JPH0456737B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、都市ガス導管において、埋設された
又は構造物で隠された主管に接続した分岐管の内
面を、チユーブによつてライニングする方法に関
する。

〔従来技術〕

従来、主管と分岐管の接続個所を掘出した後切
断し、チユーブ導入に先立つて圧送式牽引具によ
り通線を分岐管に通し、その通線により分岐管内
にチユーブ及びそれを分岐管に貼付けるための物
体を引込んでいた（文献を示すことができない）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、主管と分岐管の接続個所の掘出し及び
切断に多くの作業時間を必要とし、掘削作業及び
掘出し土砂の処理に多大の経費を必要とし、その
上、都市ガス供給を中断しなければならず、作業
性、工費面及びガス供給面のいずれにおいても改
良の余地があつた。

本発明の目的は、極めて合理的な手段でもつ
て、主管と分岐管の接続個所に対する掘出しや切
断を全く必要とすること無く、しかも、都市ガス
供給を継続したままで、分岐管に対する内面ライ
ニングをチユーブと物体によつて施せるようにす
る点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の特徴手段は、主管に接続した２本の分
岐管のうち一方の地上部分から、通線に連結した
牽引具を挿入し、その一方の分岐管の地上部分か
ら加圧ガスを供給し、前記加圧ガスを、前記一方
の分岐管、前記主管、他方の分岐管、前記一方の
分岐管の順に循環させながら、前記牽引具をそれ
が挿入された分岐管から前記主管、他方の分岐管
の順に圧送し、前記両分岐管の少なくとも一方の
内面をライニングするチユーブの一端部に前記通
線の一部を、前記牽引具の圧送方向とは反対方向
に引張れば連結が解除されるように連結し、前記
チユーブを、前記地上部分側から前記通線によつ
て引き込んだ後、その引き込み方向とは反対方向
に前記通線を引張つて前記チユーブと前記通線と
の連結を解除し、前記チユーブを前記分岐管に貼
付けるための物体を、前記通線を利用して、前記
チユーブ内に前記地上部分側から導入することに
あり、その作用効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、一方の分岐管の地上部分から牽引具を
挿入し、一方の分岐管、主管、他方の分岐管、前
記一方の分岐管の順に加圧ガスを循環させなが
ら、この加圧ガスにより前記牽引具を主管から他
の分岐管の地上部分に送ることによつて、通線
を、両分岐管の地上部分にわたつて、両分岐管及
び主管に確実に通せる。

この場合、加圧ガスを上記のように循環させな
がら通線を通すから、主管内に都市ガスを存在し
ていても通線作業を安全に行なうことができる。

そして、ライニング用のチユーブの一端部に通
線の一部を連結し、内面ライニングを施す分岐管
に、その地上部分から前記通線により、チユーブ
を引込むことによつて、チユーブを分岐管内に円
滑に導入することができ、しかも、チユーブ引込
みに対して後で又は同時に、分岐管の地上部分か
ら通線によりチユーブ内に物体を導入して、チユ
ーブを物体の押付け作用で分岐管に貼付けること
によつて、物体の導入も円滑に行えると共に、チ
ユーブによる分岐管のライニングを良好に行え
る。そして、チユーブと通線は、牽引具の圧送方
向とは反対方向に引張れば解除されるように連結
してあるから、そのように引張ることで、容易に
通線を回収でき、管内に余分なものを残すことな
く、ライニングを完了することができる。

〔発明の効果〕

その結果、両分岐管と主管に対する通線、及
び、通線を利用したチユーブ及び物体の導入を、
分岐管の地上部分を有効利用して、主管と分岐管
の接続個所の掘出しや切断を全く必要とすること
無く確実に行え、工事を容易迅速にかつ経費少く
行えるようになつた。

また、主管内に都市ガスが存在していても通線
作業を安全に行なうことができるから、主管によ
る他の分岐管への都市ガス供給を継続したままで
工事を行え、全体として、施工性、経済性及びガ
ス供給面の全てにおいて有利に、埋設または隠蔽
された主管に接続した分岐管を、チユーブと物体
によつてライニングできるようになつた。

〔実施例〕

次に実施例を示す。

第１図に示すように、地中の都市ガス供給用主
管１に接続された２本の分岐管２，３の地上部分
２ａ，３ａに開口を形成する。つまり、例えば、
分岐管２，３としてのメーター立管において顧客
用ガスメーター及びメーターコツクを外す等し
て、開口を形成する。

次に、第２図に示すように、例えばパラシユー
ト状や吹流し型等の適当な圧送用牽引具４を、そ
れに通線５を連結した状態で、上流側分岐管２の
地上部分２ａから挿入すると共に、下流側分岐管
３から上流側分岐管２に加圧都市ガスを供給する
送風機６付パイプ７を接続する。

次に、送風機６によつて加圧都市ガスを上流側
分岐管２内に供給しながら、牽引具４を上流側分
岐管２、主管１、下流側分岐管３の順に圧送し、
第３図に示すように、通線５を、上流側及び下流
側分岐管２，３の地上部分２ａ，３ａにわたつ
て、それら両分岐管２，３と主管１に通す。

尚、送風機６による送風量や吐出圧を、主管１
では少くとも1m／Sec.以上、望ましくは2m／
Sec.以上の流速になるように、また、分岐管２，
３において主管１と同等以上の流速に、望ましく
は主管１の流速の２倍以上になるようにすると、
主管１から下流側分岐管３への牽引具４の送込み
を円滑確実に行えるが、主管１と下流側分岐管３
の径や主管１内の流速、その他の状況に応じて適
当に送風機６の風量や吐出圧を決定する。

次に、パイプ７を分岐管２，３から外し、第４
図に示すように、ライニング用チユーブ９の先端
側に通線５を連結して、通線５を利用して予め測
定しておいた分岐管２の長さに切つたチユーブ９
を分岐管２内にその地上部分２ａ側から通線５に
より引込み、チユーブ９の一端側を地上部分２ａ
側にリング１１で固定する。

そして、第５図に示すように、地上部分２ａ側
に引張るとほどけるようにチユーブ９に連結して
おいた通線５を、チユーブ９から取外す。

次に、第６図に示すように、リール８からチユ
ーブ１０を繰出すように、かつ、加圧装置１２か
らケース１３に供給される適当な加圧流体によつ
て、端部１０ａがケース１３に固定されたチユー
ブ１０を反転膨張させながら管内に導入するよう
に構成したチユーブ導入装置Ａを、分岐管２の地
上部分２ａに対してセツトし、かつ、チユーブ１
０内に通した線状体１４を通線５に連結する。

次に、チユーブ１０を加圧流体によりライニン
グ用チユーブ９内に反転膨張させながら導入する
と共に、他方の分岐管３の地上部分３ａから通線
５を、ウインチ１５によりチユーブ１０導入速度
に見合つた速度で引出して、線状体１４のガイド
作用で分岐管２が曲つていても円滑にチユーブ１
０を導入できるようにし、かつ、ライニング用チ
ユーブ９を、膨張したチユーブ１０で押付けて、
ライニング用チユーブ９の外面に予め付着してお
いた接着剤で分岐管２に貼付け、もつて、第７図
に示すように、分岐管２をチユーブ９でライニン
グする。

次に、必要に応じて他方の分岐管３に対しても
上述方法と同様にしてチユーブ９によるライニン
グを施した後、チユーブ１０や通線５や線状体１
４を両分岐管２，３及び主管１から引出し、か
つ、チユーブ導入装置Ａを取外し、両分岐管２，
３を復元接続し、それら分岐管２，３に対する都
市ガス供給を再開する。

〔別実施例〕

次に別の実施例を説明する。

牽引具４及び通線５は、材質や形状、その他に
おいて適当に選択でき、また、牽引具４や通線５
を分岐管２，３に対して挿入したり取出したりす
るために、適当な治具を分岐管２，３に接続して
利用すればよい。

通線時に下流側分岐管３から上流側分岐管２に
加圧都市ガスを供給するに、各種の送風設備が利
用でき、また、都市ガスと同質又は燃焼性が同質
の加圧ガスを適当な給気装置から上流側分岐管２
に供給してもよく、そして、主管１内の流速が小
さい場合には、下流側分岐管３から上流側分岐管
２に通線してもよい。

分岐管２，３にライニング用チユーブ９を引込
み、かつ、そのチユーブ９を分岐管２，３に貼付
けるに、次のような手段も利用できる。つまり、 (a) 第８図イに示すように、通線５を、ライニン
グ用チユーブ９に第５図と同様に連結すると共
に、貼付用チユーブ１６にその先端側を密閉す
るように連結して、両チユーブ９，１６を同時
に分岐管２，３内に通線５で引込む。次に、第
８図ロに示すように、加圧流体を供給装置１７
から貼付用チユーブ１６内に供給して、貼付用
チユーブ１６を膨張させ、ライニング用チユー
ブ９を分岐管２，３に貼付ける。その後、貼付
用チユーブ１６を通線５により反転させながら
分岐管２，３から取出す。

(b) 上記(a)項の方法において、ライニング用チユ
ーブ９を分岐管２，３内に通線５で引込んだ後
で、貼付用チユーブ１６をライニング用チユー
ブ９内に通線５で引込む。

(c) 第９図イに示すように、通線５に連結したボ
ール状挾持具１８と先細り形状のリング状挾持
具１９とによつて、ライニング用チユーブ９の
先端を通線５に連結して、チユーブ９を通線５
により分岐管２，３内に引込む。次に、通線５
を逆に引張つてボール状挾持具１８を回収し、
第９図ロに示すように、軟質ボール２０を通線
５によりチユーブ９内に引込んで、チユーブ９
を分岐管２，３に貼付ける。その後、ボール２
０を通線５で引出し、かつ、リング状挾持具１
９を通線５に連結した係止具に引掛けて回収す
る。要するに、ライニング用チユーブ９を適当
な連結手段で通線５により分岐管２，３内に引
込むと共に、そのチユーブ９を分岐管２，３に
貼付けるための適当な物体１０，１６，２０
を、通線５を適用な形態で利用してチユーブ９
内に導入すればよい。

主管１は構造物に隠されたものでもよく、そ
の場合において、分岐管２，３の外部露出部を
地上部分２ａ，３ａと称する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図は、本発明方法の手順を例
示する概念図である。第８図及び第９図は、本発
明方法の各別の手順を例示する概念図である。 １……主管、２，３……分岐管、２ａ，３ａ…
…分岐管の地上部分、４……牽引具、５……通
線、９……ライニング用チユーブ、１０，１６，
２０……物体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 主管１に接続した２本の分岐管２，３のうち
   一方の地上部分２ａ又は３ａから、通線５に連結
   した牽引具４を挿入し、その一方の分岐管２又は
   ３の地上部分２ａ又は３ａから加圧ガスを供給
   し、前記加圧ガスを、前記一方の分岐管２又は
   ３、前記主管１、他方の分岐管３又は２、前記一
   方の分岐管２又は３の順に循環させながら、前記
   牽引具４をそれが挿入された分岐管２又は３から
   前記主管１、他方の分岐管３又は２の順に圧送
   し、前記両分岐管２，３の少なくとも一方の内面
   をライニングするチユーブ９の一端部に前記通線
   ５の一部を、前記牽引具４の圧送方向とは反対方
   向に引張れば連結が解除されるように連結し、前
   記チユーブ９を、前記地上部分２ａ側から前記通
   線５によつて引き込んだ後、その引き込み方向と
   は反対方向に前記通線５を引張つて前記チユーブ
   ９と前記通線５との連結を解除し、前記チユーブ
   ９を前記分岐管２に貼付けるための物体１０，１
   ６，２０を、前記通線５を利用して、前記チユー
   ブ９内に前記地上部分２ａ側から導入する都市ガ
   ス導管における分岐管ライニング方法。