JPH0453856Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、軸線回りに回転する工具本体の先
端部外周に、切刃を有するスローアウエイチツプ
が着脱自在に装着されたスローアウエイ式転削工
具に関するものである。

［従来の技術］ 例えば、第９図〜第１１図に示すように、従来
のスローアウエイ式正面フライス等のスローアウ
エイ式転削工具（以下、転削工具と略称する。）
１においては、その工具本体２の先端部外周の周
方向に沿つて形成された多数の凹状のチツプ取付
座３……内に、切刃を有する超硬合金製等のスロ
ーアウエイチツプ（以下、チツプと略称する。）
４……がくさび部材５とクランプネジ７とからな
るクランプ機構により着脱自在に固定されてい
る。

すなわち、上記従来の転削工具１では、工具本
体２の凹状をなす各チツプ取付座３の一方の壁面
３ａ上に、チツプ４がその一側面を上記チツプ取
付座３のチツプ受け面３ｃに当接させて載置され
ている。そして、このチツプ４とチツプ取付座３
の他方の壁面３ｂとの間に、鋼等の金属からなる
上記くさび部材５が設けられ、このくさび部材５
の中央部の孔部６内に上記クランプネジ７が螺合
されている。そして、このクランプネジ７が、上
記チツプ取付座３の受け面３ｃと直交する方向に
向けてさらに上記工具本体２内に締付けられるこ
とにより、上記くさび部材５のくさび効果によつ
て上記チツプ４がチツプ取付座３内に固定されて
いる。

［考案が解決しようとする問題点］ ところが、上記従来の転削工具１においては、
そのチツプ４を固定するための上記クランプ機構
について以下に挙げるような各種の問題点があ
り、その改善が望まれていた。

(イ) くさび部材５を締付けるクランプネジ７が小
径であるために充分なクランプ力を得るのに必
要とされる締付けトルクが大きく、よつて締付
け時に互いのネジ部に焼き付き等を生じて上記
クランプネジ７が緩まなくなるなど、チツプの
交換作業に手間を要してその作業の非能率化を
招いていた。

(ロ) くさび部材５に対して上記クランプネジ７の
締付けを受けに耐える十分な強度が要求される
結果、いきおいその弾性変形量が小さくなるた
め、逆に上記クランプネジ７の締付けトルクの
増大化を招いていた。

(ハ) チツプ装着時に多数のチツプ４……を順次全
て均一なトルクで締付けて行く必要があるた
め、作業に高い熟練度と多大な時間を要してい
た。

(ニ) この種のクランプ機構においては、くさび部
材５がチツプ４を強固に固定するために、上記
クランプネジ７を第１０図に示すチツプ取付座
３のチツプ受け面３ｃと直交する方向に締付け
る必要があるが、チツプ４の形状やこのチツプ
４のコーナ角Ｃの大小により上記受け面３ｃの
傾斜が変わるため各工具毎に締付け方向が変化
してしまう。このため、この種のクランプネジ
７の締付けの自動化自体が難しいことと相まつ
て、チツプ４の交換作業の自動化を妨げる一因
となつていた。

この考案は、上記従来の転削工具がもつ、以上
のような欠点を取り除いた転削工具を提供するこ
とを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ この考案の転削工具は、工具本体の先端部外周
に形成された凹状をなすチツプ取付座に、切刃を
有するスローアウエイチツプがクランプ機構を介
して着脱自在に装着されてなるスローアウエイ式
転削工具において、 上記クランプ機構は、上記スローアウエイチツ
プと上記チツプ取付座とにくさびを形成する２面
を当接させたくさび部材と、このくさび部材に一
体的に形成されて上記工具本体内において上記く
さびの作用方向である上記工具本体の軸線側に向
けて移動自在に設けられ、その先端に凸部が形成
されたくさび軸とからなるクランプ部材と、 このクランプ部材のくさび軸と交差する方向に
移動自在に前記本体に支持され、前記くさび軸先
端部の凸部が該凸部の突出方向に沿つて移動可能
に挿入される凹部を有するとともに、両端部を上
記工具本体の表面から突出させた挿脱軸と、 この挿脱軸を軸線方向へ付勢する付勢部材とを
具備してなり、 前記凸部および凹部は、挿脱軸の移動方向と交
差する方向に向けられた面において互いに向き合
つて配置された構成としたものである。

［作用］ 上記構成の転削工具にあつては、凹部と凸部と
が挿脱軸の移動方向と交差する面において互いに
向き合つているから、挿脱軸の移動により、これ
らの面を介して移動力をクランプ軸に伝達してこ
れを移動させることにより、くさびをくさびの作
用方向あるいはその反対方向へ移動させることが
できる。また付勢部材による挿脱軸への付勢が、
前記凹部と凸部との接触面を介してクランプ軸へ
伝達される。また、くさび部材押し込み用のクラ
ンプネジを用いていないため、それらのネジ部の
焼き付き等による不都合を生じることがない。

また、工具本体から突出している挿脱軸の各端
部を、各々工具本体側に押圧することによりチツ
プの着脱を行なうことができるため、チツプのコ
ーナ角等が変わつても常に同一箇所を工具本体側
に押圧することにより上記チツプの着脱を行うこ
とができる。しかも、チツプ着脱時に押圧を受け
る挿脱軸とチツプを固定するクランプ部材とが別
体であるため、上記挿脱軸として強度に優れるも
のを、他方上記クランプ部材としてその弾性変形
量の大きな材質のものを用いることにより、チツ
プ着脱時の押圧力の低減化とチツプ保持力の強化
とを同時に計ることができる。

さらに、上記クランプ部材を油圧シリンダ等の
押圧治具で押圧する際に、一旦上記付勢部材の付
勢力でチツプを仮に把持しておくことができるた
め、上記チツプの装着を一層容易かつ確実に行な
うことができる。

［実施例］ 第１図〜第４図は、この考案の転削工具の第一
実施例を示すもので、図中符号１０が工具本体を
示すものである。

この工具本体１０は、軸線Ｏ回りに回転駆動さ
れる略厚肉円板状のもので、その先端部外周には
周方向に沿つて複数箇所に（図では、その内の１
箇所のみを示す。）チツプ取付座１１が形成され
ている。このチツプ取付座１１は、工具本体１０
の先端面１２と外周とに開口する凹状のもので、
その互いに直交するチツプ受け面１３ａ，１３ｂ
は装着されるチツプのコーナ角に対応してそれぞ
れ軸線Ｏに対し所定角度傾斜して形成されてい
る。そして、このチツプ受け面１３ａ，１３ｂの
交差する部分には、この交差角度を略２等分する
方向に工具本体１０の基端面１４側に延びる穴部
１５が穿設されている。

また、上記チツプ取付座１１の回転方向に面す
る壁面１２ａには、切刃１６を有する正方形板状
のチツプ１７がその２側面をそれぞれ上記受け面
１３ａ，１３ｂに当接させて載置されている。そ
して、これらチツプ取付座１１と穴部１５とに、
それぞれ上記チツプ１７を固定するためのくさび
部材１８とこのくさび部材１８に一体に形成され
たくさび軸１９とからなるクランプ部材２０が設
けられている。

上記くさび部材１８は、第３図および第４図に
示すように鋼等の金属からなる外観略直方体状の
もので、その対向する一対の側面２１，２２のう
ちの一方の側面２１はこれら側面２１，２２間の
厚さ寸法が一方から他方に向けて漸次薄くなる傾
斜面によつて形成されており、これら側面２１，
２２によつてくさびが形成されている。そしてこ
のくさび部材１８は、上記チツプ１７とチツプ取
付座１１の他方の壁面１２ｂとにそのくさびを形
成する上記２側面２１，２２をそれぞれ当接させ
て上記チツプ取付座１１内に設けられている。

また、このくさび部材１８に一体に形成された
上記くさび軸１９は、穴部１５内にその軸線方向
に沿つて移動自在に挿入された円柱状のもので、
その先端部にはこの部分が削り取られることによ
り工具本体１０の軸線Ｏと直交する方向に延びる
板状の凸部２３が形成されている。そして、この
くさび軸１９の凸部２３に臨む位置には、この穴
部１５に連通して両端部が軸線Ｏ方向に向けて延
びて工具本体１０の先端面１２および基端面１４
に開口する貫通孔２５が穿設されている。そし
て、この貫通孔２５内に挿脱軸２６がその軸線方
向に移動自在に挿入されている。

この挿脱軸２６は本体２７の基端部に押板２８
が螺合された略円柱状もので、その両端部を工具
本体１０の先端面１２および基端面１４からそれ
ぞれ僅かに突出させて設けられている。そして、
上記本体２７と押板２８との間にその外径が小径
とされることにより形成された凹部２９内に、上
記くさび軸１９の凸部２３がこの挿脱軸２６の移
動方向と直交する方向に進退自在に収納されてい
る。そして、この挿脱軸２６の基端部には、押板
２８が貫通するとともにこの貫通孔２５の開口部
を塞ぐ係止板３０がボルト３１……によつて取り
付けられている。

他方、この挿脱軸２６の本体２７基端側に形成
された大径部と工具本体１０の先端部側との間に
は、この挿脱軸２６を上記工具本体１０の基端面
１４側に付勢するスプリング（付勢部材）３２が
組み込まれている。これにより、上記クランプ部
材２０は、くさび部材１８のくさびの作用方向で
ある工具本体１０の軸線Ｏ側に向けて付勢されて
いる。

そして、以上のクランプ部材２０、挿脱軸２６
およびスプリング（付勢部材）３２により、この
転削工具におけるチツプ１７のクランプ機構が構
成されている。

次に、以上の構成からなるこの転削工具の作用
について説明する。

先ず、この転削工具においてチツプ１７をチツ
プ取付座１１に装着する場合には、油圧シリンダ
等の押圧治具で挿脱軸２６の押板２８をスプリン
グ３２の付勢力に抗して工具本体１０の先端面１
２側に向けて押圧する。するとこの挿脱軸２６の
凹部２９内に凸部２３が収納されているクランプ
部材２０は、その挿脱軸２６の移動に伴つて工具
本体１０の外周側に移動する。これにより、クラ
ンプ部材２０のくさび部材１８の側面２１とチツ
プ取付座の壁面１２ａとの間の間隔が広がる。

次に、このくさび部材１８の側面２１とチツプ
取付座１１の壁面１２ａとの間にチツプ１７を挿
入し、その２側面をそれぞれチツプ取付座１１の
受け面１３ａ，１３ｂに当接させる。次いで、上
記挿脱軸２６の押板２８に対する押圧を解くと、
スプリング３０の付勢力により上記挿脱軸２６が
工具本体１０の基端面１４側も移動する。これに
よりクランプ部材２０も工具本体１０の軸線Ｏ側
に移動し、上記チツプ１７がくさび部材１８の側
面２１，２２によるくさび効果により上記側面２
１とチツプ取付座１１の壁面１２ａとの間で仮に
把持される。

そしてこの状態で、逆に油圧シリンダ等の押圧
治具で上記挿脱軸２６の本体２７先端部を工具本
体１０の基端面１４側に押圧する。すると、この
挿脱軸２６が基端面１４側に移動する。そして、
これに共なつてクランプ部材２０もさらに工具本
体１０の軸線Ｏ側に押圧されるため、上記チツプ
１７がくさび部材１８のくさび効果によりチツプ
取付座１１に強固に固定される。

他方、上記チツプ１７を交換する際等このチツ
プ取付座１１から取り外す場合には、上述したチ
ツプ１７の装着時と同様にして押圧治具により挿
脱軸２６の押板２８をくさび部材１８の締付け力
およびスプリング３２の付勢力に抗して工具本体
１０の先端面１２側に向けて押圧する。すると、
上記クランプ部材２０は同様にして工具本体１０
の外周側に押出されるため、その側面２１とチツ
プ１７との間に隙間が生じて上記チツプ１７の拘
束が解かれ、チツプ取付座１１から取り外し自在
となる。

しかして、このような転削工具にあつては、従
来のもののように、くさび部材押し込み用のクラ
ンプネジを用いていないため、それらのネジ部の
焼き付き等による不都合を生じることがない。

また、押圧治具によりクランプ部材２０および
挿脱軸２６を工具本体１０の軸線Ｏ方向に移動さ
せることにより、上記チツプ１７の着脱を行なう
ことができる。したがつて、チツプ１７のコーナ
角等が工具毎に変わつても、常に上記チツプ１７
の装着および交換のための操作方向を工具本体１
０の軸線Ｏ方向に統一することができる。このた
め、その作業性に優れるとともに、さらにこの種
の転削工具におけるチツプ１７の装着および交換
作業の自動化を容易に図ることができる。

加えて、チツプ１７の着脱時に押圧力を受ける
挿脱軸２６とこのチツプ１７を固定するためのク
ランプ部材２０とを別体に形成してあるため、挿
脱軸２６として強度に優れるものを用い、他方ク
ランプ部材２０としてその弾性変形量の大きな材
質のものを用いることにより、上記チツプ１７の
着脱時の押圧力の低減化とこのチツプ１７の保持
力を増大化とを同時に得ることができる。

しかも、チツプ１７装着時に挿脱軸２６を油圧
シリンダ等の押圧治具で押圧する際に、上記スプ
リング３２の付勢力によつて上記チツプ１７を仮
に把持しておくことができるため、上記チツプ１
７の装着および固定を容易かつ確実に行なうこと
ができる。

［他の実施例］ 第５図はこの考案の第二実施例を示すもので、
第１図〜第４図に示したものと同一構成部分には
同一符号を付してその説明を省略する。

第５図において、この例の転削工具において
は、上記穴部１５に連通する貫通孔３５が、工具
本体１０の半径方向に延びてその内外周面３６，
３７にそれぞれ開口するような穿設されている。
そしてこの貫通孔３５内に、上記挿脱軸２６と略
同形に一体に形成された挿脱軸３９が移動自在に
挿入されている。ここで、この挿脱軸３９の外周
部にも同様の凹部３８が形成されており、この凹
部３８内に上記くさび軸１９の先端部に形成され
た工具本体１０の軸線Ｏ方向に延びる凸部４０が
収納されている。

また、この貫通孔３５の外周面３７における開
口部には、上記挿脱軸３９の端部が貫通するとと
もにこの開口部を塞ぐ係止板４１がボルト４２…
…によつて取り付けられている。そして、この係
止板４１と挿脱軸３９の大径部との間に、この挿
脱軸３９を工具本体１０の半径方向を軸線Ｏ側に
向けて付勢する上記スプリング（付勢部材）３２
が組み込まれている。

以上の構成からなる上記転削工具においては、
油圧治具により円板状の部材を工具本体１０の中
央開口部内に挿入して、挿脱軸３９をスプリング
３２の付勢力に抗して工具本体１０の外周面３７
側に押圧することにより、チツプ１７が固定が解
かれて取り外し自在となる。

また、上記挿脱軸３９を介したスプリング３０
の付勢力によりクランプ部材２０でチツプ１７を
一端把持した後、さらに工具本体１０の外周面３
７側から上記挿脱軸３９の基端部を油圧治具で工
具本体１０の軸線Ｏ側に押圧することにより、上
記チツプ１７がチツプ取付座１１に強固に固定さ
れる。

しかして、この例の転削工具にあつては、上記
第一実施例のものと同様の作用効果を得ることが
できるほか、さらに工具本体１０の中央開口部内
に円板状の部材を挿入することにより、上記工具
本体１０の円周方向に沿つて配設されている多数
の挿脱軸３９……を同時に押圧することができる
ため、この結果多数のチツプ１７……の取り外し
を瞬時に行うことができるという利点も得ること
ができる。

なお、上記第一および第二実施例においては、
いずれも直交する受け面１３ａ，１３ｂが形成さ
れたチツプ取付座１１にチツプ１７を装着したも
のについて説明したがこれに限るものではなく、
第６図に示すように、チツプ１７のコーナ角に対
応して工具本体１０の軸線Ｏに対して傾斜する一
の受け面４５のみを有するチツプ取付座４６にチ
ツプ１７を装着する転削工具であつてもよい。

また上記実施例においては、いずれもクランプ
部材２０のくさび部材１８として直方体状のもの
を用いた場合について説明したが、これに限るも
のではなく、第７図および第８図に示すくさび部
材４７のように、外観略円柱体状をなしその円柱
側面４８にこの側面４８に対して傾斜することに
よりくさびを形成する側面４９を形成したものを
用いてもよい。

［考案の効果］ 以上説明したようにこの考案の転削工具は、チ
ツプを工具本体のチツプ取付座に、上記チツプと
チツプ取付座とにくさび面を当接させたくさび部
材とこのくさび部材に一体的に形成されて上記く
さびの作用方向に向けて移動自在に設けられその
先端部に凸部が形成されたくさび軸とからなるク
ランプ部材と、このクランプ部材と交差する方向
に移動自在に設けられて外周部に形成された凹部
内に上記くさび軸の先端部の凸部をその移動方向
と直交する方向に進退自在に収納しかつ両端部を
工具本体の外部に突出させた挿脱軸と、上記くさ
び部材を工具本体の軸線側に向けて付勢する付勢
部材とを具備してなるクランプ機構によつて着脱
自在に装着したものである。

よつて、この転削工具によれば、従来のものの
ように、くさび部材押し込み用のクランプネジを
用いていないため、それらのネジ部の焼き付き等
による不都合を生じることがなく、これらチツプ
の交換作業の容易化と作業自体に要する時間の大
幅な短縮化を図ることができる。また、挿脱軸と
して強度に優れ、他方クランプ部材として弾性変
形量の大きな材質のものをそれぞれ用いることに
よりチツプ着脱時の押圧力の低減化とチツプ保持
力の強化とを同時に計ることができる。さらに、
くさび部材の移動方向が変化しても、常に挿脱軸
を一定の方向に移動させることによりチツプの着
脱を行うことができため、その作業性に優れると
ともに、さらにこの種の転削工具におけるチツプ
の装着および交換作業の自動化を容易に図ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図はこの考案の転削工具の一実施
例を示すもので、第１図は要部の側断面図、第２
図はクランプ部材に沿う平断面図、第３図はくさ
び部材の形状を示す正面図、第４図は第３図の
−線視断面図、第５図および第６図はそれぞれ
この考案の他の実施例を示す要部の側断面図、第
７図はくさび部材の他の形状を示す正面図、第８
図は第７図の−線視断面図、第９図〜第１１
図は従来の転削工具を示すもので、第９図は全体
の概略斜視図、第１０図は同径方向に沿う側断面
図、第１１図はチツプ取付部分の側断面図であ
る。 １０……工具本体、１２……先端面、１１，４
６……チツプ取付座、１３ａ，１３ｂ，４５……
受け面、１４……基端面、１６……切刃、１７…
…チツプ（スローアウエイチツプ）、１８，４７
……くさび部材、１９……くさび軸、２０……ク
ランプ部材、２１，２２，４８，４９……側面、
２３，４０……凸部、２６，３９……挿脱軸、２
９，３８……凹部、３２……スプリング（付勢部
材）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 工具本体の先端部外周に形成された凹状をなす
   チツプ取付座に、切刃を有するスローアウエイチ
   ツプがクランプ機構を介して着脱自在に装着され
   てなるスローアウエイ式転削工具において、 上記クランプ機構は、上記スローアウエイチツ
   プと上記チツプ取付座とにくさびを形成する２面
   を当接させたくさび部材と、このくさび部材に一
   体的に形成されて上記工具本体内において上記く
   さびの作用方向である上記工具本体の軸線側に向
   けて移動自在に設けられ、その先端に凸部が形成
   されたくさび軸とからなるクランプ部材と、 このクランプ部材のくさび軸と交差する方向に
   移動可能に前記本体に支持され、前記くさび軸先
   端部の凸部が該凸部の突出方向に沿つて移動可能
   に挿入される凹部を有するとともに、両端部を上
   記工具本体の表面から突出させた挿脱軸と、 この挿脱軸を軸線方向へ付勢する付勢部材とを
   具備してなり、 前記凸部および凹部は、挿脱軸の移動方向と交
   差する方向に向けられた面において互いに向き合
   つて配置されたことを特徴とするスローアウエイ
   式転削工具。