JPH078081Y2 - パイプ端面加工機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はパイプ端面のろう付け結合、或いは他の溶接の
際に、パイプ開口端をその中心線と直角になる如く切削
加工し、結合を正確強固に行なわしめる加工機に関する
ものである。

＜従来の技術及びその問題点＞ パイプ同志を結合する場合、予めパイプの端面をグライ
ンダー等の切削加工機によってパイプ中心線と直角にな
る様に切削加工し、パイプの両端面を合わせろう付け等
によって結合するものであるがこの場合パイプの端面
は、その中心線に対して直角に切削加工しなければなら
ずかなりの精密さが要求されるが、現在では、グライン
ダー等による切削加工作業が手作業で行われている為
に、その端面同志を密接させろう付け結合した場合、パ
イプ同志が直線状に結合されずに、屈曲した状態に結合
される場合が多く、更に切削屑がパイプ開口端内に残
り、ろう付け結合する場合、毛管現象によって上記切削
屑も結合されその為に、パイプ結合部内径が縮径される
ことが度々起こる等の問題がある。

本考案では上記問題点を解消する為に、パイプを確実に
掴持し、パイプ開口縁をそのパイプ中心に対して直角、
かつ一様に切削加工できるパイプ端面加工機を提供する
ことを目的とするものである。

＜問題点を解決する為の手段＞ 本考案の上記目的は次の如き構成の加工機によって達成
できる。即ちその要旨は基端側がモーター内蔵の駆動部
に連結される筒状の加工機本体の先端外周面に螺子部を
周設せしめると共に、その内周壁を下方へ向けて狭搾状
に形成せしめ、上記加工機本体の先端内へ分割状のパイ
プ掴持部を嵌入せしめ、上記螺子部に螺合可能な締付リ
ング冠設することによってパイプ掴持自在となし、更に
上記螺子部手前外周面に窓部を貫設せしめ、一方先端に
加工刃挟持部が形成される回転シャフトに、ガイド部を
遊嵌状に外嵌せしめ、該ガイド部外周面に平面状の係留
部を切欠形成せしめると共に、上記回転シャフト基端に
係止ピンを貫設せしめ、上記駆動部の駆動軸に連結され
る連結金具の先端開口縁に設けられる切欠縦溝と上記係
止ピンとの嵌入によって連結せしめ、更に上記加工機本
体外周面にピン貫通穴を貫設せしめ、該ピン貫通穴へ先
端にカム部材を装着せしめたピンを挿入せしめると共
に、上記ガイド部に押上げスプリング部材を外嵌し、上
記加工機本体内へ挿入せしめ、上記押上げスプリング部
材の付勢力に抗し乍ら上記カム部材と上記ガイド部の係
留部を互いに係留させ、更に上記ピンにピン回動用のハ
ンドルを外嵌装着せしめ、しかも加工刃挾持部に加工刃
を装着せしめたことを特徴とするパイプ端面加工機であ
る。

＜実施例及び作用＞ 以下本考案に係るパイプ端面加工機を、その実施例を示
す図面を参酌し乍ら詳述する。

第１図は本考案の全体斜視図、第２図は同分解説明図で
あり、パイプ端面加工機Ａは電動モーターが内蔵される
駆動部Ｂと一体的に連結され、スイッチＣによって自在
に作動させる構成としたものである。即ちパイプ端面加
工機Ａは、両端開口状の加工機本体（１）の基端側をボ
ルトナット等の締結部材（２）によって連結可能とし、
先端外周面には螺子部（３）を周設し、締付リング
（４）を螺嵌する。更に加工機本体（１）の先端内周壁
は、下方に向けて狭搾状に形成され、分割状のパイプ掴
持部（５）を上記加工機本体（１）先端開口内へ嵌入
し、締付リング（４）によって冠設する。又上記加工機
本体（１）の螺子部（３）手前に窓部（６）を開口す
る。

なおパイプ掴持部（５）は、Ｏリング、或いはバネ等の
付勢力によって常時は一定の径が保持され、上記締付リ
ング（４）によって、加工機本体（１）先端開口内に強
制的に押下げられることで、上記Ｏリング或いはバネ等
の付勢力に抗し乍ら縮径され、パイプを強固に掴持する
構成とするものである。次に上記回転シャフト（７）
は、その先端に加工刃挟持部（８）が形成され、加工刃
（９）を止め螺子（10）によって脱着自在に装着するも
のである。更に回転シャフト（７）にスペーサー（11）
を介してガイド部（12）を外嵌するものであり、同ガイ
ド部（12）は第３図に示す様に、その内周壁に内設され
るベアリング部材（13）によって、回転シャフト（７）
はガイド部（12）に対して支障なく回転できるものであ
り、更にガイド部（12）の外周壁に、平面状に切落した
係留部（14）を形成する。次にガイド部（12）基端側よ
り押上げスプリング部材（15）を外嵌し、ガイド部（1
2）には抜脱防止用の止め輪ａを配設する。そして上記
加工機本体（１）内に挿入するものであり、この場合第
３図に示す様に、加工機本体（１）内壁面に形成される
押上げスプリング部材（15）先端を係留する為の係留用
段部（16）によって、その押上げスプリング部材（15）
の付勢力に抗し乍ら、押上へガイド部（12）の係留部
（14）と、加工機本体（１）外周面に開口されるピン貫
通穴（17）と同位置上となる迄押上げ、先端にカム部材
（18）を固着したピン（19）をピン貫通穴（17）へ挿通
し、ガイド部（12）の係留部（14）に係留させ、ピンガ
イド（20）、カラー（21）及びハンドル（22）を、嵌合
装着させハンドル（22）を左右回動させることによっ
て、それと連結されるピン（19）が回転し、その先端の
カム部材（18）の変形周回によりガイド部（12）を上下
動させるものである。

次に上記回転シャフト（７）を基端に、係止ピン貫通孔
（23）を穿孔し、、係止ピン（24）を貫通装着する。そ
こで係止ピン（24）は、駆動部Ｂのモーターの駆動軸ｂ
に直結される接続金具（25）に連結されるものであり、
この連結金具（25）は先端開口縁より下方へ切欠縦溝
（26），（26）が設けられ、該切欠縦溝（26），（26）
に回転シャフト（７）の係止ピン（24）が遊嵌状に嵌入
されるものである。即ち上記ガイド部（12）が上下動す
る際に、上記回転シャフト（７）はそれに従って上下動
することとなり、その場合に上記係止ピン（24）は切欠
縦溝（26），（26）内を互いに係留回転し乍ら上下する
こととなり、回転シャフト（７）の回転に支障を来さな
いものである。

なお（27）は加工機本体（１）と駆動部Ｂとの連結補助
部材である。

以上の構成より成る本考案では第４図に示す様に、パイ
プＤを締付リング（４）に挿通し、同締付リング（４）
を回転させ乍らパイプ掴持部（５）を強制的に加工機本
体（１）内へ押下げることによって、パイプ掴持部
（５）内径が縮径され、パイプＤを確実に掴持すること
となる。

そして、回転シャフト（７）先端の加工刃挟持部（８）
に加工刃（９）を、パイプＤの開口縁下方に位置する様
に挟持し、回転シャフト（７）を駆動回転させ乍ら、ハ
ンドル（22）を回動させ、上記加工刃（９）をパイプＤ
に開口縁に当接させ、端面をパイプＤ中心線に対して直
角になる様に切削加工するものであり、その際に切削さ
れた切削屑は窓部（６）より取り出され、パイプＤ開口
縁内へは、入り込まないものである。

＜考案の効果＞ 以上述べて来た如く本考案によれば、径の異なるパイプ
に対して、ある程度迄パイプ掴持部（５）の縮径によっ
て、確実に掴持することができ、それ以上の場合では上
記パイプ掴持部（５）を取り替えることによって充分対
処することが可能となる。又パイプの切断開口端を、パ
イプ中心線に対して直角に切削加工することによって、
パイプ端面同志の溶接の際に、パイプ端面同志が密接し
た状態で強固な溶接が行え、更にパイプ同志を直線状に
連結することが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るパイプ端面加工機Ａの斜視図、第
２図は同分解説明図、第３図は同断面説明図、第４図は
本考案の使用状態を示す説明図である。 図中、A:パイプ端面加工機 B:駆動部 C:スイッチ （１）：加工機本体 （３）：螺子部 （４）：締付リング （５）：パイプ掴持部 （６）：窓部 （７）：回転シャフト （８）：加工刃挟持部 （９）：加工刃 （12）：ガイド部 （14）：係留部 （15）：押上げスプリング部材 （16）：係留用段部 （17）：ピン貫通穴 （18）：カム部材 （19）：ピン （22）：ハンドル （24）：係止ピン （25）：接続金具 （26），（26）：切欠縦溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基端側がモーター内蔵の駆動部に連結され
   る筒状の加工機本体の先端外周面に螺子部を周設せしめ
   ると共に、その内周壁を下方へ向けて狭搾状に形成せし
   め、上記加工機本体の先端内へ分割状のパイプ掴持部を
   嵌入せしめ、上記螺子部に螺合可能な締付リング冠設す
   ることによってパイプ掴持自在となし、更に上記螺子部
   手前外周面に窓部を貫設せしめ、一方先端に加工刃挟持
   部が形成される回転シャフトに、ガイド部を遊嵌状に外
   嵌せしめ、該ガイド部外周面に平面状の係留部を切欠形
   成せしめると共に、上記回転シャフト基端に係止ピンを
   貫設せしめ、上記駆動部の駆動軸に連結される連結金具
   の先端開口縁に設けられる切欠縦溝と上記係止ピンとの
   嵌入によって連動せしめ、更に上記加工機本体外周面に
   ピン貫通穴を貫設せしめ、該ピン貫通穴へ先端にカム部
   材を装着せしめたピンを挿入せしめると共に、上記ガイ
   ド部に押上げスプリング部材を外嵌し、上記加工機本体
   内へ挿入せしめ、上記押上げスプリング部材の付勢力に
   抗し乍ら上記カム部材と上記ガイド部の係留部を互いに
   係留させ、更に上記ピンにピン回動用のハンドルを外嵌
   装着せしめ、しかも加工刃挾持部に加工刃を装着せしめ
   たことを特徴とするパイプ端面加工機。