JPH0455432A - 溶剤可溶性ポリイミドオリゴマー及びそれを含有する組成物 - Google Patents

溶剤可溶性ポリイミドオリゴマー及びそれを含有する組成物

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JPH0455432A
JPH0455432A JP2164044A JP16404490A JPH0455432A JP H0455432 A JPH0455432 A JP H0455432A JP 2164044 A JP2164044 A JP 2164044A JP 16404490 A JP16404490 A JP 16404490A JP H0455432 A JPH0455432 A JP H0455432A
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JP
Japan
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mol
diamine
solvent
polyimide oligomer
alkyl
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JP2164044A
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English (en)
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Toshiro Takeda
敏郎 竹田
Naoji Takeda
直滋 竹田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性が良好であり、しかも成形加工性並び
に作業性に優れた溶剤可溶性のポリイミドオリゴマー及
びそれを含有する組成物に関するものである。
[従来の技術] 従来ポリイミド樹脂は、耐熱性、耐摩耗性、電気絶縁性
、皮膜形成性、可撓性、機械特性などが優れ、電子デバ
イス材料、電気絶縁材料、被覆材、塗料、成形品、積層
品、繊維或いはフィルム材料などとして用いられてきて
いるが、ビスマレイミを除くと必ずしも成形加工性や作
業性の点においては満足のいくものではなかった。
線状のポリイミド樹脂が共通して有するこれらの欠点の
理由の一つとして挙げられるのは、主鎖にイミド環が形
成されると溶媒への溶解性が極端に低下してしまうこと
であり、このためにポリイミドの前駆体であるポリアミ
ック酸の状態でN−メチル−2−ピロリドンのような極
性の高い有機溶媒を完全に溶解してワニス化せざるを得
ないのが現状である。更にこのようなワニスで用いる場
合でも成形加工性並びに作業性の点で溶液粘度の上限が
限定されており、一方でポリアミック酸は樹脂分濃度が
高くなると急激な粘度上昇を引起こしてしまうことから
樹脂分濃度は高くても30%程度までで用いられている
のが大半であった。これまでにも低粘度と高樹脂分濃度
の両立化の試みは幾多にもなされてきており、樹脂の低
分子量化、ポリアミック酸のポリマー同志の水素結合に
よる相互作用低減の為のポリアミック酸のエステル化、
溶剤可溶性ポリイミド或いはこれらの方法の組合せの検
討などであるが、後者二つの方法では樹脂分濃度はせい
ぜい40%どまりであり、樹脂の低分子量化に至っては
50%以上の高濃度化は可能になっても樹脂自体の分子
量が小さいために可撓性に乏しく、機械特性、電気特性
、耐熱性などを満足させ得るものは得られていなかった
。従って、最終的な成形加工物の特性を満足させるため
には、ワニス化した状態での樹脂の分子量をある程度上
げておく必要があり、作業性の点から樹脂分濃度を下げ
ざるを得なかった。このことが最終の成形品形態とした
際に多量の溶剤の揮散やイミド環形成に伴って生じる水
の影響で内部にボイド、ピンホールを発生させる原因と
もなっていた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、このような状況に鑑み、機械特性、電
気特性、耐熱性及び他の緒特性を損うことなく、成形加
工性、作業性に優れた樹脂を与えるポリイミドオリゴマ
ー並びにその組成物を提供するにある。
[課題を解決するためのf段] 本発明は、(1)3.3’ 、4.4’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体を50モル
%以上含む酸成分と、下記式〔I〕で示されるアルキル
置換芳香族ジアミンが全ジアミン成分に対して50モル
%以上となるジアミン成分とを重合及び充分にイミド化
して得られ、 (R1〜4:炭素数1〜4のアルキル基、m工〜4:0
或いは1〜4の整数であり少なくともm1〜4のうち何
れか1つは0でない整数を示す、n、p、q:0又は整
数、 のうちから選ばれたものを示す) N−メチル−2−ピロリドン中、30°C10,5g/
di濃度で測定されたηinh粘度が0.001〜0.
2 (di/g)であることを特徴とする溶剤可溶性ポ
リイミドオリゴマー (2)3.3’ 、4.4’−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物又はその誘導体を50モル%以上含む
酸成分と、〔I〕式で示されるアルキル置換芳香族ジア
ミンが全ジアミン成分に対して50モル%以上となるジ
アミン成分とを重合及び充分にイミド化して得られるポ
リイミドオリゴマーがイミド化され得る成分のうち少な
くとも80%以上がイミド化されていることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の溶剤可溶性ポリイミドオ
リゴマー(3)3.3’ 、4.4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体を50モル%
以上含む酸成分と、〔I〕式で示されるアルキル置換芳
香族ジアミンが全ジアミン成分に対して50モル%以上
となるジアミン成分とを重合及び充分にイミド化して得
られるポリイミドオリゴマーが有機溶剤に濃度40%以
上で均一に溶解していることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の溶剤可溶性ポリイミドオリゴマー組成物
である。
本発明者らは、ワニス化した際に低粘度でかつ高樹脂分
濃度とすることが可能で、作業性に優れ、成形加工した
際には耐熱性、機械特性、電気特性等に優れた耐熱性樹
脂を得るべく、長年にわたって鋭意検討を重ねてきた結
果、特定の芳香族テトラカルボン酸二無水物又はその誘
導体を含む酸成分と特定のアルキル置換芳香族ジアミン
とを含むジアミン成分とを重合及び充分にイミド化して
得られる溶剤可溶性のポリイミドの低重合体であるオリ
ゴマーが有機溶媒に溶解しワニス化した際には低粘度で
かつ高濃度とすることが可能で、これを熱処理して最終
的な成形品に加工する段階で分子量が飛躍的に上昇して
優れた可撓性、耐熱性、機械特性、電気特性を発現し得
ることを見出し、本発明を完成させるに至ったものであ
る。
即ち本発明において用いられるテトラカルボン酸二無水
物又はその誘導体としては、3.3’ 、4゜4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体
を全酸成分中50モル%以上含むことが望ましい。50
モル%未満では、特定のアルキル置換芳香族ジアミンと
かう′穆られる低分子量重合体は熱処理成形加工時の分
子量増大効果に乏しく、可撓性、機械特性等の優れた特
性が得られないので好ましくない。3.3’ 、4.4
’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸の誘導体としては
3.3’ 、4.4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物と種々のアルコールとの反応物を用いること
ができるが、そのアルコールの種類については特に限定
されない。
さらに本発明において必須の酸成分以外にも全酸成分中
50モル%未満であれば他の酸成分を用いることができ
るのは言うまでもない。
このように用いられる酸成分の例を挙げると、ピロメリ
ット酸二無水物、2.2’ 、3.3’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3.3’ 、4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン
−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタ
レン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナ
フタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物
、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無
水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸
二無水物、4.8−ジメチル−1,2,3,5,6,7
−”\キサヒドロナフタレンー1.2,5.6−テトラ
カルボン酸二無水物、4.8−ジメチル−1,2,3,
5,6,7−へキサヒドロナフタレン−2,3,6,7
−テトラカルボン酸二無水物、2.6−シクロロナフタ
レンー1.4,5.8−テトラカルボン酸二無水物、2
.7−シクロロナフタレンー1.4,5.8−テトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,6.7−チトラクロロナフ
タレンー1.4,5.8−テトラカルボン酸二無水物、
1,4,5゜8−テトラクロロナフタレン−2,3,6
,7−テトラカルボン酸二無水物、3.3’ 、4.4
’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2.2’ 
、3.3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2
,3.3’ 、4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無
水物、3.3” 、4.4”−p−テルフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2.2” 、3.3”−p−テル
フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3.3’’、
4”−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2
.2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパ
ン二無水物、2.2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エーテルニ無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)エーテルニ無水物、ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)メタンニ無水物、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)メタンニ無水物、ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無水物、ビス(3
,4−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無水物、l、
1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタンニ無
水物、1.1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エタンニ無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカ
ルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テト
ラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11
−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11
,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−
1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナン
スレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、
フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸
二無水物、シクロペンタン−1゜2.3.4−テトラカ
ルボン酸二無水物、ピラジン−2,3゜5.6−テトラ
カルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3゜4.5−テ
トラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3゜4.5
−テトラカルボン酸二無水物などがあげられるが、これ
らに限定されるものではない。
本発明を実施するにあたって、全ジアミン成分中、式〔
I〕で示されるアルキル置換芳香族ジアミンが全ジアミ
ン成分に対して50モル%以上となることが望ましい。
(R>〜、:炭素数1〜4のアルキル基、m1〜4:0
或いは1〜4の整数であり少なくともm、〜4のうち何
れか1つは0でない整数を示す、n、p、q:0又は整
数、 のうちから選ばれたものを示す) 50モル%未満では特定のテトラカルボン酸二無水物又
はその誘導体とから得られる低分子量重合体は熱処理成
形加工時の分子量増大効果に乏しく、可撓性、機械特性
に優れた特性が得られないので好ましくない。
本発明において用いら糺′るアルキル置換芳香族ジアミ
ンの例を具体的に挙げると、3.3′−ジメチル−4,
4′−ジアミノビフェニル、4,6−ジメチル−m−フ
ェニレンジアミン、2.5−ジメチル−p−フェニレン
ジアミン、2,4−ジアミノメシチレン、4.4′−メ
チレンジ−ロートルイジン、4,4′−メチレンジー2
.6−キシリジン、4.4′−メチレン−2,6−ジニ
チルアニリン、2,4−トルエンジアミン等があるが、
特にこれらに限定されるものではない。
本発明において用いられる式(I)で示されるアルキル
置換芳香族ジアミン以外のジアミン化合物も全ジアミン
成分中50モル%を越えない範囲で用いることができる
。1種類でも2種類以上を併用しても差し支えない。例
を挙げると、I−フェニレン−ジアミン、p−フェニレ
ン−ジアミン、4.4’−ジアミノ−ジフェニルプロパ
ン、3,3゛−ジアミノ−ジフェニルプロパン、4.4
′−ジアミノ−ジフェニルエタン、3,3′−ジアミノ
−ジフェニルエタン、4.4’−ジアミノ−ジフェニル
メタン、3.3′−ジアミノ−ジフェニルメタン、4.
4′−ジアミノ−ジフェニルスルフィド、3.3′−ジ
アミノ−ジフェニルスルフィド、4.4′−ジアミノ−
ジフェニルスルホン、3.3′−ジアミノ−ジフェニル
スルホン、4.4′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、
3.3′−ジアミノ−ジフェニルエーテル、ベンジジン
、3.3′−ジアミノ−ビフェニル、3.3′−ジメチ
ル−4,4′−ジアミノ−ビフェニル、3.3’−ジメ
トキシ−ベンジジン、4.4”−ジアミノ−p−テルフ
ェニル、3.3”−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス
(p−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(p−β
−アミノ−し一ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−
β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス
(2−メチル−4−アミノ−ペンチル)ベンゼン、p−
ビス(1゜1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベン
ゼン、1,5−ジアミノ−ナフタレン、2.6−ジアミ
ノメシチレン、2.4−ビス(β−アミノ−t−ブチル
)トルエン、2.4−ジアミノ−トルエン、−一キシレ
ンー2.5−ジアミン、kキシレン−2,5−ジアミン
、−キシリレン−ジアミン、p−キシリレン−ジアミン
、2.6−ジアミツービリジン、2.5−ジアミノ−ピ
リジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾ
ール、1,4−ジアミノ−シクロヘキサン、ピペラジン
、メチレン−ジアミン、エチレン−ジアミン、プロピレ
ン−ジアミン、2,2−ジメチル−プロピレン−ジアミ
ン、テトラメチレン−ジアミン、ペンタメチレン−ジア
ミン、ヘキサメチレン−ジアミン、2.5−ジメチル−
へキサメチレン−ジアミン、3−メトキシ−へキサメチ
レン−ジアミン、ヘプタメチレン−ジアミン、2,5−
ジメチル−へブタメチレン−ジアミン、3−メチル−ヘ
プタメチレン−ジアミン、4.4−ジメチル−へブタメ
チレン−ジアミン、オクタメチレン−ジアミン、ノナメ
チレン−ジアミン、5−メチル−ノナメチレン−ジアミ
ン、2.5−ジメチル−ノナメチレン−ジアミン、デカ
メチレン−ジアミン、1.10−ジアミノ−1,10−
ジメチル−デカン、2,11−ジアミノ−ドデカン、1
,12−ジアミノ−オクタデカン、2.12−ジアミノ
−オクタデカン、2.17−ジアミツーアイコサンなど
があげられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の可溶性ポリイミドオリゴマーは、前述した成形
性、作業性の点でワニス状態においては低粘度でかつ高
樹脂分濃度となっていることが必要であり、この特性を
発現するためには、30°Cにおいて0.5g/di濃
度のN−メチル−2−ピロリドン溶液で測定されたηi
nh粘度が0.001〜0.2の範囲であることが望ま
しい。ηinh粘度が0.2を越えると作業性の点で、
例えば25°C″(−B型回転粘度計で測定された溶液
粘度を100Poise以下と規定された時の樹脂分濃
度は30%程度であり、熱処理最終加工するまでに70
%もの溶媒を揮散させる必要があり、ボイド、ピンホー
ル発生の原因となるばかりでなく体積収縮による応力が
成形品中に残留することにもなるので好ましくない。ま
たηinh粘度がo、ooi未満では、熱処理成形加工
中に高分子量化が進んでも必ずしも充分な機械強度を有
するに必要な最終分子量に到達しなかったり、必要な分
子量まで高分子量化するためには工業的に有用でない程
の加熱成形加工処理時間を要する等の点で好ましくない
本発明のポリイミドオリゴマーは、イミド化され得る成
分のうち、少なくとも80%以上がイミド化されている
ことが望ましい。ポリイミド前駆体であるポリアミック
酸、ポリアミック酸エステル及びその他の誘導体におい
てはイミド環を形成する際に水、アルコール等が副生さ
れるが、これらの揮散成分が最終成形加工品においてボ
イド、ピンホールの原因となったり、アミド結合を開裂
させ分子量低下の原因となるので好ましくない。従って
80%以上イミド化されているポリイミドオリゴマーで
あれば上述したような影響が少なく良好な最終成形加工
品が得られる。
さらにポリイミド前駆体はワニス状態で経時変化、特に
吸湿低分子量化による粘度低下が起こり易く、これを防
ぐために室温以下、特に5℃以下で保管されるのが一般
的であるが、80%以上イミド化されたポリイミドオリ
ゴマーではこのようなことが殆ど起こらないので室温で
保存できるというメリットを有している。
また本発明のポリイミドオリゴマーは、有機溶剤に溶解
して使用されるが、成形加工性、作業性の点で樹脂分濃
度が40%以上の状態で有機溶剤に均一に溶解している
ことが望ましい。
樹脂分濃度が40%未満である場合には、前述したよう
に成形加工品にボイド、ピンホールの発生が起こり易く
なったり残留応力が生じる等の問題があり好ましくない
。また均一な溶液となっていないと相分離が生じ、得ら
れる成形加工品の機械強度が低下したり外観に濁り等が
発生して好ましくない。
本発明において用いられる、ポリイミドオリゴマーを溶
解する有機溶剤は特に限定されるものではないが、均一
溶解可能なものならば1種類或いは2種類以上を併用し
た混合溶媒であっても差し支えない。この種の溶媒とし
て代表的なものは、N、N−ジメチルホルムアミド、N
、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジエチルホルム
アミド、N、N−ジエチルアゼドアミド、N、N−ジメ
チルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルフォスホアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチルスルホ
ン、ジメチルテトラメチレンスルホン、γ−ブチロラク
トン、ジグライム、テトラヒドロフラン、塩化メチレン
、ジオキサン、シクロヘキサノン等があり、均一に溶解
できる範囲で貧溶媒を揮散調節剤、皮膜平滑剤などとし
て使用することもできる。
本発明が用いられる用途を具体的に挙げると、先ず各種
電子機材の表面を保護するコート用塗膜として、またそ
の上に多層配線を行う耐熱絶縁膜として用いられる。
例えば半導体、トランジスタ、リニアーIC、ハイブリ
ッドIC5発光ダイオード、LSI、超LSIなどの電
子回路用配線構造体である。また銀などの導電性フィラ
ーを添加して導電性ペーストとしても用いることができ
る。
その他高温用のコーティングワニスとして、電線被覆、
マグネットワイヤ、各種電気部品の浸漬コーティング、
金属部品の保護コーティングなどとして用いられると共
に、含浸ワニスとしてもガラスクロス、溶融石英クロス
、グラファイト繊維、炭素繊維やボロン繊維の含浸に使
用し、レーダードーム、プリント基板、放射性廃棄物収
納容器、タービン翼、高温性能と優れた電気特性を要す
る宇宙船、その他の構造部品に使われ、またマイクロ波
、放射線の防止用としてコンピュータなどの導波管、原
子機器、レントゲン機器の内装材としても使用される。
また成形材料としても、グラファイト粉末、グラファイ
ト繊維、二硫化モリブデンやポリ四弗化エチレンを添加
して自己潤滑性の摺動面の製作に用い、ピストンリング
、弁座、ベアリング、シール用などに用いられ、またガ
ラス繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、ボロン繊維を
添加して、ジェットエンジン部品、高強度の構造用成形
部品などが作られる。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1) 温度計、撹拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備
えた四つ口のセパラブルフラスコに、2゜4−ジアミノ
トルエン12.22g (0,1モル)をN−メチル−
2−ピロリドン240gに溶解させ、3.3’、4.4
′〜ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物29.0
0g (0,09モル)を30分かけて徐々に添加し、
さらに5時間20°Cに保ちながら撹拌を続けて反応を
完結させる。この間ずつと乾燥窒素ガスを流しておき、
更に水浴で冷却し系を20°Cに保っておく。続いてこ
の系にトルエン72gを添加し、乾燥窒素ガス導入管を
外して、代りにディーンスターチ還流冷却管を取付け、
水浴を外してオイルバスで加熱して系の温度を上昇させ
る。イミド化に伴って生じる水をトルエンとの共沸によ
り系外へ除去しながら加熱を続け、140〜150℃で
イミド化を進めて水が生成しなくなった5時間後に反応
を終了させた。このポリイミドワニスを30?Zの純水
に撹拌を加えながら1時間かけて滴下し、樹脂を沈澱さ
せ濾過して固形分のみを回収した後、乾燥機中にて12
0°Cで3時間乾燥させた。
このようにして得たポリイミド樹脂のFT−IRスペク
トルを測定し、16500m−1に現れるイミド化前の
ポリアミック酸のアミド結合に基づく吸収と、1780
cm”−”に現れるイミド環に基づく吸収からイミド化
率を求めたところ、100%イミド化されていることを
確認した。またN−メチル−2−ピロリドン中0.5g
/diの濃度で30℃においてηinh粘度を測定した
ところ0.08であった。そして樹脂分濃度50%とな
るようにジグライム(ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル)に溶解したところ、溶液粘度はB型回転粘度計
で25°Cで測定すると90ボイズであった。
このポリイミドワニスをアプリケーターを用いてガラス
板に塗布し80℃、■50℃、200℃でそれぞれ30
分間加熱処理を施して最終100μの厚さのフィルムを
ガラスから剥がして得た。フィルムの一部をNMPに再
溶解してηinh粘度を測定したところ、1.20に増
加していた。このフィルムを顕微鏡で観察したところ、
ピンホール、ボイド等は認められなかった。また引張り
試験を実施したところ、強度は10.0kg/+tn2
で伸び率は14%であった。熱重世分析を毎分5°C/
i+inで昇温しで実施したところ、熱分解開始温度は
410’Cであった。
(実施例2〜4及び比較例1〜4) 原料組成、イミド化率、ポリイミドワニスの溶媒及び樹
脂分濃度を除いて他は全て実施例1と同様の方法でポリ
イミドワニスを得てを得て第1表の結果を得た。
実施例1並びに第1表の実施例2〜4の結果から明らか
なように、3.3’ 、4.4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物又はその誘導体を50モル%以上
含む酸成分とアルキル置換芳香族ジアミンを50モル%
以上含むジアミン成分とを重合及び充分にイミド化して
得られるηinh粘度が0.001〜0.2である溶剤
可溶性ポリイミドオリゴマーを樹脂分濃度40%以上の
ワニスとして用いるとピンホール、ボイド等の欠陥のな
い100μm厚の機械特性及び耐熱性に優れたフィルム
成形品が得られる。
一方で、比較例1のように、酸成分に必須成分である3
、3’ 、4.4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物又はその誘導体が50モル%以上用いられない
と加熱硬化処理の際に高分子量化が起こらず、機械特性
、耐熱性の劣った成形品しか得られなくなる。
また、比較例2のようにアルキル置換芳香族ジアミン成
分が50モル%未満となると100%イミド化した時に
溶剤に溶解せず、ワニス化することができなくなるので
好ましくない。
比較例3では、ηinh粘度が高く、作業性の点で樹脂
分濃度を20%程度にせざるを得す、機械特性、耐熱性
に優れた成形品は得られるものの、多量の溶剤を加熱硬
化処理時に揮散させるため、成形品にはボイド、ピンホ
ールを発生するのでこのましくない。
比較例4では、ワニスのイミド化率が40%と低く、加
熱硬化処理時に高分子量化と並行してポリアミック酸あ
るいはポリアミックの酸誘導体の主鎖の加水分解が生じ
、分子量の増加が起こりにくいので、機械特性、耐熱性
の優れた成形品が得られないばかりか、イミド閉環時に
生じる水等の低分子化合物が成形品にピンホールを生じ
させるので好ましくない。
[発明の効果] 本発明によれば、高い樹脂分濃度のワニスを得ることが
でき、成形加工性、作業性に優れている上、成形加工物
は機械的特性、電気的特性、耐熱性、可撓性などの緒特
性に優れ、ピンホールやボイドの欠陥のないものを得る
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
    ボン酸二無水物又はその誘導体を50モル%以上含む酸
    成分と、下記式〔 I 〕で示されるアルキル置換芳香族
    ジアミンが全ジアミン成分に対して50モル%以上とな
    るジアミン成分とを重合及び充分にイミド化して得られ
    、 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 (R_1〜_4:炭素数1〜4のアルキル基、m_1〜
    _4:0或いは1〜4の整数であり少なくともm_1〜
    _4のうち何れか1つは0でない整数を示すn、p、q
    :0又は整数、 X、Y、Z:−O−、−SO_2−、▲数式、化学式、
    表等があります▼、▲数式、化学式、表等があります▼
    のうちから選ばれたものを示す) N−メチル−2−ピロリドン中、30℃、0.5g/d
    l濃度で測定されたηinh粘度が0.001〜0.2
    〔dl/g〕であることを特徴とする溶剤可溶性ポリイ
    ミドオリゴマー。
  2. (2)3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
    ボン酸二無水物又はその誘導体を50モル%以上含む酸
    成分と、〔 I 〕式で示されるアルキル置換芳香族ジア
    ミンが全ジアミン成分に対して50モル%以上となるジ
    アミン成分とを重合及び充分にイミド化して得られるポ
    リイミドオリゴマーがイミド化され得る成分のうち少な
    くとも80%以上がイミド化されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の溶剤可溶性ポリイミドオ
    リゴマー。
  3. (3)3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
    ボン酸二無水物又はその誘導体を50モル%以上含む酸
    成分と、〔 I 〕式で示されるアルキル置換芳香族ジア
    ミンが全ジアミン成分に対して50モル%以上となるジ
    アミン成分とを重合及び充分にイミド化して得られるポ
    リイミドオリゴマーが有機溶剤に濃度40%以上で均一
    に溶解していることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の溶剤可溶性ポリイミドオリゴマー組成物。
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