JPS61174424A - 炭素繊維トウの製造方法 - Google Patents

炭素繊維トウの製造方法

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JPS61174424A
JPS61174424A JP964085A JP964085A JPS61174424A JP S61174424 A JPS61174424 A JP S61174424A JP 964085 A JP964085 A JP 964085A JP 964085 A JP964085 A JP 964085A JP S61174424 A JPS61174424 A JP S61174424A
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fiber tow
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Takanori Oda
小田 孝則
Takashi Kaneko
孝 金子
Chihiro Hattori
服部 千洋
Yoshikatsu Imai
今井 良勝
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はトウ強度が高く、トウの拡がり性が良好な薄物
プリプレグを作り得る炭素繊維トウの製法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
アクリル系繊維トつを酸化性雰囲気下200〜300℃
で耐炎化処理し、次いで不活性ガス雰囲気下1000℃
以上の温度で炭素化処理することによって、優れた性能
を備えた炭素繊維が得られることはすでに知られている
。しかしアクリル系繊維トウを空気などの酸化性雰囲気
下で行う耐炎化反応は発熱反応であるため、処理中のト
ウよりの放熱が有効に行われない場合には、トウを構成
する単繊維間に融着や合着などの現象が現われ、得られ
る炭素繊維トウの強度を高いものとすることができず、
かつトウの拡がり性も不足し、性能の優れたプリプレグ
製造用の炭素繊維として利用することができない。
またトウ中に生じた融着や膠着の程度がひどくなると、
その後の熱処理工程で、トウ中に多量の毛羽が発生した
り、切断を生じ、その焼成を実質的に行い得ないような
状態になる。更罠毛羽の多い炭素繊維トウはプリプレグ
製造工程でのトウの拡がり性にも欠けるという難点があ
る。
従来より、このような難点のない炭素繊維の製造法の開
発も検討されており、例えば特開昭49−117724
号公報にはアクリル系繊維トウにメチルシリコーン、ジ
メチルシリコーン等のシリコン系油剤を付着したものを
プレカーサとする方法が示されている。この方法による
と、プレカーサの耐炎化工程における単繊維間の融着や
膠着などの現象を可成りの程度改良することができるが
、ここで用いられているシリコン系油剤は疎水性が高い
ため、プレカーサの取扱い過程で繊維に静電気が発生し
易(、耐炎化炉内でローラやガイドに繊維が捲きつき、
単糸切れや毛羽が発生するとい5難点がある。
また特公昭52−24136号公報には、上述した如き
難点のない炭素繊維の製造法としてアミノシロキサンを
、油剤としてアクリロニトリル系繊維プレカーサに付着
せしめたものを焼成する方法が示されている。この方法
によると特開昭49−117724号公報に示された方
法に比べ、格段に優れた炭素繊維を作ることができるが
、この油剤の特性よりして油剤の付着斑のないアクリル
系繊維トウを作ることは極めて難しく、このアクリロニ
トリル系繊維プレカーサより合着や融着のない炭素m維
を作るには更に改良された方法の開発が望まれており、
特開昭56−49022号公報にそのための方策が提案
されている。
この方法はアミノシロキサンをグリセリンをはじめとす
るポリオール系化合物と共に混合した油剤を水中に分散
せしめた油浴中にアクリロニトリル系繊維トウを浸漬処
理するに際し、油浴中に設げたノズルより油剤を7クリ
ロニトリル系繊維トウに吹付けることにより、アミノシ
ロキサンをアクリロニトリル系繊維トウに均一に付着せ
しめる方法である。
この方法はアミノシロキサンのアクリロニトリル系繊維
トウへの均一付着という目的に対しては有効な方法では
あるが、炭素繊維製造用プレカーサとして用いられるア
クリロニトリル系線維は高度に配向されているものであ
ると共にその単繊維繊度も1.5デニール以下と極めて
細いため、繊維軸に対して横方向から受ける衝撃には極
めて弱く、ノズルから吹出されるジェット水流によって
少なからぬ損傷を受け、この傷が炭素繊維の毛羽や糸切
れの発生原因となるという難点を生じている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明はフィラメント数500本以上のアクリロニ) 
IJル系繊維トウを用いて炭素繊維を製造するに際し、
その耐炎化工程で繊維間融着や膠着を起こすことなく、
かつ発熱反応である耐炎化反応によるトウ内への部分的
蓄熱による切断、或は耐炎化工程での繊維上への静電気
発生に伴う繊維のローラやガイドへの捲きつきによる破
断や毛羽の発生を防止することにより、分繊性が良好で
あると共に優れた種々の特性を備えた炭素繊維を得るこ
とをその目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者等は、上記目的を達成するための方策に
ついて種々検討した結果、アクリロニトリル系繊維プレ
カーサの耐炎化工程においては、各単繊維間が熱処理に
より融着や膠着などの不都合な現象を起こさず、かつ部
分的蓄熱が起こらないように分離しているにもかかわら
ず、トウがガイドやローラに接触した際に、各単繊維が
異常な拡がりを起こしたり、ガイドやローラに捲き付か
ない程度に収束した状態を保てるようにアクリロニトリ
ル系繊維トウに油剤処理を施してやることにより、その
目的が達成されることを見出し本発明を完成した。
本発明の要旨とするところは、フィラメント数500本
以上のアクリロニトリル系繊維トウを、150℃で6時
間の加熱処理により被膜形成しない耐熱性を備えたモノ
アミン型アミノシリコン系油剤及びポリアミン型アミノ
シリコン系油剤を付着せしめ、次いで耐炎化、炭素化す
ることを特徴とする炭素繊維トウの製造方法にある。
本発明を実施するに際して用いるアクリロニトリル系繊
維トウは、アクリロニトリルが80重量%以上のアクリ
ロニトリル系重合体を、湿式紡糸法、乾−湿式紡糸法、
乾式紡糸法、溶融紡糸法等によって作られたものである
。アクリロニトリルと典型・合しうる他のコモノマーと
してはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのビ
ニルカルボン酸類、メチルアクリレート。
エテルアクリレート、メチルメタクリレート。
アクリルアミド、メタクリルアミドなどのビニルモノマ
ー類を用いることができる。アクリロニトリル系重合体
の重合法としては水系懸濁重合法、乳化重合法、溶液重
合法等を用いることができる。
本発明を実施するに際して用いるポリアミン型アミノシ
ロキサンとしては次の一般式で示されるものを用いるこ
とができる。
埒 (式中R1,R1,R4はH、−CH,、−C,H,又
は−〇、H。
又はこれらのアルコキシ基 R8はH、−CM、 、 −C,H,、−C,H,、4
C,H,0+、H又は+C5HaO% H(” y  
yはO〜10の整数) 鳥t R,はC8−1゜のアルキレン基R? * R,
t R11はH又はC,〜C,ノア A/ di’ A
/基nは2〜3の整数 XはO又は1以上の整数、yは1以上の整数であり、x
 +yは10〜1000である。) このポリアミン型アミノシリコン系油剤は、アクリロニ
トリル系繊維トウの耐炎化工程でのトウ形態保持に極め
て優れた効果を発揮する油剤であるが、アクリル系繊維
トウへの均−付着性及びトウを構成する各単繊維間の相
互分離という点では未だ満足すべきものではなく、この
傾向は特開昭52−34025号公報に示される如く、
アミノシロキサン系油剤を付着したアクリロニトリル系
繊維トウを特定の熱処理を施す方法によっても余り大き
く改善されない。
本発明を実施するに際して用いるモノアミン型アミノシ
リコン系油剤とは、少量の油剤を小屋シャーレ器に入れ
、150℃の熱風乾燥器の中で6時間加熱処理したとき
に、油剤表面に被膜の形成が認められない耐熱性を備え
たものであることが必要である。このような耐熱性を備
えていないアミノシリコン系油剤のみを施したアクリロ
ニトリル系繊維トウを耐炎化、焼成すると、トウ中に微
細な融着部ないし膠着部が形成され、分繊性が低く、ト
ウ強度の高い炭素繊維トウを作ることはできない。
このような特性を備えたモノアミン型アミノシリコン系
油剤としては次の一般式で示されるものを用いることが
できる。
(式中R1t R@ t R4はH、−CHl、 −C
,H,、−C,H。
又はこれらのアルコキシ基 R3はH、−CM、 、 −C!H,、−C6H,、(
−C,H,04H又は÷C3H0O+、H(x、yはO
〜10の整数) R3はcl−10のアルキレン基 Ra y R9はH又はC1〜C3のアルキル基を示す
。) 上記耐熱性の優れたアミノシリコン系油剤を単独で施し
たアクリロニトリル系繊維トウは耐炎化工程で静電気を
発生し易く、異常な拡がりを生じて、ローラやガイドに
捲付き糸切れや毛羽を発生するのである。
これに対し、本発明においては一般式CI〕及び一般式
〔川〕で示される2種のアミノシリコン系油剤を併用し
て総量でアクリル系繊維トウの乾燥重量当り0.1〜5
重量%となるように付着せしめることが必要である。ア
ミノシリコン系油剤の付着量が0.1重量%未満の7ク
リロニトリル系繊維トクは、トウ形態の保持性が十分で
はなく、その耐炎化工程でトウが拡がりすぎる傾向があ
ると共に、ミクロ的な融着現象が生じ易い。アミノシリ
コン系油剤の付着量は5重量%程度で効果の飽和現象が
認められる。
これらのアミノシリコン系油剤はトルエン。
キシレン、ベンゼン、n−ヘキサン、ヘプタン。
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、パークロルエチレン等の
有機溶剤に溶解して用いるか適当な乳化剤、例えば高級
アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、高級アルコールポリオキシアルキレンオキサイ
ド付加物、高級脂肪酸ポリオキシアルキレン付加物、ア
ルキルフェノールポリオキシアルキレン付加物、高級脂
肪酸ソルビタンエステル等により乳化して使用すること
もできる。
2種のアミノシリコン系油剤の付着法としては2w1の
アミノシリコン系油剤を一つの溶媒に溶解して一浴で処
理する方法、或は2種のアミノシリコン系油剤を別々に
溶解乃至分散した2つの浴を用いて2浴処理する方法等
を用いることができる。
とくにアクリロニトリル系繊維トウに、まず耐熱性の良
好なモノアミンをアミノシリコン系油剤を付着し、次い
でポリアミン凰アミノシリコン系油剤を付着する方法に
て作られたアクリロニトリル系繊維トウは、相当な風速
の酸化性気体が吹付げられてもトウ形態、のバラクを生
ずることなく、かつ糸道ガイドやローラ等に接触しても
トウが拡がることはなく、ローラやガイドに繊維が捲き
付くという不都合を生ずることはない。またトウ内部に
存在する各単繊維間は耐熱性を備えたアミノシリコン系
油剤の効果に単繊維間のミクロ的な融着や膠着が起こら
ないような形態に保たれているため、アクリロニトリル
系繊維トウは効率よく焼成され、優れた性能を備えた炭
素轍維トウとすることができるのである。
このような特性を備えたアクリロニトリル系繊維トウを
酸化性雰囲気中200〜350℃の温度で耐炎化処理し
、不活性ガス雰囲気下で、必要により300〜800℃
で焼成し、更に1000℃以上の温度で焼成して得た本
発明の炭素繊維トウは、毛羽や糸切れがほとんどなくか
つ捩れや撚りがないため容易に開繊することができる。
また複合材料のマトリックス成分となる樹脂とのなじみ
も極めて優れており、超薄物のプリプレグも容易に作る
ことができる。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 アクリロニトリル95部、アクリル酸メチル4部、メタ
クリル酸1部のアクリロニトリル系重合体21部をジメ
チルアセトアミド79部に溶解し50℃で500ポイズ
の紡糸原液とした。
この紡糸原液を孔数3000.孔径0,070龍の紡糸
口金を用いてジメチルアセトアミド70%、温度30℃
の水系凝固浴中に紡糸し、次いで凝固糸を98℃の熱水
浴中で洗浄しながら8.5倍に延伸した。
この延伸糸に、150℃で6時間以上加熱処理を行って
も被膜形成のないモノアミン型アミノシリコン(化学式
CAI ) 系エマルジョンを用い、付着量が0.5重
量%になるよう付着処理を行ったのち、表面温度135
℃に加熱されたシリンダーローラー上を通して乾燥した
。次いでこの乾燥糸をポリアミン型アミノシリコン(化
学式CB))系エマルジョンの入った第2段処理浴に導
き、付着量が0.5重量%になるよう調整付着せしめチ
ーズ捲取機で捲取った。
比較例として1段目処理油剤として150℃の加熱処理
によって被膜形成するアミノシロキサン系エマルジョン
を用いた場合は、静電気により毛羽の発生やローラ捲付
を生じ、更に油剤被膜のローラへの堆積により加熱シリ
ンダーローラーの伝熱効果が阻害され紡糸開始後32時
間で乾燥不良を生じ、紡糸続行が不可能となった。
このようにして得られた前駆体繊維を常法によって炭素
繊維に焼成した。即ちライン速度60m/hrで225
〜260℃の範囲で温度勾配を有する熱風雰囲気の耐炎
化炉で40分間耐炎化処理を行い、次いで窒素ガス雰囲
気にある320〜700℃の範囲の温度勾配を有する前
炭素化炉と12.0Q℃の炭素化炉でそれぞれ3分間処
理し炭素繊維に焼成した。得られた炭素繊維の物性は表
1に示すごとくであった。
表1 この炭素[8を用いて厚さ0.02mのグリプレグを作
製したところ、トウの拡がり性が良好なため目開きや毛
羽立ちのない良好なプリプレグシートが得られた。
以上の結果から本発明により高性能で、且つプリプレグ
製造適性のすぐれた炭素繊維が得られることが確認され
た。
実施例2 実施例1と同一組成で同一紡糸条件の延伸糸に、同様に
実施例1と同一組成の第1段油剤のモノアミン型アミノ
シリコン及び第2段油剤のボリアミシ型シリコンの付着
量を変えて得たプレカーサを用意し、これらを実施例1
と同一条件で焼成した炭素化糸の物性及びプリプレグ製
造適性を評価した。また比較例1として第1段油剤に通
常の紡糸油剤、含S脂肪族エステルの付着量を0.3%
さらに第2段油剤に実施例1と同一組成のポリアミン型
アミノシロキサンの付着量が0.5%のプレカーサを用
意し、同時に炭素繊維を得て評価した。結果は表2に示
した。
以上のように本発明による炭素繊維は、通常品より強度
値も高く、かつトウの拡がり性も良いため、従来不可能
であった0、020m厚のプリプレグが安定に製造され
ることが確認された。
手続補正書(自発) 昭和60年 7月y日 特願昭60−9640号 2、発明の名称 炭素繊維トウの製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 東京都中央区京橋二丁目3番19号 (603)ミ菱レイヨシ株式会社 取締役社長 河 崎 晃 夫 4、代 理 人 東京都中央区京橋二丁目3番19号 6゛補′E″対象   ゛ 中−パ 明細書「発明の詳細な説明」欄

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. アクリロニトリル系重合体を紡糸延伸したフイラメント
    数500本以上のアクリロニトリル系繊維トウを、15
    0℃で6時間の加熱処理によつても被膜形成しない耐熱
    性を備えたモノアミン型アミノシリコン系油剤及びポリ
    アミン型アミノシリコン系油剤の2種を用いて油剤処理
    し、次いで耐炎化し、焼成することを特徴とする炭素繊
    維トウの製造方法。
JP964085A 1985-01-22 1985-01-22 炭素繊維トウの製造方法 Granted JPS61174424A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59137508A (ja) * 1983-01-24 1984-08-07 Toray Ind Inc アクリル系炭素繊維前駆体糸条の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59137508A (ja) * 1983-01-24 1984-08-07 Toray Ind Inc アクリル系炭素繊維前駆体糸条の製造方法

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