JPH0628841B2 - 制振機能を有する板状回転体 - Google Patents

制振機能を有する板状回転体

Info

Publication number
JPH0628841B2
JPH0628841B2 JP24180786A JP24180786A JPH0628841B2 JP H0628841 B2 JPH0628841 B2 JP H0628841B2 JP 24180786 A JP24180786 A JP 24180786A JP 24180786 A JP24180786 A JP 24180786A JP H0628841 B2 JPH0628841 B2 JP H0628841B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
saw
base metal
tongue piece
tongue
rotating body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP24180786A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS631501A (ja
Inventor
芳久 藤吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanefusa KK
Original Assignee
Kanefusa KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanefusa KK filed Critical Kanefusa KK
Priority to US06/939,753 priority Critical patent/US4794835A/en
Publication of JPS631501A publication Critical patent/JPS631501A/ja
Publication of JPH0628841B2 publication Critical patent/JPH0628841B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sawing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は製材、木工等の非金属加工、アルミニューム、
鉄等の金属加工のあらゆる分野に使用される回転鋸,さ
らには板状回転体において、制振機能を付加したものに
関する。
従来技術 従来市販されている第6図のような回転鋸は鋸歯部の歯
底から鋸台金の中心に向かう直線のスリットを形成して
いるが切断時の座屈防止には有効であってもスリット巾
が1mm前後であるので制振作用はなく、空転時に切刃裏
側の逃げ部にカルマン渦が生じて振動を起こし、回転体
固有の振動数に応じた回転域では特に大きな不快な高周
波の金属音が発生し、また切削作業時には交互に関与す
る切刃によつて交番的な切削荷重が作用して鋸台金に振
動が励起され、大きな切削音及び回転体の固有振動によ
る共振現象が誘起される。このため今までに各種の制振
対策が講じられている。例えば特公昭53-16952号のもの
では第13図,第14図のように鋸歯部の歯底からほぼ
鋸台金の中心に向かう割り溝21の底部と台金の丸穴2
2を曲線亀裂状の割り筋23をプレスで打抜いたあと曲
がりを戻して曲線を相互に全面で密接させ強い面接触で
制振作用をもたせて騒音を防止している。また特開昭59
-134616号のものは第15図のように半径方向にわずか
な巾のスリットによって振動減衰を可能としている。
発明が解決しようとする問題点 特公昭53-16952号のものではプレスの打抜きで割り筋を
形成したものであるので強い面接触により苛酷な使用条
件下において時に割り筋部分から鋸台金に使用不能とな
る程度の大きなずれが生じ、こじれて元に戻らず制振効
果が生じないことがあった。また特開昭59-134616号の
ものは満足できる十分な制振効果になお疑問がもたれ
る。
問題点を解決するための手段 外周に切刃を有する円板状工具の台金の外周域より中周
域に向けて振り巾が溝間隔より長いジグザグ状の切り溝
によって交互に形成された細長い舌片が台金面内でその
先端部を順次隣りの舌片基部と部分的な面接触状態に設
けられたものである。
作用 円板状工具が回転されると各切刃によって被削材が切削
される。このとき各刃体部後方に発生するカルマン渦等
により振動が発生し共振周波数となる回転数で増大傾向
となるが、交互に形成された細長い舌片の先が隣の舌片
の基部との部分的な面接触状態にあるので、この部の摩
擦により振動エネルギーが抑制減衰され制振される。
以下本発明の実施例を図面にもとづき説明する。
実施例1 第1図(鋸図番1)において、台金1の外周に等間隔に
多数個形成され切刃チップ3をろう付けした刃体部2の
鋸歯の歯底からレーザビーム,電子ビーム等の高エネル
ギビームによって溝巾0.1〜0.3mmの切り溝4をいれるも
ので、その形状は歯底から台金1の中心に向かって数m
m、例えば2mmほぼ直線で切り込み以後反転端が円弧状
でその振り巾が例えば2mmから次第に大きく、例えば2
0mmとなる溝間隔数mm例えば2mmのジグザグ状の溝巾0.
1〜0.3mmの切り溝4が数段形成されている。そして最終
端は切り溝4が割れ目となって進行しないように円形穴
5にくり抜かれている。ジグザグ状の切り溝4により舌
片6が並列して櫛の刃状に形成され、この櫛の刃を両側
から交互に差し入れた状態となる。このようなジグザグ
状切り溝4は円周数個所にほぼ等分位置に形成されてい
る。高熱による短時間の溶断でジグザグ状の切り溝4を
形成することにより舌片6が櫛の刃状に形成されるが、
舌片6の片側溶断後舌片の先端部6aを越えた反対側に
レーザビームが移動するとこの熱のため切り面は膨張し
先の溶断面側は冷えているための時間的ずれによる種々
の相乗効果によりレーザビームが舌片6の基部6bに移
るに従い冷却側に台金面内で変形する。ジグザグ状の切
り溝部分を拡大して示した第5図において、円形穴5か
ら切り始めるものとする。切り溝巾が0.1〜0.3mm
と極く僅かであるために舌片6の先端部6aにおいて隣
の舌片6の基部6bに次々と第5図aのように部分的に
面接触する。そしてこの接触部において摩擦により台金
の振動に対する制振作用が生じる。接触は部分的で特公
昭53-16952号のものより弱い面接触であるため台金に大
きなずれが生じても使用中にこのずれは元にもどる。な
お舌片6の先端部6aと基部6bの巾は第5図bのよう
にかならずしも同一にする必要はない。
実施例2 第2図(鋸図番2)においては、歯底より台金1の中心
に向かって第6図のような約1mm程度のスリット11を
半径の約数分の1、本例では約1/9の深さに機械的手
段またはレーザビーム等で形成し終端に割れ止めの数mm
の穴12を穿設し、このスリット11を円周上に数個配
設した従来市販されている回転鋸に、更にこのスリット
11とスリット11とのほぼ中間角度位置で穴12とほ
ぼ同円周上に数mmの穴13を穿設しこの穴13より溝間
隔数mm、本例では2mm巾でジグザグ状の溝巾0.1〜0.3mm
の切り溝14を穴13と台金中心のほぼ中央当たりまで
外方に僅かに湾曲して本例では振り巾25mmから次第に
振り巾を小さく最終は本例では11mmを本例では舌片数
が42となった切り溝端を同様に数mmの穴15で止める
ようにレーザビーム,若しくは電子ビーム等の高エネル
ギビームを利用する加工方法で形成する。このジグザグ
状の切り溝14を同様に台金上周方向に数個を配設す
る。また穴12に必要によりアルミ材等を埋設する。高
エネルギビームによる熱加工のため交互に配された各舌
片16の先端16aは実施例1と同様に切り溝14を先
に形成した側に台金上で変形し先の舌片基部16bに接
触するものである。この場合ジグザグの振り巾は同じで
もよく、またジグザグ状の切り溝が外方に湾曲すること
は必ずしも必要ない。切り溝の加工は穴15から始め、
穴13で終わってもよい。
実施例3 第3図(鋸図番3)において、実施例2のジグザグ状切
り溝の切り始めの位置を穴12側に寄せ穴12の台金1
の中心側にジグザグ状切り溝のほぼ中央が位置するもの
であって他は変わりない。
実施例4 第4図(鋸図番4)において、本例は第2図のジグザグ
状の切り溝14とスリット11を有するもののスリット
11穴12に替えて第1図のジグザグ状切り溝4を形成
したものである。
尚上記各実施例はレーザビーム、電子ビーム等の高エネ
ルギビームによる加工に替えウオータジェット等の高圧
流体で第5図Cのように加工したあと舌片部に物理的変
形を与えて同様の効果を出すことが可能である。
−実験例− (1)台金減衰能値 鋸盤の回転軸に回転鋸が固定された状態でその台金を外
周域のスリットのほぼ中間において木ハンマで強く打撃
し、人間が特に大きく感じる周波数域約4000Hzを中心と
する3500〜4500Hzの騒音が略75dBとなった瞬間の騒音値
(a),それから0.25秒後の騒音値(b),0.5秒後の騒音値
(c)を所定各周波数域において一度に測定し、10og
10(a)/(c)の騒音値を減衰能値とした。そしてこの測
定を各鋸図番1,2,3,4,6(第1図〜第4図,第
6図)において行ったものである。
測定 周波数分析器 SANEI社製(日本) シグナルプロセッサー 7T21S 減衰能値が大きい方が台金の制振性能は良く、第5図の
ジグザグ状の切り溝4を入れた鋸図番1,2,3,4に
おいて、細長い舌片の接触の摩擦による制振作用に顕著
な効果がみられる。
(2)切削騒音 使用機械:定速送材装置付丸鋸盤 切削条件 切削材 :メラミン化粧張りパーチクルボ
ード(厚15mm) 回転数 :4000r.p.m. 送り :10m/min 鋸寸法:直径φ305mm,刃厚3.0mm,台金厚2.2m
m,刃数100左右交互刃 鋸出量 :10mm 回転鋸を取付ける締付フランジ寸法 φ90mm 測定条件 鋸から1m離した位置 測定器 騒音計 電子測器(株)形式1030 A scale dB 第5図のジグザグ状切り溝4を形成した鋸図番1〜4に
顕著な効果がみられる。
(3)空転騒音 測定条件 回転鋸の台金は前記と同じ(チップ無し) この騒音値をグラフで表したものが第12図である。第
6図の鋸図番6の従来タイプは特定回転数域で共振を起
こし大きな騒音(金属音)を発している。外周域と中周
域にジグザグ状切り溝を設けた鋸図番4が効果が顕著で
あり、外周域にジグザグ状切り溝を設けた鋸図番1のも
のが大きい。市販の鋸図番6にジグザグ状切り溝を設け
たものは騒音値では変わりないが共振現象は抑制されて
いる。
(4)切削振動周波数分析 条件:切削騒音測定と同じ 測定:周波数分析器SANEI社製(日本) シグナルプロッセサー 7T21S鋸刃の励振
周波数feは次の式で求められる。
即ち、 但しNは回転数、Zは刃数、左右交互刃なので1/2と
する。
減衰能の悪い場合はfeによって鋸刃台金固有の振動モ
ードで励起して振動する。
従来の第6図の回転鋸は各周波数に対応する騒音値を示
す第11図のように減衰能が悪いので全帯域において高
低の起伏が大きい。この場合fe={(4000×100)/6
0}×.5=3330Hzで○印位置に振動の小さなピークが
みられる。そしてこの台金固有の振動モードから励起し
て●印位置に非常に大きな振動ピークが起きていて、起
伏の大きいところはその周波数で鋸が大きく振動してい
ることを示しており、このため被削材の切断面にツース
マークがついて悪くなっている。
一方、本発明の第1図〜第4図の回転鋸図番1,2,
3,4は各周波数に対応する騒音値を示す第7図〜第1
0図のように高低の起伏は全体として明らかに小さくな
っており、鋸の振動が抑制されて台金の減衰性の良いこ
とを示している。
3330Hzの励起で各図とも○印位置に少しピークがみられ
るが、これは左右交互刃が被削材で順次切り込む際に励
起される振動により発生する音で、他に台金固有の振動
はみられず空転騒音に近い周波数形状であって、仕上面
は非常に良好であった。
効果 以上詳述したように本発明は台金の一部にジグザグ状の
切り溝を設け切り出された舌片端と隣の舌片基部との接
触は部分的で強すぎない面接触であるので、台金のずれ
が大きくても使用中に早く元にもどり使用不能となるこ
とがない。そしてこの部分的な摩擦により台金減衰能
値、切削騒音,空転騒音並びに切削振動周波数分析結果
にそれぞれ優位性が認められる。特にレーザビーム,電
子ビーム等の高エネルギビーム加工による場合は舌片の
台金面での変形が加工と同時に起こって特別の補助作業
を必要としないで作業工程が短くなる効果を有する。な
お実施例は回転鋸であるが他の板状の回転体で本体が金
属製鋼体からなり、ジグザグ状の舌片の加工が可能で外
力によって生じる本体の振動が問題になり制振を必要と
するもの、例えば円形台金の外周縁に砥粒層を接合させ
た切断ブレード等に応用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1の図、第2図は同実施例2の
図、第3図は同実施例3の図、第4図は同実施例4の
図、第5図a,bは舌片の接触状態を示しCは非接触の
状態を示す図、第6図は従来のスリットの図、第7図は
第1図の鋸の切削時の振動周波数分析図、第8図は第2
図の鋸の切削時の振動周波数分析図、第9図は第3図の
鋸の切削時の振動周波数分析図、第10図は第4図の鋸の
切削時の振動周波数分析図、第11図は第6図の鋸の切
削時の振動周波数分析図、第12図は空転騒音値をグラ
フとした図、第13図,第14図,第15図は従来の回
転鋸を示す図である。 4,14……ジグザグ状切り溝 4a,14a……舌片の先端 11……スリット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に切刃を有する円板状工具の台金の外
    周域より中周域に向けて振り巾が溝間隔より長いジグザ
    グ状の切り溝によって交互に形成された細長い舌片が台
    金面内でその先端部を順次隣りの舌片基部と部分的な面
    接触状態に設けられたことを特徴とする制振機能を有す
    る板状回転体。
  2. 【請求項2】舌片の先端部と隣りの舌片基部との接触は
    レーザビーム,電子ビーム等の高エネルギビームで舌片
    形成時の熱変形によって同時に行われたものである特許
    請求の範囲第1項記載の制振機能を有する板状回転体。
  3. 【請求項3】舌片の先端部と隣りの舌片基部との接触は
    ウオータジェット等の高圧流体で形成した舌片を外力に
    よって変形させて行われたものである特許請求の範囲第
    1項記載の制振機能を有する板状回転体。
JP24180786A 1985-12-20 1986-10-11 制振機能を有する板状回転体 Expired - Lifetime JPH0628841B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/939,753 US4794835A (en) 1985-12-20 1986-12-09 Plate-like rotary body with vibration-suppressing characteristics and method of manufacturing same

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60-288973 1985-12-20
JP28897385 1985-12-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS631501A JPS631501A (ja) 1988-01-06
JPH0628841B2 true JPH0628841B2 (ja) 1994-04-20

Family

ID=17737193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24180786A Expired - Lifetime JPH0628841B2 (ja) 1985-12-20 1986-10-11 制振機能を有する板状回転体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0628841B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008275076A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Aichi Steel Works Ltd 機械部品用制振素材、その製造方法、及びそれを用いた機械部品

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3188972B2 (ja) * 1998-07-21 2001-07-16 兼房株式会社 円盤状回転工具の基板
JP3170498B2 (ja) * 1999-01-29 2001-05-28 兼房株式会社 丸 鋸
WO2023047756A1 (ja) * 2021-09-23 2023-03-30 兼房株式会社 円盤状回転工具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008275076A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Aichi Steel Works Ltd 機械部品用制振素材、その製造方法、及びそれを用いた機械部品

Also Published As

Publication number Publication date
JPS631501A (ja) 1988-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4794835A (en) Plate-like rotary body with vibration-suppressing characteristics and method of manufacturing same
GB2107641A (en) A saw blade
WO1995012469A1 (en) Improved band saw blade
JP2002505626A5 (ja)
EP3292934A1 (en) Circular saw
JPH0453701A (ja) 丸鋸体金属基板
JPH0628841B2 (ja) 制振機能を有する板状回転体
WO1999032251A1 (en) Cutting tool tooth form
JP2019077080A (ja) チップソー
WO1987005556A1 (en) Circular saw blade
JP3915028B2 (ja) 円板状回転工具
JP4236240B2 (ja) 騒音防止機能を有するサーキュラソー用基板およびサーキュラソー
JP4318254B2 (ja) 回転鋸用基板およびそれを用いた回転鋸
JP3197520B2 (ja) ダイヤモンドチップソー
JP4406302B2 (ja) 回転鋸の製造方法
JPH02311260A (ja) 円板形切断刃
EP0023475A1 (en) Circular blade of a low noise level
JP2567235Y2 (ja) 回転切断用スリッタナイフ
JP4201376B2 (ja) 丸鋸用回転基板
JP3375932B2 (ja) 鋸 刃
JP2517950Y2 (ja) 鋸 刃
JPH1128615A (ja) 鋸 刃
JPH06226638A (ja) ダイヤモンドブレード
JPS6359808B2 (ja)
KR100311260B1 (ko) 저소음원형톱의구조