JPH0453943Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は多層構成の袋に被加熱食品を封入した
電子レンジ加熱用包装体に関する。

＜従来の技術とその問題点＞ 従来より食品の電子レンジ加熱用包装体は数多
く実用化されているが、加熱時に被加熱食品から
出る油や汁等のドリツプが包装体の外にしみ出し
て電子レンジを汚してしまう、包装体内部の空気
膨張により破袋する等の問題があつた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 本考案はこのような問題点を解決するためにな
されたものであつて、電子レンジ加熱時に被加熱
食品から出る油や汁等のドリツプが包装体の外に
しみ出すことがなく、包装体内部の空気膨張によ
る破袋を防止できる電子レンジ加熱用包装体を提
供するものである。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案はこのような問題点を解決するために、
袋の材質構成を、多数の小孔を設けたヒートシー
ル性を有する内層シート、紙等の吸収性材料から
なる中間層シート、多数の小孔を設けた耐熱性を
有する外層シートの積層構成としたものである。

＜作用＞ 電子レンジ加熱時に、被加熱食品から出る油や
汁等のドリツプは内層シートの小孔を通して中間
層シートに吸収される。

また加熱による包装体内部の膨張した空気は内
層シートの小孔より中間層シートを通過して外層
シートの小孔より排出される。

＜実施例＞ 以下、図面に従つて本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案の一実施例の断面を示した説明
図であり、第２図は第１図の袋Ａの材質構成を示
す拡大断面図であり、多数の小孔３を設けたポリ
エチレンフイルム１を内層シートａとし、無サイ
ズ紙２を中間層シートｂとし、さらに、この中間
層シートｂの外面に多数の小孔３′を設けたポリ
エチレンテレフタレートフイルム４を外層シート
ｃとしたた三層構成の袋Ａに被加熱食品Ｂを封入
した電子レンジ加熱用包装体である。

ここで、内層シートａとしては、前記実施例で
用いたポリエチレンフイルム１の他に、例えば、
ポリエチレンフイルムと無延伸ポリプロピレンフ
イルムを積層したシートを用いることもできる。

また、中間層シートｂとしては、前記実施例で
用いた無サイズ紙２の他に、例えば、不織布を用
いることができる。

そして、内層シートａの小孔３、外層シートｃ
の小孔３′は被加熱食品の種類や大きさ等により
適宜大きさ、及び適宜密度に設ける必要がある。

＜考案の効果＞ 本考案は、以上に述べましたような構成よりな
るので、一度中間層シートに吸収された被加熱食
品の油や汁等のドリツプは包装体の外にしみ出す
ことがなく電子レンジを汚すこともない。

また、袋が通気性を有するので、加熱時の袋の
膨張もなく、破袋を防止することができる。従つ
て、加熱前に袋の一部を切つたり、穴をあけたり
して排気口を設ける必要もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面を示した説明
図、第２図は第１図の袋の材質構成例を示す拡大
断面図である。 Ａ……袋、Ｂ……被加熱食品、１……ポリエチ
レンフイルム、２……無サイズ紙、３，３′……
小孔、４……ポリエチレンテレフタレートフイル
ム、ａ……内層シート、ｂ……外層シート、ｃ…
…中間層シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の小孔を設けたヒートシール性を有する内
   層シート、紙等の吸収性材料からなる中間層シー
   ト、多数の小孔を設けた耐熱性を有する外層シー
   トの積層構成の袋に被加熱食品を封入した電子レ
   ンジ加熱用包装体。