JPH045951B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この発明は、プリント配線板用チエツカーに関
する。

(ロ) 従来の技術 従来のプリント配線板用チエツカー１００ａと
して、要部が第１２図に示されたものがある。こ
れは、治具板２ａにスプリングプローブ２１ａを
介して接触子３ａが検査対象基板のチエツクラン
ドに対応して植設されたものである。

又、上記のもののほかに、接触子３ａが格子点
状に並設されたユニバーサルタイプのものがあ
る。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかし、要部が第１２図で示されたプリント配
線板用チエツカー１００ａでは、配線パターン１
２ａ間の距離４ａが接触子３ａの配置と同じプリ
ント配線板１１ａにしか使えないという問題があ
つた。つまり、配線パターン１２ａの形状が異な
るとプリント配線板ごとにプリント配線板用チエ
ツカーが必要である。特に、近年は製品の多品種
少量生産化の傾向が強く、上記の問題は深刻であ
つた。

この問題を解決するものとして接触子が格子点
状に並設されたユニバーサルタイプのプリント配
線板用チエツカーがある。しかし、接触子を支持
するスプリングプローブの小型化には限度がある
とともに、治具板はスプリングプローブの取り付
け用の孔が開設されていてその強度を一定以上に
保つ必要があり、接触子どうしの距離は最小で
1.27mmと大きいものであつた。従つて、被チエツ
クプリント配線板の配線パターンの形状や大きさ
によつては、ユニバーサルタイプのプリント配線
板用チエツカーでもその接触子がチエツクすべき
所定部位に位置しない場合があり、必ずしも全て
のプリント配線板に使えるとは限らなかつた。

更に、スプリングプローブ２１ａのスプリング
は使用回数とともにその付勢力は減衰するが、ス
プリングは一定の付勢力を有していなければなら
ない。従来、所定どうりの付勢力を保つて使用で
きる回数は、せいぜい10万回程度であり、又、全
てのスプリングのうちの１つのでも付勢力が不足
すると使用が不可となり寿命が短かつた。

加えて、１つの接触子への使用押圧力は50〜80
ｇr.であり、例えば接触子を1000個備えたプリン
ト配線板用チエツカーでは50〜80Kgの押圧力を加
えるプレス部を必要とし、プリント配線板用チエ
ツカーは大がかりで複雑なものであつた。

この発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、プリント配線板の配置パターンの形状によら
ず、又、寿命が短く、装置を大がかりで複雑にし
ているスプリングプローブを用いないプリント配
線板用チエツカーを提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この発明は、一方へ開口した箱状の本体と、こ
の本体の開口部にその開口部を塞ぐ状態に取り付
けられ、選択的に使用される多数個の接触子が外
側面に付設されたチエツク用のフレキシブルフイ
ルムと、本体内に設けられ、該本体内に導入され
る加圧された気体圧または液体圧によりフレキシ
ブルフイルムを外方へふくらみ張らせる加圧作動
部とを備えてなるプリント配線板用チエツカーで
ある。

(ホ) 作用 加圧作動部を本体内に導入される加圧された気
体圧または液体圧により作動させると、フレキシ
ブルフイルムの内側面には静圧が加わり、接触子
は均一な圧力でプリント配線板の配線パターンに
接触する。

(ヘ) 実施例 この発明を第１〜１１図に示す実施例によつて
詳述するが、これによつてこの発明が限定される
ものではない。

プリント配線板用チエツカー１００は、下方へ
開口した箱状の本体１の開口部にウレタン合成樹
脂からなるフレキシブルフイルム２が配設されて
いる。

フレキシブルフイルム２の外側面には、選択的
に使用される多数個の接触子３が下方へ突出して
付設されている。なお、接触子３どうしの距離４
は例えば0.2mmであり、接触子３の先端形状はほ
ぼ半球形である。

本体１の、フレキシブルフイルム２の接触子３
が付設された面と逆側面の相対位置に、フレキシ
ブルフイルム２を下方へふくらみ張らせる加圧作
動部５が備えられている。なお、この加圧作動部
５は気密が保たれ、その加圧はポンプ６による気
体圧である。又、７は加圧作動部５とポンプ６を
結合する吸排ポートである。

接触子３からのリード線８は、コネクター９に
接続されている。コネクター９に隣接して、チエ
ツク時のチエツクパターンデータ１０を入力し、
この入力ハターンに基づき被チエツクプリント配
線板１１の配線パターン１２の導通チエツクの結
果を出力表示する制御部１３が設けられている。
１４は表示部分である。

以下に、フレキシブルフイルム２上に接触子３
を付設する方法を簡単に述べる。

金属箔１５がラミネートされたウレタン合成樹
脂膜１６を用意し（第２図を参照）、ウレタン合
成樹脂膜１６にのみたとえば0.2mm間隔でレーザ
光により孔１７を設ける（第３図を参照）。

次に、電気メツキにより接触子３を形成する
（第４図参照）。

更に、金属箔１５をエツチングし、リード線の
接続部分１８のみを残して他を除去すると接触子
３が付設されたフレキシブルフイルム２が得られ
る（第５図参照）。

他に、電気鋳造による製造法がある。まず、鏡
面処理および離型処理を施したステンレス板１９
を用意し（第６図を参照）、その片側面にメツキ
により金属層２０を形成する（第７図を参照）。

金属層２０上にメツキ用の合成樹脂製のレジス
ト層となるフイルム２を設け（第８図を参照）、
電気メツキをおこなう。このメツキはフイルム２
の厚さに比べて厚くかつ上部が半球形となるよう
におこない、接触子３を形成する（第９図を参
照）。

ここで、ステンレス板１９を剥離除去する（第
10図を参照）。エツチングによつて金属層２０か
らリード線の接続部分１８のみを残して他を除去
すると接触子３が付設されたフレキシブルフイル
ム２が得られる（第11図を参照）。

次に、この発明のプリント配線板用チエツカー
１００の使用方法を述べる。

チエツクすべきプリント配線板１１をプリント
配線板用チエツカー１００下方にほぼ接触状態に
して配置する。

次に、制御部１３にチエツクすべきパターンデ
ータ１０を入力する（図中の矢印）。

更に、ポンプ６を操作し、加圧作動部５を作動
させるとフレキシブルフイルム２は下方へ張り出
すので、この状態を保つてプリント配線板１１に
接触子３を軽く押圧接触させる。すると、フレキ
シブルフイルム２の内側面には静圧が加わり、接
触子３は均一な圧力でプリント配線板１１の配線
パターンに接触する。

ここで、プリント配線板１１の配線パターン１
２の導通はチエツクされ、その結果が制御部１３
の表示部分１４に表示される。

なお、この発明のプリント配線板用チエツカー
は、加圧作動部を作動するためのポンプおよびパ
ターンデータに基づきチエツクの結果を表示する
制御部を備えて作動するものである。

フレキシブルフイルムはウレタン合成樹脂の他
に、塩化ビニル、ポリイミド、ポリエステルとい
つた合成樹脂でもよい。

又、加圧作動部の加圧は、気体圧の他に液体圧
であつてもよい。

(ト) 発明の効果 この発明のプリント配線板用チエツカーは、上
記のように構成されているので、接触子の接触の
ための突出動作をスプリングによらず加圧作動部
の加圧で行うことにより、接触子間の距離を小さ
くすることが可能であり、寿命も長い。また、従
来のチエツカーのように接触子を接触させるため
のプレス部を必要としない。さらに、フレキシブ
ルフイルムの内側面には加圧作動部により静圧が
加わるので、被チエツクプリント配線板をどのポ
イントでも均一な圧力で押圧することができ、容
易に正確なチエツクが行える。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す構成説明
図、第２〜５図はそのフレキシブルフイルムの製
造過程を示す構成説明図、第６〜１１図はそれの
他の構成説明図、第１２図は従来例の要部構成説
明図である。 １００……プリント配線板用チエツカー、１…
…本体、２……フレキシブルフイルム、３……接
触子、５……加圧作動部、６……ポンプ、１３…
…制御部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一方へ開口した箱状の本体と、この本体の開
   口部にその開口部を塞ぐ状態に取り付けられ、選
   択的に使用される多数個の接触子が外側面に付設
   されたチエツク用のフレキシブルフイルムと、本
   体内に設けられ、該本体内に導入される加圧され
   た気体圧または液体圧によりフレキシブルフイル
   ムを外方へふくらみ張らせる加圧作動部とを備え
   てなるプリント配線板用チエツカー。