JP2582848Y2 - 回転鋸 - Google Patents

回転鋸

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JP2582848Y2
JP2582848Y2 JP1996010660U JP1066096U JP2582848Y2 JP 2582848 Y2 JP2582848 Y2 JP 2582848Y2 JP 1996010660 U JP1996010660 U JP 1996010660U JP 1066096 U JP1066096 U JP 1066096U JP 2582848 Y2 JP2582848 Y2 JP 2582848Y2
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saw
circular
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rotary
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謹也 大澄
敏夫 後藤
和宏 宮松
一好 秋口
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株式会社オリオン工具製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本考案は、回転鋸の空転時に金属
音と呼ばれる作業環境を著るしく悪化させる騒音の発生
を防止する手段を施こした回転鋸に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、図3Aに示すような、回転鋸の
歯底1より中心方向に向って割り溝2を数ケ所に設けそ
の内端部に応力集中を防止するため丸孔3を形成した公
知の回転鋸8を高速で回転すると、該鋸8の刃先が空気
を切り、その刃先後部にカルマン渦と呼ばれる空気の渦
ができる。この渦の周波数と鋸本体の固有の振動数とが
共振すると、非常に大きな高周波音である金属音が発生
する。この金属音は作業環境を著るしく悪化させてい
る。そのためこのような高周波金属音を防止するためこ
れまで種々の方式が発表されている。 【0003】例えばこれまでの図3Aに示すような回転
鋸の欠点を改良するため図3C及び図3Dに示すような
鋸体周縁に亀裂状の割り筋5を形成しその先端に応力集
中を防止するために丸孔6を設けた回転鋸も発表されて
いる(特願昭48−127746号参照)。しかしなが
ら、亀裂状の割り筋5を設けた回転鋸においては、歯底
1より割り筋5の先端の丸孔6までの長さが図3Aに示
す鋸よりも長く、そのため目違いが生じやすく、特に重
切削には不向である。かかる欠点を解消するため図3E
に示すような窓と呼ばれる穿孔7を鋸本体に設けた回転
鋸も知られている。 【0004】これは、回転鋸の回転時における固有振動
数を、割り筋5又は穿孔部7の存在によって変更するこ
とにより、カルマン渦との共振を防止することを目的と
したものである。しかしながら、このような亀裂状の割
り筋を形成したり、窓と呼ばれる穿孔部7を設けただけ
の丸鋸においては、その金属音発生防止効果は顕著なも
のではなかった。 【0005】そこでこの防音効果を上昇するため、図3
Bに示すように、図3Aに示した丸鋸の丸孔3にアルミ
ニウム、銅、プラスチック等から成る詰物4を埋め込ん
だもの、または図3C及び図3Dに示した丸鋸の丸孔6
にアルミニウム、銅、プラスチック等から成る詰物を埋
め込んだものも知られている。また、図3Eに示した丸
鋸の穿孔部7に該穿孔部7の形状と同じ形状の物体であ
って回転鋸の素材(例えば、鋼)と異なる素材(例えば
プラスチック)から成る物体を埋め込んだものも知られ
ている。 【0006】これらは、丸孔3、6又は穿孔部7に埋め
込んだアルミニウム、銅、プラスチック等の詰物により
鋸の振動を吸収することを目的としたものである。 【0007】 【考案が解決しようとする問題点】しかしながら、また
丸孔3、6にアルミニウム、銅、プラスチック等の詰物
4を埋め込んだり、又は図3Eに示すような穿孔7に当
該穿孔7と同一の形状のプラスチック材料等の詰物を埋
め込んだ丸鋸においては、そのような詰物を形成及び埋
め込み作業が困難でかつまたその固着作業は著しく作業
効率が悪く、また比較的埋め込み特性のよいプラスチッ
ク製詰物の場合においても鋸自体の材質とは異質なた
め、その固着が大変困難であった。 【0008】 【問題を解決するための手段】本考案は、このように詰
物を形成しかつ埋め込む作業が困難でかつまたその固着
作業に関する作業効率が著しく悪く、また比較的埋め込
み特性のよいプラスチック製詰物の場合においても鋸自
体の材質とは異質なため、その固着が大変困難であった
ことに鑑み、丸鋸10の鋸本体部分に複数の穿孔部即ち
切抜孔15を設け(図1参照)、かつ各穿孔部15の中
間部分に図2A又は図2Cに示すように1又は複数の拡
大孔を設け、この拡大孔に鋸自体の材質(例えば鋼)に
類似した材質(例えば、鋼、アルミニウム、銅等)から
成る詰物23、24を、この拡大孔内にて摺接運動自在
な状態に取り付けた。該詰物全体が前記拡大孔内にて摺
動することにより、鋸の固有振動数が有する振動エネル
ギーを、鋸と詰物との間の摩擦熱に変換させ、これによ
って鋸の回転に伴う騒音を防止するものである。 【0009】 【作用】鋸の回転運動に伴なって発生する振動エネルギ
ーを、鋸と詰物との間の摺接摩擦により熱エネルギーに
代え、これにより騒音発生を防止する。 【0010】 【実施例】図1は本件考案を具体化する丸鋸10を示
す。丸鋸10は、中心部に取付孔12を有し周辺部に切
削刃14を有する。また鋸本体部分16には、複数の切
抜孔15を形成する。この切抜孔15の中間部には、後
述のように、1個又は複数個の拡大孔が形成され、この
拡大孔にはその内部において摺動可能なように、詰物が
埋込まれる。 【0011】図2Aは、切抜孔即ち穿孔部15の中間部
分の1ケ所に、詰物を摺動可能に配置するため、丸鋸1
0の鋸本体部分16からその厚み方向に向かって円錐形
状を有する拡大孔22を形成した状態を示している。こ
の円錐形状の拡大孔22は、図2Bに示すように、丸鋸
10の側面部分即ち鋸本体部分16においては直径cを
有しているが、この直径は順次小さくなり、該丸鋸10
の厚み方向のほぼ中間部分においては、穿孔部15の幅
寸法aよりも幾分大きい直径bまで減少している。この
拡大孔22は丸鋸10の両側面から該丸鋸10の厚み方
向の中間部分に向かって概ね同一の円錐形状を提供する
ように形成されている。 【0012】この拡大孔22内には、鋸自体の材質(例
えば鋼)とほぼ同質の材質(例えば、鋼、アルミニウ
ム、銅等)から成る詰物23が、図2Cに示すようにこ
の拡大孔22内にて摺接運動自在な状態に取り付けてあ
る。このために、例えば当初概ね直径b程度の直径を有
している円柱状を有している埋め込み材即ち詰物23
を、前記拡大孔22の直径b部分に差し込み、所定の長
さに切断した後、その円柱状の詰物の両端を該拡大孔2
2の円錐形壁面に沿ってかしめ、該円錐形壁面に沿って
摺動はするがそこからはずれないように、図2Dにおい
て符号23にて示すように概ね糸巻即ちスプール形状に
形成するのである。 【0013】図2Eは、切抜孔15の中間部に設けた2
つの拡大孔に、前述と同様の手段によって、該拡大孔に
対して摺動自在に装着した2つの詰物24を取り付けた
例を示している。 【0014】図示していないが、切抜孔15の中間部に
3つ又はそれ以上の拡大孔を設けそこに同様の手段によ
って同数の詰物を摺動自在に取り付けることも可能であ
る。しかしながら、1つの丸鋸に設けた複数の切抜孔に
おいて、それぞれ異なる数の拡大孔及び詰物を設けるこ
とは丸鋸全体のバランスの点から好ましいものではな
い。 【0015】ここで切抜孔15は、プレスによる打ち抜
き、切削加工、レーザーなどによる溶断など、各種加工
方法により行う事ができるが、レーザーを使うと切抜孔
15の幅を0.3mm以下にすることができ、風切り音
を小さくできる(図2F)という利点がある。 【0016】図4は、本件考案の鋸の騒音レベルを公知
の同種の鋸と比較した実験結果を示すグラフである。こ
れらの実験は、いずれも吸音材を貼った小室で鋸より1
m離れた位置で普通騒音計により各回転数の時の音圧レ
ベルを測定したものである。鋸は全て、直径305m
m、厚み2.0mm、歯数100枚のものである。 【0017】図4で、Gは図3Eに示すような穿孔7が
8ケ所、割り溝2が4ケ所の鋸、Hはその鋸に図2Cに
示す取付方でアルミニウムを各穿孔部に1ケ所ずつ埋め
込んだ鋸、を示す。本考案の鋸Hは共振を防止している
ことが明確に示されている。 【0018】 【考案の効果】これらのグラフより、本考案がいずれも
音圧レベルを低下させ、空転時の金属音の発生もなく、
この考案が実用上極めて有効であることが立証された。
これは丸鋸が回転したときに発生する固有振動がもたら
す振動エネルギーを、当該丸鋸に対して摺動可能に装着
した詰物が該丸鋸に関して摺動し、これにより該振動エ
ネルギーを摩擦エネルギーに変換することにより丸鋸の
回転に伴う騒音を防止したことによるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本考案の一例を示す丸鋸の平面図である。 【図2】2Aは本考案の一例を示す丸鋸に設けた切抜孔
を示す図である。2Bは2AのB−B断面図である。2
Cは2Aの切抜孔へ詰物を埋め込んだ状態を示す図であ
る。2Dは2CのD−D断面図である。2Eは別の具体
例を示す2Cと同様の図である。2Fは切抜孔をレーザ
ーによって加工した2Bと同様の図である。 【図3】3A〜3Eは公知の種々の丸鋸を示す平面図で
ある。 【図4】本考案の丸鋸と公知の丸鋸との騒音レベルを示
す実験データを示すグラフである。 【符号の説明】 10 丸鋸 14 切削刃 15 切抜孔
16 鋸本体 22 拡大孔 23 詰物 24 詰物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−47991(JP,A) 特開 昭48−24396(JP,A) 実公 昭33−3998(JP,Y1) 実公 昭47−6312(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23D 61/02 B27B 33/08

Claims (1)

  1. (57)【実用新案登録請求の範囲】 1.鋸本体部分16に設けた複数の溝状穿孔部15の中
    間部にそれぞれ形成した1個又は複数の拡大孔22へ、
    鋸本体部分16の材質へ類似した材質から成る詰物2
    3、24を、前記鋸本体部分16の厚みと実質的に同一
    になるように、この拡大孔22内にて摺接運動自在な状
    態に取り付け、これにより丸鋸が回転したときに該丸鋸
    に関して詰物が摺動することにより、丸鋸が回転したと
    きに発生する固有振動がもたらす振動エネルギーを、当
    該丸鋸と当該詰物との間の摩擦エネルギーに変換するこ
    とにより丸鋸の回転に伴う騒音を防止したことを特徴と
    する回転鋸。 2.拡大孔22が該溝状穿孔部15の幅寸法aよりも大
    きい直径bの円から漸次円錐状に丸鋸の両側面に向かっ
    て拡大する円錐形状を有しており、詰物23、24が該
    丸鋸の両側面に向かって円錐形状に拡大する両端部を有
    する糸巻き形状を有しており、これにより該詰物23、
    24が円錐形状の拡大孔22内にて摺動することが可能
    となっている請求項1に記載の回転鋸。 3.金属製詰物が鋸本体部分16と同質の金属材料又は
    アルミニュームや銅を主体とした金属製材料で構成して
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転鋸。
JP1996010660U 1996-10-22 1996-10-22 回転鋸 Expired - Lifetime JP2582848Y2 (ja)

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JPH09213U JPH09213U (ja) 1997-04-15
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011148008A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Orion Kogu Seisakusho:Kk 曲線切削加工装置及び該装置用丸鋸

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4947991A (ja) * 1972-09-13 1974-05-09

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JP2011148008A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Orion Kogu Seisakusho:Kk 曲線切削加工装置及び該装置用丸鋸

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