例〕
第1図はマンションの給水管に本発明を実施した実施
例の説明用の図であり、この給水管の主管路1は末端に
分岐管の一種である管路5が設けてあり、この管路5と
主管路1の他端部2との間に、分岐管路10A,10B,10Cが
接続している。
ライニング実施の準備として、主管路1の他端部2か
ら量水器等を外し、管路5の端部6及び分岐管路10A〜1
0Cの一端部11A〜11Cから水栓を外し、端部6及び端部11
A〜11Cには、開口が上方に向く接続管を継ぎ足し、この
開口をエアホースが着脱できるように形成し、管路5の
端部6に接続するエアホース25には、圧力計24と弁23を
接続し、各分岐管路10A〜10Cの端部11A〜11Cに接続する
エアホース25A〜25Cには、それぞれ圧力計24A〜24Cと弁
23A〜23Cを接続し、各弁23,弁23A〜23Cは、流量計22、
除湿機21を順次介して空気圧縮機20に接続してある。
この実施例では、主管路1からライニングするため、
管路5の端部6に、計量カップで、端部6から主管路1
の他端部2までのライニングに必要な量の塗料を計量し
て注入する。この塗料はエポキシ樹脂の主剤に硬化剤を
混合したものである。
次に、端部6にエアホース25を接続し、弁23を開き、
空気圧縮機20より送り出され除湿機21及び流量計22を通
過した圧縮空気を管路5の端部6より送気する。この場
合分岐管路10A〜10Cの弁23A〜23Cは閉じ、主管路1の他
端部2には透明ホースを接続する。
そうすると、塗料は一端部6から主管路1の他端部2
に向かって進行し、分岐管路10A〜10Cの管内には殆ど流
入することなく、他端部2に到達し、その到達を肉眼で
確認して主管路1のライニングを終了する。そして、こ
のときの塗料の進行速度は1m〜4m/min程度が適切であ
る。
次に、分岐管路10Aの端部11Aからエアホース25Aを外
し、端部11Aから分岐部12Aまでのライニングに必要な量
の塗料を注入し、端部11Aにエアホース25Aを接続し、弁
23,23B,23Cを閉鎖し、弁23Aを開いて端部11Aから送気す
る。やがて、塗料が分岐部12Aに到達する。
そして、塗料が分岐部12Aに到達した時点で、主管路
1の上流側の管内の気体圧力が瞬間的に若干増加するの
で、主管路1の上流側に設けた圧力計24で検知してその
分岐管路10Aのライニングを終了する。
そして、他の分岐管路10B,10Cも同様にして、端部11
B,11Cから塗料を注入して送気すると塗料は分岐部12B,1
2Cに到達する。そして、分岐部12B,12Cに塗料の到達し
たことは、圧力計24で検知する。
前記実施例では、最初に管路5の一端部6から主管路
1の他端部2までをライニングし、次に、分岐管路10A,
10B,10Cを順次ライニングしたが、最初に分岐管路10A,1
0B,10Cをライニングした後に、管路5の端部6から主管
路1の他端部2までをライニングしてもよく、また、分
岐管路10A,10B,10Cも、どの分岐管路からライニングを
行ってもよい。
さらに、主管路1が非常に長く、端部6から他端部2
までをライニングすると、塗料の可使時間内にライニン
グを完了することが困難な場合は、まず、管路5の端部
6から主管路1の中途の分岐管路10の端部11までをライ
ニングし、次に、そのライニングを行った分岐管路10に
近い上流側に位置する分岐管路10の端部11から主管路1
の他端部2までをライニングすることも可能である。
なお、第1図において、分岐管路等の如く、同様の部
分が複数ある場合は、10A,10B,10Cの如き符号を用い区
別して示したが、明細書の記載において、いずれかの分
岐管路10A,10B,10Cに特定しない場合、すなわち、どの
分岐管路10A,10B,10Cでもよいような場合には、分岐管
路10の如くして表現した。
第2図は本発明による方法を示し、枝管C〜Eを塗装
する場合、塗料がEに到達したことを上流の圧力計Gで
検知するものである。第3図は上流側から順次塗装し、
塗料が主管内を進行し、次の枝管に到達した場合の圧力
変動を、下流側の枝管に設けた圧力計で検知する場合の
例で、図でB〜D〜Eを塗装する場合、塗料がEに到達
したのを下流の圧力計Gで検知しようというものであ
る。
C〜EとB〜D〜Eの長さはいずれも1.5m、E〜Fは
3m、管サイズは20A、塗装量は100g、空気量は2.2m3/分
とした。
塗料が分岐点に到達する前後の圧力変化は第4図に示
す通りで、主管の圧力変化を上流側で見る第2図の方が
大きい値を示しており、本発明の方が検知し易いことを
示している。
〔発明の効果〕
本発明は、分岐管路10の端部11から分岐部12までのラ
イニングを行う場合に、塗料が分岐部12に到達したこと
を、分岐部12の上流側の主管路1内に発生する気体圧力
の変動を検知するようにし、かつ、この検知を上流側に
設けた圧力計24によって行うようにしたものである。
したがって、複数の分岐管路10のそれぞれのライニン
グの終了を、主管路1の上流側に設けた1つの圧力計24
によって検知することができる。よって、設置する圧力
計24を1個とし、圧力計24の検知も1箇所で行うことが
でき、ライニングの終了を検知する作業を容易にできる
ものである。
そして、第1図に示すように、分岐管路10Bと分岐管
路10Cが交叉していて、しかも、それが図面に表われて
いない場合でも、各分岐管路10B・10Cのライニングの終
了を、主管路1の上流側の1つの圧力計24で検知するこ
とができるので、2つの圧力計で分岐管路10B・10Cのラ
イニング圧力を別々に検知する必要はなく、ライニング
の終了を検知する作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の多岐配管の管内面ライニン
グ方法説明用の図である。第2図は、本発明の方法によ
る実験方法を示す図、第3図は、比較例による実験方法
を示す図、第4図は、第2図で示した本発明による場合
と比較例による場合との圧力検出結果を示すグラフ図で
ある。 1……主管路、 10(10A〜10C)……分岐管路、 11(11A〜11C)……端部、 12(12A〜12C)……分岐部、 24……圧力計。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主管路1から複数の分岐管路10が分岐した
    多岐配管の管内に塗料を注入して送気する多岐配管の管
    内面ライニング方法であって、 主管路1の管内に塗料を注入して送気し、主管路1の管
    内面をライニングした後、又は、主管路1に塗料を注入
    して送気し、主管路1の管内面をライニングする前に、
    分岐管路10の端部11から塗料を注入して送気し、そし
    て、その塗料がその分岐管路10の分岐部12に到達するこ
    とによって発生するその分岐部12の上流側の主管路1内
    の気体圧力の変動を、主管路1の上流側に設けた圧力計
    24によって検知して、その分岐管路10のライニングを終
    了する多岐配管の管内面ライニング方法。
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