JPH0457925A - 炭素繊維製造用アクリロニトリル系前駆体の製造法 - Google Patents

炭素繊維製造用アクリロニトリル系前駆体の製造法

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JPH0457925A
JPH0457925A JP16758790A JP16758790A JPH0457925A JP H0457925 A JPH0457925 A JP H0457925A JP 16758790 A JP16758790 A JP 16758790A JP 16758790 A JP16758790 A JP 16758790A JP H0457925 A JPH0457925 A JP H0457925A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は炭素繊維製造用アクリロニトリル系前駆体の製
造法に関する。特に炭素繊維製造において発生するフィ
ラメント間の融着を防止し、これに起因する欠陥がない
、かつ高強度の炭素繊維トウを製造するのに好適なアク
リロニトリル系前駆体(以下、プリカーサという)の製
造法に関する。
[従来の技術] アクリロニトリル系重合体より作られた繊維トウは高性
能炭素繊維製造用のプリカーサとして極めて有用なもの
である。
アクリロニトリル系繊維トウをプリカーサとして炭素繊
維を製造するには、通常、まず酸化雰囲気下200〜3
00℃で耐炎化し、次いで不活性ガス雰囲気下1000
℃以上の温度で炭化する工程等を経ることが一般的であ
る。上記の耐炎化工程は発熱反応であるために単繊維相
互間の融着を誘発しやすいことが難点の一つである。こ
の融着部分を含む耐炎化糸条を引き続き炭素化すると単
糸切れが起り、工程通過性が不安定になり、得られる炭
素繊維トウは機械的特性、とりわけ強度が低下し、さら
に毛羽が増加する等の不都合が生ずる。
従来より、このような難点のない炭素繊維を製造するた
めのプリカーサとして、紡糸して得られた水膨潤状態の
アクリロニトリル系繊維トウを乾燥緻密化する前に工程
油剤を付与する方法、あるいは前記乾燥緻密化後の繊維
を湿熱再延伸したあと仕上げ油剤を付与する方法などが
採用されている。この内、前者の方法は引き続く乾燥緻
密化工程で生ずる単繊維同志の擬似接着を防止すること
が主目的であり、後者の方法は耐炎化工程における単繊
維同志の融着回避をはじめとし、製糸の最終段階である
巻取り時の巻き崩れ防止、巻取ったあとの解舒性改良な
どの目的に沿って配合された油剤が用いられている。仕
上げ油剤のもつ性能を工程油剤にもたせて仕上げ油剤付
与を省略する方法もあるが、特に耐炎化工程におけるプ
リカーサの融着回避手段に対しては、湿熱再延伸後に仕
上げ油剤を付与する方法が効果的であり、そのような仕
上げ油剤として、例えば特公昭58−5287号公報で
示されるポリブテンの溶剤溶液とか特開昭62−231
078号公報で示されるジペンタエリスリトールへキサ
ラウレート/アミノ変性シリコーン配合物などが提案さ
れている。
この仕上げ油剤の付与方法としては、付与する工程が製
糸の終了段階であるために繊維トウの走行速度が通常1
00〜400m/分の高速であり、付与の安定化、付与
率の調整しやすさ等の点からキスロール方式を採るが一
般的である。
このキスロール方式とは、回転するロール表面を仕上げ
油剤で濡らし、繊維トウを接触させることにより給油す
る方法であるが、繊維トウを構成するフィラメントの数
が1.000本以上ではフィラメントが重なり合い厚み
があるため、油剤が十分に繊維トウの反対面にまで浸透
せず、通常は、繊維トウの両面からの多段とした付与方
法が採られている。
このようにして給油された繊維トウは一旦ボビンに巻き
取られたあと、炭素繊維用プリカーサとして、後工程の
耐炎化、炭化の処理に供されるが、フィラメント数が1
000本以上の繊維トウでは付与した仕上げ油剤がトウ
の内部まで均一に浸透せず、付着が不均一であるため、
これに起因してプリカーサの巻き崩れ、解舒性不良に加
えて耐炎化工程において繊維トウ内部での融着などの諸
トラブルが発生し回避できないのが実情であった。
この問題は特に冬期製造において顕著であり、製品品質
の不均一化の主要な原因となっていた。
[発明が解決しようとする課題] かかる工程ならびに品質上の諸問題について発明者らが
鋭意検討した結果、フィラメント数1000本以上のア
クリロニトリル繊維トウで゛は仕上げ油剤の有効成分が
トウの内部まで十分に浸透せず、いわゆる表面層にのみ
片寄って付着していることが原因であることが判明した
このようなアクリロニトリル系繊維に対する仕上げ油剤
の不均一付着の現象は、仕上げ油剤を付与する工程でト
ウが高い張力下で緊密に集束していること、走行するト
ウが高速であるためにキスロールへの接触が瞬時である
こと、さらに仕上げ油剤が粘性を有していること等に起
因すると考えられる。むろん、フィラメント数を100
o本より少なくするか、あるいはトウの走行速度を十分
に下げれば、かかる不均一付着を避けることができるが
、生産性を高めたい願望に反し現実的ではない。
そこで本発明者らは、これらの点に着目して、まず仕上
げ油剤の付着量を多くする検討を試みたが、繊維トウ内
部への浸透効果は十分に得られぬばかりか、逆に耐炎化
工程で油剤の熱分解に起因する堆積物か多くなり、品質
ならびに操業上の前記問題を全く解消することができな
かった。
これに対して、必要最小限の仕上げ油剤を付与して巻取
ったアクリロニトリル系繊維トウを、所定の温度・時間
の条件で加熱処理するという、極めて簡便で経済性にも
優れた方法によって、前述の諸問題が一挙に解決できる
ことを見出し、本発明に至ったのである。
すなわち、本発明の課題は、アクリロニトリル系繊維ト
ウの内外層(部)へ仕上げ油剤を均一に浸透させること
により、炭素繊維用プリカーサとして、耐炎化工程での
単繊維同志の融着問題、並びに炭化工程での前記単繊維
同志の融着に基づく、糸切れ2毛羽発生および強度的性
質の低下など、工程ないし品質上の諸問題を解消するこ
とにある。
[課題を解決するための手段1 本発明の上記課題は、アクリロニトリル系重合体を紡糸
、延伸したフィラメント数1000本以上のアクリロニ
トリル系繊維トウに仕上げ油剤を付着せしめて巻取った
後、60℃ないし120℃の雰囲気中で少なくとも6時
間加熱処理することによって、解決することができる。
すなわち、本発明の実施にあたり、アクリロニトリル系
重合体とは、アクリロニトリル成分が85重量%以上の
アクリロニトリル系重合体が好ましい。このアクリロニ
トリル系重合体には、アクリロニトリルと共重合しうる
他のコモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸などのビニルカルボン酸類、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、アク
リルアミド、メタクリルアミドなどのビニルモノマー類
等を用いることができる。
また、このアクリロニトリル系重合体の重合法としては
、溶液重合法、乳化重合法、水系懸濁重合法等、公知の
重合法を用いることができる。
得られたアクリロニトリル系重合体は、湿式紡糸法、乾
−湿式紡糸法、乾式紡糸法、溶融紡糸法等による紡出糸
条に、所要の延伸、工程油剤処理。
乾燥緻密化、さらには湿熱再延伸、湿熱再延伸した後の
仕上げ油剤処理等が施され、その後のアクリロニトリル
系繊維トウはボビン(通常は紙管)に巻き取られてパッ
ケージとなる。
この際、アクリロニトリル系繊維トウはフィラメント数
を1000本以上とする。すなわち、繊維トウの厚さは
、フィラメントの繊度、本数によって異るが、例えば1
デニ一ル×10000本フィラメントの場合には約0.
 2mm程度の厚さであり、約20本のフィラメントが
厚さ方向に重なり合った状態になっている。このように
密に重なり合った状態の繊維トウの両面から1例えばキ
スロール方式で仕上げ油剤が付与されたとしても、油剤
成分は表面層にのみ付着し内部には浸透しにくい。この
ような多数本のフィラメントからなり。
かつ仕上げ油剤が施された繊維トウが巻き上げられたパ
ッケージに対してこそ、後述する本発明の加熱処理がは
じめて顕著な効果を発揮するのである。むろん、フィラ
メント数が少ない場合にはフィラメントの重なりも少な
く、例えば1デニールのフィラメントが1000本より
少ない場合には厚さ方向のフィラメント重なりは1〜2
本であるので、仕上げ油剤は一般の処理方法で繊維トウ
の内部にまで十分浸透さすことができる。し゛たがって
、フィラメント数が1000本より少ない場合には本発
明の加熱処理は必要でなC)。
なお、この仕上げ油剤は、一般にはプリカーサの耐炎化
工程における融着回避をはじめ、プリカーサパッケージ
の巻崩れ防止や解舒性改良等の目的で付与されているが
、これらの目的に沿った仕上油剤として、ポリブテンと
か、ポリシロキサンのような耐熱安定剤や、ラウリルア
ルコールエチレンオキサイド(EO)付加物あるいは高
級脂肪酸EO付加物のような静電気防止剤などが例示で
き、さらにこれらには中性油や鉱物油のような粘度調節
剤などを適宜配合することができる。
これらの仕上油剤の付与方法は、浸漬法、スプレー法お
よびキスロール方°式等いずれの方法によっても構わな
いが、繊維トウに対する(有効成分の)付着量を0.0
5重量%以上とするのが好ましい。
次に、仕上げ油剤処理後の上記繊維トウは、引き続きボ
ビンにパッケージとして巻き取られる。
本発明においてはこのパッケージを60〜120℃の加
熱雰囲気中で、6時間以上の加熱処理を行う。これによ
ってパッケージにおける仕上げ油剤の流動性を高め、そ
の仕上げ油剤を繊維トウの内部まで十分浸透させること
ができる。
すなわち、アクリロニトリル系繊維トウの仕上げ油剤と
して、通常用いられている油剤は、粘度が常温において
50〜100cpである。このためこのような仕上げ油
剤は、繊維トウの内部にまで浸透するに十分な流動性に
欠けることになる。
そこで、本発明者らは、このような欠点を解決する方策
として、繊維トウに仕上げ油剤を付与して巻取った後の
パッケージを、所定の温度2時間で加熱処理することに
より、付着した仕上げ油剤の流動性を高め、繊維トウの
内部まで浸透させることができたのである。すなわち、
本発明者らの実験によれば、20℃で粘度が70cpで
あった油剤は70℃で10cpに、100℃では6cp
にそれぞれ粘度低下を示した。さらに着色した油剤を付
着させた繊維トウを加熱室に放置するテストによれば、
加熱温度を高くする程、繊維斗つ内部への油剤の浸透性
が向上する事実が確認でき、その結果、油剤の粘度は1
0cp以下になるように加熱するのが好ましいことが判
明した。むろん、油剤の浸透性は加熱時間との関係もあ
り、加熱雰囲気の温度が高温になるほど所要加熱時間は
短くてすむ。
なお、一般に、アクリロニトリル系繊維トウをプリカー
サとして供する際には、その巻長が10〜40万mの長
尺とされ、巻上げパッケージのサイズは例えば幅50a
n、ボビン外径15aoの場合にパッケージの直径は3
0〜60anの太径となる。
このため、パッケージの加熱処理に際してはその内部ま
で加熱室の熱が均一にゆき届く処理時間の設定が必要と
なる。本発明者らによる熱電対挿入試験によれば、パッ
ケージの外層は昇温が速いが、パッケージの内部は昇温
か遅い。すなわち、例えば巻径50CIlllのパッケ
ージでは、その内部の温度を60℃以上に昇温させるた
めには、加熱室温度が70℃では約12時間、120℃
では約6時間が必要となることがわかった。
このようにプリカーサパッケージの加熱処理、すなわち
、熟成処理には、パッケージの内部が加熱室の温度に到
達するのに比較的長時間を要する。
このために加熱室の温度を高くし過ぎると仕上げ油剤中
の溶剤とか低沸点成分などが揮発して粘度が上昇するか
、あるいは仕上げ油剤中の有効成分自体が分解して性能
を損う場合がある。前者の揮発という問題に対しては予
めフィルムのような適当な包装材でカバーして熟成する
ことにより、十分防止することができるが、後者の有効
成分の分解あるいは変質という問題に対しては防ぐこと
ができない。これらの問題を回避しようとして逆に加熱
室の温度を低くし過ぎると、仕上げ油剤が十分に繊維ト
ウ内部にまで浸透し得ない。このことから加熱室は60
℃〜120℃、好ましくは70℃〜100℃の温度範囲
に保つと共に、6時間以上、好ましくは7〜14時間の
加熱時間が必要となるのである。この加熱室における加
熱温度および加熱時間範囲を厳密に維持することによっ
て、前述したプリカーサパッケージの熟成処理′におい
て、仕上げ油剤を繊維トウ内部にまで十分浸透させると
共に、仕上げ油剤自体の分解・変質を十分防止すること
ができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
なお、本例中の炭素繊維トウの性能、物性は次のような
測定・評価方法に従った。
融着度合; 炭素繊維トウを5m長に切断し、界面活性剤の0.5重
量%水溶液中に分散させ、プロペラ型撹拌機を用いて6
0rpmで1分間撹拌したのち、濾紙で濾過し濾紙上の
融着繊維本数を数え、元の繊維10に対する数で表示し
、次の基準に従って判定した。
融着本数1以下 :◎ 融着本数2〜4 :○ 融着本数5以上 :× 毛羽: 炭素繊維トウ1m長について、その側面を60倍に拡大
した顕微鏡で観察し、そのトウから出ている毛羽数を数
え、次の基準に従って判定した。
毛羽本数 1以下 二〇 毛羽本数 2〜5 :○ 毛羽本数 6以上 :× ストランド強度、弾性率: JIS  R−7601に準じてエポキシ樹脂含浸スト
ランドの物性を測定し、測定回数10回の平均値で示し
た。
実施例1 アゾビスイソブチロニトリルを重合開始剤としてジメチ
ルスルホキシド(DMSO)中70℃で溶液重合を行な
いアクリロニトリル99.5重量%、イタコン酸0.5
重量%の共重合体の20重量%DMSO溶液を作製した
。この共重合体の極限粘度は1.80であった。
この共重合体溶液にアンモニアガスを吹込みpH8,0
に調整した後、60℃に維持し、孔数6000コで、孔
径0.08mmφの紡糸口金を通じてDMS060重量
%水溶液の凝固浴中に紡出した。さらに50〜60℃に
保った複数の・水洗槽中で脱溶媒し、95℃の熱水中で
5倍に延伸した。
次に、この延伸後の糸条を工程油剤に浸漬し、繊維に対
し油剤純分を0.5重量%付着せしめた。
次に、130℃のホットローラ上で乾燥緻密化処理を施
し、125℃の加熱水蒸気中で3倍に再延伸した後、1
35℃のホットローラ上で熱処理した。
引き続き、仕上げ油剤として中性油に30重量%溶解さ
せたポリブテンを、キスロール方式で繊維トウの両面か
ら1.5重量%付与して単糸繊度が1.0デニール、フ
ィラメント数6000本の糸条として巻取った。仕上油
剤付与時の繊維トウの太さは幅5IIm1厚さ0.12
mmであり、糸条の処理速度は250m/分であった。
この場合のキスロールは、8.Orpmで回転する直径
20国の円柱状体を水平に配置したもので、その下部が
仕上油剤液に浸っている形式のものである。
このようにして仕上油剤を付与した繊維トウを外径15
anの紙管を用いて巻厚み3an(すなわち巻き外径2
1an)となるようにして同一条件のもの7本を巻取っ
た。繊維トウ長さはそれぞれ1040mであった。
次いで、これらの巻上げたパッケージをポリプロピレン
フィルムで包装し50℃から130℃まで温度の異なる
加熱室にそれぞれ5時間放置する熟成処理を行なった。
熟成処理後のパッケージは、放冷した後に230〜27
0℃の温度勾配を有する熱風雰囲気の耐炎化炉で40分
間耐炎化処理し、次いで窒素ガス雰囲気中1300℃の
炭化炉でそれぞれ3分間処理して炭素繊維に焼成した。
上記の工程処理中に発生した融着、毛羽の程度、および
得られた炭素繊維の物性は表1に示すごとくであり、熟
成温度を60℃から120℃としたものが操業性や品質
の面で優れていることがわかる。
比較例1 熟成処理をしないこと以外は実施例1と同一の方法でア
クリロニトリル系プリカーサを製造し、耐炎化と焼成工
程を経て炭素繊維を得た。
この際にプリカーサの巻き崩れとか解舒時にバルーニン
グなどが発生し、さらに耐炎化工程では融着、炭化工程
では毛羽の発生が多い等、諸トラブルが頻発した。
また、得られた炭素繊維は表1に示すようにストランド
強度が低いものしか得られなかった。
実施例2 実施例1と同一の方法でアクリロニトリル系プリカーサ
を製造した。ただし、巻き取りは繊維トウ長さを20万
m1巻き外径を52anとした。
このパッケージをポリプロピレンフィルムで包装し、7
0℃の加熱室で12時間熟成処理し、放冷した後に、実
施例1と同一の方法で耐炎化と炭化の処理をし炭素繊維
を得た。
これらの工程中に融着、毛羽等の欠陥は少なくトラブル
の発生もなく良好であった。また得られた炭素繊維の物
性は表1に示すごとく高強度を示し、性能の優れたプリ
プレグ製造に供することができた。
(以下、余白) [発明の効果] 本発明方法により得られた炭素繊維製造用アクリロニト
リル系プリカーサは、空気中で200〜300℃の温度
で耐炎化処理し、次いで不活性ガス雰囲気中で炭化する
ことによって、炭素繊維トウとすることができる。
また、その際、従来のプリカーサがパッケージの巻き崩
れとか解舒性が悪いなどの問題がある上に、耐炎化処理
工程において融着の発生が顕著であり、引き続く炭化工
程で毛羽や糸切れが頻発したのに対して、本発明による
プリカーサは、かかる諸問題の発生が極めて少く製造工
程が安定しているのみならず、強度が高くかつ高品位の
優れた炭素繊維が得られる等、顕著な効果を奏するので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. アクリロニトリル系重合体を紡糸、延伸したフィラメン
    ト数1000本以上のアクリロニトリル系繊維トウに仕
    上げ油剤を付着せしめて巻取った後、60℃ないし12
    0℃の雰囲気中で少なくとも6時間加熱処理することを
    特徴とする炭素繊維製造用アクリロニトリル系前駆体の
    製造法。
JP2167587A 1990-06-26 1990-06-26 炭素繊維製造用アクリロニトリル系前駆体の製造法 Expired - Fee Related JPH0749607B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11229232A (ja) * 1998-02-19 1999-08-24 Mitsubishi Rayon Co Ltd 炭素繊維用アクリロニトリル系前駆体繊維の製造方法
US6337228B1 (en) 1999-05-12 2002-01-08 Amkor Technology, Inc. Low-cost printed circuit board with integral heat sink for semiconductor package
JP2014163012A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Toray Ind Inc 炭素繊維用アクリル系前駆体繊維の製造方法、および炭素繊維の製造方法。

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