JPH0453701A

JPH0453701A - 丸鋸体金属基板

Info

Publication number: JPH0453701A
Application number: JP16493690A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Yoshikawa; 和男吉川
Original assignee: TANI SEIKIYO KK
Current assignee: TANI SEIKIYO KK
Priority date: 1990-06-22
Filing date: 1990-06-22
Publication date: 1992-02-21

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は丸鋸の分野で利用される。

本発明は、石材、木材等の非金属加工やアルミニウム、
銅、鉄等の金属加工に使用される丸鋸体金属基板に関し
、とくにその使用中に発生する振動を抑制し、また騒音
を低減させる改良された丸鋸体金属基板に関する。

（ロ）従来技術公知例として、制振機能を有する板状回転体に関する特
開昭６３−１５０１号公報と、丸鋸用基板の騒音防止装
置に関する特開昭６３−２５６３０８号公報とが存在す
る。　前者の１実施例が第７図に、後者の１実施例が第
８図に、それぞれ示されている。

これらの図面において、１及び１′が丸鋸、２及び２′
がその金属基板でとくにその側面部、４ａ及び４ａ’が
貫通連続溝、４及び４′がこのような連続溝をじぐざく
状に貫設して形成される舌状部、３及び３′はこのよう
な複数の舌状部からなるブロックであり、図示例のよう
に金属基板全体にわたって複数のブロックが存在する。

このような貫通連続溝４ａ、４ａ゛はレーザ光線を使っ
て貫設され、それぞれの舌状部４．４′が形成されるが
、とくに前者の公知例による舌状部４はその一部で接触
する構造を有し、当該部分で摩擦が起こることによって
割振効果が得られている。

ところが、じぐざく状の折り返しは極めて小さな円弧、
例えば半径的０．７ｍｍ程度であり、舌状部どうしが接
するのは円弧の端を中心とした極めて短い溝区間であり
、点接触に近いものとなっている。

この欠点を改良した後者公知例の構造では、細長い円弧
状片持ち部とすることでより広い面積接触になるように
している。

（ハ）発明が解決しようとする課題公知例による舌状部４、円弧状部４′はともに貫通溝の
加工中に溝が交互に極めて小さな約０゜７ｍｍの半径で
約１８０度方向に折り返しており、熱変形で自然に隣ど
うしが接触、形成されるために、その変形を起こしやす
いように舌状部、円弧状部ともに１つの長さが１０〜２
０ｍｍに対して、各部の幅は１〜２ｍｍと極度に細長い
形状で構成されている。　この部が連続して多数つなが
った構造が１つの単位を成し、基板上に５単位前後を配
している。　このため溝加工に多大の時間を要する欠点
があると同時に、丸鋸の使用中に激しい振動によって舌
状片が鋸の厚み方向に交互に変形しやすく、鋸の両側面
の平坦性が阻止され、被削材の溶着をまねいたりして、
制振効果そのものも低下してくるという問題点がある。

また、溝貫設上においても舌状部の交互の接触効果を得
るには、貫通溝の幅は０．２〜０．３ｍｍ程度に極めて
微小とすることが必要であり、特に５ｍｍ以上の厚肉を
有する金属基板において、微小幅の貫通深溝は容易に得
られず、時間がかかってコスト高となる。

さらに、多数の溝加工が金属板の剛性あるいは腰に影響
を及ぼすことから接触面積にも限度があり、従来技術に
おいては溝の総長さのねりには、いずれも接触部分の面
積または接触部分の溝長さが極めて小さい、　従って、
制振および騒音の低減効果においても不十分である。

本発明の目的は、厚肉の金属基板にも容易に実行でき、
貫通溝の総長さが極めて短く、工数的に経済的であるに
もかかわらず十分な制振効果および騒音の低減効果が得
られる、丸鋸体金属基板を提供することである。

（ニ）課題を解決するための手段前記した目的は、外周縁に歯を有する丸鋸体金属基板に
おいて、その基板側面に幅が約２ｍｍまでの貫通溝を連
続的に貫設し、その溝が互いに接近することなく複数の
閉域区ないし舌状部を１つのブロックとして形成し、基
板側面全体にわたって複数の該ブロックを配設し、その
貫通溝幅間に可とう性情弾性樹脂を注入、硬化させるこ
とにより、達成される。

（ホ）作用金属基板に貫設された貫通連続溝内に粘弾性樹脂を注入
、硬化させて、金属と樹脂との複合体を構成し、金属板
内部の振動の伝播は粘弾性樹脂との境界部で抑制される
。

本発明によれば、貫通溝を互いに接近させる必要はなく
、従って形成された舌状部も特に接触させる必要はなく
、溝の長さがそのまま制振作用として働くために溝の総
長さは短くともよく、各舌状部の幅は板厚の１〜３倍程
度に大きくとって溝のじぐざくの繰り返し回数をすくな
くできる。

従って、加工時間が短縮でき、また厚肉金属基板に対し
ても溝幅を狭くする必要がないためその溝貫通は容易に
行うことができる。

丸鋸基板として切断に供した場合、接着剤の効果によっ
て舌状部が容易に鋸の厚み方向に交互に変形することは
なく、基板の剛性が保持される。

（へ）実施例本発明の好適な実施例は、図面の第１図から第６図に基
づいて説明される。

第１図はその１実施例を示した一部切欠き側面図、第２
図は第１図の丸状囲み部の拡大図、第３図は第２図のう
ち１つの舌状部ないしひょうたん部の拡大図、第４図は
第３図の線ＩＶ−ＩＶ断面拡大図、第５図は他の実施例
を示した一部切欠き側面図、第６図はさらに他の実施例
を示した一部切欠き側面図である。

図面において、１０は丸鋸体金属基板でその側面部が示
されており、１２はその外周部の刃体部、１４はその刃
体部１２を介してろう付けされた例えば超硬金属歯、１
６は軸孔で図示しない鋸盤のスピンドルが挿入される。

１８は金属基板ｌＯの側面をレーザ加工により貫通され
た連続溝であり、その溝幅は０．２〜２ｍｍ＜らいであ
り、舌状部ないしひょうたん部の幅は基板１０の厚みの
約１．５倍が好ましい。

この連続溝１８はその始点から終点までは直線でなく曲
線に描かれ、溝部どうしが互いに接近すすることなく舌
状部ないしひょうたん部２０ａ〜２０ｇを形成しており
、これら複数の舌状部ないしひょうたん部２０ａ〜２０
ｇが１つのブロック２０を形成し、金属基板１０の側面
部全体にわたって複数の該ブロック２０が配置される。

また、貫通連続溝１８の溝幅には、金属基板の厚み１０
ａにわたって粘弾性樹脂２４が注入硬化され、固着しで
ある。

好ましくは、第４図に例示するように、側面部に近いと
ころに強力接着剤樹脂２２が、またその深さ中央部には
粘弾性樹脂２４が、それぞれ注入硬化され、固着させる
。　強力接着剤樹脂は、エポキシ系ならばセメダイン製
のＥＰ４５、チバ・ガイギ製のアラルダイト各種、例え
ばＡＷ１０６、ＡＷ１３６、ＡＴｌ、、ＪＲ性アクリレ
ート系ならば電気化学工業製のハードロック、例えばＣ
−３５５−２０ＳＣ−３１４−０５、Ｃ−３２３−０３
などから選ばれ、また粘弾性樹脂は、ポリピロピレン系
ならばスリーボンド製の１５２１ウレタン系ならば電気
化学工業製のＵＸ−２００Ｏ３、エポキシ系ならばセメ
ダイン製のＥＰＯＯＩなどから選択される。。

第２図に示されるように本発明による各舌状部２０ａ〜
２０ｇは板厚に比べて輻Ｗが大きく、レーザ加工長さは
金属基＠１０の剛性を下げないよう短くとめられ、溝間
固着樹脂の効果により騒音は、表１の測定値に示される
ように、従来例と比較して１０５ｄＢから９５ｄＢに減
少したと同時に、人体が特に不快に感じる高周波の金属
音が減少し、作業環境の改善効果が得られている。

表　　１空転暗騒音　切断時騒音（定常区間）従来品　　　８７　　　１００〜１０５本発明品　　８
７．５　　８８〜９２単位：ｄＢなお、上記の測定条件は次の通りである。

騒音計　リオン株式会社製のＮＡ−２０３１，５〜８０
００Ｈｚ、特性：Ａスケール測定位置、副軸上距離１ｍ鋸径　直径９１５ｍｍ、回転数１２５ｒｐｍ胴板厚み６
．５ｍｍ、刃幅８．５ｍｍ、刃数４８材質：黄銅、被削
材の形状：矩形中実材、その寸法：厚み２００×幅１０
００ｍｍ第４図に示したように、金属基板内外面側について溝間
に薄く強力接着剤２２を使用して固着させると、さらに
被削材の溶着を防止できる。

第５図に示した実施例では、比較的、板厚の薄い金属切
断用チップソーについて適用され、各舌状部を互いに接
触することなく幅０．２〜０．　３ｍｍの貫通溝１８”
を長さ約３００ｍｍを１単位（ブロック３０）として、
基板１０上に均等に５個所配し、各溝部には粘弾性樹脂
が充填、固着されている。　ただし、図面では１つのブ
ロック３０のみが示されており、他は省略されている。

従来、板厚の薄いチップソーで金属素材を切断する際、
著しい金属音の発生をともない１１２ｄＢに達する。　
表２に示されるように本発明品によると５ｄＢ以上の低
減がはかれ、金属音の改善効果が大きいことが認められ
る。

表　　２空転暗騒音　切断時騒音従来品　　　９３　　　１１１〜１１３　　ｄＢ本Ａ　
　９３　１０５〜１０７発Ｂ　　９３　１０６〜１０８明　　Ｃ９３１０５〜１０７品　　Ｄ　　　　　　９３　　　　　１０７〜１０９上
記の測定条件は次の通りである。

騒音計　リオン株式会社製のＮＡ−２０３１，５〜８０
００Ｈｚ、特性：Ａスケール測定位置、鋸軸上距離１ｍ鋸径　直径３０５ｍｍ、回転数１３０Ｏｒｐｍ胴板厚み
１．８ｍ、ｍ、刃幅２，２ｍｍ、刃数６０被削材：　炭
素＃ｌＩ鋼管、直径３８．２Ｘ厚み２゜ｍｍまた、製造上においても溝１８′の貫通加工に際し舌状
部の熱変形をおこさせる必要性がないため加工速度をお
おきくとることができ、１単位（ブロック３０）の加工
時間を正味３０秒程度とすることができる。　従って、
従来のものに比べて安価に提供でき、各舌状部の接触に
は配慮が全く不要であることから品質の安定にも有利で
あることは明らである。

第６図はさらに他の実施例を示した切欠き側面図であり
、貫通溝１８“の連続形状が折り返し態様になっている
が、舌状部の幅は十分広く、金属基板１０の剛性を損な
うことがなく、４つの小単位ないし小ブロック４０が１
つのブロックを構成している。

第１図は本発明の１実施例を示した一部切欠き側面図、
第２図は第１図の丸状囲み部の拡大図、第３図は第２図
のうち１つの舌状部ないしひょうたん部の拡大図、第４
図は第３図の線ＩＶ−ｍＶ断面拡大図、第５図は他の実
施例を示した一部切欠き側面図、第６図はさらに他の実
施例を示した一部切欠き側面図、第７図と第８図は従来
例の切欠き側面図である。

１０は金属基板、１２は外周刃体部、１４はろう付は金
属歯、１６は軸孔、１８は貫通溝、２０ａ〜２０ｇは舌
状部ないしひょうたん部、２０と３０と４０はブロック
部、２２は接着樹脂剤、２４は粘弾性樹脂剤である。

Claims

【特許請求の範囲】

１、外周縁に歯を有する丸鋸体金属基板において、その
基板側面に幅が約２ｍｍまでの貫通溝が連続的に貫設さ
れ、その溝が互いに接近することなく複数の閉域区ない
し舌状部が１つのブロックとして形成され、基板側面全
体にわたって複数の該ブロックが存在し、その貫通溝幅
間に可とう性粘弾性樹脂が注入、硬化されていることを
特徴とする、丸鋸体金属基板。