JPH0446659Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、容体の凹部に中皿を着脱式に配して
なるコンパクトに関する。

［従来の技術］ 上記のコンパクトにおいては、従来、中皿を容
体凹部に取付けるために中皿の底面にマグネツト
を配すると共に凹部の底に鉄板を配したり、凹部
の底に接着剤を取付けたりしていたが、マグネツ
ト、鉄板及び接着剤を配する工程が避けられな
い。

そこで、近時、実公昭60−10483号公報に示さ
れるコンパクトが提案されている。このコンパク
トは、容体内に中皿を配し、容体の相対向する側
壁の内部に、側壁の上端から容体の底部に向つて
途中迄切込みを入れて舌状片を形成し、舌状片の
上端内部に突起状の引掛部を設けたものであり、
この引掛部を中皿の側壁上端に係合させて中皿を
容体内に固定するものである。

［考案が解決しようとする問題点］ このコンパクトにおいては、舌状片の上端が容
体の側壁の上端と同じ高さであり、舌状片の上端
に突起状の引掛部を設けているので、中皿内の化
粧料をパフ、筆等の化粧用具に付ける際に、化粧
用具が容体の引掛部にひつかかりやすい。

このように化粧時に化粧用具がひつかかると煩
わしいし、化粧用具も傷む。そこで、本考案は化
粧用具が容体にひつかからないコンパクトを提供
しようとするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案に係るコンパクトは、容体の凹部に中皿
を配し、容体の周壁外面における周方向に適当な
間隔を介した位置において、係合用突部を外方に
突設し、中皿の開口部にフランジを設け、このフ
ランジを容体外方において垂下させ、この垂下部
における前記係合用突部と対応する部分を切欠し
て窓を設け、この窓の下縁と前記係合用突部の下
面とを係合させることにより中皿を容体に保持さ
せるようなしている。

［作用］ 本考案に係るコンパクトにおいて中皿を容体に
固定するには中皿を容体内へ押し付ける。このよ
うにすると、中皿の垂下部に設けた窓の下縁に容
体の周壁外面に突設した係合用突部の下面が係合
し、中皿は容体内に保持される。

中皿を容体から離脱させるには中皿を押し上げ
る。このようにすると、中皿の垂下部の窓と容体
の係合用突部との係合が解除される。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を第１図〜第２図に基
づいて説明する。

１０は本考案に係るコンパクト１の容体であつ
て、後端部において一対のヒンジ１１，１１が突
設されている。容体１０の上方には蓋２０が配さ
れており、その後端部に配されたヒンジ２１及び
容体のヒンジ１１を介して容体１０に開閉自在に
結合されている。蓋２０の前縁には係合部材２２
が垂設されており、この係合部材２２は容体１０
前縁の係合用凹部１２に突設された突条１３に係
合することにより蓋２０の閉塞状態を保持する。

容体１０の周壁１６の両側部における上端には
外方へ係合用突部１８が突設されており、この係
合用突部１８の下面１９はフラツトである。

容体１０の凹部１４には化粧料収納用の中皿３
０が配されている。

中皿３０の開口部３２には、外方へフランジ３
４が設けられており、このフランジ３４は容体１
０の外方において垂下し垂下部３５を形成してい
る。フランジ３４の外側部分および垂下部３５の
上側部分における前記係合用突部１８と対応する
個所は切欠されて断面逆Ｌ字状の窓３８を形成し
ている。窓３８に係合用突部１８が嵌合されてお
り、窓３８の下縁３９と係合用突部１８の下面１
９とが係合している。

中皿３０のフランジ３４は前部において切欠部
３６を有しており、この切欠部３６を通つて蓋２
０の係合部材２２は容体１０の突条１３に係合可
能である。また、中皿３０のフランジ３４は後部
において切欠部３７を有しており、この切欠部３
７を通じて蓋２０のヒンジ２１と容体１０のヒン
ジ１１，１１が結合している。

このコンパクト１において中皿３０を容体１０
に固定するには、中皿３０の窓３８の位置を容体
１０の係合用突部１８の位置と対応させて中皿３
０を容体１０の方へ押し付ける。このようにする
と、窓３８の下縁３９と係合用突部１８の下面１
９とが係合し、中皿３０は容体１０に保持され
る。

中皿３０を容体１０から離脱させるには中皿３
０の垂下部３５を押し上げる。このようにする
と、窓３８の下縁３９と係合用突部１８の下面と
の係合が解除される。

なお、前記実施例に代えて、窓３８を中皿３０
の前後部の切欠部３６，３７の両側に各２ケ、係
合用突部１８を容体１０の係合用凹部１２及びヒ
ンジ１１，１１の両側に各２ケ配してそれぞを係
合させるようにしてもよい。

また、前記実施例においては容体１０の周壁１
６の上端に係合用突部１８を突設したが、これに
代えて、周壁１６の中部において突設してもよ
い。さらに、中皿３０の逆Ｌ字状の窓３８に代え
て、垂下部３５のみを切欠した長方形の窓３８に
してもよい。

［考案の効果］ 本考案に係るコンパクトにおいては、容体の周
壁外面において外方に突設した係合用突部の下面
と中皿のフランジの垂下部に切欠した窓の下縁と
を係合させることにより、中皿を容体に保持させ
るものであるから、容体の凹部底面に鉄板又は接
着剤を配する工程が不用であり、また、係合用突
部が外方に突設されていると共にその下面におい
て係合するので、化粧用具が係合突部にひつかか
ることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例であるコンパクト
の分解斜視図、第２図は、第１図のコンパクトに
おける容体及び中皿のそれぞれの断面図である。 符号の説明、１……コンパクト、１０……容
体、１４……凹部、１６……周壁、１８……係合
用突部、１９……係合用突部の下面、３０……中
皿、３２……開口部、３４……フランジ、３５…
…垂下部、３８……窓、３９……窓の下縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容体の凹部に中皿を配し、容体の周壁外面にお
   ける周方向に適当な間隔を介した位置において、
   係合用突部を外方に突設し、中皿の開口部にフラ
   ンジを設け、このフランジを容体外方において垂
   下させ、この垂下部における前記係合用突部と対
   応する部分を切欠して窓を設け、この窓の下縁と
   前記係合用突部の下面とを係合させることにより
   中皿を容体に保持させるようなしたことを特徴と
   するコンパクト。